JP4534534B2 - Epdm組成物 - Google Patents
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Description
硬度(JIS A):シール特性の点から30〜70、好ましくは40〜60
圧縮永久歪(120℃、70時間):20%以下、好ましくは10%以下
アウトガス性:120℃、1時間熱抽出した場合、15μg/g以下、好ましくは8μg/g以下、さらに好ましくは3μg/g以下
水透過性:10mg・mm/cm2・24時間以下、好ましくは5 mg・mm/cm2・24時間以下、さらに好ましくは0〜2mg・mm/cm2・24時間
シリコーンガス透過性:10ng(D4〔オクタメチルシクロシロキサン〕換算透過ガス量)以下、好ましくは5ng以下、さらに好ましくは2ng以下
ムーニースコーチVm(125℃):35未満、好ましくは30以下、さらに好ましくは25以下
なお、35以上を示すものは、射出成形およびFIPG成形に不向きである
EPDMポリマー(三井化学製品EPT3045H;ML125℃:25) 100重量部
セリサイト(三信マイカFSE) 30 〃
液状ポリブタジエン(B-3000) 3 〃
有機過酸化物(日本油脂製品パークミルD) 2 〃
FTカーボンブラック(中部カーボン製品HTC#20) 25 〃
2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体 1 〃
(大内新興化学工業製品ノクラック224-S)
酸化亜鉛(三保製品) 3 〃
以上の各成分を、モリヤマ製ニーダを用いて混練を行い、未加硫生地を得た後、圧縮成形機を用い、温度180℃、圧縮時間6分の条件で架橋し、さらにこれを加熱オーブンにて150℃、5時間の熱処理を加え、厚さ2mmおよび1mmの炭化水素骨格の架橋ゴム状弾性体テストシートを成形した。このテストシートを用いて、硬度、圧縮永久歪試験、アウトガス性試験、水分透過性試験およびシリコーンガス透過性試験を行い、また未加硫生地についての成形性の判定を行った。
〔硬度〕
厚さ2mmのテストシートを3枚重ね合せ、JIS K6253に準拠して測定
〔圧縮永久歪試験〕
厚さ2mmのテストシートから直径13mmの丸いシートを打ち抜き、それを3枚重ね合せたものについて、JIS K6262に準拠して120℃、70時間で圧縮永久歪(CS)を測定し、CSlO%未満のものを◎、lO〜20%のものを○、20〜30%のものを△、30%以上のものを×と判定
なお、CSが30%以上を示すものは、ハードディスクドライブ用ガスケットとして好ましくない
〔アウトガス性試験〕
50×3×2mmの短冊状のテストピースを120℃、1時間熱抽出して、その時のアウトガス量を測定し、3μg/g未満のものを◎、3〜8μg/gのものを○、8〜15μg/gのものを△、15μg/g以上のものを×として判定
〔水透過性試験〕
円筒状のSUS容器(内径27mm、深さ50mm)に、蒸留水10mlを入れ、直径30mm、厚み2mmに調整したテストピースを挟み、SUS製の中空の蓋(開口部内径27mm)で固定し、70℃、100時間後のデータから水蒸気透過係数(mg・mm/cm2・24時間)を求め、その値が2以下のものを◎、2〜5のものを○、5〜10のものを△、10以上のものを×として判定
〔シリコーンガス透過性試験〕
予めブランク測定(1mmシートを装着した透過性冶具を大気中で60℃、12時間放置した後に、吸着剤に付着したガス量をガスクロマトグラフィーで測定する)を行なった上、1mmシートを装着した透過性冶具ごとD4(オクタメチルシクロテトラシロキサン)1000ppm雰囲気下に60℃、12時間放置した後、吸着剤を取り出し、付着ガス量(D4換算透過ガス量)をガスクロマトグラフィーで定量し、2ng以下のものを◎、2〜5ngのものを○、5〜10ngのものを△、10ng以上のものを×として判定
〔成形性〕
未加硫生地の流動性を確認すべく、生地粘度に着目し、ムーニースコーチVm(125℃)が25未満のものを◎、25〜30のものを○、30〜35のものを△、35以上のものを×として判定
実施例1において、セリサイト量が10重量部に変更されて用いられた。
実施例1において、セリサイトとして、三信マイカLC-50が同量用いられた。
実施例1において、セリサイトとして、斐川マイカZ20が同量用いられた。
実施例1において、セリサイトとして、三信マイカF1が同量用いられた。
実施例1において、液状ポリブタジエン量が5重量部に変更されて用いられた。
実施例1において、セリサイトのかわりにグラファイト(日電カーボン製品C-1:平均粒子径10.7μm)が同量用いられた。
実施例1において、セリサイトが用いられなかった。
実施例1において、セリサイト量が45重量部に変更されて用いられた。
実施例4において、セリサイト量が45重量部に変更されて用いられた。
実施例1において、液状ポリブタジエンが用いられなかった。
実施例1において、セリサイトの代わりにFEFカーボンブラック(東海カーボン製品シーストG-SO:平均粒子径40〜52nm)が10重量部用いられた。
実施例1において、セリサイトの代わりにFEFカーボンブラック(シーストG-SO)が同量用いられた。
実施例1において、液状ポリブタジエン量が10重量部に変更されて用いられた。
表
実施例 比較例
測定・評価項目 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 7 8
硬度 55 46 54 57 58 58 60 44 63 66 53 60 72 73
(デュロメータ タイプA)
圧縮永久歪 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ ○ ○ × ×
アウトガス性 ◎ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
水分遮蔽性 ◎ ○ ◎ ◎ ○ ○ ○ × ○ ○ △ × × ◎
シリコンガス遮蔽性 ◎ ○ ◎ ◎ ○ ○ ○ × ○ ○ △ × × ◎
成形性 ○ ◎ ○ ○ ○ ◎ △ ○ × × × ○ ○ ◎
(1) セリサイトを添加していないものは、ガス遮蔽性に劣る(比較例2、6および7)。
(2) セリサイトを過剰に配合すると、成形性が著しく低下する(比較例3および4)。さらに、ガス遮蔽性や圧縮永久歪についても所望の特性が得られない。
(3) 加工助剤を添加しないと流動性が付与できず成形性が悪化する(比較例5)。
(4) 粒子径分布の大きいセリサイトでは、ガス遮蔽性にバラツキが見られる場合がある(実施例4)。
(5) 平均粒子径が大きいセリサイト(実施例5)と比較して、平均粒径が10μm以下のセリサイトを用いた場合には、成形性やガス遮蔽性が良化する(実施例1〜4)。
(6) グラファイトを用いた場合と比較して、セリサイトを使用した場合には、平均粒子径が大きいものを用いた場合においても、成形性やガス遮蔽性も良化される(実施例1〜6、比較例1)。
(7) 加工助剤を増量すると、ガス遮蔽性や成形性が良化するが、成形品の硬度が上がり、シール性の点で課題が見られる傾向にある。なお、加工助剤を10重量部以上配合した系では、硬度が70を超え、本発明の目的とするガスケットとしての利用に適さなくなる(比較例8)。
(8) 硬度が70以上になると、ガスケットを本体に組付けた時の反力が大きくなり、変形などが生じ、完全に密閉できなくなり、ガスケットとしてのシール性が劣る。最も好ましい硬度は40〜60である。
Claims (6)
- EPDMポリマー100重量部当り、液状ゴム1〜8重量部およびセリサイト5〜40重量部を含有してなるEPDM組成物。
- セリサイトとして、平均粒子径が10μm以下で最大粒子径が60μm以下のものが用いられる請求項1記載のEPDM組成物。
- 液状ゴムが液状ポリブタジエンである請求項1記載のEPDM組成物。
- ハードディスクドライブ用ガスケット成形材料として用いられる請求項1記載のEPDM組成物。
- 請求項1記載のEPDM組成物から架橋成形されたハードディスクドライブ用ガスケット。
- ハードディスクドライブのヘッドカバーに一体化された請求項5記載のガスケット。
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