JP4529111B2 - ヒューズ機能を有するptc面状発熱体 - Google Patents

ヒューズ機能を有するptc面状発熱体 Download PDF

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  • Control Of Resistance Heating (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正の抵抗温度係数(いわゆる「PTC」)を有するPTC面状発熱体の発熱層に隣接して熱膨張性層を設けたヒューズ機能を有するPTC面状発熱体に関する。
【0002】
【従来の技術】
PTC特性を有する樹脂組成物を用いた面状発熱体については、これまで多数のものが開示されている(特開2001−11354号公報など)。しかしながら、従来提案されている発熱体は、所定の温度を越えて高温域に達すると、PTC特性がNTC特性(負の抵抗温度特性)に変わり、電気抵抗が低くなることによって過剰の電流が流れて発熱、発火に到る危険性があった。この現象をPTCの暴走現象と称している。このような現象に対し、面状発熱体の系の温度を調整する制御回路を設置することが試みられているが、PTCの暴走現象が局部的なものである場合には、異常な温度上昇を検知できなかった。
【0003】
また、特開平7−37679号公報には、PTC発熱体の中に熱膨張性物体である微小中空体を含ませたものが開示されている。この発熱体では、PTCの暴走現象が起きた時に加熱膨張して電気回路を遮断する。しかしながら、この発熱体は、熱可塑性樹脂により構成された外壁を有する微小中空体が発熱体中に含有されているため、発熱体を作る際の使用溶剤が限定され、かつ暴走現象がごく局部的なものである場合には、電気回路を完全に遮断できないという欠点を有していた。
【0004】
また、電気回路を完全に遮断する機能(いわゆるヒューズ機能)を持たせる方法として、高分子材料が軟化溶融する性質を利用する方法が知られている。すなわち、一定温度以上になると高分子材料が軟化、溶融して電気回路を遮断することを利用する方法が知られている。しかしながら、この方法は電気の流れが単純な線状のニクロム線には適しているが、面状の発熱体には有効ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
面状発熱体の場合、一部分に不具合が生じても電流はその部分を迂回して流れるので、瞬時に不具合部分を消去する必要がある。また、ヒューズ機能を作動させる前に、PTC面状発熱体そのものが安定であることも必須である。したがって、面状発熱体においては、局部的な異常温度上昇を速やかに感知し、電気回路を完全に遮断する(いわゆるヒューズ機能)ことが、面状発熱体の安全性、信頼性を高め、実用化の必須項目となっている。
【0006】
本発明は、従来の技術における上記のような問題点を解決することを目的としてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、異常温度上昇を速やかに感知し、電気回路を完全に遮断することが可能なPTC面状発熱体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、検討の結果、PTC特性を有する面状発熱体の片面または両面に、所定の温度以上に上昇した場合、急激に熱膨張して異常過熱の部分を破壊させ、電気回路を瞬時に遮断させる層を設けることにより、全面ヒューズ機能を持つものが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち,本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体は、シート状基体上にPTC特性を有する面状発熱層を有するものであって、この発熱層の片面または両面に、熱膨張性球状体または熱分解性化合物を含有する熱膨張性層を設けたことを特徴とする。
【0009】
本発明において、熱膨張性層は、線状、格子状または点状に設けられてもよい。熱膨脹性層は、100℃以上で熱膨張する平均粒子径5〜50μmの球状体または100℃以上で熱分解して気体を発生する熱分解性化合物と、水溶性または水分散性バインダー樹脂とより構成されるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体について図面を参照して説明する。図1は、本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体の一例の断面図である。シート状基体1の上には、櫛型電極3が印刷により設けられて、その上に熱膨張性層5が設けられている。更にその上にPTC特性を有する発熱層4が積層されている。図2は、本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体の他の一例の断面図である。この図においては、PTC特性を有する発熱層4の上に熱膨張性層5が設けられている。図3は、本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体の更に他の一例の断面図である。この図においては、発熱層4の両面に熱膨張性層5Aおよび5Bが設けられている。なお、他の符号は図1の場合と同意義を有する。
【0011】
本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体のベースとなるシート状基体としては、公知のものならば如何なるものでも使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の合成樹脂フィルムが使用される。
【0012】
PTC特性を有する発熱層は、主成分として、カーボン粒子(a)、ウレタン樹脂(b)及びワックス(c)から構成されるものが好ましい。カーボン粒子 (a)としては、具体的には、黒鉛、カーボンブラック、カーボンウイスカー等の炭素粒子を使用することができ、その形状は、柱状または円盤状であって、その径が1〜30μm、かつ、高さが0.1〜10μmであるのが好ましい。径が1μm未満であると発熱し難くなるという不都合があり、30μmを越えると所望のPTC特性が発現し難くなるという不都合がある。また、高さが0.1μm未満であると発熱し難くなるという不都合があり、10μmを越えると所望のPTCが発現し難くなるという不都合が生じる。
【0013】
発熱層におけるカーボン粒子(a)の含有量は、30〜60重量%の範囲に設定すればよい。カーボン粒子の含有量が30重量%未満であると発熱を十分に行うことができず、また、60重量%を越えると、所望のPTC特性が発現され難くなるという不都合が生じるので、上記の範囲が好ましい。
【0014】
発熱層の構成成分であるウレタン樹脂(b)としては、公知のものであれば如何なるものでも使用することができ、その含有量は、20〜60重量%の範囲に設定すればよい。含有量が20重量部未満の場合には、シート状基体との密着が悪くなり、60重量部を越えると発熱が十分に行えないという不都合を生じるので、上記の範囲が好ましい。
【0015】
発熱層の他の構成成分であるワックス(c)としては、ポリエチレンワックス、エステルワックス、エーテルワックス等の合成ワックス、およびパラフィンワックス、モンタンワックス、カルナバワックス等の天然ワックスが使用でき、軟化点が40℃ないし120℃の範囲であるものが好ましく使用される。例えば、日本精蝋社製パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、クラリアントジャパン社製ポリオレフィンワックス等があげられる。ワックスの軟化点が40℃未満の場合には、PTC特性が発現し難くなり、120℃を越える場合には、面状発熱体を一般暖房用としての用途には適さなくなるので、軟化点は上記の範囲が好ましい。
【0016】
発熱層におけるワックスの含有量は、10〜50重量%の範囲にあればよい。ワックスの含有量が10重量部未満の場合には十分なPTC特性が得られず、50重量部を越える場合にはシート状基体への密着が悪くなるという不都合を生じるので、上記の範囲が好ましい。発熱層には、その他、スペーサー等を含有させてもよい。また、発熱層形成用塗布液を作製のために、溶剤、分散剤等を用いることができる。
【0017】
上記PTC特性を有する発熱層の片面または両面に設ける熱膨張性層は、バインダー樹脂中に熱膨張性球状体または熱分解性化合物を含有するものであって、熱膨張性球状体または熱分解性化合物としては、所定の温度、例えば、100℃の温度を感知するものとする場合には、100℃以上で熱膨張するものが使用される。
【0018】
熱膨張性の球状体としては、一般的にマイクロカプセル或いはマイクロバルーンと称されるものの中で、平均粒子径が5〜50μmであるものが使用される。平均粒子径が5μm未満の場合には、膨張した層の厚さが薄くなり、ヒューズ機能が不十分になりやすく、50μmを越える場合には、シート状基体及び発熱層との密着性が悪くなるので、上記の範囲が好ましい。本発明において、熱膨張性の球状体は、熱膨張性の高い有機物を高分子素材でカプセル化した構造を有するものであって、熱膨張性の高い有機物としては、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、石油エーテル等が使用され、高分子素材としては、(メタ)アクリル共重合体、アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン共重合体等が使用される。具体的には、例えば、日本フィライト社製EXPANCEL、松本油脂製薬社製マイクロスフェアー等があげられる。
【0019】
また、熱分解性の化合物としては、常温では安定であって、熱により化学分解を起こして気体を発生する有機化合物が用いられるが、本発明においては、塩化ビニル、ゴム、ポリエチレンなどのプラスチックに配合してスポンジ製品を製造するために用いられる発泡剤の中で、100℃以上で熱分解するものが使用できる。具体的には、4,4′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド等があげられる。
【0020】
バインダー樹脂としては、発熱体層との密着性が良好なポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂の中から選択された少なくとも1種が使用できるが、これらのうち、水溶性または水分散性樹脂が好ましい。何故ならば、油溶性樹脂は有機溶剤を使用するために、発熱層の上に設ける場合、その有機溶剤が発熱層を溶解するのに対して、水溶性または水分散性樹脂はそのような問題がないからである。
【0021】
上記熱膨張性球状体または熱分解性化合物は、ヒューズ機能を持たせるためには、バインダー樹脂100重量部に対し少なくとも50重量部含有されることが必要である。その含有量が50重量部よりも少ないと、ヒューズ機能が不完全になって完全には断線せず、発熱が続くことになる。また、含有量が400重量部よりも多い場合には、フィルム状基体等に対する接着性が不十分になって、剥離が生じるようになる。したがって、本願発明においては、熱膨張性球状体または熱分解性化合物は、バインダー樹脂100重量部に対して50〜400重量部の範囲で含有させればよい。
【0022】
本発明において、上記熱膨張性層は、発熱層の片面に上層(オーバーコート)または下層(アンダーコート)として設けてもよく、また発熱層の両面にサンドイッチ構造となるように設けてもよい。しかしながら、フィルム状基体と発熱層の間に熱膨張性層が存在する構造のもの、すなわち、アンダーコートおよびサンドイッチ構造の場合がより好ましい。また、熱膨張性層は、線状、格子状、点状等のパターン状に設けてもよい。
【0023】
本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体は、例えば、シート状基体上に、上記の成分を含有する発熱層形成用塗布液、上記の成分を含有する熱膨張性層形成用塗布液、および櫛型電極用の塗布液を、例えばスクリーン印刷法などによって塗布することによって容易に作製することができる。発熱層の膜厚は、通常10〜50μmの範囲に設定され、熱膨張性層の膜厚は、通常20〜200μmの範囲に設定される。
【0024】
【実施例】
以下の例において、「部」はすべて重量部を意味する。また、ワックスの軟化点は、柳本製作所製の融点測定機:MICRO MELTING POINT APPARATUS Model−MPを用いて測定した。
【0025】
製造例1
攪拌棒及び温度計をセットした4つ口フラスコに、数平均分子量2000のポリエステルポリオール(クラポールP−2010、クラレ社製)2000部及びイソホロンジイソシアネート666部を加え、窒素雰囲気下80〜90℃で反応を行い、さらに溶剤:ジメチルホルムアミド(DMF)785部および3,9−ビス(1,1−ジメチルー2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ「5,5」ウンデカン(スピログリコール、日本ヒドラジン工業社製)304部を加え、70〜80℃で2時間反応を行った。次いで、ジメチルホルムアミド1413部および溶剤(ソルベッソ150、エクソン化学社製)942部を加えて希釈した後、イソホロンジアミン170部を加え、30〜50℃において粘度40Pa・sec/30℃になるまで反応させて鎖延長を行い、固形分50%のポリウレタン樹脂を得た。
【0026】
製造例2
冷却用コンデンサ付きの2リットル4つ口フラスコに、溶剤(ソルベッソ150)196g、ワックス(HNP−9:軟化点76℃、日本精蝋社製)33.8gを仕込み、75℃まで加熱攪拌した。ワックスの溶解確認後、30℃まで冷却を行い、平均粒子径3μmのカーボン(JSP、日本黒鉛社製)162gを混合した後、製造例1で作製したポリウレタン樹脂473gを添加混合して、固形分50%の発熱層形成用インクを得た。
【0027】
製造例3
2リットルフラスコに、水溶性ポリエステル樹脂(PE−60:フタバファインケミカル社製、樹脂分30%)333.3部を仕込み、攪拌した。次いで、攪拌しながら熱膨張性の球状体(EXPANCEL 009DU80、日本フェライト社製)100部を徐々に加えて混合し、熱膨張性層形成用のインクを得た。
【0028】
実施例1
製造例2で得られた面状発熱体用インクを、銀ペーストの印刷により形成された膜厚9μmの電極を有する厚さ150μmのPETフィルム上に、乾燥後の膜厚が20μmになるようにスクリーン印刷機にて塗布し、乾燥して、面状発熱体を作製した。図4はその場合を示すものであって、PETフィルムよりなるシート上基体1の上には、銀ペーストにより、集合電極部分2A,2Bと幅2mmの櫛形部分3A,3Bを有する2つの櫛形電極が、櫛形部分において互いに25mmの間隔で対向するように印刷されており、その櫛形部分の上に、上記インクをスクリーン印刷機によって塗布して発熱層4を形成した。得られた面状発熱体のスイッチング温度は60℃であった。さらに、この上に製造例3で得られた熱膨張性層形成用インクを、乾燥後の膜厚が50μmになるようスクリーン印刷機にて塗布し、乾燥して図2に示す構造のヒュ−ズ機能を有する面状発熱体を作製した。
【0029】
実施例2
PETフィルム上に、まず熱膨張性層形成用インクを塗布し、次いで櫛型電極を印刷し、次に面状発熱体用インクを塗布した以外は、実施例1と同様のものを用い、同様にして図1に示す構造のヒュ−ズ機能を有する面状発熱体を作製した。
実施例3
PETフィルム上に、まず熱膨張性層形成用インクを塗布し、次いで櫛型電極を印刷し、次に面状発熱体用インクを塗布し、さらにその上に熱膨張性層形成用インクを塗布した以外は、実施例1と同様のものを用い、同様にして図3で示す構造のヒュ−ズ機能を有する面状発熱体を作製した。
【0030】
実施例4
実施例1の熱膨張性層形成用インクにおいて、水溶性ポリエステル樹脂の代わりに水溶性ポリウレタン樹脂(パスコールV−3000、明成化学工業社製、樹脂分40%)250部を用い、さらに熱膨張性の球状体の代わりに、熱分解性化合物:4,4′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(セルマイク S、三協化成社製)100部を用いた以外は、実施例1と同様にして図2で示す構造のヒュ−ズ機能を有する面状発熱体を作製した。
実施例5
熱膨張性層形成用インクとして、実施例1における水溶性ポリエステル樹脂の代わりに水溶性ポリウレタン樹脂(パスコールV−3000、明成化学工業社製、樹脂分40%)250部を用い、さらに熱膨張性の球状体の代わりに、熱分解性化合物:4,4′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(セルマイク S、三協化成社製)100部を用いたものを使用し、その他は実施例3と同様にして図3で示す構造のヒュ−ズ機能を有する面状発熱体を作製した。
【0031】
比較例1〜4
熱膨張性層形成用インクにおける熱膨張性球状体の量を、0部(比較例1)、20部(比較例2および3)、450部(比較例4)に代えた以外は、実施例2又は3と同様にして面状発熱体を作製した。
比較例5
熱分解性層形成用インクにおける熱分解性化合物の量を20部に変更した以外は実施例5と同様にして面状発熱体を作製した。
【0032】
上記実施例1〜5および比較例1〜5の面状発熱体について、ヒューズ機能を評価した。その結果を表1および2に示す。これらの表におけるヒューズ機能の評価基準は、次の通りである。
○:完全に断線し、発熱しない。△:ごく微小の電流が流れるが、発熱しない。
×:完全には断線せず、発熱が続く。
【0033】
【表1】
Figure 0004529111
【0034】
【表2】
Figure 0004529111
【0035】
【発明の効果】
本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体は、上記の構成を有するから、発熱層が所定温度以上に上昇した場合、異常温度上昇を速やかに感知して熱膨張性層が急激に熱膨張し、異常過熱の部分を破壊して電気回路を瞬時にかつ完全に遮断する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体の一例の断面図である。
【図2】 本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体の他の一例の断面図である。
【図3】 本発明のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体の更に他の一例の断面図である。
【図4】 実施例1において、熱膨張性層を形成する前の面状発熱体の平面図である。
【符号の説明】
1…シート状基体、2A,2B…集合電極部分、3,3A,3B…櫛型電極、4…発熱層、5,5A,5B…熱膨張性層。

Claims (9)

  1. シート状基体上にPTC特性を有する面状発熱層を有する面状発熱体において、該発熱層の片面または両面に、熱膨張性球状体または熱分解性化合物を含有する熱膨張性層を設けたことを特徴とするヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
  2. 熱膨張性層が、線状、格子状または点状に設けられたことを特徴とする請求項1記載のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
  3. 熱膨張性層が、100℃以上で熱膨張する平均粒子径5〜50μmの球状体または100℃以上で熱分解して気体を発生する熱分解性化合物と、バインダー樹脂とよりなることを特徴とする請求項1記載のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
  4. 熱膨張性球状体または熱分解性化合物の含有量が、バインダー樹脂100重量部に対し50〜400重量部である請求項1記載のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
  5. バインダー樹脂が、水溶性または水分散性のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂およびアクリル樹脂から選択された少なくとも1種よりなることを特徴とする請求項3記載のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
  6. 発熱層の主成分が、カーボン粒子(a)、ウレタン樹脂(b)及びワックス(c)からなる請求項1記載のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
  7. 発熱層の主成分が、カーボン粒子(a)30〜60重量%、ウレタン樹脂(b)20〜60重量%、ワックス(c)10〜50重量%からなる請求項6記載のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
  8. カーボン粒子(a)の形状が柱状または円盤状であって、径が1〜30μmかつ高さが0.1〜10μmである請求項6記載のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
  9. ワックス(c)の軟化点が40℃ないし120℃である請求項6記載のヒューズ機能を有するPTC面状発熱体。
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