JP4533714B2 - 警報器 - Google Patents

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Description

本発明は、警報器に係り、例えば、火災警報やガス漏れ警報などを行う警報器に関するものである。
近年家庭内でのガス漏れの検出と火災の検出とを行う機能を備えた火災及びガス漏れ複合型警報器(火災・ガス漏れ警報器)の開発が進められている。ところで、このような火災・ガス漏れ警報器においては、火災を検出する火災センサや、ガス漏れを検出するガスセンサの故障が発生することが考えられる。万一このような故障が発生した場合には故障発生の事実を火災・ガス漏れ警報器で報知する必要がある。
また、上述したセンサ以外にも火災・ガス漏れ警報器に内蔵された例えば警報判定値などが格納されたEEPROMなどの所定の電気部品が故障することも考えられる。この場合も故障発生の事実を火災・ガス漏れ警報器で報知する必要がある。
しかしながら、単に故障を報知するだけではどの部分に故障が発生しているのか不明であり、ガス事業者が修理にきても、どの部分で故障が発生しているのかがわからず、故障箇所を想定して一つ一つその原因を調査する必要がある。このため、故障現場にガス事業者が来てもすぐにエンドユーザに対して故障の原因を説明することができずエンドユーザが不安にさせていた。
そこで、故障を検出したときその故障箇所を報知する火災・ガス漏れ警報器が特許文献1で提案されている。特許文献1記載の火災・ガス漏れ警報器によれば、例えば、センサ及び電源回路部(電気部品)の故障の種類に対して、電源灯(電源供給時に点灯されるLED)の点滅周期などを変化させて故障箇所を識別可能に報知している。しかしながら、このような故障個所報知では、電源灯の点滅周期などを把握しなければならず、直感的にどの箇所に故障が発生しているかを判断することが難しいという問題があった。
また特許文献1には、例えば、センサ及び電源回路部(=電気部品)の故障の種類に応じて下記に示すLEDを点滅させて故障個所を識別可能に報知することも記載されている。
(1)火災センサ故障:火災時に点灯される火災表示灯を点滅させる。
(2)ガスセンサ故障:ガス検出時に点滅されるCO又はCH表示灯を点滅させる(ガス検出時の点滅とは異なる点滅表示をする)。
(3)電源回路部故障:電源灯を点滅させる。
このような故障個所報知によれば、火災センサ故障時には火災表示灯が、ガスセンサ故障時にはCO又はCH表示灯が点滅されるため、直感的にどの箇所に故障が発生しているかを判断することが容易となる。しかしながら、たとえ火災時やガス検出時とは識別可能に火災表示灯、CO又はCH表示灯を点滅させていても、火災表示灯、CO又はCH表示灯が発光しているとエンドユーザは上記故障個所報知を火災やガス漏れの警報であると誤認識してしまう可能性が高い。
特開2002−42268号公報
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、直感的に故障個所が把握でき、しかも故障個所の報知を警報と誤認識することがない警報器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、所定ガスを検出するガスセンサと、火災を検出する火災センサと、前記ガスセンサが所定ガスを検出したときに発光されるガス発光素子と、前記火災センサが火災を検出したときに発光される火災発光素子と、電源供給時に発光される電源発光素子と、前記火災センサの故障を検出する火災故障検出手段と、前記ガスセンサの故障を検出するガス故障検出手段と、所定操作が行われる操作手段と、を備えた警報器であって、前記火災センサ又は前記ガスセンサの故障検出に応じて、前記ガス発光素子及び前記火災発光素子は発光させないで、前記電源発光素子のみを前記電源供給時とは異なるように発光させて、前記故障検出を報知する故障報知手段と、前記火災センサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記火災発光素子を発光させ、前記ガスセンサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記ガス発光素子を発光させて、故障箇所を報知する故障箇所報知手段と、をさらに備えたことを特徴とする警報器に存する。
請求項1記載の発明によれば、故障報知手段が、火災センサ又はガスセンサの故障検出に応じて、電源供給時とは異なるように電源発光素子を発光させて、故障検出を報知する。故障箇所報知手段が、火災センサの故障検出時に操作手段が操作されると火災発光素子を発光させ、ガスセンサの故障検出時に操作手段が操作されるとガス発光素子を発光させて、故障箇所を報知する。従って、ガスセンサ又は火災センサの故障が検出されると、電源供給時とは異なるように電源発光素子が発光するため、エンドユーザは故障が発生したことを認識する。ただし、この時点ではガス発光素子又は火災発光素子は発光されていないため、警報と誤認識されることはない。その後、ガス事業者が現場に到着して操作手段を操作するとガスセンサの故障検出時にはガス発光素子が、火災センサの故障検出時には火災発光素子が発光されるため、どの箇所に故障が発生しているかを直感的に把握することができる。
請求項2記載の発明は、第1所定ガスを検出する第1ガスセンサと、第2所定ガスを検出する第2ガスセンサと、前記第1ガスセンサが第1所定ガスを検出したときに発光される第1ガス発光素子と、前記第2ガスセンサが第2所定ガスを検出したときに発光される第2ガス発光素子と、電源供給時に発光される電源発光素子と、前記第1ガスセンサの故障を検出する第1ガス故障検出手段と、前記第2ガスセンサの故障を検出する第2ガス故障検出手段と、所定操作が行われる操作手段と、を備えた警報器であって、前記第1又は第2ガスセンサの故障検出に応じて、前記第1ガス発光素子及び前記第2ガス発光素子は発光させないで、前記電源発光素子のみを前記電源供給時とは異なるように発光させて、前記故障検出を報知する故障報知手段と、前記第1ガスセンサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記第1ガス発光素子を発光させ、前記第2ガスセンサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記第2ガス発光素子を発光させて、故障箇所を報知する故障箇所報知手段をさらに備えたことを特徴とする警報器に存する。
請求項2記載の発明によれば、故障報知手段が、第1又は第2ガスセンサの故障検出に応じて、電源供給時とは異なるように電源発光素子を発光させて、故障検出を報知する。故障箇所報知手段が、第1ガスセンサの故障検出時に操作手段が操作されると第1ガス発光素子を発光させ、第2ガスセンサの故障検出時に操作手段が操作されると第2ガス発光素子を発光させて、故障箇所を報知する。従って、第1又は第2ガスセンサの故障が検出されると、電源供給時とは異なるように電源発光素子が発光するため、エンドユーザは故障が発生したことを認識する。ただし、この時点では第1ガス発光素子又は第2ガス発光素子は発光されていないため、警報と誤認識されることはない。その後、ガス事業者が現場に到着して操作手段を操作すると第1ガスセンサの故障検出時には第1ガス発光素子が、第2ガスセンサの故障検出時には第2ガス発光素子が発光されるため、どの箇所に故障が発生しているかを直感的に把握することができる。
請求項3記載の発明によれば、所定ガスを検出するガスセンサと、前記ガスセンサが所定ガスを検出したときに発光されるガス発光素子と、電源供給時に発光される電源発光素子と、前記ガスセンサの故障を検出するガス故障検出手段と、内蔵された所定の電気部品の故障を検出する電気故障検出手段と、所定操作が行われる操作手段と、を備えた警報器であって、前記ガスセンサ又は前記所定の電気部品の故障に応じて、前記ガス発光素子は発光させないで、前記電源発光素子のみを前記電源供給時とは異なるように発光させて、前記故障検出を報知する故障報知手段と、前記ガスセンサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記ガス発光素子を発光させ、前記所定の電気部品の故障検出時に前記操作手段が操作されると前記電源発光素子を発光させて、故障箇所を報知する故障箇所報知手段をさらに備えたことを特徴とする警報器に存する。
請求項3記載の発明によれば、故障報知手段が、ガスセンサ又は所定の電気部品の故障検出に応じて、電源供給時とは異なるように電源発光素子を発光させて、故障検出を報知する。故障箇所報知手段が、ガスセンサの故障検出時に操作手段が操作されるとガス発光素子を発光させ、所定の電気部品の故障検出時に操作手段が操作されると電源発光素子を発光させて、故障箇所を報知する。従って、ガスセンサ又は所定の電気部品の故障が検出されると、電源供給時とは異なるように電源発光素子が発光するため、エンドユーザは故障が発生したことを認識する。ただし、この時点ではガス発光素子は発光されていないため、警報と誤認識されることはない。その後、ガス事業者が現場に到着して操作手段を操作するとガスセンサの故障検出時にはガス発光素子が、所定の電気部品の故障検出時には電源発光素子が発光されるため、どの箇所に故障が発生しているかを直感的に把握することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3何れか1項記載の警報器であって、前記ガスセンサは複数種のガスを識別可能に検出し、前記ガス発光素子は前記複数種のガスに各々対応して複数設けられ、前記故障箇所報知手段は、前記ガスセンサの故障時に前記操作手段が操作されると複数設けられた全てのガス発光素子を発光させることを特徴とする警報器に存する。
請求項4記載の発明によれば、故障箇所報知手段は、ガスセンサの故障時に操作手段が操作されると複数設けられた全てのガス発光素子を発光させる。従って、複数設けられた全てのガス発光素子を発光させることにより、故障個所がガスセンサである旨を、一層直感的に把握することができる。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の警報器であって、前記所定の電気部品は警報に用いる各種情報を記録する記録手段であることを特徴とする警報器に存する。
請求項5記載の発明によれば、所定の電気部品は警報に用いる各種情報を記録する記録手段である。従って、警報器に内蔵された記録手段の故障も報知できる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5何れか1項記載の警報器であって、前記故障箇所報知手段は、前記各発光素子を発光させてから所定時間経過すると、前記発光させた発光素子を消灯させることを特徴とする警報器に存する。
請求項6記載の発明によれば、故障箇所報知手段は、各発光素子を発光させてから所定時間経過すると、発光させた発光素子を消灯させる。従って、操作手段の操作を行ってからガス発光素子がいつまでも発光しているという状態を回避し、所定時間経過後に消灯することができる。
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、ガスセンサ又は火災センサの故障が検出されると、電源供給時とは異なるように電源発光素子が発光するため、エンドユーザは故障が発生したことを認識する。ただし、この時点ではガス発光素子又は火災発光素子は発光されていないため、警報と誤認識されることはない。その後、ガス事業者が現場に到着して操作手段を操作するとガスセンサの故障検出時にはガス発光素子が、火災センサの故障検出時には火災発光素子が発光されるため、どの箇所に故障が発生しているかを直感的に把握することができるので、直感的に故障個所が把握でき、しかも故障個所の報知を警報と誤認識することがない警報器を得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、第1又は第2ガスセンサの故障が検出されると、電源供給時とは異なるように電源発光素子が発光するため、エンドユーザは故障が発生したことを認識する。ただし、この時点では第1ガス発光素子又は第2ガス発光素子は発光されていないため、警報と誤認識されることはない。その後、ガス事業者が現場に到着して操作手段を操作すると第1ガスセンサの故障検出時には第1ガス発光素子が、第2ガスセンサの故障検出時には第2ガス発光素子が発光されるため、どの箇所に故障が発生しているかを直感的に把握することができるので、直感的に故障個所が把握でき、しかも故障個所の報知を警報と誤認識することがない警報器を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、ガスセンサ又は所定の電気部品の故障が検出されると、電源供給時とは異なるように電源発光素子が発光するため、エンドユーザは故障が発生したことを認識する。ただし、この時点ではガス発光素子は発光されていないため、警報と誤認識されることはない。その後、ガス事業者が現場に到着して操作手段を操作するとガスセンサの故障検出時にはガス発光素子が、所定の電気部品の故障検出時には電源発光素子が発光されるため、どの箇所に故障が発生しているかを直感的に把握することができるので、直感的に故障個所が把握でき、しかも故障個所の報知を警報と誤認識することがない警報器を得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、複数設けられた全てのガス発光素子を発光させることにより、故障個所がガスセンサである旨を、一層直感的に把握することができる警報器を得ることができる。
請求項5記載の発明によれば、警報器に内蔵された記録手段の故障も報知できる警報器を得ることができる。
請求項6記載の発明によれば、操作手段の操作を行ってからガス発光素子がいつまでも発光しているという状態を回避し、所定時間経過後に消灯することができるので、エンドユーザが操作後のガス発光素子の発光を警報と誤認識してしまうことを防止したり、省電力化を図った警報器を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の警報器としての火災・ガス漏れ警報器の一実施の形態を示すブロック図であり、図2は図1に示す火災・ガス漏れ警報器の外観図である。同図に示すように、火災・ガス漏れ警報器は、火災センサ11及びガスセンサ12を備えている。これら火災センサ11及びガスセンサ12はマイクロコンピュータ(以下μCOM)10に接続され、検出結果をμCOM10に供給している。
火災センサ11は例えば熱センサや煙センサであり、必要に応じて適切な種類のものが用いられている。また、ガスセンサ12は例えば半導体ガスセンサでCH(メタン)と水素(H)とCO(一酸化炭素)とを識別可能に検出するものである。
火災・ガス漏れ警報器はまた、当該火災・ガス漏れ警報器への電源供給時に発光される電源ランプ13(=電源発光素子)と、H、CH検出時に発光される都市ガス警報ランプ14(=ガス発光素子)と、CO検出時に発光される不完全燃焼警報ランプ15(=ガス発光素子)と、火災検出時に発光される火災警報ランプ16(=火災発光素子)とを備えている。上述した電源ランプ13は緑色に発光する発光ダイオード(LED)からなり、都市ガス警報ランプ14は赤色に発光するLEDからなり、不完全燃焼警報ランプ15は黄色に発光するLEDからなり、火災警報ランプ16は赤色に発光するLEDからなる。また、これら各ランプ13〜15はμCOM10に接続され、μCOM10によって発光制御が行われる。
火災・ガス漏れ警報器はまた、EEPROM17(=電気部品、記録手段)と、音声確認スイッチ18(=操作手段)と、スピーカ19とを備えている。EEPROM17には、例えばCH、CO、Hの警報点などを格納している。音声確認スイッチ18は、図2に示すように、筐体の底面から引き出された紐18aをひっぱるとオンするスイッチであり、この音声確認スイッチ18のオン操作により、音声メッセージの確認、故障個所の報知などを行うことができる。スピーカ19は警報音、合成音声を出力する。こららEEPROM17、スピーカ18、音声確認スイッチ19はμCOM10に接続されている。
上述したμCOM10は、プログラムに従って各種の処理を行う中央処理ユニット(CPU)10aと、CPU10aが行う処理プログラムなどに格納されたROM10bと、CPU10aでの各種の処理過程で使用するワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリアなどを有する読み出し書き込み自在のメモリであるROM10cとを有する。
上述した構成の火災・ガス漏れ警報器の動作について以下説明する。まず、図示しない電源スイッチがオンされ、火災・ガス漏れ警報器に電源が供給されるとCPU10aは、電源ランプ13を点灯させる。CPU10aは電源が供給されている間、常時電源ランプ13を点灯させて、電源が供給されている旨を報知する。
また、電源供給に応じてCPU10aは、ガスセンサ12を用いて、CH、CO、Hのガス濃度の検出を行う。CPU10aは、検出されたCH、H濃度がEEPROM17に格納された警報点を超えたとき、ガス漏れが発生していると判断して、都市ガス警報ランプ14及びスピーカ19を用いて都市ガス警報を行う。都市ガス警報は2段階で行われ、1段目(低濃度時)は都市ガス警報ランプ14を周期0.54秒で低速点滅させる。2段目(高濃度)は都市ガスランプ14を常時点灯させると共に、0.54秒に1回0.018秒のフラッシュ点灯(通常の10倍の電流を流して高輝度に光らせる)を行う。さらに、スピーカ19を使って音声/ブザーによる複式警報を行う。
また、CPU10aは、検出されたCO濃度がEEPROM17に格納された警報点を超えたとき、不完全燃焼が発生していると判断して、不完全燃焼警報ランプ15及びスピーカ19を用いて不完全燃焼警報を行う。不完全燃焼警報も2段階で行われ、1段目(低濃度時)は不完全燃焼警報ランプ15を周期0.54秒で低速点滅させる。2段目(高濃度時)は不完全燃焼警報ランプ15を常時点灯させると共に、0.54秒に1回0.018秒のフラッシュ点灯を行う。さらに、スピーカ19を使って音声/ブザーによる複式警報を行う。なお、COは低濃度であっても長時間暴露されていると危険なため、CO濃度が1段警報点を超えた状態が13分以上継続した場合、警報は2段目に移る。
また、CPU10aは、火災センサが検出した周囲温度や煙量が警報点を超えたとき、火災が発生していると判断して、火災警報ランプ16及びスピーカ19を用いて火災警報を行う。火災警報は火災警報ランプ16を常時点灯させると共に、0.54秒に1回0.018秒のフラッシュ点灯を行う。さらに、スピーカ19を使って音声/ブザーによる複式警報を行う。
また、CPU10aは、第1故障検出手段として働きガスセンサ12の出力の監視を行うことによって、ガスセンサ12の故障が発生しているか否かの判断をする。また、CPU10aは、第2故障検出手段として働き、火災センサ11の出力の監視や、EEPROM17にアクセスすることによって、火災センサ11、EEPROM17の故障が発生しているか否かを判断する。故障判断としては従来公知の方法などなんでもよい。上述した故障判断により火災センサ11、ガスセンサ12、EEPROM17の故障を検出すると、CPU10aは、故障の旨を報知する故障報知処理を開始する。
上述した故障報知処理におけるCPU10aの処理手順について、図3を参照して以下説明する。まず、CPU10aは、故障報知手段として働き、電源ランプ13を常時点灯状態から高速点滅状態(周期0.18秒)にする(ステップS1)。エンドユーザは、電源ランプ13の常時点灯状態から高速点滅状態への遷移により、火災・ガス漏れ警報器の故障が発生したことを認識して、ガス事業者に連絡を行う。
その後、ガス事業者が現場に到着して紐18aを引っ張って音声確認スイッチ18をオンすると(ステップS2でY)、CPU10aは、火災センサ11の故障を検出した場合には(ステップS3でY)、火災警報ランプ16を高速点滅(周期0.18秒)させて(ステップS5)、故障個所が火災センサ11である旨を報知した後、故障報知処理を終了する。一方、ガスセンサ12の故障を検出した場合には(ステップS4でY)、都市ガス警報ランプ14及び不完全燃焼警報ランプ15を同時に高速点滅させて(ステップS6)、故障箇所がガスセンサ12である旨を報知した後、故障報知処理を終了する。
また、EEPROM17の故障を検出した場合には(ステップS4でN)、直ちに故障報知処理を終了し、電源ランプ13のみの点滅を継続させる。
上述した火災・ガス漏れ警報装置によれば、火災センサ11、ガスセンサ12又はEEPROM17の故障が検出されると、電源ランプ13を常時点灯状態から高速点滅状態にして電源供給時とは異なるように発光させるため、エンドユーザが故障発生を認識することができる。ただし、この時点では都市ガス警報ランプ14、不完全燃焼警報ランプ15及び火災警報ランプ16は発光されていないため、エンドユーザは故障報知を警報と誤認識することはない。
その後、ガス事業者が現場に到着して音声確認スイッチ18をオン操作すると火災センサ11の故障検出時には火災警報ランプ16が、ガスセンサ11の故障検出時には都市ガス警報ランプ14及び不完全燃焼警報ランプ15が、EEPROM17の故障検出時には電源ランプ13が点滅されるため、どの箇所に故障が発生しているかを直感的に把握することができる。従って、直感的に故障個所が把握でき、しかも故障個所の報知を警報と誤認識することがない。
また上述した火災・ガス漏れ警報器によれば、故障個所を報知するために、各種ランプ13〜16を点滅させてから1分間経過すると、点滅させたランプ13〜16が消灯される。従って、音声確認スイッチ18のオン操作を行ってから都市ガス警報ランプ14、不完全燃焼警報ランプ15、火災警報ランプ16がいつまでも点滅しているという状態を回避し、エンドユーザが操作後の都市ガス警報ランプ14、不完全燃焼警報ランプ15、火災警報ランプ16の点滅を警報と誤認識してしまうことを防止することができる。
また、ガスセンサ12の故障時に、音声確認スイッチ18のオン操作に応じて、都市ガス警報ランプ14及び不完全燃焼警報ランプ15を同時に点滅させることにより、故障個所がガスセンサ11で或る旨を、一層直感的に把握することができる。
また、上述した実施形態によれば、火災警報ランプ16や、都市ガスランプ14及び不完全燃焼警報ランプ15、電源ランプ13を高速点滅させて故障箇所を報知した後は、故障報知処理を終了して、高速点滅を継続させていた。しかしながら、特に電池式の警報器の場合、ランプの点滅を継続させると電池残量がゼロとなってしまう恐れがある。また、操作後であっても、火災警報ランプ16や、都市ガスランプ14及び不完全燃焼警報ランプ15が点滅しつづけていると、エンドユーザが警報と誤認識してしまう可能性もある。そこで、音声確認スイッチ18のオン操作してから例えば1分(=所定時間)経過すると、CPU10aは高速点滅させたランプ13〜16を消灯するようにしてもよい。
なお、上述した実施形態としては、電気部品を記録手段であるEEPROMとして説明していた。しかしながら、例えば、電気部品としては、例えば、火災・ガス漏れ警報器に搭載されているものであればなんでもよく、電源供給回路部などであってもよい。
なお、上述した実施形態としては、一つのガスセンサでメタンとCOとを識別可能に検出するガス漏れ警報器に適用していた。しかしながら、例えば、メタン、COとをそれぞれ別々のガスセンサで検出するガス漏れ警報器に適用することも考えられる。この場合、CPU10aは、第1ガス及び第2ガス故障検出手段として働き、メタンセンサ、COセンサ(=第1ガスセンサ、第2ガスセンサ)それぞれに対して故障検出を行い、メタンセンサまたはCOセンサの故障が検出されたとき電源ランプ13を常時点灯状態から高速点灯状態にする。その後、音声認識スイッチ18のオン操作が行われるとメタンセンサの故障が検出された場合には都市ガス警報ランプ14(=第1ガス発光素子)を高速点滅させ、COセンサの故障が検出された場合には不完全燃焼警報ランプ15(=第2ガス発光素子)を高速点滅させて、故障箇所がメタンセンサであるか、それともCOセンサであるかを報知することが考えられる。
また、上述した実施形態としては、火災警報とガス漏れ警報とを行う火災・ガス漏れ警報器に適用した場合について説明していた。しかしながら、例えば、火災警報を行わないガス漏れ警報器に適用することも考えられる。このようなガス漏れ警報器には、単一ガスの検出しか行わないものや、複数種のガス検出を行うが、上述した半導体ガスセンサのように単一のガスセンサで行っているものなど、いずれにしても単一のガスセンサしか内蔵していないものがある。この場合、CPU10aは、ガスセンサ、EEPROMのような電気部品に対して故障検出を行い、ガスセンサまたは電気部品の故障が検出されたとき電源ランプ13を常時点灯状態から高速点灯状態にする。その後、音声認識スイッチ18のオン操作が行われるとガスセンサの故障が検出された場合にはガス検出時に発光されるランプを高速点滅させ、電気部品の故障が検出された場合には電源ランプ13を高速点滅させて、故障箇所がガスセンサ12であるか、それとも電気部品であるかを報知することが考えられる。
また、火災警報を行わないガス漏れ警報器には、例えば、メタンやCOをそれぞれ別々のメタンセンサ、COセンサで検出するものなど、2つ以上のガスセンサが内蔵されているものがある。この場合、CPU10aは、音声認識スイッチ18のオン操作が行われるとメタンセンサの故障が検出された場合には都市ガス警報ランプ14を高速点滅させ、COセンサの故障が検出された場合には不完全燃焼警報ランプ15を高速点滅させて、故障箇所がメタンセンサであるか、COセンサであるかを報知するだけで、特に電気部品の故障を報知する機能が搭載していなくてもよい。
本発明の火災・ガス漏れ警報器の一実施の形態を示すブロック図である。 図1に示す火災・ガス漏れ警報器の外観図である。 故障報知処理におけるCPU10aの処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10a CPU(第1故障検出手段、第2故障検出手段、故障報知手段、故障個所報知手段)
11 火災センサ
12 ガスセンサ
13 電源ランプ(電源発光素子)
14 都市ガス警報ランプ(ガス発光素子)
15 不完全燃焼警報ランプ(ガス発光素子)
16 火災警報ランプ(火災発光素子)
17 EEPROM(電気部品、記録手段)
18 音声確認スイッチ(操作手段)

Claims (6)

  1. 所定ガスを検出するガスセンサと、火災を検出する火災センサと、前記ガスセンサが所定ガスを検出したときに発光されるガス発光素子と、前記火災センサが火災を検出したときに発光される火災発光素子と、電源供給時に発光される電源発光素子と、前記火災センサの故障を検出する火災故障検出手段と、前記ガスセンサの故障を検出するガス故障検出手段と、所定操作が行われる操作手段と、を備えた警報器であって、
    前記火災センサ又は前記ガスセンサの故障検出に応じて、前記ガス発光素子及び前記火災発光素子は発光させないで、前記電源発光素子のみを前記電源供給時とは異なるように発光させて、前記故障検出を報知する故障報知手段と、
    前記火災センサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記火災発光素子を発光させ、前記ガスセンサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記ガス発光素子を発光させて、故障箇所を報知する故障箇所報知手段と、をさらに備えたことを特徴とする警報器。
  2. 第1所定ガスを検出する第1ガスセンサと、第2所定ガスを検出する第2ガスセンサと、前記第1ガスセンサが第1所定ガスを検出したときに発光される第1ガス発光素子と、前記第2ガスセンサが第2所定ガスを検出したときに発光される第2ガス発光素子と、電源供給時に発光される電源発光素子と、前記第1ガスセンサの故障を検出する第1ガス故障検出手段と、前記第2ガスセンサの故障を検出する第2ガス故障検出手段と、所定操作が行われる操作手段と、を備えた警報器であって、
    前記第1又は第2ガスセンサの故障検出に応じて、前記第1ガス発光素子及び前記第2ガス発光素子は発光させないで、前記電源発光素子のみを前記電源供給時とは異なるように発光させて、前記故障検出を報知する故障報知手段と、
    前記第1ガスセンサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記第1ガス発光素子を発光させ、前記第2ガスセンサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記第2ガス発光素子を発光させて、故障箇所を報知する故障箇所報知手段をさらに備えたことを特徴とする警報器。
  3. 所定ガスを検出するガスセンサと、前記ガスセンサが所定ガスを検出したときに発光されるガス発光素子と、電源供給時に発光される電源発光素子と、前記ガスセンサの故障を検出するガス故障検出手段と、内蔵された所定の電気部品の故障を検出する電気故障検出手段と、所定操作が行われる操作手段と、を備えた警報器であって、
    前記ガスセンサ又は前記所定の電気部品の故障に応じて、前記ガス発光素子は発光させないで、前記電源発光素子のみを前記電源供給時とは異なるように発光させて、前記故障検出を報知する故障報知手段と、
    前記ガスセンサの故障検出時に前記操作手段が操作されると前記ガス発光素子を発光させ、前記所定の電気部品の故障検出時に前記操作手段が操作されると前記電源発光素子を発光させて、故障箇所を報知する故障箇所報知手段をさらに備えたことを特徴とする警報器。
  4. 請求項1〜3何れか1項記載の警報器であって、
    前記ガスセンサは複数種のガスを識別可能に検出し、
    前記ガス発光素子は前記複数種のガスに各々対応して複数設けられ、
    前記故障箇所報知手段は、前記ガスセンサの故障時に前記操作手段が操作されると複数設けられた全てのガス発光素子を発光させることを特徴とする警報器。
  5. 請求項3記載の警報器であって、
    前記所定の電気部品は警報に用いる各種情報を記録する記録手段であることを特徴とする警報器。
  6. 請求項1〜5何れか1項記載の警報器であって、
    前記故障箇所報知手段は、前記各発光素子を発光させてから所定時間経過すると、前記発光させた発光素子を消灯させることを特徴とする警報器。
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