JP4533245B2 - 排気系支持部材の取付構造 - Google Patents
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Description
また、排気系支持部材を異なる向きの各面に接合することにより、上下方向の振れに対して剛性および固有周波数を高めるだけではなく、前後方向、左右方向の振れに対しても剛性および固有周波数を高めることができる。
また、車体の一部に形成された底面および側面は、異なる向きに形成されているのであれば、底面が水平または側面が垂直である必要はなく、水平または垂直に対して傾斜していてもよく、さらに、底面の向きと側面の向きとが互いに直交しなくてもよい。
図1は、本実施形態における支持部材の取付構造を適用する車体後部の主要部を後方から見た斜視図である。図2は、本実施形態における支持部材の取付構造を後方から見た斜視図である。図3は、本実施形態における支持部材の取付構造を示した側断面図である。
なお、以下の説明において、「前後」、「左右」、「上下」とは、自動車の各方向に対応している(図1参照)。
まず、本実施形態における自動車の車体後部の構成について説明し、その後、支持部材(特許請求の範囲における「排気系支持部材」)の取付構造について説明する。
自動車の車体後部1は、図1に示すように、車体後部1の左右に配置される一対のリアサイドフレーム2,2と、各リアサイドフレーム2,2の間に架設されたミドルクロスメンバ3およびリアクロスメンバ4とを備え、各リアサイドフレーム2,2の間には、ミドルクロスメンバ3から後方に向かってリアフロアパネル5が延設されている。
なお、傾斜壁部5bはリアシート(図示せず)を取り付けるための床面を構成しており、水平壁部5cは荷室の床面を構成している。さらに、水平壁部5cの前後方向における略中央部の底面には、各リアサイドフレーム2,2に架設されたクロスメンバ6が接合されている。
フロントフロアパネル7は、図3に示すように、後部に垂直壁部7aが立ち上げられており、この垂直壁部7aは、ミドルクロスメンバ3の垂直フランジ3aの前方側面3cに接合され、垂直壁部7aの上端部から後方に向かって延設された水平壁部7bは、リアフロアパネル5の上面に接合されている。
なお、支持部材10の材料は限定されるものではないが、ミドルクロスメンバ3に溶接可能な材料を用いる必要がある。
なお、支持部材10の先端部12の端部、および取付フック8aの先端部8cの端部には、弾性部材20の取付孔21a,21bよりも拡径された拡径部12a、8dが形成されており、この拡径部12a,8dが取付孔21a,21bの開口縁に係合することにより、支持部材10および取付フック8aの抜け止めの役割を果たしている。
次に、支持部材10の取付構造について具体的に説明する。
支持部材10は、図2および図3に示すように、基端部11の水平部10aがミドルクロスメンバ3の底面3dに溶接され、基端部11の垂直部10bがミドルクロスメンバ3の垂直フランジ3aの後方側面3eに溶接されることにより、ミドルクロスメンバ3に接合されている。
また、支持部材10を異なる向きの二面に接合することにより、上下方向の振れに対して剛性および固有周波数を高めるだけではなく、前後方向、左右方向の振れに対しても剛性および固有周波数を高めることができる。
リアクロスメンバ4は、車体後部1の左右方向に延長された鋼板であり、前部が垂直に立ち上げられている。この前部の上端部からは前方に向かって水平フランジ4aが延設され、後端部からは下方に向かって垂直フランジ4bが延設されている。また、水平フランジ4aの上面4c、および垂直フランジ4bの後方側面4dは、リアフロアパネル5に接合されている。
そして、支持部材10は、基端部11の水平部10aがリアクロスメンバ4の底面4eに溶接され、垂直部10bがリアクロスメンバ4の垂直フランジ4bの前方側面4fに溶接されている。
この構成では、前記本実施形態の構成と同様に、支持部材10が異なる向きの二面に接合されており、支持部材10からの押圧力または引張力の作用方向が異なる二方向に分散されるため、支持部材10の取付剛性および固有周波数を高めることができ、排気管8から車体後部1に伝わる振動を低減することができる。
2 リアサイドフレーム
3 ミドルクロスメンバ
4 リアクロスメンバ
8 排気管
10 支持部材
11 基端部
12 先端部
20 弾性部材
Claims (4)
- 車両のエンジンに接続される排気系を支持する排気系支持部材を、前記車両の車体に取り付けるための排気系支持部材の取付構造であって、
前記排気系支持部材は、側面視でコの字形状に折り曲げられたロッドによって構成され、少なくとも垂直部から上側の水平部に基端部が形成され、下側の水平部に先端部が形成されており、
前記基端部は、前記車体の一部に形成された異なる向きの二面である底面および側面に接合され、前記先端部には、前記排気系が連結されていることを特徴とする排気系支持部材の取付構造。 - 前記排気系支持部材の基端部は、前記車体の一部に形成された底面および側面に対応させて折り曲げられていることを特徴とする請求項1に記載の排気系支持部材の取付構造。
- 前記排気系支持部材の先端部には、弾性部材を介して前記排気系が連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排気系支持部材の取付構造。
- 前記車体は、フロアパネルと、前記フロアパネルの立ち上がり部に接合されたクロスメンバとを備え、
前記底面は、前記クロスメンバの底面であり、
前記側面が前記底面から下方に向かって延設されることにより、L字断面の隅部が形成されており、
前記排気系支持部材の基端部は、前記隅部の底面および側面に接合されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の排気系支持部材の取付構造。
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