フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体メモリや論理回路などの微細な半導体素子を製造する際に、レチクル又はマスク(本出願ではこれらの用語を交換可能に使用する。)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハ等に投影して回路パターンを転写する縮小投影露光装置やレチクルの回路パターンを直接ウェハに転写するプロキシミティ方式の露光装置が従来から使用されている。
縮小投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数(NA)に反比例する。従って、波長を短くすればするほど、解像度はよくなる。このため、近年の半導体素子の微細化への要求に伴い露光光源は、超高圧水銀ランプ(i線(波長約365nm))、KrFエキシマレーザー(波長約248nm)、ArFエキシマレーザー(波長約193nm)と用いられる紫外線光の波長は短くなってきた。しかし、半導体素子は急速に微細化しており、紫外線光を用いたリソグラフィーでは限界がある。そこで、非常に微細な回路パターンを鮮明に転写するために、より短波長紫外線光のF2レーザー(波長約157nm)や紫外線光よりも更に波長が短い、波長100nm程度以下の極端紫外線(EUV)光、特に波長20nm以下の光を露光光源として用いた縮小投影露光装置(以下、「EUV露光装置」と称する。)が開発されている。
真空紫外域に属する波長帯域が100nm乃至200nmの光は、空気中に含まれる酸素分子、水分子及び二酸化炭素などの物質(以下、「吸収物質」と称する。)による光のエネルギー吸収が極めて大きくなるため、空気を透過しにくい。そこで、ArFエキシマレーザーやF2レーザーを光源とする露光装置においては、露光光路を窒素やヘリウムなどの不活性ガスでパージ(置換)する必要がある。更に、EUV露光装置においては、露光光路中に気体が存在すると、かかる気体により光が吸収及び散乱してしまい透過することができないため、露光光路中を真空にする必要がある。
また、EUV光の波長領域では、物質による光の吸収が非常に大きくなるので、可視光や紫外線光で用いられるような光の屈折を利用した屈折型光学系(レンズを用いた光学系)は、レンズ等の光学素子に対するEUV光の透過率が悪く、実用的ではない。そこで、光の反射を利用した反射型光学系が用いられる。
反射型光学系を構成する光学素子としては、斜入射全反射ミラーと多層膜ミラーとがある。EUV光の波長領域では、屈折率の実部は1より僅かに小さいので、入射角を大きくし、反射面すれすれにEUV光を入射させれば全反射となる。この性質を利用したのが斜入射全反射ミラーである。通常、反射面からの角度が数度乃至10数度以内(入射角70数度乃至90度未満)の斜入射で80%以上の高い反射率を得ることができる。しかし、斜入射全反射ミラーは入射角の制限により光学設計上の自由度が小さく、光学系も大型化してしまう。
それに対し、光学定数(屈折率)の異なる2種類の薄膜を交互に積層した多層膜ミラーがある。多層膜ミラーは、垂直入射に近い入射角で使用することができ、薄膜の材料や積層数を適切に設定することにより、70%程度の反射率を得ることができる。
EUV露光装置の投影光学系においては、斜入射全反射ミラーよりも光学設計上の自由度が大きい多層膜ミラーが用いられる。
一方、露光を行う際には、レチクルとウェハとを位置合わせ(アライメント)する必要があり、露光装置には複数のアライメント光学系が構成されている。図15は、KrFエキシマレーザーやArFエキシマレーザーなどを露光光源とする従来の露光装置1000の一例を示す概略構成図である。アライメント光学系は、大別して、図15に示すように、ウェハ1300上のアライメントマークを検出してウェハアライメントに使用するオフアクシスアライメント検出系1400と、レチクル1100上のアライメントマークに対するウェハ1300上のアライメントマークの位置を投影光学系を介して検出するTTR(Through
The Reticle)アライメント光学系1500の2種類を有する。なお、TTRアライメント光学系は、TTL(Through The Lens)アライメント光学系と呼ばれる場合もある。
オフアクシスアライメント光学系1400は、ウェハ1300の位置を検出する役割を有するが、露光位置と異なる位置でウェハ1300のアライメントを行うため、露光位置とアライメント位置との関係(ベースライン)が変わってしまうと正確にアライメントを行うことができない。そこで、ベースラインの安定性よりも高い精度で位置合わせをする場合には、TTRアライメント光学系1500を用いてベースラインを測定する必要がある。
TTRアライメント光学系1500は、図示しない露光光源からの光を光ファイバー1510などで照明部1520に導光し、レチクル1100上のアライメントマークを照明し、照明されたレチクル1100上のアライメントマークを対物レンズ1530及びリレーレンズ1540により拡大してCCDなどの撮像素子1550に結像させる。TTRアライメント光学系1500の光源としては、露光波長と同じ波長が望ましく、通常、露光光源が用いられる。なお、光源に非露光光を用いることも可能であるが、投影光学系1200の色収差を補正する必要が生じることから好ましくない。
また、レチクル1100及び投影光学系1200を透過した光でウェハステージ1350上に設けられたウェハ側基準板1352上のアライメントマークを照明し、照明されたアライメントマークを投影光学系1200を介してレチクル1100上に結像させ、更に、対物レンズ1530及びリレーレンズ1540などを用いて撮像素子1550に拡大して結像させる。
露光光を用いているのでレチクル1100上のアライメントマークとウェハ側基準板1352上のアライメントマークは、露光時と同様の結像関係であると共に同一の光学系で同時に検出することができるので、光学系の誤差等の影響を受けずレチクル1100上のパターン(マーク)の露光位置を高精度に測定することができる。次に、ウェハステージ1350を駆動し、オフアクシスアライメント光学系1400でウェハ側基準板1352上のアライメントマークを検出することで、露光位置(レチクルマーク)とオフアクシスアライメント光学系1400の位置(ベースライン)を保証することができる。
なお、TTRアライメント光学系には、ウェハ側基準板の裏側(投影光学系と反対側)からウェハ側基準板上のアライメントマークを照明し、投影光学系を介してレチクル側基準板上に結像させると共にレチクル側基準板上のアライメントマークを照明し、透過した光を撮像素子に結像させるものもある。
また、レチクル上のアライメントマーク及びウェハ側基準板上のアライメントマークを投影光学系の倍率分だけ大きさの異なる遮光部と透過部の繰り返しパターンとし、レチクルの裏側(投影光学系の反対側)からレチクル上の繰り返しパターンを照明し、投影光学系を介して、ウェハ側基準板上の繰り返しパターンに投影すると共に、ウェハステージを移動させながらウェハ側基準板を透過する光を検出するものもある。
このように、TTRアライメント光学系は、レチクル側のアライメントマークに対するウェハ側のアライメントマークの位置(又は、ウェハ側のアライメントマークに対するレチクル側のアライメントマークの位置)を検出することができる。
本発明者は、EUV光を露光光源としながらも、高精度なアライメントを低コストで行うことができる露光装置を提供するにあたり、基本に戻ってEUV露光装置について鋭意検討した結果、EUV露光装置の投影光学系は全てミラーで構成するため色収差が存在せず、EUV光以外の波長の光を入射させても、EUV光の場合と同様に、レチクル面とウェハ面との結像関係は維持されることを発見した。尚、本実施例においてEUV光とは波長100nm以下の光、特に波長20nm以下のことを指す。
次に、本発明者は、EUV露光装置の投影光学系に用いられる多層膜ミラーのEUV光以外の波長の光に対する反射率について検討した。多層膜ミラーは、精密な面形状に研磨されたガラス基板の表面にモリブデン層とシリコン層を交互に積層したもので、各層の厚さは、サブnmから数nm、モリブデン層1層とシリコン層1層の積層を1対として、積層数は20〜50対程度である。図6に波長120nm乃至700nmの光を入射角0度で入射させた時の多層膜ミラーの反射率を示す。同図は、横軸に多層膜ミラーに入射する光の波長を、縦軸に多層膜ミラーの反射面での反射率を採用している。
図6を参照するに、例えば、He−Neレーザーの633nmの波長では、多層膜ミラーの反射率は35%程度しかない。このため、例えば、6枚の多層膜ミラーから構成される光学系では波長633nmに対する効率(反射率)は0.18%、4枚から構成される光学系でも波長663nmに対する効率(反射率)は1.5%程度しかなく、色収差は無いがほとんど光を通さないことが分かった。
また、図6に示すように、波長370nmよりも短い紫外光では、多層膜ミラーの反射率は50%を超え、4枚の多層膜ミラーから構成される光学系の反射率を6%以上とすることができる。特に、波長260nm乃至280nmの波長帯域では、多層膜ミラーの反射率は70%を超え、4枚の多層膜ミラーから構成される光学系の反射率をEUV光と同等の24%以上とすることができる。
更に、短波長側は波長200nm以下になると徐々に反射率が落ちていき、波長130nm辺りで多層膜ミラーの反射率は50%となる。つまり、130nmから370nmの波長領域において、EUV露光装置の投影光学系に用いられる多層膜ミラーは50%以上の反射率を有する。従って、4枚から6枚の多層膜ミラーで構成されるEUV投影光学系を介してアライメントを行うTTRアライメントにおいて、投影光学系だけで考えると130nmから370nmの波長領域において十分な光量を確保することが可能である。
但し、TTRアライメントでは投影光学系を射出した光を撮像素子に結像させるための光学系が必要である。この光学系に多層膜ミラーを使用すると、当然ながらこうなる光量の低下が生じ、撮像素子において十分な光量を得ることができなくなる。しかし、150nm以上の光は、EUV光と異なり、レンズを透過するため、レンズを用いた光学系を構成することができる。しかも、150nm以上の光に対してレンズは高い透過率を有するため、レンズを用いた光学系における光量の減少は殆ど問題にならない。一方、150nmより短い波長の光は、光を透過する硝材が存在せず、レンズを用いた光学系を構成することができない。
以上のことから、本発明者は、EUV光を露光光源とした露光装置において、波長150nm乃至370nmの紫外光をアライメント光(アライメントを行う際に使用する光)として使用することにより、アライメント光学系として、反射型光学系ではなく、屈折光学素子を含む従来と同様の屈折光学系によるTTRアライメント光学系を構成することができることを見出した。なお上記は、入射角0度の時の反射率を例として説明したが、EUV用の多層膜ミラーは、EUV光を効率よく反射させるために、投影光学系内の各ミラーへの入射角はできるだけ小さくする必要があるため、ミラーへの入射角は最大でも30度程度である。このため、0度の場合のみで議論しても差し支えない。
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての露光装置について説明する。なお、各図において同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明の一側面としての露光装置100の例示的一形態を示す概略構成図である。
本発明の露光装置100は、露光用の照明光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いて、例えば、ステップ・アンド・スキャン方式やステップ・アンド・リピート方式でレチクル120に形成された回路パターンを被処理体140に露光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、レチクルに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してレチクルパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。「ステップ・アンド・リピート方式」は、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する露光方法である。
図1を参照するに、露光装置100は、照明装置110と、レチクル120と、レチクル120を載置するレチクルステージ125と、投影光学系130と、非処理体140と、被処理体140を載置するウェハステージ145と、オフアクシスアライメント光学系150と、TTRアライメント光学系160とを有する。
また、図1に示すように、EUV光は、大気に対する透過率が低く、残留ガス(高分子有機ガスなど)成分との反応によりコンタミを生成してしまうため、少なくとも、EUV光が通る光路(即ち、光学系全体)は真空チャンバーCAによって真空雰囲気となっている。
照明装置110は、投影光学系130の円弧状の視野に対する円弧状のEUV光(例えば、波長13.4nm)によりレチクル120を照明する照明装置であって、EUV光源112と、照明光学系114とを有する。
EUV光源112は、例えば、レーザープラズマ光源が用いられる。これは、真空中のターゲット材に高速度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、これから放射される、例えば、波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属膜、ガスジェット、液滴などが用いられる。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方がよく、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
照明光学系114は、EUV光源112からのEUV光をレチクル120に導く光学系であり、複数の多層膜ミラー又は斜入射ミラー(集光ミラー)114a及びオプティカルインテグレーター114b等から構成される。集光ミラー114aは、レーザープラズマからほぼ等方的に放射されるEUV光を集める役割を果たす。オプティカルインテグレーター114bは、レチクル120を均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。また、照明光学系114は、レチクル120と共役な位置に、レチクル120の照明領域を円弧状に限定するためのアパーチャ(画角制限アパーチャ)114cが設けられている。
レチクル120は、反射型レチクルで、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、レチクルステージ125に支持及び駆動されている。レチクル120から発せられた回折光は、投影光学系130で反射されて被処理体140上に投影される。レチクル120と被処理体140とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、レチクル120と被処理体140を走査することによりレチクル120のパターンを被処理体140上に縮小投影する。
レチクルステージ125は、レチクルチャック125aを介してレチクル120を支持し、図示しない移動機構に接続されている。図示しない移動機構は、リニアモーターなどで構成され、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及び各軸の回転方向にレチクルステージ125を駆動することでレチクル120を移動することができる。ここで、レチクル120又は被処理体140の面内で走査方向をY軸、それに垂直な方向をX軸、レチクル120又は被処理体140の面に垂直な方向をZ軸とする。
投影光学系130は、複数のミラー130aを用いて、レチクル120面上のパターンを像面である被処理体140上に縮小投影する。複数のミラー130aの枚数は少ない方がEUV光の利用効率を高めることができるが収差補正が難しくなるため、4枚乃至6枚程度で構成される。少ない枚数のミラーで広い露光領域を実現するには、光軸から一定の距離だけ離れた細い円弧状の領域(リングフィールド)だけを用いて、レチクル120と被処理体140を同時に走査して広い面積を転写する。投影光学系130の被処理体140側の開口数(NA)は、0.2乃至0.3程度である。ミラー130aは、低熱膨張ガラスやシリコンカーバイド等の剛性及び硬度が硬く、熱膨張率が小さい材料からなる基板を研削及び研磨して所定の反射面形状(凸面又は凹面の球面や非球面など)を創生した後、モリブデン/シリコンなどの多層膜を成膜したものである。ミラー130aへのEUV光の入射角が一定でない場合、膜周期一定の多層膜では、場所によって反射率が高くなるEUV光の波長がずれてしまうため、同一の波長のEUV光が効率的に反射されるように膜周期分布を持たせるとよい。
被処理体140は、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板その他の被処理体を広く含む。被処理体140には、フォトレジストが塗布されている。
ウェハステージ145は、ウェハチャック145aによって被処理体140を支持する。ウェハステージ145は、レチクルステージ125と同様に、リニアモーターを利用して、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及び各軸の回転方向に被処理体140を移動する。また、レチクルステージ125の位置とウェハステージ145の位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。
オフアクシスアライメント光学系150は、ウェハアライメントに使用され、被処理体140上のアライメントマークを検出し、被処理体140の位置を検出する。オフアクシスアライメント光学系150は、当業界周知のいかなる構成をも適用することができ、アライメント光源、照明光学系、検出光学系、撮像素子からなる。非露光波長の光を射出するアライメント光源からの光を光ファイバーやレンズなどの光学素子を用いて照明光学系に導光し、被処理体140上のアライメントマークを照明する。照明されたアライメントマークを対物レンズやリレーレンズなどの検出光学系により拡大して、CCDなどの撮像素子に結像させる。オフアクシスアライメント光学系150は、アライメントマークの位置が変化するとCCD上の像の位置も変化することを利用して、被処理体140の位置を検出することができる。
TTRアライメント光学系160は、レチクル120上のアライメントマークに対する被処理体140上のアライメントマークの位置を投影光学系130を介して検出する。TTRアライメント光学系160は、EUV光源112から発せられるEUV光ではなく、投影光学系130の少なくとも1つの像高においてEUV光と同一の光路となるように投影光学系130内に導光された紫外光を用いてアライメントを行う。
以下、図2を参照して、TTRアライメント光学系160を具体的に説明する。図2は、図1に示すTTRアライメント光学系160の例示的一形態を示す概略構成図である。TTRアライメント光学系160は、紫外光源161と、光ファイバー162と、照明部163と、対物レンズ164と、リレーレンズ165と、撮像素子166とを有する。紫外光源161としては、例えばArレーザの2倍高調波(波長248nm)、Nd:YAGレーザの4倍高調波(波長266nm)、水銀ランプのi線スペクトル(365nm)又はそれより短波長のスペクトル、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)等が挙げられる。
紫外光161から発せられた紫外光は、光ファイバー162によりTTRアライメント光学系160の照明部163に導光される。照明部163に導光された紫外光は、対物レンズ164等を介してレチクル120のパターン面を照明する。レチクル120は、反射型レチクルであるため、紫外光はレチクル120のパターン面で反射され、投影光学系130に入射する。このとき、レチクル120を照明する紫外光のNAや入射角を露光光であるEUV光と同一にすることにより、投影光学系130内のある1点の像高における光路をEUV光と紫外光とで同一にすることが可能となる。また、対物レンズ164の位置を変えることで、像高を変えることも可能であるし、複数の対物レンズ164を設けることで同時に複数の像高で投影光学系130内における光路をEUV光と紫外光とで同一にすることが可能となる。
投影光学系130で反射された紫外光は、ウェハステージ145に設けたウェハ側基準板146上のアライメントマーク147を照明する。アライメントマーク147は、例えば、図3に示すように、石英などの基板上にクロム面147aを付加してマーク部147bを形成することで構成される。アライメントマーク147を照明する紫外光は、クロム面147aで反射され、マーク部147bで吸収される。ここで、図3は、ウェハ側基準板146上のアライメントマーク147の一例を示す概略平面図である。
クロム面147aで反射された紫外光は、再度、投影光学系130に入射する。投影光学系130はミラーで構成されているため色収差が存在せず、投影光学系130にEUV光以外の波長の光を入射させても、レチクル120面と被処理体140面とが結像関係となる。つまり、紫外光で照明されたウェハ側基準板146上のアライメントマーク147は、投影光学系130を介してレチクル120のパターン面に結像する。
更に、結像したアライメントマーク147の像は、レチクル120のパターン面122で反射され、対物レンズ164とリレーレンズ165とを介して拡大して撮像素子166上に結像される。撮像素子166上に結像した像を画像処理することで、ウェハ側基準板146の位置を計測することが可能である。なお、画像処理方法としては、テンプレートマッチング法、対称性パターンマッチング法、重心位置検出方法などがある。
また、レチクル120のパターン面122上に、図4に示すように、金属などの吸収物体でアライメントマーク124を形成することにより、紫外光は、マーク部124aで吸収され、パターン面122で反射する。図4は、レチクル120のパターン面122上のアライメントマーク124の一例を示す概略平面図である。
そこで、図5に示すように、レチクル120上のアライメントマーク124とウェハ側基準板146上のアライメントマーク147とが撮像素子166上で重ならないように配置することで、レチクル120上のアライメントマーク124とウェハ側基準板146上のアライメントマーク147を同時に検出することが可能となり、一回の計測でレチクル120に対するウェハステージ145の位置を検出することができる。図5は、TTRアライメント光学系160の撮像素子166上で検出されるアライメントマーク124及び147を示す概略平面図である。
このように、紫外光を発する紫外光源161を有することで、従来の露光装置と同様に、レンズなどの屈折光学素子を用いてTTRアライメント光学系160を構成することができる。つまり、アライメント光としてEUV光を用いると、TTRアライメント光学系をミラーにより構成しなければならず、TTRアライメント光学系における光量の減衰が大きいのに対し、アライメント光として紫外光を用いることにより、屈折光学素子を用いてTTRアライメント光学系を構成することができるので、露光光であるEUV光を用いた場合のようなTTRアライメント光学系における効率の問題もない。従って、TTRアライメント光学系160として、20倍程度の光学倍率でCCDなどの撮像素子166へアライメントマーク124及び147を結像させることが可能であり、高精度な位置検出及び位置合わせを行うことができる。また、TTRアライメント光学系160は、ランニングコストの高いEUV光を用いず紫外光を用いているため、従来と同様のコストでアライメントを行うことが可能となる。
また、投影光学系が反射型光学系であるので、投影光学系におけるアライメント光の色収差が発生せず、通常、非露光光TTRアライメントを屈折型光学系で構成された投影光学系に適用する場合に必要な色収差補正光学系が必要ない。
紫外光源161が発する紫外光の波長は、150nm乃至370nmが好ましく、240nm乃至280nmが更に好ましい。図6を参照して説明したように、波長370nm以下の紫外光は多層膜ミラーでの反射率が50%を超え、波長150nm以下の紫外光は透過できる硝材が存在しないからである。さらに波長240nmから280nmでは、多層膜ミラーでの反射率が65〜70%以上と、投影光学系の効率(反射率)が最も高くなるためである。
露光装置100において、EUV光源112以外に波長150nm乃至370nmの紫外光を発する紫外光源161を構成し、紫外光源161からの紫外光をTTRアライメント光学系160に用いることによって、フッ化カルシウム(CaF2)や合成石英などの紫外光に対して極めて高い透過率をもつ材料による屈折光学素子でTTRアライメント光学系160を構成することができる。また、投影光学系130の紫外光の透過率も数%乃至20%以上とEUV光と同程度の透過率を見込むことも可能となる。従って、従来と同様の高倍率及び高精度なTTRアライメント光学系を構成することが可能となる。
次に、図7を参照して、TTRアライメント光学系160の変形例であるTTRアライメント光学系160Aについて説明する。図7は、図2に示すTTRアライメント光学系160の変形例であるTTRアライメント光学系160Aの例示的一形態を示す概略構成図である。
TTRアライメント光学系160Aは、図2に示すTTRアライメント光学系160と同様であるが、紫外光源161から発せられる紫外光がウェハ側基準板146の裏面側からアライメントマーク147を照明するように構成したことが異なる。
TTRアライメント光学系160Aは、紫外光源161からの紫外光をウェハステージ145に導光し、ウェハステージ145上に設けたウェハ側基準板146の裏面側から表面側のアライメントマーク147を照明する。紫外光で照明されたウェハ側基準板146上のアライメントマーク147は、投影光学系130によりレチクルステージ125に設けたレチクル側基準板126のパターン面上に結像する。レチクル側基準板126には、紫外光を透過する石英などの部材を用いている。このため、レチクル側基準板126のパターン面上に結像したウェハ側基準板146上のアライメントマーク147の像は、レチクル側基準板126を透過してTTRアライメント光学系160Aの対物レンズ164及びリレーレンズ165を介し、撮像素子166上に拡大して結像する。
また、レチクル側基準板126上にもアライメントマーク124を設け、図5に示したように、レチクル側基準板126上のアライメントマーク124とウェハ側基準板146上のアライメントマーク147とが撮像素子166上で重ならないように配置することで、レチクル側基準板126上のアライメントマーク124とウェハ側基準板146上のアライメントマーク147を同時に検出することが可能となり、一回の計測でレチクル120に対するウェハステージ145の位置を検出することができる。
図2に示すTTRアライメント光学系160において、紫外光源161からの紫外光は、投影光学系130を2回介して撮像素子166に達することになるが、本実施形態のTTRアライメント光学系160Aは、投影光学系130を1回だけ介して撮像素子166に紫外光が達することになる。投影光学系130は、4枚乃至6枚のミラーから構成されているが、ミラー1枚当たりの紫外光の反射率は70%程度であるため、投影光学系130を1回介すのと2回介すのとでは、効率に大きな違いが発生する。例えば、ミラー4枚の投影光学系では、片道の効率は24%程度であるが、往復となると5.8%程度に低下してしまう。従って、TTRアライメント光学系160Aのように、紫外光を用いてウェハ側基準板146の裏面側からアライメントマーク147を照明し、投影光学系130を1回のみ介して撮像素子166で検出することで、TTRアライメント光学系160よりも高効率となる。
なお、EUV露光装置では、ウェハ側はテレセントリックな光学系であるが、レチクル側は反射型レチクルを用いたり、投影光学系の設計上の課題からテレセントリックではない。このため、アライメントマークのXY方向の位置計測を行う場合、TTRアライメント光学系の対物レンズのピントをレチクル又はレチクル側基準板のパターン面に精度よく合わせておく必要がある。ピントがずれた状態でアライメントマークのXY方向の位置計測を行うと主光線の傾きによる計測値のシフトが発生してしまうことになる。
次に、図8を参照して、TTRアライメント光学系160Aの変形例であるTTRアライメント光学系160Bについて説明する。図8は、図7に示すTTRアライメント光学系160Aの変形例であるTTRアライメント光学系160Bの例示的一形態を示す概略構成図である。
TTRアライメント光学系160Aは、ウェハ側基準板146の裏面側から紫外光でアライメントマーク147を照明し、レチクル側で検出したが、TTRアライメント光学系160Bは、図8に示すように、レチクルステージ125に設けたレチクル側基準板126の裏面側から紫外光でアライメントマークを照明し、投影光学系130及びウェハ側基準板146を介して検出する。
但し、TTRアライメント光学系160Aのように拡大光学系を構成し、アライメントマークを拡大して撮像素子へ結像させるためには、ウェハステージ145上に対物レンズやリレーレンズなどの拡大光学系の重量物を構成する必要が生じる。一方、ウェハステージ145は、高速で移動するものであり、軽いことが望ましい。このため、拡大光学系をウェハステージ145に構成することは実用的ではない。
そこで、レチクル側基準板126上のアライメントマーク124を、図9に示すような、紫外光を透過する透過部(マーク部)124bと紫外光を遮光する遮光部124cとから構成する。図9は、レチクル側基準板126上のアライメントマーク124の一例を示す概略平面図である。
アライメントマーク124の透過部124bから射出された紫外光は、投影光学系130を介してウェハステージ145上のウェハ側基準板146に到達する。投影光学系130には、上述したように、色収差が存在しないため、アライメントマーク124の透過部124bの像が、ウェハ基準板146上のパターン面に結像する。ウェハ側基準板146には、石英などの紫外光を透過する部材を使用し、アライメントマーク124と投影光学系の倍率分だけ異なる相似形で、マーク部147bを紫外光が透過し、クロム面147aで紫外光が遮光されるアライメントマーク147を設ける。更に、ウェハ側基準板146の裏面側にフォトダイオードなどの光量センサー167を設置する。
レチクルステージ125又はウェハステージ145をアライメントマーク124又は147の計測方向(図9の水平方向)に駆動させながら、アライメントマーク147のマーク部147bを透過した紫外光の光量を検出すると、レチクル側基準板126上のアライメントマーク124にウェハ側基準板146上のアライメントマーク147が一致したとくに光量が最大となる。また、フォーカスに関してもレチクルステージ125又はウェハステージ145をZ方向に駆動させながら、アライメントマーク147のマーク部147bを透過した紫外光の光量の変化を検出すると、光量が最大となったところがレチクル側基準板126上のアライメントマーク124とウェハ側基準板146上のアライメントマーク147とのピントがあった状態となる。
また、ウェハ側基準板146上のアライメントマーク147として、図9に示したアライメントマークを90度回転させたものを用いて、Y方向にレチクルステージ125又はウェハステージ145を移動させながら、アライメントマーク147のマーク部147bを透過した紫外光の光量を検出することでY方向の計測も可能である。このように、レチクルステージ125又はウェハステージ145を移動させた際のアライメントマーク147のマーク部147bを透過した紫外光の光量の変化を検出することで、拡大光学系を用いずにレチクル側基準板126上のアライメントマーク124とウェハ側基準板146上のアライメントマーク147との位置関係を算出することが可能である。なお、レチクル側基準板またはレチクルのマーク部で反射した光を用いて、同様の検出を行ってもよい。
被処理体140に塗布されたレジストが紫外光に対して感度がない場合は、上述したTTRアライメント光学系160、160A及び160B(以下、TTRアライメント光学系160Bを例に説明する。)によって、紫外光を用いて被処理体140上のアライメントマークを検出することが可能である。しかし、レジストの種類によって紫外光にも感度を有する場合は、紫外光をそのまま用いて被処理体140のアライメントを行うことができない。そこで、図10に示すように、TTRアライメント光学系160Bの光源を紫外光から可視光までの波長の光を発する高圧水銀ランプ168とし、TTRアライメント光学系160B内に設けた波長選択フィルタ169によって、レジストに応じて感光しない波長の光を選択可能とする。ここで、図10は、波長選択フィルタ169を有するTTRアライメント光学系160Bの例示的一形態を示す概略構成図である。
このように、波長選択フィルタ169を設けることで、ウェハステージ145に設けたウェハ側基準板146のアライメントマークを検出する際には紫外光を用い、レジストを塗布した被処理体140のアライメントマークを検出する際にはレジストを感光させない非露光光を選択することが可能となる。なお、波長選択フィルタ169は、高圧水銀ランプ168と一体で構成してもよい。
露光において、照明装置110から射出されたEUV光はレチクル120を照明し、レチクル120面上のパターンを被処理体140面上に結像する。本実施形態において、像面は円弧状(リング状)の像面となり、レチクル120と被処理体140を投影光学系130の縮小倍率比の速度比で走査することにより、レチクル120の全面を露光する。
被処理体140上で1回の走査露光が終了すると、ウェハステージ145は、X方向及びY方向にステップ移動して次の走査露光の開始位置に移動し、再びレチクル120と被処理体140が投影光学系130の縮小倍率に比例した速度比で同期走査する。このようにして、レチクル120の縮小投影像が被処理体140に結像した状態で同期走査するという動作が繰り返され、被処理体140の全面にレチクル120のパターンが転写される。
一方、露光光の光路に配置される光学部材、例えば、光学系を構成する光学素子の表面には、有機物、ハロゲン化物、水分子などの曇りの原因となる物質(以下、「汚染物質」と称する。)が付着しやすい。かかる汚染物質は、例えば、光学部材が面する空間中の気体や光学部材を支持する構造体の内壁等から発生する。また、投影光学系内には、可変開口絞りなどの被駆動部材やモータ等が配置されており、被駆動部材が駆動する際に発生する不純物やモータからのアウトガス(オイルミスト)などが光学素子の表面に付着する場合がある。光学部材に汚染物質が付着すると、被処理体に照射される露光光の照度不足及び照度不均一が生じ、スループットの低下や結像性能の劣化などを招く。特に、EUV光は、汚染物質による光の吸収が著しく、汚染物質の問題が顕著に現れてしまう。
そこで、図11に示すように、露光装置100の真空チャンバーCAに光洗浄用の酸素などの気体を供給するガスボンベ170とバルブ172を設けて、TTRアライメント光学系160Bの紫外光源161からの紫外光を投影光学系130に照射する際に、ガスボンベ170から微少量の気体をバルブ172を介して、露光装置100内、特に、投影光学系130内の光路に供給できるように構成する。なお、露光装置100内に供給されたガスは、排気口182を介してポンプ180によって露光装置100外に排気できるようにすることが好ましい。ここで、図11は、露光光路内にガスを供給するガスボンベ170を有する露光装置100の例示的一形態を示す概略構成図である。但し、図11において、照明装置110は省略している。
これにより、紫外光を酸素に照射したときに生成される活性酸素によって有機物を酸化揮発させて、投影光学系130内の光学素子を洗浄することが可能となり、投影光学系130の透過率の低下を防止することができる。なお、洗浄効果は低くなるが、酸素などを外部(ガスボンベ170)から供給しなくても、紫外光の照射により有機物を分解したときに発生する活性酸素や真空中に残存する酸素を利用することでも光洗浄は可能である。
特に、TTRアライメント光学系160Bを用いたアライメントと光洗浄とを同時に行うことで、スループットの低下を引き起こすことなく、投影光学系130内の光洗浄が可能である。また、定期的な紫外光によるアライメントにより、投影光学系130の汚染を未然に防ぐことも可能である。更に、TTRアライメント光学系160Bを用いたアライメントは、通常、投影光学系130の複数の像高で計測を行うが、かかる像高を投影光学系130内の露光光であるEUV光の光路を網羅するようにすることでより効果的に光洗浄を行うことが可能となる。
また、ガスボンベ170から酸素を供給して光洗浄とアライメントとを行う際には、真空である露光時とは真空度の違いによりアライメントの計測値に違いが発生する場合がある。かかる場合には、予め真空度に応じたTTRアライメント光学系の計測値のテーブルを作成しておき、アライメントを行ったときの真空度に応じて検出値に補正を加えればよい。
なお、図12に示すように、TTRアライメント光学系160Bの紫外光源161からの紫外光を照明部163及びレチクルステージ125に設けたミラー129を介して照明光学系114に導光することで、照明光学系114内の光学素子に対しても光洗浄を行うことができる。図12は、照明光学系114内の光洗浄を可能とする露光装置100の例示的一形態を示す概略構成図である。但し、図12において、照明装置110の光源112及び真空チャンバーCAは省略している。
これにより、露光装置100のメンテナンス時などに、紫外光を照明光学系114に入射させることにより、照明光学系114の光洗浄を実施することも可能である。また、オフアクシスアライメント光学系150を用いて被処理体140のアライメントを行っている際に、平行して紫外光を照明光学系114に導光して光洗浄することで、定期的に照明光学系114の光洗浄を行うことが可能であり、照明光学系114の透過率の低下を未然に防ぐこともできる。
次に、図13及び図14を参照して、露光装置100を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図13は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図14は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置100によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置100を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本実施形態では、TTRアライメント光学系のみに紫外光を用いてアライメントを行うことを適用したが、投影光学系のみを介し、レチクル側又はウェハ側のいずれか一方のアライメントマークを検出するTTLアライメント光学系に紫外光を用いてもよい。紫外光を発する光源としては、単一波長の光を発するレーザーでもよいし、複数の輝線スペクトルを発したり、波長幅を有する光を発したりするような光源でもよい。光源が複数の輝線スペクトルを発したり、波長幅を有する光を発したりする場合は、その中から適宜波長を選択して用いてもよい。