JP4534491B2 - 電子応用装置の製造方法およびマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法 - Google Patents
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Description
J.Westwater,et.al;American Vacuum Society 1997 p.554
この発明は、上記の位置制御を行う方法の長所と自己整合的手法の長所とを組み合わせることにより上記の課題の解決を図るものであり、どちらの手法にも属さない全く新しい手法を提供するものである。
一主面の所定位置に設けられた一つまたは複数のマウント領域を有する第1の基板のマウント領域に微小構造体をマウントする工程と、
第1の基板のマウント領域にマウントされた微小構造体を第2の基板上に転写する工程とを有する
ことを特徴とする微小構造体のアッセンブリ方法である。
一主面の所定位置に設けられた一つまたは複数のマウント領域を有する基板上にマウント領域の数以上の数の微小構造体を供給する工程と、
基板上に微小構造体を供給した後、基板の一主面にラビング処理を施す
ことを特徴とする微小構造体のアッセンブリ方法である。
この第2の発明においては、その性質に反しない限り、第1の発明に関連して述べたことが成立する。
一主面の所定位置に設けられた一つまたは複数のマウント領域を有する第1の基板と、
第1の基板のマウント領域にマウントされる微小構造体を転写するための第2の基板とを有する
ことを特徴とする微小構造体のアッセンブリ装置である。
この第3の発明においては、その性質に反しない限り、第1の発明に関連して述べたことが成立する。
一主面の所定位置に設けられた一つまたは複数のマウント領域を有する第1の基板のマウント領域に微小構造体をマウントする工程と、
第1の基板のマウント領域にマウントされた微小構造体を第2の基板上に転写する工程とを有する
ことを特徴とする電子応用装置の製造方法である。
一主面の所定位置に設けられた一つまたは複数のマウント領域を有する基板上にマウント領域の数以上の数の微小構造体を供給する工程と、
基板上に微小構造体を供給した後、基板の一主面にラビング処理を施す
ことを特徴とする電子応用装置の製造方法である。
最初にまず、以下の実施形態においてアッセンブリングの対象となるマイクロロッドトランジスタについて説明する。ただし、アッセンブリングの対象の形状や大きさは特に問わず、一般には、任意の形状および大きさの微小構造体であってよい。
図1Aに示すマイクロロッドトランジスタは、図1Bに示す、単結晶Siからなるマイクロロッド1の外周面にゲート絶縁膜(図示せず)が形成され、その上にゲート電極2が形成されたものである。図1Eにこのマイクロロッド1の中心軸に垂直な断面の形状を示すが、これは四角形断面(例えば、正方形断面)の例である。ゲート絶縁膜はSiO2 膜などからなり、ゲート電極2は不純物がドープされたSi膜やAl膜などの金属膜やポリサイド膜などからなる。マイクロロッド1の両端部には不純物が十分に高濃度にドープされたソース領域3およびドレイン領域4が設けられており、それらの間の部分はチャネル領域である。これらのソース領域3およびドレイン領域4上には必要に応じてそれぞれソース電極およびドレイン電極が設けられる。
マイクロロッド1の断面内の最小幅をWとすると、W>0.5μmであるが、取り扱いの容易さの観点からはより大きいことが望ましいため、より典型的にはW>1μm、さらに典型的にはW>5μm、最も典型的にはW>10μmであり、一方、Wの上限は必ずしも明確な形では存在しないが、典型的にはW<100μm、より典型的にはW<50μmである。マイクロロッド1の長さをLとすると、一般にL>Wであり、この条件の下に、典型的にはL>5μmであり、より典型的にはL>10μmである。
この第1の例においては、図2Aに示すように、まず、例えばn+ 型Si基板11上にi型Si層12をエピタキシャル成長させる。ここで、n+ 型Si基板11は後にソース領域またはドレイン領域となるものであり、i型Si層12は後にチャネル領域となるものである。i型Si層12の厚さは例えば10nm程度である。
次に、n+ 型Si層13上にリソグラフィーにより所定形状のレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとして、例えばICP(Inductively Coupled Plasma)ドライエッチング方式や反応性イオンエッチング(RIE)法により少なくともn+ 型Si基板11の一部を削るまで異方性エッチングを行う。これによって、図2Cに示すように、n+ 型Si基板11のエッジ部分だけをエッチングする。この後、レジストパターンを除去する。
次に、図4Aに示すように、マスク14を用いて例えばICPドライエッチング方式によりn+ 型Si基板11の所定深さまで異方性エッチングを行い、マイクロロッド状に加工する。以下、このようにマイクロロッド状に加工されたn+ 型Si基板11を単にSi加工基板と言うものとする。
次に、アニールを行うことにより膜16から溶媒を蒸発させて固化または焼結し、図4Cに示すように電極17を形成する。この後、上記のSi加工基板の露出している表面を熱酸化、プラズマ酸化などにより酸化したり、CVD成膜したりすることにより、ゲート絶縁膜としてのSiO2 膜18を形成する。
次に、図5Bに示すように、基板21上に液状の樹脂22を塗布形成したものを別途用意し、上記のSi加工基板のマスク14側をこの樹脂22に押し付けてマスク14下のSiO2 膜18に少しかかる程度に樹脂22を付着させた後、樹脂22から離す(インプリント)。この後、樹脂22をベークして固化する。
次に、図6Bに示すように、Si基板24を別途用意し、このSi基板24の一方の面に上記のSi加工基板をそのマスク14側がSi基板24と接するように載せた状態でマイクロロッド部の間の隙間に樹脂25を埋め込んでSi基板24に固定した後、Si加工基板をその裏面側から研磨することにより各マイクロロッド部を互いに分離する。この分離後において、最初にn+ 型Si基板11であった部分を改めてn+ 型Si層26と表す。
次に、図7Aに示すように、基板29上に金属などの電極材料をアルコールなどの溶媒に溶かした膜30を塗布形成したものを別途用意し、上記のマイクロロッドの電極17と反対側の先端部をこの膜30に押し付けて膜30を付着させた後、膜30から離す(インプリント)。この後、アニールを行うことにより膜30から溶媒を蒸発させて固化し、電極31を形成する。
次に、樹脂25をエッチング除去することによりマイクロロッドを互いに分離する。
図8は、マイクロロッドの断面形状が円形である場合のマイクロロッドトランジスタを上述の方法と同様の方法で形成したものの完成図を示す。
この第2の例においては、図9Aに示すように、まず、例えばn+ 型Si基板51上にi型Si層52をエピタキシャル成長させる。ここで、n+ 型Si基板51は後にソース領域またはドレイン領域となるものであり、i型Si層52は後にチャネル領域となるものである。
次に、図9Cに示すように、n+ 型Si層53上に例えば熱酸化法やプラズマ酸化法やCVD法などによりSiO2 膜54を形成する。
次に、SiO2 膜54上にリソグラフィーにより所定形状のレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとしてSiO2 膜54をエッチングする。これによって、図9Dに示すように、SiO2 膜54からなる所定形状のパターンの2次元アレイからなるマスク55が形成される。図10Aおよび図10Bにマスク55の平面形状の例を示す。
次に、図11Bに示すように、Si加工基板の表面を犠牲酸化してSiO2 膜56を形成する。
次に、図11Cに示すように、SiO2 膜56およびSiO2 膜からなるマスク55をエッチング除去する。
次に、図11Dに示すように、上記のSi加工基板の露出している表面を熱酸化、プラズマ酸化などにより酸化したり、CVD成膜したりすることにより、ゲート絶縁膜としてのSiO2 膜57を形成する。
次に、図12Bに示すように、Si基板60を別途用意し、このSi基板60の一方の面に上記のSi加工基板をそのマイクロロッド部の先端部側がSi基板60と接するように載せた状態でマイクロロッド部の間の隙間に樹脂61を埋め込んでSi基板60に固定した後、Si加工基板をその裏面側から研磨することにより各マイクロロッド部を互いに分離する。この分離後において、最初にSi基板51であった部分を改めてn+ 型Si層62と表す。
次に、エッチング液中に上記のSi加工基板のマイクロロッド先端部側を漬けることにより、マイクロロッドの先端部の周囲のSiO2 膜57をエッチング除去する。
次に、図13Aに示すように、容器65内に樹脂のエッチング液66を入れたものを用意し、このエッチング液66中にマイクロロッド側を漬けることにより樹脂61をエッチング除去し、マイクロロッドを互いに分離する。
図14は、マイクロロッドの断面形状が円形である場合のマイクロロッドトランジスタを上述の方法と同様の方法で形成したものの完成図を示す。
この第3の例においては、図15Aに示すように、まず、例えばn+ 型Si基板101上にi型Si層102をエピタキシャル成長させる。ここで、n+ 型Si基板101は後にソース領域またはドレイン領域となるものであり、i型Si層102は後にチャネル領域となるものである。
次に、i型Si層102上にn+ 型Si基板(図示せず)を張り合わせた後、このn+ 型Si基板をその裏面側から研磨することにより薄膜化し、図15Bに示すように、n+ 型Si層103とする。このn+ 型Si層103は、後にドレイン領域またはソース領域となるものである。
次に、SiO2 膜104上にリソグラフィーにより所定形状のレジストパターン(図示せず)を形成した後、このレジストパターンをマスクとしてSiO2 膜104をエッチングする。これによって、図15Dに示すように、SiO2 膜104からなる所定形状のパターンの2次元アレイからなるマスク105が形成される。図16Aおよび図16Bにマスク105の平面形状の例を示す。
次に、図17Bに示すように、Si加工基板の表面を犠牲酸化してSiO2 膜106を形成する。
次に、図17Cに示すように、SiO2 膜106をエッチング除去する。
次に、図17Dに示すように、上記のSi加工基板の露出している表面を熱酸化、プラズマ酸化などにより酸化したり、CVD成膜したりすることにより、ゲート絶縁膜としてのSiO2 膜107を形成する。
次に、図18Bに示すように、Si基板110を別途用意し、このSi基板110の一方の面に上記のSi加工基板をそのマイクロロッド部の先端部側がSi基板110と接するように載せた状態でマイクロロッド部の間の隙間に樹脂111を埋め込んでSi基板110に固定した後、Si加工基板をその裏面側から研磨することにより各マイクロロッド部を互いに分離する。この分離後において、最初にSi基板101であった部分を改めてn+ 型Si層112と表す。
次に、エッチング液中に上記のSi加工基板のマイクロロッド先端部側を漬けることにより、マイクロロッド部の先端部の周囲のSiO2 膜107をエッチング除去する。
次に、図19Aに示すように、容器115内に樹脂のエッチング液116を入れたものを用意し、このエッチング液116中にマイクロロッド側を漬けることにより樹脂111をエッチング除去し、マイクロロッドを互いに分離する。
図20は、マイクロロッドの断面形状が円形である場合のマイクロロッドトランジスタを上述の方法と同様の方法で形成したものの完成図を示す。
この第4の例においては、図21Aに示すように、まず、例えばn+ 型Si基板151上にi型Si層152をエピタキシャル成長させる。ここで、n+ 型Si基板151は後にソース領域またはドレイン領域となるものであり、i型Si層152は後にチャネル領域となるものである。
次に、図21Bに示すように、i型Si層152上にn+ 型Si層153を形成する。このn+ 型Si層153の形成は、第1および第2の例のようにエピタキシャル成長を行うか、あるいは、第3の例のようにn+ 型Si基板の張り合わせおよびその後の研磨による薄膜化により行う。このn+ 型Si層153は、後にドレイン領域またはソース領域となるものである。
次に、図21Dに示すように、マスク154を用いて例えばRIE法によりn+ 型Si基板151の途中の深さまで異方性エッチングを行い、マイクロロッド状に加工する。
次に、マスク154をエッチング除去する。
次に、図22Bに示すように、容器158内に樹脂のエッチング液159を入れたものを用意し、このエッチング液159中にマイクロロッド側を漬けることにより樹脂156をエッチング除去し、マイクロロッドを互いに分離する。
図23に示すように、この例では基板201上に素子収容層202が設けられている。素子収容層202には、マイクロロッドトランジスタを決められた方向に収容することができる形状および大きさの素子収容孔203が2次元アレイ状に設けられている。これらの素子収容孔203の互いに直交する一方向の周期はX、他の一方向の周期はYである。そして、各素子収容孔203内にマイクロロッドトランジスタ204が収容されている。ここで、このマイクロロッドトランジスタ204は、マイクロロッドの外周面にSiO2 膜からなるゲート絶縁膜205が形成され、マイクロロッドの両端部にソース領域206およびドレイン領域207が形成されたものである。
まず、ディスプレイの概略構成について説明する。
図25はディスプレイモジュール構造の一例を示す。
図25に示すように、このディスプレイは、2次元アレイ状に配列された所定個数の画素からなる表示部251、この表示部251の画素を駆動するドライバIC252、信号線、電源線、接地線(GND)などの配線253により構成される。
図27に示すように、この例では、例えば透明ガラス基板や透明プラスチック基板などの基板301上に素子収容層302が設けられ、この素子収容層302に素子収容穴303が設けられている。そして、この素子収容穴303内にマイクロロッドトランジスタ304が収容されている。このマイクロロッドトランジスタ304はチャネル領域305、ソース領域306およびドレイン領域307からなり、外周部にSiO2 膜からなるゲート絶縁膜308を有する。そして、このマイクロロッドトランジスタ304にゲート絶縁膜308を介してゲート電極309が設けられるとともに、ソース領域306およびドレイン領域307と電気的に接続されてそれぞれソース電極310およびドレイン電極311が設けられている。これらのゲート電極309、ソース電極310およびドレイン電極311を覆うように層間絶縁膜312が設けられている。これらのゲート電極309、ソース電極310およびドレイン電極311は例えば印刷技術を使用して形成することにより簡便に形成することができる。ソース電極310は図示省略したデータ線と接続され、ゲート電極309は図示省略した走査線と接続されている。ドレイン電極311は層間絶縁膜312に設けられた開口313を通じて透明電極からなる画素電極314と接続されている。画素電極314と対向して透明電極からなる共通電極315が設けられ、この共通電極315の裏面に設けられた液晶配向膜316と画素電極314との間に液晶317が封入されている。符号318は液晶317を画素毎に分離するためのスペーサを示す。
図28に示すように、この有機ELディスプレイでは、それぞれ所定本数設けられたデータ線(ソース線)351と走査線(ゲート線)352との各交差点に画素のスイッチングトランジスタTr1が配置されている。この画素スイッチングトランジスタTr1のドレインは画素駆動トランジスタTr2のゲートと接続されている。この画素駆動トランジスタTr2のソースは電源電圧(VDD)供給線353に接続されている。そして、画像信号に応じてデータ線351と走査線352とにより選択された画素のスイッチングトランジスタTr1がその走査線352に印加するゲート電極駆動電圧Vselectによりオンし、それによって画素駆動トランジスタTr2がオンすることでこの画素の有機ELセルに駆動電圧VOEL が印加され、画像が表示されるようになっている。Cs は蓄積容量を示す。
図29に示すように、マイクロロッドトランジスタ401により画素スイッチングトランジスタTr1が構成され、マイクロロッドトランジスタ402により画素駆動トランジスタTr2が構成されている。マイクロロッドトランジスタ401のゲート電極403は走査線352と接続され、ソース電極404はデータ線351と接続され、ドレイン電極405は画素駆動トランジスタTr2の上方まで延在してこの画素駆動トランジスタTr2のゲート電極を構成しているとともに、蓄積容量Cs のキャパシタの一方の電極406と接続されている。符号407はこのキャパシタの他方の電極を示す。この電極407は配線408を介して電源電圧供給線353と接続されている。マイクロロッドトランジスタ402のソース電極409は電源電圧供給線353と接続され、ドレイン電極410は有機ELセルの駆動電極411と接続されている。符号412はデータ線351と走査線352との交差点においてそれらを電気的に絶縁するための絶縁膜を示す。
図32Aに示す第1の基板においては、多孔質基板551上に素子収容層552が設けられ、この素子収容層552に素子収容孔553が設けられている。
図32Bに示す第1の基板においては、Si基板601上に素子収容層602が設けられ、この素子収容層602に素子収容孔603が設けられ、この素子収容孔603の下側裏側のSi基板601に真空排気用の貫通孔604が設けられている。
図32Cに示す第1の基板においては、ガラス基板651上に素子収容層652が設けられ、この素子収容層652に素子収容孔653が設けられ、この素子収容孔653の下側裏側のガラス基板651に真空排気用の貫通孔654が設けられている。
図32Dに示す第1の基板においては、多孔質焼結体基板701上に多孔質陽極酸化アルミナ層702が設けられ、その上に素子収容層703が設けられ、この素子収容層703に素子収容孔704が設けられている。
静電引力を用いてチャッキングを行う場合に用いる第1の基板の例を図33Aに示す。図33Aに示すように、電極基体751上に薄い絶縁層752を設け、その上に素子収容層753を設け、この素子収容層753に素子収容孔754を設ける。電極基体751の裏面および側面には絶縁層755を設ける。電極基体751にはケーブル756が接続されている。絶縁層752、755としては、例えばシロキサン系、ポリシラザン系のSOG等を用いて酸化シリコン膜を形成してもよいし、ZrO2 、HfO2 、Al2 O3 等の比較的誘電率の高い酸化膜をゾルゲル法やMOD(Metal-organic decomposition)法などの湿式法や真空プロセスで成膜可能であり、さらにはポリイミド、PVP等の有機系絶縁膜を塗布してもよい。この場合、素子収容孔754の部分とそれ以外の部分とで電極基体751からの距離に差が出るため、静電引力による吸着力に差が出るため、素子の自己整合的なアライメントが可能となる。この場合、十分な吸着力を得るため、アッセンブリングを行おうとする素子自体の構造にある程度の面積で金属電極が作製されていることが望ましい。
真空チャック法により第1の基板上に素子をアライメントするときのイメージを図34に示す。
図34Aに示すように、例えば図30に示すものと同様な構造の第1の基板851を用いる。この第1の基板851は基板852上に素子収容層853を有し、この素子収容層853に素子収容孔854を有するとともに、素子収容孔854の裏側の基板852に真空排気用の孔855を有する。この第1の基板851の裏面側から真空排気用の孔504を通じて真空排気を行いながら、第1の基板851上に上側から微小機能素子856をばらまく。すると、いずれかの微小機能素子856が、真空排気により生じる吸引力により素子収容孔854にはまり込んで収容され、自動的にアライメントされる。その後、図34Bに示すように、除電界雰囲気でブラシ857を用いて素子収容層853の表面をラビング処理することにより、素子収容孔854に微小機能素子856を押し込んで確実にはめ込むとともに、素子収容孔853に収容されなかった残りの微小機能素子856を除去する。
図35に示すように、第1の基板851の裏面から真空排気できるように例えばOリング858を介して第1の基板851を吸着ステージ859上に載せて密閉性を保持する。吸着ステージ859の背面には配管860が接続され、吸着ステージ859はこの配管860を通じて排気ポンプ861に接続されている。排気ポンプ861への配管860の途中にはバルブ862が設けられており、排気の停止および調整を行うことができるようになっている。配管860の途中にはさらに、リークバルブ863が設けられており、後述の第2の基板への転写時に吸着ステージ859の内部を陽圧に設定することができるようになっている。
上記のラビング処理後の第1の基板851の表面を顕微鏡で観察したところ、各素子収容孔854に微小機能素子856がそれぞれ吸着されていることを確認することができた。微小機能素子856としては上記のマイクロロッドトランジスタを用いた。
図36に示すように、第2の基板869上には密着層として熱硬化性樹脂(図示せず)をあらかじめ塗布しておく。そして、この第2の基板869の上側から、第1の基板851の微小機能素子856を吸着した面を押し付け、次いでリークバルブ863を開けて吸着ステージ859の内部を陽圧に設定して真空チャックをオフにし、第1の基板851を剥がす。これによって、第1の基板851上の微小機能素子856が第2の基板869上に転写される。この後、アニールを行うことにより、熱硬化性樹脂の硬化処理を行う。なお、第2の基板869は搬送ローラ870により搬送されるようになっている。アニール後の第2の基板869の表面を顕微鏡により観察したことろ、微小機能素子856が所定の位置に配列されて固定されている様子を確認することができた。第2の基板869の表面に密着層を形成する方法のほかに、この第2の基板869の表面にエンボス加工を施して第1の基板851と位置合わせを行ってから転写する方法でも、上述と同様の精度で転写が可能であった。また、第2の基板869上にあらかじめ形成する密着層としては、基板熱軟化性または光硬化性の樹脂等、転写後に固定化する材料であれば同じ効果が期待できる。
例えば、上述の実施形態において挙げた数値、構造、形状、材料、原料、プロセス等はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、形状、材料、原料、プロセス等を用いてもよい。
例えば、チャッキングを静電引力や磁力により行う場合には、吸着力を可変とする電源および電圧、電流の制御用の機器を用いればよい。
Claims (19)
- 単結晶Siからなるマイクロロッドの外周面にゲート絶縁膜が形成され、上記マイクロロッドの両端部にソース領域およびドレイン領域が設けられ、上記マイクロロッドの中心軸に垂直な断面内の最小幅が5μmより大きく、100μmより小さいマイクロロッドトランジスタを決められた方向に収容することができる形状および大きさの複数の素子収容孔が一主面に設けられた基板であって、上記素子収容孔に上記マイクロロッドトランジスタがその長手方向が上記一主面と平行になるように収容され、上記素子収容孔に上記マイクロロッドトランジスタを気圧差、静電引力または磁力によりチャッキングすることができるように構成されているものの上に上記素子収容孔の数以上の数の上記マイクロロッドトランジスタをばらまく工程と、
上記基板上に上記マイクロロッドトランジスタをばらまいた後、上記基板の上記一主面に除電界雰囲気でブラシを用いてラビング処理を施すことにより上記素子収容孔に上記マイクロロッドトランジスタを押し込むとともに、上記素子収容孔に収容されなかった残りの上記マイクロロッドトランジスタを除去する工程とを有する電子応用装置の製造方法。 - 上記素子収容孔の下側の上記基板に真空排気用の孔を設け、上記基板の裏側からこの孔を通じて真空排気を行いながら、上記基板上に上記素子収容孔の数以上の数の上記マイクロロッドトランジスタをばらまき、真空排気により生じる吸引力により上記マイクロロッドトランジスタを上記素子収容孔に収容する請求項1記載の電子応用装置の製造方法。
- 上記基板は、多孔質基板上に素子収容層が設けられ、この素子収容層に上記素子収容孔が設けられたもの、または、Si基板上に素子収容層が設けられ、この素子収容層に上記素子収容孔が設けられ、上記素子収容孔の下側の上記Si基板に真空排気用の貫通孔が設けられたもの、または、ガラス基板上に素子収容層が設けられ、この素子収容層に上記素子収容孔が設けられ、上記素子収容孔の下側の上記ガラス基板に真空排気用の貫通孔が設けられたもの、または、多孔質焼結体基板上に多孔質陽極酸化アルミナ層が設けられ、その上に素子収容層が設けられ、この素子収容層に上記素子収容孔が設けられたものである請求項1記載の電子応用装置の製造方法。
- 上記素子収容孔が上記一主面に二次元アレイ状に設けられている請求項1記載の電子応用装置の製造方法。
- 上記基板の上記一主面に除電界雰囲気でブラシを用いてラビング処理を施すことにより上記素子収容孔に上記マイクロロッドトランジスタを押し込むとともに、上記素子収容孔に収容されなかった残りの上記マイクロロッドトランジスタを除去した後、上記基板の上記素子収容孔に収容された上記マイクロロッドトランジスタを他の基板上に転写する工程をさらに有する請求項1記載の電子応用装置の製造方法。
- 上記他の基板上に熱または光により固化する密着層をあらかじめ形成しておき、上記第他の基板上に上記マイクロロッドトランジスタを転写した後、上記密着層を固化する請求項5記載の電子応用装置の製造方法。
- 上記基板の上記一主面に上記他の基板上に形成する上記密着層の材質に合わせた表面処理を行っておき、上記密着層が上記基板に付着しないようにした請求項6記載の電子応用装置の製造方法。
- 上記他の基板が可撓性を有し、ロール・ツー・ロールにより上記基板から上記マイクロロッドトランジスタを上記他の基板上に転写する請求項5記載の電子応用装置の製造方法。
- 上記マイクロロッドトランジスタの長手方向がロールの回転軸に平行になるように上記基板から上記マイクロロッドトランジスタを上記他の基板上に転写する請求項8記載の電子応用装置の製造方法。
- 上記電子応用装置はディスプレイである請求項1記載の電子応用装置の製造方法。
- 単結晶Siからなるマイクロロッドの外周面にゲート絶縁膜が形成され、上記マイクロロッドの両端部にソース領域およびドレイン領域が設けられ、上記マイクロロッドの中心軸に垂直な断面内の最小幅が5μmより大きく、100μmより小さいマイクロロッドトランジスタを決められた方向に収容することができる形状および大きさの複数の素子収容孔が一主面に設けられた基板であって、上記素子収容孔に上記マイクロロッドトランジスタがその長手方向が上記一主面と平行になるように収容され、上記素子収容孔に上記マイクロロッドトランジスタを気圧差によりチャッキングすることができるように構成されているものの上に上記素子収容孔の数以上の数の上記マイクロロッドトランジスタをばらまく工程と、
上記基板上に上記マイクロロッドトランジスタをばらまいた後、上記基板の上記一主面に除電界雰囲気でブラシを用いてラビング処理を施すことにより上記素子収容孔に上記マイクロロッドトランジスタを押し込むとともに、上記素子収容孔に収容されなかった残りの上記マイクロロッドトランジスタを除去する工程とを有するマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。 - 上記素子収容孔の下側の上記基板に真空排気用の孔を設け、上記基板の裏側からこの孔を通じて真空排気を行いながら、上記基板上に上記素子収容孔の数以上の数の上記マイクロロッドトランジスタをばらまき、真空排気により生じる吸引力により上記マイクロロッドトランジスタを上記素子収容孔に収容する請求項11記載のマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。
- 上記基板は、多孔質基板上に素子収容層が設けられ、この素子収容層に上記素子収容孔が設けられたもの、または、Si基板上に素子収容層が設けられ、この素子収容層に上記素子収容孔が設けられ、上記素子収容孔の下側の上記Si基板に真空排気用の貫通孔が設けられたもの、または、ガラス基板上に素子収容層が設けられ、この素子収容層に上記素子収容孔が設けられ、上記素子収容孔の下側の上記ガラス基板に真空排気用の貫通孔が設けられたもの、または、多孔質焼結体基板上に多孔質陽極酸化アルミナ層が設けられ、その上に素子収容層が設けられ、この素子収容層に上記素子収容孔が設けられたものである請求項11記載のマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。
- 上記素子収容孔が上記一主面に二次元アレイ状に設けられている請求項11記載のマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。
- 上記基板の上記一主面に除電界雰囲気でブラシを用いてラビング処理を施すことにより上記素子収容孔に上記マイクロロッドトランジスタを押し込むとともに、上記素子収容孔に収容されなかった残りの上記マイクロロッドトランジスタを除去した後、上記基板の上記素子収容孔に収容された上記マイクロロッドトランジスタを他の基板上に転写する工程をさらに有する請求項11記載のマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。
- 上記他の基板上に熱または光により固化する密着層をあらかじめ形成しておき、上記第他の基板上に上記マイクロロッドトランジスタを転写した後、上記密着層を固化する請求項15記載のマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。
- 上記基板の上記一主面に上記他の基板上に形成する上記密着層の材質に合わせた表面処理を行っておき、上記密着層が上記基板に付着しないようにした請求項16記載のマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。
- 上記他の基板が可撓性を有し、ロール・ツー・ロールにより上記基板から上記マイクロロッドトランジスタを上記他の基板上に転写する請求項11記載のマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。
- 上記マイクロロッドトランジスタの長手方向がロールの回転軸に平行になるように上記基板から上記マイクロロッドトランジスタを上記他の基板上に転写する請求項18記載のマイクロロッドトランジスタのアッセンブリ方法。
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