JP2003035941A - 露光補正値設定方法 - Google Patents

露光補正値設定方法

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JP2003035941A
JP2003035941A JP2001223090A JP2001223090A JP2003035941A JP 2003035941 A JP2003035941 A JP 2003035941A JP 2001223090 A JP2001223090 A JP 2001223090A JP 2001223090 A JP2001223090 A JP 2001223090A JP 2003035941 A JP2003035941 A JP 2003035941A
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Hidetoshi Nishikawa
英利 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 面積を有するエリアに対して類似する濃度で
類似する色相で露光を行った場合でも品質の低下を発生
させることのない輝度補正値を設定し得る方法を合理的
に構成する。 【解決手段】 ライン露光処理によって複数のテスト露
光ドットラインELを分離する位置関係に形成し、この
画像情報をスキャニングで取り込んで複数のテスト露光
ドットラインELの濃度を均一化させる輝度補正値をラ
イン補正値として設定して補正テーブルに格納し、この
後、このライン補正値として設定した状態でエリア露光
処理を行ってテスト露光エリアEAを形成し、このテス
ト露光エリアEAの露光ドットの濃度を均一化させる輝
度補正値をエリア補正値として設定して補正テーブルに
格納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光補正値設定方
法に関し、詳しくは、露光ヘッドの主走査方向に沿って
備えた複数の露光画素から照射される光線の光量の補正
を行う補正値を設定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された露光補正値設定
方法として特開2000‐355119号公報に示され
るものが存在し、この従来の技術では、露光ヘッドを構
成する蛍光体の出射素子(本発明の露光画素)を制御し
ながら、露光ヘッドと感光材料としての印画紙とを主走
査方向と直交する副走査方向に相対移動させることによ
り、感光材料としての印画紙に対して光出射量検査用ド
ットパターン(以下、テストプリントと称する)を形成
し、このテストプリントの画像情報をスキャナーで取り
込んで、各ドットの濃度を計測し、この濃度に基づいて
光出射素子に対する補正値を設定するよう構成されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術のよう
に、テストプリントにより印画紙に対して露光ドットを
形成し、現像処理の後に露光ドットの濃度を計測し、こ
の計測結果に基づいて夫々の露光ドットラインの濃度を
均一化する補正値を設定するものでは、各露光ドットの
濃度の均一化を図ることは比較的容易である。具体的に
説明すると、テストプリントを行う際には予め設定され
た値の設定データで露光画素を制御することによって、
露光画素からの光線を印画紙に照射して独立した複数の
露光ドットラインを形成し、印画紙の現像の後に、フラ
ットベッドスキャナ等を用いて露光ドットラインの濃度
を計測し、この露光ドットラインのバラツキを無くすよ
うに補正値を設定し、対応する露光画素と関連付けて補
正テーブルに保存する処理を行う。そして、画像情報の
プリントを行う際には、露光画素に送られる画像情報を
補正テーブルに保存された補正値に基づいて補正する処
理を行う処理を行うことにより、露光画素夫々で形成さ
れる露光ドットの濃度のバラツキを無くせるものとなっ
ている。
【0004】しかし、露光ヘッドの光学系を考えるに、
従来の技術に挙げた露光ヘッドでは蛍光体からの光線を
マイクロレンズの集合体であるセルフォックレンズで印
画紙の感光面に導いて露光を行う構造であることから、
印画紙に形成される画像の鮮鋭度はマイクロレンズの性
能に影響されるものである。つまり、マイクロレンズの
MTF(変調伝達関数・Modulation Transfer Functio
n)の値が低い場合には、隣接する露光ドットに対する
影響があり、例えば、露光画素夫々に対して適正な補正
値を設定していても、隣接する露光画素から同時に光線
の照射が行われた場合には、濃度のバランスが崩れ、ラ
イン状に濃度の異なる部分が印画紙に現れる現象も発生
していたのである。特に、同程度の濃度で類似する色相
となる画像情報の露光を面積を有するエリアに対して行
った場合には、隣接する露光画素からの光線が互いに影
響し合ってライン状に濃度の異なる部分が現れ、プリン
トされた画像の品質を低下させることも発生していた。
【0005】そこで、テストプリントを行う際に、印画
紙と露光ヘッドとを副走査方向に相対移動させながら、
複数の露光画素から同時に光線を送り出すことにより、
広いエリアに対して露光を行い、この広いエリア内の濃
度を均一化させるよう補正値を設定することも考えられ
る。しかしながら、この形態のテストプリントだけを行
って補正値を設定するものでは、テストプリントに前述
したMTFの影響が顕著に表れているので、夫々の露光
画素に対する補正値を1度だけ設定しただけでは、次に
テストプリントを行った場合にエリア内の濃度が均一化
せず、極めて多くの回数のテストプリントを必要とする
のが現状であった。
【0006】本発明の目的は、面積を有するエリアに対
して類似する濃度で類似する色相で露光を行った場合で
も画像の品質の低下を発生させることのない補正値を設
定し得る方法を合理的に構成する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
露光補正値設定方法の特徴、作用・効果は次の通りであ
る。 〔特徴〕露光ヘッドの複数の露光画素が列状に配置され
た主走査方向と直交する副走査方向に向けて該露光ヘッ
ドと感光材料とを相対移動させると共に、この相対移動
時に前記複数の露光画素のうち、主走査方向に隣接する
露光画素によって形成される露光ドットライン同士が分
離する位置関係となるようタイミングを設定して夫々の
露光画素を、その露光画素に対応して設定された設定デ
ータで制御して光線の照射を行うことにより複数の露光
ドットラインを感光材料に形成するライン露光処理を行
い、このライン露光処理によって感光材料に形成された
複数の露光ドットラインの濃度を計測し、夫々の露光ド
ットラインの濃度を均一化する補正値を求め、この補正
値を前記設定データの補正を行うライン補正値として設
定するライン補正値設定ステップと、露光ヘッドと感光
材料とを副走査方向へ相対移動させると共に、主走査方
向に連続する複数の露光画素を前記ライン補正値設定ス
テップで補正された設定データで制御して光線の照射を
行うことにより所定のエリア全面に露光領域を形成する
エリア露光処理を行い、このエリア露光処理で形成され
た露光エリアを構成する複数の露光ドットラインの濃度
を計測し、この露光エリア全体の濃度を均一化する補正
値を求め、この補正値をエリア補正値として設定するエ
リア補正値設定ステップとで構成されている点にある。
【0008】〔作用・効果〕上記特徴によると、隣接す
る露光画素で形成される露光ドットラインが分離するよ
うタイミングを設定して露光画素を設定データで駆動す
ることによって、複数の露光ドットラインのテストプリ
ントを行い、このテストプリントを構成する複数の露光
ドットラインの濃度を均一化する補正値を求めて設定デ
ータを補正するためのライン補正値を求める処理を行う
ことにより、複数の露光画素による露光濃度のバラツキ
を小さくできるものとなり、次に、このライン補正値に
基づいて補正された設定データで複数の露光画素を同時
に駆動して露光エリアを形成するテストプリントを行
い、このテストプリントの露光エリアを構成する複数の
露光ドットラインの濃度を均一化する補正値を求めて、
エリア補正値に設定することにより露光エリア内におけ
る露光ドットラインの濃度の均一化を図り得るものとな
る。つまり、本発明によると、露光画素夫々の濃度のバ
ラツキを小さくしながら面積を有するエリアに対して類
似した濃度や、類似する色素で露光を行っても露光量が
過不足となるラインを形成することがないものとなる。
その結果、面積を有するエリアに対して類似する濃度で
類似する色相で露光を行った場合でも品質の低下を発生
させることのない補正値を設定し得る方法が合理的に構
成された。
【0009】本発明の請求項2に係る露光補正値設定方
法の特徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1記載の露光補正値設定方法において、
前記ライン補正値設定ステップが、前記ライン露光処理
の実行の後に、このライン露光処理によって設定された
ライン補正値に基づいて設定データの補正を行った状態
で再びライン露光処理を実行し、この後にライン補正値
を更新する処理を1度、若しくは、2度以上行うよう処
理形態が設定されている点にある。
【0010】〔作用・効果〕上記特徴によると、1度の
ライン補正値設定ステップで設定されれる処理補正値と
比較して、ライン補正値設定ステップの処理を再度行っ
てライン補正値を更新した場合には、複数の露光ドット
ラインの濃度のバラツキを一層小さくできるライン補正
値を設定できるものとなる。その結果、複数の露光ドッ
トラインの濃度の均一化を良好に図り得るものとなっ
た。
【0011】本発明の請求項3に係る露光補正値設定方
法の特徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1又は2記載の露光補正値設定方法にお
いて、前記ライン露光処理が、奇数列の露光画素を制御
することによって奇数列の露光画素から同時に光線を送
り出すプロセスと、偶数列の露光画素を制御することに
よって偶数列の露光画素から同時に光線を送り出すプロ
セスとを異なるタイミングで行うことにより2組の露光
ドットラインを形成するよう設定されている点にある。
【0012】〔作用・効果〕上記特徴によると、奇数列
の露光画素からの光線で露光し、かつ、偶数列の露光画
素からの光線で露光を行うことによって、感光材料に対
しては奇数列の露光画素と、偶数列の露光画素とに対応
した2組の櫛歯状の露光ドットラインが形成されるもの
となり、このように形成された2組の櫛歯状の露光ドッ
トラインの識別を確実に行って濃度の計測も容易に行え
るものとなる。その結果、複数の露光ドットラインに対
応する露光画素に対するライン補正値を容易に設定でき
るものとなった。
【0013】本発明の請求項4に係る露光補正値設定方
法の特徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1又は2記載の露光補正値設定方法にお
いて、前記初期補値設定ステップが、前記ライン露光処
理によって形成された露光ドットラインにおける複数の
センシングポイントの濃度を計測し、その計測結果を平
均化した平均値を求めることにより、この平均値を露光
ドットラインの濃度に設定するプロセスを含んで構成さ
れている点にある。
【0014】〔作用・効果〕上記特徴によると、露光ド
ットラインの複数のセンシングポイントの濃度を計測
し、その計測結果を平均化した平均値を求めるので、例
えば、1箇所だけのセンシングポイントに基づいて、そ
の露光ドットラインの濃度を求めるものと比較すると、
正確な濃度の値を求め得るものとなる。その結果、露光
ドットラインの正確な濃度に基づいて適正なライン補正
値を設定できるものとなった。
【0015】本発明の請求項5に係る露光補正値設定方
法の特徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1又は2記載の露光補正値設定方法にお
いて、前記エリア露光処理が、前記ライン補正値設定ス
テップによって設定されたライン補正値に基づいて設定
データの補正を行った状態で偶数列と奇数列との露光画
素を制御して光線の照射を行うことによりエリアに露光
を行うよう処理形態が設定されている点にある。
【0016】〔作用・効果〕上記特徴によると、奇数列
の露光画素と偶数列の露光画素とをライン補正値に基づ
いて補正した設定データで制御して露光エリアに露光を
行うことにより、バラツキの少ない濃度の複数の露光ド
ットラインでの露光エリアの露光を行えるものとなり、
夫々の露光ドットラインに対応するエリア補正値を設定
する際の補正量が少なくなくて済む。その結果、エリア
補正値を設定することに起因して隣接する露光ドットラ
インに対する影響も少なくなくて済むものとなった。
【0017】本発明の請求項6に係る露光補正値設定方
法の特徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1又は2記載の露光補正値設定方法にお
いて、前記エリア補正値設定ステップが、前記エリア露
光処理によって形成された複数の露光ドットライン夫々
における複数のセンシングポイントの濃度を計測し、そ
の計測結果を平均化した平均値を求めることにより、こ
の平均値を露光ドットラインの濃度に設定するプロセス
を含んで構成されている点にある。
【0018】〔作用・効果〕上記特徴によると、露光ド
ットラインの複数のセンシングポイントの濃度を計測
し、その計測結果を平均化した平均値を求めるので、例
えば、1箇所だけのセンシングポイントに基づいて、そ
の露光ドットラインの濃度を求めるものと比較すると、
正確な濃度の値を求め得るものとなる。その結果、露光
ドットラインの正確な濃度に基づいて適正なエリア補正
値を設定できるものとなった。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本発明によるデジタル光プリンタ
に用いられているリニアアレイ型蛍光露光ヘッド30が
図1、図2、図3に模式的示されている。この蛍光露光
ヘッド30は、実際には、R(赤)、G(緑)、B
(青)の3つの蛍光露光ヘッド30R、30G、30B
から構成されるが、図1と図2ではRの蛍光露光ヘッド
30Rだけを示しており、図示しないものの他の2つの
蛍光露光ヘッド30G、30Bも同様な構造を有してい
る。
【0020】透明ガラス等の透光性材料からなる基板6
1の上面には、アルミニウム薄膜からなる第1陽極62
(アノード)と第2陽極63(アノード)が形成されて
いる。この両陽極62、63には、所定のピッチで矩形
の透過孔62a、63aが設けられており、この透過孔
62a、63aを覆うように蛍光体64が被覆されてい
る。このように第1陽極62と第2陽極63に設けられ
た蛍光体64は、図2から明らかなように、2列千鳥状
に配置されており、この列の延び方向は、主走査方向と
呼ばれるが、蛍光露光ヘッド30によって露光される感
光材料としての印画紙3の搬送方向(これは副走査方向
と呼ばれる)に対して直交する姿勢となっている。
【0021】陽極62、63の蛍光体64を被覆してい
る箇所の周辺領域には、制御電極65が設けられてい
る。さらに第1陽極62と第2陽極63の夫々と対向す
る位置にはフィラメントとしての線状陰極67(カソー
ド)が主走査方向に沿って張設されている。66は安定
した電場を維持する遮蔽電極である。蛍光体64と、第
1陽極62又は第2陽極63と、制御電極65と、遮蔽
電極66が各蛍光発光素子60(露光画素の一例)を構
成しており、この1つの蛍光発光素子60によって照射
される光が感光材料としての印画紙3に1つの露光ドッ
トを形成する。
【0022】この露光ヘッド30の蛍光発光素子60の
発光を行う際には、制御電極65と遮蔽電極66に対し
て正の電圧を印加して近傍の電界を一定に維持した状態
で、第1陽極62あるいは第2陽極63に印加する正の
電圧を変化させることにより、線状陰極67(カソー
ド)からの熱電子が第1陽極62(アノード)あるいは
第2陽極63(アノード)に導かれる結果、蛍光体64
に衝突して発光が行われ、第1陽極62あるいは第2陽
極63に印加する正の電圧の電圧値の調節によって輝度
の調節が可能となっている。
【0023】以上述べた、基板61上に2列千鳥状に形
成された蛍光発光素子60全体は内部に真空空間を作り
出すようにカバー体68によって覆われている。ここ
で、蛍光発光素子60に対して列状に並んだ順に番号を
つけると、図5(イ)、(ロ)に示すように、第1陽極
62側の蛍光発光素子60は奇数番号を、第2陽極63
側の蛍光発光素子60は偶数番号を持つことになるの
で、そのように区別する必要のあるときは、奇数番号を
もつ蛍光発光素子60をオッド蛍光発光素子、偶数番号
をもつ蛍光発光素子60をイーブン蛍光発光素子と名付
ける。また、オッド蛍光発光素子の列はオッド列であ
り、イーブン蛍光発光素子の列はイーブン列である。
【0024】図3に示すように、3本の蛍光露光ヘッド
30R,30G,30Bは、所定の間隔で互いに平行に
ハウジング31に内装されている。各蛍光露光ヘッド3
0R,30G,30Bの蛍光発光素子60から照射され
る光は、透光性の基板61を透過して印画紙紙面に平行
に照射される。各露光ヘッドの基板61の前面側には光
路を鉛直下向きに変更するプリズム71とセルフォック
レンズ(円柱ロッドレンズ)で成るマイクロレンズアレ
イ72で構成される結像光学系70とが設けられてい
る。結像光学系70は、蛍光発光素子60の透過孔62
a、63aを焦点位置とし、印画紙3の感光面を投影結
像位置としており、正立等倍実像を形成する。露光ヘッ
ド30から陽極基板2の前方へ向けて照射されたドット
状の光は、直角に光路を変更して鉛直下方に導かれる。
さらに、各露光ヘッド30R,30G,30Bのセルフ
ォックレンズアレイ72の下にはそれぞれ対応する赤,
緑,青のカラーフィルタ69が設けられている。
【0025】露光時には、印画紙3に対して露光ヘッド
30を副走査方向に相対的に移動させるとともに、この
相対移動に同期して画像データを構成するRGBの各色
の露光階調値に応じたプリント制御信号を各露光ヘッド
30R、30G、30Bに与えることにより、露光画素
の輝度の設定、又は、露光時間の設定、あるいは、輝度
と露光時間との設定によって、露光階調値に対応した露
光濃度を得るよう露光ヘッド30の蛍光発光素子60を
発光させ、印画紙3に各蛍光発光素子60毎に1つの露
光ドットを形成する。このように各露光ヘッド30R、
30G、30Bに対して制御信号を与える際には、後述
する補正テーブルにセットされた輝度補正値(補正係
数)に基づいて前記第1陽極62あるいは第2陽極63
に印加する制御信号の電圧値の補正を行うことで蛍光発
光素子60の個体差に拘わらず、制御信号に対応した適
正な露光を行わせるものとなっている。又、蛍光発光素
子60を発光させる際には、オッド蛍光発光素子60と
イーブン蛍光発光素子60が副走査方向で所定時間タイ
ミングをずらせて光を照射することによって、図4
(イ)、(ロ)に示すように、この2列千鳥状の蛍光発
光素子60によって、印画紙3は1露光ドット幅で一直
線上に露光される。同様に、各露光ヘッド30R、30
G、30Bの対応する蛍光発光素子60による露光ドッ
トが重なるように制御することによりフルカラーの露光
ドットが印画紙3に形成される。尚、補正値として、露
光画素の発光時間(露光時間)の補正を行うこと、ある
いは、輝度設定用の電圧値の補正と発光時間との補正と
を行うことも考えられる。
【0026】印画紙3に対するこのようなライン露光
を、この露光ヘッド30を副走査方向に移動させながら
行うことにより、印画紙3のプリントエリアにプリント
すべき画像に対応する潜像が全て形成されることにな
る。
【0027】次に、上述した蛍光露光ヘッド30を印画
紙3に対して副走査させる機構について図6を用いて説
明する。
【0028】R・G・Bの3つの蛍光露光ヘッド30
R、30G、30Bをハウジング31に組み込むことに
より一体化された蛍光露光ヘッド30を副走査方向に移
動させる往復移動機構は、印画紙3を搬送する搬送ベル
ト40の上部に配置された矩形のフレーム45に取り付
けられており、その基本的な構成要素は、ハウジング3
1の端部に備えられたガイド部材51と、ナット52に
螺合するネジ軸53と、このネジ軸53を正逆回転させ
るステッピングモータ型の電動モータ54とを備えて構
成されている。そして電動モータ54を回転させること
によりハウジング31と一体的に露光ヘッド30R、3
0G、30Bを移動させると共に、この移動時の電動モ
ータ54の駆動速度と同期したタイミングでデジタル画
像データから生成されたプリントデータを蛍光露光ヘッ
ド30R、30G、30Bに転送することによって印画
紙3に画像データの潜像を形成するものとなっている。
露光された印画紙3は、図示されていない現像処理部で
現像処理され、乾燥されることにより、最終的な写真プ
リントとなる。
【0029】さらに、図10を用いて、上述したデジタ
ル光プリンタの制御系の構成を説明する。この制御系
は、デジタルカメラやスキャナなどを通じて入力された
デジタル画像データを処理してプリントデータを生成す
ると共に、このプリントデータによって蛍光露光ヘッド
30を制御するコントローラ8と、往復移動機構の制御
を行うサブコントローラ108と、濃度値測定ユニット
90とから構成されている。コントローラ8とサブコン
トローラ108は通信可能に接続されている。コントロ
ーラ8やサブコントローラ108は、CPU、ROM、
RAM、I/F回路などからなるマイクロコンピュータ
システムを中核部材として構成され、この蛍光ビーム式
画像形成装置に必要な各種機能をハードウエア又はソフ
トウエア或いはその両方で実現させている。つまり、上
述した蛍光露光ヘッド30の制御や蛍光発光素子60の
輝度むら補正を行うため、このコントローラ8には、同
図に示すように、入出力インターフェース81を介して
送り込まれた画像データを所定のアルゴリズムで処理す
る画像処理部82と、蛍光露光ヘッド30の駆動条件を
設定するプリンター制御部83と、輝度補正値(係数と
して設定される)を管理する輝度補正値管理部85と、
この輝度補正値管理部85の管理の下で輝度補正値を格
納している補正テーブル86と、前述した輝度むら補正
作業時に適切な濃度値をもったテスト露光ドットが作り
出されるように適切な露光階調値をもったテストプリン
トデータを生成するテストプリント生成部87とが構築
されている。
【0030】画像処理部82は、デジタルカメラ、スキ
ャナ、CDなどデジタル画像を取得する外部機器からの
デジタル画像データや操作卓を通じて入力されてビット
マップ展開されたデータを画像処理して、蛍光露光ヘッ
ド30に最適な、各色ピクセル(ドット)単位で256
段階(8ビット)に区分された露光階調度を作り出す。
この露光階調度に基づいて蛍光露光ヘッド30を駆動す
るプリンター制御部83は、陰極電圧を制御する陰極制
御部83aと制御電極電圧を制御する制御電極制御部8
3bと陽極電圧を制御する陽極制御部83cを備え、こ
のプリンタ制御部83からの画像データはプリントヘッ
ドドライバ84を介して蛍光露光ヘッド30に送られ
る。
【0031】蛍光露光ヘッド30を用いた露光の要請が
あれば、プリンター制御部83は輝度補正値管理部85
に指令を与えることで補正テーブル86から、各蛍光発
光素子60のための輝度補正値を参照し、各蛍光発光素
子60を発光駆動させるために送られてきた画像データ
の露光階調値を、この輝度補正値で補正し、この補正さ
れた値を露光ヘッドドライバー84へ送る。このように
して補正されて、露光ヘッドドライバー84へ送られた
各色の露光階調値はそこで駆動電圧信号に変換され、R
・G・Bの蛍光露光ヘッド30R、30G、30Bに送
られる。
【0032】テストプリント生成部87は後述するよう
に印画紙3に対してテストプリントシートを形成する画
像データを保存すると共に、その画像データを露光ヘッ
ド30に転送してテストプリントを可能にするものであ
る。
【0033】さらにコントローラ8の入出力インターフ
ェース81にはサブコントローラ108の通信ポート1
08aが接続されている。サブコントローラ108には
蛍光露光ヘッド30の走査速度とタイミングに関する制
御信号を生成する走査制御部108bが備えられてお
り、サブコントローラ108はコントローラ8と連係し
て、出力ポート108cとモータドライバー108dを
介して電動モータ54に制御信号を送る。このコントロ
ーラ8とサブコントローラ108の連係により、印画紙
3の所定位置に蛍光露光ヘッド30による露光が行われ
る。
【0034】各蛍光発光素子60の発光特性は、蛍光体
64自身の発光特性や蛍光体64の発光面積や各電極間
の距離などにばらつきによる輝度むら(同一の露光階調
値に基づいて発光動作させても各蛍光発光素子60の光
量が同じでないこと、結果的に露光ドット30の濃度も
異なることになる)を補償するため、各露光ヘッド30
に与える駆動電圧信号を調整しなければならない。ま
た、露光ヘッド30を数百時間レベルの長期にわたって
動作させていると、蛍光発光素子60の経時的発光特性
のばらつきからも輝度むらが生じる。
【0035】この輝度むらを補正するため、少なくとも
定期的に行われる輝度むら補正作業時には、作成された
テストプリントシートのテスト露光ドットの濃度値を測
定するための濃度値測定ユニット90が利用される。濃
度測定ユニット90は、基本的には、前述したテストプ
リントシートに形成された各蛍光発光素子60の露光ド
ットを読み込むスキャナ91、このスキャナ91の制御
を行うスキャナ制御部92、このスキャナ91から読み
込まれた各テスト露光ドットラインの濃度値を代表する
代表濃度値を前述した方法で算出する濃度算出部93を
含んでいる。
【0036】そして、この濃度算出部93からの算出結
果に基づいて各蛍光発光素子60に対応する補正値とし
ての輝度補正値を求め、この輝度補正値を補正テーブル
86に格納する処理が行われる。この処理手順は図11
のフローチャートに示すように示すことが可能である。
つまり、前記テストプリントシートを印画紙3に露光す
るテストプリント(ライン露光処理の一例)を実行す
る。このテストプリントでは図7及び図8に示す画像を
形成するためテストプリントシートの露光が行われた後
に、現像処理が行われるものである。そして、このテス
トプリントシートの画像情報のうち独立して形成された
テスト露光ドットラインELのデータをスキャナ91で
読み取るスキャニングを実行し、このスキャニングの結
果に基づいて輝度補正値管理部85が輝度補正値を求め
ライン補正値として補正テーブル86に格納する処理を
行う(#01〜#03ステップ)。
【0037】この#01〜#03ステップがライン補正
値設定ステップであり、この初期補正ステップを複数回
繰り返して実行することでライン補正値の更新を行った
後に(#04ステップ)、#01ステップと同様にテス
トプリントシートを印画紙3に露光するテストプリント
(エリア露光処理の一例)を実行し、現像処理によって
画像情報を得るエリア露光処理としてのテストプリント
を実行し、このテストプリントでは前述と同様のテスト
プリントシートの露光が行われた後に、現像処理が行わ
れるものとなっている。そして、このテストプリントシ
ートのうち、テスト露光エリアEAのデータをスキャナ
91で読み取るスキャニングを実行し、このスキャニン
グの結果に基づいて輝度補正値管理部85が輝度補正値
を求めてエリア補正値として補正テーブル86に格納す
る処理を行う(#05〜#07ステップ)。尚、この#
05〜#07ステップでエリア補正値設定ステップが構
成されており、夫々の処理を以下に説明する。
【0038】既に述べたように、オッド蛍光発光素子6
0によるオッド露光ドットと、イーブン蛍光発光素子6
0によるイーブン露光ドットとは、図4(イ)のよう
に、一列のライン状の露光ドットパターンを作り出す。
ここで、白抜き四角はオッド露光ドットを示し、黒塗り
四角はイーブン露光ドットを示している。()で囲んだ
数字は蛍光発光素子60の素子番号を示している。
【0039】このライン状の露光ドットパターンを拡大
視すると、図4(ロ)のように、主走査方向で隣接する
露光ドット同士が互いにその最も外側の領域で部分的に
重なり合っており、スキャナ等で露光ドット単位の濃度
を読み取って各蛍光発光素子の発光状態を検査する際
に、隣接する別の露光ドットの影響を受けてしまう。こ
れを避けるため、オッド蛍光発光素子60によって形成
される露光ドットとイーブン蛍光発光素子60によって
形成される露光ドットが露光用露光ヘッド60の主走査
方向において互いに隣接しない露光ドットパターンが得
られるように、以下のような露光操作が行われる。
【0040】#01、#05ステップにおいて、実際の
テストプリントシートを作成する際には、図7に示すよ
うに主走査方向に沿って黒(K)の複数の参照ラインR
eが露光によって形成されると共に、この参照ラインR
eに挟まれる夫々の位置のテスト露光領域Exに対して
3本の露光ヘッド30R,30G,30Bの露光に対応
してR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の複数のテス
ト露光ドットラインELと、テスト露光エリアEA(露
光領域の一例)とが露光によって形成される(この露光
によって形成されれる露光ドットラインはこれらの3色
の露光に対応してシアン(C)、マゼンタ(M)、イエ
ロー(Y)に発色する)。また、夫々の参照ラインRe
の主走査方向での中間位置には露光ヘッド30の各素子
を特定するための基準となる基準点Spが副走査方向に
沿った姿勢のライン状に露光ドットラインと同じ色相と
なるよう露光によって形成され、テスト露光領域Exを
挟む一対の参照ラインReの一方には露光ヘッドを特定
するため識別ラインiLが、R(赤)の露光ヘッドに対
応して1本、G(緑)の露光ヘッドに対応して2本、B
(青)の露光ヘッドに対応して3本形成されている。
【0041】図7、図8に示すように、テスト露光領域
Exにおいて露光を行う際には、先ず、オッド蛍光発光
素子60だけを設定データに基づいて露光動作させ、テ
スト露光エリアEAとしてオッド露光ドットラインを形
成し、次にイーブン蛍光発光素子60だけを設定データ
に基づいて露光動作させ、テスト露光エリアEAとして
イーブン露光ドットラインを形成する。この処理がライ
ン露光処理であり、このオッド蛍光発光素子60の露光
とイーブン蛍光発光素子60との露光順序は逆であって
も良い。このライン露光処理の後には、オッド蛍光発光
素子60とイーブン蛍光発光素子60とを設定データに
基づいて同時に発光させることにより露光エリアEAオ
ッド露光ドット列と、イーブン露光ドット列とで隙間無
く露光をう。ここで、設定データとは、テストプリント
を行うためにプリント生成部87において予め保存され
たデータを指す。
【0042】尚、テスト露光ドットラインELの読み取
り時にテスト露光ドットラインEL同士の間の白地が測
定に及ぼす悪影響を避ける目的で他の蛍光発光素子60
(テスト露光ドットラインELがイーブン蛍光発光素子
で形成された場合にはオッド蛍光発光素子、これとは逆
に、テスト露光ドットラインELがオッド蛍光発光素子
で形成された場合には、イーブン蛍光発光素子)を駆動
することによりテスト露光ドットラインELの間が薄い
濃度のラインを形成するよう夫々の蛍光発光素子60を
駆動制御することも可能である。
【0043】#02ステップでは、テストプリントシー
トの全ての画像情報を通常フラットベットスキャナ91
(図10を参照・以下、単にスキャナと略称する)を使
用して取り込むのであるが、この処理では、識別ライン
iLの情報と、基準点Spとに基づいてテスト露光領域
Exの露光を行った素子の特定を行いながらテスト露光
ドットラインELの濃度値を測定する。このスキャナ9
1はラインセンサにて取り込まれるラインイメージを、
そのラインイメージの長手方向(以下、「ラインイメー
ジ方向」という)と直交するキャニング方向に連続的に
取り込むものであり、測定時には、ラインイメージ方向
における濃度値を、スキャニング方向に移動させながら
連続的に取り込んで2次元的な画像データとして取得す
ることにより、ラインイメージ方向での位置を示す数値
と、スキャニング方向での位置を示す数値とで示される
2次元座標によってピクセルの位置を特定できる形態で
画像データが保存される。
【0044】又、スキャナ91は、露光ヘッド30に較
べてラインイメージ方向の分解能とスキャニング方向の
分解能とが3倍の持つ性能のものが用いられている。こ
のことからスキャナ91のスキャニング方向と露光ヘッ
ド30の主走査方向とが平行姿勢となる理想的な状態で
は、取得された画像データを構成するピクセルは、1つ
のテスト露光ドット当たり9個となる(ここでは読取ピ
ッチと露光ドットピッチがちょうど合ったと仮定す
る)。このことを、例えば、蛍光発光素子60によるテ
スト露光ドットラインELに適用すると、図9に示すよ
うに模式的な図が得られる。このテスト露光ドットライ
ンELを構成するピクセルのうち、主走査方向で中央の
ピクセルから、任意に又は所定のルールに従ってn個
(ここでは3個若しくは5個)のピクセルをセンシング
ポイントP(ハッチングで示す位置)として選択し、各
ピクセルがもつ濃度値の平均値を基本濃度値とする処理
が行われる。
【0045】#03ステップでの補正処理を具体的に説
明すると、テストプリントシート(印画紙3)のテスト
露光ドットラインELの濃度を計測する場合には、テス
ト露光ドットラインELが形成された方向とスキャナ9
1のラインイメージ方向とを一致させる姿勢にセットし
て画像データの取り込みを行う。これにより取り込まれ
た画像データは、半導体メモリ等の記憶手段に対し、前
述のようにラインイメージ方向での位置を示す数値と、
スキャニング方向での位置を示す数値とで示される2次
元座標によってピクセルの位置を特定できる形態で保存
される。
【0046】このような処理から、基本濃度値に基づい
て夫々のテスト露光ドットラインELの濃度を均一化さ
せる輝度補正値をライン補正値として設定し補正テーブ
ル86に格納する。この輝度補正値は夫々の基本濃度値
の平均値を目標濃度とする値を演算により求めたもので
あって良く、又、特に偏差が大きい基本濃度値を除外し
たものの平均値を求め、この平均値を目標濃度とする値
を演算により求めたものであっても良い。
【0047】#04ステップでは、前述のように1度、
輝度補正値が補正テーブル86に格納された後には、こ
の補正テーブル86に格納された輝度補正値に基づいて
前記設定データの補正を行う状態で前記テストプリント
シートの露光を再度行い、又、このテストプリントシー
トの画像情報のスキャニングを行って再度、ライン補正
値を求める処理を行い、このライン補正値を既に補正テ
ーブル86格納されているライン補正値に代えて格納す
る(更新する)ことを説明している。
【0048】次に、#05ステップでは、補正テーブル
86に格納されている輝度補正値に基づいて前記設定デ
ータの補正を行う状態で前記テストプリントシートの露
光が行われ、#06ステップでは、テストプリントシー
トの全ての画像情報をフラットベットスキャナ91を使
用して取り込む処理が行われる。この処理では、識別ラ
インiLの情報に基づいてテスト露光エリアExを測定
する。このスキャナ91はラインセンサにて取り込まれ
るラインイメージを、そのラインイメージの長手方向
(以下、「ラインイメージ方向」という)と直交するキ
ャニング方向に連続的に取り込むものであり、測定時に
は、ラインイメージ方向における濃度値を、スキャニン
グ方向に移動させながら連続的に取り込んで2次元的な
画像データとして取得することにより、ラインイメージ
方向での位置を示す数値と、スキャニング方向での位置
を示す数値とで示される2次元座標によってピクセルの
位置を特定できる形態で画像データが保存される。
【0049】次に、テスト露光エリアEx内において、
テスト露光ドットラインTLの延長上に複数の露光ドッ
ト中に存在する複数のピクセルのうち任意に又は所定の
ルールに従って複数のセンシングポイントPを設定し、
夫々のセンシングポイントPの濃度を計測して、各ピク
セルが持つ濃度値の平均値を基本濃度とする。
【0050】#07ステップでは、基本濃度値に基づい
てテスト露光エリアEAを構成する露光ドットラインの
濃度を均一化させる輝度補正情報をエリア補正値として
補正テーブル86に格納するものとなっている。具体的
には、テスト露光エリアEAにおける露光ドットライン
は隙間なく形成されているので、このテスト露光エリア
EAの画像情報から対応する発光素子を特定することが
できない。そこで、スキャニングによって得られたライ
ンイメージから複数のテスト露光ドットラインELの位
置と、夫々のテスト露光ドットラインELに対応する蛍
光発光素子を特定する処理を先に行い、この処理の後
に、テスト露光エリアEAの領域内において、先に特定
したテスト露光ドットラインELの延長上に位置する画
像情報に複数のセンシングポイントPを設定し、夫々の
センシングポイントPにおける各ピクセルが持つ濃度値
の平均値を基本濃度値とし、更に、夫々の基本濃度値を
平均化させる輝度補正値をエリア補正値として設定する
ことや、特に偏差が大きい基本濃度値を除外したものの
平均値を演算により求め、この平均値を得るための輝度
補正値をエリア補正値として演算により求める処理が行
われる。
【0051】このようにエリア補正値を設定した後に
は、画像情報を印画紙3に露光してプリントを行う場合
にも、エリア補正値として補正値テーブル86に格納さ
れている輝度補正値に基づいて画像データの補正を行っ
て蛍光発光素子60を駆動することにより、その画像デ
ータが印画紙上の比較的広い面で類似した色相で、類似
した濃度を形成するものであっても、その画像データに
おいて副走査方向にライン状の濃度が過不足となる状態
での画質低下を招来することが無いのである。特に、本
発明の方法によってエリア補正値を設定する場合には、
テストプリントシートを印画紙3にプリントする処理を
行って印画紙上にテスト露光ドットラインELを形成す
る複数の蛍光発光素子60夫々の輝度のバラツキを先に
補正してライン補正値を設定し、この後に、露光エリア
における濃度の均一化を図るので、この濃度の均一化を
図る際には、既に設定されているライン補正値に基づい
てテストプリントシートを作成し、このテストプリント
シートに基づいてテスト露光エリアEAの濃度の均一化
を図るので補正量が少なくて済むばかりか、補正を行う
ことによって隣接する露光ドットの影響も小さい状態に
維持できるものとなり、結果として高能率で補正値を設
定できるものとなっている。
【0052】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、蛍光発光素子の他に光源からの光線を
液晶シャッターで制御することで感光材料に対して光線
を照射する構造の露光ヘッドに適用することも可能であ
り、このように液晶シャッターを用いたものでは液晶シ
ャッターによって光線を制御する最小単位が露光画素に
対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】露光ヘッドの断面図
【図2】蛍光発光素子の配置を示す模式図
【図3】ハウジングの断面図
【図4】露光ドットパターンを示す模式図
【図5】露光ドットパターンを示す模式図
【図6】蛍光露光ヘッドの往復移動機構を示す斜視図
【図7】テストプリントシートに露光される画像を示す
【図8】テスト露光エリアの拡大図
【図9】センシングポイントを示す図
【図10】処理系のブロック回路図
【図11】露光補正値設定手順のフローチャート
【符号の説明】
3 感光材料 30 露光ヘッド 60 露光画素
フロントページの続き Fターム(参考) 2C162 AE23 AE28 AE47 AE77 AF20 AF21 AF83 FA04 FA19 FA34 2H110 AA01 AA24 AC14 AC17 BA13 BA17 CE08 CE12 5C051 AA02 CA10 DA03 DB02 DB08 DB28 DC02 DC03 DC05 DE29 EA01 5C072 AA03 BA19 HA01 HA06 HB04 QA14 UA18 XA10 5C074 AA05 AA07 BB06 CC26 DD03 DD24 FF06 FF15 GG08 HH10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光ヘッドの複数の露光画素が列状に配
    置された主走査方向と直交する副走査方向に向けて該露
    光ヘッドと感光材料とを相対移動させると共に、この相
    対移動時に前記複数の露光画素のうち、主走査方向に隣
    接する露光画素によって形成される露光ドットライン同
    士が分離する位置関係となるようタイミングを設定して
    夫々の露光画素を、その露光画素に対応して設定された
    設定データで制御して光線の照射を行うことにより複数
    の露光ドットラインを感光材料に形成するライン露光処
    理を行い、 このライン露光処理によって感光材料に形成された複数
    の露光ドットラインの濃度を計測し、夫々の露光ドット
    ラインの濃度を均一化する補正値を求め、この補正値を
    前記設定データの補正を行うライン補正値として設定す
    るライン補正値設定ステップと、 露光ヘッドと感光材料とを副走査方向へ相対移動させる
    と共に、主走査方向に連続する複数の露光画素を前記ラ
    イン補正値設定ステップで補正された設定データで制御
    して光線の照射を行うことにより所定のエリア全面に露
    光領域を形成するエリア露光処理を行い、 このエリア露光処理で形成された露光エリアを構成する
    複数の露光ドットラインの濃度を計測し、この露光エリ
    ア全体の濃度を均一化する補正値を求め、この補正値を
    エリア補正値として設定するエリア補正値設定ステップ
    とで構成されている露光補正値設定方法。
  2. 【請求項2】 前記ライン補正値設定ステップが、前記
    ライン露光処理の実行の後に、このライン露光処理によ
    って設定されたライン補正値に基づいて設定データの補
    正を行った状態で再びライン露光処理を実行し、この後
    にライン補正値を更新する処理を1度、若しくは、2度
    以上行うよう処理形態が設定されている請求項1記載の
    露光補正値設定方法。
  3. 【請求項3】 前記ライン露光処理が、奇数列の露光画
    素を制御することによって奇数列の露光画素から同時に
    光線を送り出すプロセスと、偶数列の露光画素を制御す
    ることによって偶数列の露光画素から同時に光線を送り
    出すプロセスとを異なるタイミングで行うことにより2
    組の露光ドットラインを形成するよう設定されている請
    求項1又は2記載の露光補正値設定方法。
  4. 【請求項4】 前記ライン補正値設定ステップが、前記
    ライン露光処理によって形成された露光ドットラインに
    おける複数のセンシングポイントの濃度を計測し、その
    計測結果を平均化した平均値を求めることにより、この
    平均値を露光ドットラインの濃度に設定するプロセスを
    含んで構成されている請求項1又は2記載の露光補正値
    設定方法。
  5. 【請求項5】 前記エリア露光処理が、前記ライン補正
    値設定ステップによって設定されたライン補正値に基づ
    いて設定データの補正を行った状態で偶数列と奇数列と
    の露光画素を制御して光線の照射を行うことによりエリ
    アに露光を行うよう処理形態が設定されている請求項1
    又は2記載の露光補正値設定方法。
  6. 【請求項6】 前記エリア補正値設定ステップが、前記
    エリア露光処理によって形成された複数の露光ドットラ
    イン夫々における複数のセンシングポイントの濃度を計
    測し、その計測結果を平均化した平均値を求めることに
    より、この平均値を露光ドットラインの濃度に設定する
    プロセスを含んで構成されている請求項1又は2記載の
    露光補正値設定方法。
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