JP4529054B2 - 画像濃度の補正方法及び写真用露光エンジンの調整方法 - Google Patents

画像濃度の補正方法及び写真用露光エンジンの調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像濃度の補正方法及び写真用露光エンジンの調整方法に関する。本発明は、より具体的には、一方で、画像担体に出力された画像の濃度を、発光部と、前記発光部を発して前記画像の面で反射した光を受光してその光量を検出する素子とを備えた光量測定手段によって測定する画像濃度の補正方法に関し、他方で、前記画像濃度の補正方法を用いた写真用露光エンジンの調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像担体に出力された画像、特に、シート状の画像担体に担持された二次元画像は、フラットベッドスキャナー等を用いてデジタル画像データに変換し、コンピュータを始めとする各種メモリー手段に蓄積することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フラットベッドスキャナーを典型例とする、発光部と、前記発光部を発して前記画像担体の表面にて反射した光を受光してその受光量を検出可能な素子とを備えた光量測定手段では、発光部からの発光量が極めて高いために、前記画像の隣接部位(これは、例えば前記画像担体の余白部分やフラットベッドスキャナーの原稿カバーの裏面に設けられた反射部材等、本来の測定対象箇所ではない部位)が、発光部からの光を反射して、その反射光の一部が本来の測定対象箇所である画像領域内に進入して、そこに光のフレアが生じる現象が見られた。そして、光量測定手段によって得られた測定値のままでは、濃度測定方法この光のフレアのために、測定対象としての画像領域の端部の濃度値は、実際の濃度よりも低めの値となり、結果的に正確な画像濃度の測定ができないという問題があった。例えば、このようにして得られた画像濃度データからそのままプリントデータを加工してこれを新たな画像担体に出力すれば、通常の鑑賞では感じられない程度ながら、元の画像担体上の画像と比べてエッジ部の濃度の劣化したプリントが得られることになる。
【0004】
したがって、本発明の目的は、上に例示した従来技術による画像濃度の測定方法の持つ前述した欠点に鑑み、発光部と、前記発光部を発して前記画像担体の表面にて反射した光を受光してその受光量を検出可能な素子とを備えた光量測定手段を用いながら、且つ、画像領域の端部でも画像領域の中央部と同様に正確な濃度値が得られる画像濃度の補正方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る画像濃度の測定方法は、特許請求の範囲の請求項1からに記された特徴構成を備えている。
因みに、本発明の請求項1による画像濃度の測定方法は、
前記発光部を発した光が前記画像に隣接する部位で反射し、前記画像領域内に回り込むことによって形成されるフレアが前記濃度の測定値に及ぼす影響度を、真の画像濃度が既知な画像領域を前記光量測定手段によって測定した濃度測定値の、当該真の画像濃度に対する比で定義されるフレア影響係数として予め求めておく第1工程と、前記画像の濃度を前記光量測定手段によって測定する第2工程と、前記第2工程で前記光量測定手段によって得られた濃度測定値を、第1工程で求められた前記フレア影響係数で除することにより補正する第3工程とを備え、前記第1工程では、真の画像濃度が既知の画像領域を前記画像領域の前記発光部の主走査方向側の端部に配置した上で、前記光量測定手段によって濃度測定することによって、前記フレア影響係数を得ることを特徴構成としている。
【0006】
このような特徴構成を備えているために、本発明の請求項1による画像濃度の測定方法では、先ず第1工程として、フレアが前記濃度の測定値に及ぼす影響度を、真の画像濃度が既知な画像領域を前記光量測定手段によって測定した濃度測定値の、当該真の画像濃度に対する比で定義されるフレア影響係数として予め求めておき、次に第2工程として、従来の方法で画像の濃度を光量測定手段によって測定し、さらに第3工程として、予め求めておいた影響度に基づいて濃度測定値を補正すれば、フレアの影響がキャンセルされた真の画像濃度データが得られる。例えば、このようにして得られた真の画像濃度データを基礎にしたプリントデータを加工してこれを新たな画像担体に出力すれば、微視的にも元の画像担体上の画像に忠実なプリントが得られることになる。
【0008】
尚、前記影響度を左右する具体的な要素として、光量測定手段の発光部からの光量と光の波長分布、印画紙の余白部分またはフラットベッドスキャナーの原稿カバーの反射率等が挙げられるので、これらの要素に変動要因があれば、各要素の新たな状況に対応したフレア影響係数を求めれば良い。変動形態を予測できる場合は、予め適切なフレア影響係数を求めておくことも可能であろう。
【0010】
さらに具体的には、前記画像担体が写真用印画紙である場合、前記第1工程は、写真用露光エンジンに設けられた多数の光出射点から出射される互いに光量が等しい光ビームによって前記写真用印画紙を露光し、この写真用印画紙を現像処理することによって、前記真の画像濃度が既知の画像領域を持つ画像担体のサンプルを得る第1小工程を含む構成とすることができる。
これによって得られた、均等な濃度分布を持った写真画像を、前記真の画像濃度が既知の画像領域として用いることができる。
【0011】
特に、前記真の画像濃度が既知の端部を持つ画像担体のサンプルは、前記第1小工程で得られた前記真の画像濃度が既知の画像領域を持つ画像担体のサンプルを、前記真の画像濃度が既知の画像領域内で分し、当該真の画像濃度が既知の画像領域が前記発光部の主走査方向側に位置するように配置したものを用いることができる。
このよう真の画像濃度が既知の端部を持つ画像担体のサンプルは既存の設備で比較的簡単に作成できる。
【0012】
また、前記写真用露光エンジンの調整方法として、請求項またはに記載の画像濃度の補正方法によって、前記写真用露光エンジンの前記多数の光出射点を互いに同一の画像データに基づいて操作することで前記写真用印画紙に形成される画像の真の濃度分布を補正し、前記真の濃度分布測定値を基に、同一の画像データに対応して前記写真用露光エンジンの前記光出射点から出射される光ビームどうしを均等化させるための輝度補正係数を求め、当該輝度補正係数に基づいて前記光ビームを制御する方法を用いることができる。
【0013】
このようにすれば、例えば、前記露光エンジンが、前記光出射点が主走査方向に並んだライン状蛍光露光ヘッドと、写真印画紙をライン状蛍光露光ヘッドの前面で副走査方向に相対移動させる搬送機構とからなる場合など、主走査方向の中央部から端部まで含めた全部の光出射点、或いは、光出射素子について、輝度のばらつきの見られない(特に、端部の光出射点に、補正用データとして求めた濃度分布測定値が、光量測定手段の発光部からの光が画像に隣接する部位で反射して生じるフレアの影響を受けた測定値であったことに起因する低輝度状態が見られない)、充分に高いレベルのユニフォーミティが得られる。
【0014】
本発明によるその他の特徴および利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の一例について図面に基づいて解説する。
(写真用蛍光露光ヘッドの構成)
デジタル光プリンタに用いられている光蛍光露光ヘッドの一例であるリニアアレイ型の蛍光露光ヘッド30(蛍光露光ヘッドの一例)が図1、図2、図3に模式的示されている。この蛍光露光ヘッド30は、実際には、R1(赤)、R2(赤)、G(緑)、B(青)の4つの蛍光露光ヘッド30R1、30R2、30G、30Bから構成されている。図1と図2では、赤色用の蛍光露光ヘッド30R1だけを示しているが、他の2つの蛍光露光ヘッドも同様な構成となっている。透光性材料からなる基板61の上面には、アルミニウム薄膜からなる第1陽極62と第2陽極63が形成されている。この両陽極62、63には、所定のピッチで矩形の透過孔62a、63aが設けられており、この透過孔62a、63aを覆うように蛍光体64が取り付けられている。第1陽極62と第2陽極63に設けられた蛍光体は、図2から明らかなように、2列千鳥状に配置されており、この列の延び方向は、主走査方向と呼ばれるが、蛍光露光ヘッド30によって露光される感光材料としての印画紙3の搬送方向(これは副走査方向と呼ばれる)に対して直角となっている。
【0016】
陽極62、63に取り付けられた蛍光体64の周辺領域には、制御電極65が設けられている。各蛍光体64に対応する制御電極65に制御電圧が印加されることにより各蛍光体64が発光する。さらに第1陽極62と第2陽極63のそれぞれの上方には、フィラメントとしての線状陰極67が主走査方向に沿って設けられている。参照番号66で示された部材は、安定した電場を維持するための遮蔽電極である。蛍光体64と、第1陽極62又は第2陽極63と、制御電極65と、遮蔽電極66とで1つの蛍光発光素子(光出射素子の一例)が構成されている。この1つの蛍光発光素子60から照射される光が、印画紙3に1個の露光ドットを形成する。
【0017】
以上述べた、基板61上に2列千鳥状に形成された蛍光発光素子60の全体は、内部に真空空間を形成するためのカバー体68によって覆われている。ここで、蛍光発光素子60に対して列状に並んだ順に番号をつけると、第1陽極62側の蛍光発光素子60は奇数番号を、第2陽極63側の蛍光発光素子60は偶数番号を持つことになる。そこで、必要に応じて、奇数番号をもつ蛍光発光素子60をオッド蛍光発光素子60d、偶数番号をもつ蛍光発光素子60をイーブン蛍光発光素子60vと呼ぶ。同様に、オッド蛍光発光素子60dの列はオッド列であり、イーブン蛍光発光素子60vの列はイーブン列となる。
【0018】
図3に示すように、4本の蛍光露光ヘッド30R1,30R2,30G,30Bどうしは、一定の間隔で互いに平行に配置されている。蛍光露光ヘッド30R1,30R2,30G,30Bどうしは、副走査方向にずれていることになる。各蛍光露光ヘッドの蛍光発光素子60から照射される光は、透光性の基板61を透過して印画紙3の紙面に平行に照射される。蛍光露光ヘッドの各基板61の前面側には、蛍光発光素子60から横向きに出射された光を鉛直下向きに偏向するためのプリズム71と、セルフォックレンズ(円柱ロッドレンズ)アレイ72とからなる結像光学系70が設けられている。結像光学系70は、蛍光発光素子60の透過孔62a、63aを焦点位置とし、印画紙3の感光面を投影像位置としており、正立等倍実像を形成する。さらに、各蛍光露光ヘッドのセルフォックレンズアレイ72の上方には、それぞれ対応する赤,緑,青のカラーフィルタ69が設けられている。
【0019】
印画紙3への露光操作時には、蛍光露光ヘッド30からの光に対して印画紙3を副走査方向について相対的に移動させるとともに、この相対移動に同期して、画像データを構成するRGBの各色の露光階調値に応じたプリント制御信号を、各蛍光露光ヘッド30R1、30R2、30G、30Bに与え、所定の露光時間だけ蛍光露光ヘッド30の蛍光発光素子60を発光させることで、印画紙3に各蛍光発光素子60毎に1つの露光ドットを形成する。
その際、オッド蛍光発光素子60dとイーブン蛍光発光素子60vとから、印画紙3の副走査方向の搬送速度と一致する短い時間だけタイミングをずらして連続的に光を出射させれば、オッド蛍光発光素子60dとイーブン蛍光発光素子60vとは副走査方向に沿ってずれているにも拘わらず、印画紙3には、1露光ドットの幅を持つ一直線の画像の潜像が露光される。同様に、各蛍光露光ヘッド30R1、30R2、30G、30Bの対応する蛍光発光素子60による露光ドットが印画紙3上で互いにほぼ重なるように制御することにより、フルカラーの露光ドットが印画紙3に形成される。
【0020】
印画紙3に対するこのようなライン露光を、この蛍光露光ヘッド30を副走査方向に移動させながら行うことにより、印画紙3のプリントエリアにプリントすべき画像に対応する潜像が全て形成されることになる。
尚、各蛍光発光素子60の発光特性は、蛍光体64自身の発光特性や蛍光体64の発光面積や各電極間の距離など装置の製造に際して生じる個体差などによって左右されるため、各蛍光発光素子60どうしの間には輝度むらが存在するのが一般的である。また、蛍光露光ヘッド30を数百時間レベルの長期にわたって動作させることによる、蛍光発光素子60の経時的発光特性のばらつきから輝度むらが生じる場合もある。これは、同一の露光階調値に基づいて発光動作させても、各蛍光発光素子60の光量が同じとならないことを意味し、結果的に露光ドットの濃度にも不均一性、すなわち「ばらつき」が生じることになる。したがって、各蛍光露光ヘッド30に与える駆動信号の時間幅を調整する等の手法によって、各蛍光発光素子60の発光特性を均一化しなければ、与えられた画像情報を正確に印画紙上に出力することはできない。
【0021】
各蛍光発光素子60の発光特性を均一化(輝度のユニフォーミティを獲得する操作)するためには、次のような方法が有効である。すなわち、簡単に言えば、先ず、所定の手順に従って、未露光の写真印画紙を、均一化したい対象の蛍光露光ヘッドで露光して、現像処理することによって、所定のテストプリントシートを作成し、次に、テストプリントシートに形成されているテスト露光ドットラインの濃度を光学スキャナで測定し、このテスト露光ドットラインを代表する濃度値を判定する(この濃度判定の時に、本発明による画像情報の取得方法が採用される)。この濃度値から、各蛍光発光素子60の輝度むらをキャンセルするための輝度補正係数を算定することができる。
【0022】
既に述べたように、オッド蛍光発光素子60dによるオッド露光ドットと、イーブン蛍光発光素子60vによるイーブン露光ドットとは、図4(イ)のように、一列のライン状の露光ドットパターンを作り出す。ここで、白抜き四角はオッド露光ドットを示し、黒塗り四角はイーブン露光ドットを示している。()で囲んだ数字は蛍光発光素子60の素子番号を示している。
このライン状の露光ドットパターンを拡大視すると、図4(ロ)のように、主走査方向で隣接する露光ドットどうしが互いにその最も外側の領域で部分的に重なり合っており、スキャナ等で露光ドット単位の濃度を読み取って各蛍光発光素子の発光状態を検査する際に、隣接する別の露光ドットの影響を受けてしまう。これを避けるため、オッド蛍光発光素子60dによって形成される露光ドットとイーブン蛍光発光素子60vによって形成される露光ドットが露光用蛍光露光ヘッド60の主走査方向において互いに隣接しない露光ドットパターンが得られるように、以下のような露光操作が行われる。
【0023】
先ず、オッド蛍光発光素子60dだけを全て露光動作させて、オッド露光ドットを形成し、引き続き、これより十分に副走査方向に間隔を開けた位置に、イーブン蛍光発光素子60vだけを露光動作させ、イーブン露光ドットを形成する。この印画紙3を現像処理すると、図5(イ)に示されるように、オッド露光ドット列と、イーブン露光ドット列とからなる、全体として露光ドットが二列で千鳥状に並ぶドットパターンを備えたテストプリントシートが出来上がる。このようなテストプリントシートでは、図5(イ)の一部を拡大した図5(ロ)から判るように、オッド露光ドットとイーブン露光ドットとは、互いに重複する部分が生じず、しかも、オッド露光ドットどうしも、イーブン露光ドットどうしも、互いに重複する部分が生じない。
なお、図4と図5では、説明を簡単にするためテスト露光として1露光ドットだけを形成した例を紹介しているが、実際のテストプリントシート作成時には、後述する光学スキャナーによる取り込みを容易にするために、各オッド蛍光発光素子60dによる露光ドットと、イーブン蛍光発光素子60vとがそれぞれ副走査方向に延びたライン状となるように連続的に露光ドットを形成していく。これと同時に、櫛状に形成されるテスト露光ドットラインの間の領域にも、オッド蛍光発光素子60のテスト時にはイーブン蛍光発光素子60を、イーブン蛍光発光素子60のテスト時にはオッド蛍光発光素子60を全て中間的な光量で駆動制御することによって、中間濃度の露光ドットを形成する。この操作によって、櫛状に形成されるテスト露光ドットラインの間の領域が薄い色に着色される結果、テスト露光ドットの読み取り時に、露光ドットラインに隣接した白地領域が測定に及ぼす影響(後述する画像濃度の測定に際して、光学スキャナの読み取り用光源から発される光が白地領域で反射して露光ドットラインに回り込む現象に基づく影響を指す)を可及的に避けることができる。このようにして得られたテストプリントシートの例を図6に示す。
【0024】
図6に例示されたテストプリントシートTSは、蛍光露光ヘッド30をカラー写真用印画紙(担体の一例)上で露光操作し、現像処理して得られた一種のカラー写真シートである。このテストプリントシートTSは、赤色光を出射する2つの蛍光露光ヘッド30R1、30R2によって形成された2つのシアン領域Pc1、Pc2、緑色光を出射する蛍光露光ヘッド30Gによって形成されたマゼンタ領域Pm、青色光を出射する蛍光露光ヘッド30Bによって形成されたイエロー領域Pyを有する。これらのシアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyを形成している各櫛歯状のテスト露光ドットラインが、最終的にユニフォーミティを獲得するために濃度測定すべき画像である。
図に示されるように、各シアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyでは、オッド蛍光発光素子60dによるテスト露光ドットラインとイーブン蛍光発光素子60vによるテスト露光ドットライン(いずれのテスト露光ドットラインも副走査方向に約3〜5mmの長さで延びている)の間に、オッド蛍光発光素子60dとイーブン蛍光発光素子60vの蛍光発光素子60の双方を高レベルの光量で駆動することによって形成された、全体的に濃度が均一な境界領域(これも副走査方向に約3〜5mmの長さで延びている)が設けられている。因みに、これらの境界領域の濃度は、特に測定する必要はない。
【0025】
また、シアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyに近接する状態で、黒色の指標が形成されている。黒色の指標はいずれも、30R1、30R2、30G、30Bの全ての蛍光露光ヘッドから印画紙の同一箇所に高レベルの光量を出射することによって黒色に形成されており、ヘッド特定用ラインLhと位置特定用ラインLpとを含む。ヘッド特定用ラインLhは、ヘッド特定用ラインLhの端部から副走査方向に所定距離だけ隔たった第1画像が30R1、30R2、30G、30Bの内のどの蛍光露光ヘッドで形成された画像かを特定する操作を助ける。他方、位置特定用ラインLpは、後述するスキャニング操作によって取込まれた画像情報から、第1画像としてのシアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyの各位置を正確に特定する操作を助ける。
【0026】
位置特定用ラインLpは、幅(副走査方向の長さ)が約1〜2mm程度の黒色ラインであり、副走査方向に関して、各シアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyの上流側と下流側に約2mm程度離間した位置に1本ずつ形成されている。各位置特定用ラインLpと第1画像(すなわち、各シアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Py)の間には、蛍光露光ヘッドを全く駆動させないことによって得られた幅が約2mmの白色領域が形成されている。尚、図6の向かって左側を上流側、右側を下流側としておく。因みに、テストプリントシートTS上の各露光ドットラインは、印画紙3を上流側から下流側に相対移動しながら蛍光露光ヘッド上の蛍光発光素子を駆動することによって形成されており、後述の、光学スキャナによるスキャニング操作でも、同様に、テストプリントシートTSを上流側から下流側にスキャニングすることにしておく。
【0027】
ヘッド特定用ラインLhは、位置特定用ラインLpに比して明らかに幅の狭い黒色ラインであり、シアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyの上流側の位置特定用ラインLpから更に約2mmだけ上流側に離間した位置に、シアン領域Pc1では1本、シアン領域Pc2では2本、マゼンタ領域Pmでは3本、イエロー領域Pyでは4本形成されている。このように、各色の第1画像の上流側に近接した位置に配置されたヘッド特定用ラインLhの本数によって、その第1画像が30R1、30R2、30G、30Bの内のどの蛍光露光ヘッドによって形成されたものかが特定できるようになっている。
尚、図6に示されるように、各第1画像、すなわち、シアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyの中から、いずれの画素が蛍光露光ヘッド上のどの蛍光発光体によるものかを特定するための、短い素子特定用ラインLxが、各第1画像とその両側に配置された位置特定用黒ラインLpとの間に副走査方向に沿って延びている。素子特定用ラインLxは、各第1画像の上流側と下流側の双方に隣接配置されており、いずれの素子特定用ラインLxも、蛍光露光ヘッド上の主走査方向における中心に位置する互いに隣接した3個の蛍光発光素子から出射された光で形成されている。
【0028】
そして、図6のシアン領域Pc1内の主走査方向に関する中央で、副走査方向に関するスキャン方向の上流側端部に相当する局部を拡大した図7に示されるように、上流側の素子特定用ラインLxは、蛍光露光ヘッド上の主走査方向における中心に位置するオッド蛍光発光素子60dと、これの両側に隣接する2つのイーブン蛍光発光素子60vとによって形成されている。また、下流側の素子特定用ラインLxは、蛍光露光ヘッド上の主走査方向における中心に位置するイーブン蛍光発光素子60vと、これの両側に隣接する2つのオッド蛍光発光素子60dとによって形成されている。したがって、上流側の素子特定用ラインLxからは、蛍光露光ヘッド上の主走査方向における中心に位置するオッド蛍光発光素子60dによる画素を特定することができ、同様に、下流側の素子特定用ラインLxからは、蛍光露光ヘッド上の主走査方向における中心に位置するイーブン蛍光発光素子60vによる画素を特定することができる。残りの全てのオッドとイーブンの各蛍光発光素子による画素は、これら主走査方向における中心に位置する蛍光発光素子による画素が特定されれば、自動的に特定可能である。以上から判るように、素子特定用ラインLxは、それが代表する各第1画像と同じ色で形成されている。
【0029】
(テストプリントシートからの画像の取得方法)
図6のテストプリントシートTSからの画像情報の取得方法は、以下の各工程に沿って行われる。
〈第1工程〉ここでは、使用する光学スキャナの発光部からの光が、画像に隣接する部位で反射し、画像領域内に回り込むことによって形成されるフレアが濃度の測定値に及ぼす影響度を予め特定しておく。具体的には、次の各段階に沿って操作が進められる。
【0030】
〈1−1工程〉先ず、少なくとも主走査方向の中央部付近で十分に高いユニフォーミティを備えていることが判明している蛍光露光ヘッドの奇数番目の蛍光発光体と、偶数番目の蛍光発光体とを可及的に同一の高い光量で駆動してカラー写真用印画紙(図6のテストプリントシートTSと同一の品質の印画紙を用いる)を露光して、奇数番目の画素と偶数番目の画素が互い違いに高濃度の櫛歯状に配置された潜像を形成する(尚、スキャナーの発光部からの光が反射して回り込む影響を可及的に抑制するために、櫛歯の間の領域も低濃度の画素で埋められている)。次に、このカラー写真用印画紙を標準的な条件で現像処理することによって、図8に示されるような、シアン領域Qc、マゼンタ領域Qm、およびイエロー領域Qyで構成された標準プリントシートSP(真の画像濃度が既知の画像領域を持つ画像担体のサンプルの一例であって、テストプリントシートTSとは別のシートであり、簡略化のためにシアン領域は、Qcの1領域のみを設けている)を作成する。引き続き、標準プリントシートSPの画像の濃度を光学スキャナー91で測定し、この測定値を基に、CMYのいずれの単色に関しても画像濃度が可及的に均一な濃度標準領域SR(図8の破線で囲まれた領域)を標準プリントシートSPの画像の中心付近で求める(標準プリントシートSPの中心付近であるからフレアの影響は及ぼされ難い)。
【0031】
〈1−2工程〉次に、図9に示されるように、標準プリントシートSPを、裁断機などを用いて濃度標準領域SRの真中で切断し、引き続き、図10に示されるように、得られた標準プリントシートSPの各半分を並べ替え、当初の左右の端部どうしを突き合わせて貼り合わせることによって、濃度標準領域SRを両端部(元になる、蛍光露光ヘッド上の蛍光発光素子に即して言えば主走査方向の端部に相当する)に持つ、言い換えれば、真の画像濃度が既知の端部を持つ標準プリントシートSP′を作成する(これは、真の画像濃度が既知の端部を持つ画像担体のサンプルを得る第2小工程の一例)。
〈1−3工程〉1−2工程で得られた標準プリントシートSP′(図10に示されている)の全体の領域の画像濃度を光学スキャナー91で測定する。
〈1−4工程〉1−3工程で得られた濃度測定値を解析して、フレア影響度を判定する。フレア影響度は、光学スキャナ91による濃度測定値の、フレアによる影響を被らない真の画像濃度に対する比(具体的には、標準プリントシートSP′の端部に位置する濃度標準領域SRを構成する各画素の濃度測定値を、切断前の標準プリントシートSPの中央部を構成する画素の、予め測定結果が判明している濃度測定値で除する)で定義されるフレア影響係数Eとして求められる。すなわち、
E=(濃度測定値)/(フレアによる影響を被らない真の画像濃度)
言い換えれば、
E=(標準プリントシートSP′の端部に位置する濃度標準領域SRを構成する各画素の濃度測定値)/(標準プリントシートSPの中央部を構成する画素の予め測定結果が判明している濃度測定値)
【0032】
上記のフレア影響係数Eの算出結果は、例えば、図11の表のように示すことができる。尚、以下の説明で「濃度測定値」という場合は、プリントシートの色素の濃度そのものではなく、光学スキャナ91による読み取り値を用いている。図11の左端の欄には、図10の標準プリントシートSP′のシアン領域Qcの下端から5番目までの画素が1から5までの番地で示されている。中央の欄は、これらの各画素の光学スキャナ91による濃度測定値をRGB毎に示したものである。この図11の表からは、最も下の画素と、左から2番目の画素についてフレアの影響が及んでいると判断される。また、少なくとも下から4番目の画素以降から中央寄りの画素は、フレアの影響を受けていないと解釈できるので、下端側に位置する4つの画素を除く中央部の画素の濃度値を平均して、この平均値から、全ての画素についてフレア影響係数Eを算出する。すなわち、中央部の画素の濃度平均値は、D(DR ;DG ;DB )=(25;78;78)となるので、結果的に、最も下の画素(ここでは奇数番目の画素に当たっている)に対するフレア影響係数Eは、RGBの各波長に関して(1.12;1.02;1.05)、下から2番目の画素(ここでは奇数番目の画素に当たっている)に対するフレア影響係数Eは(1.08;1.03;1.05)、下から3番目の画素に対するフレア影響係数Eは(1.00;1.01;1.00)となる。上側のエッジ付近の画素についても、同様な処理によってフレア影響係数Eを特定する。
また、図10の標準プリントシートSP′のマゼンタ領域Qmとイエロー領域Qyに関しても、同様にフレアの影響を予め特定する。
【0033】
〈第2工程〉ここでは、図6に示されたテストプリントシートTSの画像の濃度を光学スキャナー91によって測定する。具体的には、次の各段階に沿って操作が進められる。
〈2−1工程〉図12に示されるように、テストプリントシートTSのシアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Py(第1画像)と黒色指標(第2画像)とを含む画像情報の全体を、光学スキャナ91によってスキャニングして、コンピュータなどのメモリ手段に取込む。
〈2−2工程〉前記2−1工程で取得された前記画像情報の中から、前記黒色指標を前記第2画像として特定する。
〈2−3工程〉前記2−2工程で特定された前記第2画像(黒色指標、すなわち、ヘッド特定用ラインと位置特定用ライン)に基づいて、前記画像情報の全体の中から、シアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyの各第1画像を特定して、第1画像の濃度を画素毎に特定する。例えば、シアン領域Pc1の左側の端部付近における特定された濃度値は、図13−イの欄のように示される。
【0034】
〈第3工程〉前記第2工程で特定された第1画像の画素毎の濃度を、〈第1工程〉で求められたフレア影響係数Eによって補正する。具体的には、テストプリントシートTSの端部から数えた画素の番地毎に、対応する画素のフレア影響係数E(図13−ロの欄に示されているが、図11の右欄に示された数値を移し変えたものである)で除する。シアン領域Pc1の左側の端部付近の画素の濃度について、除算の結果を図13−ハの欄に示す。
図13−イから図13−ハに示されるように、例えば、最も左の画素に関する前記〈第2工程〉で得られた濃度測定値は、(DR ;DG ;DB )=(31;85;84)であるが、この画素に対するフレア影響係数Eは、(1.12;1.02;1.05)であることが、前記〈第1工程〉で予め判明しているので、最も左の画素の真の濃度は、D(DR ;DG ;DB )=(27.7;83.3;80.0)であることが判る。
同様に、シアン領域Pc1の右側の端部付近の画素の濃度についても、また、もう一つのシアン領域Pc2、およびマゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyの両端付近の画素の濃度についても、〈第1工程〉で求められた各蛍光露光ヘッド毎のフレア影響係数Eによって補正する。
以上のようにして、シアン領域Pc1、Pc2、マゼンタ領域Pm、イエロー領域Pyを構成する各画素の濃度値(すなわち、フレア影響度を考慮した真の濃度値)が得られる。
【0035】
この濃度値からユニフォーミティが不十分と判断されたら、この濃度値に含まれる濃度分布から、各蛍光発光素子60の輝度むらをキャンセルするための輝度補正係数を算定すれば良い。このようにして得られた輝度補正係数を、蛍光露光ヘッドの操作条件に反映(具体的には、前述したように、各蛍光露光ヘッド30に与える駆動信号の時間幅を調整する等の手法が取られる)すれば、ユニフォーミティが改善される。
【0036】
次に、上述した蛍光露光ヘッド30を印画紙3に対して副走査させる機構について図14を用いて説明する。
R・G・Bの3つの蛍光露光ヘッド30R、30G、30Bをハウジング31に組み込むことにより一体化された蛍光露光ヘッド30を副走査方向に移動させる往復移動機構50は、ペーパーマスク40の基台45に取り付けられており、その基本的な構成要素は、蛍光露光ヘッド30の両側端部に設けられたガイド部材51、ガイド部材51に設けられたガイド孔に挿通されるガイドレール52、一方のガイド部材51に設けらたワイヤー留め具53、一部をワイヤー留め具53に固定された無端ワイヤー54、無端ワイヤー54を掛け回しているとともに基台45の両端に配置されている一対のスプロケット55(一方のスプロケット55のみ図示)、一方のスプロケット55を回転させるパルスモータ56である。パルスモータ56を回転させると、無端ワイヤー54の動きを通じて蛍光露光ヘッド30がガイドレール52に沿って移動し、所定位置に配置されて静止している印画紙3をライン露光していく。露光された印画紙3は、図示されていない現像処理部で現像処理され、乾燥されることにより、最終的な写真プリントとなる。
【0037】
引き続き、図15を用いて、上述した蛍光露光ヘッド30を備えたデジタル光プリンタの制御系の構成を説明する。
この制御系は、デジタルカメラやスキャナなどを通じて入力されたデジタル画像データを処理してプリントデータを生成するとともにこのプリントデータによって蛍光露光ヘッド30を制御するコントローラ8と、往復移動機構50の制御を行うサブコントローラ108と、濃度値測定ユニット90とから構成されている。コントローラ8とサブコントローラ108は通信可能に接続されている。
コントローラ8やサブコントローラ108は、CPU、ROM、RAM、I/F回路などからなるマイクロコンピュータシステムを中核部材として構成され、この蛍光ビーム式画像形成装置に必要な各種機能をハードウエア又はソフトウエア或いはその両方で実現させている。つまり、上述した蛍光露光ヘッド30の制御や蛍光発光素子60の輝度むら補正を行うため、このコントローラ8には、図15に示すように、入出力インターフェース81を介して送り込まれた画像データを所定のアルゴリズムで処理する画像処理部82と、蛍光露光ヘッド30の駆動条件を設定するプリンター制御部83と、輝度補正係数を管理する輝度補正係数管理部85と、この輝度補正係数管理部85の管理の下で輝度補正係数を格納している補正テーブル86と、前述した輝度むら補正作業時に適切な濃度値をもったテスト露光ドットが作り出されるように、蛍光露光ヘッド30に前述のテストプリントシートTSを作成させるために、適切な露光階調値をもったテストプリントデータTSを生成するテストプリント生成部87とが構築されている。
【0038】
画像処理部82は、デジタルカメラ、スキャナ、CDなどデジタル画像を取得する外部機器からのデジタル画像データや操作卓を通じて入力されてビットマップ展開された文字データを画像処理して、蛍光露光ヘッド30に最適な、各色ピクセル(ドット)単位で256段階(8ビット)に区分された露光階調度を作り出す。この露光階調度に基づいて蛍光露光ヘッド30を駆動するプリンター制御部83は、陰極電圧を制御する陰極制御部83aと制御電極電圧を制御する制御電極制御部83bと陽極電圧を制御する陽極制御部83cを備えている。
【0039】
蛍光露光ヘッド30による露光の要請があると、プリンター制御部83は輝度補正係数管理部85に指令を与えることで補正テーブル86から、各蛍光発光素子60のための輝度補正係数を参照し、各蛍光発光素子60を発光駆動させるために送られてきた露光階調値をこの輝度補正係数でもって補正し、この補正された値を蛍光露光ヘッドドライバー84へ送る。このようにして補正されて、蛍光露光ヘッドドライバー84へ送られた各色の露光階調値はそこで駆動パルス幅に変換され、R・G・Bの蛍光露光ヘッド30R、30G、30Bに送られる。
さらにコントローラ8の入出力インターフェース81には、サブコントローラ108の通信ポート108aが接続されている。サブコントローラ108には蛍光露光ヘッド30の走査速度と各蛍光発光素子の駆動タイミングに関する制御信号を生成する走査制御部108bが備えられている。サブコントローラ108は、コントローラ8と連係して、出力ポート108cとモータドライバー108dを介して、往復移動機構50を駆動するパルスモータ56に制御信号を送る。このコントローラ8とサブコントローラ108の連係により、印画紙3の所定位置に蛍光露光ヘッド30による露光が行われる。
【0040】
少なくとも定期的に行われる輝度むら補正作業時には、新しく作成されたテストプリントシートTSのテスト露光ドットの濃度値を測定するための濃度値測定ユニット90が利用される。濃度測定ユニット90は、基本的には、前述したテストプリントシートTSに形成された各蛍光発光素子60の露光ドットを読み込むスキャナ91、このスキャナ91の制御を行うスキャナ制御部92、このスキャナ91から読み込まれた各テスト露光ドットラインの濃度値を代表する代表濃度値を前述した第1工程から第3工程の処理によって算出する濃度算出部93を含んでいる。
この濃度値測定ユニット90では、作成されたテストプリントシートTSをスキャナ90によって読み取り、そのスキャニングデータに基づいて濃度値算出部93が各テスト露光ドットラインの代表濃度値を求める。その際、前述の位置特定用黒ラインLpおよびヘッド特定用黒ラインLhを主要なリファレンスとして作図されるドット座標を手がかりにして、算出した代表濃度値と対応する蛍光発光素子60を関係づけておく。次に、既に述べたように、画像の左右の両端付近の幾つかの該当する画素の濃度について、予め求められたフレア影響係数による除算を介した補正を加えた上で、これら蛍光発光素子60の素子番号によって関係づけられた代表濃度値を輝度補正係数管理部85に送り込むと、輝度補正係数管理部85は、公知の修正輝度補正係数の算定方法に基づいたアルゴリズムで各蛍光発光素子60のための輝度補正係数を算定し、これを補正テーブル86に格納する。
【図面の簡単な説明】
【図1】蛍光発光素子の構造を示す断面模式図
【図2】蛍光発光素子の配置を示す平面模式図
【図3】蛍光露光ヘッドの構造を示す断面模式図
【図4】蛍光発光素子によるドットパターンの形成を説明する説明図
【図5】蛍光発光素子によるドットパターンの形成を説明する説明図
【図6】蛍光発光素子によるテストプリントシートの一例を示す略図
【図7】図6のテストプリントシートの一部を拡大した略図
【図8】出力された標準プリントシートの一例を示す略図
【図9】切断後の図8の標準プリントシートを示す略図
【図10】切断後、移動されて貼り合わされた図8の標準プリントシートを示す略図
【図11】図10の標準プリントシートの濃度測定値とフレア影響係数の例を示す表
【図12】図6のテストプリントシートのスキャニング要領を示す略図
【図13】図6の標準プリントシートの濃度測定値、フレア影響係数、および補正後の標準プリントシートの濃度測定値の例を示す表
【図14】蛍光露光ヘッドを往復移動機構を示す概略斜視図
【図15】デジタル光プリンタの制御系を模式的に説明する機能ブロック図
【符号の説明】
E フレア影響係数
TS テストプリントシート
SP 標準プリントシート
SP′ 標準プリントシート
SR 濃度標準領域
30 蛍光露光ヘッド
60 蛍光発光素子
91 光学スキャナ

Claims (4)

  1. 画像担体に出力された画像の測定対象箇所である画像領域の濃度を、発光部と、前記発光部を発して前記画像の面で反射した光を受光してその光量を検出する素子とを備えた光量測定手段によって測定する画像濃度の補正方法であって、
    前記発光部を発した光が前記画像に隣接する部位で反射し、前記画像領域内に回り込むことによって形成されるフレアが前記濃度の測定値に及ぼす影響度を、真の画像濃度が既知な画像領域を前記光量測定手段によって測定した濃度測定値の、当該真の画像濃度に対する比で定義されるフレア影響係数として予め求めておく第1工程と、前記画像の濃度を前記光量測定手段によって測定する第2工程と、前記第2工程で前記光量測定手段によって得られた濃度測定値を、第1工程で求められた前記フレア影響係数で除することにより補正する第3工程とを備え
    前記第1工程では、真の画像濃度が既知の画像領域を前記画像領域の前記発光部の主走査方向側の端部に配置した上で、前記光量測定手段によって濃度測定することによって、前記フレア影響係数を得る画像濃度の補正方法。
  2. 前記画像担体は写真用印画紙であり、前記第1工程は、写真用露光エンジンに設けられた多数の光出射点から出射される互いに光量が等しい光ビームによって前記写真用印画紙を露光し、この写真用印画紙を現像処理することによって、前記真の画像濃度が既知の画像領域を持つ画像担体のサンプルを得る第1小工程を含む請求項に記載の画像濃度の補正方法。
  3. 前記真の画像濃度が既知の端部を持つ画像担体のサンプルは、前記第1小工程で得られた前記真の画像濃度が既知の画像領域を持つ画像担体のサンプルを、前記真の画像濃度が既知の画像領域内でし、当該真の画像濃度が既知の画像領域が前記発光部の主走査方向側に位置するように配置したものである請求項に記載の画像濃度の補正方法。
  4. 請求項またはに記載の画像濃度の補正方法によって、前記写真用露光エンジンの前記多数の光出射点を互いに同一の画像データに基づいて操作することで前記写真用印画紙に形成される画像の真の濃度分布を補正し、前記真の濃度分布測定値を基に、同一の画像データに対応して前記写真用露光エンジンの前記光出射点から出射される光ビームどうしを均等化させるための輝度補正係数を求め、当該輝度補正係数に基づいて前記光ビームを制御する写真用露光エンジンの調整方法。
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