JP5982900B2 - 雑音抑制装置、マイクロホンアレイ装置、雑音抑制方法、及びプログラム - Google Patents

雑音抑制装置、マイクロホンアレイ装置、雑音抑制方法、及びプログラム Download PDF

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Description

雑音抑制装置、マイクロホンアレイ装置、雑音抑制方法、及びプログラムに関する。
従来、図15に示すように、2つのマイクロホンの各々からの出力を同期減算または同期加算することにより指向性受音処理を行うマイクロホンアレイが一般的に用いられている。例えば、車内の運転席と同乗者席との間にマイクロホンアレイを設置し、同乗者席方向に合せた同期減算により、その方向から到来する音声を雑音として抑制することで、運転席方向に指向性を持たせることができる。
また、マイクロホンにエアコンからの風などが当たった場合に、振動板が非常に大きく動くことで大きなレベルの非定常雑音が生じる。このような大きなレベルの非定常雑音を抑制する技術が提案されている。例えば、図16に示す例では、相関分析部1000で、複数のマイクから入力された入力信号間の相関を計算する。そして、風雑音分析部1002で、相関分析部1000で計算された相関が小さい場合には、風当りによる雑音が生じていると判定して、風雑音低減部1004に低減ゲインを出力する。そして、風雑音低減部1004で、入力信号を低減ゲインに応じてレベルを低減して出力している(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平10−23590号公報 特許第2995959号公報 特開2008−263483号公報
風当り雑音のような大きなレベルの非定常雑音が生じている環境下で指向性受音処理を行う場合、指向性受音処理のための同期減算または同期加算によってこの非定常雑音が強調される、という問題がある。これは、風当り雑音のような大きなレベルの非定常雑音では、複数のマイクロホンの各々からの入力信号間の相関が小さいために、下記に示す通り、同期減算した結果のパワーが、各入力信号のパワーの和と同等の値になるためである。また同様に、同期減算においては位相をずらして加算した雑音のパワーが、各入力信号のパワーの和と同等の値になる。
「(Lin(t)-Rin(t-1))のパワー」≒「Lin(t)のパワー」+「Rin(t)のパワー」
ここで、Lin(t)及びRin(t)は入力信号、Rin(t−1)は入力信号Rin(t)を1サンプル遅延させた信号である。
また、指向性受音及び非定常雑音の低減を同時に実現する場合、図17に示すように、風雑音低減処理と指向性受音処理とを結合することが考えられる。しかし、この場合でも、指向性受音のための同期減算または同期加算によって風当り雑音の残留分が強調される、という問題がある。
図18に、風当り雑音が同期減算によって強調される例を示す。振幅が突出している箇所で風当たり雑音が生じていることを示している。図18の例では、同期減算前に比べて、同期減算後の方が風当たり雑音が強調されていることが分かる。ここでは、約6dBの雑音レベルの増大の問題が生じている。
開示の技術は、風当たり雑音のような大きなレベルの非定常雑音が生じている環境下で指向性受音処理を行う場合において、この非定常雑音が強調されることを抑制することが目的である。
開示の技術は、相関分析部が、複数のマイクロホンの各々から入力された複数の入力信号間の相関を分析する。そして、係数計算部が、前記相関分析部により分析された前記相関が小さくなるほど、同期減算または同期加算の程度が小さくなる係数を、前記複数のマイクロホン間の距離が小さいほど、前記係数の最大値に対応する最大相関が大きく、かつ前記係数の最小値に対応する最小相関が前記最大相関に近くなるように設定された前記最小値から前記最大値までの範囲で計算する。そして、指向性受音部が、前記係数計算部により計算された係数を用いて、前記複数の入力信号に対する指向性受音処理を行う。
また、開示の技術は、複数のマイクロホンが所定間隔で配置されたマイクロホンアレイを含むことができる。
開示の技術は、大きなレベルの非定常雑音が生じている環境下で指向性受音処理を行う場合において、非定常雑音が強調されることを抑制することができる、という効果を有する。
第1の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置の機能ブロック図である。 第1の実施の形態の同期減算係数計算部の処理を説明するための図である。 第1の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置における雑音抑制処理の内容を示すフローチャートである。 従来技術と比較した本実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置における同期減算結果を示す図である。 第2の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置の機能ブロック図である。 第2の実施の形態の同期減算係数計算部の処理を説明するための図である。 第2の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置における雑音抑制処理の内容を示すフローチャートである。 第3の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置の機能ブロック図である。 第3の実施の形態の同期減算係数計算部の処理を説明するための図である。 第3の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置における雑音抑制処理の内容を示すフローチャートである。 マイク間隔に応じたパラメータ調整を示す図である。 第5の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置の機能ブロック図である。 出力パワーの相対値を基にしたパラメータ調整を示す図である。 第6の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置として機能するコンピュータの概略ブロック図である。 従来技術における同期減算による指向性受音処理を示す構成図である。 従来技術における入力信号間の相関を基にした風当り雑音低減処理を示す構成図である。 従来技術における指向性受音処理と風当たり雑音低減処理とを結合した構成図である。 従来技術の指向性受音処理の問題を示す図である。
以下、図面を参照して開示の技術の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1に、第1の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置1を示す。マイクロホンアレイ装置1は、複数のマイクロホンを所定間隔で配置したマイクロホンアレイ11と、雑音抑制装置10とを備えている。
マイクロホンアレイ11には、少なくとも2つのマイクロホンが含まれる。ここでは、Lチャネルのマイクロホン11a及びRチャネルのマイクロホン11bの2つのマイクロホンが含まれる場合を例に説明する。
マイクロホン11a及び11bは、周辺の音を集音し、集音した音をアナログ信号に変換する。また、アナログ信号を所定のサンプリング周波数Fsでサンプリングしたデジタル信号に変換し、各々入力信号Lin(t)及びRin(t)として出力する。なお、tはサンプリング番号である。
雑音抑制装置10は、非定常雑音低減部12、同期減算係数計算部14、及び指向性受音部16を含んで表すことができる。また、雑音抑制装置10の各機能部は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することができる。また、雑音抑制装置10は、マイクロホンアレイ11から出力されたデジタル信号が入力されるDSP(Digital Signal Processor)と、DSPから出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器とで構成することもできる。
非定常雑音低減部12は、さらに、相関係数計算部12a、分析部12b、及び低減部12cを含んで表すことができる。なお、相関係数計算部12aが、開示の技術の相関分析部の一例、分析部12b及び低減部12cが、開示の技術の低減部の一例である。
相関係数計算部12aは、下記(1)式により、マイクロホン11a及び11bの各々から入力された入力信号Lin(t)とRin(t)との相関係数r(t)を計算する。なお、(1)式内の変数iは0〜Iの自然数で、(t−I)〜tまでの各サンプルでの入力信号を用いて相関係数を計算することを示す。
r(t)=Σi=0Lin(t-i)Rin(t-i)/(Σi=0Lin(t-i)2Σi=0Rin(t-i)2)1/2 (1)
風当たり雑音のような大きなレベルの非定常雑音が生じている場合には、2つの入力信号Lin(t)とRin(t)との相関は小さくなる。例えば、車内に搭載されたマイクロホンアレイでドライバの声を集音する場合において、ドライバの声が集音された各マイクロホンからの入力信号の波形は類似し、入力信号間の相関が大きくなる。一方で、エアコンなどからの風がマイクロホンに当たる場合には、各マイクロホンからの入力信号の波形は異なり、入力信号間の相関が小さくなる。従って、上記の相関係数の絶対値|r(t)|は、非定常雑音が生じていることの確からしさを示す指標となる。すなわち、相関係数の絶対値|r(t)| が小さいほど、非定常雑音が生じていることの確からしさが高いことを示す。
分析部12bは、相関係数計算部12aで計算された相関係数の絶対値|r(t)|に基づいて、入力信号に大きなレベルの非定常雑音が生じているか否かを分析し、相関係数の絶対値|r(t)|に応じた低減ゲインを出力する。低減ゲインは、相関係数の絶対値|r(t)|が大きいほど大きく、相関係数の絶対値|r(t)|が小さいほど小さくなる値とする。
低減部12cは、分析部12bから出力された低減ゲインを用いて、入力された入力信号Lin(t)及びRin(t)のレベルを低減した信号Lin’(t)及びRin’(t)を出力する。これにより、大きなレベルの非定常雑音が生じている確からしさが高いほど、入力信号Lin(t)及びRin(t)のレベルが低減され、非定常雑音が低減される。
同期減算係数計算部14は、後述する指向性受音部16における同期減算の係数を計算する。風当たり雑音のような大きなレベルの非定常雑音が生じている場合には、指向性受音処理のための同期減算によって、非定常雑音が強調されてしまう。そこで、大きなレベルの非定常雑音が生じている確からしさが高い場合には、同期減算の程度を小さくすることにより、同期減算により非定常雑音が強調されることを抑制する。なお、同期減算係数計算部14が、開示の技術の係数計算部の一例である。
同期減算係数計算部14では、上記の同期減算の程度を示す同期減算係数α(t)を計算する。例えば、図2に示すように、同期減算係数α(t)を、相関係数の絶対値|r(t)|が大きいほど大きく、|r(t)|が小さいほど小さくなるように予め定めておく。すなわち、同期減算係数α(t)は、大きなレベルの非定常雑音が生じている確からしさが高いほど小さな値となる。なお、0≦|r(t)|≦1、0≦α(t)≦1である。図2に示すような同期減算係数α(t)と相関係数の絶対値|r(t)|との関係を、例えばテーブル形式や関数の形式で所定の記憶領域に記憶しておく。
同期減算係数計算部14は、所定の記憶領域に記憶した同期減算係数α(t)と相関係数の絶対値|r(t)|との関係を参照して、相関係数計算部12aから入力された相関係数の絶対値|r(t)|に対応する同期減算係数α(t)を計算する。計算した同期減算係数α(t)は、指向性受音部16へ出力する。
指向性受音部16は、さらに、遅延部16a、乗算部16b、及び減算部16cを含んで表すことができる。
遅延部16aは、非定常雑音低減部12から入力された信号Rin’(t)を、マイクロホン11aと11bとの間隔に基づいて定まる同期減算の際の同期化のための遅延量dだけ遅延させた信号Rin’(t−d)を出力する。例えば、マイクロホン11aと11bとの間隔が、音速c/サンプリング周波数Fsの場合、信号Rin’(t)を1サンプル遅延させることで、同期減算の同期化が図れる。この場合、遅延部16aを1サンプル遅延器として構成することができる。第1の実施の形態では、遅延部16aが1サンプル遅延器である場合を例に説明する。すなわち、遅延部16aからは、信号Rin’(t−1)が出力される。
乗算部16bは、遅延部16aから出力された信号Rin’(t−1)に、同期減算係数計算部14で計算された同期減算係数α(t)を乗算した信号α(t)Rin’(t−1)を出力する。
減算部16cは、非定常雑音低減部12から入力された信号Lin’(t)から、乗算部16bから出力された信号α(t)Rin’(t−1)を減算した信号を出力信号out(t)として出力する。出力信号out(t)は、下記(2)式となる。
out(t) = Lin'(t)-α(t)Rin'(t-1) (2)
次に、第1の実施の形態のマイクロホンアレイ装置1の作用について説明する。マイクロホンアレイ11で周辺の音が集音され、マイクロホン11a及び11bの各々から入力信号Lin(t)及びRin(t)が雑音抑制装置10に入力されると、雑音抑制装置10において、図3に示す雑音抑制処理が実行される。
まず、ステップ100で、相関係数計算部12aが、(1)式により、マイクロホン11a及び11bの各々から入力された入力信号Lin(t)とRin(t)との相関係数r(t)を計算する。
次に、ステップ102で、分析部12bが、上記ステップ100で計算された相関係数の絶対値|r(t)|に基づいて、入力信号に大きなレベルの非定常雑音が生じているか否かを分析し、相関係数の絶対値|r(t)|に応じた低減ゲインを出力する。そして、低減部12cが、分析部12bから出力された低減ゲインを用いて、入力された入力信号Lin(t)及びRin(t)のレベルを低減した信号Lin’(t)及びRin’(t)を出力する。
次に、ステップ104で、同期減算係数計算部14が、所定の記憶領域に記憶された同期減算係数α(t)と相関係数の絶対値|r(t)|との関係を参照する。そして、上記ステップ100で計算された相関係数の絶対値|r(t)|に対応する同期減算係数α(t)を計算する。
次に、ステップ106で、遅延部16aが、信号Rin’(t)を1サンプル遅延させた信号Rin’(t−1)を出力する。そして、乗算部16bが、遅延部16aから出力された信号Rin’(t−1)に、上記ステップ104で計算された同期減算係数α(t)を乗算した信号α(t)Rin’(t−1)を出力する。そして、減算部16cが、(2)式に従って、上記ステップ102で非定常雑音が低減された信号Lin’(t)から、乗算部16bから出力された信号α(t)Rin’(t−1)を減算した信号を出力信号out(t)として出力して、処理を終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態のマイクロホンアレイ装置によれば、大きなレベルの非定常雑音が生じている確からしさを示す入力信号間の相関係数の絶対値が大きいほど大きくなる同期減算係数を計算し、指向性受音処理における同期減算でこの同期減算係数を用いる。このため、非定常雑音が生じている確からしさが高い場合には、同期減算の程度を小さくすることで、同期減算により非定常雑音が強調されることを抑制することができる。
図4に、風当たり雑音がある環境において固定係数の同期減算を行った結果(図18の右図と同じ)と、本実施の形態による同期減算の結果を示す。図4の例では、本実施の形態によると、風当たり雑音の強調を約6dB抑制できることが分かった。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。図5に、第2の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置2を示す。なお、第1の実施の形態のマイクロホンアレイ装置1と同一の部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第2の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置2は、マイクロホンアレイ11と、雑音抑制装置210とを備えている。雑音抑制装置210は、非定常雑音低減部212、同期減算係数計算部214、及び指向性受音部216を含んで表すことができる。
非定常雑音低減部212は、さらに、相関係数計算部212a、音源方向検出部12d、分析部12b、及び低減部12cを含んで表すことができる。
相関係数計算部212aは、下記(3)式により、マイクロホン11a及び11bの各々から入力された入力信号Lin(t)とRin(t)との相関係数r(t,d)を計算する。
r(t,d)=Σi=0Lin(t-i)Rin(t-i-d)/(Σi=0Lin(t-i)2Σi=0Rin(t-i-d)2)1/2 (3)
ここで、dは遅延量であり、例えば、マイクロホン11aと11bとの間隔が、音速c/サンプリング周波数Fsの場合には、d=−1,0,1となる。相関係数計算部212aでは、(3)式により遅延量dが各値のときの相関係数を各々計算し、その絶対値|r(t,d)|が最大となるときの値|r(t,dmax)|を出力する。
音源方向検出部12dは、相関係数計算部212aから出力された相関係数の絶対値|r(t,dmax)|におけるdmax、すなわち(3)式の相関係数の絶対値が最大となるときの遅延量dmaxに基づいて音源方向を検出する。dmax=−1の場合は、Lチャネルのマイクロホン11a側が音源方向となる。dmax=0の場合は、Lチャネルのマイクロホン11aとRチャネルのマイクロホン11bとの中間方向が音源方向となる。dmax=1の場合は、Rチャネルのマイクロホン11b側が音源方向となる。
また、音源方向検出部12dは、信号Lin’(t)及びRin’(t)の各々について、検出した音源方向に応じた同期化のための遅延量dL及びdRを、下記のように求める。
max≧0の場合・・・dL=0, dR=dmax
max<0の場合・・・dL=|dmax|, dR=0
同期減算係数計算部214は、第1の実施の形態における同期減算係数α(t)と相関係数の絶対値|r(t)|との関係と同様に、例えば、図6に示すような同期減算係数α(t)と相関係数の絶対値|r(t,dmax)|との予め定められた関係を用いる。
同期減算係数計算部214は、所定の記憶領域に記憶した同期減算係数α(t)と相関係数の絶対値|r(t,dmax)|との関係を参照する。そして、相関係数計算部212aから入力された相関係数の絶対値|r(t,dmax)|に対応する同期減算係数α(t)を計算する。計算した同期減算係数α(t)は、指向性受音部216へ出力する。
指向性受音部216は、さらに、遅延部216aL、遅延部216aR、乗算部216b、及び減算部216cを含んで表すことができる。
遅延部216aLは、非定常雑音低減部212から入力された信号Lin’(t)を、音源方向検出部12dで求められた遅延量dLだけ遅延させた信号Lin’(t−dL)を出力する。同様に、遅延部216aRは、非定常雑音低減部212から入力された信号Rin’(t)を、音源方向検出部12dで求められた遅延量dRだけ遅延させた信号Rin’(t−dR)を出力する。
乗算部216bは、第1の実施の形態と同様に、遅延部216aRから入力された信号Rin’(t−dR)に、同期減算係数計算部214で計算された同期減算係数α(t)を乗算した信号α(t)Rin’(t−dR)を出力する。
減算部216cは、遅延部216aLから入力された信号Lin’(t−dL)から、乗算部216bから入力された信号α(t)Rin’(t−dR)を減算した信号を出力信号out(t)として出力する。出力信号out(t)は、下記(4)式となる。
out(t) = Lin'(t-dL)-α(t)Rin'(t-dR) (4)
次に、第2の実施の形態のマイクロホンアレイ装置2の作用について説明する。マイクロホンアレイ11で周辺の音が集音され、マイクロホン11a及び11bの各々から入力信号Lin(t)及びRin(t)が雑音抑制装置210に入力されると、雑音抑制装置210において、図7に示す雑音抑制処理が実行される。なお、第1の実施の形態における雑音抑制処理と同様の処理については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、ステップ200で、相関係数計算部212aが、(3)式により、マイクロホン11a及び11bの各々から入力された入力信号Lin(t)とRin(t)との遅延量毎の相関係数r(t,d)を計算する。そして、その絶対値が最大となるときの値|r(t,dmax)|を出力する。
次に、ステップ202で、音源方向検出部12dが、上記ステップ200で出力された相関係数の絶対値|r(t,dmax)|におけるdmaxに基づいて音源方向を検出する。そして、次のステップで出力される信号Lin’(t)及びRin’(t)の各々について、検出した音源方向に応じた同期化のための遅延量dL及びdRを求める。
次に、ステップ102で、分析部12b及び低減部12cが、上記ステップ200で計算された相関係数の絶対値|r(t,dmax)|に基づいて、非定常雑音を低減した信号Lin’(t)及びRin’(t)を出力する。
次に、ステップ204で、同期減算係数計算部214が、所定の記憶領域に記憶された同期減算係数α(t)と相関係数の絶対値|r(t,dmax)|との関係を参照する。そして、上記ステップ200で計算された相関係数の絶対値|r(t,dmax)|に対応する同期減算係数α(t)を計算する。
次に、ステップ206で、遅延部216aL及び216aRが、信号Lin’(t)及びRin’(t)の各々を、上記ステップ202で求めた遅延量dL及びdR遅延させた信号Lin’(t−dL)及びRin’(t−dR)を出力する。そして、乗算部16bが、遅延部216aRから入力された信号Rin’(t−dR)に、上記ステップ204で計算された同期減算係数α(t)を乗算した信号α(t)Rin’(t−dR)を出力する。そして、減算部216cが、(4)式に従って、遅延部216aLから入力された信号Lin’(t−dL)から、乗算部216bから入力された信号α(t)Rin’(t−dR)を減算した信号を出力信号out(t)として出力して、処理を終了する。
以上説明したように、第2の実施の形態のマイクロホンアレイ装置2によれば、遅延量毎に求めた入力信号の相関係数の絶対値が最大になるときの遅延量から音源方向を検出して、同期減算の際の遅延量を求める。これにより、指向性受音の指向性を制御することができる。また、第1の実施の形態と同様に、大きなレベルの非定常雑音が生じている確からしさを示す入力信号間の相関係数の絶対値が小さいほど小さくなる同期減算係数を計算し、指向性受音処理における同期減算でこの同期減算係数を用いる。このため、非定常雑音が生じている確からしさが高い場合には、同期減算の程度を小さくすることで、同期減算により非定常雑音が強調されることを抑制することができる。
なお、音源方向が複数存在する場合には、各音源方向に合せて上記の処理を並行して行うとよい。
<第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態について説明する。図8に、第3の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置3を示す。なお、第1の実施の形態のマイクロホンアレイ装置1と同一の部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第3の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置3は、マイクロホンアレイ11と、雑音抑制装置310とを備えている。雑音抑制装置310は、FFT部18L,18R、非定常雑音低減部312、同期減算係数計算部314、指向性受音部316、及びIFFT部20を含んで表すことができる。なお、FFT部18L,18Rが、開示の技術の周波数領域変換部の一例である。
FFT部18L,18Rは、時間領域の信号である入力信号Lin(t)及びRin(t)の各々を周波数領域の信号に変換する。具体的には、入力信号Lin(t)及びRin(t)の各々に対して、所定割合(例えば、50%)でオーバラップしたハニング窓掛けを行い、FFT(Fast Fourier Transform)により周波数領域の信号LIN(k,f)及びRIN(k,f)に変換する。ここで、kはフレーム番号、fは周波数番号を示す。
非定常雑音低減部312は、さらに、相関係数計算部312a、分析部12b、及び低減部12cを含んで表すことができる。
相関係数計算部312aは、下記(5)式により、周波数領域の信号に変換された入力信号LIN(k,f)とRIN(k,f)との相関係数r(k,f)を計算する。
r(k,f)=Σi=0LIN(k-i,f)RIN(k-i,f)/(Σi=0LIN(k-i,f)2Σi=0RIN(k-i,f)2)1/2 (5)
分析部12b及び低減部12cは、相関係数計算部312aで計算された相関係数の絶対値|r(k,f)|に基づいて、非定常雑音を低減した信号LIN’(k,f)及びRIN’(k,f)を出力する。
同期減算係数計算部314は、第1の実施の形態における同期減算係数α(t)と相関係数の絶対値|r(t)|との関係と同様に、例えば、図9に示すような同期減算係数α(k,f)と相関係数の絶対値|r(k,f)|との予め定められた関係を用いる。
同期減算係数計算部314は、所定の記憶領域に記憶した同期減算係数α(k,f)と相関係数の絶対値|r(k,f)|との関係を参照する。そして、相関係数計算部312aから入力された相関係数の絶対値|r(k,f)|に対応する同期減算係数α(k,f)を計算する。計算した同期減算係数α(k,f)は、指向性受音部316へ出力する。
指向性受音部316は、さらに、遅延部316a、乗算部316b、及び減算部316cを含んで表すことができる。
遅延部316aは、非定常雑音低減部312から入力された信号RIN’(k,f)を、マイクロホン11aと11bとの間隔に基づいて定まる同期減算の際の同期化のための遅延量dだけ遅延させた信号を出力する。例えば、マイクロホン11aと11bとの間隔が、音速c/サンプリング周波数Fsの場合、信号RIN’(k,f)を1サンプル遅延させることで、同期減算の同期化が図れる。この場合、遅延部316aを1サンプル遅延器として構成することができ、遅延部316aからは、信号exp(−2πf/Fs)RIN’(k,f)が出力される。ここで、Fsはサンプリング周波数であり、exp(−2πf/Fs)は、時間領域での1サンプル遅延に相当する、周波数領域での位相スペクトルのシフト係数である。
乗算部316bは、遅延部316aから出力された信号exp(−2πf/Fs)RIN’(k,f)に、同期減算係数計算部314で計算された同期減算係数α(k,f)を乗算した信号α(k,f)exp(−2πf/Fs)RIN’(k,f)を出力する。
減算部316cは、非定常雑音低減部312から入力された信号LIN’(k,f)から、乗算部316bから入力された信号α(k,f)exp(−2πf/Fs)RIN’(k,f)を減算した信号を出力信号OUT(k,f)として出力する。出力信号OUT(k,f)は、下記(6)式となる。
OUT(k,f)=LIN'(k,f)-α(k,f)exp(-2πf/Fs)RIN'(k,f) (6)
IFFT部20は、指向性受音部316から入力された周波数領域の信号である出力信号OUT(k,f)を、IFFT(Inverse FFT)により時間領域の信号に変換し、所定割合(例えば、50%)でオーバラップ加算した出力信号out(t)を出力する。
次に、第3の実施の形態のマイクロホンアレイ装置3の作用について説明する。マイクロホンアレイ11で周辺の音が集音され、マイクロホン11a及び11bの各々から入力信号Lin(t)及びRin(t)が雑音抑制装置310に入力されると、雑音抑制装置310において、図10に示す雑音抑制処理が実行される。なお、第1の実施の形態における雑音抑制処理と同様の処理については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、ステップ300で、FFT部18L,18Rが、入力信号Lin(t)及びRin(t)の各々に対して、所定割合でオーバラップしたハニング窓掛けを行い、FFTにより周波数領域の信号LIN(k,f)及びRIN(k,f)に変換して出力する。
次に、ステップ302で、相関係数計算部312aが、(5)式により、周波数領域の信号に変換された入力信号Lin(k,f)とRin(k,f)との相関係数r(k,f)を計算する。
次に、ステップ102で、分析部12b及び低減部12cが、上記ステップ300で計算された相関係数の絶対値|r(k,f)|に基づいて、非定常雑音を低減した信号LIN’(k,f)及びRIN’(k,f)を出力する。
次に、ステップ304で、同期減算係数計算部314が、所定の記憶領域に記憶された同期減算係数α(k,f)と相関係数の絶対値|r(k,f)|との関係を参照する。そして、上記ステップ300で計算された相関係数の絶対値|r(k,f)|に対応する同期減算係数α(k,f)を計算する。
次に、ステップ306で、遅延部316aが、RIN’(k,f)を1サンプル相当遅延させた信号exp(−2πf/Fs)RIN’(k,f)を出力する。そして、乗算部316bが、遅延部316aから出力された信号exp(−2πf/Fs)RIN’(k,f)に、上記ステップ304で計算された同期減算係数α(k,f)を乗算した信号α(k,f)exp(−2πf/Fs)RIN’(k,f)を出力する。そして、減算部316cが、(6)式に従って、非定常雑音低減部312から入力された信号LIN’(k,f)から、乗算部316bから入力された信号α(k,f)exp(−2πf/Fs)RIN’(k,f)を減算した信号を出力信号OUT(k,f)として出力する。
次に、ステップ308で、IFFT部20が、上記ステップ306で出力された周波数領域の信号である出力信号OUT(k,f)を、IFFTにより時間領域の信号に変換し、所定割合でオーバラップ加算した出力信号out(t)を出力する。
以上説明したように、第3の実施の形態のマイクロホンアレイ装置3によれば、入力信号を周波数領域の信号に変換することにより、周波数成分毎に同期減算係数を計算して同期減算の処理を行うことができる。また、第1の実施の形態と同様に、大きなレベルの非定常雑音が生じている確からしさを示す入力信号間の相関係数の絶対値が小さいほど小さくなる同期減算係数を計算し、指向性受音処理における同期減算でこの同期減算係数を用いる。このため、非定常雑音が生じている確からしさが高い場合には、同期減算の程度を小さくすることで、同期減算により非定常雑音が強調されることを抑制することができる。
<第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置4の構成は、第1の実施の形態のマイクロホンアレイ装置1と同様であるため、説明を省略する。
第4の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置4では、同期減算係数計算部14で同期減算係数αを計算する際のパラメータが、マイクロホン11aと11bとの間隔に応じて定められている。
マイクロホン11aと11bとの間隔が短い場合には、風当たり雑音のような大きなレベルの非定常雑音が生じている場合でも、入力信号間の相関が高くなる傾向にある。このような場合を考慮して、マイク間隔が短い場合には、真に相関が高い場合に同期減算係数αが大きくなるように、同期減算係数αを計算するためのパラメータを決定する。
例えば、図2、図6、図9で示したような、同期減算係数αと相関係数の絶対値|r|との関係におけるパラメータγ0及びγ1を、例えば、図11に示すように調整する。図11の例では、横軸に「音速c/サンプリング周波数Fs」を基準としたマイク間隔の相対値、縦軸にγ0及びγ1をとっている。大きなレベルの非定常雑音が生じている場合でも、マイク間隔が短いほど相関係数の絶対値|r|が1.0に近い値になるため、図11のように、パラメータγ0及びγ1の値も1.0に近い値になるように定めておく。
以上説明したように、第4の実施の形態のマイクロホンアレイ装置4によれば、マイク間隔が短いために入力信号の相関係数が大きくなる場合を考慮して、適切な同期減算係数が計算されるため、同期減算により非定常雑音が強調されることを適切に抑制することができる。
<第5の実施の形態>
次に、第5の実施の形態について説明する。図12に、第5の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置5を示す。なお、第1の実施の形態のマイクロホンアレイ装置1と同一の部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第5の実施の形態に係るマイクロホンアレイ装置5は、マイクロホンアレイ11と、雑音抑制装置510とを備えている。雑音抑制装置510は、非定常雑音低減部12、同期減算係数計算部514、指向性受音部16、及びパラメータ更新部22を含んで表すことができる。なお、パラメータ更新部22が、開示の技術の更新部の一例である。
パラメータ更新部22は、指向性受音部16への入力Lin'(t)のパワーに対する出力out(t)のパワーの比で表される出力パワーの相対値に基づいて、同期減算係数計算部514で同期減算係数αを計算する際のパラメータを更新する。
風当りの状況やマイクロホンアレイ装置5が車両の車内に搭載された態様における前記車両の走行状況などにより、同期減算係数αに応じた出力パワーの相対値は変化する。例えば、図13に示すように、横軸に同期減算係数α、縦軸に出力パワーの相対値を取った場合に、出力パワーの相対値が最小となるときのαの値αopt(r(t))が変化する。なお、出力パワーの相対値が小さいということは、指向性受音処理による雑音抑制効果が高いことを示す。
パラメータ更新部22では、異なる相関係数r(t)におけるαopt(r(t))の値を算出し、異なる複数の相関係数r(t)とαopt(r(t))との組を基にした直線補間などにより、相関係数r(t)とαopt(r(t))との関係を求める。この関係に基づいて、パラメータγ0及びγ1に対応するパラメータα0及びα1の値を取得し、同期減算係数計算部514に設定されているパラメータα0及びα1を更新する。
以上説明したように、第5の実施の形態のマイクロホンアレイ装置5によれば、雑音抑制効果が高くなるように、同期減算係数を計算する際のパラメータが更新されるため、同期減算により非定常雑音が強調されることを抑制し、さらに雑音抑制効果を高めることができる。
<第6の実施の形態>
次に、第6の実施の形態について説明する。
第6の実施の形態の係るマイクロホンアレイ装置6は、例えば図14に示すコンピュータ70で実現することができる。コンピュータ70はCPU72、マイクロホン11a、11b、メモリ44、不揮発性の記憶部46、及びスピーカ54を備え、これらはバス56を介して互いに接続されている。なお、記憶部46はHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等によって実現できる。
記録媒体としての記憶部46には、コンピュータ70をマイクロホンアレイ装置6として機能させるための雑音抑制プログラム58が記憶されている。CPU72は、雑音抑制プログラム58を記憶部46から読み出してメモリ44に展開し、雑音抑制プログラム58が有するプロセスを順次実行する。
雑音抑制プログラム58は、非定常雑音低減プロセス60、同期減算係数計算プロセス62、及び指向性受音プロセス64を有する。CPU72は、非定常雑音低減プロセス60を実行することで、図1に示す非定常雑音低減部12として動作する。またCPU72は、同期減算係数計算プロセス62を実行することで、図1に示す同期減算係数計算部14として動作する。またCPU72は、指向性受音プロセス62を実行することで、図1に示す指向性受音部16として動作する。これにより、雑音抑制プログラム58を実行したコンピュータ70が、マイクロホンアレイ装置6として機能することになる。
また、雑音抑制プログラム58の各プロセスを実行することで、図5及び図8に示す各機能部として動作するようにしてもよい。また、雑音抑制プログラム58が更にパラメータ更新プロセスを含み、各プロセスを実行することで、図12に示す各機能部として動作するようにしてもよい。
以上説明したように、第6の実施の形態のマイクロホンアレイ装置は、コンピュータを、第1〜第5の実施の形態のいずれかのマイクロホンアレイ装置を構成する各機能部として機能させるためのプログラムとして提供される。
なお、上記では雑音抑制プログラム58が記憶部46に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、開示の技術における雑音抑制プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
また、第1〜第6の実施の形態では、同期減算による指向性受音処理について説明したが、同期加算による指向性受音の場合にも適用可能である。同期加算の場合も、入力信号間の相関が小さくなるほど小さくなるような同期加算係数を計算し、入力信号の一方に、入力信号の他方を所定サンプル数遅延させた信号に同期加算係数を乗算した信号を加算すればよい。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
1、2、3、4、5、6 マイクロホンアレイ装置
10、210、310、510 雑音抑制装置
11 マイクロホンアレイ
11a、11b マイクロホン
12、212、312 非定常雑音低減部
12a、212a、312a 相関係数計算部
12b 分析部
12c 低減部
12d 音源方向検出部
14、214、314、514 同期減算係数計算部
16、216、316 指向性受音部
16a、216aL、216aR、316a 遅延部
16b、216b、316b 乗算部
16c、216c、316c 減算部
18L、18R FFT部
20 IFFT部
22 パラメータ更新部

Claims (9)

  1. 複数のマイクロホンの各々から入力された複数の入力信号間の相関を分析する相関分析部と、
    記相関分析部により分析された前記相関が小さくなるほど、同期減算または同期加算の程度が小さくなる係数を、前記複数のマイクロホン間の距離が小さいほど、前記係数の最大値に対応する最大相関が大きく、かつ前記係数の最小値に対応する最小相関が前記最大相関に近くなるように設定された前記最小値から前記最大値までの範囲で計算する係数計算部と、
    前記係数計算部により計算された係数を用いて、前記複数の入力信号に対する指向性受音処理を行う指向性受音部と、
    を含む雑音抑制装置。
  2. 前記相関分析部により分析された前記相関の大きさに応じて、前記複数の入力信号のレベルを低減する低減部を含み、
    前記指向性受音部は、前記低減部による処理後の信号に対して、前記指向性受音処理を行う
    請求項1記載の雑音抑制装置。
  3. 前記相関を、前記複数の入力信号間の相関係数の絶対値とした請求項1又は請求項記載の雑音抑制装置。
  4. 前記指向性受音処理における音源方向を検出する音源方向検出部を含み、
    前記相関分析部は、音源方向に対応した前記複数のマイクロホン間における音の到来の遅延量毎に前記相関を分析し、
    前記音源方向検出部は、前記相関分析部により分析された前記相関が最大になるときの遅延量に基づいて、前記音源方向を検出し、
    前記指向性受音部は、前記音源方向検出部で検出された前記音源方向に指向性を持たせるように、前記同期減算または同期加算を行う
    請求項1〜請求項のいずれか1項記載の雑音抑制装置。
  5. 前記複数の入力信号を周波数領域の信号に変換する周波数領域変換部を含み、
    前記指向性受音部は、周波数成分毎に前記指向性受音処理を行う
    請求項1〜請求項のいずれか1項記載の雑音抑制装置。
  6. 前記指向性受音部へ入力される信号のレベルに対する出力される信号のレベルの比で表される前記指向性受音処理による雑音抑制効果を示す値に基づいて、前記雑音抑制効果が高くなるように前記同期減算または同期加算の程度を更新する更新部を含む請求項1〜請求項のいずれか1項記載の雑音抑制装置。
  7. 複数のマイクロホンが所定間隔で配置されたマイクロホンアレイと、
    請求項1〜請求項のいずれか1項記載の雑音抑制装置と、
    を含むマイクロホンアレイ装置。
  8. コンピュータに、
    複数のマイクロホンの各々から入力された複数の入力信号間の相関を分析する相関分析ステップと、
    記相関分析ステップにより分析された前記相関が小さくなるほど、同期減算または同期加算の程度が小さくなる係数を、前記複数のマイクロホン間の距離が小さいほど、前記係数の最大値に対応する最大相関が大きく、かつ前記係数の最小値に対応する最小相関が前記最大相関に近くなるように設定された前記最小値から前記最大値までの範囲で計算する係数計算ステップと、
    前記係数計算ステップにより計算された係数を用いて、前記複数の入力信号に対する指向性受音処理を行う指向性受音ステップと、
    を含む処理を実行させる雑音抑制方法。
  9. コンピュータに、
    複数のマイクロホンの各々から入力された複数の入力信号間の相関を分析する相関分析ステップと、
    記相関分析ステップにより分析された前記相関が小さくなるほど、同期減算または同期加算の程度が小さくなる係数を、前記複数のマイクロホン間の距離が小さいほど、前記係数の最大値に対応する最大相関が大きく、かつ前記係数の最小値に対応する最小相関が前記最大相関に近くなるように設定された前記最小値から前記最大値までの範囲で計算する係数計算ステップと、
    前記係数計算ステップにより計算された係数を用いて、前記複数の入力信号に対する指向性受音処理を行う指向性受音ステップと、
    を含む処理を実行させるための雑音抑制プログラム。
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