JP4527551B2 - 止水構造体及びその止水確認方法 - Google Patents

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この発明は、止水構造体及びその止水確認方法に関し、特に水路や池等のコンクリート製構造物の目地部を止水する止水構造体及びその止水確認方法に関するものである。
図10は、特開2000−34718号公報で開示されている従来の可撓性継手の概略構成を示した斜視図である。
図を参照して、可撓性継手61は、例えばクロロプレンゴム等のゴム状弾性体を主材料として構成され、断面逆U字形状に形成された屈曲部64と、屈曲部64の両端の各々に接続された平板状の一対の平板部63a及び63bと、平板部63a及び63bの各々の下面から突出するように形成され、平板部63a及び63bの各々の長手方向に沿って延びる一対の止水線62a及び62bとを備えている。この可撓性継手61は、例えば共同溝、放水路等のコンクリート構造物の目地部を止水するために用いられるものである。
図11は、図10で示した可撓性継手の取り付け状態の一例を示した断面図である。
図を参照して、可撓性継手61は、止水線62a及び62bの各々が目地部66を挟んでコンクリートブロック65a及び65bに接するように配置されている。平板部63aの外方面には更に押え金具67が配置され、平板部63aと押え金具67とを貫通するアンカーボルト68と、アンカーボルト68にワッシャー70を介して取り付けられたナット69とを介して平板部63aがコンクリートブロック65aに固定されている。尚、他方の平板部63bについても、平板部63aと同様にして、コンクリートブロック65bに固定されている。
このように可撓性継手61を取り付けると、一対の止水線62a及び62bは目地部66の長手方向に沿ってコンクリートブロック65a及び65bの外面に圧着され、目地部66が止水された状態となる。また、可撓性継手61は、断面逆U字形の屈曲部64を有することによって、地震等の際には、コンクリートブロック65a及び65bの変位に追従して変形することができるため、止水状態が安定して維持される。
上記のような可撓性継手では、一対の止水線の圧着によって目地部を止水するため、止水線の圧着状態が不安定な場合には止水性能を維持することができなくなってしまう。そのため、可撓性継手の取り付け時にその止水性能を確認することが必要となる。
しかしながら、上記のような可撓性継手の構造では、一対の止水線の各々の外側の部分が外部と連通(開放)状態となるため、そのまま止水線の部分に水圧をかけて、止水線の圧着による止水性能を確認することは困難である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、止水性能の確認が可能となる止水構造体及びその止水確認方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、隣接するコンクリートブロックの目地部を止水するための止水構造体であって、目地部をその長手方向に沿って覆うことができる止水材と、止水材の目地部側に対応する面に突出するように形成され、目地部を中心として目地部の長手方向に沿って延びる一対の第1線条体と、止水材の目地部側に対応する面に突出するように形成され、目地部を中心として第1線条体の各々の外側において目地部の長手方向に沿って延びる一対の第2線条体と、止水材をコンクリートブロックの各々に固定するために形成され、目地部を中心として第2線条体の各々の外側に位置する固定手段とを備え、固定手段は、止水材に対して目地部を中心とする第2線条体の各々の外側に形成された少なくとも一対の第1開口を含み、止水材は、第1開口の各々を挿通するようにコンクリートブロックに取り付けられた少なくとも一対のアンカーボルト及びナットを介して固定されるものである。
このように構成すると、止水材をコンクリートブロックに固定した際に、第1線条体と第2線条体との間に空間が形成される。又、第1開口を挿通するアンカーボルト及びナットを介して止水材が固定される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、止水材には、隣接する第1線条体の各々と第2線条体の各々との間に第2開口が更に形成されるものである。
このように構成すると、止水材の固定時に、第1線条体と第2線条体との間に形成される空間と止水材の外方とが第2開口を介して連通状態となる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、第2線条体の各々には、少なくとも1つの不連続部分が更に形成されるものである。
このように構成すると、止水材の固定時に、第1線条体と第2線条体との間に形成される空間と止水材の外方とが第2線条体の不連続部分を介して連通状態となる。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、止水材の目地部側に対応する面に突出するように形成され、目地部を中心とする第1開口の各々の外側において、目地部の長手方向に沿って延びる一対の第3線条体を更に備えるものである。
このように構成すると、止水材の固定時に、第3線条体によって第1線条体の配置が安定する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、固定手段は、止水材の外方側における第1線条体と第2線条体と第3線条体とに対応する部分を少なくとも覆うように配置され、アンカーボルト及びナットによって止水材を押圧する一対の押さえ板を更に含むものである。
このように構成すると、止水材の固定時に、押さえ板による押圧力が止水材を介して第1線条体と第2線条体と第3線状体とに集中する。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の止水構造体の止水確認方法であって、止水構造体を、第1線状体の各々と第2線条体の各々とが目地部を跨いだ状態でコンクリートブロックに密着するように固定手段を介して取り付ける第1工程と、第1線状体の各々と第2線条体の各々との間に形成される空間に水圧を掛ける第2工程と、掛けられた水圧の変化を確認する第3工程とを備えたものである。
このように構成すると、止水構造体の取り付け時に、固定手段の影響を受けることなく第1線条体及び第2線条体による止水状態の確認が可能となる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、止水材をコンクリートブロックに固定した際に、第1線条体と第2線条体との間に空間が形成されるため、形成された空間にその両端側から圧力を加えて、止水性能を確認することが可能となる。又、第1開口を挿通するアンカーボルト及びナットを介して止水材が固定されるため、止水材の取り付けを効率的に行うことが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、止水材の固定時に、第1線条体と第2線条体との間に形成される空間と止水材の外方とが第2開口を介して連通状態となるため、止水構造体の取付状態にかかわらず、形成された空間に第2開口から圧力を加えて止水性能を確認することが可能となる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、止水材の固定時に、第1線条体と第2線条体との間に形成される空間と止水材の外方とが第2線条体の不連続部分を介して連通状態となるため、止水構造体の取付状態にかかわらず、形成された空間に不連続部分から圧力を加えて止水性能を確認することが可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、止水材の固定時に、第3線条体によって第1線条体の配置が安定するため、第1線状体及び第2線条体による止水状態が安定して発揮される。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、止水材の固定時に、押さえ板による押圧力が止水材を介して第1線条体と第2線条体と第3線状体とに集中するため、第1線条体及び第2線条体による止水状態がより確実となる。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、止水構造体の取り付け時に、固定手段の影響を受けることなく第1線条体及び第2線条体による止水状態の確認が可能となるため、目地部が確実に止水された状態で止水構造体を取り付けることが可能となる。
図1は、この発明の第1の実施の形態による止水構造体の概略構成を示した斜視図である。
図を参照して、断面U字形状を有する一対のコンクリートブロック2a及び2bによって水路が構成されている。そして、止水材17と押さえ板20a及び20bとを含む止水構造体10が、隣接するコンクリートブロック2a及び2bの目地部3をその長手方向に沿って内側から覆うように取り付けられている。
図2は、図1で示したII−IIラインの拡大図であり、図3は、図2で示したIII−IIIラインの断面図である。
これらの図を参照して、止水構造体10は、目地部3をその長手方向に沿って覆うことができる止水材17と、止水材17の目地部3側の面に形成された一対の第1線条体11a及び11b及び一対の第2線条体12a及び12bとを中心として構成されている。
止水材17は、例えばゴム等の非透水性の材料を主として形成され、隣接するコンクリートブロック2a及び2bの端部の各々に形成された切欠部4a及び4b内部に収納され、断面U字形状を有する屈曲部16と、屈曲部16の両端部の各々に接続された一対の平板部15a及び15bとから構成されている。この屈曲部16は、例えば地震等の際に、止水材17がコンクリートブロック2a及び2bの変位に追従して変形することができるように設けられているものである。
また、止水材17の平面部15a及び15bには、目地部3を中心とする第2線条体12a及び12bの外側の部分に、開口18a及び18bがそれぞれ形成されている。これらの開口18a及び18bは、止水材17をコンクリートブロック2a及び2bに固定するために形成されているものである。
第1線条体11a及び11bの各々は、平面部15a及び15bの目地部3側に対応する面から突出し、目地部3を中心として目地部3の長手方向に沿って直線状に延びるように形成されている。また、第2線条体12a及び12bの各々は、平面部15a及び15bの目地部3側に対応する面から突出し、目地部3を中心とする第1線条体11a及び11bの各々の外側において、目地部3の長手方向に沿って直線状に延びるように形成されている。
更に、止水材17の目地部3側の面には、一対の第3線条体13a及び13bと、一対の第4線条体14a及び14bとが形成されている。第3線条体13a及び13bは、平面部15a及び15bの目地部3側に対応する面から突出し、目地部3を中心とする開口18a及び18bの外側において、目地部3の長手方向に沿って直線状に延びるように形成されている。また、第4線条体14a及び14bは、平面部15a及び15bの目地部3側の面から突出し、目地部3を中心とする第1線条体11a及び11bの各々の内側において、目地部3の長手方向に沿って直線状に延びるように形成されている。
尚、この実施の形態においては、これらの第1線条体11a及び11bと、第2線条体12a及び12bと、第3線条体13a及び13bと、第4線条体14a及び14bとは、止水材17と同一材料によって止水材17と一体的に形成されている。また、平板部15aの目地部3側において、第2線条体12a及び第3線条体13aの間と、第1線条体11a及び第4線条体14aの間には、例えば未加硫のブチルゴムよりなる充填材25及び充填材26がそれぞれ充填されている。この充填材25は、第2線条体12aと第3線条体13aとの間の止水を補強し、充填材26は、第1線条体11aによる止水を補強すると共に、第1線条体11a及び第4線条体14aの各々の配置を安定させるためのものである。他方の平板部15bにおける平板部15aと対応する部分についても同様に充填材が充填されている。これらの充填材25及び充填材26の充填方法は特に限定されないが、例えば、流動状の未加硫のブチルゴム等の材料を、取り付け前の止水材17の所定の部分に予め塗布して硬化させておけば良い。
更に、上記のように形成された止水材17の外方面に沿うように、例えば金属板よりなる一対の押さえ板20a及び20bが配置されている。押さえ板20aの幅方向の寸法は、平板部15aの外方側における第3線条体13aから第4線条体14aまでに対応する部分を覆うことができる大きさに設定されている。他方の押さえ板20bの寸法についても、押さえ板20aと同様に設定されている。また、押さえ板20a及び20bには、止水材17の開口18a及び18bと対応する位置に、アンカーボルト21a及び21bを挿通させるための開口24a及び24bが形成されている。尚、これらの押さえ板20a及び20bは、止水材17に形成された開口18a及び18bと共に、止水材17をコンクリートブロック2a及び2bに固定するための固定手段を構成するものである。
ここで、上述のような止水材17の取り付けと、止水構造体10の止水性能の確認方法について説明する。
第1工程では、目地部3に上述した止水構造体10の取り付けを行う。
まず、止水材17を、第1線条体11a及び11bの各々と、第2線条体12a及び12bの各々とが、目地部3を跨いだ状態でコンクリートブロック2a及び2bに接するように配置し、コンクリートブロック2a及び2bにその一部が埋め込まれて固定されたアンカーボルト21a及び21bの各々を、平板部15a及び15bに形成された開口18a及び18bの各々に挿通させる。
次に、押さえ板20a及び20bの各々を、平板部15a及び15bの外方側に配置し、各々に形成された開口24a及び24bにアンカーボルト21a及び21bの各々を挿通させる。
そして、アンカーボルト21a及び21bの各々にワッシャー23a及び23bと、ナット22a及び22bとを取り付けた後、押さえ板20a及び20bを介して止水材17をコンクリートブロック2a及び2bへと押圧するように、ナット22a及び22bをアンカーボルト21a及び21bに対して所定トルクにて締め付ける。
以上の第1工程を経て、止水材17をコンクリートブロック2a及び2bに固定すると、隣接する第1線条体11a及び11bの各々と第2線条体12a及び12bの各々との間に空間が形成される。よって、以降の工程において、形成された空間にその両端側から圧力を加えて、止水性能を確認することが可能となる。
また、この実施の形態による止水構造体10にあっては、止水材17の開口18a及び18bを挿通するアンカーボルト21a及び21bとを介して、止水材17が固定されるため、止水材17を効率的に取り付けることが可能となる。
これらのアンカーボルト21a及び21bは、止水材17における目地部3を中心とする第2線条体12a及び12bの各々の外側を貫通するように配置されているが、この実施の形態では、アンカーボルト21a及び21bの更に外側に一対の第3線条体13a及び13bが形成されている。これにより、止水材17の固定時に、第3線条体によって第1線条体11a及び11bにかかる力が安定するため、第1線条体11a及び11b並びに第2線条体12a及び12bによる止水状態が安定して発揮されることになる。特に、平板状の押さえ板20a及び20bを用いて止水材17が取り付けられることによって、押さえ板20a及び20bから加わる押圧力が止水材17を介して第1から第4の各線条体(11〜14)に集中する。したがって、第1線条体11a及び11b並びに第2線条体12a及び12bの圧着による止水状態がより確実に発揮される。
更に、この実施の形態においては、第1線条体11a及び11b並びに第2線条体12a及び12bに加えて、第1線条体11a及び11bの各々より目地部3側に形成された第4線条体14a及び14bによっても止水が補強されるため、止水構造体10による止水性能がより一層向上する。
次に、第2工程では、第1線条体11a及び11bの各々と第2線条体12a及び12bの各々との間に形成された空間に、止水材17の長手方向の端部(例えば図2の矢印で示した位置)から水を注入する。このとき、形成された空間の内部へと、止水材17の長手方向の一方の端部のみから注水しても良いし、両方の端部から注水しても良い。注水後、止水材17の両端部を閉じて注入された水を封入し、更に水が封入された空間に水圧を掛ける。
そして、第3工程において、掛けられた水圧の変化を所定時間内において確認する。すなわち、掛けられた水圧の低下がなければ、第1線条体11a及び11bの各々並びに第2線条体12a及び12bの各々の圧着により止水性能が発揮されていることを確認することができる。
以上のような工程によれば、止水構造体10の取り付け時に、固定手段を構成する開口18a及び18bと押さえ板20a及び20bとの影響を受けることなく、第1線条体11a及び11b並びに第2線条体12a及び12bの各々による止水状態を確認することが可能となるため、目地部3が確実に止水された状態で止水構造体10を取り付けることが可能となる。
図4は、この発明の第2の実施の形態による止水構造体の概略構成を示した斜視図であり、図5は、図4で示したV−Vラインの拡大図であり、図6は、図5で示したVI−VIラインの断面図であり、更に図7は、図5で示したVII−VIIラインの断面図である。
これらの図を参照して、この実施の形態による止水構造体10の基本的な構成は先の第1の実施の形態によるものと同様であるので、以下では相違点を中心に説明する。また、止水構造体10は目地部3を中心として左右対称に構成されているため、以下では止水構造体の左側部分を中心に説明する。
この実施の形態においては、コンクリートブロック2a及び2bとしてボックスカルバートが用いられ、止水材17は、目地部3をその長手方向に沿って環状に覆うように取り付けられると共に、その長手方向の両端部同志が図示されない位置で互いに接続されている。また、この実施の形態による止水材17は、図6及び図7に示されるように、コンクリートブロック2a及び2bの端部の形状に対応して、屈曲部16がコンクリートブロック2a及び2bの外方に断面逆U字形に突出するように形成されているが、その機能は先の第1の実施の形態における屈曲部と同一である。
更に、この実施の形態においては、第2線条体12a及び第3線状体13aの各々には、互いに対応する部分に切欠34及び切欠35を設けることによって、不連続部分が形成されている点が、先の第1の実施の形態によるものとは異なっている。そして、平板部15aの目地部3側の面から突出すると共に、第2線条体12aの切欠34側の端部の各々と、これに対応する第3線条体13aの切欠35側の端部の各々とを接続するように延びる一対の仕切り29a及び29bが形成されている。
このように構成されているため、止水材17のコンクリートブロックへの固定時には、第2線条体12aの切欠34と、仕切り29a及び29bと、第3線条体13aの切欠35とによって、連続する隙間28が形成されることになる。これにより、第1線条体11aと第2線条体12aとの間に形成される空間と止水材17の外方とが、第2線条体12aの不連続部分である切欠34を介して連通状態となる。
したがって、図4に示したように、止水材17を環状に取り付けてその両端部の各々を接続しても、止水材17の取り付け状態にかかわらず、挿通孔28から第2線条体12aの切欠34を介して、第1線条体11aと第2線条体12aとの間の空間に圧力を加えることによって、第1線条体11a及び第2線条体12aの圧着による止水性能を確認することが可能となる。
図8は、この発明の第3の実施の形態による止水構造体の概略構成を示した正面図であり、図9は、図8で示したIX−IXラインの断面図である。
これらの図を参照して、この実施の形態による止水構造体10の基本的な構成は先の第1の実施の形態によるものと同様であるが、止水材17における第1線条体11aと第2線条体12aとの間と、第1線条体11bと第2線条体12bとの間に、開口32a及び32bがそれぞれ形成されている点が先の第1の実施の形態とは異なっている。また、押さえ板20a及び20bにおける開口32a及び32bと対応する位置には、開口31a及び31bがそれぞれ形成されている。
このように構成されているため、止水材17の固定時に第1線条体11a及び11bの各々と第2線条体12a及び12bの各々との間に形成された空間と止水材17の外方とが、開口32a及び32bと開口31a及び31bとを介して連通状態となる。よって、先の第2の実施の形態(図4)のように止水材17を環状に取り付け、形成された空間に止水材17の端部から加圧できない場合であっても、開口32a及び32bを介して圧力を加えることによって、第1線条体11a及び11b並びに第2線条体12a及び12bによる止水性能を確認することが可能となる。
尚、上記の各実施の形態では、コンクリートブロックとして、断面U字形の水路ブロックやボックスカルバートのようなプレキャストコンクリートブロックを用いたコンクリート製構造物に止水構造体を適用しているが、必ずしもプレキャストコンクリートブロックである必要はなく、現場打ちのコンクリートで形成したコンクリートブロックの目地部にも同様に適用することが可能である。
また、上記の各実施の形態では、止水構造体の固定手段として、止水材に形成された開口と押さえ板とを備えているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、止水材における目地部を中心とした第2線条体の各々の外側において固定されていれば、固定手段は他の構成でも良い。
更に、上記の各実施の形態では、固定手段には押さえ板が含まれているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、止水材の材質や形状等によっては、押さえ板はなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、第1から第4の各線条体は、止水材と一体成形されているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、第1から第4の各線条体の少なくとも1つを止水材とは別体に形成したり、別体として形成された線条体及び止水材を互いに接続しても良い。また、止水材と第1から第4の各線条体とは、必ずしも同一材料で形成する必要はなく、止水性能を発揮することができる材料で形成されていれば良い。
更に、上記の各実施の形態では、止水材はコンクリートブロックに各々の一部が埋め込まれたアンカーボルト及びナットを介して固定されているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、止水材の固定手段を介して止水材をコンクリートブロックに固定することができれば、他の手段を用いても良い。
更に、上記の各実施の形態では、止水材には、目地部を中心とする第2線条体の各々の外側に一対の第3線条体が形成されているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、止水材の寸法や固定具の形状等によっては、第3線条体はなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、止水材には、目地部を中心とする第1線条体の各々の内側に一対の第4線条体が形成されているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、第4線条体はなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、止水材における第1線条体及び第4線条体の各々の間の部分と、第2線条体及び第3線条体の各々の間の部分とに、ブチルゴムよりなる充填材が充填されているが、充填材の充填の有無や充填箇所は適宜変更しても良い。また、ブチルゴム以外の材料を充填材として使用しても良い。
更に、上記の各実施の形態では、止水材には屈曲部が形成されているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、屈曲部はなくても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、第2線条体及び第3線条体の各々の一部を切欠くことによって不連続部分が構成されているが、必ずしも切欠でなくても、少なくとも第2線条体の一部に不連続部分が形成されていれば良い。また、不連続部分は、2カ所以上形成しても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、第2線条体の不連続部分と第3線条体の不連続部分とを接続する仕切りが形成されているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、止水材の固定時に、第1線条体と第2線条体との間の空間が、第2線条体の不連続部分を介して止水材の外方と連通状態となっていれば良い。
更に、上記の第3の実施の形態では、止水材には、隣接する第1線条体の各々と第2線条体の各々との間の部分に開口が1つずつ形成されているが、必ずしもこのように構成する必要はなく、当該部分の少なくとも一方に2以上の開口を形成しても良い。
更に、上記の第3の実施の形態では、押さえ板には、隣接する第1線条体の各々と第2線条体の各々との間の部分に形成された開口と対応する位置に開口が形成されているが、必ずしもこのように押さえ板にも開口を形成する必要はなく、止水材の固定時に、第1線条体の各々と第2線条体の各々との間に形成される空間に開口を介して圧力を掛けることができるように構成されていれば良い。
この発明の第1の実施の形態による止水構造体の概略構成を示した斜視図である。 図1で示したII−IIラインの拡大図である。 図2で示したIII−IIIラインの断面図である。 この発明の第2の実施の形態による止水構造体の概略構成を示した斜視図である。 図4で示したV−Vラインの拡大図である。 図5で示したVI−VIラインの断面図である。 図5で示したVII−VIIラインの断面図である。 この発明の第3の実施の形態による止水構造体の概略構成を示した正面図である。 図8で示したIX−IXラインの断面図である。 従来の可撓性継手の概略構成を示した斜視図である。 図10で示した可撓性継手の取り付け状態の一例を示した断面図である。
符号の説明
2…コンクリートブロック
3…目地部
10…止水構造体
11…第1線条体
12…第2線条体
13…第3線条体
17…止水材
18、24、31、32…開口
20…押さえ板
21…アンカーボルト
22…ナット
34、35…切欠
尚、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (6)

  1. 隣接するコンクリートブロックの目地部を止水するための止水構造体であって、
    前記目地部をその長手方向に沿って覆うことができる止水材と、
    前記止水材の前記目地部側に対応する面に突出するように形成され、前記目地部を中心として前記目地部の長手方向に沿って延びる一対の第1線条体と、
    前記止水材の前記目地部側に対応する面に突出するように形成され、前記目地部を中心として前記第1線条体の各々の外側において前記目地部の長手方向に沿って延びる一対の第2線条体と、
    前記止水材を前記コンクリートブロックの各々に固定するために形成され、前記目地部を中心として前記第2線条体の各々の外側に位置する固定手段とを備え、
    前記固定手段は、前記止水材に対して前記目地部を中心とする前記第2線条体の各々の外側に形成された少なくとも一対の第1開口を含み、
    前記止水材は、前記第1開口の各々を挿通するように前記コンクリートブロックに取り付けられた少なくとも一対のアンカーボルト及びナットを介して固定される、止水構造体。
  2. 前記止水材には、隣接する前記第1線条体の各々と前記第2線条体の各々との間に第2開口が更に形成される、請求項1記載の止水構造体。
  3. 前記第2線条体の各々には、少なくとも1つの不連続部分が更に形成される、請求項1記載の止水構造体。
  4. 前記止水材の前記目地部側に対応する面に突出するように形成され、前記目地部を中心とする前記第1開口の各々の外側において、前記目地部の長手方向に沿って延びる一対の第3線条体を更に備える、請求項1から請求項3のいずれかに記載の止水構造体。
  5. 前記固定手段は、前記止水材の外方側における前記第1線条体と前記第2線条体と前記第3線条体とに対応する部分を少なくとも覆うように配置され、前記アンカーボルト及びナットによって前記止水材を押圧する一対の押さえ板を更に含む、請求項4記載の止水構造体。
  6. 請求項1記載の止水構造体の止水確認方法であって、
    前記止水構造体を、前記第1線状体の各々と前記第2線条体の各々とが前記目地部を跨いだ状態で前記コンクリートブロックに密着するように前記固定手段を介して取り付ける第1工程と、
    前記第1線状体の各々と前記第2線条体の各々との間に形成される空間に水圧を掛ける第2工程と、
    前記掛けられた水圧の変化を確認する第3工程とを備えた、止水確認方法。
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