JP4535170B2 - マイクロコンピュータシステム - Google Patents
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を動作させる必要がない場合には、極力電源を遮断することで低消費電力化を図る技術が検討されている。
したがって、メイン側の揮発性記憶素子−不揮発性記憶素子間の情報転送をサブCPUが行うので、メインCPU部への電源供給をより早く停止させ、またより遅く再開させることができる。
したがって、メインCPU部への電源供給を停止させた場合に、メイン側における揮発性記憶素子から不揮発性記憶素子間の情報転送をサブCPUが行うので、メインCPU部への電源供給をより早く停止させることができる。
したがって、メインCPU部の動作開始条件が成立した場合に、メイン側の不揮発性記憶素子−揮発性記憶素子間の情報転送をサブCPUが行うので、メインCPU部への電源供給をより遅く再開させることができる。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図7を参照して説明する。図1は、例えば車載機器の電子制御を行うために適用したマイクロコンピュータシステムの構成を概略的に示す機能ブロック図である。マイクロコンピュータシステム1は、メインマイクロコンピュータ(メインCPU部)2と、サブマイクロコンピュータ(サブCPU部)3とで構成されている。
不揮発性記憶素子6は、例えばフラッシュメモリであり、メインCPU4の制御プログラムやデータ等が記憶されている。揮発性記憶素子7は、例えばSRAM,DRAM,レジスタ,フリップフロップなどであり、メインCPU4が制御プログラムを実行する場合のワークエリアとして使用される。
I/O部11は、I/O制御部12,通信制御部13で構成されており、I/O制御部12は、外部との間で、例えば操作スイッチなどに関する信号の入出力を制御し、また、それらの信号を、通信制御部13を介してマイコンシステム1側の通信制御部10との間で通信(例えば全二重シリアル通信)を行う。
尚、メインマイコン2については、図示を省略しているが、実際には複数の周辺回路が搭載されている。したがって、サブマイコン3は、メインマイコン2を構成している回路ゲート数よりも少ない回路ゲート数で構成されている。
図5(a)において、メインCPU4は、リセットが解除されると、揮発性記憶素子7等の初期化処理を行った後(ステップM1)、制御プログラムに応じた通常の動作を実行する(ステップM2)。その通常動作の実行中は、電圧低下検出部25が電源VDDの電圧低下を検出したか否かを判断すると共に(ステップM3)、マイコンシステム1として間欠動作への移行が可能か否かを判断する(ステップM4)。ここで、マイコンシステム1の「間欠動作」とは、メインマイコン2に対する電源供給は停止させ、サブマイコン3側のみがサブクロック信号によって間欠的に動作している状態を言う。
図6は、サブマイコン3に対し、サブクロック信号が間欠的に供給されて動作する場合の処理を示すフローチャートである。サブCPU8は、通信制御部10,13を介してI/O制御部12と低速通信を行い(ステップS11)、I/O制御部12に対する外部からの信号入力状態(メインマイコン2側の復帰要因に関するもの)を確認する(ステップS12)。
続くステップS16では、もう1つの通常動作復帰条件として、予め仕様で定められた間欠動作の設定時間が終了したか否かを判断する。ここでの時間計測は、例えばサブCPU8が間欠動作中における起動の回数(図6のフローを何回実行したか)をカウントすることで行っても良い。
図7は、間欠動作からメインマイコン2側に対する電源供給を再開して通常動作モードに移行する場合の(a)メインマイコン2側,(b)サブマイコン3側の処理を示すフローチャートである。図7(a)において、メインCPU4は、不揮発性記憶素子6の書き込み状態情報の格納アドレスよりデータを読み出すと(ステップM11)、そのデータが「書き込み完了」を示すデータか否かを判断する(ステップM12)。「書き込み完了」を示すデータであれば(YES)、ステップM7において不揮発性記憶素子6に記憶させた制御情報を読み出して(ステップM14)、揮発性記憶素子7に書き戻す(ステップM15)。そして、制御情報を全領域について書き戻すと(ステップM16:YES)通常動作に移行する。
尚、メインCPU4は、電源が投入されて起動した場合に、最初にステップM1の初期化を実行するか、ステップM11を実行するかの処理分岐についても、例えばステップM1を一度実行済みであるか否かを判断するためのフラグを参照した結果に応じて行うようになっている。
図7(b)に示すサブマイコン3側の処理は、この場合ステップS2と同様に、通信制御部10の通信速度を高速側に設定する処理のみであり(ステップS21)、その後、通常動作を実行する。
そして、メインCPU4が、自身の動作停止条件が成立したと判断してサブCPU8に動作停止通知を行うと、サブCPU8は、その通知を認識し、メインマイコン2に対する電源供給を停止させると共にサブクロック部9を間欠モードに設定する。また、サブCPU8は、間欠モードにおいてサブクロック信号が供給されている期間にメインマイコン2の動作開始条件が成立したか否かを判断し、条件が成立するとサブクロック部9を連続モードに切り替えてメインマイコン2に対する電源供給を再開させる。
更に、メインCPU4は、電源VDDの電圧低下が検出された場合に動作停止条件が成立したと判断するので、例えば瞬時停電などが発生することで処理の継続が困難となる蓋然性が高い場合に、メインマイコン2の動作を停止させて消費電力を低減し、電源のバックアップに寄与することができる。
そして、サブCPU8は、メインマイコン2に対する電源供給を停止させている期間に、通信制御部10を介して取得した制御情報に基づいてメインマイコン2の動作開始条件が成立したか否かを判断するので、外部(例えば他のマイコンなど)との通信を介してメインマイコン2の動作を再開させることができる。
図8乃至図15は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。図8は、第2実施例のマイクロコンピュータシステム31の構成を示す。マイコンシステム31は、メインマイクロコンピュータ(メインCPU部)32と、サブマイクロコンピュータ(サブCPU部)33と、記憶素子部34とで構成されている。記憶素子部34は、第1実施例ではメインマイコン3に搭載されていた記憶素子6,7を独立させたチップであり、メインマイコン32側,サブマイコン33側の何れからもアクセスが可能に構成されている。
また、サブマイコン33は、サブCPU8,通信制御部10,電源制御部24に替わるサブCPU37,通信制御部38,電源制御部(電源供給制御回路)39と、(サブ)揮発性記憶素子40と、セレクタ41とを備えている。電源制御部39は、メインマイコン32に対する電源供給制御だけでなく、記憶素子部34に対する電源供給制御も行うように構成されている。
そして、メインCPU35,サブCPU37,通信制御部38,発振停止回路23,電源制御部39,各記憶素子6,7,40は、バスを介して相互に接続されている。尚、図9では、セレクタ41の図示を省略している。
ANDゲート50の入力端子の一方には、通信シーケンサ47からの通信完了フラグセット信号が与えられ、入力端子の他方(負論理)には、通信モード設定レジスタ43からのモード設定データが与えられており、ANDゲート50の出力信号は、通信開始レジスタ44にクリア信号として出力される。
<間欠動作モードへの移行処理>
図13(a)において、メインCPU35は、リセットが解除されると、ステップM1,M2に続いてステップM4を実行し、「YES」と判断すると間欠動作への移行が可能であることをサブマイコン33側に通知して(ステップM21)電源遮断待ち状態となる(ステップM22)。
図14において、サブCPU37は、ステップS11〜S17を同様に実行する(但し図3に対応するケースのため、ステップS14を除く)。そして、ステップS15,S16の何れかで「YES」と判断すると、電源制御部39内部のレジスタに、記憶素子部34に対する電源供給を再開させるためのデータを書き込んで(ステップS32)電源復帰動作→通常動作モードに移行する。
尚、サブCPU37が間欠動作モードで動作している期間においても、通信制御部38にはサブクロック信号が供給され続けており、図11(b)に示す自動リフレッシュモードで通信処理が行われ、受信データが周期的にオーバーライトされている。
図15(a)において、メインCPU35は、ステップM13の初期化処理を行うだけである。一方、図15(b)において、サブCPU37は、通信制御部38の通信速度を高速側に設定すると共に、通常動作モードに設定すると(ステップS33)、第1実施例ではメインCPU4が行った、ステップM11〜M16に相当する処理を実行する(ステップS34〜S39)。
・(A)メインマイコン32の動作電流及びリーク電流
・(B)記憶素子部34の動作電流及びリーク電流
・(C)サブマイコン33の動作電流及びリーク電流
となっている。
間欠動作モードから通常動作モードに移行する過程では、先ずサブCPU37が連続モードで動作するため期間(4)では(C)となり、サブCPU37が各記憶素子6,7,40間のデータ転送を行う期間(5)では(B),(C)の和となる。そして、通常動作モードに復帰した期間(6)では(A)〜(C)の和となる。
更に、通信制御部38は、メインマイコン32に対する電源供給が停止されており、サブCPU37が間欠動作モードで動作している間に、I/O制御部11に記憶されている制御情報を周期的に受信するので、メインCPU35が起動した場合は、その情報を取得すれば直ちに最新のI/O制御情報を取得できる。
メインマイコン2について、構成要素の少なくとも一部に対する電源供給を制御するようにしても良い。
サブマイコン3側が間欠的に動作する構成は必要に応じて設ければ良く、メインマイコン2の動作が停止している期間は、サブマイコン3は連続的に動作するように構成しても良い。
メインマイコン2とサブマイコン3とで動作用電源電圧が異なっても良い。その場合、電源制御部24に替えて、それぞれに対応する電源電圧を生成するシリーズレギューレータを備え、その動作を制御することでメインマイコン2に対する電源供給を制御しても良い。
不揮発性記憶素子6に「書き込み中」を示すデータを格納する処理は、必要に応じて行えば良い。
不揮発性記憶素子6には、その他、EEPROM,FROM(登録商標)などのメモリを用いても良い。
また、メインマイコン2に対する電源供給を停止させる場合に、不揮発性記憶素子6に制御情報を記憶させる処理についても必要に応じて行えば良く、電源供給が再開された場合には、毎回ステップM1の「初期化」から処理を開始しても良い。
電源制御部24の入力側にチャージポンプ回路を設け、電源VDDの電圧降下が発生した場合にチャージポンプ回路を動作させて昇圧を行い、メインマイコン2側の処理時間を確保するように構成しても良い。
マイコンシステム1とI/O部11との間の通信は、半二重シリアル通信でも良い。
第2実施例において、通信制御部38の自動リフレッシュ処理は、必要に応じて行えば良い。
また、第2実施例において、間欠動作モードへの移行処理,通常動作モードへの移行処理の何れか一方を、メインCPU35が行うようにしても良い。
車載機器の電子制御を行うものに限ることなく、低消費電力化を図る必要があるアプリケーションについて広く適用することができる。
Claims (10)
- メインクロック信号が供給されて動作するメインCPUを含んで構成されるメインCPU部と、
サブCPUを含み、前記メインCPU部よりも少ない回路ゲート数で構成されるサブCPU部と、
前記サブCPU部に供給され、前記メインクロック信号よりも低い周波数のサブクロック信号を発振出力すると共に、前記発振出力を連続的に行う連続モードと間欠的に行う間欠モードとに切り替え可能に構成されるサブ発振回路と、
前記サブCPU部に搭載され、前記メインCPU部の少なくとも一部に対する電源の供給を制御する電源供給制御回路と、
前記メインCPUによって制御情報が記憶され、前記サブCPUによるアクセスも可能であるメイン揮発性記憶素子と、
前記メインCPUと前記サブCPUとの双方によるアクセスが可能であるメイン不揮発性記憶素子と、
前記サブCPUによって制御情報が記憶され、前記メイン揮発性記憶素子よりも小容量のサブ揮発性記憶素子とを備え、
前記メインCPUは、自身の動作停止条件が成立したと判断すると、前記サブCPUに対して動作停止通知を行い、
前記サブCPUは、
前記動作停止通知を認識すると、前記メインCPU部に対する電源供給を停止させ、その時点で前記メイン揮発性記憶素子に記憶されている制御情報を前記メイン不揮発性記憶素子に書き込んで記憶させると共に、前記メインCPU部に対する電源供給が停止されている間に使用するI/O制御情報を前記サブ揮発性記憶素子に書き込んで記憶させてから、前記各メイン記憶素子に対する電源供給を停止させると共に、前記サブ発振回路を間欠モードに設定し、前記サブクロック信号が供給されている期間に前記メインCPU部の動作開始条件が成立したか否かを判断し、
前記動作開始条件が成立すると、前記サブ発振回路を連続モードに切り替えて、前記各メイン記憶素子に対する電源供給を再開させ、前記メイン不揮発性記憶素子に記憶されている制御情報を前記メイン揮発性記憶素子に書き戻すと共に、前記サブ揮発性記憶素子に記憶されている、前記メインCPU部に対する電源供給が停止されている間に使用したI/O制御情報を前記メイン揮発性記憶素子に書き戻してから前記メインCPU部に対する電源供給を再開させ、
前記メインCPUは、電源供給が再開されて起動すると、前記制御情報に基づく処理を実行することを特徴とするマイクロコンピュータシステム。 - メインクロック信号が供給されて動作するメインCPUを含んで構成されるメインCPU部と、
サブCPUを含み、前記メインCPU部よりも少ない回路ゲート数で構成されるサブCPU部と、
前記サブCPU部に供給され、前記メインクロック信号よりも低い周波数のサブクロック信号を発振出力するサブ発振回路と、
前記サブCPU部に搭載され、前記メインCPU部の少なくとも一部に対する電源の供給を制御する電源供給制御回路と、
前記メインCPUによって制御情報が記憶され、前記サブCPUによるアクセスも可能であるメイン揮発性記憶素子と、
前記メインCPUと前記サブCPUとの双方によるアクセスが可能であるメイン不揮発性記憶素子と、
前記サブCPUによって制御情報が記憶され、前記メイン揮発性記憶素子よりも小容量のサブ揮発性記憶素子とを備え、
前記メインCPUは、自身の動作停止条件が成立したと判断すると、前記サブCPUに対して動作停止通知を行い、
前記サブCPUは、
前記動作停止通知を認識すると、前記メインCPU部に対する電源供給を停止させ、その時点で前記メイン揮発性記憶素子に記憶されている制御情報を前記メイン不揮発性記憶素子に書き込んで記憶させると共に、前記メインCPU部に対する電源供給が停止されている間に使用するI/O制御情報を前記サブ揮発性記憶素子に書き込んで記憶させてから、前記各メイン記憶素子に対する電源供給を停止させることを特徴とするマイクロコンピュータシステム。 - メインクロック信号が供給されて動作するメインCPUを含んで構成されるメインCPU部と、
サブCPUを含み、前記メインCPU部よりも少ない回路ゲート数で構成されるサブCPU部と、
前記サブCPU部に供給され、前記メインクロック信号よりも低い周波数のサブクロック信号を発振出力するサブ発振回路と、
前記サブCPU部に搭載され、前記メインCPU部の少なくとも一部に対する電源の供給を制御する電源供給制御回路と、
前記メインCPUによって制御情報が記憶され、前記サブCPUによるアクセスも可能であるメイン揮発性記憶素子と、
前記メインCPUと前記サブCPUとの双方によるアクセスが可能であるメイン不揮発性記憶素子と、
前記サブCPUによって制御情報が記憶され、前記メイン揮発性記憶素子よりも小容量のサブ揮発性記憶素子とを備え、
前記サブCPUは、前記メインCPU部,及び前記各メイン記憶素子に対する電源供給が停止されている間に前記メインCPU部の動作開始条件が成立したか否かを判断し、
前記動作開始条件が成立すると、前記各メイン記憶素子に対する電源供給を再開させ、前記メイン不揮発性記憶素子に記憶されている制御情報を前記メイン揮発性記憶素子に書き戻すと共に、前記サブ揮発性記憶素子に記憶されている、前記メインCPU部に対する電源供給が停止されている間に使用したI/O制御情報を前記メイン揮発性記憶素子に書き戻してから前記メインCPU部に対する電源供給を再開させ、
前記メインCPUは、電源供給が再開されて起動すると、前記制御情報に基づく処理を実行することを特徴とするマイクロコンピュータシステム。 - 前記サブCPUは、
前記メイン不揮発性記憶素子に前記制御情報を全て書き込むと、「書込み完了情報」を前記メイン不揮発性記憶素子に併せて書き込み、
電源供給が再開されて起動した場合に、前記メイン不揮発性記憶素子に前記「書込み完了情報」が記憶されていない場合は、前記制御情報を読み出すことなく初期化を実行することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のマイクロコンピュータシステム。 - 前記メイン不揮発性記憶素子は、フラッシュメモリであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のマイクロコンピュータシステム。
- 前記電源電圧の低下を検出する電圧低下検出回路を備え、
前記メインCPUは、前記電源電圧の低下が検出された場合に、前記動作停止条件が成立したと判断することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のマイクロコンピュータシステム。 - 前記サブCPUは、前記メインCPU部に対する電源供給が停止されている間に、I/O制御を行うことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のマイクロコンピュータシステム。
- 前記サブCPU部に搭載され、外部の車載機器との間で入出力を行うためのI/O制御部と通信を行うための通信制御部を備え、
前記サブCPUは、前記メインCPU部に対する電源供給を停止させる場合には、前記通信制御部における通信速度を低速に設定し、前記メインCPU部に電源供給を行っている間は、前記通信速度を高速に設定することを特徴とする請求項7記載のマイクロコンピュータシステム。 - 前記通信制御部は、前記メインCPU部に対する電源供給が停止されている間は、前記I/O制御部に記憶されている制御情報を、周期的に取得することを特徴とする請求項8記載のマイクロコンピュータシステム。
- 前記サブCPUは、前記メインCPU部に対する電源供給を停止させている期間に、前記通信制御部を介して取得した制御情報に基づいて、前記メインCPU部の動作開始条件が成立したか否かを判断することを特徴とする請求項8又は9記載のマイクロコンピュータシステム。
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