JP2000263543A - 切削用カッター - Google Patents

切削用カッター

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JP2000263543A
JP2000263543A JP11070571A JP7057199A JP2000263543A JP 2000263543 A JP2000263543 A JP 2000263543A JP 11070571 A JP11070571 A JP 11070571A JP 7057199 A JP7057199 A JP 7057199A JP 2000263543 A JP2000263543 A JP 2000263543A
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茂木 阿部
Takayuki Iwai
孝幸 岩井
Sadao Uno
定雄 宇野
Kenji Kawaguchi
謙治 川口
Satoshi Matsuda
敏 松田
Shigeo Kitahara
成郎 北原
Shigeo Fujii
茂男 藤井
Koichiro Kuwabara
紘一郎 桑原
Shingo Tateiwa
真吾 立岩
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Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート管路の内壁面を十分に滑らかに
且つ精度良く切削できるようにする。 【解決手段】 回転可能な回転枠体にカッターユニット
14を設け、カッターユニット14における刃先30の
コンクリート管路2における切削部端面2bに対し接触
する部分をコンクリート管路2の切削方向と平行にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート管路
のような被削物の内壁面を精度良く切削し得るようにし
た切削用カッターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、下水管路等のコンクリート管路
は、硫化水素のような気体が含まれる雰囲気に曝されて
いるため、コンクリート内壁面には劣化が生じる。この
ため、コンクリート内壁面の劣化した部分は、補修し再
生することが必要となり、この補修及び再生を行う場合
には、まず劣化したコンクリート内壁面を切削し除去す
る必要がある。
【0003】而して、コンクリート内壁面を切削するた
めに従来から切削機が使用されており、切削機に用いら
れるカッターとしては、カッタービットを多数装備した
カッターが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
カッターではいかなる構造のカッターであっても、コン
クリート管路のような被削物の内壁面を十分に精度良く
切削することは困難であった。
【0005】本発明は上述の実情に鑑み、コンクリート
管路のような被削物の内壁面を十分に精度良く切削し得
るようにした切削用カッターを提供することを目的とし
てなしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の切削用カッター
は、被削物の内壁面周方向へ回転可能な枠体に、被削物
の被削部端面から反力を受けて自転し得るようにしたカ
ッター本体を所要数配置し、カッター本体の刃先の被削
部端面に対し当接する側の中心線を被削物切削方向と平
行となるよう構成したものである。
【0007】従って、本発明によれば、被削物内壁面に
おける被削部を十分に精度良く切削することができる。
【0008】本発明において、被削物における被削部の
最外周側を切削するカッター本体刃先の被削物内壁面に
向いた面を、被削物の切削方向と平行に構成したり、被
削物における被削部の最外周側を切削するカッター本体
刃先の被削物内壁面に向いた面に、被削物の内壁面に対
し当接しないよう、逃げ角を構成した場合には、被削部
が切削された後の被削物はその内壁面を刃先の側面によ
り圧壊されることがないため、被削物の内壁面はより一
層精度良くきれいに切削することができる。
【0009】本発明において、カッター本体を複数配設
すると共に、被削物における被削部の最外周側を切削す
るカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面に、被削
物内壁面との接触による摩耗を防止し得るようにした複
数の小突起をカッター本体の円周方向へ所要の間隔で設
けた場合には、被削部の最外周側を切削するカッター本
体の摩耗を防止することができ、その寿命の長期化を図
ることができる。
【0010】本発明において、回転可能な枠体の回転中
心からカッター本体刃先の被削部端面に当接する部分ま
での距離を、各カッター本体ごとに夫々異ならしめた場
合には、各カッター本体の刃先は、切削端面に対する枠
体回転中心からの半径が夫々異なり、従って被削物の被
削部を全体に亘り確実に効率良く切削できる。
【0011】本発明において、被削物径方向に隣り合う
カッター本体刃先間の被削物径方向の間隔を被削部の内
周側において大きく構成すると共に、切削部の外周側に
おいて小さく構成した場合には、被削物径方向に隣り合
う刃先は、被削部の拘束のない自由面側である内周側に
おいては間隔が粗く、被削部の拘束されている外周側に
おいては間隔が密である。このため被削物の被削部は全
体的に均一に切削され、切削効率の向上を図ることがで
きる。
【0012】本発明においては、各カッター本体刃先の
被削部端面に当接する位置を被削物切削方向において同
一とした場合でも被削部の切削を良好に精度良く行うこ
とができるが、各カッター本体の被削物切削方向の位置
を、枠体の回転中心から近い側において被削物切削方向
前方に位置させ、枠体の回転中心から遠い側において被
削物切削方向後方に位置させた場合には、被削部の内周
側は拘束のない自由面となっているため、被削物の被削
部は全体的に均一に切削され、切削効率の向上を図るこ
とができる。
【0013】本発明において、回転可能な枠体に、カッ
ター本体で切削した後の被削物内壁面を仕上げ切削する
ティースビットを設けた場合には、被削部の最外周の内
壁面をより一層精度良く仕上げることができる。
【0014】本発明において、ティースビットに、多数
の超硬チップ製の突状体を針山状に設けた場合には、被
削部の最外周の内壁面を更に一層精度良く仕上げること
ができると共に切削時の抵抗が減少するため、切削に要
する動力を低減させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0016】図1〜図19は本発明の切削用カッターの
実施の形態の一例である。
【0017】図1、図2中、1は断面矩形状の枠体であ
って、枠体1は図示していない走行手段によりコンクリ
ート管路2の長手方向へ移動し得るようになっていると
共に、コンクリート管路2の内壁面を切削する際には固
定支持手段によりコンクリート管路2の内壁面に対して
固定し得るようになっている。
【0018】枠体1には、断面矩形筒状の摺動枠体3が
外嵌されており、摺動枠体3は流体圧ジャッキ4によ
り、枠体1の軸線nと平行な方向へ往復動し得るによう
になっている。
【0019】コンクリート管路切削方向D1を基準とし
て、摺動枠体3の後端側には、コンクリート管路径方向
D2へ延びる支持枠体5が固設され、支持枠体5のコン
クリート管路切削方向D1後面には、軸受6の内輪7が
固設されている。
【0020】軸受6の外輪8の外周にはギア9が刻設さ
れており、ギア9には、支持枠体5に装着した油圧モー
タ等の駆動装置10の出力軸に嵌合したピニオン11が
噛合している。
【0021】軸受6の外輪8のコンクリート管路切削方
向D1後面には、軸線方向へ見た形状が略円形の回転枠
体12が固設されている。
【0022】回転枠体12の外周には、円周方向へ所要
の間隔で複数個(本実施の形態例においては60度間隔
で6個)の支持枠体13が、軸線方向へ見て回転枠体1
2の回転中心Oを基準として放射状をなすよう設置され
ており、各支持枠体13にはNo.1〜No.6の6組
のカッターユニット14が設置されている。
【0023】カッターユニット14の組立てられた状態
は図3に示されている。而して、支持枠体13の先端に
固設した側面形状がL字状の台座13aには、二面が台
座13aに当接し支持されるようにしたブラケット15
が固設されており、ブラケット15には、コンクリート
管路2における内壁面の切削部2aを圧壊により切削し
得るようにしたカッター本体16が、アーム17及びブ
ロック18を介して、回転自在に装着されている。
【0024】カッターユニット14のブラケット15に
は、カッター本体16により切削したコンクリート管路
2の内壁面を仕上げ切削するためのティースビット19
を装着し得るようになっている。
【0025】カッターユニット14を構成するブラケッ
ト15の詳細は図4〜図6に示されている。なお以下の
ブラケット15の説明においては図3をも参照する。
【0026】ブラケット15は、支持枠体13の台座1
3aの、コンクリート管路切削方向D1と平行な取付け
面に取付け得るようにした座板20と、座板20の一端
に固設されて台座13aのコンクリート管路径方向D2
と平行な取付け面に取付け得るようにした背板21とを
備えており、背板21の座板20から離反した側の端部
には、座板20と平行に対向するよう、カッター本体1
6を支持するアーム17を取付けるためのアーム取付け
板22が固設されている。アーム取付け板22のコンク
リート管路切削方向D1端部は、座板20のコンクリー
ト管路切削方向D1中間部まで延びている。
【0027】座板20の背板21から離反した側の端部
には、背板21と平行に対向するよう、カッター本体1
6を支持するブロック18を取付けるためのブロック取
付け板23が固設されている。ブロック取付け板23の
コンクリート管路径方向D2における座板20とは反対
側の端部は、背板21のコンクリート管路径方向D2中
間部まで延びている。
【0028】座板20及び背板21には、コンクリート
管路2の円周方向へ向けて所要の間隔で2枚の側板24
が、座板20及び背板21の90度の角度をなす面をつ
ないで補強するよう、固設されている。
【0029】なお、図4〜図6中、25,26はブラケ
ット15を台座13aに締結するためのボルト孔、27
はカッター本体16を支持するアーム17をブラケット
15のアーム取付け板22に締結するためのボルト孔、
28はカッター本体16を支持するブロック18をブラ
ケット15のブロック取付け板23に締結するためのボ
ルト孔、29はティースビット19を、カッターユニッ
ト14のブラケット15の側板24に締結するためのボ
ルト孔である。
【0030】カッター本体16及びアーム17並にブロ
ック18の詳細は図7〜図11に示されている。而し
て、カッター本体16は略中空截頭円錐状に形成されて
いると共に大径側の端面近傍外周には、円盤状の刃先3
0が設けられている。
【0031】カッター本体16の中空部に嵌入した軸受
31にはカッター本体16と同心になるよう支持軸32
が内嵌され、支持軸32の一端には、カッター本体16
の大径側に位置するよう前述のアーム17が固定され、
又、他端には、カッター本体16の小径側に位置するよ
うブロック18が固定されている。
【0032】コンクリート管路径方向D2に対して最も
外側に位置するカッターユニット14以外のカッターユ
ニット14においては、刃先30の断面形状は図11、
図12に示すごとくコンクリート管路2における切削部
端面2bに接触する先端側が鋭角状に尖った山形状に形
成されている。又刃先30は、コンクリート管路2の切
削部端面2bに対して接触する側においては、コンクリ
ート管路切削方向D1と平行な中心線X1を基準として
左右対称となっている。換言すれば刃先30の向きはコ
ンクリート管路2における切削部端面2b側において
は、コンクリート管路切削方向D1に向いている。図1
2中、θ1,θ2は刃先30の傾斜角で、θ1=40〜
50度、θ2=20〜30度程度である。
【0033】更に、支持軸32の中心線X2はコンクリ
ート管路2の中心側へ行くに従いコンクリート管路切削
方向D1へ向くよう傾斜配置されており(図11参
照)、カッター本体16の刃先30を設けた大径側の側
端面16aはコンクリート管路切削方向D1後方へ行く
に従い、コンクリート管路2内壁面との間の隙間が大き
くなるよう、コンクリート管路切削方向D1に対して傾
いている。支持軸32の中心線X2を傾斜配置するのは
次のような理由である。すなわち、中心線X2が傾斜せ
ずにコンクリート管路径方向D2へ向きカッター本体1
6の刃先30の切削ポイントP(図11参照)よりもア
ーム17が切削部2aの外周側にあるときには、アーム
17が邪魔となって切削部2aの外周側を切削すること
ができず、装置として成立しないためである。
【0034】コンクリート管路径方向D2に対して最も
外側に位置するカッター本体16においては、刃先30
の断面形状は、図13に示すごとくコンクリート管路2
の段状の切削部端面2bに接触する側が鋭角状に尖った
山形状に形成されているが、尖頭部30aを通るコンク
リート管路切削方向D1に対して平行な直線に対しては
非対称となっている。又カッター本体16の刃先30の
部分においては、コンクリート管路2の内壁面に対して
逃げ角αが設けられている。ただし、α=0として逃げ
角のない形状、すなわち、カッター本体16における刃
先30のコンクリート管路2内壁面に向いた面をコンク
リート管路切削方向D1と平行な形状にしても良い。
【0035】コンクリート管路径方向D2に対して最も
外側に位置するカッター本体16外周縁部には、図1
3、図14に示すごとく、円周方向へ一定間隔で全周に
亘り側端面16aよりも若干コンクリート管路2の内壁
面側へ突出するよう、超硬チップ製の小突起33が設け
られている。このように小突起33を設けるのは、コン
クリート管路2の切削時に、カッター本体16がコンク
リート管路2の内壁面と接触して摩耗するのを防止する
ためである。すなわち、小突起33がコンクリート管路
2の内壁面と接触した場合には、小突起33と内壁面で
引っ掛かりが生じるため、カッター本体16に強制的に
自転が生じ、コンクリート管路2内壁面とカッター本体
16との相対すべりを防ぐことができ、結果として摩耗
を防ぐことができるのである。
【0036】図2に示す回転枠体12の回転中心Oから
No.1〜No.6のカッター本体16の刃先30外周
端までの半径は、R1<R2<R3<R4<R5<R6
となっている(図2、図15、図16参照)。このよう
にするためには、例えば各支持枠体13の高さ寸法を異
ならせれば良い。
【0037】又、コンクリート管路2の切削部2aにお
ける内周側端部からNo.1のカッター本体16の刃先
30までのコンクリート管路径方向D2の間隔L1、N
o.1とNo.2のカッター本体16における刃先30
〜30間のコンクリート管路径方向D2の間隔L2、N
o.2とNo.3との間の刃先30〜30間のコンクリ
ート管路径方向D2の間隔L3、No.3とNo.4と
の間の刃先30〜30間のコンクリート管路径方向D2
の間隔L4、No.4とNo.5との間の刃先30〜3
0間のコンクリート管路径方向D2の間隔L5、No.
5とNo.6との間の刃先30〜30間のコンクリート
管路径方向D2の間隔L6は、例えばL1<L2=L3
=L4=L5=L6としたり、L1>L2=L3=L4
=L5>L6としたり、L1>L2>L3=L4>L5
>L6とすることができる。
【0038】又、図15の場合におけるNo.1〜N
o.6のカッター本体16の刃先30は、コンクリート
管路切削方向D1に対して全て同一であり、刃先30は
揃った状態となっている。
【0039】一方、図16の場合においては、No.1
〜No.6のカッター本体16の刃先30は、コンクリ
ート管路切削方向D1に対してずれている。すなわち、
No.1の刃先30はコンクリート管路切削方向D1に
対して最も前方に位置し、No.2、No.3、No.
4、No.5の順に後方に配置されており、No.6の
刃先30はコンクリート管路切削方向D1の最後方にな
っている。
【0040】又コンクリート管路2における切削部2a
の切削部端面2bからNo.1のカッターユニット14
の刃先30先端までのコンクリート管路切削方向D1と
平行な方向の間隔S1、No.1〜No.2の刃先30
〜30間におけるコンクリート管路切削方向D1と平行
な方向の間隔S2、No.2〜No.3の刃先30〜3
0間におけるコンクリート管路切削方向D1と平行な方
向の間隔S3、No.3〜No.4の刃先30〜30間
におけるコンクリート管路切削方向D1と平行な方向の
間隔S4、No.4〜No.5の刃先30〜30間にお
けるコンクリート管路切削方向D1と平行な方向の間隔
S5、No.5〜No.6の刃先30〜30間における
コンクリート管路切削方向D1と平行な方向の間隔S6
は、例えば、S1=S2=S3=S4=S5=S6とし
たり、S1=S2=S3=S4=S5>S6=0とした
りできる。
【0041】カッターユニット14には図3、図5、図
6に示すごとくティースビット19が設けられるが、テ
ィースビット19の例は図17〜図19に示されてい
る。
【0042】図17に示すティースビット19において
はコンクリート管路2の内壁面に接触する刃先先端部は
尖ったバイト形状に形成されている。又図18、図19
に示すティースビット19においては、二方向へ櫛歯状
に配列された多数の超硬チップ製の突状体34がコンク
リート管路2の内壁面に接触し得るよう配列されてお
り、突状体34の刃先先端部をつなぐことにより形成さ
れる面は略球面になっている。
【0043】次に、本発明の実施の形態における切削用
カッターの作動について説明する。
【0044】コンクリート管路2の内壁面における切削
部2aを切削する場合には、コンクリート管路2内の所
定位置に停止させた枠体1をコンクリート管路2の内壁
面に固定、支持させ、図1に示す流体圧ジャッキ4をス
トロークエンドまで伸長させた状態で駆動装置10を駆
動する。このためピニオン11、軸受6の外輪8を介し
て回転枠体12が回転し、回転枠体12の回転により支
持枠体13延いてはカッターユニット14がコンクリー
ト管路2の円周方向へ回転する。
【0045】そこで、No.1〜No.6のカッターユ
ニット14におけるカッター本体16の刃先30先端を
コンクリート管路2における切削部端面2bに当接させ
ると共にティースビット19の刃先先端をコンクリート
管路2の内壁面に当接させ、斯かる状態で流体圧ジャッ
キ4をストロークが短縮する方向へ作動させる。
【0046】このため、各カッターユニット14におけ
るカッター本体16は回転中心Oに対し公転し且つ切削
部2aから反力を受けて支持軸32に対し自転すると共
にコンクリート管路切削方向D1へ前進し、その結果、
刃先30は切削部端面2b側からコンクリート管路2の
旧い内壁面を有する切削部2aを圧壊することにより切
削し、切削された後のコンクリート管路2内周には新た
な内壁面が形成される。又ティースビット19は切削さ
れたコンクリート管路2の新たな内壁面を仕上げ切削す
る。流体圧ジャッキ4の1回のストロークにより切削さ
れる範囲は図1のSで示す範囲である。
【0047】本発明の実施の形態においては、刃先30
の先端は切削方向D1へ向いており、コンクリート管路
2の切削部2aを容易且つ確実に精度良く切削すること
ができる。又切削部2aの拘束されていない自由面であ
る内周側におけるよりも、拘束されている外周側におけ
る刃先30のコンクリート管路径方向D2の間隔を小さ
くすることにより(L6<L5…<L1等)、切削部2
aの拘束の大きい側に単位面積当り大きい力を与えるこ
とができ、その結果コンクリート管路2における切削部
2aを全体的に均一に効率良く切削することができる。
【0048】又、図16に示すごとく、刃先30にコン
クリート管路切削方向D1へずれを設けた場合も、コン
クリート管路2の切削部2aを内周側から確実に効率良
く切削することができる。
【0049】更に、コンクリート管路径方向D2に対し
最も外側に位置するカッターユニット14におけるカッ
ター本体16の刃先30は山形状の左右対称には形成さ
れておらず、逃げ角α(図13参照)を設けるか、或い
は逃げ角α=0(すなわち、刃先30のコンクリート管
路2内壁面に対向する面がコンクリート管路切削方向D
1と平行)となっているため、切削部2aが切削された
後のコンクリート管路2の内壁面は、刃先30の側面に
より圧壊されることがなく、従ってコンクリート管路2
の内壁面はより一層精度良くきれいに切削される。
【0050】更に又、ティースビット19により仕上げ
切削を行っているため、切削されたコンクリート管路2
の内壁面は一層滑らかで正確に精度良く切削される。テ
ィースビット19を図18、図19に示すごとく、多数
の超硬チップ製の突状体34を備えた針山形状に形成し
た場合には、コンクリート管路2の内壁面を更により一
層正確且つきれいに仕上げることができるうえ、切削時
の抵抗が減少するため、切削に要する動力を低減させる
ことができる。
【0051】なお、本発明の実施の形態においては、複
数組のカッターユニットを設ける場合について説明した
が、複数ではなく1組のカッターユニットを設けても実
施可能なこと、下水のようなコンクリート管路に限ら
ず、一般のトンネルの補修、再生に対しても適用可能な
こと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変更を加え得ること、等は勿論である。
【0052】
【発明の効果】本発明の切削用カッターによれば、下記
のごとき種々の優れた効果を奏し得る。
【0053】I)請求項1〜10の何れにおいても、被
削物における被削部を精度良く正確に切削することがで
きる。
【0054】II)請求項2、3の場合には、被削部が
切削された後の被削物は、その内壁面を刃先の側面によ
り圧壊されることがないため、被削物の内壁面をより一
層精度良く、きれいに切削することができる。
【0055】III)請求項4の場合には、被削部の最
外周側を切削するカッター本体の摩耗を防止することが
でき、カッター本体の寿命の長期化を図ることができ
る。
【0056】IV)請求項5の場合には、被削物の被削
部を全体に亘り確実に効率良く切削することができる。
【0057】V)請求項6の場合は、被削部を全体的に
均一に切削することが可能となり、切削効率が向上す
る。
【0058】VI)請求項7の場合も被削部を良好に精
度良く切削することができるが、請求項8の場合には、
請求項7の場合よりもより一層被削部の均一な切削が可
能となり、切削効率の向上を図ることができる。
【0059】VII)請求項9の場合は、被削部の最外
周の内壁面をより一層精度良く仕上げることができる。
【0060】VIII)請求項10の場合には、被削部
の最外周の内壁面を更に一層精度良く仕上げることがで
きると共に、切削時の抵抗が減少するため、切削に要す
る動力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切削用カッターの実施の形態の一例を
示す全体側面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】図1に示す切削用カッターに適用するカッター
ユニットの側面図である。
【図4】図3に示すカッターユニットに適用するブラケ
ットの斜視図である。
【図5】図4の右方向から見た側面図である。
【図6】図5のVI−VI方向矢視図である。
【図7】図3に示すカッターユニットに適用するカッタ
ー本体及びアーム並にブロックの組付け状態を示す側面
図である。
【図8】図7のVIII−VIII方向矢視図である。
【図9】図7のIX−IX方向矢視図である。
【図10】図7のX−X方向矢視図である。
【図11】図8のXI−XI方向矢視図である。
【図12】コンクリート管路径方向の最外周側における
カッターユニット以外のカッターユニットに適用するカ
ッター本体の刃先の形状の一例を示す拡大図である。
【図13】コンクリート管路径方向の最外周側における
カッターユニットに適用するカッター本体の刃先の形状
の一例を示す拡大図である。
【図14】コンクリート管路径方向の最外周側における
カッターユニットに適用するカッター本体の刃先の部分
の側面図である。
【図15】各カッターユニットの刃先の配列状態の一例
を示す概要図である。
【図16】各カッターユニットの刃先の配列状態の他の
例を示す概要図である。
【図17】本発明の切削用カッターに適用するティース
ビットの一例の側面図である。
【図18】本発明の切削用カッターに適用するティース
ビットの他の例の側面図である。
【図19】図18のXIX−XIX方向矢視図である。
【符号の説明】
2 コンクリート管路(被削物) 2a 切削部(被削部) 2b 切削部端面(被削部端面) 12 回転枠体(枠体) 14 カッターユニット 16 カッター本体 19 ティースビット 30 刃先 33 小突起 34 突状体 L1〜L6 間隔 R1〜R6 半径(距離) O 回転中心 D1 コンクリート管路切削方向(被削物切削方向) D2 コンクリート管路径方向(被削物径方向) X1 中心線 α 逃げ角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 孝幸 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 宇野 定雄 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 川口 謙治 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 松田 敏 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 北原 成郎 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 藤井 茂男 愛知県知多市北浜町11番1号 石川島播磨 重工業株式会社愛知工場内 (72)発明者 桑原 紘一郎 愛知県知多市北浜町11番1号 石川島播磨 重工業株式会社愛知工場内 (72)発明者 立岩 真吾 愛知県知多市北浜町11番1号 石川島播磨 重工業株式会社愛知工場内 Fターム(参考) 3C069 AA04 AA06 BA09 BB01 BB03 CA08 EA01 EA02 EA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被削物の内壁面周方向へ回転可能な枠体
    に、被削物の被削部端面から反力を受けて自転し得るよ
    うにしたカッター本体を所要数配置し、カッター本体の
    刃先の被削部端面に対し当接する側の中心線を被削物切
    削方向と平行となるよう構成したことを特徴とする切削
    用カッター。
  2. 【請求項2】 被削物における被削部の最外周側を切削
    するカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面を、被
    削物の切削方向と平行に構成した請求項1に記載の切削
    用カッター。
  3. 【請求項3】 被削物における被削部の最外周側を切削
    するカッター本体刃先の被削物内壁面に向いた面に、被
    削物の内壁面に対し当接しないよう、逃げ角を構成した
    請求項1に記載の切削用カッター。
  4. 【請求項4】 カッター本体を複数配設すると共に、被
    削物における被削部の最外周側を切削するカッター本体
    刃先の被削物内壁面に向いた面に、被削物内壁面との接
    触による摩耗を防止し得るようにした複数の小突起をカ
    ッター本体の円周方向へ所要の間隔で設けた請求項1、
    2又は3に記載の切削用カッター。
  5. 【請求項5】 回転可能な枠体の回転中心から各カッタ
    ー本体刃先の被削部端面に当接する部分までの距離を、
    各カッター本体ごとに夫々異ならしめた請求項1、2、
    3又は4に記載の切削用カッター。
  6. 【請求項6】 被削物径方向に隣り合うカッター本体刃
    先間の被削物径方向の間隔を被削部の内周側において大
    きく構成すると共に、切削部の外周側において小さく構
    成した請求項1、2、3、4又は5に記載の切削用カッ
    ター。
  7. 【請求項7】 各カッター本体刃先の被削部端面に当接
    する位置を被削物切削方向において同一とした請求項
    1、2、3、4、5又は6に記載の切削用カッター。
  8. 【請求項8】 各カッター本体の被削物切削方向の位置
    を、枠体の回転中心から近い側において被削物切削方向
    前方に位置させ、枠体の回転中心から遠い側において被
    削物切削方向後方に位置させた請求項1、2、3、4、
    5又は6に記載の切削用カッター。
  9. 【請求項9】 回転可能な枠体に、カッター本体で切削
    した後の被削物内壁面を仕上げ切削するティースビット
    を設けた請求項1、2、3、4、5、6、7又は8に記
    載の切削用カッター。
  10. 【請求項10】 ティースビットに、多数の超硬チップ
    製の突状体を針山状に設けた請求項9に記載の切削用カ
    ッター。
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JPH01111756U (ja) * 1988-01-21 1989-07-27
JPH074595U (ja) * 1993-06-25 1995-01-24 石川島播磨重工業株式会社 シールド掘進機のオーバーカッタ

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