JP4534135B2 - 断熱材及びそれを用いた断熱性容器 - Google Patents

断熱材及びそれを用いた断熱性容器 Download PDF

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Description

本発明は断熱材及びそれを用いた断熱性容器に関するものであり、更に詳しくは、ボトルやカップなど平面以外の形態の容器などにも熱収縮により密着可能な断熱材に関する。
また、ペットボトル、金属容器、紙やプラスチック製コップ、即席麺容器、アルコール飲料容器など温度が約40℃以上の液体あるいは固体を保持する容器の一部に本発明の断熱材を貼り合わせて保温や火傷防止が可能な断熱性容器に関する。また、ペットボトル、金属容器、紙やプラスチック製コップ、アルコール飲料容器など、内容物の温度が各種容器に外部の温度より5℃以上低い液体あるいは固体を保持する容器の一部に密着させることにより、保冷性と結露防止性を発揮する断熱性容器に関するものである。
従来から、ペットボトルやアルミ缶などのラベルとして収縮性フィルムが用いられてきた。これらのフィルムは、商品名や内容物の表示、意匠性の付与観点から鮮明な印刷を提供するという機能を果してきた。しかしながら、これらの収縮性フィルムは、断熱性がほとんど無く、内容物がホットドリンク等高温を維持することが望まれるものである場合には、すぐ温度が下がる、あるいは、手で持った際に火傷を負う、又は熱くて素手で保持することができない等の問題があった。また、内容物がコールドドリンク等低温を維持することが望まれる場合には、すぐに雰囲気温度に近づき温くなる、雰囲気中の水分が結露するという問題があった。
これらの問題を解決するため、容器自身を発泡体などにする等として、断熱性を付与する工夫がなされている。しかしながら、コストの安いポリスチレン発泡体などはリサイクル性などの問題があった。
一方、不織布は、適度な空間を有するために断熱性を有するが、収縮性が乏しく、平面や円柱などの単純な表面に貼りあわせることが困難である等、使用上の問題を有していた。更に、不織布は表面が平滑でないために印刷の鮮明度がフィルムに比して劣り、意匠性が乏しく、また、不織布表面の穴から空気の流入があり、保温性を高くするためにはかなり細い繊維を用いる必要となる。
このような問題を解決する方法として、不織布とフィルムを複合化して後、円筒容器などに巻きつけ、接着剤で貼りつける断熱材が開示されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、ボトルのネック部分など曲率の異なる曲面を有する容器への追随性や貼り付けに手間がかかるという問題があった。
また、不織布とフィルムをあらかじめ貼り合わせておいてフィルムを収縮により容器に密着される方法も知られている。しかしながら、PETボトルやアルミボトルなどの円筒形の密閉容器を開栓したりして内圧が低下すると容器と不織布層の間に隙間が生じ、フタやキャップを締める際にボトルが断熱材の内側で回転してしまって締めづらいという問題を生じていた。特に、握力の小さい女性や子供などにこの問題が生じ易かった。
特開平8−126663号公報
本発明は、ボトルやカップなど平面以外の、起伏ある立体的形態の容器部分などに対しても、容器を覆って熱収縮処理して容器に固着させることができ、さらには、該断熱材の摩擦係数に異方性を持たせることにより、ボトルへ筒状のシートをセットする際にはあまり抵抗が大きくないにも関らず、容器を一度開封したあとでも栓を空けたり締めたりする際に空回りすることのない、使用時の容器との密着性に優れた断熱材を提供することを課題とするものである。
本発明は上記課題を解決するために、以下の手段をとるものである。すなわち、
第1の発明は、少なくとも1方向の95℃熱水収縮率が30%以上であり、厚さが5〜50μmのフィルムと、任意の方向とその方向に対して90度をなす方向の静摩擦係数の比が1.25〜10の間であり、かつ繊維径が0.5〜20μmの不織布とが積層されてなることを特徴とする断熱材である。
第2の発明は、少なくとも1方向の95℃熱水収縮率が30%以上であり、厚さが5〜50μmのフィルムと、任意の方向とその方向に対して45度をなす方向の静摩擦係数の比が0.1〜0.8の間であり、かつ繊維径が0.5〜20μmの不織布とが積層されてなることを特徴とする断熱材である。
第3の発明は、不織布のフィルム貼り合わせ面の反対側の面に、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂のいずれかが印刷により不連続にコーティングされたことを特徴とする第1又は第2の発明いずれかに記載の断熱材である。
第4の発明は、フィルム及び不織布がポリエステルからなることを特徴とする第1〜3の発明いずれかに記載の断熱材である。
第5の発明は、ポリエステルが生分解性ポリエステルであることを特徴とする第3の発明に記載の断熱材である。
第6の発明は、フィルムと不織布との積層が、押出ラミネート法によりなされていることを特徴とする第1〜5の発明いずれかに記載の断熱材である。
第7の発明は、ペットボトルあるいは金属製の容器の少なくとも一部に第1〜6の発明いずれかに記載の断熱材が複合されてなることを特徴とする結露防止性保冷容器である。
第8の発明は、ペットボトル、金属容器、紙やプラスチック製コップ、即席麺容器、アルコール飲料容器などの容器で、温度が約40℃以上の液体あるいは固体を保持する容器の少なくとも一部に第1〜6の発明いずれかに記載の断熱材が複合されてなることを特徴とする断熱性容器である。
本発明にかかる断熱材及びそれを用いた断熱性容器によれば、ボトルやカップなど平面以外の立体的で複雑な形態の容器などに対して、簡単に容器を装着可能であり、熱収縮処理するだけで容器に固着させることができる断熱材を提供することができ、該断熱材を複合利用することにより、ペットボトル、金属製容器、紙やプラスチック製コップ、即席麺容器、アルコール飲料容器などの容器を簡単に結露防止性保冷容器や断熱性容器にすることができるという利点がある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において使用されるフィルムは、少なくとも1方向の95℃熱水収縮率が30%以上であり、厚さが5〜50μmであることが好ましい。かかる熱水収縮率は、120〜180℃の間での乾熱収縮率にほぼ対応するものであり、実際の製造工程での収縮率を予測できる代用メジャーである。この収縮性により、断熱材として容器に複合させる際に、大き目のチューブ状の断熱材を容器にかぶせて後に収縮させることにより、容器と断熱材を密着させることができ、容器への複合化の作業性が良くなるからである。
また、フィルムの厚さが5μm未満であれば、工程途中でシートが破れる、あるいは皺になる問題を生じやすい。一方、50μmより厚いとごわごわした風合いとなる、あるいは収縮の際に皺を生じやすくなる傾向がある。更に好ましいフィルムの厚さは10〜50μmである。
本発明にかかる断熱材は、フィルムと任意の方向とその方向に対して45度および90度をなす方向の静摩擦係数の比が、それぞれ0.1〜0.8、1.25〜10の間である不織布と積層されていることが好ましい。
かかる範囲を満足することにより、断熱容器製造時に断熱材を容器に装着し易く、使用時には、断熱材と容器の密着性に優れる断熱容器を得ることができるからである。
断熱材の装着は、断熱材を予め連続的チューブ状にして容器にかぶせてから適当な長さに切って実施されるが、チューブをかぶせる方向の静摩擦係数が小さい方が好ましい。したがって挿入方向の静摩擦係数は、0.3以下であることが好ましく、特に好ましくは0.26以下である。一方、断熱材を容器に密着させて装着した後は、容器のフタや栓をねじる方向と平行な方向の摩擦係数を大きくすることで本発明の目的とする開栓後の空回りを防止することが可能となる。この方向の静摩擦係数は、0.32以上であることが好ましく、特に好ましくは0.35以上である。したがって、任意の方向とその方向に対して45度あるいは90度をなす方向の静摩擦係数の差がある程度の範囲にあることが好ましく、静摩擦係数の比が0.1〜0.8の間あるいは1.25〜10の間であるように異方性があることが好ましいことが判明した。シートをまっすぐに挿入する場合は90度をなす方向間での静摩擦係数が重要であり、回転させながら納入する場合は45度をなす方向間での静摩擦係数に着目すればよいと考えられる。
本発明に使用する不織布は、繊維径が0.5〜20μmであることが好ましい。
繊維径が0.5μmより細いと不織布が磨耗などにより毛羽立ちやすく、不織布の強度が小さくなるためあまり好ましくない。繊維径が20μmより太くなると、本発明が目的とする断熱性を良くする効果が低下するので好ましくない。本発明者の検討の範囲では、繊維径が3〜17μmの間にある事が特に好ましかった。
本発明にかかる断熱材の静摩擦係数の制御は、不織布のフィルム貼り合わせ面の反対側の面に、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂のいずれかを印刷により不連続にコーティングする、あるいはスプレー法により部分的に塗布することによりコントロール可能である。静摩擦係数は、不織布の繊維配列を変えることでコントロール可能である。印刷法によりコーティングする際には、版の深さを25μm以下にすることが摩擦係数を制御する上で好ましく、特に好ましくは20μm以下であった。印刷の面積率は、3〜80%が好ましく、特に好ましくは5〜40%であった。また、印刷は全体をベタ塗りするより、ドットや線状の不連続に印刷する事が、静摩擦係数の異方性を得る上で好ましかった。
本発明の断熱材に用いられる不織布および該不織布に積層されるフィルムの素材は、断熱性の高い素材であり、好ましくは収縮性を有する素材であれば特に限定されないが、収縮性の制御や断熱性の観点から高分子材料であることが好ましい。本発明に適用可能な高分子材料としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレンスルフィドなどがあげられる。環境問題が重視される昨今ではリサイクルの容易なポリエステルであることがより好ましい。
本発明にかかる断熱材に使用するポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルやこれらの成分以外にイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などの酸成分やネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールなどのアルコール成分を共重合した共重合ポリエステル、ポリテトラメチレングリコールやポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコールをソフトセグメントとするポリエステルブロック共重合体を挙げることができる。共重合成分はポリエステルの酸成分又はアルコール成分に対して2〜50モル%が好ましく、より好ましくは、4〜40モル%である。これらのポリマーは、所望の収縮特性や物性を得るために適宜ブレンドして使用することができる。
不織布の場合、例えば、エチレンテレフタレートユニットが主成分でネオペンチルグリコールが第3成分として共重合された共重合ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートなどのホモポリエステルにブレンドすることによって、不織布の収縮特性と物性を所望の範囲にコントロールすることができる。この場合、共重合ポリエステルのブレンド率は、25〜80%が好ましく、より好ましくは30〜60%である。
本発明の断熱材はペットボトルに適用されることも多いが、ペットボトルは、ポリエステルが原料として用いられている事から同時にリサイクル可能であり特に好ましい。また、ポリエステルは、半結晶性素材であり、不織布やフィルムは加工条件を制御する事で収縮性が制御しやすいため特に好ましい。容器曲率の不均一な容器に断熱材を収縮させて使用する際には高い収縮性が要求される。この場合には共重合ポリエステルを用いる事も好ましい態様の一つである。
さらには、断熱材および容器の素材を生分解性とすることで、インスタントラーメンや飲み物などの食品で汚れた容器をそのまま埋め立て処理する事も可能であり特に好ましい。
本発明で用いられる不織布は、目付が5〜200g/m2の長繊維を主体とする不織布であることが好ましい。
不織布の目付が5g/m2より小さいと断熱性や不織布強度が低くなり、フィルムとの積層がしにくくなる問題が発生しやすくなる。目付が200g/m2を超えると容器などに使用時の重量が重くなる上に、積層したフィルムが収縮した際に皺を生じる問題が発生しやすくなる。不織布は強力を高くするためにエンボス加工やカレンダー加工などにより部分的に繊維が接着されていても良い。不織布の形態としては、湿式不織布でも乾式不織布でも良いが、不織布の変形性に優れ、厚みを大きくして断熱性を上げやすい乾式不織布がより好ましい。特に長繊維不織布は、強伸度特性に優れ、表面が平滑であるためフィルムとの密着性が良いためにより好ましい。
本発明においてフィルムに積層される不織布は、フィルムが3%以上収縮する条件下において、少なくとも一方向に2〜60%収縮することが特に好ましい。フィルムや不織布の収縮率は、成型時の延伸倍率やポリマー組成を調整することによりコントロール可能であるが、それぞれ別々に延伸などにより収縮率をコントロールした物を貼り合わせても良いし、積層後に延伸処理を行って収縮率の調整を行っても良い。不織布の延伸方法としては、一般的なフィルムの延伸のようにテンターなどで延伸を行うのが一般的であるが、表面に凹凸があり互いに凹凸面が噛み合った対ロールにより巾方向に局所的な延伸をかけることも好ましい態様の一つである。なお、この凹凸ロールは、図1に模式図で示したように、円盤状の板などを一定周期でロール軸に串刺した形態のものを用いることができ、対向する円盤位置を互いがかみ合うように位置を調整する事で延伸を行う事ができる。噛み合う深さを深くする事により延伸倍率を上げることができる。必要に応じて円盤や加工する不織布などを加熱しても良い。加熱温度は、ポリエステル不織布を加工する場合は、50〜250℃程度が一般的であり、好ましくは80〜180℃である。
本発明において、不織布とフィルムを積層一体化させる方法としては、通常の接着剤による方法や加熱熱接着法、押し出しラミネート法などいかなる方法を用いても良いが、特に共重合ポリエステルには、後工程で延伸操作を行わなくても収縮率のコントロールが可能なポリマーが存在するので、フィルム厚みが5〜50μmになるように押し出しラミネートする方法は工程が簡略化されるため好ましい形態の一つである。場合により、積層した物を延伸したり、逆に熱処理により巾方向に収縮させたりすることにより収縮率をコントロールすることが可能である。
本発明においてフィルムと不織布とが積層された断熱材は、容器の少なくとも一部を覆うように容器に取付けられる(複合される)。断熱材を容器などに複合する際には、接着剤で貼り合わせることも可能であるが、使用後に断熱材を除去しにくくなる、あるいは接着剤という異物を含むことによってリサイクル性が低下する問題を生じやすい。本発明では、断熱材で容器を覆い、かつ断熱材を収縮させる事により容器との密着性を高めて主に摩擦力により複合することが好ましい。
断熱材を容器に複合させるための断熱材の収縮処理温度は、製造工程により適宜選択されるが、120℃近傍など比較的低い温度で予備収縮をさせておいて複合する容器などとの位置決めを行ってから、次いで密着させるための本収縮処理を行う事が好ましい。この方法により印刷面のズレ防止や印刷歪などを防止する事が可能である。断熱材の予備収縮温度での長手方向の収縮は、1%未満である事が好ましい。収縮率のコントロールのためには、ポリマーの選定と延伸条件、熱処理条件の選定が重要であるが、延伸条件は、断熱材中のポリマーのアモルファス鎖の緊張を高めるように低温で延伸することが好ましい。また、予備収縮温度以下では収縮が起こらないように、該温度より低い温度で熱セットしておくことも好ましい態様の一つである。
本発明の断熱材において、フィルムとして、ブロック共重合ポリエステルやポリウレタンなどの樹脂で500〜10000g/m2・24時間の透湿度を有する無孔のフィルムを用いた場合、ペットボトルあるいは金属製の容器の少なくとも一部に、主に収縮処理により固定すると結露防止性保冷容器となる。また、ペットボトル、金属容器、紙やプラスチック製コップ、即席麺容器、アルコール飲料容器などの約40℃以上の液体あるいは固体を保持する容器の一部に複合して用いると保温性、火傷防止性のある断熱性容器とすることができる。
次に本発明を具体的に実施例によって説明するが、本発明は何らこれらに限定されるもの ではない。
本発明で使用される測定法は以下のとおりである。
(熱水収縮率)
サンプルを20cm各の正方形に切り出して、温度95℃に制御された恒温水槽に10秒間放置して後、縦方向及び横方向の収縮率を測定した。
(厚み)
圧力が20g/cm2の加重下での厚みをピーコック厚み計により測定した。
(静摩擦係数)
JIS Z0237に記載されている「紙及び板紙の摩擦係数測定法」に従って、温度23℃、相対湿度65%雰囲気で測定を行った。
(断熱性評価)
・結露試験:350cc容量の空のアルミ製ボトルに、5℃の水を350cc入れてキャップを締めて封をした。温度30℃、湿度70%の雰囲気に30分間放置して後にボトル表面および下部に結露の有無を調べた。ボトル内部の温度を温度計により測定した。
・断熱試験:結露試験と同様に空のアルミ製ボトルに90℃の熱湯を350cc入れたのち、10秒後にボトル胴部を手で触わってその熱さの程度を評価した。
(実施例1)
スパンボンド法により得られた直径14μm、目付20g/m2のポリエチレンテレフタレート不織布(縦横収縮率:縦2%、横6%)に不織布の長手方向に対して45度をなす方向に傾斜した模様の不連続な線状にアクリル系樹脂を面積率15%で印刷した。印刷面の静摩擦係数は、チューブの長手方向が0.25、その直交方向が0.36であった。該不織布に東洋紡績株式会社製の厚み30μmの熱収縮フィルム(スペースクリーン、SC−L S5630、縦横収縮率:縦1%、横71%)を印刷面の逆側に市販のポリエステル系接着剤(東洋紡績株式会社製バイロン)で貼り付けた。得られた積層体を、不織布側が内側になるようにして、市販の350cc容量の空アルミ製ボトル胴部周長より約5%長い筒状の断熱材を作った。長さ12cmに筒状体を切り出して、前記アルミ製ボトルの胴部に取付けて120℃で15秒間予備収縮させてのち、140℃で20秒間収縮させて本発明の断熱材の効果を調べたところ、不織布はアルミ製ボトルの胴部に密着しており、皺や浮きなど問題は無かった。また、装着の作業性にも問題が無かった。格子の印刷も線はほぼ直交しており、あらかじめ収縮率を考慮して印刷を行えば、印刷歪みの問題がほとんど起こらない状態であることが分かった。結露試験で30分後に断熱材周りの濡れ状況を確認したところ、断熱材のあるところは殆ど結露がなかった。ボトル内の水の温度は約7℃で保冷効果が認められた。また、断熱試験では、全くやけどの心配がなくボトルを手で触ることができた。
(比較例1)
実施例1において、スパンボンド不織布の表面への印刷を実施しなかった。表面の静摩擦係数は、チューブの長手方向が0.26、その直交方向が0.24であった。チューブ状の断熱材を容器に装着して熱による密着化した。開栓して内容物を50%抜き出してから再び栓を締めようとしたところ断熱材がボトルの周りを滑って回転して閉めにくかった。
(比較例2)
実施例1において、スパンボンド不織布の表面に粘着剤をベタ塗りで全面印刷した。印刷面の静摩擦係数は、チューブの長手方向が0.53、その直交方向が0.58であった。チューブ状の断熱材を容器に装着する際に、断熱材が引っ掛かって破れを生じたり、皺が入ったりしやすく装着に時間がかかり好ましくなかった。
(比較例3)
実施例1において不織布の繊維径が25μmである以外は同様の条件で断熱材を得て、同様にボトルに取付けて評価した。不織布印刷面の静摩擦係数は、チューブの長手方向が0.24、その直交方向が0.32であった。結露試験で30分後に結露が発生していた。ボトルを置いた台にも少し水がたまっていた。ボトル内の水の温度は約16℃で保冷効果が不十分であった。また、断熱試験では、ボトルを手で触ることができなかった。
本発明によれば、ボトルやカップなど平面以外の立体的で複雑な形態の容器などに対して、簡単に容器を装着可能であり、熱収縮処理するだけで容器に固着させることができる断熱材を提供することができ、該断熱材を複合利用することにより、ペットボトル、金属製容器、紙やプラスチック製コップ、即席麺容器、アルコール飲料容器等広い分野に利用でき、産業界に寄与すること大である。
局所的延伸方法の一例を示す図である。
符号の説明
1:不織布
2:駆動シャフト
3:凹凸ロール用円盤体

Claims (6)

  1. フィルムと不織布を積層したチューブ状断熱材であって、
    フィルムが少なくとも1方向の95℃熱水収縮率が30%以上、厚さが5〜50μmのフィルムであり、
    不織布がフィルム貼り合わせ面の反対側の面にポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂のいずれかが印刷により不連続にコーティングすることにより、不織布のコーティング面のチューブの長手方向の静摩擦係数が0.3以下、長手方向と直交する方向の静摩擦係数が0.32以上である不織布であり、
    不織布のコーティング面を内側に配したことを特徴とするチューブ状断熱材。
  2. フィルム及び不織布がポリエステルからなることを特徴とする請求項1に記載の断熱材。
  3. ポリエステルが生分解性ポリエステルであることを特徴とする請求項2に記載の断熱材。
  4. フィルムと不織布との積層が、押出ラミネート法によりなされていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の断熱材。
  5. ペットボトルあるいは金属製の容器の少なくとも一部に請求項1〜いずれかに記載の断熱材が複合されてなることを特徴とする結露防止性保冷容器。
  6. 0℃以上の液体あるいは固体を保持する容器の少なくとも一部に請求項1〜いずれかに記載の断熱材が複合されてなることを特徴とする断熱性容器。
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