JP3863306B2 - マイクロホンアレイ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロホンアレイ装置に関する。特にマイクロホンアレイを3次元的に配置し、受音信号処理により空間上の任意位置での受音する音を推定し、少ないマイクロホン数で多数の位置における音を推定できる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来のマイクロホンアレイ装置を利用した音推定処理技術について説明する。
【0003】
マイクロホンアレイ装置とは、複数のマイクロホンを並べ、各マイクロホンで受音する音信号を利用して信号処理を行うものである。ここで、マイクロホンアレイ装置は、音場内でどのようにマイクロホンを配置し、どのような音を受音し、どのような信号処理を行うかにより、その目的、構成、用途、効果が大きく異なるものである。音場内に複数の目的信号と雑音の音源がある場合、高品質の目的信号の強調と雑音の抑制は、マイクロホンによる受音処理の中心的課題であり、また音源位置の検出は、TV会議システム、来客受付システム等の様々なアプリケーションに対し有用である。この目的信号強調、雑音抑制、音源位置検出処理を実現するためには,マイクロホンアレイ装置を用いることが有効である。
【0004】
従来技術では、目的信号強調、雑音抑制、音源位置検出の品質を向上させるためにアレイ構成するマイクロホンの数を増やし、受音信号のデータ数を多く収集して信号処理を実行していた。図14に、従来の同期加算による目的信号強調処理に用いられるマイクロホンアレイ装置を示す。この図14に示すマイクロホンアレイ装置において、141はマイクロホンアレイを構成する実マイクロホンMIC0〜MICn-1、各実マイクロホン141で受音する信号のタイミングを調整する遅延器D0〜Dn-1、各実マイクロホン141で受音信号を加算処理する加算器143である。この従来技術による目的音強調は、加算処理する各要素となる受音信号を多数加算することにより、特定方向からの音を強調処理する。つまり、実マイクロホン141の数を増やすことにより、同期加算信号処理に用いる音信号を増やし、目的信号の強さを大きくすることにより、目的信号を強調して明瞭に取り出すことを行っていた。雑音抑制に関しては同期減算を行うことで雑音抑制を行い、音源位置検出処理についても想定方向について同期加算、または、相互相関係数の計算を行うものであり、マイクロホンの数を増やすことにより音信号処理を向上する点において同様であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このマイクロホン数増加によるマイクロホンアレイ信号処理技術は、高品質な受音信号処理を実現するためには用意するマイクロホンの本数が多くなり、マイクロホンアレイ装置規模が大きくなってしまうという欠点があった。また、要求する品質の受音信号推定を行うために必要とされる数のマイクロホンを必要な位置に物理的に配置することが難しい場合も想定される。
【0006】
上記問題点を解決するために、マイクロホンを実際に設置して受音する代わりに、実際に配置するマイクロホンから受音される音信号を基にして想定位置で受音されるであろう音信号を推定することが望まれる。さらにその受音推定信号を用いて応用形態として、目的信号強調、雑音抑制、音源位置検出処理などを行うことが考えられる。
【0007】
マイクロホンアレイ装置は、少ないマイクロホン数により、アレイ配置上の任意位置の受音信号を推定することができる有効な装置である。実際の音が伝播する空間は3次元空間であるのでマイクロホンアレイ装置は、3次元空間内の任意位置の受音信号推定が行なえることが好ましい。つまり、少数のマイクロホンを直線状に並べてその延長線上(1次元)での想定位置における受音信号推定のみならず、延長線上にない音源からの信号に対しても推定誤差を抑えることができる高品質な受音信号推定が必要である。
【0008】
また、音信号推定に適用する信号処理内容自体についてもより良い信号処理技術を開発し、目的信号強調、雑音抑制、音源位置検出の品質の向上を図っていくことが望まれる。
【0009】
本発明は、上記従来のマイクロホンアレイ装置の問題点に鑑み、少数のマイクロホンを3次元的に配置したマイクロホンアレイ装置を実現し、少ないマイクロホン数で3次元空間内の任意の位置の受音信号を推定できるマイクロホンアレイ装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、マイクロホンアレイの数、配置場所を理想的なものとすることができない場合でも、離散的に配置された複数のマイクロホン位置の間の位置の受音信号を予測して補う補間処理などにより高品質な受音信号推定を行うことができるマイクロホンアレイ装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、従来技術のマイクロホンアレイ装置で用いていた受音信号推定処理より3次元空間の任意位置の受音信号推定に優れた推定処理を実現し、高品質な受音信号推定ができるマイクロホンアレイ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のマイクロホンアレイ装置は、複数のマイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、
前記マイクロホンが各空間軸上に少なくとも3つ配置され、前記受音信号処理部は、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の空間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係と、音圧の空間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の時間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係を利用し、各空間軸方向における前記配置された各マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、任意の位置の各軸成分における受音信号を推定し、3次元合成することにより、前記空間上の任意の位置の音信号を推定することを特徴とする。
【0013】
上記構成により、各マイクロホンで受音した音信号の音圧の時間的変化から算出した音圧の時間軸上の傾きと、また、各軸上に配置されたマイクロホン間の受音信号を基に算出した空気粒子速度の前記空間軸上での傾きとの関係を利用して、空間上の任意の位置の音信号を推定することができる。
【0014】
また、上記目的を達成するために本発明のマイクロホンアレイ装置は、複数のマイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、
前記マイクロホンが、一の方向に少なくとも3つ配置されたマイクロホン列が交わらないように少なくとも3列配置された平面を単位として、その平面が交わらないように少なくとも3階層3次元的に配置され、3次元を構成する各面の音推定の境界条件を得るように配列したマイクロホンであり、
前記受音信号処理部は、3次元各方向の音推定にあたり、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の空間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係と、音圧の空間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の時間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係を利用し、一の方向に並ぶ少なくとも3つの位置の受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、一の方向と交わる方向に沿って少なくとも3つの位置の音信号を推定し、さらに前記推定した3つの位置の音信号を基に前記一の方向と交わる方向について音信号を推定することを特徴とする。
【0015】
上記構成により、各マイクロホンから、3次元を構成する各面の音推定の境界条件を得ることができ、各マイクロホンで受音した音信号の音圧の時間的変化から算出した音圧の時間軸上の傾きと、また、各軸上に配置されたマイクロフォン間の受音信号を基に算出した空気粒子速度の前記空間軸上での傾きとの関係を利用して、3次元空間上の任意の位置の音信号を推定することができる。
【0016】
また、上記目的を達成するために本発明のマイクロホンアレイ装置は、複数の指向性マイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、
前記指向性マイクロホンが、各空間軸上に指向性をもって少なくとも2つ配置され、前記受音信号処理部は、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の空間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係と、音圧の空間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の時間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係を利用し、各空間軸方向における前記配置された各指向性マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、任意の位置の各軸成分における受音信号を推定し、3次元合成することにより、前記空間上の任意の位置の音信号を推定することを特徴とする。
【0017】
上記構成により、各指向性マイクロホンで受音した音信号の音圧の時間的変化から算出した音圧の時間軸上の傾きと、また、各軸上に指向性が合わされて配置された指向性マイクロホン間の受音信号を基に算出した空気粒子速度の前記空間軸上での傾きと、両者の相関関係を利用して、空間上の任意の位置の音信号を推定することができる。
【0018】
次に、上記目的を達成するために本発明のマイクロホンアレイ装置は、複数の指向性マイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、
前記指向性マイクロホンが、一の方向に指向性をもって少なくとも2つ配置された指向性マイクロホン列が交わらないように少なくとも2列配置された平面を単位とし、その平面が交わらないように少なくとも2階層3次元的に配置され、3次元を構成する各面の音推定の境界条件を得るように配列した指向性マイクロホンであり、
前記受音信号処理部は、3次元各方向の音推定にあたり、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の空間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係と、音圧の空間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の時間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係を利用し、一の方向に並ぶ少なくとも2つの位置の受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、一の方向に交わる方向に沿って少なくとも2つの位置の音信号を推定し、さらに前記推定した2つの位置の音信号を基に前記一の方向と直交する方向について音信号を推定することを特徴とする。
【0019】
上記構成により、各指向性マイクロホンから、3次元を構成する各面の音推定の境界条件を得ることができ、各指向性マイクロホンで受音した音信号の音圧の時間的変化から算出した音圧の時間軸上の傾きと、また、各軸上に配置された指向性マイクロホン間の受音信号を基に算出した空気粒子速度の前記空間軸上での傾きと、両者の相関関係を利用して、3次元空間上の任意の位置の音信号を推定することができる。
【0020】
次に、前記マイクロホンアレイ装置は、前記受音信号の音圧の時間軸上の傾きと空気粒子速度の空間軸上での傾きとの関係が、(数2)の数式で表される関係であることが好ましい。
【0021】
【数2】
Figure 0003863306
【0022】
ここで、x,y,zは各空間軸成分、tは時間成分、vは空気粒子速度、pは音圧、bは係数を表わす。
次に、前記マイクロホンアレイ装置は、前記空間上の任意の位置の音信号の推定にあたり、一の空間軸方向における音信号の音圧と空気粒子速度の変動に対して与える、他の空間軸方向の音信号の音圧と空気粒子速度の変動による影響が、無視できるものとして扱うことにより前記各空間軸方向ごとの音信号推定処理を行うことが好ましい。
【0023】
上記構成により、音信号を各空間軸上ごとに独立した平面波として音信号処理を実行でき、各空間軸ごとの音圧と空気粒子速度を効率良く推定することができる。
【0024】
次に、前記受音信号処理部が、信号処理内容の調整するパラメタの入力を受け付けるパラメタ入力部を備えることが好ましい。
上記構成により、利用者がマイクロホンアレイ装置に対して信号処理内容の調整、指定をすることができる。
【0025】
次に、前記配置した隣接するマイクロホン間の間隔が、受音信号の周波数における空間軸上でのサンプリング定理を満たす間隔以内であることが好ましい。
上記構成により、サンプリング定理を満たすことにより必要な周波数範囲において高品質な信号処理をすることができる。
【0026】
次に、前記マイクロホンアレイ装置は、前記配置したマイクロホン間の間隔を可変調整するマイクロホン間隔調整部を備えることが好ましい。
上記構成により、外部からの指示または自動調整などにより各マイクロホン間隔を可変調整することができ、必要な周波数範囲においてサンプリング定理を満たすことができる。
【0027】
次に、前記受音信号処理部が、前記各マイクロホンで受音した信号に対して位置補間処理を行うことにより前記配置したマイクロホン間の間隔を仮想的に可変調整するマイクロホン位置補間処理部を備えることが好ましい。
【0028】
上記構成により、各マイクロホン間隔自体を動かすことなく、一次元補間などの受音信号位置の空間位置補間を実施することで、各マイクロホン間隔自体を動かすことなく、複数の受音信号間でサンプリング定理を満たすように調整することができる。
【0029】
次に、前記受音信号処理部が、前記マイクロホンでの受音処理のサンプリング周波数を調整するサンプリング周波数調整部を備えることが好ましい。
上記構成により、サンプリング周波数を調整することにより、音信号の周波数と各マイクロホンの間隔がサンプリング定理を満たすように調整することができる。
【0030】
次に、前記受音信号処理部が、前記マイクロホンでの受音信号の帯域分割処理と帯域合成の周波数シフトを行う帯域処理部を備えることが好ましい。
上記構成により、見た目の信号の帯域を調整し、マイクロホンで受音した信号の周波数をシフトすることができ、マイクロホンで受音した信号のサンプリング周波数を調整する場合と同じ効果を得ることができる。
【0031】
次に、前記パラメタ入力部に与えるパラメタを、音信号推定を強調するある特定の方向を指定する音信号強調方向パラメタとし、前記特定方向にある音源からの音信号の推定を強調することが好ましい。
【0032】
上記構成により、音信号推定を強調したい方向をパラメタとして与えることができ、目的信号強調ができ、高品質な録音を行うことができる。
次に、前記パラメタ入力部に与えるパラメタを、音信号推定を減少するある特定の方向を指定する音信号減衰方向パラメタとし、前記特定方向にある音源からの音信号を除去することが好ましい。
【0033】
上記構成により、雑音源などがあり混入する雑音を減衰したい方向をパラメタとして与えることができ、雑音抑制ができ、高品質な録音を行うことができる。
次に、前記マイクロホンアレイ装置は、音場内の複数の任意位置において推定した音信号を基に、前記推定音信号間の相互相関関数を利用して、相互相関が最も大きくなる位置を検出し、音源位置を推定することが好ましい。
【0034】
上記構成により、音源位置を推定することができ、その後、目的音強調する方向として目的信号強調方向パラメタを設定したり、指向性マイクロホンの指向性を音源方向に合わせたりする処理により、効率的な音処理を実行することができる。
【0035】
次に、前記マイクロホンアレイ装置は、前記受音信号処理部が音パワー検知部を備え、前記音パワー検知部により、ある方向について推定した音信号のパワーを調べ、前記方向に音源があるか否かを検知することが好ましい。
【0036】
上記構成により、想定した方向に音源があるか否かを検知することができる。
また、上記目的を達成するために本発明は、複数のマイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、前記マイクロホンは所定空間の3つの直交軸方向に複数個配置され、前記マイクロホンに接続された受音信号処理部が、前記マイクロホンの設置位置と受音信号の関係に基づいて、当該マイクロホン配置空間外の任意の位置の音信号を推定することを特徴とする。
【0037】
上記構成により、マイクロホンを配置した空間外の任意の位置の音信号を推定することが可能となる。
次に、前記各マイクロホンは、所定の空間軸上で相互に連結支持されていることが好ましい。
【0038】
この支持材は、受音信号の最大周波数の波長の1/2未満、好ましくは1/4未満の太さで、固く、かつ、音の影響で振動しにくいものが好ましい。
上記構成により、実際に配置するマイクロホンを所定の位置間隔で配置でき、さらに、音による振動が抑制でき、受音信号へのノイズが低減できるマイクロホンアレイ装置とすることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明のマイクロホンアレイ装置について図面を参照しつつ説明する。
まず最初に、本発明のマイクロホンアレイ装置の受音信号推定処理の基本原理を説明する。
【0040】
音は媒質たる空気粒子の振動波であり、音波によって生じる空気の圧力の変化分、つまり「音圧p」と、空気粒子の位置の変化分(変位)の時間による微分、つまり「空気粒子速度v」との間に以下の(数3)で示す2つの波動方程式が成立する。
【0041】
【数3】
Figure 0003863306
【0042】
ここで、tは時刻、x,y,zは3次元空間を規定する直交座標軸、Kは体積弾性率(圧力と膨張度の比),ρは媒質である空気の密度(単位体積当りの質量)を示す。ここで、音圧pはスカラ量であり、粒子速度vはベクトルである。また、(数3)の左辺の▽は、偏微分演算の一種を示しており、直交座標(x,y,z)の場合には(数4)を表わす。
【0043】
【数4】
Figure 0003863306
【0044】
(数4)において、xI,yI,zIは,各々x,y,z軸方向の単位長さのベクトルを表わす。(数3)の右辺は時刻tによる偏微分演算を示している。
(数3)に示す2つの波動方程式を、実際の計算で扱う形式の差分方程式に変換することを考える。(数3)は(数5)〜(数8)へと変換できる。
【0045】
【数5】
Figure 0003863306
【0046】
【数6】
Figure 0003863306
【0047】
【数7】
Figure 0003863306
【0048】
【数8】
Figure 0003863306
【0049】
ここで、a,bは定数の係数を示す。また、tkはサンプリング時刻、xi, yj, zgはx、y、z軸上の軸上の推定位置を示し、ここでは均等間隔であるものとする。また、vx, vy, vz,は粒子速度のx、y、z軸成分を示す。
【0050】
いま、本発明のマイクロホンアレイ装置のマイクロホンの3次元配置例として、各x、y、z軸方向に均等間隔に3つのマイクロホンが配置されたものを考える。合計3×3×3の27個のマイクロホンが配置されたマイクロホンアレイであり、マイクロホンの配置はx座標として(x0、x1、x2)、y座標として(y0、y1、y2)z座標として(z0、z1、z2)である。図1はマイクロホンアレイ装置のうちzの値がz1であるxy平面上にあるマイクロホンを強調して取り出した図である。
【0051】
まず、この3次元配置のマイクロホンアレイ装置において、音源の方向が一つであり、さらに音源の方向が既知であると仮定して考える。説明を簡単にするため便宜上、x軸上のある点の受音信号推定を行う。図1のx軸方向の受音信号推定にあたり、上記(数5)、(数6)および(数8)を用いてx軸方向に音圧と空気粒子速度を推定する方式を以下に示す。同様な処理によりy軸方向の推定も行うことができる。
【0052】
いま、図1に示したマイクロホンアレイ装置では、z軸方向の粒子速度vzを得ることができないため、(数8)をそのまま用いることができないという問題がある。そこで、(数8)より空気粒子速度のz軸成分を除いて(数9)を作る。
【0053】
【数9】
Figure 0003863306
【0054】
ここで、b’は(数10)に示すようにxy平面を基準とした音源方向θに依存する係数である。
【0055】
【数10】
Figure 0003863306
【0056】
このように音源が一つで音源方向が既知の場合は(数9)を受音信号推定処理に用いることができ、(数10)に示すように、音源方向θに依存して係数b’を変化させれば良いことが分かる。しかし、未知の方向にある複数の音源からの信号を推定するためには、音源方向θに依存しない推定方式が必要となる。そこで以下に、音源方向θに依存しない推定方式を考察する。
【0057】
一般に、音源は短い時間1/Fsに移動する距離が大きくないので、音源方向θは大きく変わらないものとすると、次の(数11)が成立する。ここでFsはサンプリング周波数である。
【0058】
【数11】
Figure 0003863306
【0059】
ここで、以下の(数12)を用いれば、(数9)の右辺を(数11)の右辺より推定することができる。
【0060】
【数12】
Figure 0003863306
【0061】
(数12)における係数cqは、次の(数13)を用いて計算する。
【0062】
【数13】
Figure 0003863306
【0063】
また、同様に、係数cq用いて(数14)に示すように、(数9)の左辺は、(数11)の左辺より推定することができる。
【0064】
【数14】
Figure 0003863306
【0065】
次に、以上の数式などの処理により、任意の点の受音信号推定の例を示す。図1に示したように実際にマイクロホンを配置し、音源から得た受音信号を基にして実際にマイクロホンが配置されていない点での受音信号を推定する。マイクロホンが配置されていない点として(x3、y0、z1)を選び、まず、その点での時間tkの音圧p(x3、y0、z1、tk)を推定する。
【0066】
(数5)と(数6)と(数13)および(数14)を用いて音圧pを推定する。
ここで、xi−xi-1=yj−yj-1=(音速/サンプリング周波数)とする。この場合、(数4)においてa=1となる。
【0067】
まず第一に、各マイクロホンで受音した音信号から次の空気粒子速度、vx(x0,y0,z1,tk),vx(x1,y0,z1,tk),vy(x0,y0,z1,tk),vy(x0,y1,z1,tk),vy(x1,y0,z1,tk),vy(x1,y1,z1,tk)を計算する。
【0068】
(数5)と(数6)より(数15)と(数16)を導く。
【0069】
【数15】
Figure 0003863306
【0070】
ここで、i=0,1、j=0、g=1である。
【0071】
【数16】
Figure 0003863306
【0072】
ここで、i=0,1、j=0,1、g=1である。
次に第二に、係数c-1,c0,c1を計算する。
(数13)より(数17)を導く。
【0073】
【数17】
Figure 0003863306
【0074】
次に第三に、x2における空気粒子速度vx(x2,y0,z1,tk)を計算する。
(数14)より(数18)を導く。
【0075】
【数18】
Figure 0003863306
【0076】
最後第四に、x3における音圧p(x3,y0,z1,tk)を計算する。
(数4)より(数19)を導く。
【0077】
【数19】
Figure 0003863306
【0078】
以上の第一から第四の処理をx軸方向について同様に繰り返すことにより、x軸上の任意の点の音圧p、空気粒子速度vを推定することができる。
次に、上記の3次元空間上の任意位置での受音信号推定処理の基本原則を適用したマイクロホンアレイ装置の具体例を実施形態として示す。マイクロホンの配置、各マイクロホンの間隔の工夫、サンプリング周波数の工夫などについても説明する。
【0079】
(実施形態1)
図2は、マイクロホンを各空間軸上に少なくとも3つ配置した一例として、マイクロホンを各軸上に3つ配置した例である。
【0080】
このタイプのマイクロホンアレイ装置では、任意位置S(xs1,ys2,zs3)における受音信号の推定は、定義された3次元空間における任意位置Sの空間軸上の成分にあたるそれぞれの位置での受音信号を推定し、3次元成分のベクトル和として計算するものである。
【0081】
図2に示すように、定義された3次元空間内の想定位置S(xs1,ys2,zs3)の受音信号推定に際して、まず、想定位置Sの各空間軸上での成分を示す位置の受音信号推定を行う。つまり、まず、上記受音信号推定処理の基本原理を適用してx軸上の(xs1,0,0)、y軸上の(0,ys2,0)、z軸上の(0,0,zs3)のそれぞれの位置における受音信号推定を行う。次に、各軸成分の推定受音信号のベクトル和を合成計算することにより想定位置Sでの推定受音信号を求めれば良い。
【0082】
ここで、この空間軸方向の各成分を合成して推定受音信号を求める実施形態では、一の空間軸方向における音信号の音圧と空気粒子速度の変動に対して与える、他の空間軸方向の音信号の音圧と空気粒子速度の変動による影響が、無視できるものとして扱うことにより受音信号推定処理を簡単に扱うことができる。
【0083】
以上、各空間軸方向について、上記した受音信号推定の基本原理より、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の空間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係と、音圧の空間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の時間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係を利用し、各空間軸方向における前記配置された各マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、任意の位置の各軸成分における受音信号を推定し、3次元合成することにより、前記空間上の任意の位置の音信号を推定することができる。
【0084】
(実施形態2)
実施形態2のマイクロホンアレイ装置は、図3に示すように、マイクロホンが、一の方向に少なくとも3つ配置されたマイクロホン列が交わらないように少なくとも3列配置された平面を単位とし、その平面が交わらないように少なくとも3階層3次元的に配置され、3次元を構成する各面の音推定の境界条件を得るように配列したマイクロホンアレイ装置の例として、最小構成の27個のマイクロホンを配置した例である。
【0085】
このタイプのマイクロホンアレイ装置では、任意位置S(xs1,ys2,zs3)における受音信号の推定は、図4aに示すように、一の方向(例えば、x軸と平行な方向)について少なくとも3列からそれぞれ所定位置(例えば、(xs1,y0,z0)、(xs1,y1,z0)、(xs1,y2,z0))の受音信号を求め、求めたそれら3つの推定受音信号を次段階での推定列とみなして次の軸成分における所定位置(例えば、xs1,ys2,z0)の受音信号を求める。この処理を繰り返して図4bに示すように、次の軸方向についても少なくとも3つ求め(例えば、残り(xs1,ys2,z1)、(xs1,ys2,z2))、それら3つの推定受音信号から最終的な推定受音信号を求める(任意位置S(xs1,ys2,zs3))。
【0086】
このように、本実施形態2のマイクロホンアレイ装置は、各方向、各列について、上記した受音信号推定の基本原理より、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の空間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係と、音圧の空間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の時間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係を利用し、一の方向に並ぶ少なくとも3つの位置の受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、一の方向と交わる方向に沿って少なくとも3つの位置の音信号を推定し、さらに前記推定した3つの位置の音信号を基に前記一の方向と交わる方向について音信号を推定することができる。
【0087】
(実施形態3)
本実施形態3は、使用するマイクロホンとして指向性マイクロホンを用いるものであり、各指向性マイクロホンの配置にあたり、それぞれの指向性の方向を各軸方向に合わせて利用するものである。指向性を合わせた一の方向についての境界条件が当初から得られているものと同じ効果が得られる。
【0088】
図5は、複数の指向性マイクロホンを使用し、各指向性マイクロホンが、各空間軸上に指向性をもって少なくとも2つ配置した例として、最小構成の2つ配置したものである。
【0089】
このタイプのマイクロホンアレイ装置では、指向性が各軸に沿って合わされており、任意位置S(xs1,ys2,zs3)における受音信号の推定は、定義された3次元空間における任意位置Sの空間軸上の成分にあたるそれぞれの位置での受音信号を2つの受音信号から推定し、3次元成分のベクトル和として計算するものである。
【0090】
なお、実施形態1と同様、この空間軸方向の各成分を合成して推定受音信号を求める実施形態では、一の空間軸方向における音信号の音圧と空気粒子速度の変動に対して与える、他の空間軸方向の音信号の音圧と空気粒子速度の変動による影響が、無視できるものとして扱うことにより受音信号推定処理を簡単に扱うことができる。
【0091】
このように、本実施形態3のマイクロホンアレイ装置は、各空間軸方向について少なくとも2つの指向性マイクロホンを用いて、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の空間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係と、音圧の空間軸上の近傍点間の差すなわち傾きと空気粒子速度の時間軸上での近傍点間の差すなわち傾きとの関係を利用し、各空間軸方向における前記配置された各指向性マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、任意の位置の各軸成分における受音信号を推定し、3次元合成することにより、前記空間上の任意の位置の音信号を推定することができる。
【0092】
(実施形態4)
本実施形態4は、使用するマイクロホンとして指向性マイクロホンを用いるものであり、図6に示すように、各指向性マイクロホンの配置にあたり、一の方向に少なくとも2つ配置された指向性マイクロホン列が交わらないように少なくとも2列配置された平面を単位とし、その平面が交わらないように少なくとも2階層3次元的に配置され、3次元を構成する各面の音推定の境界条件を得るように配列したマイクロホンアレイ装置の例として、最小構成の8個の指向性マイクロホンを配置した例である。実施形態3と同様、指向性を合わせた一の方向についての境界条件が当初から得られているものと同じ効果が得られる。なお、一の方向、列についての受音信号推定処理を2つの信号から推定できる点を除いて、3次元空間内の任意位置Sについての受音信号推定処理は、実施形態2に示したものと同様である。
【0093】
(実施形態5)
本実施形態5は、配置するマイクロホンの間隔を工夫することによりマイクロホンアレイ装置の特性の調整が可能としたものであり、配置した隣接するマイクロホン間の間隔を、受音信号の周波数における空間軸上でのサンプリング定理を満たす間隔以内としたものである。
上記の受音信号推定の基本原理で示した推定処理の確からしさは,マイクロホン間隔が狭いほど高くなる。このとき、隣接するマイクロホン間隔の最大値lmaxは、サンプリング定理を満足する必要があることから(数20)となる。
【0094】
【数20】
Figure 0003863306
【0095】
このように、想定される受音する音信号の最大周波数に対して、隣接するマイクロホン間隔が(数20)を満たす範囲内であれば良い。
本実施形態5のマイクロホンアレイ装置は、図7に示すように、配置したマイクロホン間の間隔を可変調整するマイクロホン間隔調整部73を備えている。マイクロホン間隔調整部73により、例えば、マイクロホンの支持体に移動装置を取り付け、外部からの入力指示、または自律調整により、マイクロホン自体を移動させて、音源から出力される音の周波数特性に合わせてマイクロホン間隔を可変調整する。
【0096】
マイクロホン間隔を(数20)を満たすように小さくした場合は、上記受音信号推定処理で示した(数5)〜(数8)に関して係数を調整する必要がある。マイクロホン間隔の最大値をlmaxとするとき、(数5)〜(数8)の係数a,bをabase, bbase とすると,間隔がlのときの係数は,(数21)に示す値になる。
【0097】
【数21】
Figure 0003863306
【0098】
以上、マイクロホン間隔調整部73に対して外部からの入力指示、または自律調整により、マイクロホン自体を移動させてマイクロホン間隔を可変調整することにより、(数20)が満たされるようにマイクロホンアレイ装置の装置構成を調整することができる。
【0099】
(実施形態6)
本実施形態6は、本発明のマイクロホンアレイ装置の受音信号推定処理が、音源から出力される音の周波数特性に対して(数20)に示した空間軸上でのサンプリング定理を満たすように調整することができるマイクロホンアレイ装置であって、実施形態5で示した実際にマイクロホンの間隔を変更する方式に代えて、空間座標軸上で補間することにより実施形態5と同様の効果を得るものである。
【0100】
ここでは、説明を簡単にするために、x軸方向の補間調整について示す。言うまでもなく、y軸方向、z軸方向についても同様の補間調整が可能である。
マイクロホンアレイ装置の受音信号処理部は、図8に示すように、マイクロホン位置補間処理部を備えている。マイクロホン位置補間処理部81は各マイクロホンで受音した信号に対して位置補間処理を行うことにより前記配置したマイクロホン間の間隔を仮想的に可変調整するものである。
【0101】
元のマイクロホン間隔をlbase とする。(数22)に示すように補間によって計算すれば、この隣接マイクロホン間隔をlに変更した場合と同様の受音信号推定ができる。
【0102】
【数22】
Figure 0003863306
【0103】
以上のように、マイクロホン位置補間処理部81により、音源から出力される音の周波数特性に対して補間処理することにより(数20)に示した空間軸上でのサンプリング定理を満たすように調整することができる。
【0104】
(実施形態7)
本実施形態7は、マイクロホンでの受音処理においてサンプリング周波数を調整し、音源から出力される音の周波数特性に対してオーバーサンプリングを行い、任意位置での受音信号推定処理の確からしさ向上を図るものである。
【0105】
本実施形態7のマイクロホンアレイ装置は、図9に示すように、受音信号処理部が、マイクロホンでの受音処理のサンプリング周波数を調整するサンプリング周波数調整部を備えている。サンプリング周波数調整部91によりオーバーサンプリングとなるようにサンプリング周波数を変える。
【0106】
上記の受音信号推定の基本原理で示した推定処理の確からしさは,オーバーサンプリングを行うほど高くなる。このとき、サンプリング周波数の最小値Fsminは、サンプリング定理を満足させるために、Fsmin=(受音する信号の最大周波数*2) となる。この受音する信号の最大周波数は、AD(アナログディジタル)コンバータの前にあるアナログのローパスフィルタのカットオフ周波数によって決まる。従って、ローパスフィルタのカットオフ周波数を一定のまま、ADコンバータのサンプリング周波数を高くすることによりオーバーサンプリングを実現できる。
【0107】
サンプリング周波数がFsminのときの(数5)〜(数8)の係数をabase,bbaseとすると、サンプリング周波数がFs のときの係数は以下の(数23)に示す値にする。
【0108】
【数23】
Figure 0003863306
【0109】
以上のように、サンプリング周波数調整部91によりサンプリング周波数をオーバーサンプリングとすることで、任意位置での受音信号推定処理の確からしさ向上を図ることができる。
【0110】
(実施形態8)
本実施形態8は、マイクロホンでの受音処理を帯域分割して各々の信号を低域に周波数シフトすることによりサンプリング周波数調整と同様の効果を得て、任意位置での受音信号推定処理の確からしさ向上を図るものである。
【0111】
本実施形態8のマイクロホンアレイ装置を図10に示す。図10に示すように受音信号処理部72が、マイクロホンアレイ71での受音信号の帯域分割処理とアップサンプリングとローパスフィルタ処理を行う帯域処理部101を備えている。この帯域処理部101により帯域分割処理を行なった信号を元の帯域で低域に周波数シフトすることにより相対的なサンプリング周波数調整を行い、任意位置での受音信号推定処理の確からしさ向上を図る。
【0112】
帯域処理部101の帯域分割フィルタ102には,木構造フィルタバンクやポリフェーズフィルタバンクを用いることができる。ここでは、帯域分割フィルタ102により4帯域に分割することとする。次に、アップサンプリング部103による0詰めにより4倍にアップサンプリングを行う。最後に、カットオフ周波数がFc=Fs/8 のローパスフィルタ104を通す。
【0113】
以上の帯域処理部101の周波数シフト処理によりサンプリング周波数調整と同様の効果を得て、任意位置での受音信号推定処理の確からしさの向上を図る。
(実施形態9)
本実施形態9は、マイクロホンアレイ装置の受音信号処理部に対するパラメタ設定により特定方向の推定音のみを強調し、目的音強調を行い、また、特定方向の推定音を減衰させて雑音抑制を行うものである。
【0114】
図11に本実施形態9のマイクロホンアレイ装置の構成例を示す。
マイクロホンアレイ装置は、信号処理内容の調整するパラメタの入力を受け付けるパラメタ入力部111を備えている。
【0115】
パラメタ入力部111に与えるパラメタを、音信号推定を強調するある特定の方向を指定する音信号強調方向パラメタとし、受音信号推定処理部72の受音信号推定処理として、基本原理で示した特定の方向の推定結果を加算減算処理部112により加算処理することにより、特定方向にある音源からの音信号を強調する。
【0116】
また、パラメタ入力部111に与えるパラメタを、音信号推定を減少するある特定の方向を指定する音信号減衰方向パラメタとし、受音信号推定処理部72の受音信号推定処理として、加算減算処理部112により特定方向にある音源からの音信号を除去する減算処理を行うことにより、特定方向からの雑音信号を抑制する。
【0117】
(実施形態10)
本実施形態10は、音場内の複数の任意位置において音源があるか否かを検知するものである。音源の検知にあたり、推定した音信号を基に、推定音信号間の相互相関関数を利用し、または、ある方向について推定した信号の同期加算を行なった音信号のパワーを調べ、音源があるか否かを検知するものである。
【0118】
推定音信号間の相互相関関数を利用する場合は、図12に示すように、受音信号推定処理部72の受音信号推定にあたり、相互相関計算部121により各方向について推定した音信号を基に、推定音信号間の相互相関を計算する。音源位置検出部122により計算した相互相関が最も大きくなる位置を検出することにより音源位置を推定することができる。
【0119】
また、推定した音信号の音パワーにより音源の存在を検知するものは、図13に示すように、マイクロホンアレイ装置の受音信号処理部72が音パワー検知部131を備えている。音パワー検知部131により、想定する方向について推定した信号の同期加算を行なった音信号のパワーを調べ、音源検出部132は、音パワーが一定値を超えている場合は前記方向に音源があると判断する。
【0120】
ここでは、x軸方向に合わせた同期加算の結果、px(x1,y1,tk)の音パワーpow を(数24)を用いて計算して,その値が閾値以上のときに,x軸方向に音源があると判断する。
【0121】
【数24】
Figure 0003863306
【0122】
音パワーの値は、例えば検知する音源が人であれば、人の発する声の音声パワーとすれば良い。検知音源が車であれば、エンジン音の発する音のパワーとすれば良い。
【0123】
以上の上記に説明した各実施形態では、マイクロホンアレイ装置を構成するマイクロホン数、配置、間隔を特定値としたものは、説明の便宜上、例として挙げたものであって、限定することを意図するものでないことは言うまでもない。
【0124】
【発明の効果】
本発明のマイクロホンアレイ装置により、少ないマイクロホン数で、より多い任意の位置の受音信号推定を行うことができ、省スペース化に寄与することができる。
【0125】
本発明のマイクロホンアレイ装置によれば、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の傾きと空気粒子速度の空間軸上の傾きとの関係と、音圧の空間軸上の傾きと空気粒子速度の時間軸上の傾きとの関係を利用し、各空間軸方向における前記配置された各マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、任意の位置の各軸成分における受音信号を推定し、3次元合成することにより、前記空間上の任意の位置の音信号を推定することができる。
【0126】
また、本発明のマイクロホンアレイ装置によれば、各マイクロホンから、3次元を構成する各面の音推定の境界条件を得ることができ、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間軸上の傾きと空気粒子速度の空間軸上の傾きとの関係と、音圧の空間軸上の傾きと空気粒子速度の時間軸上の傾きとの関係を利用し、各空間軸方向における前記配置された各マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化を基に、任意の位置の各軸成分における受音信号を推定し、3次元合成することにより、前記空間上の任意の位置の音信号を推定することができる。
【0127】
さらに本発明のマイクロホンアレイ装置によれば、サンプリング定理を満たすことにより必要な周波数範囲において高品質な信号処理することができる。サンプリング定理を満たすために、各マイクロホン間隔を可変調整し、各マイクロホンで受音信号の位置補間処理を行い仮想的に可変調整し、サンプリング周波数を調整し、マイクロホンで受音した信号の周波数をシフトすることができる。
【0128】
また、本発明のマイクロホンアレイ装置によれば、パラメタ入力部に与えるパラメタ設定により推定信号の加算処理、減算処理を行い、目的音強調、雑音抑制を行うことができる。
【0129】
また、本発明のマイクロホンアレイ装置によれば、推定音信号間の相互相関関数の利用、音パワー検知により、音源位置推定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図2】 本発明の実施形態1のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図3】 本発明の実施形態2のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図4】 本発明の実施形態2のマイクロホンアレイ装置を利用して、位置S(xs1,ys2,zs3)における受音信号の推定を示した図
【図5】 本発明の実施形態3のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図6】 本発明の実施形態4のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図7】 本発明の実施形態5のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図8】 本発明の実施形態6のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図9】 本発明の実施形態7のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図10】 本発明の実施形態8のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図11】 本発明の実施形態9のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図12】 本発明の実施形態10のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図13】 本発明の実施形態10のマイクロホンアレイ装置の基本構成の概略を示した図
【図14】 従来技術におけるマイクロホンアレイ装置を用いた目的信号強調を示した図
【符号の説明】
11 マイクロホン
12,72 受音信号推定処理部
71 マイクロホンアレイ
73 マイクロホン間隔調整部
81 マイクロホン位置補間調整部
91 サンプリング周波数調整部
101 帯域処理部
102 帯域分割フィルタ
103 アップサンプリング部
104 ローパスフィルタ
111 パラメタ入力部
112 加算減算処理部
121 相互相関計算部
122 音源位置検知部
131 音パワー計算部
132 音源検知部

Claims (14)

  1. 複数のマイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、
    前記マイクロホンが各空間軸上に少なくとも3つ配置され、前記受音信号処理部は、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化との関係と、音圧の空間的変化と空気粒子速度の時間的変化との関係から得られる(数5)、(数6)、(数7)、(数8)を用い、1/Fsの時間内で音源位置が変わらず、かつ、各空間軸上の3つのマイクロホンに到来する音波が各空間軸に沿う正方向および負方向と当該軸に対して垂直な方向との3方向からそれぞれ到来する平面波の合成であると仮定して得られる(数13)および(数14)に基づいて、入力によって指定された位置の各軸成分における音圧を求めて3次元合成することにより、前記空間上において入力によって指定された位置の音圧を求めて出力することを特徴とするマイクロホンアレイ装置。
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    ここで、Fsはサンプリング周波数、pは音圧(スカラ量)、vは空気粒子速度(ベクトル)、tは時刻、x,y,zは3次元空間を規定する直交座標軸、a,bは定数の係数、tkはサンプリング時刻、xi, yj, zgはx、y、z軸上の位置を示し、ここでは均等間隔であるものとする。また、vx, vy, vz,は粒子速度のx、y、z軸成分を示す。また、(数13)および(数14)は、 xy 平面上にマイクロホンが配置されていると仮定した場合を示す。
  2. 複数のマイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、
    前記マイクロホンが、一の方向に少なくとも3つ配置されたマイクロホン列が交わらないように少なくとも3列配置された平面を単位として、その平面が交わらないように少なくとも3階層3次元的に配置され、3次元を構成する各面で指定された位置の音圧を求めるための音圧と空気粒子速度との初期値である境界条件を得るように配列したマイクロホンであり、
    前記受音信号処理部は、3次元各方向の音圧を求めるにあたり、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化との関係と、音圧の空間的変化と空気粒子速度の時間的変化との関係から得られる(数5)、(数6)、(数7)、(数8)を用い、1/Fsの時間内で音源位置が変わらず、かつ、各空間軸上の3つのマイクロホンに到来する音波が各空間軸に沿う正方向および負方向と当該軸に対して垂直な方向との3方向からそれぞれ到来する平面波の合成であると仮定して得られる(数13)および(数14)に基づいて、一の方向と交わる方向に沿って少なくとも3つの位置の音圧を求め、さらに前記3つの位置の音圧を基に前記一の方向と交わる方向について音圧を求めて出力することを特徴とするマイクロホンアレイ装置。
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    ここで、Fsはサンプリング周波数、pは音圧(スカラ量)、vは空気粒子速度(ベクトル)、tは時刻、x,y,zは3次元空間を規定する直交座標軸、a,bは定数の係数、tkはサンプリング時刻、xi, yj, zgはx、y、z軸上の位置を示し、ここでは均等間隔であるものとする。また、vx, vy, vz,は粒子速度のx、y、z軸成分を示す。また、(数13)および(数14)は、xy平面上にマイクロホンが配置されていると仮定した場合を示す。
  3. 複数の指向性マイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、
    前記指向性マイクロホンが、各空間軸上に指向性をもって少なくとも2つ配置され、前記受音信号処理部は、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化との関係と、音圧の空間的変化と空気粒子速度の時間的変化との関係から得られる(数5)、(数6)、(数7)、(数8)を用い、1/Fsの時間内で音源位置が変わらず、かつ、各空間軸上の3つのマイクロホンに到来する音波が各空間軸に沿う正方向および負方向と当該軸に対して垂直な方向との3方向からそれぞれ到来する平面波の合成であると仮定して得られる(数13)および(数14)に基づいて、入力によって指定された位置の各軸成分における音圧を求めて3次元合成することにより、前記空間上において入力によって指定された位置の音圧を求めて出力することを特徴とするマイクロホンアレイ装置。
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    ここで、Fsはサンプリング周波数、pは音圧(スカラ量)、vは空気粒子速度(ベクトル)、tは時刻、x,y,zは3次元空間を規定する直交座標軸、a,bは定数の係数、tkはサンプリング時刻、xi, yj, zgはx、y、z軸上の位置を示し、ここでは均等間隔であるものとする。また、vx, vy, vz,は粒子速度のx、y、z軸成分を示す。また、(数13)および(数14)は、xy平面上にマイクロホンが配置されていると仮定した場合を示す。
  4. 複数の指向性マイクロホンと受音信号処理部から構成されるマイクロホンアレイ装置であって、
    前記指向性マイクロホンが、一の方向に指向性をもって少なくとも2つ配置された指向性マイクロホン列が交わらないように少なくとも2列配置された平面を単位とし、その平面が交わらないように少なくとも2階層3次元的に配置され、3次元を構成する各面で指定された位置の音圧を求めるための音圧と空気粒子速度との初期値である境界条件を得るように配列した指向性マイクロホンであり、
    前記受音信号処理部は、3次元各方向の音圧を求めるにあたり、各マイクロホンの受音信号の音圧の時間的変化と空気粒子速度の空間的変化との関係と、音圧の空間的変化と空気粒子速度の時間的変化との関係から得られる(数5)、(数6)、(数7)、(数8)を用い、1/Fsの時間内で音源位置が変わらず、かつ、各空間軸上の3つのマイクロホンに到来する音波が各空間軸に沿う正方向および負方向と当該軸に対して垂直な方向との3方向からそれぞれ到来する平面波の合成であると仮定して得られる(数13)および(数14)に基づいて、一の方向に交わる方向に沿って少なくとも2つの位置の音圧を求め、さらに前記2つの位置の音圧を基に前記一の方向と直交する方向について音圧を求めて出力することを特徴とするマイクロホンアレイ装置。
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    Figure 0003863306
    ここで、Fsはサンプリング周波数、pは音圧(スカラ量)、vは空気粒子速度(ベクトル)、tは時刻、x,y,zは3次元空間を規定する直交座標軸、a,bは定数の係数、tkはサンプリング時刻、xi, yj, zgはx、y、z軸上の位置を示し、ここでは均等間隔であるものとする。また、vx, vy, vz,は粒子速度のx、y、z軸成分を示す。また、(数13)および(数14)は、xy平面上にマイクロホンが配置されていると仮定した場合を示す。
  5. 前記配置した隣接するマイクロホン間の間隔が、受音信号の周波数における空間軸上でのサンプリング定理を満たす間隔以内である請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  6. 前記配置したマイクロホン間の間隔を可変調整するマイクロホン間隔調整部を備えた請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  7. 前記受音信号処理部が、前記各マイクロホンで受音した信号に対して位置補間処理を行うことにより、前記マイクロホンの配置間隔を変更した場合の各マイクロホンの受音信号の音圧を求めるマイクロホン位置補間処理部を備えた請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  8. 前記受音信号処理部が、前記マイクロホンでの受音処理のサンプリング周波数を調整するサンプリング周波数調整部を備えた請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  9. 前記受音信号処理部が、前記マイクロホンでの受音信号の帯域分割処理とアップサンプリング処理とローパスフィルタ処理とを行うことにより周波数シフトを行う帯域処理部を備えた請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  10. 特定の方向を指定する音圧強調方向パラメタを受け付けるパラメタ入力部をさらに備え、前記受音信号処理部が、前記パラメタ入力部によって受け付けた音圧強調方向パラメタ が指定する方向にある音源からの受音信号の音圧を強調して出力する請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  11. 特定の方向を指定する音圧減衰方向パラメタを受け付けるパラメタ入力部をさらに備え、前記受音信号処理部が、前記パラメタ入力部によって受け付けた音圧減衰方向パラメタが指定する方向にある音源からの受音信号の音圧を減衰して出力する請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  12. 音場内において入力によって指定された複数の位置において求めた音圧を基に、前記複数の位置における音圧間の相互相関関数を利用して、相互相関が最も大きくなる位置を音源位置として出力する請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  13. 特定の方向を指定するパラメタを受け付けるパラメタ入力部をさらに備え、前記受音信号処理部が、音パワー検知部を備え、前記音パワー検知部により、前記パラメタ入力部によって受け付けたパラメタが指定する方向について同期加算結果のパワーを計算し、前記方向に音源があるか否かを検知する請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
  14. 前記各マイクロホンが、所定の空間軸上で相互に連結支持されている請求項1〜13のいずれか1項に記載のマイクロホンアレイ装置。
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