しかしながら、上記デジタルテレビ受信機においては、一旦、メモリに記憶させた物理チャンネル(=physical channel)の受信強度の一部が変化する度に、各物理チャンネルの受信強度を再度測定し、物理チャンネルの選択を行う必要があるため、煩雑である場合があった。
一方、デジタルテレビジョン放送においては、1のトランスポートストリームに複数のコンテンツ(=論理チャンネル(logical channel)に相当する)を重畳させてマルチプレックス(Multiplex)として伝送する場合がある(IEC (International Electrotechnical Commission)62216−1、(2001)、E−Book (Draft Version 2.0.2)Digital terrestrial television Receivers for the DVB−T system参照)。
ユーザが視聴を所望する1の論理チャンネルに対応するマルチプレックスの受信強度が低下した際に、前記1の論理チャンネルと同一内容の論理チャンネルを含む他のマルチプレックスの受信状態が良好である場合には、前記1の論理チャンネルに対応するマルチプレックスに換えて前記他のマルチプレックスに含まれる論理チャンネルを受信することにより視聴を可能とすることができる。しかし、上記デジタルテレビ受信機においては、このような場合にも、各物理チャンネルの受信強度を再度測定し、物理チャンネルの選択を行う必要があるため、煩雑である場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うデジタル放送受信装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために請求項1に記載のデジタル放送受信装置は、デジタルテレビジョン放送を受信し、外部から視認可能にモニタに出力可能に構成されたデジタル放送受信装置であって、前記モニタに表示する1のサービスに対応する論理チャンネルを識別する情報である論理チャンネル識別情報を、前記1のサービスが受信可能なサービスとして含まれる1のマルチプレックス情報、及び、前記1のマルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な1の放送波の周波数に対応する1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報と対応付けて予め格納するチャンネル記憶手段と、各マルチプレックス情報を、マルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報と対応付けて格納する重複記憶手段と、デジタルテレビジョン放送を介して、各マルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な物理チャンネルを抽出すると共に、1のマルチプレックス情報に対して複数の物理チャンネルが抽出された場合に、前記1のマルチプレックス情報に対応付けて、抽出された複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報を、前記重複記憶手段に格納するチャンネル抽出手段と、予め設定された所定のタイミングで、デジタルテレビジョン放送を介して、前記重複記憶手段に格納された1のマルチプレックス情報に対応する複数の物理チャンネルの受信状態を評価する情報である受信状態情報としてBER(Bit Error Rate)をそれぞれ生成する受信状態評価手段と、前記受信状態評価手段によって生成されたBERに基づいて、前記チャンネル抽出手段によって抽出された複数の物理チャンネルから受信状態の最も良好な物理チャンネルを、前記モニタに表示する物理チャンネルとして選定するチャンネル選定手段と、前記チャンネル選定手段によって選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報を、前記チャンネル記憶手段に、前記1のマルチプレックス情報に対応付けて格納するチャンネル更新手段と、外部からの操作入力を受け付けて、受け付けられた操作入力に基づいて1の論理チャンネルを前記モニタに表示する論理チャンネルとして受け付けるチャンネル受付手段と、前記チャンネル受付手段によって受け付けられた1の論理チャンネルに対応するマルチプレックス情報が、前記重複記憶手段に格納されているか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によって格納されていると判定された場合に、前記受信状態評価手段に対して、前記チャンネル記憶手段に格納されている前記1の論理チャンネルに対応する1の物理チャンネルのBERを生成させ、生成されたBERが予め設定された所定の閾値より大きいか否かに基づいて、受信状態が予め設定された所定の状態以下であるか否かを判定する第2判定手段と、を備え、前記受信状態評価手段は、前記第2判定手段によって所定の状態以下であると判定された場合に、前記重複記憶手段に格納された他の物理チャンネルについてBERを生成し、前記チャンネル選定手段は、複数の物理チャンネルから受信状態の最も良好な物理チャンネルを選定し、前記チャンネル更新手段は、前記チャンネル選定手段によって他の物理チャンネルが選定された場合に、前記チャンネル記憶手段に格納された前記1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報を、前記他の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報に書き換えることを特徴としている。
請求項2に記載のデジタル放送受信装置は、デジタルテレビジョン放送を受信し、外部から視認可能にモニタに出力可能に構成されたデジタル放送受信装置であって、前記モニタに表示する1のサービスに対応する論理チャンネルを識別する情報である論理チャンネル識別情報を、前記1のサービスが受信可能なサービスとして含まれる1のマルチプレックス情報、及び、前記1のマルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な1の放送波の周波数に対応する1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報と対応付けて予め格納するチャンネル記憶手段と、各マルチプレックス情報を、マルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報と対応付けて格納する重複記憶手段と、デジタルテレビジョン放送を介して、各マルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な物理チャンネルを抽出すると共に、1のマルチプレックス情報に対して複数の物理チャンネルが抽出された場合に、前記1のマルチプレックス情報に対応付けて、抽出された複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報を、前記重複記憶手段に格納するチャンネル抽出手段と、予め設定された所定のタイミングで、デジタルテレビジョン放送を介して、前記重複記憶手段に格納された1のマルチプレックス情報に対応する複数の物理チャンネルの受信状態を評価する情報である受信状態情報としてBER(Bit Error Rate)をそれぞれ生成する受信状態評価手段と、前記受信状態評価手段によって生成された受信状態情報に基づいて、前記チャンネル抽出手段によって抽出された複数の物理チャンネルから受信状態の最も良好な物理チャンネルを、前記モニタに表示する物理チャンネルとして選定するチャンネル選定手段と、前記チャンネル選定手段によって選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報を、前記チャンネル記憶手段に、前記1のマルチプレックス情報に対応付けて格納するチャンネル更新手段と、外部からの操作入力を受け付けて、受け付けられた操作入力に基づいて1の論理チャンネルを前記モニタに表示する論理チャンネルとして受け付けるチャンネル受付手段と、前記チャンネル受付手段によって受け付けられた1の論理チャンネルに対応するマルチプレックス情報が、前記重複記憶手段に格納されているか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によって格納されていると判定された場合に、前記受信状態評価手段に対して、前記チャンネル記憶手段に格納されている前記1の論理チャンネルに対応する1の物理チャンネルの受信状態を評価する情報である受信状態情報を生成させ、生成された受信状態情報に対応する受信状態が予め設定された所定の状態以下であるか否かを判定する第2判定手段と、を備え、前記受信状態評価手段は、前記第2判定手段によって所定の状態以下であると判定された場合に、前記重複記憶手段に格納された他の物理チャンネルについて受信状態情報を生成し、前記チャンネル更新手段は、前記チャンネル選定手段によって他の物理チャンネルが選定された場合に、前記チャンネル記憶手段に格納された前記1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報を、前記他の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報に書き換えることを特徴としている。
請求項3に記載のデジタル放送受信装置は、請求項4に記載のデジタル放送受信装置であって、前記第2判定手段が、前記1の物理チャンネルのBERが予め設定された所定の閾値以下より大きい場合に、受信状態が予め設定された所定の状態以下であると判定することを特徴としている。
請求項4に記載のデジタル放送受信装置は、請求項2または請求項3に記載のデジタル放送受信装置であって、前記受信状態評価手段が、予め設定された所定時間毎に、受信状態を評価する情報である受信状態情報を生成し、前記チャンネル選定手段は、前記受信状態評価手段によって受信状態情報が生成される度に、物理チャンネルを選定し、前記チャンネル更新手段が、前記チャンネル選定手段によって物理チャンネルが選定される度に、前記チャンネル記憶手段に格納された物理チャンネル識別情報を更新することを特徴としている。
請求項5に記載のデジタル放送受信装置は、請求項2〜請求項4のいずれかに記載のデジタル放送受信装置であって、前記受信状態評価手段が、外部からの操作入力を受け付けて、受け付けられた操作入力に基づいて、受信状態を評価する情報である受信状態情報を生成し、前記チャンネル選定手段が、前記受信状態評価手段によって受信状態情報が生成される度に、物理チャンネルを選定し、前記チャンネル更新手段が、前記チャンネル選定手段によって物理チャンネルが選定される度に、前記チャンネル記憶手段に格納された物理チャンネル識別情報を更新することを特徴としている。
請求項1に記載のデジタル放送受信装置によれば、モニタに表示する1のサービスに対応する論理チャンネルを識別する情報である論理チャンネル識別情報が、1のサービスが受信可能なサービスとして含まれる1のマルチプレックス情報、及び、1のマルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な1の放送波の周波数に対応する1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報と対応付けてチャンネル記憶手段に予め格納されている。そして、デジタルテレビジョン放送を介して、各マルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な物理チャンネルが抽出されると共に、1のマルチプレックス情報に対して複数の物理チャンネルが抽出された場合に、1のマルチプレックス情報に対応付けて、抽出された複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が、重複記憶手段に格納される。
また、予め設定された所定のタイミングで、デジタルテレビジョン放送を介して、重複記憶手段に格納された1のマルチプレックス情報に対応する複数の物理チャンネルの受信状態を評価する情報である受信状態情報がそれぞれ生成され、生成された受信状態情報に基づいて、抽出された複数の物理チャンネルから受信状態の良好な物理チャンネルが、モニタに表示する物理チャンネルとして選定され、選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が、チャンネル記憶手段に、1のマルチプレックス情報に対応付けて格納されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができる。
すなわち、デジタルテレビジョン放送を介して、1のマルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な複数の物理チャンネルが抽出された場合には、これらの物理チャンネルを介して受信されるサービス(=論理チャンネル)は同一であるため、抽出された複数の物理チャンネルの内、チャンネル記憶手段に格納された1の物理チャンネルの受信強度が低下した際に、抽出された複数の物理チャンネルの内、他の物理チャンネルの受信状態が良好である場合には、1の物理チャンネルに換えて他の物理チャンネルを受信することにより視聴を可能とすることができるのである。
つまり、1のマルチプレックス情報に対応付けて、1のマルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が重複記憶手段に格納されているため、重複記憶手段に格納された複数の物理チャンネルの中から受信状態の良い物理チャンネルをモニタに表示する物理チャンネルとして選定することによって、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができるのである。
また、複数の物理チャンネルの中から受信状態の良い物理チャンネルがモニタに表示する物理チャンネルとして選定され、選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報がチャンネル記憶手段に、1のマルチプレックス情報に対応付けて格納されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができるのである。
更に、受信状態情報としてBER(Bit Error Rate)が生成されるため、受信状態を正確に評価する受信状態情報を生成することができる。
加えて、外部からの操作入力が受け付けられて、受け付けられた操作入力に基づいて1の論理チャンネルがモニタに表示する論理チャンネルとして受け付けられ、受け付けられた1の論理チャンネルに対応するマルチプレックス情報が、重複記憶手段に格納されているか否かが判定される。そして、重複記憶手段に格納されていると判定された場合に、チャンネル記憶手段に格納されている1の論理チャンネルに対応する1の物理チャンネルの受信状態を評価する情報である受信状態情報が生成され、生成された受信良否情報に対応する受信状態が予め設定された所定の状態以下であるか否かが判定される。更に、所定の状態以下であると判定された場合に、重複記憶手段に格納された他の物理チャンネルについて受信良否情報が生成され、複数の物理チャンネルから受信状態の良好な物理チャンネルが選定され、他の物理チャンネルが選定された場合に、チャンネル記憶手段に格納された1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報が、他の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報に書き換えられるため、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができる。
すなわち、重複記憶手段に格納されているマルチプレックス情報に対応する論理チャンネルが、モニタに表示する論理チャンネルとして受け付けられる度に、1の論理チャンネルに対応する1の物理チャンネルの受信状態の良否が評価されるため、ユーザが視聴を開始する前に、受信状態の良否が評価されるので、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができるのである。
また、1の物理チャンネルのBERが予め設定された所定の閾値より大きい場合に、受信状態が予め設定された所定の状態以下であると判定されるため、所定の閾値を適正に設定することによって、受信状態の良いチャンネルの選択を適正なタイミングで行うことができる。
すなわち、例えば、所定の閾値をブロックノイズが発生するか否かを示すBERの閾値(例えば、1×10-5)に設定することによって、ブロックノイズの発生を防止するべく受信状態の良いチャンネルの選択を行うことができる。
請求項2に記載のデジタル放送受信装置によれば、モニタに表示する1のサービスに対応する論理チャンネルを識別する情報である論理チャンネル識別情報が、1のサービスが受信可能なサービスとして含まれる1のマルチプレックス情報、及び、1のマルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な1の放送波の周波数に対応する1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報と対応付けてチャンネル記憶手段に予め格納されている。そして、デジタルテレビジョン放送を介して、各マルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な物理チャンネルが抽出されると共に、1のマルチプレックス情報に対して複数の物理チャンネルが抽出された場合に、1のマルチプレックス情報に対応付けて、抽出された複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が、重複記憶手段に格納される。
また、予め設定された所定のタイミングで、デジタルテレビジョン放送を介して、重複記憶手段に格納された1のマルチプレックス情報に対応する複数の物理チャンネルの受信状態を評価する情報である受信状態情報がそれぞれ生成され、生成された受信状態情報に基づいて、抽出された複数の物理チャンネルから受信状態の良好な物理チャンネルが、モニタに表示する物理チャンネルとして選定され、選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が、チャンネル記憶手段に、1のマルチプレックス情報に対応付けて格納されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができる。
すなわち、デジタルテレビジョン放送を介して、1のマルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な複数の物理チャンネルが抽出された場合には、これらの物理チャンネルを介して受信されるサービス(=論理チャンネル)は同一であるため、抽出された複数の物理チャンネルの内、チャンネル記憶手段に格納された1の物理チャンネルの受信強度が低下した際に、抽出された複数の物理チャンネルの内、他の物理チャンネルの受信状態が良好である場合には、1の物理チャンネルに換えて他の物理チャンネルを受信することにより視聴を可能とすることができるのである。
つまり、1のマルチプレックス情報に対応付けて、1のマルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が重複記憶手段に格納されているため、重複記憶手段に格納された複数の物理チャンネルの中から受信状態の良い物理チャンネルをモニタに表示する物理チャンネルとして選定することによって、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができるのである。
また、複数の物理チャンネルの中から受信状態の良い物理チャンネルがモニタに表示する物理チャンネルとして選定され、選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報がチャンネル記憶手段に、1のマルチプレックス情報に対応付けて格納されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができるのである。
また、受信状態情報としてBER(Bit Error Rate)が生成されるため、受信状態を正確に評価する受信状態情報を生成することができる。
また、外部からの操作入力が受け付けられて、受け付けられた操作入力に基づいて1の論理チャンネルがモニタに表示する論理チャンネルとして受け付けられ、受け付けられた1の論理チャンネルに対応するマルチプレックス情報が、重複記憶手段に格納されているか否かが判定される。そして、重複記憶手段に格納されていると判定された場合に、チャンネル記憶手段に格納されている1の論理チャンネルに対応する1の物理チャンネルの受信状態を評価する情報である受信状態情報が生成され、生成された受信状態情報に対応する受信状態が予め設定された所定の状態以下であるか否かが判定される。更に、所定の状態以下であると判定された場合に、重複記憶手段に格納された他の物理チャンネルについて受信良否情報が生成され、複数の物理チャンネルから受信状態の良好な物理チャンネルが選定され、他の物理チャンネルが選定された場合に、チャンネル記憶手段に格納された1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報が、他の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報に書き換えられるため、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができる。
すなわち、重複記憶手段に格納されているマルチプレックス情報に対応する論理チャンネルが、モニタに表示する論理チャンネルとして受け付けられる度に、1の論理チャンネルに対応する1の物理チャンネルの受信状態の良否が評価されるため、ユーザが視聴を開始する前に、受信状態の良否が評価されるので、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができるのである。
請求項3に記載のデジタル放送受信装置によれば、1の物理チャンネルのBERが予め設定された所定の閾値より大きい場合に、受信状態が予め設定された所定の状態以下であると判定されるため、所定の閾値を適正に設定することによって、受信状態の良いチャンネルの選択を適正なタイミングで行うことができる。
すなわち、例えば、所定の閾値をブロックノイズが発生するか否かを示すBERの閾値(例えば、1×10-5)に設定することによって、ブロックノイズの発生を防止するべく受信状態の良いチャンネルの選択を行うことができる。
請求項4に記載のデジタル放送受信装置によれば、予め設定された所定時間毎に、受信状態を評価する情報である受信状態情報が生成され、受信状態情報が生成される度に、物理チャンネルが選定され、物理チャンネルが選定される度に、チャンネル記憶手段に格納された物理チャンネル識別情報が更新されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができる。
すなわち、予め設定された所定時間毎に、受信状態を評価する情報である受信状態情報が生成され、受信状態情報が生成される度に、受信状態の良い物理チャンネルが選定されるため、所定時間を適正な値(例えば、1時間)に設定することによって、受信状態の良いチャンネルの選択を適正なタイミングで行うことができるのである。
請求項5に記載のデジタル放送受信装置によれば、外部からの操作入力が受け付けられて、受け付けられた操作入力に基づいて、受信状態を評価する情報である受信状態情報が生成され、受信状態情報が生成される度に、物理チャンネルが選定され、物理チャンネルが選定される度に、チャンネル記憶手段に格納された物理チャンネル識別情報が更新されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができる。
すなわち、外部からの操作入力が受け付けられて、受け付けられた操作入力に基づいて、受信状態の良いチャンネルが選択されるため、ユーザが所望するタイミングで受信状態の良いチャンネルの選択を行うことができるので、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができるのである。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るデジタル放送受信機1の一例を示す構成図である。デジタル放送受信機1(デジタル放送受信装置に相当する)は、リモートコントローラ(=Remotecontroller:以下、「リモコン」という)2を介してユーザからの操作入力を受け付けて、デジタルテレビジョン放送を受信し、ディスプレイ183に出力可能に構成されている。
また、図1に示すように、デジタル放送受信機1は、MPU11、RAM12、ROM13、操作部14、受信部15、音声出力部16、MPEG2デコード部17、画像出力部18、及び、赤外線通信部19を備えている。
MPU(Micro Processing Unit)11は、デジタル放送受信機1全体の動作を制御するものである。RAM(Random Access Memory)12は、音声情報、動画像情報等の情報を読み書き自在に格納するものである。ROM(Read Only Memory)13は、MPU11を動作させる制御プログラム等を格納するものである。
操作部14は、電源のON、OFF操作、選局等の各種操作を受け付けるものである。受信部15(チャンネル抽出手段の一部、受信状態評価部115の一部に相当する)は、デジタルテレビジョン放送を受信して復調するものであって、アンテナ部151、チューナ部152、A/D変換部153、復調部154、及び、TSデマルチプレクサ155を備えている。
アンテナ部151は、デジタルテレビジョン放送波を受信するものである。チューナ部152は、アンテナ部151で受信されたデジタルテレビジョン放送波から、予め設定されたチャンネルの放送を選局するものである。A/D変換部153は、チューナ部152からの出力信号(=アナログ信号)をデジタル情報に変換するものである。復調部154は、A/D変換部153からの出力情報を復調するものである。TS(Transport Stream)デマルチプレクサ155は、復調部154によって復調された出力情報を種別毎に分離して出力するものである。
音声出力部16は、受信部15によって受信されたデジタルテレビジョン放送に対応する音声を出力するものであって、D/A変換部161、音声信号出力部162、及び、スピーカ163を備えている。D/A変換部161は、TSデマルチプレクサ155から出力された音声情報(=デジタル情報)をアナログ信号に変換するものである。音声信号出力部162は、D/A変換部161によってアナログ信号に変換された音声信号を出力するものである。スピーカ163は、音声信号出力部162から出力された音声信号に対応する音声を出力するものである。
MPEG(Motion Picture Experts Group)2デコード部17は、TSデマルチプレクサ155から出力された動画像情報を圧縮前の動画像情報に復号化するものである。
画像出力部18は、MPEG2デコード部17によって復号化された動画像情報を出力するものであって、NTSCエンコード部181、映像信号出力部182、及び、ディスプレイ183を備えている。NTSC(National Television Standards Committee)エンコード部181は、MPEG2デコード部17によって復号化された動画像情報をNTSC方式のテレビジョン信号に変換するものである。映像信号出力部182は、NTSCエンコード部181から出力されたNTSC方式のテレビジョン信号を第1ディスプレイ183に対して出力するものである。ディスプレイ183(モニタに相当する)は、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)等からなり、映像信号出力部182から出力されたテレビジョン信号に対応する動画像を表示するものである。
赤外線通信部19は、リモコン2からの電源のON、OFF操作、選局、デジタル放送受信機1の各種設定(チャンネル設定等)等の各種操作を受け付けるものである。
次に、デジタル放送受信機1が放送を受信する場合の動作について説明する。まず、送信されてきたデジタル放送波がアンテナ部151で受信される。リモコン2(又は操作部14)を介して選局操作が受け付けられた場合には、チューナ部152によって受信するトランスポンダ(Transponder)の切換が行われる。受信されたデジタル放送波は、A/D変換部153によりデジタル情報に変換され、復調部154によって復調される。
なお、デジタル放送波は、送信側(送信局)からTS(Transport Stream)パケットとして送信される。このTSパケットは、動画像情報、音声情報、番組情報等を含む制御情報等からなり、これらの情報がTSデマルチプレクサ155によって、分離して出力され、RAM12に格納される。そして、RAM12から読み出された音声情報がD/A変換部161によってアナログ信号に変換され、音声信号出力部162を介してスピーカ163から音声が出力される。
また、RAM12から読み出された動画像情報がMPEG2デコード部17によって圧縮前の動画像情報に復号化され、NTSCエンコード部181によってNTSC方式のテレビジョン信号に変換されて、映像信号出力部182を介して第1ディスプレイ183に動画像が表示される。
図2は、リモコン2の外観の一例を示す図である。リモコン2は、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に対応する赤外線信号を生成して、デジタル放送受信機1に対して出力するものであって、赤外線通信部21、テンキー22、及び、メニューキー23、チャンネルキー24を備えている。赤外線通信部21は、ユーザによって押下されたキーに対応する操作信号を生成し、赤外線信号に変換してデジタル放送受信機1に対して送信するものである。
テンキー22は、「0」〜「9」の数字を受け付けるキーであって、チャンネル番号等を入力する場合に押下されるキーである。メニューキー23は、チャンネル設定等の各種設定を行う場合に押下されるキーである。チャンネルキー24は、予め設定された順序でチャンネルを変更する場合に押下されるキーである。
図3は、本発明に係るデジタル放送受信機1の機能構成の一例を示すブロック図である。図1に示すデジタル放送受信機1のMPU11は、機能的に、チャンネル抽出部111、チャンネル受付部112、第1判定部113、第2判定部114、受信状態評価部115、チャンネル選定部116、及び、チャンネル更新部117を備えている。また、図2に示すRAM12は、機能的に、チャンネル記憶部121及び重複記憶部122を備えている。
ここでは、MPU11が、図1に示すROM13等に予め格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、チャンネル抽出部111、チャンネル受付部112、第1判定部113、第2判定部114、受信状態評価部115、チャンネル選定部116、チャンネル更新部117等の機能部として機能すると共に、RAM12を、チャンネル記憶部121、重複記憶部122等の機能部として機能させるものである。
また、図1に示すRAM12、ROM13に格納された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に格納され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、半導体メモリ等である。
チャンネル記憶部121(チャンネル記憶手段に相当する)は、ディスプレイ183に表示する1のサービスに対応する論理チャンネルを識別する情報である論理チャンネル識別情報を、1のサービスが受信可能なサービスとして含まれる1のマルチプレックス情報、及び、1のマルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な1の放送波の周波数に対応する1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報と対応付けて予め格納するものであって、いわゆる「チャンネルマップ」を格納するものである(図5(a)参照)。
重複記憶部122(重複記憶手段に相当する)は、各マルチプレックス情報を、マルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報と対応付けて格納するものである(図5(b)参照)。また、重複記憶部122は、チャンネル抽出部111によって、1のマルチプレックス情報に対して複数の物理チャンネルが抽出された場合に、1のマルチプレックス情報に対応付けて、抽出された複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が格納されるものである。
ここで、図4、図5を用いて、チャンネル記憶部121に格納されるチャンネルマップ、及び、重複記憶部122に格納される情報について説明する。図4は、図1に示す受信部15を介して受信可能なチャンネルの一例を示す図表である。図の左側の欄から順に、物理チャンネル番号、マルチプレックス情報、BER、論理チャンネル名称、及び、論理チャンネル番号(LCN:Logical Channel Number)が対応付けて表示されている。
物理チャンネル番号(物理チャンネル識別情報に相当する)は、放送波の周波数に対応する番号であって、ここでは、「21」、の4個の物理チャンネル番号に対応するサービスが受信可能である。マルチプレックス情報は、物理チャンネルを介して受信可能なサービスを規定する情報であって、ここでは、「21」、「25」、「30」、「55」の各物理チャンネル番号に対応して、それぞれ、「1」、「2」、「A」、「1」のマルチプレックス情報に対応するサービスが受信可能である。
BER(Bit Error Rate)は、各物理チャンネルの受信状態を示すものであって、その値が小さい程、受信状態が良好である。ここでは、BERが、「1×10-5」以下である場合に、受信状態が良好であると判定するものである。従って、物理チャンネル番号が「21」の物理チャンネルのBERは、「1.4×10-3」であるため、受信状態が良好ではないと判定され、図5(a)に示すチャンネルマップには登録されない。一方、物理チャンネル番号が「25」、「30」、「55」の物理チャンネルのBERは、「1×10-8」未満であるため、受信状態が良好であると判定され、図5(a)に示すチャンネルマップには登録される。
論理チャンネル名称は、マルチプレックス情報に対応するマルチプレックスとして受信される1のサービスに対応する名称である。論理チャンネル番号は、マルチプレックス情報に対応するマルチプレックスとして受信される1のサービスに対応するチャンネル番号である。
例えば、物理チャンネル番号が「21」又は「45」の物理チャンネルを介して受信されるマルチプレックスには、「1、2、7、70、80、105、719、720」の8個の論理チャンネル番号に対応するサービスが含まれている。すなわち、「1、2、7、70、80、105、719、720」の8個の論理チャンネル番号に対応するサービスが、マルチプレックス情報が「1」のマルチプレックスとして重畳されて物理チャンネル番号が「21」又は「45」の物理チャンネルを介して伝送されるものである。
図5は、チャンネル記憶部121に格納されるチャンネルマップ、及び、重複記憶部122に格納される情報の一例を示す図表である。(a)は、チャンネルマップを示す図表であり、(b)は、重複記憶部122に格納される情報を示す図表である。チャンネルマップは、ユーザからの操作入力を介して論理チャンネル番号が受け付けられた場合に、物理チャンネル番号を選択して、受信部15のチューナ部152に対して、選択された物理チャンネルの放送を選局させるためのテーブルである。
(a)に示すように、チャンネルマップには、図の左側の欄から順に、物理チャンネル番号、マルチプレックス情報、論理チャンネル名称、及び、論理チャンネル番号(=LCN)が対応付けて格納されている。ここでは、上述のように、物理チャンネル番号が「25」、「30」、「55」の物理チャンネルのBERは、「1×10-8」未満であるため、受信状態が良好であると判定され、チャンネルマップに登録されている。
(b)に示すように、重複記憶部122には、図の左側の欄から順に、マルチプレックス情報、及び、物理チャンネル番号が対応付けて格納されている。ここでは、マルチプレックス情報が「1」であるマルチプレックスを受信可能な物理チャンネル番号として、「21」と「45」が格納されている。すなわち、チャンネル抽出部111によって、図4に示す受信可能なチャンネルから、1のマルチプレックス情報(ここでは、「1」)に対して複数の物理チャンネル(物理チャンネル番号が「21」と「45」とである物理チャンネル)が抽出され、重複記憶部122に格納されているものである。なお、物理チャンネル番号が「21」の物理チャンネルのBERは、「1.4×10-3」であるため、受信状態が良好ではないと判定され、図5(a)に示すチャンネルマップには登録されていない。
再び、図3に示すブロック図に戻って、デジタル放送受信機1における機能構成について説明する。チャンネル抽出部111(チャンネル抽出手段の一部に相当する)は、受信部15を介して、各マルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な物理チャンネルを抽出すると共に、1のマルチプレックス情報に対して複数の物理チャンネルが抽出された場合に、前記1のマルチプレックス情報に対応付けて、抽出された複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報を、重複記憶部122に格納するものである。
チャンネル受付部112(チャンネル受付手段の一部に相当する)は、リモコン2を介してユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けられた操作入力に基づいて、1の論理チャンネルをディスプレイ183に表示する論理チャンネルとして受け付けるものである。具体的には、チャンネル受付部112は、図2に示すリモコン2のテンキー22又はチャンネルキー24に対応する操作信号が受け付けられた場合に、受け付けられた操作信号に対応する1の論理チャンネルをディスプレイ183に表示する論理チャンネルとして受け付けるものである。例えば、図5(a)に示す論理チャンネル番号が「3」に対応する操作信号が受け付けられた場合には、チャンネル受付部112は、図1に示す受信部15のチューナ部152に対して、物理チャンネル番号が「25」に対応する放送波を選局させるものである。また、例えば、図5(a)に示す論理チャンネル番号が「4」に対応する操作信号が受け付けられた場合には、チャンネル受付部112は、図1に示す受信部15のチューナ部152に対して、物理チャンネル番号が「30」に対応する放送波を選局させるものである。
第1判定部113(第1判定手段に相当する)は、チャンネル受付部112によって受け付けられた1の論理チャンネルに対応するマルチプレックス情報が、重複記憶部122に格納されているか否かを判定するものである。例えば、図5(a)に示す論理チャンネル番号が「3」に対応する操作信号が受け付けられた場合には、第1判定部113は、論理チャンネル番号が「3」に対応するマルチプレックス情報が「2」であり、マルチプレックス情報の「2」は重複記憶部122に格納されていないと判定するものである。また、例えば、図5(a)に示す論理チャンネル番号が「1」に対応する操作信号が受け付けられた場合には、第1判定部113は、論理チャンネル番号が「1」に対応するマルチプレックス情報が「1」であり、マルチプレックス情報の「1」は重複記憶部122に格納されていると判定するものである。
第2判定部114(第2判定手段に相当する)は、第1判定部113によって重複記憶部122に格納されていると判定された場合に、受信状態評価部115に対して、チャンネル記憶部121に格納されている1の論理チャンネル(ここでは、例えば、論理チャンネル番号が「1」の論理チャンネル)に対応するに対応する1の物理チャンネル(ここでは、例えば、物理チャンネル番号が「45」の物理チャンネル)のBERを生成させ、生成されたBERが予め設定された所定の閾値(ここでは、1×10-5)より大きいか否かに基づいて、受信状態が予め設定された所定の状態以下であるか否か(=受信状態が良好であるか否か)を判定するものである。
受信状態評価部115(受信状態評価手段の一部に相当する)は、第2判定部114からの指示に従って、チャンネル記憶部121に格納されている1の論理チャンネル(ここでは、例えば、論理チャンネル番号が「1」の論理チャンネル)に対応する1の物理チャンネル(ここでは、例えば、物理チャンネル番号が「45」の物理チャンネル)のBERを、受信部15を介して生成するものである。また、受信状態評価部115は、第2判定部114によって所定の状態以下である(=受信状態が良好ではない:BERが1×10-5より大きい)と判定された場合に、重複記憶部122に格納された他の物理チャンネル(ここでは、例えば、物理チャンネル番号が「21」の物理チャンネル)についてBERを、受信部15を介して生成するものである。
チャンネル選定部116(チャンネル選定手段に相当する)は、受信状態評価部115によって重複記憶部122に格納された他の物理チャンネル(ここでは、例えば、物理チャンネル番号が「21」の物理チャンネル)についてBERが生成された場合に、受信状態評価部115によって生成された1の物理チャンネルのBER(ここでは、物理チャンネル番号が「45」の物理チャンネル)及び他の物理チャンネル(ここでは、物理チャンネル番号が「21」の物理チャンネル)に基づいて、チャンネル抽出部111によって抽出された複数の物理チャンネル(ここでは、物理チャンネル番号が「21」、「45」の物理チャンネル)から受信状態の良好な物理チャンネルを、ディスプレイ183に表示する物理チャンネルとして選定するものである。
チャンネル更新部117(チャンネル更新手段に相当する)は、チャンネル選定部116によって選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報(ここでは、物理チャンネル番号情報)を、チャンネル記憶部121に、1のマルチプレックス情報に対応付けて格納するものである。
図6は、デジタル放送受信機1(主にMPU11)の動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、便宜上、チャンネル記憶部121には、予めチャンネルマップ(図5(a)参照)が格納され、重複記憶部122に、予めマルチプレックス情報が複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報と対応付けて格納されている(図5(b)参照)ものとする。まず、チャンネル受付部112によって、論理チャンネルが受け付けられたか否かの判定が行われる(S101)。
論理チャンネルが受け付けられていないと判定された場合(S101でNO)には、処理が待機状態とされる。論理チャンネルが受け付けられたと判定された場合(S101でYES)には、第1判定部113によって、ステップS101で受け付けられた論理チャンネル受け付けられた論理チャンネルに対応するマルチプレックス情報が、重複記憶部122に格納されているか否かの判定が行われる(S103)。重複記憶部122に格納されていないと判定された場合(S103でNO)には、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。
重複記憶部122に格納されていると判定された場合(S103でYES)には、受信状態評価部115によって、ステップS101で受け付けられた論理チャンネルを含むマルチプレックス情報に対応し、且つ、重複記憶部122に格納されている1の物理チャンネルのBER(=BER1)が生成される(S105)。そして、第2判定部114によって、ステップS105で生成されたBER1が、所定の閾値SHL(ここでは、1×10-5)以下であるか否かの判定が行われる(S107)。
閾値SHL以下である(=受信状態が良好である)と判定された場合(S107でYES)には、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。閾値SHL以下ではない(=受信状態が良好ではない)と判定された場合(S107でNO)には、受信状態評価部115によって、ステップS101で受け付けられた論理チャンネルを含むマルチプレックス情報に対応し、且つ、重複記憶部122に格納されている他の物理チャンネルのBER(=BER2)が生成される(S109)。そして、チャンネル選定部116によって、ステップS105で生成されたBER1が、ステップS109で生成されたBER2より大きいか否か(=他の物理チャンネルのほうが、受信状態が良好であるか否か)の判定が行われる(S111)。
BER1がBER2以下である(=1の物理チャンネルのほうが、受信状態が良好である)と判定された場合(S111でNO)には、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。BER1がBER2より大きい(=他の物理チャンネルのほうが、受信状態が良好である)と判定された場合(S111でYES)には、チャンネル選定部116によって、受信状態の良好な物理チャンネルである他の物理チャンネルが、ディスプレイ183に表示する物理チャンネルとして選定される(S113)。そして、チャンネル更新部117によって、他の物理チャンネルが、チャンネル記憶部121に格納され(S115)、処理が終了される。
このようにして、ディスプレイ183に表示する1のサービスに対応する論理チャンネルを識別する情報である論理チャンネル識別情報が、1のサービスが受信可能なサービスとして含まれる1のマルチプレックス情報、及び、1のマルチプレックス情報によって規定されるサービスを受信可能な1の放送波の周波数に対応する1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報(ここでは、物理チャンネル番号情報)と対応付けてチャンネル記憶部121に予め格納されている(図5(a)参照)。そして、受信部15を介して、各マルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な物理チャンネルが抽出されると共に、1のマルチプレックス情報に対して複数の物理チャンネルが抽出された場合に、1のマルチプレックス情報に対応付けて、抽出された複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が、重複記憶部122に格納される(図5(b)参照)。
また、予め設定された所定のタイミングで、重複記憶部122に格納された1のマルチプレックス情報に対応する複数の物理チャンネルの受信状態の良否を評価する情報である受信良否情報(ここでは、BER)がそれぞれ生成され、生成された受信良否情報(ここでは、BER)に基づいて、抽出された複数の物理チャンネルから受信状態の良好な物理チャンネルが、ディスプレイ183に表示する物理チャンネルとして選定され、選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報(ここでは、物理チャンネル番号情報)が、チャンネル記憶部121に、1のマルチプレックス情報に対応付けて格納されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができる。
すなわち、受信部15を介して、1のマルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な複数の物理チャンネルが抽出された場合には、これらの物理チャンネルを介して受信されるサービス(=論理チャンネル)は同一であるため、抽出された複数の物理チャンネルの内、チャンネル記憶部121に格納された1の物理チャンネルの受信強度が低下した際に、抽出された複数の物理チャンネルの内、他の物理チャンネルの受信状態が良好である場合には、1の物理チャンネル(ここでは、物理チャンネル番号が「45」の物理チャンネル)に換えて他の物理チャンネル(ここでは、物理チャンネル番号が「21」の物理チャンネル)を受信することにより視聴を可能とすることができるのである。
つまり、1のマルチプレックス情報に対応付けて、1のマルチプレックス情報によって規定されたサービスを受信可能な複数の物理チャンネルの物理チャンネル識別情報が重複記憶部122に格納されているため、重複記憶部122に格納された複数の物理チャンネルの中から受信状態の良い物理チャンネルをディスプレイ183に表示する物理チャンネルとして選定することによって、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができるのである。
また、複数の物理チャンネルの中から受信状態の良い物理チャンネルがディスプレイ183に表示する物理チャンネルとして選定され、選定された物理チャンネルの物理チャンネル識別情報(ここでは、物理チャンネル番号情報)がチャンネル記憶部121に、1のマルチプレックス情報に対応付けて格納されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができるのである。
更に、受信良否情報としてBER(Bit Error Rate)が生成されるため、受信状態を正確に評価する受信良否情報を生成することができる。
加えて、リモコン2に配設されたテンキー22(又はチャンネルキー24)を介して、ユーザからの操作入力が受け付けられて、受け付けられた操作入力に基づいて1の論理チャンネルがディスプレイ183に表示する論理チャンネルとして受け付けられ、受け付けられた1の論理チャンネルに対応するマルチプレックス情報が、重複記憶部122に格納されているか否かが判定される。そして、重複記憶部122に格納されていると判定された場合に、チャンネル記憶部121に格納されている1の論理チャンネルに対応する1の物理チャンネル(ここでは、物理チャンネル番号が「45」の物理チャンネル)の受信状態の良否を評価する情報である受信良否情報(ここではBER)が生成され、生成された受信良否情報に対応する受信状態が予め設定された所定の状態以下であるか否かが判定される。更に、所定の状態以下であると判定された場合に、重複記憶部122に格納された他の物理チャンネル(ここでは、物理チャンネル番号が「21」の物理チャンネル)について受信良否情報(ここではBER)が生成され、複数の物理チャンネルから受信状態の良好な物理チャンネルが選定され、他の物理チャンネルが選定された場合に、チャンネル記憶部121に格納された1の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報が、他の物理チャンネルを識別する情報である物理チャンネル識別情報に書き換えられるため、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができる。
すなわち、重複記憶部122に格納されているマルチプレックス情報に対応する論理チャンネルが、ディスプレイ183に表示する論理チャンネルとして受け付けられる度に、1の論理チャンネルに対応する1の物理チャンネル(ここでは、物理チャンネル番号が「45」の物理チャンネル)の受信状態の良否が評価されるため、ユーザが視聴を開始する前に、受信状態の良否が評価されるので、受信状態の良いチャンネルの選択を更に効率的に行うことができるのである。
また、1の物理チャンネルのBERが予め設定された所定の閾値より大きい場合に、受信状態が予め設定された所定の状態以下である(受信状態が良好ではない)と判定されるため、所定の閾値を適正に設定することによって、受信状態の良いチャンネルの選択を適正なタイミングで行うことができる。
すなわち、例えば、所定の閾値をブロックノイズが発生するか否かを示すBERの閾値(例えば、1×10-5)に設定することによって、ブロックノイズの発生を防止するべく受信状態の良いチャンネルの選択を行うことができる。
なお、本発明は、以下の形態にも適用可能である。
(A)本実施形態では、モニタが、デジタル放送受信機1に配設されたディスプレイ183である場合について説明したが、モニタが、デジタル放送受信機1とは別の装置として構成されている形態でもよい。例えば、モニタが、パーソナルコンピュータ等に配設されたモニタである形態でもよい。
(B)本実施形態では、チャンネル記憶部121が、論理チャンネル識別情報を、1のマルチプレックス情報及び1の物理チャンネル識別情報と対応付けて格納する場合について説明したが、チャンネル記憶部121が、論理チャンネル識別情報を、1の物理チャンネル識別情報と対応付けて格納する形態でもよい。ただし、この場合には、重複記憶部122が、論理チャンネル識別情報を物理チャンネル識別情報と対応付けて格納する必要がある。この場合には、マルチプレックス情報を介することなく論理チャンネルと物理チャンネルとを対応付けることができるため、処理を簡略化することができる。
(C)本実施形態では、チャンネル選定部116が、チャンネル受付部112によって受け付けられた1の論理チャンネルに対応するマルチプレックス情報が、重複記憶部122に格納されており、且つ、マルチプレックス情報に対応する1の物理チャンネルの受信状態が予め設定された所定の状態以下である場合に、受信状態の良好な物理チャンネルを選定する形態について説明したが、その他のタイミングで受信状態の良好な物理チャンネルを選定する形態でもよい。
例えば、チャンネル選定部116が、予め設定された所定時間(例えば、1時間)毎に、受信状態の良好な物理チャンネルを選定する形態でもよい。この場合には、定期的に受信状態の良好な物理チャンネルを選定されるため、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができる。
また、例えば、チャンネル選定部116が、図2に示すリモコン2のメニューキー23に対応する操作信号を受け付けた場合に、受信状態の良好な物理チャンネルを選定する形態でもよい。この場合には、ユーザが所望するタイミングで受信状態の良いチャンネルの選択を行うことができるため、受信状態の良いチャンネルの選択を効率的に行うことができる。
(D)本実施形態では、受信状態評価部115が、受信状態の良否を評価する情報である受信良否情報としてBERを生成する場合について説明したが、その他の受信良否情報を生成する形態でもよい。例えば、受信状態評価部115が、受信される電波の強度を測定し、測定された強度を受信良否情報として生成する形態でもよい。
(E)本実施形態では、第2判定部114が、BERがブロックノイズの発生する閾値である1×10-5以下であるか否かに基づいて、受信状態が良好であると判定する場合について説明したが、第2判定部114が、その他の閾値に基づいて受信状態の良否を判定する形態でもよい。例えば、ユーザが受信状態の良否を判定する閾値を設定可能な形態でもよい。この場合には、利便性を向上することができる。
(F)本実施形態では、重複記憶部122が、1のマルチプレックス情報に対応付けて2つの物理チャンネル番号情報を格納している場合について説明したが、重複記憶部122が、重複記憶部122が、1のマルチプレックス情報に対応付けて3個以上の物理チャンネル番号情報を格納している形態でもよい。この場合には、チャンネル選定部116が、重複記憶部122に格納された3個以上の物理チャンネル番号情報の中から、受信状態が最良の1の物理チャンネルを選定することが好ましい。