JP6294805B2 - 収音装置 - Google Patents
収音装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6294805B2 JP6294805B2 JP2014212283A JP2014212283A JP6294805B2 JP 6294805 B2 JP6294805 B2 JP 6294805B2 JP 2014212283 A JP2014212283 A JP 2014212283A JP 2014212283 A JP2014212283 A JP 2014212283A JP 6294805 B2 JP6294805 B2 JP 6294805B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microphones
- microphone
- sound
- collection device
- spatial arrangement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
- Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
Description
<本実施形態の概要>
[収音信号のモデル化]
マイクロホンアレイを用いて収音した収音信号を用いて、対象となる音源の発する音を推定するための基本的な信号処理として線形フィルタリングがある。線形フィルタリングでは、M個のマイクロホンを用いて収音した収音信号それぞれに異なるフィルタを畳み込み、加算することで、出力信号を生成する。ここでは、線形フィルタリングを用いた信号強調について説明する。
マイクロホンアレイを用いた観測過程についてモデル化する。図1に示すように、強調して収音したい1つのターゲット音と抑圧して収音したいK(≧1)個の干渉雑音がある音場を想定する。これらの音により構成される音場をM(≧2)個のマイクロホンを用いて観測する。m(m=1,2,…,M)番目のマイクロホンとターゲット音との間の時間応答(インパルス応答)をa0,m(t)とし、m番目のマイクロホンとk(k=1,2,…,K)番目の雑音との間のインパルス応答をak,m(t)とする。ただし、インパルス応答長をLとし、t=0,1,…,L-1とする。なお、インパルス応答長Lは、装置の規模や構造、設置された部屋の状況によって定まる残響時間により、実験的に定めればよい。AD変換後の時間インデックスtにおけるターゲット音、k番目の雑音の音源信号をそれぞれs0(t)、sk(t)とする。また、m番目のマイクロホンに混在する背景雑音(センサの内部雑音を含む)をnm(t)とする。背景雑音は、チャネル毎に独立で平均0のガウス分布に従うこととする。m番目のマイクロホンにおける収音信号xm(t)は、次式でモデル化される。
受音系から出力されたM個の収音信号Xm(ω,τ)を入力とし、ターゲット音を強調するための信号処理として、線形フィルタリングを説明する。M^個の線形フィルタリングがありM^個のビームが形成されているものとする。まず、時間領域の信号処理を説明する。観測信号xm(t)と線形フィルタwm^,m(i)とを畳み込み、加算することで、m^番目のビームの出力信号ym^(t)を得る。
本実施形態では、マイクロホンアレイを構成するマイクロホンの指向性やマイクロホンの位置関係とフィルタ係数の関係を利用して、複数の方向に対してビームを形成するときに従来よりもビームフォーミングに必要な計算量を減らすことができる。
(1)Wm^,m(ω)に0の出現率が高いこと。
(2)m番目のマイクロホンに係るフィルタ係数に共通する数字が多いこと、言い換えると、Wi,m(ω)とWj,m(ω)とが同値であること、ただしi≠jである。
[収音装置10の信号処理]
第一実施形態に係る収音装置10の機能構成及び処理フローを図3と図4に示す。この第一実施形態の収音装置10は、M個のマイクロホン211−m、AD変換部120、周波数領域変換部130、フィルタリング部160、時間領域変換部170、フィルタ計算部150、伝達特性記憶部140を含む。m=1,2,…,Mであり、M≧4である。
M個のマイクロホン211−mを用いて収音し(s1)、アナログ信号(収音信号)をAD変換部120に出力する。なお、マイクロホン211−mとマイクロホン211−m’とは、それぞれ異なる方向に指向性を有するように配置される。ここでは、m’は1,2,…,Mの何れかであり、m≠m’である。
AD変換部120は、M個のマイクロホン211−mで収音されたM個のアナログ信号を入力とし、ディジタル信号x→(t)=[x1(t),…,xM(t)]Tへ変換し(s2)、周波数領域変換部130に出力する。tは離散時間のインデックスを表す。
周波数領域変換部130は、まず、AD変換部120が出力したディジタル信号x→(t)=[x1(t),…,xM(t)]Tを入力とし、チャネルごとにPサンプルをバッファに貯めてフレーム単位のディジタル信号x→(τ)=[x→ 1(τ),…,x→ M(τ)]Tを生成する。τはフレーム番号のインデックスである。x→ m(τ)=[xm((τ-1)P+1),…,xm(τP)](1≦m≦M)である。Pはサンプリング周波数にもよるが、48kHzサンプリングの場合には2048点あたりが妥当である。次に、周波数領域変換部130は、各フレームのディジタル信号x→(τ)を周波数領域の信号X→(ω,τ)=[X1(ω,τ),…,XM(ω,τ)]Tに変換し(s3)、出力する。ωは離散周波数のインデックスである。時間領域信号を周波数領域信号に変換する方法の一つに高速離散フーリエ変換があるが、これに限定されず、周波数領域信号に変換する他の方法を用いてもよい。生成された周波数領域信号X→(ω,τ)は、各周波数ω、フレームτごとに出力される。
伝達特性記憶部140は、予め収音装置10を使って測定された伝達特性A→(ω)=[a→ 1(ω),…,a→ M^(ω)]を記憶しておく。a→ m^(ω)=[am^,1(ω),…,am^,M(ω)]Tを、ビームの方向m^から到来する音とM本のマイクロホンとの間の周波数ωでの伝達特性、換言すれば、a→ m^(ω)=[am^,1(ω),…,am^,M(ω)]Tは、マイクロホンアレイに含まれる各マイクロホンへのビームの方向m^から到来する音の周波数ωでの伝達特性とする。なお、伝達特性記憶部140に記憶する伝達特性A→(ω)は、事前測定によらず、理論式やシミュレーションにより事前に用意したものであってもよい。
伝達特性記憶部140には、利用状況と同じ状況(M個の同じ配置の、同じマイクロホン211−m)で、事前に測定された伝達特性を記憶されていればよい。
フィルタ計算部150は、伝達特性記憶部140から伝達特性A→(ω)を取り出し、フィルタW→(ω)を計算し、フィルタリング部160に出力する。例えば、M^個の所定の位置又は方向からの音響信号を強調又は抑圧する信号処理に用いるフィルタW→(ω)を計算する。
[参考文献1]国際公開第WO2012/086834号パンフレット
例えば、遅延和法をベースとする場合、式(21)により、フィルタW→ DS1(ω)を計算する。
フィルタリング部160は、予めフィルタ計算部150からフィルタW→(ω)を受け取って保持している。フィルタリング部160は、周波数領域変換部130から出力された周波数領域信号x→(ω,τ)を入力とし、フレームτごとに、各周波数ω∈Ωについて、周波数領域信号x→(ω,τ)=[X1(ω,τ),…,XM(ω,τ)]Tに、フィルタW→(ω)を適用して(式(13)〜(16)参照、s4)、出力信号y→(ω,τ)を生成し、出力する。
時間領域変換部170は、第τフレームの各周波数ω∈Ωの出力信号Y1(ω,τ),Y2(ω,τ),…,YM^(ω,τ)を入力とし、時間領域に変換して(s5)、第τフレームのフレーム単位時間領域信号y1(τ),y2(τ),…,yM^(τ)を得て、さらに、得られたフレーム単位時間領域信号y1(τ),y2(τ),…,yM^(τ)をフレーム番号のインデックスの順番に連結して時間領域信号y1(t),y2(t),…,yM^(t)を生成し、出力する。周波数領域信号を時間領域信号に変換する方法は、s3の処理で用いた変換方法に対応する逆変換であり、例えば高速離散逆フーリエ変換である。
本実施形態では、マイクロホンアレイを構成するマイクロホンの指向性やマイクロホンの位置関係とフィルタ係数の関係を利用して、複数の方向に対してビームを形成するときに従来よりもビームフォーミングに必要な計算量を減らすことができる。
本実施形態では、(1)Wm^,m(ω)に0の出現率が高いことと、(2)m番目のマイクロホンに係るフィルタ係数に共通する数字が多いこととの両方を満たすようにマイクロホンアレイを構成しているが、何れか一方のみを満たすようにマイクロホンアレイを構成した場合であっても、従来よりもビームフォーミングに必要な計算量を減らすことができる。
また、上記の実施形態及び変形例で説明した各装置における各種の処理機能をコンピュータによって実現してもよい。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記各装置における各種の処理機能がコンピュータ上で実現される。
Claims (6)
- Mを4以上の整数とし、M個のマイクロホンを含み、
前記M個のマイクロホンの空間的配置の中心とM個のマイクロホンの1つである第一マイクロホンとを通る回転軸の軸方向である第一方向から到来する音波の前記第一マイクロホンに対する遅延時間と、M個のマイクロホンの空間的配置の中心とM個のマイクロホンの1つである第二マイクロホンとを通る回転軸の軸方向である第二方向から到来する音波の第二マイクロホンに対する遅延時間とが、同じになるようにM個のマイクロホンの1つである第三マイクロホンが配置され、かつ、前記M個のマイクロホンの全てが同一平面上に存在しないように、
さらに、
前記M個のマイクロホンは、その位置関係が、正多面体の頂点の位置関係に対応するように配置され、
前記M個のマイクロホンに含まれる各マイクロホンに対応する頂点と隣接する全ての頂点にそれぞれ配置されたマイクロホンは、前記空間的配置の中心と前記各マイクロホンとを通る回転軸の軸方向から到来する音波に対する遅延時間と振幅が同一になるように配置され、
マイクロホンの位置関係とフィルタ係数の関係を利用して、所望の指向特性を得るフィルタリングを行うため、前記第三マイクロホンに係るフィルタのうち、前記第一方向に対応するフィルタ係数と、前記第二方向に対応するフィルタ係数と、が同一になるよう前記M個のマイクロホンが配置される、
収音装置。 - 請求項1の収音装置であって、
M個のマイクロホンは、それぞれ異なる方向に指向性を有する、かつ、前記M個のマイクロホンの空間的配置の中心と各マイクロホンとを結ぶ軸方向であって、外方向に指向性を有する、
収音装置。 - 請求項1または請求項2の何れかの収音装置であって、
前記M個のマイクロホンはマイクロホンアレイとして機能させるものである、
収音装置。 - 請求項1から請求項3の何れかの収音装置であって、
M^を2以上の整数とし、前記M個のマイクロホンの収音信号を用いて、(i)M^個の所定の何れかの方向若しくは位置から到来する音を強調した、又は/及び、(ii)M^個の所定の何れかの方向若しくは位置から到来する音を抑圧した出力信号を生成する信号処理部を含む、
収音装置。 - 請求項1から請求項4の何れかの収音装置であって、
Cを2以上の整数とし、C個の組立構造物を含み、
前記M個のマイクロホンがC個の組立構造物の何れかに対して固定され、前記C個の組立構造体を組み立てることにより、前記M個のマイクロホンが前記空間的配置となる、
収音装置。 - Mを4以上の整数、M^を2以上の整数とし、M個のマイクロホンで収音された収音信号とフィルタ係数とを用いて、(i)M^個の所定の何れかの方向若しくは位置から到来する音を強調した、又は/及び、(ii)M^個の所定の何れかの方向若しくは位置から到来する音を抑圧した出力信号を生成する信号処理部を含み、
前記M個のマイクロホンは、前記M個のマイクロホンの空間的配置の中心とM個のマイクロホンの1つである第一マイクロホンとを通る回転軸の軸方向である第一方向から到来する音波の前記第一マイクロホンに対する遅延時間と、M個のマイクロホンの空間的配置の中心とM個のマイクロホンの1つである第二マイクロホンとを通る回転軸の軸方向である第二方向から到来する音波の第二マイクロホンに対する遅延時間とが、同じになるようにM個のマイクロホンの1つである第三マイクロホンが配置され、かつ、前記M個のマイクロホンの全てが同一平面上に存在しないように、配置され、
前記第三マイクロホンに係るフィルタ係数のうち、前記第一方向に対応するフィルタ係数と前記第二方向に対応するフィルタ係数とを共通する値とする、
収音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014212283A JP6294805B2 (ja) | 2014-10-17 | 2014-10-17 | 収音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014212283A JP6294805B2 (ja) | 2014-10-17 | 2014-10-17 | 収音装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016082414A JP2016082414A (ja) | 2016-05-16 |
JP6294805B2 true JP6294805B2 (ja) | 2018-03-14 |
Family
ID=55956577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014212283A Active JP6294805B2 (ja) | 2014-10-17 | 2014-10-17 | 収音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6294805B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11510000B2 (en) | 2018-08-08 | 2022-11-22 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Sound collection apparatus |
JP7205192B2 (ja) | 2018-11-22 | 2023-01-17 | 日本電信電話株式会社 | 収音装置 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5592441A (en) * | 1995-10-06 | 1997-01-07 | Martin Marietta Corporation | High-gain directional transducer array |
JP5175239B2 (ja) * | 2009-04-03 | 2013-04-03 | 日本放送協会 | 収音装置 |
GB0906269D0 (en) * | 2009-04-09 | 2009-05-20 | Ntnu Technology Transfer As | Optimal modal beamformer for sensor arrays |
WO2012086834A1 (ja) * | 2010-12-21 | 2012-06-28 | 日本電信電話株式会社 | 音声強調方法、装置、プログラム、記録媒体 |
JP5734329B2 (ja) * | 2013-02-28 | 2015-06-17 | 日本電信電話株式会社 | 音場収音再生装置、方法及びプログラム |
-
2014
- 2014-10-17 JP JP2014212283A patent/JP6294805B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016082414A (ja) | 2016-05-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6458738B2 (ja) | 音場再現装置および方法、並びにプログラム | |
JP6594222B2 (ja) | 音源情報推定装置、音源情報推定方法、およびプログラム | |
RU2015129784A (ru) | Фильтр и способ для информированной пространственной фильтрации, используя многочисленные мгновенные оценки направления прибытия | |
JP6106571B2 (ja) | 音源位置推定装置、方法及びプログラム | |
JP6294805B2 (ja) | 収音装置 | |
JP6117142B2 (ja) | 変換装置 | |
JP4787727B2 (ja) | 音声収音装置、その方法、そのプログラム、およびその記録媒体 | |
Georgiou et al. | Incorporating directivity in the Fourier pseudospectral time-domain method using spherical harmonics | |
JP2018077139A (ja) | 音場推定装置、音場推定方法、プログラム | |
CN116309921A (zh) | 基于cuda技术的延迟求和声成像并行加速方法 | |
JP6691494B2 (ja) | 収音装置、及び収音方法 | |
JP5337189B2 (ja) | フィルタ設計における反射物の配置決定方法、装置、プログラム | |
JP6063890B2 (ja) | 変換装置 | |
Hoffmann et al. | Theoretical study of acoustic circular arrays with tangential pressure gradient sensors | |
US11830471B1 (en) | Surface augmented ray-based acoustic modeling | |
JP5172909B2 (ja) | 反射音情報推定装置、反射音情報推定方法、プログラム | |
Torres et al. | Room acoustics analysis using circular arrays: A comparison between plane-wave decomposition and modal beamforming approaches | |
JP5660665B2 (ja) | 反射音情報推定装置、反射音情報推定方法、プログラム | |
JP6685943B2 (ja) | 分離行列設計装置、フィルタ係数算出装置、その方法、及びプログラム | |
Sanalatii et al. | Estimation of loudspeaker frequency response and directivity using the radiation-mode method | |
JP5285665B2 (ja) | 反射音情報推定装置、反射音情報推定方法、プログラム | |
JP5948259B2 (ja) | 収音装置及び再生装置 | |
JP5216056B2 (ja) | 反射音情報推定装置、反射音情報推定方法、プログラム | |
JP5713933B2 (ja) | 音源距離測定装置、音響直間比推定装置、雑音除去装置、それらの方法、及びプログラム | |
JP2014143569A (ja) | 収音装置及び再生装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161019 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170821 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170829 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171027 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180213 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180216 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6294805 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |