JP4527123B2 - 音を発する表面の表面要素からもたらされる音圧を算出する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、騒音放射を低減する目的で、音源、特に騒音源を検出すること、および明らかにすることに関する。
環境および人間の保護が、ますます重要になっている。建造物、自動車、バス、および航空機などの乗り物、家庭用電化製品、ならびに工業機械は、エンジン、モータ、ギア、トランスミッションなどの、騒音を生み出す構成要素を有する。個人をそのような騒音から保護するため、騒音を生み出す構成要素、および人間に至る騒音の伝達経路が、生み出される騒音を源において低減し、源から人間まで伝達される騒音を低減する目的で、調査されてきた。
機械的構造や、空気、もしくは、その他の流体などの、騒音を生み出す媒体、および騒音を伝達する媒体の音響特性を試験することは、騒音低減プロセスの重要な一部である。前述したような、いくつかの騒音源を有する複雑な構造では、騒音源および伝達経路、ならびに知覚される騒音へのそれらの源および経路の寄与を明らかにすることは、複雑である可能性がある。
物理的構造の振動音響解析のための数学モデル、およびコンピュータ化された方法が存在する。デンマーク所在のBruel & Kjaer Sound and Vibration Measurement A/Sからすべて出されている、Mouth Simulatorタイプ4227、Ear Simulatorタイプ4185および4195、Head and Torso Simulatorタイプ4100および4128などの、人間の諸部分の音響特性をシミュレートするための音響ツール群が存在する。以上のすべては、源から人間までの「通常の」順方向伝達における相異なる段階で、音を解析する際に使用されることを目的としている。
欧州特許第0015852号が、音源によって発せられる全音響出力または方向音響出力を測定するための3次元マイク・アレイを開示している。そのようなアレイは、本発明の方法で使用するのに適している。
米国特許出願公開第2002/0035456号が、物体によって生み出される、または物体から散乱される波からもたらされる、ある地点における音圧を予測するための方法を開示している。この方法は、音響伝達ベクトルおよび相反定理を使用する。聴取位置における点音源のシミュレーション、物体表面における応答の数値的算出を介する、したがって、音響伝達ベクトルにおける諸要素を介する音響伝達ベクトルの純粋に数値的な逆算出が開示されている。
小さい全方向の音源から測定点に至る音に関する伝達関数は、しばしば、H=p/Qとして定義された音響伝達関数H(または、音響伝達インピーダンスZ)として表現され、ただし、Qは、音源から発せられる体積速度であり、pは、音源によって生み出された体積速度Qからもたらされる、測定点における音圧である。ほとんどのケースで、解析される機械的伝達媒体と音響媒体は、相反であり、これは、音響伝達関数が、順方向伝達と逆方向伝達の両方に関して同一であることを意味する。つまり、音源と測定マイクが入れ替えられ、媒体を介する音の伝達が逆にされ、境界条件がそのままである場合、音響伝達インピーダンスは、影響を受けない、すなわち、「順方向」音響伝達インピーダンスと「逆方向」音響インピーダンスは、全く同じである。
音の伝達を解析する際に、この事実を利用して、音源が、人間によって通常、占有される位置に、すなわち、「聴取」位置に配置され、マイクが、音源の通常の位置に配置されることが知られている。これは、音源を明らかにし、騒音を、源から聴取位置に至る、その騒音の経路上で追跡する際、明確な利点を有する。
順方向伝達経路を測定する場合、Bruel & Kjaer Sound and Vibration Measurement A/SからのHead and Torso Simulatorタイプ4100が、聴取位置に配置されることが可能であり、これにより、耳までの伝達関数に対する頭部と胴の影響が考慮に入れられるため、順方向伝達経路の非常に現実的な測定値が得られることが可能である。デンマーク特許出願PA200300589が、人間の頭部、ならびに、場合により、胴の音響特性をシミュレートするシミュレータを開示している。そのシミュレータは、シミュレートされた耳を通して音響信号を出力するための音源を含む。そのようなシミュレータは、逆方向の測定の連鎖を完成させ、人間によって通常、占有される位置に、すなわち、「聴取位置」に配置されることが可能である。それぞれシミュレートされた外耳道(ear canal)の中のマイク・ペアを使用して、出力音の体積速度が測定されることが可能である。これは、音源から聴取位置までの音響伝達関数を計算するために役立つ。
例えば、自動車、バス、および航空機などの乗り物を設計する場合、乗客、運転手、および乗組員の快適さは、重要である。騒音は、快適さだけでなく、人間の健康も著しく脅かす。したがって、騒音を低減することが重要であり、騒音を効果的に低減するために、騒音源、ならびに人々が存在する位置における騒音レベルへの、騒音源のそれぞれの寄与を明らかにすることが重要である。物体および壁パネルなどの機械的構造は、振動し、騒音を発する可能性があり、大きい構造は、「コールド・スポット」より多く騒音を発する「ホット・スポット」を有する可能性がある。すべてのホット・スポットが、「聴取位置」においてもたらされる騒音レベルに著しく寄与する要因である可能性があるわけではなく、逆に、コールド・スポットが、予期されるよりも著しく寄与する可能性もある。そのような現象は、例えば、源から聴取位置に至る伝達経路の条件に起因する可能性がある。
欧州特許第0015852号 米国特許出願公開第2002/0035456号 デンマーク特許出願PA200300589
本発明によって解決されるべき課題は、人間の聴取位置などの事前定義された位置において、音を発する表面の表面要素から発せられる音からもたらされる音圧を算出する方法を提供することである。詳細には、広い面積にわたって分布している可能性がある複数の騒音源の中から、最も重大な複数の源、ならびに1つまたは複数の聴取位置における騒音レベルへの、それらの源の寄与を明らかにする必要性が存在する。
本発明は、例えば、聴取位置における騒音レベルへの、音を発する表面の各表面要素の寄与を算出するためのそのような方法を提供する。
表面要素から発せられる音からもたらされる、聴取位置における音圧は、発せられた体積速度に、表面要素から聴取位置までの音響伝達関数(音響伝達インピーダンスとも呼ばれる)を掛けることによって計算されることが可能である。一般に、音響伝達関数は、音圧pを生み出す音源の体積速度qに対する、所与のポイントにおける有効音圧pの(複素)比として定義される。
解析される機械的伝達媒体と音響伝達媒体は、相反であるものと想定され、これは、音響伝達関数が、順方向伝達と逆方向伝達の両方に関して同一であることを意味する。音響伝達関数は、有利には、「逆」音響伝達関数として求められることが可能である。
本発明は、2つの異なる測定が実行されて、騒音源強度および伝達関数がそれぞれ算出される、以下の2つの主な段階を含む。
I.「実効測定」が、調査されるべき条件下で機能している騒音源に対して行われる。3次元マイク・アレイを使用して、音を発する表面の表面要素上方の3次元の音場が測定され、表面要素において、表面要素に直角な空気粒子速度の成分が、例えば、近距離場音響ホログラフィ(NAH)、[2]で説明される統計的最適NAH(SONAH)、または逆BEM(境界要素モデリング)を使用して計算される。次に、表面要素によって発せられる体積速度が、その要素の面積にわたって空気粒子速度を積分することによって、または、近似的に、表面要素に直角な空気粒子速度に、表面要素の面積を掛けた値として算出される。いくつかの表面要素が、同時に対象として含まれ、測定されてもよく、各要素のサイズは、波長と比べて小さくなければならない。
II.「伝達関数測定」が、調査対象の騒音源が非アクティブにされて行われる。この測定は、通常、前述した実効測定と同一の位置にある同一のマイク・アレイを使用して行われるが、この場合、表面要素自体は、剛性であり、かつ無振動でなければならない。体積速度音源が、聴取位置で体積速度を発するのに使用され、マイク・アレイを使用して、表面要素の上方の、もたらされる3次元音場が算出される。体積速度音源から発せられた音が、好ましくは、唯一の音でなければならないか、または、少なくとも、他の可能な音より優勢でなければならない。例えば、近距離場音響ホログラフィを使用して、表面要素における、もたらされる音圧が算出される。表面要素と聴取位置の間の音響伝達関数は、相反であるものと想定され、体積速度音源によって発せられた体積速度に対する、表面要素における、もたらされる音圧の比として算出される。
次に、表面要素から発せられた音からもたらされる、聴取位置における音圧が、表面要素によって発せられた体積速度に音響伝達関数を掛けた値として算出される。
マイク・アレイ10の各位置に関して、以上すべての工程が繰り返され、例えば、自動車室内空間、または自動車室内空間の重要な諸部分の内部表面全体の騒音源「マップ」が作成されることが可能である。そのようなマップは、減衰させるべき最も著しい騒音源を明らかにするために使用されることが可能である。
前述した方法は、0に等しい表面要素群に直角な空気粒子速度に対して、逆伝達関数の測定が実行されることを要求し、0に等しい、そのような空気粒子速度は、表面要素群が剛性であることを要求する。以上によれば、考慮に入れられる表面要素に関する音響上の量は、体積速度音源からもたらされる、表面における「実効」空気粒子速度、および音圧だけである。
また、より一般的な方法は、体積速度音源によって生み出された「実効」音圧および粒子速度も利用し、剛性の表面要素群の要件が回避される。
本発明において使用される測定セットアップは、以下のとおりである。
図1および図2で、複数のマイクMの3次元アレイ10が示されている。「マイク」という用語は、ここでは、トランスデューサを取り囲む流体(空気、水、その他)の圧力変化に応答して、(電気)出力信号を生成するトランスデューサを表す、一般に認められている用語として使用される。アレイは、垂直距離dだけ離隔された2つの全く同じ並列レイヤのマイクMを含む。各レイヤ内で、複数のマイクが、行が、水平距離dhxおよび水平距離dhyだけそれぞれ離隔された正方形グリッドを形成する2つの平行行セットで配置される。図示した好ましい実施形態では、垂直距離dと、水平距離dhxおよび水平距離dhyとは、同一であり、複数のマイクは、一様に分布し、立方格子を形成する。また、マイクの、擬似ランダム分布などの、周期的でない、または一様でない分布も使用することができる。複数のマイクは、明確に定義された、好ましくは、全く同じ電気音響特性を有する。マイク・アレイは、好ましくは、マイクを測定機器に接続するための多極プラグ(図示せず)を有し、このプラグは、本発明の一部ではない。アレイの各レイヤは、例えば、6×6または8×8の、あるいは他の任意の適切なマイク構成を有することが可能である。垂直間隔と水平間隔により、アレイを使用することができる上限周波数が決まる。5cmの垂直間隔と水平間隔により、約3kHzの上限周波数がもたらされる。
図2に示すとおり、2つのレイヤは、組み立てられる別々のレイヤであり、分解されて、互いに独立に使用されることが可能である。2つのレイヤは、図2では、背中合わせにマウントされた平面レイヤであるが、固定の3次元アレイも使用されることが可能である。
図3には、例えば、自動車の室内空間を示す長方形フレームが示されている。室内空間は、内部表面Sを有し、内部表面Sは、室内空間に伝達されるエンジン、タイヤなどからの振動に起因して、相応する音(騒音)を室内空間に発する。
図2および図3では、3次元マイク・アレイ10は、表面Sの上方で構成される表面Sの表面要素ΔSが、マイク・アレイ10の下方に示されている。距離Dと、横座標とを含む、表面要素ΔSに対するマイク・アレイ10の位置は、明確に定義されていなければならない。規則的なアレイ形状の場合、通常、各マイク(表面に近いレイヤ内の)に対して1つの表面要素ΔSが存在し、マイクは、対応する表面要素の中心に位置する。
以上のセットアップで、以下の測定が行われる。
第1に、図2および図3に示されたセットアップで、「実効」測定が行われる。「現実の」騒音源(エンジン、タイヤ騒音など)がアクティブにされて、マイク・アレイ10が、図示された位置に置かれて、複数のマイクMのそれぞれにおける音圧が測定される。
マイク・アレイにわたる音圧の測定された3次元分布に基づき、表面S全体から発せられた音からもたらされる、表面要素ΔSに直角な空気粒子速度uの計算が実行される。これは、例えば、周知の近距離場音響ホログラフィ(NAH)法を使用して行われ、3次元の音響近距離場が、表面要素ΔSにまで外挿されることが可能である。
次に、「伝達関数測定」が行われる。体積速度音源を使用して、聴取位置、すなわち、自動車内の座席を占有する人の頭部、または耳の片方が通常ある位置などの、事前定義された位置で、明確に定義された体積速度が発せられる。体積速度音源は、オリフィスを有する筐体内にスピーカを有する音源であり、そのオリフィスを通して、スピーカは、明確に定義された体積速度で音を発する。出力体積速度は、周知の方法によって測定されるか、または計算されることが可能であり、あるいは体積速度音源が、較正のために知られている体積速度を発するように較正されることが可能である。
好ましい体積速度音源11は、デンマーク特許出願PA200300589で開示されている音源であり、その音源は、人間の頭部および胴の音響特性をシミュレートするシミュレータである。シミュレータは、源の位置から、シミュレートされる耳の片方までの伝達インピーダンスの逆測定のために、シミュレートされた両耳を通して、明確に定義された体積速度音響信号を出力するための音源を有する。
エンジンその他、騒音源がオフにされ、体積速度音源11が、少なくとも優勢な音源として、好ましくは、唯一の音源として使用されて、その他の音源から可能な影響が回避される。3次元マイク・アレイが、依然として、表面要素に対して事前定義された位置(好ましくは、前述したのと同一の)に置かれて、複数のマイクのそれぞれにおける音圧が、すなわち、マイク・アレイにわたる音圧の3次元分布が、再び測定される。例えば、近距離場音響ホログラフィ(NAH)法を使用して、マイク・アレイにわたる音圧の3次元分布、すなわち、音響近距離場が外挿されて、体積速度音源によって発せられた音からもたらされる表面要素ΔS上の音圧が計算される。
次に、伝達関数が、体積速度音源から発せられる体積速度に対する、表面要素における計算された音圧の比として計算される。そのように計算された伝達関数は、逆方向伝達関数と順方向伝達関数の両方である。
表面要素によって発せられる体積速度と、伝達関数がともに知られているので、聴取位置における、もたらされる音圧は、体積速度に伝達関数を掛けることによって求められることが可能である。
例えば、マイク・アレイ10のサイズ、および表面要素ΔSのサイズに依存して、1つまたは複数の表面要素ΔSからもたらされる音圧の測定および計算が、マイク・アレイ10の1つの位置を使用して実行されることが可能である。いくつかの表面要素からの寄与が計算される場合は、それらの寄与を加算して、より広い複数の面積からの寄与を得ることができる。
前述した方法は、伝達関数を測定する際に、表面要素ΔSに直角な空気粒子速度uが、0であることを要求する。この要件は、表面Sが剛性である場合にだけ、完全に満たされる。自動車内部空間のケースでは、内部表面は、しばしば、剛性ではない、音を減衰させる材料、または音を吸収する材料を有し、あるいはそのような材料が、室内空間の有用なスペースを画定している。
以下に説明する本発明の方法のより一般的なバージョンは、剛性の表面に限定されないが、表面は、音を減衰させる材料、または音を吸収する材料などのように、柔らかいことが可能である。柔らかい材料の上で、表面要素ΔSに直角な空気粒子速度uは、伝達関数を測定する場合、すなわち、音が体積速度音源から発せられる状態で、必ずしも0ではない。本発明の方法のより一般的なバージョンでは、前述したのと同一の測定が行われるが、測定値の処理は、より多くの計算をともなって、わずかに長くなる。
前述した場合と同様に、図2および図3に示されたセットアップで、「実効」測定が行われる。騒音源(エンジン、タイヤ騒音など)がアクティブにされ、マイク・アレイ10が、図示される位置に置かれて、複数のマイクMのそれぞれにおける音圧が測定される。表面要素から発せられた音からもたらされる、表面要素ΔSに直角な空気粒子速度uの計算に加え、表面要素ΔS上の音圧pも計算される。これも、例えば、周知の近距離場音響ホログラフィ(NAH)法を使用して行われることが可能である。
また、さらに、「伝達関数測定」も行われる。これは、図3に示されたセットアップで行われる。体積速度音源によって発せられた音からもたらされる、表面要素ΔS上の音圧pの計算に加え、体積速度音源によって発せられた音からもたらされる、表面要素ΔSに直角な空気粒子速度uV,nも計算される。これも、周知の近距離場音響ホログラフィ(NAH)法を使用して行われることが可能である。
次に、聴取位置における音圧Δpが、以下の数式を使用して計算される。
Figure 0004527123
ただし、Qは、体積速度音源によって発せられた体積速度である。
実際上は、表面要素ΔSにわたる音圧および粒子速度の変化が小さく、一定であると見なすことができる場合、上記の数式(1)における面積分は、以下のより単純な数式を使用して計算されることが可能である。
Figure 0004527123
本発明の方法は、自動車室内空間などの閉じたボリュームに限定されず、大型機械、または複数の機械などの、実質的にあらゆる分散した音源からもたらされる音圧を算出するためにも使用されることが可能である。
表面要素ΔSは、機械的装置の振動する表面である必要はなく、空気などの音響媒体における任意の仮想の表面であってもよく、あるいは、表面要素ΔSは、機械的装置における音を発する開口部を含む、またはそのような開口部の一部であることも可能である。
本発明の前述した実施形態の場合のように感圧マイク群を使用する代わりに、粒子速度センサ、または感圧マイク群と粒子速度センサ群の組み合わせを使用することが可能である。粒子速度センサ群は、図1および図2に示したアレイのように、3次元アレイに構成されることが可能である。
有利な代替形態では、各感圧マイクが、粒子速度センサと組み合わされて、音圧と粒子速度が、実質的に同一の地点で測定される。これにより、そのように結合されたトランスデューサ群が、図1および図2における2つのレイヤを有するアレイよりもコンパクトである、単一のレイヤに構成されることが可能になる。
本発明で使用される3次元マイク・アレイの一部分の平面図である。 音を発する表面に対する測定関係において示された図1の3次元マイク・アレイの側面図である。 例えば、自動車室内空間において測定を行うための測定セットアップを示す図である。

Claims (11)

  1. 事前定義された目標位置において、音を発する表面(S)の表面要素(ΔS)から発せられた音からもたらされる音圧(Δp)を算出する方法であって、
    前記表面要素(ΔS)に対して第1の事前定義された測定位置に配置された複数のマイクの3次元アレイを使用して、音圧の第1の3次元分布を測定すること、
    音圧の前記第1の3次元分布に基づき、前記表面(S)から発せられた前記音からもたらされる、前記表面要素(ΔS)上の、前記表面要素(ΔS)に直角な空気粒子速度(u)を計算すること、
    体積速度(Q)を発することができる音源を前記目標位置に配置すること、
    前記音源に、前記体積速度(Q)を発するようにさせること、
    前記表面要素(ΔS)に対して第2の事前定義された測定位置に配置された複数のマイクの3次元アレイを使用し、前記体積速度(Q)が、優勢な音を生み出す、前記目標位置における前記音源から発せられて、音圧の第2の3次元分布を測定すること、
    音圧の前記第2の3次元分布に基づき、前記目標位置における前記音源から発せられた前記体積速度(Q)からもたらされる、前記表面要素(ΔS)における音圧(pv)を計算すること、
    伝達関数H=p/Qを、前記目標位置における前記音源から発せられた前記体積速度(Q)に対する、前記表面要素(ΔS)における前記音圧(p)の比として算出すること、および
    前記目標位置における前記音圧(Δp)をΔp=H・(u・ΔS)として算出することを含む方法。
  2. 事前定義された目標位置において、音を発する表面(S)の表面要素(ΔS)から発せられた音からもたらされる音圧(Δp)を算出する方法であって、
    前記表面要素(ΔS)に対して第1の事前定義された測定位置に配置された複数のマイクの3次元アレイを使用して、音圧の第1の3次元分布を測定すること、
    音圧の前記第1の3次元分布に基づき、前記表面(S)から発せられた前記音からもたらされる、前記表面要素(ΔS)に直角な、前記表面要素(ΔS)上の空気粒子速度(u)、および前記表面要素(ΔS)上の音圧(p)を計算すること、
    体積速度(Q)を発することができる音源を前記目標位置に配置すること、
    前記音源に、前記体積速度(Q)を発するようにさせること、
    前記表面要素(ΔS)に対して第2の事前定義された測定位置に配置された複数のマイクの3次元アレイを使用し、前記体積速度(Q)が、優勢な音を生み出す、前記目標位置における前記音源から発せられて、音圧の第2の3次元分布を測定すること、
    音圧の前記第2の3次元分布に基づき、前記目標位置における前記音源から発せられた前記体積速度(Q)からもたらされる、前記表面要素(ΔS)における音圧(pv)、および前記表面要素(ΔS)に直角な粒子速度(uV,n)の成分を計算すること、および
    前記目標位置における前記音圧(Δp)を、数式
    Figure 0004527123
    に従って算出することを含む方法。
  3. 前記目標位置は、人間によって占有されるのに適した聴取位置であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記表面(S)から発せられた前記音からもたらされる、前記表面要素(ΔS)に直角な前記空気粒子速度(u)は、近距離場音響ホログラフィ(NAH)法を使用して、音圧の前記第1の3次元分布に基づいて計算されること、および
    前記目標位置における前記音源から発せられた前記体積速度(Q)からもたらされる、前記表面要素(ΔS)における前記音圧(p)は、近距離場音響ホログラフィ(NAH)法を使用して、音圧の前記第2の3次元分布に基づいて計算されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記表面(S)から発せられた前記音からもたらされる、前記表面要素(ΔS)に直角な前記空気粒子速度(u)、および前記音圧(p)は、近距離場音響ホログラフィ(NAH)法を使用して、音圧の前記第1の3次元分布に基づいて計算されること、および
    前記目標位置における前記音源から発せられた前記体積速度(Q)からもたらされる、前記表面要素(ΔS)における前記音圧(p)、および前記表面要素(ΔS)に垂直な前記空気粒子速度(uV,n)は、近距離場音響ホログラフィ(NAH)法を使用して、音圧の前記第2の3次元分布に基づいて計算されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  6. 前記体積速度音源として、人間の少なくとも頭部の音響特性をシミュレートする、オリフィスを有するシミュレートされた耳と、前記シミュレートされた耳の前記オリフィスを通して音響信号を出力するための音源とを有するシミュレータを使用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記シミュレータは、人間の前記頭部および胴の前記音響特性をシミュレートすることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 複数のマイクの前記3次元アレイとして、2次元グリッドに構成された複数のマイクをそれぞれが含む2つの並列なマイク・レイヤを有するアレイを使用することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 複数のマイクの前記3次元アレイとして、感圧マイク群と粒子速度センサ群の組み合わせを含むアレイを使用することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 複数のマイクの前記3次元アレイおよび速度センサ群として、前記音圧と、前記アレイ平面に直角な前記粒子速度成分とをともにそれぞれが測定することができる複数の結合センサの平面アレイを使用することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記目標位置における前記音圧(Δp)は、数式
    Figure 0004527123
    に従って近似値として算出されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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