JP6588866B2 - 変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、波を信号、または、信号を波に変換する変換技術に関する。なお、ここでいう波とは、音波や電磁波等を含むものである。音波は、周波数が20〜20kHz程度である。また、電磁波は、光波や電波等を含み、光波は、波長が400〜750nm(周波数は750THz〜400THz)程度の電磁波であり、電波は、周波数が3THz程度以下の電磁波である。また、ここでいう信号とは、情報を伝達するために記号化、符号化したものであって、その媒体としては、電気、音、光、電波等が考えられる。
音波を電気信号に変換する変換手段としてマイクロホンがあり、複数個のマイクロホンからなるマイクロホンアレイの出力信号を用いた信号処理は、長年検討されている。信号処理による指向性制御で収音したい方向の音の感度を上げる技術は様々存在する。代表的なものは遅延和アレイなどである。しかし、これらの技術は基本的にマイクロホンの位置が固定であり、既知であることを前提に各種パラメータやフィルタ係数の設計を行う。マイクロホンの位置が未知である場合、所望の方向の音を強調する処理を適用することは困難である。
このような問題を解決する従来のアプローチは2つある。1つ目は、マイクロホンの位置が変わらないように完全に固定する方法である。端末へマイクロホンを搭載する場合はこの方法となる。
2つ目は、マイクロホンが未知の場所に位置しても、その系を測定することでパラメータを推定する、という方法である。例えば、事前に既知の信号をスピーカなどから鳴らして音源〜マイクロホン間の特性を測定するといった手法が知られている(非特許文献1参照)。
浅野太著,「音のアレイ信号処理」,コロナ社, pp.22-23, 2011.
しかしながら、1つ目のアプローチの場合、ユーザはマイクロホンに関して、端末を開発したメーカ等が意図した利用用途にしか使うことができないという問題が生じる。
また、2つ目のアプローチの場合、上述の事前準備が必要となり、一般のユーザが行うにはハードルが高い。またユーザに準備を要求するシステムの場合、測定や推定のためのアルゴリズムなどを動作させるためにハードウェアや計算リソースを余計に必要とするため、リソースの乏しい端末に搭載することは望ましくないといえる。
本発明は、波を信号に変換可能な複数個の変換部の位置関係を所定の制約の中で変更可能とし、メーカ等が意図した利用用途以外にもユーザが使うことができ、ユーザに特別な操作を要求せずに使うことができる変換装置、その方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様によれば、変換装置は、Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、波を信号に変換可能なM個の第m変換部と、M個の第m変換部を支持した状態で変形することで、M個の第m変換部の位置関係を変更する支持部とを含み、支持部は1つ以上の部材からなり、支持部が2つ以上の部材からなる場合には、ある部材は少なくとも1つの他の部材と繋がっている。
上記の課題を解決するために、本発明の他の態様によれば、変換装置は、Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、波を信号に変換可能なM個の第m変換部と、M個の第m変換部の位置関係の変化を動的に検出し、M個の第m変換部の、動的に変化する位置関係を取得する位置関係取得部とを含む。
上記の課題を解決するために、本発明の他の態様によれば、変換装置は、Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、波を信号に変換可能なM個の第m変換部の、動的に変化する位置関係に基づき、空間上の所定の位置または方向とM個の第m変換部との関係を示すパラメータから得られるフィルタを計算または選択するパラメータ変更部と、フィルタを用いて、空間上の所定の位置または方向から発せられた波をM個の第m変換部において変換した信号の特性を異ならせるフィルタ部とを含む。
上記の課題を解決するために、本発明の他の態様によれば、変換方法は、Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、パラメータ変更部が、波を信号に変換可能なM個の第m変換部の、動的に変化する位置関係に基づき、空間上の所定の位置または方向とM個の第m変換部との関係を示すパラメータから得られるフィルタを計算または選択するパラメータ変更ステップと、フィルタ部が、フィルタを用いて、空間上の所定の位置または方向から発せられた波をM個の第m変換部において変換した信号の特性を異ならせるフィルタステップとを含む。
本発明によれば、波を信号に変換可能な複数個の変換部の位置関係を所定の制約の中で変更可能とし、メーカ等が意図した利用用途以外にもユーザが使うことができ、ユーザに特別な操作を要求せずに使うことができるという効果を奏する。
第一実施形態に係る変換装置の機能ブロック図。 第一実施形態に係る変換装置の処理フローの例を示す図。 第一実施形態に係る変換装置の外観図。 第一実施形態に係る変換装置のマイク可動部の構成を示す図。 支持部が変換部の位置関係を変更する方法を説明するための図。 第一実施形態に係るパラメータ変更部の機能ブロック図。 第一実施形態に係る変換装置のマイク可動部の構成を示す図。 図8Aは第二実施形態に係る変換装置のマイク可動部の構成を示す図、図8Bは支持部が変換部の位置関係を変更する方法を説明するための図。 第三実施形態に係る変換装置のマイク可動部の構成を示す図。 支持部が変換部の位置関係を変更する方法を説明するための図。 第四実施形態に係る変換装置のマイク可動部の構成を示す図。 支持部が変換部の位置関係を変更する方法を説明するための図。 支持部が変換部の位置関係を変更する方法を説明するための図。 第五実施形態に係る変換装置のマイク可動部の構成を示す図。 支持部が変換部の位置関係を変更する方法を説明するための図。 支持部が変換部の位置関係を変更する方法を説明するための図。 第六実施形態に係る変換装置のマイク可動部の構成を示す図。 第七実施形態に係る変形量取得部の構成例を示す図。 第七実施形態に係る変形量取得部の構成例を示す図。 第八実施形態に係るパラメータ変更部の機能ブロック図。 第九実施形態に係るパラメータ変更部の機能ブロック図。 第十実施形態に係るパラメータ変更部の機能ブロック図。 第十二実施形態に係る変換装置の機能ブロック図。 第十三実施形態に係る変換装置のマイク可動部の構成を示す図。 支持部が変換部の位置関係を変更する方法を説明するための図。 回転部の機構例を示す図。 第十四実施形態に係る変換装置の構成を示す図。 第十五実施形態に係る変換装置の機能ブロック図。 第十五実施形態に係る変換装置の処理フローの例を示す図。
以下、本発明の実施形態について、説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、同じ機能を持つ構成部や同じ処理を行うステップには同一の符号を記し、重複説明を省略する。以下の説明において、テキスト中で使用する記号「^」「」等は、本来直前の文字の真上に記載されるべきものであるが、テキスト記法の制限により、当該文字の直後に記載する。式中においてはこれらの記号は本来の位置に記述している。また、ベクトルや行列の各要素単位で行われる処理は、特に断りが無い限り、そのベクトルやその行列の全ての要素に対して適用されるものとする。
<第一実施形態>
マイクロホンアレイに関してユーザが自由に配置を変更する場合、マイクロホンの位置もしくはパラメータを、その都度推定し、変更する必要がある。そこで、本実施形態では、マイクロホン等の変換部の位置関係に緩やかな物理的な制約を与え、最低限の情報を得るだけで変換部の位置関係を特定する。このような構成とすることで、変換部の位置の推定にコストをかけずに変換部を含む変換装置の形状を変えることができる。また、物理的な制約を緩やかにかけることで、変換部の間隔など性能に影響するような、ユーザに変更されたくない部分を固定しつつ、変換装置全体における変換部の配置についてユーザに自由度を与えることができるようになる。
図1は第一実施形態に係る変換装置100の機能ブロック図を、図2はその処理フローを、図3は外観図を示す。
変換装置100は、M個のマイクロホン101−m、支持部102、変形量取得部103、パラメータ変更部110、フィルタ部120、AD変換部107、周波数領域変換部108及び時間領域変換部109を含む。ただし、Mは2以上の整数の何れかであり、m=1,2,…,Mである。変換装置100は、M個のマイクロホン101−mで収音し、収音信号z1,z2,…,zMに対して、所定の方向から到来する音を強調するようにフィルタリング処理を行い、フィルタリング後の信号s1(t)を出力する。
M個のマイクロホン101−m及び支持部102からなるマイク可動部(図1の破線内部の構成)の構成を図4に示す。
変換装置100は、円柱状の物体(例えば棒等)に設置される。
<M個のマイクロホン101−m、支持部102>
M個のマイクロホン101−mを用いて収音し(s3)、アナログ信号(収音信号)をAD変換部107に出力する。なお、M個のマイクロホン101−mは等間隔に配置されているとする。ただし、等間隔でなくてもマイクロホン間隔が個々に既知であれば下記は実施可能である。
M個のマイクロホン101−mは、支持部102に支持される。
支持部102は、M個のマイクロホン101−mを支持した状態で変形することで、M個の第m変換部の位置関係を変更する。
ここで、図4のM個のマイクロホン101−mを固定する支持部102は、本実施形態では、1つの部材からなり、円周状の弾性体からなり、円柱状の設置対象物の半径に応じて、弾性変形し、M個の第m変換部の位置関係を変更する。そのため、支持部102に対して力が加わっていない状態の円の半径は、設置対象物の半径よりも小さいものとする。本実施形態では、図5のように、弾性変形により円の半径を変更することができる。例えば、ユーザがマイクロホンアレイを様々なものに取り付けて使用したい場合、取付け先の物(柱や棒など)が同じ大きさとは限らないため、いろいろな大きさに対応できるようにこのような機能を備える。なお、M個のマイクロホン101−mは、円周状の支持部102に固定されるため、円状に配置され、円状アレイとして機能する。また、円周状の弾性体は、円周の一部で重複し、支持部102に対して力が加わっていない状態における重複部分を図4において破線で示す。
<変形量取得部103>
変形量取得部103は、支持部102の変形量lを取得し(S1)、パラメータ変更部110に出力する。本実施形態では、弾性変形時の支持部102の成す円の半径を知るための情報として、支持部102の円周の変化を利用する。ここでは、例として変形量取得部103として抵抗値検出器を使用する。支持部102には電気抵抗のある素材が使われており(少なくとも図4、図5の破線部分において電気抵抗のある素材を用いる、または、電気抵抗のある素材を貼付する)、破線部分の端点2か所に抵抗検出器からの結線がされており、支持部102の固定箇所の接点(バンド固定部103−1)を経由して、2点間の抵抗値を測定するものとする。支持部102の成す円の円周を変更すると、バンド固定部103−1の位置が変化するため、検出される抵抗値が変わり、支持部102の成す円の円周が変更された長さ(変形量l)を算出することができる。支持部102が設置対象物に取り付けられ、弾性変形し、支持部102の成す円の円周が大きくなると、2点間の距離が短くなり、抵抗値は小さくなる。支持部102の成す円の円周が大きくなれば大きくなるほど抵抗値が小さくなるため、その抵抗値から変形量lを求めることができる。支持部102に対して力が加わっていない状態から、抵抗検出器からの結線がされている一方の端点がバンド固定部103−1に達するまで弾性変形可能であり、変形量lには制約があり、連続値である。そのため、M個のマイクロホンの位置関係には、支持部102に固定されるという制約があり、さらに、変形量lの制約に基づく制約がある。
<パラメータ変更部110>
パラメータ変更部110はパラメータ計算部111を含み(図6参照)、パラメータ計算部111は、変形量lを入力とし、M個のマイクロホン101−mの、動的に変化する位置関係に基づき、空間上の所定の位置または方向とM個のマイクロホン101−mとの関係を示すパラメータから得られるフィルタを計算し(S2)、フィルタ部120に出力する。なお、「動的に変化する」とは、この変換装置を使用する度に、または、使用中に、変化することを意味する。従来技術では、マイクロホンアレイにおけるマイクロホン間の位置関係は、マイクロホンアレイの製造時に決定され動的に変化させることはできなかった。仮に、位置関係を変化させることができたとしても、この変換装置を使用する度に事前に既知の信号をスピーカなどから鳴らして音源〜マイクロホン間の特性を測定する必要があった。本実施形態では、マイクロホンの位置関係に緩やかな物理的な制約を与えるため、変形量lから容易にフィルタを計算することができる。
空間上の所定の位置または方向とM個のマイクロホン101−mとの関係を示すパラメータとして、例えば、アレイマニフォールドベクトルを用いる。マイクロホンアレイの特性を表すアレイマニフォールドベクトルaは、このような円状アレイの場合、
Figure 0006588866
と表すことができる。ATはAの転置、rは円状アレイの成す円の半径、λは対象とする音の波長、θsは対象とする音の入射角、θdは円中心から見たマイクロホン間の角度、amはm番目のマイクロホン101−mのアレイマニフォールドベクトルの要素である。なお、音波の距離減衰と平面波近似の誤差については無視できるほど小さいとする。
支持部102が、円状を保つと仮定した場合、バンド固定部103−1の位置が変形量l分ずれたときの円の半径r’は
Figure 0006588866
と表され、マイクロホン間の距離は同じことから、変形後のマイクロホン間の角度θ'dについては、
Figure 0006588866
と表せる。なお、この場合、θdは力が加わっていない状態において支持部102が成す円の中心から見たマイクロホン間の角度である。また、ここでは記載上、1番目のマイクロホンの円中心からの角度を固定し、2番目以降のマイクロホンの角度が変更されるとする。これにより、式(1)、式(2-1)から、変形量lを観測するだけでアレイマニフォールドベクトルaを算出することが可能となる。
Figure 0006588866
アレイマニフォールドベクトルaを用いて、ある角度θsに対応するステアリングベクトル(以下、フィルタともいう)wを従来技術と同様の方法により設計することができる。例えば、参考文献1に記載されている<1>SN比最大化規準によるフィルタ設計法、<2>パワーインバージョン(Power Inversion)に基づくフィルタ設計法、<3>一つ以上の死角(雑音のゲインが抑圧される方向)を拘束条件に持つ最小分散無歪応答法によるフィルタ設計法、<4>遅延合成(Delay-and-Sum Beam Forming)法によるフィルタ設計法、<5>最尤法によるフィルタ設計法、<6>AMNOR(Adaptive Microphone-array for noise reduction)法等によって、フィルタwを設計することができる。
[参考文献1]国際公開第WO2012/086834号パンフレット
例えば、遅延和法をベースとする場合、次式により、フィルタwを計算し、フィルタ部120に出力する。
Figure 0006588866
ただし、AHはAのルミート転置を表す。例えば、式(5)において、アレイマニフォールドベクトルaが方向θに依存する伝達特性a(θ)として事前に用意できる場合には、a(θ)を用いて、フィルタW(θ)を計算し、フィルタ部120において、特定の方向θsの信号処理が行える。また、アレイマニフォールドベクトルaが方向θ、距離Dに依存する伝達特性a(θ,D)として事前に用意できる場合には、伝達特性a(θ,D)を用いて、フィルタW(θ,D)を計算し、フィルタ部120において、特定の位置(特定の方向θsと距離DHにより特定される位置)の信号処理が行える。
<AD変換部107>
AD変換部107が、M個のマイクロホン101−mで収音されたM個のアナログ信号z1,…,zMをディジタル信号z(t)=[z1(t),…,zM(t)]Tへ変換し、(s4)、周波数領域変換部108に出力する。tは離散時間のインデックスを表す。
<周波数領域変換部108>
周波数領域変換部108は、まず、AD変換部107が出力したディジタル信号z(t)=[z1(t),…,zM(t)]Tを入力とし、チャネルごとにNサンプルをバッファに貯めてフレーム単位のディジタル信号z(τ)=[z1(τ),…,zM(τ)]Tを生成する。τはフレーム番号のインデックスである。zm(τ)=[zm((τ-1)N+1),…,zm(τN)](1≦m≦M)である。Nはサンプリング周波数にもよるが、48kHzサンプリングの場合には2048点あたりが妥当である。次に、周波数領域変換部108は、各フレームのディジタル信号z(τ)を周波数領域の信号z(ω,τ)=[z1(ω,τ),…,zM(ω,τ)]Tに変換し(s5)、出力する。ωは離散周波数のインデックスである。時間領域信号を周波数領域信号に変換する方法の一つに高速離散フーリエ変換があるが、これに限定されず、周波数領域信号に変換する他の方法を用いてもよい。周波数領域信号z(ω,τ)は、各周波数ω、フレームτごとに出力され以下の処理はフレームτごとに行われる。なお、以降の説明では、フレームのインデックスτを省略する。
<フィルタ部120>
フィルタ部120は、予めパラメータ変更部110からフィルタwを受け取っておき、周波数領域変換部108から周波数領域の信号z(ω)=[z1(ω),…,zM(ω)]Tを受け取る。フィルタ部120は、フィルタwを用いて、次式により、周波数領域の信号s1(ω)を計算し、時間領域変換部109に出力する。
s1(ω)=wHz(ω)
<時間領域変換部109>
時間領域変換部109は、第τフレームの各周波数ω∈Ωの出力信号s1(ω)を時間領域に変換して(s7)、第τフレームのフレーム単位時間領域信号s1(τ)を得て、さらに、得られたフレーム単位時間領域信号s1(τ)をフレーム番号のインデックスの順番に連結して時間領域信号s1(t)を出力する。周波数領域信号を時間領域信号に変換する方法は、s5の処理で用いた変換方法に対応する逆変換であり、例えば高速離散逆フーリエ変換である。
<効果>
以上の構成により、メーカ等が意図した利用用途以外にもユーザが使うことができ、ユーザに特別な操作を要求せずに使うことができるという効果を奏する。
また、従来技術において、マイクロホンの位置が正しく推定できたとして、その位置が信号処理に不向きな配置である場合、所望の方向の音声を強調する処理の性能が得られない可能性がある。例えば、2つのマイクロホンの間隔が、音の波長に対して非常に長い場合、音声帯域に対して広く空間折り返し歪が発生し、所望の指向性が得られない。本実施形態の変換装置であれば、変換部の位置関係に緩やかな物理的な制約を与えるため、このような問題が生じづらい。
<変形例>
本実施形態では、波として、音波を用いているが、電波や光波を用いてもよいし、他の帯域の電磁波を用いてもよい。その場合、マイクロホンに代えて、受信アンテナや受光素子等を用いることができる。要は、同種の波を信号に変換可能な複数の変換部であればよい。言い換えると、M個の変換部において変換される波が同じ種類の波であればよい。
本実施形態では、支持部102は、円周状の弾性体からなり、弾性変形するものとしたが、要は、支持部102は、M個のマイクロホン101−mを支持した状態で、円柱状の設置対象物の半径に応じて、変形し、M個の第m変換部の位置関係を変更するものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、多少の可塑性がある材質からなり、円柱状の設置対象物の半径に応じて、変形し、M個の第m変換部の位置関係を変更するものであってもよい。
<第二実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。支持部102の構成、変形量取得部103及びパラメータ変更部110の処理内容が第一実施形態とは異なる。
<支持部102>
図7はM個のマイクロホン101−m及び支持部102からなるマイク可動部(図1の破線内部の構成)の正面図、図8Aはマイク可動部の平面図を示し、図8Bは可動方法を説明するための図である。
ここで、図7のM個のマイクロホン101−mを固定する支持部102は、可動部を含み、この可動部の可動により、M個のマイクロホン101−mの位置関係を変更する。
支持部102は、三脚のような構造をしており、M個のマイクロホン101−mは三脚の各脚に取り付けられ、M個のマイクロホン101−mは円状に配置される(図8A参照)。ここで、三脚の足を動かして高さや足の広さを変える時、3本の足が同期して動くように、足と中心の軸の間に歯車のようなかみ合わせの機構をいれ、軸を動かすと3本が等しく動作するようにする(図8B参照)。
<変形量取得部103>
変形量取得部103は、支持部102の変形量lを取得し、パラメータ変更部110に出力する。本実施形態では、中心の軸の移動量を変形量lとして取得する。検知方法は第一実施形態と同様とする。例えば、変形量取得部103として抵抗値検出器を使用する。支持部102の中心の軸と歯車には電気抵抗のある素材が使われており、その軸の下端と歯車の中心の2か所に抵抗検出器からの結線がされており、2点間の抵抗値を測定するものとする。支持部102の中心の軸が移動すると、軸の下端の位置が変化し、軸の下端と歯車の中心の距離が変化するため、検出される抵抗値が変わり、軸の移動量(変形量l)を算出することができる。軸が上方に移動すると、2点間の距離が短くなり、抵抗値は小さくなる。軸が上方に移動すれば移動するほど抵抗値が小さくなるため、その抵抗値から変形量lを求めることができる。また、例えば、歯車の回転量を内蔵した角位置センサ(ロータリーエンコーダ等)で検出し、回転角から中心の軸の移動量を算出してもよい。
<パラメータ変更部110>
パラメータ変更部110はパラメータ計算部111を含み(図6参照)、パラメータ計算部111は、変形量lを入力とし、フィルタwを計算し(S2)、フィルタ部120に出力する。
歯車部分の半径をr2とすると、変形量lに対し、三脚の角度はl/r2だけ変化したことになる。上から見た円状アレイの変化後の半径は、
Figure 0006588866
と求まる。ここで、r1は歯車の中心から軸までの距離を、r3は歯車の中心からマイクロホン101−mの位置までの距離を、θdは三脚の角度の初期値を表し、図8Bの変更後の三脚の角度θrは、θr=(θd+l/r2)である。円状アレイの半径r'が分かれば、第一実施形態と同様の方法により、式(4),(1),(2-1),(5)からフィルタwを求めることができる。
Figure 0006588866
<効果>
このような構成とすることで、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第三実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。支持部102の構成、変形量取得部103及びパラメータ変更部110の処理内容が第一実施形態とは異なる。
<支持部102>
図9は変換装置100の外観図を示す。M個のマイクロホン101−m及び支持部102からなるマイク可動部(図1の破線内部の構成)の構成を図10に示す。図9のように、変換装置100は平面を有する設置対象物へ取り付けられる。
支持部102は、2つ以上の部材(直線状の物体)からなり、ある直線状の物体は少なくとも1つの他の直線状の物体と繋がっている。支持部102は、図10のように直線状の物体を複数連結し、接点で回転が可能な構造とする。言い換えると、支持部102は、所謂マジックハンド構造を含み、略X状に交差する交差位置(接点)で互いに相対回転可能に連結された複数対の直線状の物体を含む。直線状の物体には、両端部近傍と中心とにそれぞれ接点(合計3個の接点)がある。
本実施形態では、M個のマイクロホン101−mは、直線状の物体の中心の接点上に配置され、M個のマイクロホン101−mは直線状に配置される。支持部102のマジックハンド構造が伸縮すると(マジックハンド構造が可動部に相当し、その伸縮が可動に相当する)、マイクロホン間の距離が変わり、位置関係が変わる。なお、M個のマイクロホン101−mの配線は直線状の物体の裏側などを通して一か所で集約する。
<変形量取得部103>
変形量取得部103は、マジックハンド構造に含まれる直線状の物体の回転量を変形量lとして取得する。例えば、接点の少なくともいずれか一つに回転を検出する機構(回転量検出器であり、変形量取得部103に相当)を具備する。図10の例ではマイクロホン101−1の裏側に設置してある。直線状の物体の中心の接点と、端部近傍の接点との距離をrとする。第一実施形態と同様に、物理的制約がある形状であるため、この変形量取得部103で検出した回転量が分かればマイクロホンの位置関係がわかる。例えば、図10の例では、交差する二つの直線状の物体の成す角度θが小さくなれば小さくなるほどマイクロホン間の距離は大きくなる。直線状の物体の回転量には制約があり、連続値である。変形量取得部103は、角度θを直接算出してもよいし、交差する二つの直線状の物体の成す角度θdに変形量lを加えて算出してもよい。
こうすることで、直線状アレイの形状を維持できると共に、回転量を測定するだけでマイクロホン間の距離が測定できる。
<パラメータ変更部110>
パラメータ変更部110はパラメータ計算部111を含み(図6参照)、パラメータ計算部111は、変形量lを入力とし、フィルタwを計算し(S2)、フィルタ部120に出力する。
変形量取得部103で検出された2つの直線状の物体の成す角度をθとすると、マイクロホン間距離は
Figure 0006588866
と求まる。直線アレイのアレイマニフォールドベクトルaはマイクロホン101−1を基準として、
Figure 0006588866
となり、第一実施形態と同様の方法により、式(1),(5)からフィルタwを求めることができる。
Figure 0006588866
<効果>
このような構成により、直線状マイクロホンアレイに本発明を適用することができ、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第四実施形態>
第三実施形態と異なる部分を中心に説明する。支持部102の構成及びパラメータ変更部110の処理内容が第一実施形態とは異なる。
<支持部102>
図11は変換装置100の外観図を示す。M個のマイクロホン101−m及び支持部102からなるマイク可動部(図1の破線内部の構成)の構成を図12に示す。図11のように、変換装置100は平面を有する設置対象物へ取り付けられる。図12のように、第三実施形態の連結を増やし、2次元的にM個のマイクロホン101−mを配置した構造とする。支持部102は、2つ以上の部材(直線状の物体)からなり、ある直線状の物体は少なくとも1つの他の直線状の物体と繋がっている。
支持部102は、図10のように直線状の物体を複数連結し、接点で回転が可能な構造とする。言い換えると、支持部102は、所謂マジックハンド構造を含み、交差する交差位置(接点)で互いに相対回転可能に連結された複数対の直線状の物体を含む。
第三実施形態のマジックハンド構造を図12のy軸方向に連結している。そのため、直線状の物体に、両端部近傍と中心と以外にも接点がある。直線状の物体の接点間の距離はrであり、直線状の物体は端部から距離r毎に接点を備える。
本実施形態では、M個のマイクロホン101−mは、直線状の物体の端部以外の接点上に配置され、M個のマイクロホン101−mは平面状に配置される。図12ではxy平面上に配置されている。支持部102のマジックハンド構造が伸縮すると、マイクロホン間の距離が変わり、位置関係が変わる。
なお、図12の例の場合は、マイクロホン101−1の配置されている横の列(x軸方向の列)を1列目、一つ下の列を2列目とした場合に、奇数列目にはマイクロホンがT個、偶数列目にはマイクロホンがT-1個配置されている。ここでTは2以上の整数である。ただし、これ以外の配置方法であってもよい。
<パラメータ変更部110>
パラメータ変更部110はパラメータ計算部111を含み(図6参照)、パラメータ計算部111は、変形量lを入力とし、フィルタwを計算し(S2)、フィルタ部120に出力する。
変形量取得部103で検出された2つの直線状の物体の成す角度をθ(=変形量l)とし、マイクロホン101−1の水平、鉛直方向の座標を(x1,y1)=(0,0)とすると、マイクロホン101−mの座標は、m=(2T-1)(p-1)+n(ただしpは1以上の整数とし、nは1≦n<2T-1とし、マイクロホンのインデックスmからp,nは一意に特定される)としたときに
Figure 0006588866
である。音波の到来方向の水平成分をθsh、鉛直成分をθsvとすると(図13参照)、音波がマイクロホン101−mに到達する際の遅延時間τmはマイクロホン101−1を基準として、
Figure 0006588866
である。ただし、cは音速であり、θsh>0、θsv>0とする。アレイマニフォールドベクトルamは、
am=exp<-jωτm> (43)
であり、式(1),(5)からフィルタwを求めることができる。
Figure 0006588866
<効果>
このような構成により、平面状マイクロホンアレイに本発明を適用することができ、第三実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第五実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。支持部102の構成、変形量取得部103及びパラメータ変更部110の処理内容が第一実施形態とは異なる。
<支持部102>
図14はM個のマイクロホン101−m及び支持部102からなるマイク可動部(図1の破線内部の構成)の外観図、図15は可動方法を説明するための図である。
支持部102は、伸縮式警棒のような構造をしており、J個の第j伸縮部を含む。支持部102は、2つ以上の部材(第j伸縮部)からなり、ある第j伸縮部は少なくとも1つの他の第j伸縮部と繋がっている。第一伸縮部から第j伸縮部までに取り付けれらているマイクロホンの総数をMjとし、第j伸縮部に取り付けれらているマイクロホンの総数をMj-Mj-1とする。ただし、jは1≦j≦Jの整数であり、M0=0とする。M個のマイクロホン101−mは、伸縮機構に影響がないように隣の伸縮部の収納部分との間に配線とともに配置されている。
支持部102の第j伸縮部が第j-1伸縮部内に入ることで支持部102全体が縮み、支持部102の第j伸縮部が第j-1伸縮部から出ることで支持部102全体が伸びる。支持部102が伸縮すると(伸縮構造が可動部に相当し、その伸縮が可動に相当する)、マイクロホン間の距離が変わり、位置関係が変わる。
<変形量取得部103>
変形量取得部103は、支持部102の変形量lを取得し(S1)、パラメータ変更部110に出力する。ここでは、第j-1伸縮部から出ている第j伸縮部の長さを変形量ljとして用いる。例として変形量取得部103として抵抗値検出器を使用する。支持部102には電気抵抗のある素材が使われており、第j-1伸縮部の先端側の端部と、第j伸縮部の根元側の端部とに抵抗検出器からの結線がされており(図15参照)、2点間の抵抗値を測定するものとする。第j伸縮部が第j-1伸縮部内に入ること、または、第j伸縮部が第j-1伸縮部から出ることで、2点間の距離が変化し、抵抗値が変わるため、収納部分の長さを算出することができ、第j-1伸縮部から出ている第j伸縮部の長さを求めることができる。この場合、第j-1伸縮部と第j伸縮部との間で抵抗値を測定するためにJ-1個の抵抗検出器を備え、J-1個の変形量ljを取得する。それぞれの変形量ljには制約があり、連続値である。
<パラメータ変更部110>
パラメータ変更部110はパラメータ計算部111を含み(図6参照)、パラメータ計算部111は、フィルタwを計算し(S2)、フィルタ部120に出力する。
第j伸縮部に配置されたマイクロホン、つまりMj-1+1≦m≦Mjとなるm番目のマイクロホン101−mについて、音波がマイクロホンに到達する遅延時間τmは、マイクロホン101−1を基準として
Figure 0006588866
となる。ただし、djは第j伸縮部の先端側の端部から、第j伸縮部の最も先端側に配置されたマイクロホン101−Mまでの距離を示し、dxはある第j伸縮部に配置された隣接するマイクロホン間の距離を示し、dyは第j伸縮部に配置されたマイクロホンと、第j-1伸縮部に配置されたマイクロホンとの半径方向の距離を示す。固定値であるl1を除くlj(2≦j≦n)を変形量取得部103によって検出すれば、この式が計算可能である。遅延時間τmからアレイマニフォールドベクトルamを式(43)で求めることができ、式(1),(5)からフィルタwを求めることができる。
am=exp<-jωτm> (43)
Figure 0006588866
なお、この形態においては、伸縮させた際、ljが短くなり、図16のように筐体の内部に隠れてしまうマイクロホンがある。そこで次式によりSjを定義する。
Figure 0006588866
なお、floor(A)は値Aを超えない最大の整数を返す関数であり、MAX(A,B)はAまたはBの何れか大きい値を返す関数である。αはマイクロホンが隠れたり壁に近すぎないように調整するマージンの長さである。ここでSj≧1だった場合は、筐体に隠れてしまうマイクロホンが1つ以上あるので、第j伸縮部においてマイクロホン101−(Mj-1+1)〜マイクロホン101−(Mj-1+Sj)の出力信号を利用しないという処理を行う。
<効果>
このような構成により、直線状マイクロホンアレイに本発明を適用することができ、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第六実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。支持部102の構成、変形量取得部103及びパラメータ変更部110の処理内容が第一実施形態とは異なる。
<支持部102>
図17はM個のマイクロホン101−m及び支持部102からなるマイク可動部(図1の破線内部の構成)の外観図である。
支持部102は、2つ以上の部材(第j直線部)からなり、ある第j直線部は少なくとも1つの他の第j直線部と繋がっている。支持部102は、n個の直線状の物体である第j直線部を、n-1個の第j回転部で連結した構造とする。第j-1回転部により、第j直線部と第j-1直線部とが連結される。第一直線部から第j直線部までに取り付けれらているマイクロホンの総数をMjとし、第j直線部に取り付けれらているマイクロホンの総数をMj-Mj-1とする。ただし、jは1≦j≦nの整数であり、M0=0とする。第j回転部を中心に第j直線部が回転することで、第j直線部に取り付けられたマイクロホンと他の第j'(j≠j')直線部に取り付けられたマイクロホンとの位置関係が変わる。
<変形量取得部103>
変形量取得部103は、支持部102の変形量lを取得し、パラメータ変更部110に出力する。本実施形態では、n-1個の第j回転部の回転量を変形量ljとして取得する。例えば、n-1個の第j回転部のそれぞれに回転を検出する機構(回転量検出器であり、変形量取得部103に相当)を具備する。第一実施形態と同様に、物理的制約がある形状であるため、この変形量取得部103で検出した回転量が分かればマイクロホンの位置関係がわかる。こうすることで、回転量を測定するだけでマイクロホン間の位置関係が測定できる。
<パラメータ変更部110>
パラメータ変更部110はパラメータ計算部111を含み(図6参照)、パラメータ計算部111は、変形量ljを入力とし、フィルタwを計算し(S2)、フィルタ部120に出力する。
第j直線部に配置されたマイクロホン101−m、つまりMj-1+1≦m≦Mjとなるマイクロホン101−mの座標(xm,ym)は、マイクロホン101−1を基準にして、
Figure 0006588866
となる。ただし、Ljは第j直線部の長さを表し、θjは第j直線部と第j-1直線部との成す角を表し、θ1=0で固定とし、dmはマイクロホン101−mとそのマイクロホン101−mが取り付けられた第j直線部の根元側の端部までの距離を表す。音波がマイクロホン101−mに到達する遅延時間τmは、マイクロホン101−1を基準として、
Figure 0006588866
であり、固定値であるθ1を除くθj(2≦j≦n)を第j回転部に設けられた回転量検出部によって検出すればこの式が計算可能である。遅延時間τmからアレイマニフォールドベクトルamを式(43)で求めることができ、式(1),(5)からフィルタwを求めることができる。
am=exp<-jωτm> (43)
Figure 0006588866
なお、この構造の場合、回転量が多いとマイクロホンの向きが音源を向かなくなるため、例えば
Figure 0006588866
等の制約のもとで回転するようにする。
<第七実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。第一実施形態では、変形量取得部103で取得する支持部102の変形量は連続値であったが、本実施形態では、離散値とする。このとき、支持部102は、M個のマイクロホン101−mの位置関係を離散的に変更してもよい。例えば、予め与えられた何カ所かの位置でM個のマイクロホン101−mが固定されるように(支持部102の変形が固定されるように)しておき、その離散的な位置(離散的な変形量)を検出してパラメータ変更部110へ値を渡してもよい。例えば、図18のように、接点間に離散的に抵抗を配置して抵抗値を検出したり、図19のように、接点毎に配線を行い導通した配線のみを検出するといった方法が取れる。このような構成により、連続値を検出する必要がなく、離散値を検出するため実装がより容易になる。
なお、本実施形態と第二実施形態〜第六実施形態とを組合せてもよい。
<第八実施形態>
第七実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図20は、パラメータ変更部110の機能ブロック図を示す。パラメータ変更部110は、パラメータ格納部112を含む。パラメータ格納部112には、離散的な変形量lと、その変形量lから求めたフィルタwとの組合せが格納されている。
本実施形態のパラメータ変更部110は、受け取った離散的な変形量lに対応するフィルタwを計算するのではなく、図20のような構成とし、あらかじめパラメータ格納部112に格納してある、離散的な変形量lに対応するフィルタwを取り出し、フィルタ部120に出力する。この構成の場合、メモリ領域を使用するが、計算リソースをより減らせるメリットがある。
<第九実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
本実施形態のパラメータ変更部110は、受け取った変形量lをそのまま計算に使うのではなく、図21のように検出選別部113を設けて離散値へ変換する。例えば第一実施形態の場合、入力されたr’に対して、
Figure 0006588866
となるr^を求める。本実施形態のパラメータ変更部110は、第八実施形態と同様に、パラメータ格納部112から離散的な変形量r'に対応するフィルタwを取り出し、フィルタ部120に出力する。このような構成とすることで、支持部102の変形量を離散値として取得せずとも第八実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態と第二実施形態〜第六実施形態とを組合せてもよい。
<第十実施形態>
上記の第一実施形態〜第六実施形態において、検出した円周の長さなどの変形量取得部103から送られる変形量lに対し、パラメータ変更部110でその値をそのまま計算に使うのではなく、図22のように検出値選別部113を設けて離散値の区間を検出する。例えば第一実施形態の場合、入力されたr’に対して
Figure 0006588866
となる2つの変形量r'q-1,r'qの組r^を求める。ただし、qは1以上p以下の整数の何れかとし、q=1またはq=pのとき、r^=(r'q,r'q)とする。なお、pは閾値の数で、この場合2以上の整数とする。本変形例のパラメータ変更部110は、パラメータ格納部112から離散的な2つの変形量r'q-1,r'qの組r^に対応するフィルタwq-1,wqの組w^を取り出し、パラメータ補正部114に出力する。ただし、q=1またはq=pのとき、wqのみを出力する。パラメータ補正部114は出力された2つのフィルタwq-1,wq(q=1またはq=pのときは1つのフィルタwq)に対して
Figure 0006588866
のようにフィルタの補正を行い、補正後のフィルタwをパラメータ変更部110の出力値として出力する。ただし、閾値の設定方法はこれ以外でもよい。パラメータ格納部112は第八実施形態と同様に動作する。
<第十一実施形態>
第八実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第八実施形態において、パラメータ格納部112に格納するステアリングベクトルを、解析的に算出した値ではなく、測定して求めたものを用いる。具体的には、所望の指向性の方向にスピーカを配置し、TSP信号(Time Stretched Pulse)などを再生してM個のマイクロホン101−mで収録し、それぞれのマイクロホン101−mまでの伝達関数を求め、アレイマニフォールドベクトルとする。それ以外の動作については第八実施形態と同様である。本実施形態の場合、一度測定を行う手間は生じるが、マイクロホン101−mの位置と検出値(伝達特性から求められるフィルタ)の関係が一対一であるため、位置を変更するたびにその都度測定をする必要がないことはメリットとして残る。
さらに、このような構成により、「マイクロホンの位置関係のパターンは検出できるが、マイクロホンの位置自体は未知である」場合にも、フィルタを得ることができる。例えば第一実施形態において、マイクロホンはバンド上に固定されていて、マイクロホンの位置は半径rに対して一意に定まるが、支持部102が正確な円弧の形状ではなく解析的に位置関係が算出できない場合にも処理が可能となる。
なお、本実施形態と第九実施形態とを組合せてもよい。
<変形例>
パラメータ変更部110は、計算可能なフィルタについては計算し、計算不可能なフィルタについては、予め動的に変化するそれぞれの位置関係に対応するフィルタを取得しておき、その中から変形量に基づき選択する構成としてもよい。
<第十二実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第一実施形態において、パラメータ変更部110の出力値であるフィルタwを、一つのステアリング方向ではなく複数のステアリング方向θs1〜θsX(xは2以上の整数)に対応する出力w1〜wXに変更し、フィルタ部120はX個のフィルタwx(x=1,2,…,X)に対応するX個の信号s1(ω)〜sX(ω)を出力する(図23参照)。これにより同時に複数の方向に指向性を向けた多チャンネルの音声を得られる。
なお、本実施形態と第二実施形態〜第十一実施形態とを組合せてもよい。
<第十三実施形態>
第十二実施形態において、特に用いるフィルタw1〜wXを2値で切り替える例について述べる。図24は正三角形の板状の物体(支持部102)にマイクロホン101−mが3つ設置されている装置である。マイクロホン101−mの配置場所については図24の通りである。支持部102は、2つの部材(正三角形の板状の物体と台形の板状の物体)からなり、正三角形の板状の物体と台形の板状の物体とは繋がっている。また、この支持部102は右側に回転部を持ち、三角形上部を回転させて図25のように直線にすることができる。回転部の構造の例は図26となる。回転の両端にはスイッチ(図24、図25内のSW)があり、どちらの形状で利用しているかを検出し、パラメータ変更部110へ渡す。つまり、このスイッチが変形量取得部103に相当する。スイッチは例えば接触スイッチで、筐体がふれている方のスイッチのみONになるような仕組みとする。パラメータ変更部110の動作としては、半径がrの3マイクロホンの円状アレイ(図24)と、マイクロホン間距離が√3rである3マイクロホンの直線アレイ(図25)とにおいて、用いるフィルタを切り替える。これにより、ユーザはマイクロホンの位置関係の変更を意識することなく、シーンにあったマイクロホンの使い方ができる。例えば、三角形の状態では三角形の左右へ2つ指向性を向け、2出力で音を出力し、直線形に変更すると直線方向へ1つ指向性を向け、1出力で音を出力する、などの動作変更を、ユーザが明示的に指定しなくても直感的に動作変更することができる。
なお、回転部の構造は図26に限らず、回転ではなく軸部分から着脱して設置変更できるようになっていてもよい。
<第十四実施形態>
第一実施形態〜第十三実施形態において、剛体もしくは弾性体、可塑性体からなる支持部102にマイクロホンを固定し、支持部102の変形量を取得することで、マイクロホンの位置関係を算出していたが、図27のようにマイクロホン101−mと位置センサ130−mが一式となった装置を複数個用いる構成としてもよい。そのため、本実施形態の変換装置100は、支持部102と変形量取得部103とを含まず、代わりに位置センサ130−mを含む。位置センサ130−mは、例えば赤外線センサやWi-Fiによる測距を行い、得られたマイクロホンの位置関係の情報をパラメータ変更部110に出力する。そのほかの動作は他の実施形態と同様である。
なお、M個の位置センサ130−mは、M個のマイクロホン101−mの位置関係の変化を動的に検出し、M個のマイクロホン101−mの、動的に変化する位置関係を取得するため、位置関係取得部ともいう。なお、第一実施形態〜第十三実施形態では、支持部102と変形量取得部103とパラメータ変更部110とを組合せることで、M個のマイクロホン101−mの、動的に変化する位置関係を取得するため、支持部102と変形量取得部103とパラメータ変更部110との組合せを位置関係取得部と呼んでもよい。
<第十五実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
本実施形態では、信号を波に変換する変換技術に本発明を適用する例を説明する。信号を波に変換する変換技術の例として、以下の技術が挙げられる。(i)電気信号を音波に変換する技術や、(ii)電気信号を電磁波に変換する技術がある。ただし、これに限るものではなく、(iii)光信号を音波に変換する技術等であってもよい。(i)を実現するデバイスとしてはスピーカがある。(ii)を実現するデバイスとしては送信アンテナがある。また、(iii)を直接実現できるハードウェアがあればそれを用いてもよい。
特に、本実施形態では、波として音波を用い、複数の変換部として、複数のマイクロホンからなるマイクロホンアレイに代えて、電気信号を音波に変換する複数のスピーカ(スピーカアレイ)を用いる場合について説明する。
[変換装置200の信号処理]
M(≧2)個のスピーカを用いて制御点Dで強調されるような指向制御を行うことを考える。
第十五実施形態に係る変換装置200の機能構成および処理フローを図28と図29に示す。この第十五実施形態の変換装置200は、M個のスピーカ201−m、周波数領域変換部209、フィルタ部220、時間領域変換部208、パラメータ変更部210、変形量取得部203を含む。m=1,2,…,Mであり、M≧2である。
信号源205が音源信号s(t)を出力する。この実施形態では、信号源205からの音源信号s(t)はディジタル信号であるとする。ただし、音源信号としてアナログ信号を用いる場合には、アナログ信号をディジタル信号s(t)へAD変換するAD変換部を設ければよい。
<周波数領域変換部209>
まず、周波数領域変換部209は、ディジタル信号s(t)を受け取り、Nサンプルをバッファに貯めてフレーム単位のディジタル信号s(τ)を出力する。次に、周波数領域変換部209は、各フレームのディジタル信号s(τ)を周波数領域の信号S(ω,τ)に変換して(S203)出力する。なお、以降の説明では、フレームのインデックスτを省略し、S(ω)と記載する。
<支持部202>
支持部202は、M個のスピーカ201−mを支持した状態で変形することで、M個の第m変換部の位置関係を変更する。支持部202の構成は第一実施形態の支持部102と同様であり、M個のマイクロホン101−mに代えて、M個のスピーカ201−mを支持する。
<変形量取得部203>
変形量取得部203は、支持部202の変形量lを取得し(S201)、パラメータ変更部210に出力する。変形量取得部203の構成、処理内容は第一実施形態の変形量取得部103と同様である。
<パラメータ変更部210>
パラメータ変更部210はパラメータ計算部111を含み(図6参照)、パラメータ計算部111は、変形量lを入力とし、M個のスピーカ201−mの、動的に変化する位置関係に基づき、空間上の所定の位置または方向とM個のスピーカ201−mとの関係を示すパラメータから得られるフィルタを計算し(S202)、フィルタ部120に出力する。パラメータ変更部210の処理内容は第一実施形態のパラメータ変更部110と同様である。
例えば、参考文献2記載の方法により、フィルタwを計算し、フィルタ部220に出力する。例えば、特定の位置または方向への音響信号を抑圧する信号処理に用いるフィルタwを計算する。
[参考文献2]羽田陽一、片岡章俊、「自由空間伝達関数を用いた多点制御に基づく小型スピーカアレーの実空間性能」、日本音響学会研究発表会講演論文集、2008、pp.631-632
<フィルタ部220>
フィルタ部220は、予めパラメータ変更部210からフィルタwを受け取っておき、周波数領域信号S(ω)を受け取り、フレームτごとに、各周波数ω∈Ωについて、周波数領域信号S(ω)に、フィルタwを適用して(次式参照、S204)、出力信号Z(ω)=[Z1(ω),…,ZM(ω)]を出力する。
Figure 0006588866
例えば、フィルタ部220は、空間上の少なくとも複数の位置または方向へ発する音波にM個のスピーカ201−mにおいて変換する前の信号の再生特性を異ならせるものであればよい。「再生特性を異ならせる」とは、例えば、特定の位置で音響信号を局所再生して他の位置で音響信号を極力再生しないようにしたり、逆に特定の位置で音響信号を再生しないようにして他の位置でのみ音響信号を再生したりすることを意味する。
<時間領域変換部208>
時間領域変換部208は、第τフレームの各周波数ω∈Ωの再生信号Z(ω)=[Z1(ω),…,ZM(ω)]を時間領域に変換して(S205)、第τフレームのフレーム単位時間領域信号z(τ)=[z1(τ),…,zM(τ)]を得て、さらに、得られたフレーム単位時間領域信号z(τ)=[z1(τ),…,zM(τ)]をフレーム番号のインデックスの順番に連結して、時間領域信号z(t)=[z1(t),…,zM(t)]を出力する。周波数領域信号を時間領域信号に変換する方法は、S203の処理で用いた変換方法に対応する逆変換であり、例えば高速離散逆フーリエ変換である。
<スピーカ201−m>
Mチャネルの時間領域信号z1(t),…,zM(t)はそれぞれ、スピーカアレイを構成するM個のスピーカ201のうち、チャネルに対応するスピーカで再生される(S206)。
<効果>
このような構成により、特定方向へ音声を再生するスピーカアレイを、メーカ等が意図した利用用途以外にもユーザが使うことができ、ユーザに特別な操作を要求せずに使うことができる。
<変形例>
なお、マイクロホンに代えてスピーカを用いることで第一実施形態の変形例、第二実施形態〜第十四実施形態及びその変形例についても同様に、信号を波に変換する変換技術に本発明を適用することができる。支持部202、変形量取得部203、パラメータ変更部210の構成や処理内容は、第一実施形態の変形例、第二実施形態〜第十四実施形態及びその変形例で説明した支持部102、変形量取得部103、パラメータ変更部110に対する方法を用いることができ、周波数領域変換部209、フィルタ部220、時間領域変換部208、スピーカ201−mの構成や処理内容は本実施形態で説明した方法を用いることができる。
第一実施形態同様、波として、音波を用いているが、電波や光波を用いてもよいし、他の帯域の電磁波を用いてもよい。その場合、スピーカに代えて、送信アンテナや発光素子等を用いることができる。要は、信号を同種の波に変換可能な複数の変換部であればよい。なお、変換部のことを、波を送信できるという意味から送信部と呼んでもよい。なお、第一実施形態の変形例で説明した受信部と送信部とを合わせて送受信部と呼んでもよい。
<その他の変形例>
本発明は上記の実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
<プログラム及び記録媒体>
また、上記の実施形態及び変形例で説明した各装置における各種の処理機能をコンピュータによって実現してもよい。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記各装置における各種の処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶部に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記憶部に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実施形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、各装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

Claims (7)

  1. Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、波を信号に変換可能なM個の第m変換部と、
    前記M個の第m変換部を支持した状態で変形することで、前記M個の第m変換部の位置関係を変更する支持部とを含み、
    前記支持部は1つ以上の部材からなり、前記支持部が2つ以上の部材からなる場合には、ある部材は少なくとも1つの他の部材と繋がっており、
    前記支持部の変形量には制約があり、
    前記支持部における電気抵抗の変化に基づき前記変形量が推定され
    前記支持部は、円周状の弾性体を含み、前記弾性体の弾性変形により、前記M個の第m変換部の位置関係を変更し、
    前記支持部に対して力が加わっていない状態の円の半径をrとし、前記支持部に対して力が加わり弾性変形した状態の円の半径をr'とし、前記支持部に対して力が加わっていない状態の円の中心からみたM個の第m変換部間の角度をθdとし、弾性変形後のM個の第m変換部間の角度を
    Figure 0006588866
    とする、
    変換装置。
  2. Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、波を信号に変換可能なM個の第m変換部と、
    前記M個の第m変換部を支持した状態で変形することで、前記M個の第m変換部の位置関係を変更する支持部とを含み、
    前記支持部は1つ以上の部材からなり、前記支持部が2つ以上の部材からなる場合には、ある部材は少なくとも1つの他の部材と繋がっており、
    前記支持部は、三脚の構造を含み、
    前記M個の第m変換部は、前記三脚の各脚に取り付けられ、円状に配置され、
    前記三脚の各脚と、三脚の中心の軸の間に歯車状のかみ合わせの機構を含み、前記軸を動かして、前記M個の第m変換部の位置関係を変更し、
    中心の軸の移動量を変形量lとし、歯車の中心から軸までの距離をr1とし、歯車部分の半径をr2とし、歯車の中心から第m変換部の位置までの距離をr3とし、三脚の角度の初期値をθdとし、θdにおけるM個の第m変換部の成す円の半径をrとし、三脚の角度変更後のM個の第m変換部間の角度を
    Figure 0006588866
    とする、
    変換装置。
  3. Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、波を信号に変換可能なM個の第m変換部と、
    前記M個の第m変換部を支持した状態で変形することで、前記M個の第m変換部の位置関係を変更する支持部とを含み、
    前記支持部は、略X状に交差する交差位置で互いに相対回転可能に連結された複数対の直線状の物体を含み、前記直線状の物体には、両端部近傍と中心とにそれぞれ他の直線状の物体との接点があり、
    前記M個の第m変換部は、前記直線状の物体の中心の接点上に配置され、前記支持部の複数対の直線状の物体が回転することで前記支持部全体が伸縮して、前記M個の第m変換部の位置関係を変更し、
    直線状の物体の中心の接点と端部近傍の接点との距離をrとし、交差する二つの直線状の物体の成す角度をθとし、伸縮方向において隣接する第m変換部間の距離を
    Figure 0006588866
    とする、
    変換装置。
  4. Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、波を信号に変換可能なM個の第m変換部と、
    前記M個の第m変換部を支持した状態で変形することで、前記M個の第m変換部の位置関係を変更する支持部とを含み、
    Jを2以上の整数の何れかとし、j=1,2,…,Jとし、前記支持部はJ個の第j伸縮部からなり、ある第j伸縮部は少なくとも1つの他の第j伸縮部と繋がっており、
    第j伸縮部は、筒状であり、第j伸縮部が第j-1伸縮部内に入ることで前記支持部全体が縮み、第j伸縮部が第j-1伸縮部から出ることで前記支持部全体が伸び、前記支持部の伸縮により、前記M個の第m変換部の位置関係を変更し、
    第j-1伸縮部から出ている第j伸縮部の長さを変形量ljとし、第1伸縮部から第j伸縮部までに取り付けれらている第m変換部の総数をMjとし、第j伸縮部の先端側の端部から、第j伸縮部の最も先端側に配置された第Mj変換部までの距離をdjとし、ある第j伸縮部に配置された隣接する第m変換部間の距離をdxとし、第j伸縮部に配置された第m変換部と、第j-1伸縮部に配置された第m変換部との半径方向の距離をdyとし、対象とする音の入射角をθsとし、音速をcとし、音波が第m変換部に到達する遅延時間τmを、第1変換部を基準として
    Figure 0006588866
    とする、
    変換装置。
  5. Mを2以上の整数の何れかとし、m=1,2,…,Mとし、波を信号に変換可能なM個の第m変換部と、
    前記M個の第m変換部を支持した状態で変形することで、前記M個の第m変換部の位置関係を変更する支持部とを含み、
    nを2以上の整数の何れかとし、j=1,2,…,nとし、前記支持部はn個の直線状の物体である第j直線部をn-1個の第j回転部で連結した構造であり、第j-1回転部により、第j直線部と第j-1直線部とが連結され、
    第j回転部を中心に第j直線部が回転することで、第j直線部に取り付けられた第m変換部と他の第j'(j≠j')直線部に取り付けられた第m変換部との位置関係を変更し、
    第一直線部から第j直線部までに取り付けれらている第m変換部の総数をMjとし、第j直線部の長さをLjとし、第j直線部と第j-1直線部との成す角をθjとし、θ1=0で固定とし、第m変換部とその第m変換部が取り付けられた第j直線部の根元側の端部までの距離をdmとし、第j直線部に配置された第m変換部の座標(xm,ym)を、第1変換部を基準にして、
    Figure 0006588866
    とし、対象とする音の入射角をθsとし、音速をcとし、音波が第m変換部に到達する遅延時間τmを、第1変換部を基準として、
    Figure 0006588866
    とする、
    変換装置。
  6. 請求項から請求項の何れかの変換装置であって、
    前記支持部の変形量は離散値であり、
    前記支持部は、前記M個の第m変換部の位置関係を離散的に変更する、
    変換装置。
  7. 請求項から請求項の何れかの変換装置であって、
    前記支持部は、可動部を含み、前記支持部に含まれる前記可動部の可動により、前記M個の第m変換部の位置関係を変更する、
    変換装置。
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