JP4533272B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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本発明は、例えば車両用空気調和装置に用いられる圧縮機に車両の駆動源からの動力を伝達するための動力伝達装置に関するものである。
従来、この種の動力伝達装置としては、図17に示すように、外部からの動力を伝達するベルトが巻掛けられる円筒状の外周部101aと、外周部101aの内周面側から径方向内側に延びる径方向延設部101bと、径方向延設部101bの内周面側から軸方向に延設された円筒状の内周部101cとを有するプーリ101と、プーリ101の内周部101cの軸方向一端側に配置された従動側機器100の一部に固定され、内周部101cの内周面を回転自在に支持するベアリング102と、プーリ101の回転力を従動側機器100の回転軸100aに伝達するとともに、プーリ101と回転軸100aとの間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、プーリ101から回転軸100aに伝達される回転力を遮断する遮断機構103とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3421619号公報
ところで、前記動力伝達装置では、プーリ101は圧延鋼板を屈曲及び圧延する転造加工によって成形されるので、圧延鋼板を屈曲させた屈曲部の外側及び内側は鋭角状にならずに曲面状になる。また、プーリ101の内周部101cの軸方向一端側はベアリング102を軸方向に固定するために径方向内側に屈曲しているので、内周部101cの軸方向一端の外周面に曲面部101dが生ずる。このため、内周部101cの軸方向一端と従動側機器100との軸方向の隙間が外側に向かって広がった状態となるので、前記隙間に外部から水が侵入しやすく、ベアリング102側に水が侵入してベアリング102の内部の錆付きを生ずるという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プーリと従動側機器との軸方向の隙間からベアリング側に侵入する水を阻止することのできる動力伝達装置を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、外部からの動力を伝達するベルトが巻掛けられる円筒状の外周部と、外周部の内周面側から径方向内側に延びる径方向延設部と、径方向延設部の内周面側から軸方向に延設された円筒状の内周部とを有するプーリと、プーリ内周部の軸方向一端側に配置された従動側機器の一部に固定され、プーリ内周部の内周面を回転自在に支持するベアリングと、プーリの回転力を従動側機器の回転軸に伝達するとともに、プーリと回転軸との間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、プーリから回転軸に伝達される回転力を遮断する遮断機構とを備えた動力伝達装置において、前記プーリ内周部の軸方向一端と従動側機器との間を径方向外側から覆うカバー部を設け、前記遮断機構に、従動側機器の回転軸に連結され、軸方向一端面がプーリの軸方向一端面と軸方向に対向するハブと、連結機構を介してプーリの軸方向一端面に連結された弾性部材と、弾性部材の一部をハブ側に弾性変形させてハブの軸方向一端面に押付ける押圧部材とを設け、押圧部材とハブの軸方向一端面との間に前記弾性部材の一部を挟持することにより、弾性部材を介してプーリからハブに回転力を伝達し、プーリとハブとの間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、前記弾性部材の一部が押圧部材とハブとの間から離脱するとともにプーリ側の所定の位置まで弾性により復帰し、プーリからハブに伝達される回転力を遮断するように構成し、前記連結機構が、プーリの周方向に互いに間隔をおいて配置され且つそれぞれ弾性部材に固定された複数の緩衝部材と、プーリに固定され且つ各緩衝部材をそれぞれプーリに保持する保持部材とを有し、弾性部材を各緩衝部材及び保持部材を介してプーリに連結するように構成し、前記カバー部を、保持部材の一部をプーリ内周部の外周面に沿って軸方向に延設することにより形成している
また、本発明は、外部からの動力を伝達するベルトが巻掛けられる円筒状の外周部と、外周部の内周面側から径方向内側に延びる径方向延設部と、径方向延設部の内周面側から軸方向に延設された円筒状の内周部とを有するプーリと、プーリ内周部の軸方向一端側に配置された従動側機器の一部に固定され、プーリ内周部の内周面を回転自在に支持するベアリングと、プーリの回転力を従動側機器の回転軸に伝達するとともに、プーリと回転軸との間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、プーリから回転軸に伝達される回転力を遮断する遮断機構とを備えた動力伝達装置において、前記プーリ内周部の軸方向一端と従動側機器との間を径方向外側から覆うカバー部を設け、前記遮断機構に、従動側機器の回転軸に連結され、軸方向一端面がプーリの軸方向一端面と軸方向に対向するハブと、連結機構を介してプーリの軸方向一端面に連結された弾性部材と、弾性部材の一部をハブ側に弾性変形させてハブの軸方向一端面に押付ける押圧部材とを設け、押圧部材とハブの軸方向一端面との間に前記弾性部材の一部を挟持することにより、弾性部材を介してプーリからハブに回転力を伝達し、プーリとハブとの間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、前記弾性部材の一部が押圧部材とハブとの間から離脱するとともにプーリ側の所定の位置まで弾性により復帰し、プーリからハブに伝達される回転力を遮断するように構成し、前記連結機構が、プーリの周方向に互いに間隔をおいて配置され且つそれぞれ弾性部材に固定された複数の緩衝部材と、各緩衝部材をプーリの周方向に互いに連結する連結部材と、プーリに固定され且つ各緩衝部材をそれぞれプーリに保持する保持部材とを有し、弾性部材を各緩衝部材及び保持部材を介してプーリに連結するように構成し、前記カバー部を、連結部材の一部をプーリ内周部の外周面に沿って軸方向に延設することにより形成している。
これにより、カバー部によってプーリ内周部の軸方向一端と従動側機器との間が径方向外側から覆われることから、プーリ内周部の軸方向一端の外周面側が転造加工によって曲面状に成形された場合でも、カバー部によってプーリ内周部の軸方向一端と従動側機器との軸方向の隙間を小さくすることができる。また、連結機構を構成する保持部材や連結部材の一部をプーリ内周部の外周面に沿って軸方向に延設することによりカバー部を形成したので、プーリと従動側機器との隙間からの水の侵入を阻止するために専用の部品を別途設ける必要がない。
本発明によれば、プーリ内周部の軸方向一端が転造加工によって曲面状に成形された場合でも、プーリ内周部の軸方向一端と従動側機器との軸方向の隙間をカバー部によって小さくすることができるので、プーリと従動側機器との軸方向の隙間からベアリング側に侵入する水を阻止することができ、ベアリングの内部の錆付きを防止することができる。また、プーリと従動側機器との隙間からの水の侵入を阻止するために専用の部品を別途設ける必要がないので、部品点数が増加しない点で極めて有利である。
図1乃至図12は本発明の第1の実施形態を示すもので、図1は動力伝達装置の側面断面図、図2は図1におけるA−A線断面図、図3は図1におけるB−B線断面図、図4は図3におけるC−C線断面図、図5及び図6は動力伝達装置の動作説明図、図7は弾性部材の正面図、図8は押圧部材の正面図、図9はハブの正面図、図10は保持部材の正面図、図11は図10におけるD−D線断面図、図12は水がかかる状態を示す動力伝達装置の要部側面断面図である。
本実施形態の動力伝達装置は、図示しないエンジンからの動力が伝達されるプーリ10と、従動側機器としての圧縮機1におけるハウジングの軸方向一端側に固定され、プーリ10の内周面を回転自在に支持するためのベアリング11と、プーリ10と軸方向に対向して配置されたハブ20と、プーリ10とハブ20との間に配置された弾性部材30と、弾性部材30の一部をハブ20に押付けるための押圧部材40と、プーリ10に設けられ、弾性部材30をプーリー10に連結する連結機構50とを備えている。
プーリ10は、外周面に図示しないVベルトを巻掛ける円筒状の外周部10aと、外周部10aにおける軸方向一端側の内周面側から径方向内側に延びる径方向延設部10bと、径方向延設部10bの内周面側から圧縮機1側の軸方向に延設された円筒状の内周部10cとを有する。プーリ10は圧延鋼板を転造加工することにより成形されている。また、内周部10cにおける圧縮機1側の軸方向一端側はベアリング11を固定するために径方向内側に向かって屈曲している。従って、内周部10cの軸方向一端側の外周面に転造加工により曲面部10dが成形される。プーリ10の内周部10cはベアリング11によって支持されている。また、プーリ10の外周部10a、径方向延設部10b及び内周部10cによって、プーリ10の圧縮機1側に周方向に延びる環状の溝部10eが形成されている。
ベアリング11は圧縮機1のハウジングの外周面に固定され、プーリ10の内周面を回転自在に支持している。
ハブ20は、圧縮機1のシャフト2と連結するための円筒状の連結部21と、連結部21と一体に形成され、連結部21におけるプーリ10と反対側の軸方向端部側から径方向外側に延びる円板状のフランジ部22とを有する。
連結部21の内周面はシャフト2の先端部に設けられたスプライン2aに回転方向に係合し、連結部21はシャフト2の先端に螺合するナット2bによってシャフト2に固定されている。
フランジ部22の軸方向一端面はプーリ10の軸方向一端面と軸方向に対向し、フランジ部22とプーリ10との間に所定の隙間が設けられている。フランジ部22には互いに周方向に間隔をおいて複数のリベット孔22aが設けられている。また、フランジ部22の外周面には互いに周方向に間隔をおいて複数の突出部22bが設けられ、各突出部22bはフランジ部22の外周面から径方向外側に延びている。
弾性部材30はバネ用鋼板から成り、環状である本体部31と、本体部31の外周面側から本体部31の周方向に延びる複数の延設部32とを有する。各延設部32の基端側は本体部31の外周面と一体である。また、各延設部32の延設方向中央部にはプーリ10からハブ20のフランジ部22に向かって傾斜する傾斜部32aが設けられている。さらに、各延設部32の基端側には取付孔32bが設けられている。また、各延設部32の先端側にはプーリ側に突出する突出部32cが設けられている。
押圧部材40はバネ用鋼板から成り、円板形状である。押圧部材40は互いに周方向に間隔をおいて複数のリベット孔40aを有する。また、押圧部材40の外周面には互いに周方向に間隔をおいて複数の突出部40bが設けられ、各突出部は押圧部材40の外周面から径方向外側に延びている。各突出部40bには軸方向に挿通する係合孔40cがそれぞれ設けられている。ハブ20及び押圧部材40の各リベット孔22a,40aにはそれぞれリベット41が挿通し、押圧部材40は各リベット41によってハブ20に固定されている。この時、弾性部材30の各延設部32の先端側が押圧部材40の各突出部40bによってハブ20側に押圧され、各延設部32の先端側がハブ20側に弾性変形している。また、各突出部32の先端側がフランジ部22の軸方向一端面に押付けられ、各延設部32の先端側が各突出部40b及びフランジ部22によって挟持されている。さらに、各延設部32の突出部32cが各突出部40bの係合孔40cにプーリ10の回転方向に係合する。
連結機構50はプーリ10の溝部10b内に配置され、溝部10bに沿うように設けられた保持部材51と、保持部材51に保持され、互いにプーリ10の周方向に間隔をおいて設けられた複数の緩衝部材としてのダンパ−52とを有する。
保持部材51はプラスチック材料から成り、プーリ10の溝部10bに沿うように設けられた環状の保持部材本体51aと、保持部材本体51aから圧縮機1側の軸方向に延びる筒状部51bとを有する。筒状部51bは内側にダンパー52を配置し、ダンパー52をプーリ10の回転方向に保持する。また、筒状部51bが設けられた部分の保持部材本体51aには軸方向に貫通する開口孔51cが設けられている。さらに、保持部材本体51の開口孔51cと対応するように、プーリ10の径方向延設部10bに軸方向に貫通する貫通孔10fが設けられている。また、筒状部51bは複数のリブ51dによって補強されている。さらに、保持部材51は互いにプーリ10の周方向に間隔をおいて設けられた複数のリベット51eによってプーリ10に固定されている。また、保持部材51は保持部材本体51aの内周面側からプーリ10の内周部10cの外周面に沿って軸方向に延設された筒状の円筒部51fを有する。円筒部51fの一部は各筒状部51bの一部と一体である。延設された円筒部51fの先端はプーリ10の内周部10cの軸方向一端よりも圧縮機1側に位置する。即ち、円筒部51fはプーリ10の内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間を径方向外側から覆っている。
各ダンパー52は、内周面に雌ネジが設けられた円筒状の螺合部材52aと、螺合部材52aの外周面と筒状部51bの内周面との間に設けられたダンパーゴム52bとを有する。各ダンパー52の螺合部材52aには弾性部材30の取付孔32bを挿通したボルト52cがそれぞれ螺合する。即ち、弾性部材30は各ダンパー52及び保持部材51を介してプーリ10に連結されている。
以上のように構成された動力伝達装置において、プーリ10に図示しないエンジンから動力が伝達されると、プーリ10の回転力は弾性部材30を介してハブ20に伝達される。また、弾性部材30は連結機構50を介してプーリ10に連結されているので、プーリ10からハブ20に伝達される回転力の回転変動が連結機構50の各ダンパー52によって低減される。
ここで、圧縮機1は車両に搭載されているので、図12に示すように、車両の走行中に下方から水がかかる。また、プーリ10の内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間には軸方向の隙間があるので、この隙間から水が侵入するとベアリング11に水がかかる。さらに、プーリ10の内周部10cにおける軸方向一端の外周面には曲面部10dが成形されているので、前記隙間が外側に向かって広がり、隙間に水が侵入しやすい状態になっている。しかし、プーリ10の内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間は径方向外側から保持部材51の円筒部51fによって覆われているので、プーリ10の内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間の隙間を円筒部51fによって小さくすることができる。これにより、プーリ10と圧縮機1との軸方向の隙間からベアリング11側に侵入する水を阻止することができる。
一方、例えば圧縮機1が焼付きを生じてシャフト2の回転が規制されることにより、プーリ10とハブ20との間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、延設部32の先端側が各突出部40b及びフランジ部22との間から離脱する。詳しくは、図5及び図6に示すように、プーリ10とハブ20との間に生ずる回転力により、各延設部32が押圧部材40の押圧力に抗して移動する。即ち、押圧部材40の各突出部40bは各延設部32の移動によってプーリ10側に撓み、各突出部32cと各係合孔40cとの係合が解除される。
また、各突出部40bとフランジ部22との間から離脱した各延設部32の先端側は復元力によりプーリ10側に移動する。一方、各突出部40bも復元力によりフランジ部22側に移動する。これにより、各延設部32が離脱した後は弾性部材30と保持部材40及びハブ20とが干渉せず、プーリ10からハブ20に伝達される回転力を確実に遮断することができる。
このように、本実施形態によれば、プーリ10の内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間は径方向外側から保持部材51の円筒部51fによって覆われているので、プーリ10の内周部10cにおける軸方向一端と圧縮機1との間に軸方向の隙間があり、その隙間が内周部10cの軸方向一端の曲面部10dによって外側に向かって広がっていても、内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間の隙間を円筒部51fによって小さくすることができる。これにより、プーリ10と圧縮機1との軸方向の隙間からベアリング11側に侵入する水を阻止することができ、ベアリング11の内部の錆付きを防止することができる。
また、プーリ10の内周部10cにおける軸方向一端の外周面側を切削加工によって鋭角状に形成する方法もあるが、切削加工の分だけ製造コストが増加して好ましくない。本実施形態によれば、プーリ10の内周部10cにおける軸方向一端の外周面側を切削加工等によって鋭角状に形成する必要がないので、切削加工により製造コストが増加することがない。
また、圧縮機1のシャフト2に連結され、フランジ部22の軸方向一端面がプーリ10の軸方向一端面と軸方向に対向するハブ20と、プーリ10の軸方向一端面に連結された弾性部材30と、弾性部材30の各延設部32をハブ20側に弾性変形させてフランジ部22に押付ける押圧部材40とを備え、押圧部材40とフランジ部22との間に各延設部32を挟持することにより、弾性部材30を介してプーリ10からハブ20に回転力を伝達し、プーリ10とハブ20との間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、各延設部32が押圧部材40とフランジ部22との間から離脱するとともに復元力によりプーリ10側に移動するようにしたので、例えば圧縮機1が焼付きを生じてシャフト2の回転が規制された場合に、プーリ10に巻掛けられたベルトの損傷を防ぐことができる。
また、保持部材51にプーリ10の内周部10cの外周面に沿って軸方向に延設された円筒部51fを設け、円筒部51fによってプーリ10の内周部10cの軸方向一端を覆うようにしたので、プーリ10と圧縮機1との軸方向の隙間からの水の侵入を阻止するために専用の部品を別途設ける必要がなく、部品点数の増加を来さない点で極めて有利である。
尚、本実施形態では、保持部材51の円筒部51fによって内周部10cの軸方向一端を径方向外側から覆うようにしたものを示したが、図13に示すように、延設された円筒部51fの先端側を径方向内側に向かって延びるように形成し、内周部10cの軸方向一端を径方向外側及び軸方向から覆うようにすることも可能である。この場合も、プーリ10と圧縮機1との軸方向の隙間からベアリング11側に侵入する水を阻止することができるとともに、水の侵入を阻止するために部品点数の増加を来さない
図14及び図15は本発明の第2の実施形態を示すもので、図14は動力伝達装置の要部側面断面図、図15は連結機構の正面図である。尚、第1の実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
本実施形態の動力伝達装置は、第1の実施形態と同様のプーリ10、ベアリング11、ハブ20、弾性部材30及び押圧部材40と、プーリ10に設けられ、弾性部材30をプーリ10に弾性支持する連結機構60とを備えている。
連結機構60はプーリ10の溝部10b内に配置されている。また、連結機構60は、第1の実施形態と同様の複数のダンパー52と、溝部10bに沿うように設けられた保持部材61と、各ダンパー52を互いに連結するための連結部材62とを有する。
保持部材61はプラスチック材料から成り、プーリ10の溝部10bに沿うように設けられた環状の保持部材本体61aと、保持部材本体61aから圧縮機1側の軸方向に延びる筒状部61bとを有する。筒状部61bは内側にダンパー52を配置し、ダンパー52をプーリ10の回転方向に保持する。また、筒状部61bが設けられた部分の保持部材本体61aには軸方向に貫通する開口孔61cが設けられている。また、筒状部61bは複数のリブ61dによって補強されている。さらに、保持部材61は互いにプーリ10の周方向に間隔をおいて設けられた複数のリベット61eによってプーリ10に固定されている。
連結部材62は円筒状であり、連結部材62の軸方向一端側はプーリ10の内周部10cの外周面に沿って軸方向に延設されている。延設された連結部材62の先端はプーリ10の内周部10cの軸方向一端よりも圧縮機1側に位置する。即ち、連結部材62はプーリ10の内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間を径方向外側から覆っている。また、連結部材62の軸方向他端側は溶接によって各ダンパー52と一体になっている。
これにより、各ダンパー52はハブ20側が互いに連結部材62によって連結されるとともに、圧縮機1側が弾性部材30によって連結される。即ち、プーリ10と弾性部材30との間に回転力が生じた際に、各ダンパー52及び弾性部材30に加わる曲げモーメントを低減することができ、各ダンパー52及び弾性部材30の耐久性を向上することができる。即ち、連結部材62によって各ダンパー52を連結することは、各ダンパー52及び弾性部材30の耐久性を向上する上で極めて有利である。
このように、本実施形態によれば、プーリ10の内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間は径方向外側から連結部材62によって覆われているので、プーリ10の内周部10cにおける軸方向一端と圧縮機1との間に軸方向の隙間があり、その隙間が内周部10cの軸方向一端の曲面部10dによって外側に向かって広がっていても、内周部10cの軸方向一端と圧縮機1との間の隙間を連結部材62によって小さくすることができる。これにより、プーリ10と圧縮機1との軸方向の隙間からベアリング11側に侵入する水を阻止することができ、ベアリング11の内部の錆付きを防止することができる。
また、各ダンパー52を連結する連結部材62によってプーリ10の内周部10cの軸方向一端を覆うようにしたので、プーリ10と圧縮機1との隙間からの水の侵入を阻止するために専用の部品を別途設ける必要がなく、部品点数が増加しない点で極めて有利である。
尚、本実施形態では、連結部材62によって内周部10cの軸方向一端を径方向外側から覆うようにしたものを示したが、図16に示すように、延設された連結部材62の先端を径方向内側に向かって延びるように形成し、内周部10cの軸方向一端を径方向外側及び軸方向から覆うようにすることも可能である。この場合も、プーリ10と圧縮機1との軸方向の隙間からベアリング11側に侵入する水を阻止することができるとともに、水の侵入を阻止するために部品点数の増加を来さない。
本発明の第1の実施形態を示す動力伝達装置の側面断面図 図1におけるA−A線断面図 図1におけるB−B線断面図 図3におけるC−C線断面図 動力伝達装置の動作説明図 動力伝達装置の動作説明図 弾性部材の正面図 押圧部材の正面図 ハブの正面図 保持部材の正面図 図10におけるD−D線断面図 水がかかる状態を示す動力伝達装置の要部側面断面図 第1の実施形態における保持部材の変形例を示す動力伝達装置の要部側面断面図 本発明の第2の実施形態を示す動力伝達装置の要部側面断面図 連結機構の正面図 第2の実施形態における連結部材の変形例を示す動力伝達装置の要部側面断面図 従来の動力伝達装置を示す側面断面図
符号の説明
1…圧縮機、2…シャフト、10…プーリ、10a…外周部、10b…径方向延設部、10c…内周部、10d…曲面部、11…ベアリング、20…ハブ、22…フランジ部、22b…突出部、30…弾性部材、31…本体部、32…延設部、32a…傾斜部、32c…突出部、40…押圧部材、41b…突出部、41c…係合孔、50…連結機構、51…保持部材、51f…円筒部、52…ダンパー、60…連結機構、61…保持部材、62…連結部材、100…圧縮機、101…プーリ、101a…外周部、101b…径方向延設部、101c…内周部、101d…曲面部、102…ベアリング、103…遮断機構。

Claims (4)

  1. 外部からの動力を伝達するベルトが巻掛けられる円筒状の外周部と、外周部の内周面側から径方向内側に延びる径方向延設部と、径方向延設部の内周面側から軸方向に延設された円筒状の内周部とを有するプーリと、プーリ内周部の軸方向一端側に配置された従動側機器の一部に固定され、プーリ内周部の内周面を回転自在に支持するベアリングと、プーリの回転力を従動側機器の回転軸に伝達するとともに、プーリと回転軸との間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、プーリから回転軸に伝達される回転力を遮断する遮断機構とを備えた動力伝達装置において、
    前記プーリ内周部の軸方向一端と従動側機器との間を径方向外側から覆うカバー部を設け、
    前記遮断機構に、従動側機器の回転軸に連結され、軸方向一端面がプーリの軸方向一端面と軸方向に対向するハブと、連結機構を介してプーリの軸方向一端面に連結された弾性部材と、弾性部材の一部をハブ側に弾性変形させてハブの軸方向一端面に押付ける押圧部材とを設け、
    押圧部材とハブの軸方向一端面との間に前記弾性部材の一部を挟持することにより、弾性部材を介してプーリからハブに回転力を伝達し、プーリとハブとの間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、前記弾性部材の一部が押圧部材とハブとの間から離脱するとともにプーリ側の所定の位置まで弾性により復帰し、プーリからハブに伝達される回転力を遮断するように構成し、
    前記連結機構が、プーリの周方向に互いに間隔をおいて配置され且つそれぞれ弾性部材に固定された複数の緩衝部材と、プーリに固定され且つ各緩衝部材をそれぞれプーリに保持する保持部材とを有し、弾性部材を各緩衝部材及び保持部材を介してプーリに連結するように構成し、
    前記カバー部を、保持部材の一部をプーリ内周部の外周面に沿って軸方向に延設することにより形成した
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記延設された保持部材の先端側を径方向内側に向かって延びるように形成した
    ことを特徴とする請求項記載の動力伝達装置。
  3. 外部からの動力を伝達するベルトが巻掛けられる円筒状の外周部と、外周部の内周面側から径方向内側に延びる径方向延設部と、径方向延設部の内周面側から軸方向に延設された円筒状の内周部とを有するプーリと、プーリ内周部の軸方向一端側に配置された従動側機器の一部に固定され、プーリ内周部の内周面を回転自在に支持するベアリングと、プーリの回転力を従動側機器の回転軸に伝達するとともに、プーリと回転軸との間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、プーリから回転軸に伝達される回転力を遮断する遮断機構とを備えた動力伝達装置において、
    前記プーリ内周部の軸方向一端と従動側機器との間を径方向外側から覆うカバー部を設け、
    前記遮断機構に、従動側機器の回転軸に連結され、軸方向一端面がプーリの軸方向一端面と軸方向に対向するハブと、連結機構を介してプーリの軸方向一端面に連結された弾性部材と、弾性部材の一部をハブ側に弾性変形させてハブの軸方向一端面に押付ける押圧部材とを設け、
    押圧部材とハブの軸方向一端面との間に前記弾性部材の一部を挟持することにより、弾性部材を介してプーリからハブに回転力を伝達し、プーリとハブとの間に所定の大きさ以上の回転力が生ずると、前記弾性部材の一部が押圧部材とハブとの間から離脱するとともにプーリ側の所定の位置まで弾性により復帰し、プーリからハブに伝達される回転力を遮断するように構成し、
    前記連結機構が、プーリの周方向に互いに間隔をおいて配置され且つそれぞれ弾性部材に固定された複数の緩衝部材と、各緩衝部材をプーリの周方向に互いに連結する連結部材と、プーリに固定され且つ各緩衝部材をそれぞれプーリに保持する保持部材とを有し、弾性部材を各緩衝部材及び保持部材を介してプーリに連結するように構成し、
    前記カバー部を、連結部材の一部をプーリ内周部の外周面に沿って軸方向に延設することにより形成した
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  4. 前記延設された連結部材の先端側を径方向内側に向かって延びるように形成した
    ことを特徴とする請求項記載の動力伝達装置。
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