JP2004102652A - 保安機器 - Google Patents

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Hisao Onishi
大西 久男
Takeshi Hashimoto
橋本 猛
Yasuharu Dangi
談議 康晴
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Abstract

【課題】保安機器自体の構成は同じに構成して製造コストの低減を図ることができるとともに、販売業者、管理業者などの各仕様にも対応することができる保安機器を提供すること。
【解決手段】複数の検知機能を備えた保安機器であって、複数の検知機能の少なくとも一つの検知機能に関する設定を切り換えるための設定手段を備え、この設定手段が例えば不揮発性メモリ62から構成され、この不揮発性メモリが装置ハウジング内に内蔵される。保安機器の一例のガス漏れ警報器においては、ガス漏れ検知機能、不完全燃焼検知機能、火災検知機能、故障診断機能などに関する設定を各種仕様に対応して設定することができる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス漏れ警報器などの保安機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、保安機器の一例として、ガス漏れを検知するためにガス漏れ警報器が広く実用に供されている。このガス漏れ警報器は、各販売業者、各管理業者などにより仕様が異なり、製造業者はこれらの各仕様に応じてその仕様専用の機器を製造販売している。そのために、仕様の異なる販売業者、管理業者に転用して販売することができず、ガス漏れ警報器の製造コストが上昇する、部品の管理コストが上昇する、交換部品の管理が煩雑であるなどの問題がある。
【0003】
このようなガス漏れ警報器として、ガス漏れ、不完全燃焼、火災検知などの検知を行う複合型警報器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この公知の複合型保安機器は、保守、点検を容易にするために、外部操作によりガス漏れ、不完全燃焼、火災の個々の又はこれらの組合せた警報動作、表示動作又は外部出力信号の動作を切り換えるものであり、このような複合型警報器において、火災検知センサを省略することも開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−307245号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この複合型警報器では、火災検知をする場合には火災検知センサを備えた複合型警報器を製作する一方、火災検知を不要とする場合には火災検知センサを省略した複合型警報器を製作する必要がある。それ故に、保守、点検は容易であるが、警報器自体の構成は従来のものと実質上同一であり、各仕様に対応した警報器を製作する必要があり、従来と同様に製作コスト、部品管理コストなどが上昇する問題がある。
【0005】
本発明の目的は、保安機器自体の構成は同じに構成して製造コストの低減を図ることができるとともに、販売業者、管理業者などの各仕様にも対応することができる保安機器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の検知機能を備えた保安機器であって、前記複数の検知機能の少なくとも一つの検知機能に関する設定を行うための設定手段を備え、前記設定手段が機器ハウジング内に内蔵されていることを特徴とする。
【0007】
本発明に従えば、複数の検知機能、例えばガス漏れ検知機能、不完全燃焼検知機能(例えば、低濃度不完全燃焼検知機能、高濃度不完全燃焼検知機能)、火災検知機能、故障診断機能などを備える保安機器において、少なくともその検知機能に関する設定、例えば外部出力信号の有無、その出力レベル、その出力遅延時間などを設定するための設定手段が設けられ、この設定手段が機器ハウジング内に内蔵されている。従って、保安機器の製造段階において、設定手段により少なくとも一つの検知機能に関する設定が行われ、このように設定することにより、保安機器の構成は同じであっても販売業者、管理業者の仕様に対応したものとして出荷することができ、これによって、製造コスト、管理コストの低減を図ることができる。また、設定手段は機器ハウジングに内蔵されているので、出荷後は使用者が勝手に設定を変更することができず、使用上の安全も確保することができる。本発明の保安機器とは、使用者の生命、財産を守る又は維持する機器であり、例えば、火災警報設備や火災警報器、ガス漏れ警報設備やガス漏れ警報器、不完全燃焼警報器、防犯装置などの建物に設置される装置、或いは生命維持装置、ペースメーカーなど人体に付けて又は人体に埋め込んで使用する装置などがある。
【0008】
また、本発明では、前記設定手段は、不揮発性メモリ、ディップスイッチ及びジャンパースイッチのいずれか又はこれらの組合せであることを特徴とする。
【0009】
本発明に従えば、設定手段として、不揮発性メモリ、ディップスイッチ及びジャンパスイッチのいずれか又はこれらの組合せを用いるので、このような設定手段を機器ハウジング内に容易に内蔵することができる。不揮発性メモリとしてはEEPROMなどであり、制御ソフトを書き込むことによって、電気的設定手段として用いることができる。また、ディップスイッチの場合、設置先などで容易に設定することができ、ジャンパスイッチの場合、専用工具を用いることにより、設置先などで容易に設定することができる。
【0010】
また、本発明では、前記検知機能に関する設定は、前記検知機能に基づく検知出力信号に関する設定であり、前記設定手段により、前記検知出力信号の出力形態、前記検知出力信号の出力レベル及び前記検知出力信号の出力遅延時間のいずれか又はこれらの組合せが設定されることを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、設定手段により、保安機器により検知して出力される検知出力信号の出力形態、出力レベル、出力遅延時間などが設定される。例えば、検知出力信号の出力の有無を設定したり、検知出力信号の出力電圧の大きさを例えば、3V、6V、12V、18Vなどに設定したり、或いは検知出力信号の出力遅延をその種類に応じて1分、3分、5分などに設定したりすることができる。
【0012】
また、本発明では、不完全燃焼を検知するための不完全燃焼検知センサと、前記不完全燃焼検知センサの検知信号に基づいて不完全燃焼信号を生成するための不完全燃焼信号生成手段とを含み、前記検知機能に関する設定は、前記不完全燃焼信号生成手段により生成される前記不完全燃焼信号に関する設定であり、前記設定手段により、前記不完全燃焼信号の出力形態及び前記不完全燃焼信号の出力遅延時間のいずれか又はこれらの組合せが設定されることを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、設定手段によって設定される検知機能は、不完全燃焼信号生成手段により生成される不完全燃焼信号に関する設定であり、この不完全燃焼信号の出力形態、その出力遅延時間が設定される。例えば、不完全燃焼信号の出力形態では、高濃度不完全燃焼の検知に加えての低濃度不完全燃焼の検知を行うのか、不完全燃焼信号(低濃度不完全燃焼信号、高濃度不完全燃焼信号)の出力信号の出力電圧を例えば6V、12V又は18Vのいずれに設定するのか、不完全燃焼信号の出力を有電圧信号又は無電圧信号とするのか、低濃度不完全燃焼信号を発生する一酸化炭素(CO)の基準濃度を例えば100ppm、200ppm、300ppmなどのいずれにするのか、高濃度不完全燃焼信号を発生する一酸化炭素の基準濃度を例えば500ppm又は700ppmのどちらにするのかなどの設定である。また、不完全燃焼信号の出力遅延時間では、低濃度不完全燃焼信号については、家庭用に用いるときには例えば3分又は5分のいずれに、業務用に用いるときには家庭用よりも長い例えば10分又は15分のいずれに設定するのか、高濃度不完全燃焼信号については、家庭用に用いるときには例えば0分又は0.5分のいずれに、業務用に用いるときには例えば1分又は3分のいずれに設定するのかなどの設定である。
【0014】
また、本発明では、ガス漏れを検知するためのガス漏れ検知センサと、前記ガス漏れ検知センサの検知信号に基づいて低濃度ガス漏れ信号を生成するための低濃度ガス漏れ信号生成手段と、前記ガス漏れ検知センサの検知信号に基づいて高濃度ガス漏れ信号を生成するための高濃度ガス漏れ信号生成手段と、前記低濃度ガス漏れ信号及び前記高濃度ガス漏れ信号に基づいて作動される複数の警報手段とを含み、前記検知機能に関する設定は、前記低濃度ガス漏れ信号に基づく警報に関する設定であり、前記設定手段により、前記複数の警報手段の作動が設定されることを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、ガス漏れを検出するためのガス漏れ検知センサが設けられ、このガス漏れ検知センサからの検知信号に基づいて、ガス漏れの少ないときには低濃度ガス漏れ信号が生成され、ガス漏れが多くなると高濃度ガス漏れ信号が生成される。また、ガス漏れを警報するための複数の警報手段、例えば、ブザー手段、音声警報手段、LED手段などが設けられ、高濃度ガス漏れ信号が生成されると、これら複数の警報手段が作動するが、低濃度ガス漏れ信号のときにはこれら全てを作動させるのか、それらの一部を作動させるのかを設定手段により設定される。例えば、音声警報手段とLED手段とを備えている場合に、低濃度ガス漏れ信号のときに、LED手段に加えて音声警報手段を作動させるのかどうかなどの設定である。
【0016】
また、本発明では、前記検知機能に関する設定は、故障診断検知機能に関する設定であり、前記設定手段により、前記故障診断検知機能の有無、前記故障診断検知機能の作動形態及び前記故障診断検知機能における故障警報形態のいずれか又はこれらの組合せが設定されることを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、設定手段により、故障診断機能の有無、故障診断機能の作動状態、故障診断機能における故障警報形態などが設定される。例えば、保安機器に故障診断機能を持たせるのか、故障診断機能としてどの構成部品(例えば各種センサ、電気回路など)の故障診断を行うのか、また故障を表示するのにLED手段をどのように点灯作動させるのか等の設定である。
【0018】
また、本発明では、前記検知機能に関する設定は、前記検知機能に基づく警報に関する設定であり、前記設定手段により、警報の形態、警報音の出力レベル及び警報音の種類のいずれか又はこれらの組合せが設定されることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、設定手段により、異常を知らせる警報の設定が行われる。例えば、音警報手段として音声警報手段とブザー手段とを備えてる場合に、音声警報手段とブザー手段の双方を作動させるのか、或いはブザー手段のみを作動させるのかなどであり、また音声警報手段及び/又はブザー手段を作動させる場合に、どの程度の音量レベルで作動させるのかなどであり、更に音声警報手段及び/又はブザー手段を作動させる場合にどの音声及び/又は音色で作動させるのかなどである。
【0020】
また、本発明では、前記検知機能に関する設定は、保安機器の有効期限の警告機能に関する設定であり、前記設定手段により、前記有効期限の警告機能の有無が設定されることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、設定手段により、保安機器の有効期限の警告機能の有無が設定される。保安機器としての例えばガス漏れ警報器では、内蔵された検知センサとの関連で有効期限が例えば5年と定められており、設置した後に例えば5年経過した時点で警告する機能を持たせるか否かの設定である。
【0022】
また、本発明では、不完全燃焼を検知するための不完全燃焼検知センサと、ガス漏れを検知するためのガス漏れ検知センサと、火災を検知するための火災検知センサとを含み、前記検知機能に関する設定は、前記不完全燃焼検知センサ、前記ガス漏れ検知センサ及び前記火災検知センサによる検知に関する設定であり、前記設定手段により、前記不完全燃焼検知センサ、前記ガス漏れ検知センサ及び前記火災検知センサの検知有無が設定されることを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、不完全燃焼検知センサ、ガス漏れ検知センサ及び火災検知センサが設けられ、設定手段はこれらセンサによる検知の有無が設定される。例えば、ガス漏れ、不完全燃焼に加えて火災の検知をも行う場合には、これら三つのセンサの作動が許容され、ガス漏れ、不完全燃焼及び火災を検知する複合型の保安機器として用いられ、例えばガス漏れ及び不完全燃焼の検知を行う場合には、火災検知センサの作動が禁止され、ガス漏れ及び不完全燃焼を検知する保安機器として用いられる。
【0024】
また、本発明では、警報を発する警報手段と、前記警報手段の鳴動原因を表示するための鳴動原因表示手段とを含み、前記検知機能に関する設定は、前記鳴動原因表示手段による鳴動原因表示に関する設定であり、前記設定手段により、前記鳴動原因表示手段による鳴動原因表示の有無が設定されることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、検知機能に関する設定は、鳴動原因の表示に関する設定であり、設定手段により、その表示の有無が設定される。過去にガス漏れ、不完全燃焼などが発生して警報手段が作動すると、その警報を解除した後においてもその警報内容を残していることが後のメンテナンスなどを考慮した場合に望ましい場合がある。このようなことから、鳴動原因表示の有無を設定手段により設定可能にする。
【0026】
また、本発明では、警報を発する警報手段を備え、前記警報手段は発光素子から構成され、前記検知機能に関する設定は、前記発光素子の点滅パターンに関する設定であり、前記設定手段により、前記発光素子の点滅パターンが設定されることを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、警報手段は単数又は複数の発光素子から構成され、設定手段により、発光素子の点滅パターンが設定される。警報を発する発光素子の発光パターン、例えばガス漏れ(低濃度ガス漏れ、高濃度ガス漏れなど)、不完全燃焼(低濃度不完全燃焼、高濃度不完全燃焼など)などにおける発光パターンは販売業者、管理業者などによって仕様が異なっており、各仕様にマッチするように発光パターンを設定する。
【0028】
また、本発明では、前記検知機能に関する設定は、電源を投入した直後の鳴動を防止する初期鳴動阻止時間に関する設定であり、前記設定手段により、前記初期鳴動阻止時間が設定されることを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、設定手段により、初期鳴動阻止時間の設定が行われる。保安機器としてのガス漏れ警報器では、例えばガス漏れ検知センサ(例えばメタンガス検知センサ)の動作が安定するまでに時間を要し、初期鳴動阻止時間が長くなると検知の安定性が増すが、電源投入後の検知できない時間がながくなる。一方、この初期鳴動阻止時間が短くなると検知の安定性は悪くなるが、検知出来ない時間が短くなる。このようなことから、初期鳴動阻止時間は販売業者などによって仕様がことなり、設定手段により初期鳴動阻止時間を設定する。
【0030】
また、本発明では、不完全燃焼及び/又はガス漏れを検知するためのガス検知センサを含み、前記検知機能に関する設定は、前記ガス検知センサに付設された加熱ヒータの駆動パターンに関する設定であり、前記設定手段により、前記加熱ヒータの駆動パターンが設定されることを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、ガス検知センサに付設された加熱ヒータの駆動パターンが設定される。ガス検知センサ、例えばメタンガス検知センサは、検知対象ガスに最も感度を持つ温度(例えば400〜500℃)があり、検知時このような温度に保持するするために加熱ヒータが設けられている。また、一酸化炭素検知センサはこのような温度が100℃前後である。このようなことから、ガス検知センサによる検知、小電力などを考慮して加熱ヒータによる加熱パターン、即ち駆動パターンが決定され、設定手段により仕様に応じた駆動パターンが設定される。このような駆動パターンの設定は、駆動パターンの周期であったり、駆動パターンの駆動時間の比率であったり、駆動パターンの駆動時間であったりする。
【0032】
また、本発明では、ガス漏れを検知するためのガス漏れ検知センサと、このガス漏れ検知センサに電気的に直列に接続された抵抗手段とを含み、前記抵抗手段は相互に電気的に並列に接続された複数の抵抗素子から構成され、前記設定手段により、前記複数の抵抗素子のいずれかが選択設定され、選択された抵抗素子の分圧を測定してガス漏れを検知することを特徴とする。
【0033】
本発明に従えば、ガス漏れ検知センサとこのガス漏れ検知センサに電気的に直列的に接続された抵抗手段を備え、この抵抗手段が電気的に並列に接続された複数の抵抗素子から構成され、設定手段により、複数の抵抗素子のいずれかがガス漏れ検知センサに電気的に接続される。ガス漏れ検知センサは、検知ガス濃度により電圧を出力するが、その変化は微小であり、それ故に、ガス漏れ検知センサに直列的に抵抗素子を接続し、この抵抗素子の両端電圧を測定することによって、ガス漏れを正確に測定することが可能となる。このとき、ガス漏れ検知センサに接続される抵抗素子を選択することによって、検知センサの基準濃度などを設定することが可能となり、基準濃度を各種仕様にマッチさせることが可能となる。
【0034】
更に、本発明では、前記保安機器はガス漏れ警報器であることを特徴とする。
本発明に従えば、保安機器としてのガス漏れ警報器に好都合に適用することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う保安機器の一例としてのガス漏れ警報器の一実施形態について説明する。図1は、一実施形態のガス漏れ警報器を簡略的に示すブロック図である。
【0036】
図1において、保安機器の一例としての図示のガス漏れ警報器は、後述する各種検知センサと、各種センサからの検知信号を演算処理するための演算処理装置(CPU)2と、警報を発する警報手段4と、を備えており、これら検知センサ、演算処理装置2及び警報手段が機器ハウジング(図示せず)に装着され、この機器ハウジングがガス漏れなどを検知する検知場所に設置される。
【0037】
ガス漏れ警報器に装備される各種センサについて説明すると、この実施形態では、不完全燃焼を検知するための不完全燃焼検知センサ6と、ガス漏れを検知するためのガス漏れ検知センサ8と、火災を検知するための火災検知センサ10とが設けられている。不完全燃焼検知センサ6は、例えば一酸化炭素ガス(CO)の濃度を検知するための一酸化炭素ガス検知センサから構成され、この一酸化炭素ガス検知センサに関連して第1加熱ヒータ(図示せず)が設けられ、この第1加熱ヒータは検知時に一酸化炭素検知センサを例えば100℃前後に保持する。ガス漏れ検知センサ8は、例えば都市ガスの主成分であるメタンガス(CH)の濃度を検知するためのメタンガス検知センサから構成され、このメタンガス検知センサに関連して第2加熱ヒータ(図示せず)が設けられ、第2加熱ヒータは検知時にメタンガス検知センサを400〜500℃に保持する。尚、第1加熱ヒータを省略し、この第2加熱ヒータの熱を利用して不完全燃焼検知センサ6を加熱するようにしてもよい。また、火災検知センサ10は、例えば周囲の温度を検知するためのサーミスタ(熱感知センサ)から構成される。不完全燃焼検知センサ6(又はガス漏れ検知センサ8、火災検知センサ10)からの検知信号は第1センサ検知回路11(又は第2センサ検知回路12、第3センサ検知回路14を介して演算処理装置2に送給される。
【0038】
演算処理装置2は、例えばマイクロプロセッサから構成され、不完全燃焼信号生成手段16、低濃度ガス漏れ信号生成手段18、高濃度ガス漏れ信号生成手段20及び火災信号生成手段22を備えている。不完全燃焼信号生成手段16は、不完全燃焼検知センサ6からの検知信号に基づいて、一酸化炭素ガス濃度が基準濃度、例えば500ppm以上になると不完全燃焼が生じているとして不完全燃焼信号(この場合、高濃度不完全燃焼信号である)を生成する。低濃度ガス漏れ信号生成手段18は、ガス漏れ検知センサ8からの検知信号に基づいて、メタンガス濃度が低基準濃度、例えば500ppm以上になるとガス漏れが少し発生しているとして低濃度ガス漏れ信号を生成する。また、高濃度ガス漏れ信号生成手段20は、ガス漏れ検知センサ8からの検知信号に基づいて、メタンガス濃度が高基準濃度、例えば3000ppm以上になるとガス漏れが多く発生しているとして高濃度ガス漏れ信号を生成する。更に、火災信号生成手段22は、火災検知センサ10からの検知信号に基づいて、周囲の温度が基準温度、例えば65℃以上になると火災が発生しているとして火災信号を生成する。
【0039】
この実施形態では、演算処理装置2は、故障診断手段24、不完全燃焼信号レベル設定手段26、音声情報選択手段28、音声信号レベル設定手段30、期限切れ信号生成手段32及び初期鳴動阻止手段34を含んでいる。故障診断手段24は、不完全燃焼検知センサ6、ガス漏れ検知センサ8及び火災検知センサ10などが破損しているかを診断し、これらセンサ6,8,10などが破損していると故障信号を生成する。不完全燃焼信号レベル設定手段26は、不完全燃焼信号生成手段16により生成された不完全燃焼信号の信号レベルを設定し、例えば、販売業者の仕様にマッチするように、例えば18V、12V、6Vなどに設定する。音声情報選択手段28は、警報を発するときの音声の種類を選択する。音声信号レベル設定手段30は、音声情報選択手段28により選択された音声情報の信号レベルを設定する。また、期限切れ信号生成手段32は、ガス漏れ警報器を設置して検知を開始してからの期間が基準有効期間、例えば5年間経過すると有効期限が経過したとして期限切れ信号を生成する。また、初期鳴動阻止手段34は、ガス漏れ警報器の検知開始から所定時間、例えば1〜3分間にわたって不完全燃焼検知センサ6、ガス漏れ検知センサ8及び火災検知センサ10の検知動作を強制的に阻止し、これによって、これらセンサ6,8,10の動作不安定による誤検知を防止する。
【0040】
この演算処理手段2は、更に、メモリ36及びタイマ38を含んでいる。メモリ36には各種異常状態に対応してその旨を使用者に知らせるための各種音声データなどが記憶されており、音声情報選択手段28はこのメモリ36に記憶された音声データを選択して読み出す。タイマ38は計時を行い、例えば、期限切れ信号を生成する基準となる所定時間を計時するとともに、後述する信号遅れ時間をも計時する。
【0041】
この実施形態における警報手段4は、ブザー音で警報を知らせるブザー手段40及び光で警報を知らせるLED手段42を備えている。LED手段42は複数個(この実施形態では4個)の発光ダイオードから構成され、警報内容が容易に理解できるように、例えば緑色発光ダイオード44(緑色LED)、黄色発光ダイオード46(黄色LED)、赤色発光ダイオード48(赤色LED)及び橙色発光ダイオード50(橙色LED)が用いられている。不完全燃焼生成手段16が不完全燃焼信号を生成すると、この不完全燃焼信号が警報手段4に送給され、この不完全燃焼信号に基づいてブザー手段40が作動するとともに緑色発光ダイオード44が点灯し、これによって、不完全燃焼が発生してることを警報する。低濃度ガス漏れ信号生成手段18が低濃度ガス漏れ信号を生成すると、この低濃度ガス漏れ信号が警報手段4に送給されてブザー手段40が作動するとともに黄色発光ダイオード46が点灯し、これによって、ガス漏れが少し発生していることを警報する。高濃度ガス漏れ信号生成手段20が高濃度ガス漏れ信号を生成すると、この高濃度ガス漏れ信号が警報手段40に送給されてブザー手段40が作動するとともに赤色発光ダイオード48が点灯し、これによって、ガス漏れが多量に発生していることを警報する。また、火災信号生成手段22が火災信号を生成すると、この火災信号が警報手段4に送給されてブザー手段40が作動するとともに橙色発光ダイオード50が点灯し、これによって、火災が発生したことを警報する。
【0042】
このガス漏れ警報器では、発生した火災信号は、火災信号出力回路52を通して火災信号出力として外部に、ガスの供給を管理する管理センター(例えば、ガス供給業者)及び/又は家庭、工場などの保安を行う保安センター(例えばセキュリティ業者)に送給され、火災が発生したことを知らせる。また、発生した不完全燃焼信号(及び低濃度ガス漏れ信号、高濃度ガス漏れ信号)も、上述したと同様に、外部出力回路54を通して上記管理センター及び/又は保安センターに送給され、不完全燃焼(及び低濃度のガス漏れ、高濃度のガス漏れ)が発生したことを知らせる。尚、この外部出力回路54を通して出力される不完全燃焼信号、低濃度ガス漏れ信号及び高濃度ガス漏れ信号は、例えば、低濃度ガス漏れ信号及び高濃度ガス漏れ信号にあっては例えば12Vで、不完全燃焼信号にあっては不完全燃焼信号レベル設定手段26により設定される出力電圧で、例えば18V、12Vなどで出力され、その外部出力信号は後述するように遅延時間を持って出力される。
【0043】
この実施形態では、警報手段4に加えて補助的警報手段として音声警報手段56が設けられ、この音声警報手段56が音声回路58及びスピーカ60から構成されている。音声情報選択手段28により選択された音声信号は音声回路58に送給され、この音声回路58にて音声情報に変換され、その情報内容がスピーカ60から音声として出力される。このとき、音声信号の信号レベルは音声信号レベル設定手段30により設定され、従って、スピーカ60から発せられる音声警報の大きさがこの音声信号レベル設定手段30により設定される。
【0044】
このガス漏れ警報器は、更に、不揮発性メモリ62(EEPROM)、故障診断判定回路64及び電源スイッチ66を備えている。不揮発性メモリは、演算処理装置2を演算処理制御するための制御情報が記憶されるとともに、このガス漏れ警報器の各種機能を制御するための制御情報、また各種機能の設定、また各種機能の条件の設定などを含む設定情報などが記憶され、各種設定を行うための設定手段として機能する。不揮発性メモリ62に記憶されたこれら情報は、ガス漏れ警報器の製造時には容易に書き込むことができ、従って、各販売業者、管理業者などの仕様に対応したガス漏れ警報器を容易に製作することができるが、市場に出荷した後はこれら情報を容易に書き換えることができず、所定の仕様にマッチしたガス漏れ警報器として用いられる。
【0045】
故障診断回路64は、ガス漏れ警報器の故障を診断するための回路であり、各種診断信号が流れて各種センサ6,8,10などの故障の診断を行い、この故障診断回路64からの診断信号が演算処理装置2に送給される。故障診断手段24は、この故障診断回路64からの診断信号に基づいて異常が発生している(例えば、不完全燃焼検知センサ6が断線しているなど)のときに故障信号を生成する。また、電源スイッチ66は、ガス漏れ警報器に電源を投入するためのスイッチであり、この電源スイッチをオン(ON)すると、電源が投入されて作動を開始し、オフ(OFF)にすると、作動が停止する。
【0046】
このガス漏れ警報器では、ガス漏れ警報器自体の構成、即ち、これを構成する各種構成要素は上述した通りであるが、製造段階で不揮発性メモリ62に各種制御情報及び各種設定情報を書き込むことによって、販売業者、管理業者の各仕様に対応した専用仕様のものとして製作され、このようにすることによって、販売業者などの仕様にマッチしたものを比較的容易に製作することができるとともに、製造コストの低減、管理コストの低減を図ることができる。
【0047】
例えば、特定業者Aの各種制御情報及び各種設定情報を不揮発性メモリ62に書き込むと、このガス漏れ警報器は、書き込んだ各種制御情報及び各種設定情報により制御されて不完全燃焼、ガス漏れ及び火災の検知を上述したように行うガス警報器となる。即ち、不完全燃焼検知センサ6、ガス漏れ検知センサ8及び火災検知センサ10の作動が許容され、不完全燃焼、ガス漏れ(低濃度ガス漏れ、高濃度ガス漏れ)及び火災の検知を行う複合型ガス漏れ警報器として機能する。また、故障診断手段24及び期限切れ信号生成手段32の作動が許容され、各種センサ6,8,10の故障診断及び期限切れ管理の機能が作動する形態となる。また、不完全燃焼信号生成手段16が不完全燃焼信号を生成する基準濃度が500ppmに設定され、低濃度ガス漏れ信号生成手段18が低濃度ガス漏れ信号を生成する低基準濃度が500ppmに設定され、高濃度ガス漏れ信号生成手段20が高濃度ガス漏れ信号を生成する高基準濃度が3000ppmに設定され、火災信号生成手段22が火災信号を生成する基準温度が65℃に設定される。また、不揮発性メモリ62の各種設定情報により、不完全燃焼信号レベル設定手段により設定される不完全燃焼信号の出力レベル(外部出力回路54からの出力レベル)が12Vに設定され、音声情報選択手段28により音声情報が選択され、音声信号レベル設定手段30により音声情報の出力レベルが設定され、また初期鳴動阻止手段34により初期鳴動される時間が1分に設定される。更に、警報手段40の警報表示内容(不完全燃焼時−緑色発光ダイオード44点灯、低濃度ガス漏れ時−黄色発光ダイオード46点灯、高濃度ガス漏れ時−赤色発光ダイオード48点灯、火災時−橙色発光ダイオード50点灯)が設定されるとともに、音声警報手段56の併用作動が設定される。更に、外部出力回路54を通しての外部出力の遅延時間が零(ゼロ)分に設定される。このように書き込んだ各種制御情報及び各種設定情報に基づいてガス漏れ警報器の設定、制御が行われるので、このガス漏れ警報器は特定業者Aの専用仕様となり、汎用的構成のガス漏れ警報器を特定業者A向けのものとして出荷することができる。
【0048】
製造段階において、上述した特定業者Aの各種制御情報などに代えて、例えば他の特定業者Bの各種制御情報及び各種設定情報を不揮発性メモリ62に書き込むと、このガス漏れ警報器は、特定業者Aの専用仕様のものと異なり、他の特定業者Bの専用仕様ものとなる。例えば、特定業者Bの仕様を不揮発性メモリ62に書き込むと、不完全燃焼検知センサ6及びガス漏れ検知センサ8の作動は許容されるが、火災検知センサ10の作動は禁止され、不完全燃焼及びガス漏れ(低濃度ガス漏れ、高濃度ガス漏れ)の検知を行うガス漏れ警報器として機能する。また、故障診断手段24及び期限切れ信号生成手段32の作動が禁止され、これらの機能が作動しなくなり、各種センサ6,8,10の故障診断及び期限切れ管理の機能を有しない形態となる。また、不完全燃焼信号生成手段16が不完全燃焼信号を生成する基準濃度が700ppmに設定され、低濃度ガス漏れ信号生成手段18が低濃度ガス漏れ信号を生成する低基準濃度が700ppmに設定され、高濃度ガス漏れ信号生成手段20が高濃度ガス漏れ信号を生成する高基準濃度が3500ppmに設定され、火災信号生成手段22が火災信号を生成する基準温度が60℃に設定される。また、不完全燃焼信号レベル設定手段26により設定される不完全燃焼信号の出力レベルが18Vに設定され、音声情報選択手段28により音声情報が選択され、音声信号レベル設定手段30により音声情報の出力レベルが設定され、また初期鳴動阻止手段34により初期鳴動時間が2分に設定される。更に、警報手段40の警報表示内容(不完全燃焼時−緑色発光ダイオード44点灯、低濃度ガス漏れ時−黄色発光ダイオード46点灯、高濃度ガス漏れ時−橙色発光ダイオード50点灯、火災時−赤色発光ダイオード48点灯)が設定されるとともに、音声警報手段56の併用作動が設定される。更に、不完全燃焼信号の外部出力の遅延時間が3分に設定される。このように書き込んだ各種制御情報及び各種設定情報により、このガス漏れ警報器は特定業者Bの専用仕様となり、汎用的構成のガス漏れ警報器を特定業者B向けのものとして出荷することができる。
【0049】
また、特定業者A,Bの各種制御情報などに代えて、例えば更に他の特定業者Cの各種制御情報及び各種設定情報を不揮発性メモリ62に書き込むと、このガス漏れ警報器は、特定業者A,Bの専用仕様のものと異なり、特定業者Cの専用仕様ものとなり、このように不揮発性メモリ62に書き込む制御情報、設定情報を変えることによて、汎用的構成のガス漏れ警報器を製造段階で特定向けのにして出荷することができる。
【0050】
上述した実施形態では、音でもって警報する警報としてブザー手段40及び音声警報手段56の双方を作動させているが、かかる音警報についても不揮発性メモリ62に書き込む設定情報により設定可能なように構成することができ、例えば特定業者A向けのものについては、ブザー手段40に加えて音声警報手段56も作動可能なように設定し、ブザー手段40及び音声警報手段56の双方により警報音を発するようにし、例えば特定業者B向けのものについては、音声警報手段56の作動を禁止し、ブザー手段40のみが作動するようように設定し、ブザー手段40のみにより警報を発するようにしてもよい。或いは、上述ようにすることに代えて、例えば、危険度の高い特定の警報(例えば、不完全燃焼、高濃度ガス漏れ、火災など)についてブザー手段40及び音声警報手段56により警報し、危険度の低い警報(例えば低濃度ガス漏れ)についてはブザー手段40により警報するように設定するようにしてもよい。
【0051】
上述した実施形態では、演算処理装置2からの不完全燃焼信号及びガス漏れ信号(低濃度ガス漏れ信号及び高濃度ガス漏れ信号)は、有電圧信号として外部出力回路54を通して出力されるが、図2に示すように、この外部出力信号を有電圧出力及び無電圧出力のいずれかに設定可能なように構成することもできる。尚、以下の説明において、上述した実施形態と実質上同一の部材には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0052】
第1の変形形態の一部を簡略的に示す図2において、この変形形態では、演算処理手段2Aは、不完全燃焼信号生成手段16及びガス漏れ信号生成手段20A(高濃度のガス漏れを検知する)に加えて出力設定手段72を備えている。また、外部出力回路52Aは有電圧出力回路74及び無電圧出力回路76を備え、有電圧出力回路74及び無電圧出力回路76が演算処理装置2Aに接続されている。
【0053】
このようなガス漏れ警報器では、不揮発性メモリ62A(EEPROM)には、外部出力信号の遅延時間及び外部出力の設定に関する情報を含む各種設定情報、各種制御情報が書き込まれ、従って、書き込むこれら情報により、外部出力回路52Aから出力される外部信号の種類の設定及びその出力信号の遅延時間が設定される。
【0054】
例えば、不揮発性メモリ62Aに書き込んだ設定情報により有電圧出力(又は無電圧出力)を設定すると、出力設定手段72は、出力回路として有電圧出力回路74(又は無電圧出力回路76)を設定し、この有電圧出力回路74(又は無電圧出力回路76)へ出力信号を出力し、無電圧出力回路76(又は有電圧出力回路74)に出力しない。従って、有電圧出力が設定された場合、不完全燃焼信号生成手段16が不完全燃焼信号を生成すると、この不完全燃焼信号が有電圧出力回路74に送給され、この有電圧出力回路74を通して例えば18V電圧の有電圧信号として出力される。また、ガス漏れ信号生成手段20Aがガス漏れ信号を生成すると、このガス漏れ信号が有電圧出力回路74に送給され、例えば12V電圧の有電圧信号として出力される。このとき、無電圧出力回路76には不完全燃焼信号及びガス漏れ信号が送給されることはない。一方、無電圧出力が設定された場合、不完全燃焼信号生成手段16(又はガス漏れ信号生成手段20A)が不完全燃焼信号(又はガス漏れ信号)を生成すると、この不完全燃焼信号(又はガス漏れ信号)が無電圧出力回路76に送給され、この無電圧出力回路76を通して無電圧信号として出力される。このとき、有電圧出力回路74には不完全燃焼信号及びガス漏れ信号が送給されることはない。
【0055】
図1に示す実施形態では、不完全燃焼については一段階の検知、即ち高濃度の不完全燃焼の検知を行っているが、図3に示すように、不完全燃焼について低濃度不完全燃焼及び高濃度不完全燃焼の双方を検知するのか、高濃度不完全燃焼のみを検知するのかを設定可能にし、また低濃度不完全燃焼及び高濃度不完全燃焼時に作動する警報の遅延時間、及び低濃度不完全燃焼信号を生成する基準となる低基準濃度を設定可能なようにすることができる。
【0056】
第2の変形形態の一部を簡略的に示す図3において、この変形形態では、演算処理手段2Bは、低濃度不完全燃焼信号生成手段82及び高濃度不完全燃焼信号生成手段84を備え、不完全燃焼検知センサ6からの検知信号が第1センサ検知回路11を介して演算処理装置2Bに送給される。
このようなガス漏れ警報器では、不揮発性メモリ62B(EEPROM)には、不完全燃焼信号の設定、警報の遅延時間、外部出力信号の遅延時間及び警報の種類の設定に関する情報を含む各種設定情報、各種制御情報が書き込まれ、従って、書き込むこれらの情報により、生成される不完全燃焼信号の種類の設定、警報の種類の設定、警報(警報手段4及び音声警報手段56)の遅延時間の設定、及び外部出力回路52から出力される外部出力信号の遅延時間が設定される。
【0057】
例えば、不揮発性メモリ62Bに書き込んだ設定情報により低濃度不完全燃焼及び高濃度不完全燃焼の検知を設定すると、低濃度不完全燃焼信号生成手段82及び高濃度不完全燃焼信号生成手段84による不完全燃焼信号の生成が行われる。また、この設定情報により、低基準濃度(仕様に対応して設定される低基準濃度であって、例えば100ppm)及び高基準濃度(仕様に対応して設定される高基準濃度であって、例えば500ppm)が設定されるとともに、低濃度不完全燃焼時の警報の遅延時間(仕様に対応して設定される警報遅延時間であって、例えば5分)及び高濃度不完全燃焼時の警報遅延時間(仕様に対応して設定される警報遅延時間であって、例えば零(ゼロ)分)が設定される。従って、不完全燃焼検知センサ6の一酸化炭素ガスの検知濃度が設定低基準濃度(例えば100ppm)以上になると、低濃度不完全燃焼信号生成手段82が低不完全燃焼信号を生成する。そして、この低不完全燃焼信号が5分間(設定遅延時間)継続して生成されると、この低不完全燃焼信号が警報手段4及び音声警報手段56に送給され、警報手段4及び音声警報手段56が作動して低不完全燃焼が発生していることを使用者に知らせる。また、不完全燃焼検知センサ6の一酸化炭素ガスの検知濃度が高基準濃度(例えば500ppm)以上になると、高濃度不完全燃焼信号生成手段84が高不完全燃焼信号を生成し、この高不完全燃焼信号が直ちに警報手段4及び音声警報手段56に送給され、警報手段4及び音声警報手段56が作動して高不完全燃焼が発生していることを使用者に知らせる。
【0058】
また、例えば、不揮発性メモリ62Bに書き込んだ設定情報により高濃度不完全燃焼の検知を設定すると、高濃度不完全燃焼信号生成手段84による高不完全燃焼信号の生成は行われるが、低濃度不完全燃焼信号生成手段82は作動せず、低濃度不完全燃焼信号の生成は行われない。また、この設定情報により、高基準濃度(仕様に対応して設定される高基準濃度であって、例えば700ppm)が設定されるとともに、高濃度不完全燃焼時の警報遅延時間(仕様に対応して設定される警報遅延時間であって、例えば3分)が設定される。従って、不完全燃焼検知センサ6の一酸化炭素ガスの検知濃度が設定高基準濃度(例えば700ppm)以上になると、高濃度不完全燃焼信号生成手段84が高不完全燃焼信号を生成する。そして、この高不完全燃焼信号が3分間(設定遅延時間)継続して生成されると、この高不完全燃焼信号が警報手段4及び音声警報手段56に送給され、警報手段4及び音声警報手段56が作動して高不完全燃焼が発生していることを使用者に知らせる。
【0059】
尚、この第2の変形形態において、必要に応じて、警報手段4(ブザー手段40及びLED手段42)及び音声警報手段56による警報の種類を設定可能に構成することもできる。例えば、低濃度不完全燃焼時における警報を警報手段4及び音声警報手段56の双方による警報にするのか、音声警報手段56を作動させることなく、警報手段4単独による警報にするのかを設定可能なようにしてもよい。
【0060】
図1に示す実施形態では、故障診断手段24及び故障診断回路64により各種センサ6,8,10の故障診断を行っているが、この故障診断については、図4に示すように、故障診断機能の有無、故障事象の分類の有無及び故障発生時の故障発生警報の種類を設定可能にするようにしてもよい。
【0061】
第3の変形形態の一部を簡略的に示す図4において、この変形形態では、演算処理手段2Cは、故障診断手段24に加えて故障事象判定手段92、故障信号生成手段94及び故障出力テーブル96を備えている。故障事象判定手段92は、発生した故障の事象を判定するものであり、例えば、緊急度の高い緊急事象(センサ6,8,10に関する故障、電源に関する故障など)と緊急度の低い通常事象事象(ブザー手段40に関する故障、LED手段42に関する故障など)とに分類する。故障出力テーブル94は、故障診断手段24による故障診断により故障を検知したときに、故障内容に対応した故障出力信号を生成して出力する。
【0062】
このようなガス漏れ警報器では、不揮発性メモリ62C(EEPROM)には、故障診断機能の有無、故障事象の分類の有無及び故障表示(故障発生警報の種類)に関する情報を含む各種設定情報、各種制御情報が書き込まれ、従って、書き込むこれらの情報により、故障診断機能の有無、故障事象の分類の有無及び故障表示、警報の種類、警報(警報手段4及び音声警報手段56)の遅延時間の設定が行われる。
【0063】
例えば、故障診断機能無しの設定を行うと、故障事象判定手段92及び故障診断手段24に関する機能が作動せず、故障診断が全く行われない。
また、単なる故障診断有りの設定を行うと、故障診断手段24が作動して各種故障診断を行うとともに、故障が発生したときに、故障出力テーブル94は、検知した故障内容に対応した故障出力信号を出力し、この故障出力信号に基づいて警報手段4のLED手段42が故障表示する。例えば、不完全燃焼検知センサ6及びこれに関する故障においては、故障出力テーブル94は第1故障信号を生成し、この第1故障信号に基づいてLED手段42の黄色発光ダイオード46が点滅し、これによって、不完全燃焼検知関係の構成部品に故障が発生していることを知らせる。また、ガス漏れ検知センサ8(又は火災検知センサ10、ブザー手段40等のその他の構成要素)及びこれに関連する故障においては、故障出力テーブル94は第2故障信号(又は第3故障信号、第4故障信号)を生成し、この第2故障信号(又は第3故障信号、第4故障信号)に基づいてLED手段42の赤色発光ダイオード48(又橙色発光ダイオード50、緑色発光ダイオード44)が点滅し、これにより、ガス漏れ検知関係の構成部品(又は火災検知に関する構成部品、ブザー手段40関係などのその他の構成部品)に故障が発生していることを知らせる。尚、この故障診断時の警報として、ブザー手段40及び/又は音声警報手段56と併用するかの設定が可能なようにしてもよく、また各種発光ダイオード44〜50の点滅を仕様にマッチするように変更設定可能なようにしてもよい。
【0064】
また、故障診断・事象分類の設定を行うと、故障診断手段24が作動して各種故障診断を行うとともに、故障が発生したときに、故障事象判定手段92は検知した故障内容に対応して緊急事象と通常事象とに分類し、緊急事象と判定してときには緊急事象故障信号を生成し、通常事象と判定したときには通常事象故障信号を生成し、故障出力テーブル94は作動することはない。緊急事象の故障においては、故障事象判定手段92により生成された緊急事象故障信号が警報手段4に送給され、この緊急事象故障信号に基づいてブザー手段40が作動するとともに、LED手段42の赤色発光ダイオード48が点滅し、ブザー手段40を併用して作動させることによって、緊急事象の故障が発生していることを知らせる。また、通常事象の故障においては、故障事象判定手段92により生成された通常事象故障信号が警報手段4に送給され、この通常事象故障信号に基づいてLED手段42の黄色発光ダイオード46が点滅し、この点滅によって、通常事象の故障が発生したことを知らせる(通常事象は緊急性を要しないので、ブザー手段40は作動しない)。このように事象による分類を行う場合、表示内容を簡略化し、故障表示の制御も簡単にすることができる。尚、この故障診断・事象分類の場合の警報として、緊急事象の故障においては、音声警報手段56の併用作動の設定が可能なようにしてもよく、また通常事象の故障においても、ブザー手段40及び/又は音声警報手段56の併用作動の設定が可能なようにしてもよい。
【0065】
このようなガス漏れ警報器においては、ガス漏れ検知センサ8によってガス漏れ濃度(メタンガス濃度)を高精度に検知するためには、ガス漏れ検知時にガス漏れ検知センサ8を400〜500℃に維持するのが望ましく、それ故に、上述したように、ガス漏れ検知センサ8に第2加熱ヒータ(図示せず)が付設されており、この加熱ヒータの駆動パターンを各種仕様に対応して設定可能にするようにしてもよい。
【0066】
第2加熱ヒータの駆動パターンを示す図5において、例えば、特定仕様に対応する第2加熱ヒータの駆動パターンとして、不揮発性メモリ62に記憶される各種設定情報により、図5(a)に示す駆動パターンが設定される。この駆動パターンにおいては、一駆動の周期T1が例えば10秒程度に設定され、この駆動周期T1における駆動時間t1が例えば5秒程度に設定される。駆動パターンの設定は、駆動周期を変更する(駆動周期に対する駆動時間の比率を一定にする)ようにしてもよく、この場合、他の特定仕様に対する第2加熱ヒータの駆動パターンとして、例えば図5(b)に示す駆動パターンが設定される。この駆動パターンにおいては、一駆動の周期T2が例えば6秒程度に設定され、この駆動周期T2における駆動時間t2が例えば3秒程度に設定される。駆動パターンの設定は、一周期の駆動時間に対する駆動時間の比率を変えるようにしてもよく、この場合、更に他の特定仕様に対する第2加熱ヒータの駆動パターンとして例えば図5(c)に示す駆動パターンが設定される。この駆動パターンにおいては、一駆動周期T3の時間は図5(a)に示す時間と同じ10秒程度であるが、この駆動周期T3における駆動時間が7秒程度に設定される。このように第2加熱ヒータの駆動パターンを各種仕様に対応して設定可能にすることによって、各種仕様のガス漏れ警報器に対応した正確なガス漏れ検知を行うことができる。
【0067】
上述した説明では、ガス漏れ検知センサ8に付設される第2加熱ヒータの駆動パターンについて説明したが、不完全燃焼検知センサ6についても不完全燃焼の濃度(一酸化炭素ガス濃度)を高精度に検知するためには、不完全燃焼検知時に不完全燃焼検知センサ6を100℃前後に維持するのが望ましく、それ故に、ガス漏れ検知センサ8と同様に、不完全燃焼検知センサ6にも第1加熱ヒータ(図示せず)が付設されており、この第1加熱ヒータの駆動パターンも上述したと略同様に各種仕様に対応して設定可能にするようにしてもよい。
【0068】
上述したガス漏れ警報器において、ガス漏れ検知センサ8に電気的に接続される第2センサ検知回路12の一部を図6に示すように構成することができる。
【0069】
第2センサ検知回路の一部を示す図6において、図示の第2センサ検知回路12は、ガス漏れ検知センサ8(例えば、メタンガス検知センサ)に電気的に直列に接続される分圧抵抗手段102を備え、この形態では、この分圧抵抗手段102が相互に電気的に並列に接続された3つの分圧抵抗素子R1,R2,R3から構成され、各抵抗素子R1,R2,R3にスイッチ素子S1,S2,S3がそれぞれ電気的に直列に接続されている。各分圧抵抗素子R1,R2,R3の抵抗値は、例えば、100Ω、1kΩ、10kΩに設定される。端子Eと端子Eとの間には基準電圧V(例えば、5Vに設定される)が印加され、分圧抵抗手段102の両端電位差が演算処理装置2により測定され、この電位差に基づいてガス漏れ検知センサ8による検知濃度が計測される。
【0070】
こようなガス漏れ警報器においては、所定仕様に対応して不揮発性メモリ62に書き込まれる設定情報により、例えばスイッチ素子S1が図6に示すように接続状態に設定される。このように設定された場合、分圧抵抗素子R1が分圧抵抗として作用し、この分圧抵抗素子R1により分圧された電位が演算処理装置2により計測される。また、他の仕様に対応した設定情報により、例えばスイッチ素子S2(又はS3)が接続状態に設定された場合、分圧抵抗素子R2(又はR3)が分圧抵抗として作用し、この分圧抵抗素子R2(又はR3)により分圧された電位が演算処理装置2により計測される。
【0071】
このような形態のガス漏れ警報器においては、分圧抵抗素子R1,R2,R3を選択設定することによって、測定誤差を少なくして測定値の安定を図ることができ、精度の高いガス濃度測定が可能となる。
【0072】
尚、図示の形態では、分圧抵抗手段102を三つの分圧抵抗素子から構成しているが、このような構成に限定されず、この分圧抵抗手段102を二つ又は四つ以上の分圧抵抗素子から構成するようにしてもよい。
【0073】
以上、本発明に従う保安機器の一例としてのガス漏れ警報器の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0074】
例えば、図示の実施形態では特に設けていないが、警報手段4(及び音声警報手段56)の鳴動原因の記憶設定が可能なように構成することもできる。この場合、鳴動原因の情報は、例えば演算処理手段2(2A〜2C)のメモリ36に記憶され、記憶された鳴動原因に基づく信号により警報手段4のLED手段42が鳴動原因表示を行う。例えば、不揮発性メモリ62(62Aから62C)に書き込まれた情報により鳴動原因表示を行わない設定をした場合、鳴動原因の情報はメモリ36に記憶されず、従って、警報手段4(LED手段42)により鳴動原因表示は行われない。また、鳴動原因表示を行う設定をした場合、鳴動原因の情報はメモリ36に記憶され、この鳴動原因に基づく信号がLED手段42に送給されて所定パターンで点滅する。例えば、不完全燃焼が発生して不完全燃焼信号が生成されたことによる鳴動原因表示は、不完全燃焼信号により点灯される緑色発光ダイオード44の所定パターンの点滅により行われる。また、低濃度ガス漏れ(又は高濃度ガス漏れ、火災)が発生して低濃度ガス漏れ信号(又は高濃度ガス漏れ信号、火災信号)が生成されたことによる鳴動原因表示は、低濃度ガス漏れ信号(又は高濃度ガス漏れ信号、火災信号)により点灯される黄色発光ダイオード46(又は赤色発光ダイオード48、橙色発光ダイオード50)の所定パターンの点滅により行われる。このように鳴動原因を表示を設定可能にすることによって、販売業者などの仕様にマッチさせることができ、鳴動原因表示を行うことによって、鳴動停止後のメンテナンスが容易となる。
【0075】
尚、鳴動原因表示によるLED手段42の所定パターンの点滅は、1回/30秒程度の瞬時消灯などであるが、この点滅パターンについても各仕様に対応して設定可能にしてもよく、例えば2回/30秒、3回/30秒程度の瞬時消灯などに設定できるようにしてもよく、このような鳴動原因表示に代えて、例えば、LED手段42の4つの発光ダイオード44〜50の適宜の組合せを所定のパターンで点滅するように設定可能にしてもよい。
【0076】
また、例えば、図示の実施形態では、ガス漏れ警報器の機能設定、条件設定を不揮発性メモリ62に記憶さた制御情報、設定情報を用い、この不揮発性メモリ62を電気的設定手段として機能させて行っているが、このような不揮発性メモリ62に変えて、或いはこの不揮発性メモリ62と組み合わせて機械的設定手段、例えばディップスイッチ、ジャンパースイッチなどを用いるようにしてもよい。ディップスイッチ、ジャンパスイッチは、不揮発性メモリ62と同様にガス漏れ警報器の機器ハウジング(図示せず)内に内蔵され、従って、このようなスイッチを用いた場合においても、外部から容易に切換操作を行うことができず、使用者が勝手にに設定変更することを防止することができる。
【0077】
また、上述した実施形態では、保安機器の一例としてのガス漏れ警報器に適用して説明したが、ガス漏れ警報器以外の火災警報器、防犯装置、漏電検出装置、液体漏洩検知装置などの保安機器にも広く適用することができる。
【0078】
【発明の効果】
本発明の請求項1の保安機器によれば、少なくとも一つの検知機能に関する設定を行うための設定手段が設けられているので、保安機器の構成は同じであっても販売業者、管理業者の仕様に対応したものとして出荷することができ、これによって、製造コスト、管理コストの低減を図ることができる。また、設定手段が機器ハウジングに内蔵されているので、出荷後は使用者が勝手に設定を変更することができず、使用上の安全も確保することができる。
【0079】
また、本発明の請求項2の保安機器によれば、設定手段が不揮発性メモリ、ディップスイッチ及びジャンパスイッチのいずれか又はこれらの組合せから構成されるので、このような設定手段を機器ハウジング内に容易に内蔵することができる。
【0080】
また、本発明の請求項3の保安機器によれば、設定手段により、保安機器により検知して出力される検知出力信号の出力形態、出力レベルの大きさ、出力遅延時間が設定されるので、検知出力信号を各種仕様に対応したものに設定することができる。
【0081】
また、本発明の請求項4の保安機器によれば、設定手段により、不完全燃焼信号の出力形態、その出力遅延時間が設定されるので、不完全燃焼信号の出力を各種仕様に対応したものに設定することができる。
【0082】
また、本発明の請求項5の保安機器によれば、設定手段により、低濃度ガス漏れ信号のときの警報手段の作動形態が設定されるので、低濃度ガス漏れ検知時の警報形態を各種仕様に対応したものとすることができる。
【0083】
また、本発明の請求項6の保安機器によれば、設定手段により、故障診断機能の有無、故障診断機能の作動状態、故障診断機能における故障警報形態が設定されるので、保安機器の故障診断機能、故障警報形態などを各種設定に対応したものとすることができる。
【0084】
また、本発明の請求項7の保安機器によれば、設定手段により、警報の形態、警報の出力レベル及び警報音の種類が設定されるので、警報の形態を各種仕様に対応したものとすることができる。
【0085】
また、本発明の請求項8の保安機器によれば、設定手段により、保安機器の有効期限の警告機能が設定されるので、有効期限の警告機能を仕様に対応したものとすることができる。
【0086】
また、本発明の請求項9の保安機器によれば、設定手段により、各種センサによる検知の有無が設定されるので、例えばガス漏れ、不完全燃焼及び火災の検知を行う複合型ガス警報器として用いたり、ガス漏れ及び不完全燃焼の検知を行う通常のガス漏れ警報器として用いたりすることができる。
【0087】
また、本発明の請求項10の保安機器によれば、設定手段により、鳴動原因の表示の有無が設定されるので、鳴動原因の表示機能を仕様に対応したものとすることができる。
【0088】
また、本発明の請求項11の保安機器によれば、設定手段により、発光素子の点滅パターンが設定されるので、警報を発する発光素子の発光パターンを各種仕様に対応したものとすることができる。
【0089】
また、本発明の請求項12の保安機器によれば、設定手段により、初期鳴動阻止時間の設定が行われるので、この初期鳴動阻止時間を各種仕様に対応したものとすることができる。
【0090】
また、本発明の請求項13の保安機器によれば、設定手段により、ガス検知センサに付設された加熱ヒータの駆動パターンが設定されるので、この駆動パターンを各種仕様に対応したものとすることができる。
【0091】
また、本発明の請求項14の保安機器によれば、設定手段により、複数の分圧抵抗素子のいずれかがガス漏れ検知センサに電気的に接続されるので、仕様に対応した適切な分圧抵抗素子を選択し、分圧抵抗素子の分圧を計測してガス漏れ濃度を高精度に測定することができる。
更に、本発明の請求項15の保安機器によれば、ガス漏れ警報器に好都合に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保安機器の一例としてのガス漏れ警報器の一実施形態を簡略的に示すブロック図である。
【図2】ガス漏れ警報器の第1の変形形態の一部を簡略的に示すブロック図である。
【図3】ガス漏れ警報器の第2の変形形態の一部を簡略的に示すブロック図である。
【図4】ガス漏れ警報器の第3の変形形態の一部を簡略的に示すブロック図である。
【図5】ガス漏れ検知センサに付設される加熱ヒータの駆動パターンを示す図である。
【図6】図1のガス漏れ警報器の第1センサ検知回路の一部を簡略的に示す回路図である。
【符号の説明】
2,2A,2B,2C 演算処理装置
4 警報手段
6 不完全燃焼検知センサ
8 ガス漏れ検知センサ
10 火災検知センサ
16 不完全燃焼信号生成手段
18 低濃度ガス漏れ信号生成手段
20 高濃度ガス漏れ信号生成手段
20A ガス漏れ信号生成手段
22 火災信号生成手段
24 故障診断手段
32 期限切れ信号生成手段
34 初期鳴動素子手段
40 ブザー手段
42 LED手段
52,52A 外部出力回路
56 音声警報手段
62,62A,62B,62C 不揮発性メモリ
64 故障判定回路
72 出力設定手段
74 有電圧出力回路
76 無電圧出力回路
82 低濃度不完全燃焼信号生成手段
84 高濃度不完全燃焼信号生成手段
92 故障事象判定手段
94 故障出力テーブル
102 分圧抵抗手段

Claims (15)

  1. 複数の検知機能を備えた保安機器であって、前記複数の検知機能の少なくとも一つの検知機能に関する設定を行うための設定手段を備え、前記設定手段が機器ハウジング内に内蔵されていることを特徴とする保安機器。
  2. 前記設定手段は、不揮発性メモリ、ディップスイッチ及びジャンパースイッチのいずれか又はこれらの組合せである請求項1記載の保安機器。
  3. 前記検知機能に関する設定は、前記検知機能に基づく検知出力信号に関する設定であり、前記設定手段により、前記検知出力信号の出力形態、前記検知出力信号の出力レベル及び前記検知出力信号の出力遅延時間のいずれか又はこれらの組合せが設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  4. 不完全燃焼を検知するための不完全燃焼検知センサと、前記不完全燃焼検知センサの検知信号に基づいて不完全燃焼信号を生成するための不完全燃焼信号生成手段とを含み、前記検知機能に関する設定は、前記不完全燃焼信号生成手段により生成される前記不完全燃焼信号に関する設定であり、前記設定手段により、前記不完全燃焼信号の出力形態及び前記不完全燃焼信号の出力遅延時間のいずれか又はこれらの組合せが設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  5. ガス漏れを検知するためのガス漏れ検知センサと、前記ガス漏れ検知センサの検知信号に基づいて低濃度ガス漏れ信号を生成するための低濃度ガス漏れ信号生成手段と、前記ガス漏れ検知センサの検知信号に基づいて高濃度ガス漏れ信号を生成するための高濃度ガス漏れ信号生成手段と、前記低濃度ガス漏れ信号及び前記高濃度ガス漏れ信号に基づいて作動される複数の警報手段とを含み、前記検知機能に関する設定は、前記低濃度ガス漏れ信号に基づく警報に関する設定であり、前記設定手段により、前記複数の警報手段の作動が設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  6. 前記検知機能に関する設定は、故障診断検知機能に関する設定であり、前記設定手段により、前記故障診断検知機能の有無、前記故障診断検知機能の作動形態及び前記故障診断検知機能における故障警報形態のいずれか又はこれらの組合せが設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  7. 前記検知機能に関する設定は、前記検知機能に基づく警報に関する設定であり、前記設定手段により、警報の形態、警報音の出力レベル及び警報音の種類のいずれか又はこれらの組合せが設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  8. 前記検知機能に関する設定は、保安機器の有効期限の警告機能に関する設定であり、前記設定手段により、前記有効期限の警告機能の有無が設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  9. 不完全燃焼を検知するための不完全燃焼検知センサと、ガス漏れを検知するためのガス漏れ検知センサと、火災を検知するための火災検知センサとを含み、前記検知機能に関する設定は、前記不完全燃焼検知センサ、前記ガス漏れ検知センサ及び前記火災検知センサによる検知に関する設定であり、前記設定手段により、前記不完全燃焼検知センサ、前記ガス漏れ検知センサ及び前記火災検知センサの検知有無が設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  10. 警報を発する警報手段と、前記警報手段の鳴動原因を表示するための鳴動原因表示手段とを含み、前記検知機能に関する設定は、前記鳴動原因表示手段による鳴動原因表示に関する設定であり、前記設定手段により、前記鳴動原因表示手段による鳴動原因表示の有無が設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  11. 警報を発する警報手段を備え、前記警報手段は発光素子から構成され、前記検知機能に関する設定は、前記発光素子の点滅パターンに関する設定であり、前記設定手段により、前記発光素子の点滅パターンが設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  12. 前記検知機能に関する設定は、電源を投入した直後の鳴動を防止する初期鳴動阻止時間に関する設定であり、前記設定手段により、前記初期鳴動阻止時間が設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  13. 不完全燃焼及び/又はガス漏れを検知するためのガス検知センサを含み、前記検知機能に関する設定は、前記ガス検知センサに付設された加熱ヒータの駆動パターンに関する設定であり、前記設定手段により、前記加熱ヒータの駆動パターンが設定される請求項1又は2記載の保安機器。
  14. ガス漏れを検知するためのガス漏れ検知センサと、このガス漏れ検知センサに電気的に直列に接続された抵抗手段とを含み、前記抵抗手段は相互に電気的に並列に接続された複数の抵抗素子から構成され、前記設定手段により、前記複数の抵抗素子のいずれかが選択設定され、選択された抵抗素子の分圧を測定してガス漏れを検知する請求項1又は2記載の保安機器。
  15. 前記保安機器はガス漏れ警報器である請求項1〜14のいずれかに記載の保安機器。
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