JP4525186B2 - 長繊維不織布およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、柔軟で反発性に優れ、特に衣料用に適した風合いを有する長繊維不織布およびその製造方法に関するものである。
不織布は、一般外衣、手術着などの衣料用をはじめ、産業資材、土木、園芸、生活資材、さらには衛生材料用などに不織布固有の特徴を活かして多用されている。中でも短繊維不織布に比べて長繊維不織布は引張強力が高く、また製造工程も短いために生産性に優れる利点がある。しかし反面、柔軟性に欠けるため、衣料用より産業資材用に使用されることが主であった。
そこで、柔軟性に優れた長繊維不織布としてKES法による曲げ剛性が0.98×10−3 Ncm/cm以下である長繊維不織布が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、例えば衣料用に用いる場合は単に柔軟であればよいのではなく、適度な風合いや引張強力が必要となるため、この技術では用途が限定される問題がある。また通常の繊度で構成される長繊維不織布をこの範囲まで柔軟化させるには、不織布を低密度化させたり、繊維の切断を行う等の手段が必要になり、充実感に欠け、引張強力も低下する問題がある。
また目付が10〜50g/mであり、曲げ剛性の平均値が0.3×10−3 Ncm/cm以下であると同時に、曲げ戻り性の平均値が2cm−1 以下である0.5〜6デシテックスの長繊維不織布が開示されている(例えば、特許文献2参照)。これによれば、柔軟性とともに戻り回復性を付与して適度な風合いを得ることが示されているが、やはり得られる不織布の引張強力は低いため、用途が限定されるものであった。
一方、長繊維不織布に極細繊維を用いる方法が種々検討されている。例えば、分割可能な複合繊維からなる不織布に、ニードルパンチや高圧水流処理などの機械的手段や、水蒸気や沸騰水、マイクロ波などの熱的手段、あるいは複合繊維の少なくとも1成分に対して活性な化学的膨潤剤による処理などの化学的手段、多段の加熱ローラーを用い該加熱ローラーの高圧力下で分割成分を剥離させる手段、等を施して極細化する方法が開示されている(例えば、特許文献3〜6参照)。
これらの方法によって極細繊維からなる長繊維不織布を得ることが可能になるが、人工皮革や合成皮革用基布、衣料、フィルター、ワイパー等種々の用途に使用できる旨の記載があっても、その最適な構成を開示しているものはない。
特開2001−11767号公報 特開2001−146671号公報 特公平1−47585号公報 特公平1−47586号公報 特開平3−213555号公報 特開平10−53948号公報
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、適度な風合いを有し、かつ、引張強力に優れ、特に衣料用に適した長繊維不織布を提供せんとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の長繊維不織布は、単繊維繊度が0.001〜1.0デシテックスのポリアミド系繊維及びポリエステル系繊維からなり、少なくとも1成分に減量処理を施してなり、0.2〜0.5g/cm の範囲の見掛け密度を有し、かつ、KES−FB2システムによって測定される曲げ剛性が0.1〜8×10−3Ncm/cm、曲げヒステリシスが0.1〜15×10−3Ncm/cm、引張強力が10〜200N/cm、目付が0〜400g/mであることを特徴とするものである。
また、本発明の長繊維不織布の製造方法は、少なくとも2成分のポリマーの分割型複合長繊維からなる長繊維不織布を、ウォータージェットパンチにかけて、見掛け密度0.2〜0.6g/cmの範囲になるまで処理した後、ついで、該分割型複合長繊維の少なくとも1成分を除去することを特徴とするものである。
本発明により、柔軟性、引張強力、適度な風合いを備えた長繊維不織布とすることができ、これまで十分活用されていなかった衣料用途にも提供することができる。
本発明の長繊維不織布は、単繊維繊度が0.001〜1.0デシテックスであることが必要であり、好ましくは0.01〜0.5デシテックス、より好ましくは0.04〜0.2デシテックスである。全ての構成繊維がこの繊度の範囲にある必要はなく、本発明の効果を損なわない範囲で他の繊度が含まれてもよいが、好ましくは写真撮影にて観察される繊維全体の50%以上、より好ましくは80%以上がこの範囲の単繊維繊度で構成されるのがよい。特に少なくとも表面部分の単繊維繊度が本発明の範囲に入ることが好ましい。0.001デシテックス未満の繊維から構成されていると柔軟すぎる風合いとなり、表面がフィブリル化しやすくなったり、引張強力、耐摩耗性、発色性等が低下する傾向があるため好ましくない。また1.0デシテックスを越える繊維から構成されると、長繊維不織布とした場合、本発明の効果である柔軟性と引張強力を両立させることが困難になる。
この範囲の繊度にある、いわゆる極細繊維を製造する方法は特に限定されず、例えば直接、口金から紡糸する方法、海島型や分割型複合繊維等で通常繊度の繊維を紡糸し、次いで極細繊維とする方法、通常繊度の繊維を溶解および/又は分解できる薬剤や溶剤等で処理して極細化させる方法、等が挙げられる。この中で、紡糸安定性や生産性に優れる点で、分割型複合繊維を紡糸し、次いで分割して極細繊維を得る方法が好ましい。
分割型複合繊維としては、例えば2種以上の成分からなる複合繊維が挙げられる。その成分数は特に限定されるものではないが、紡糸安定性や考慮すると好ましくは2〜3成分である。また成分比としては、2種の成分からなる場合は、紡糸安定性と分割性が優れる点で、好ましくは7:3〜3:7、より好ましくは6:4〜4:6である。用いる成分については、複合紡糸できる組み合わせであれば特に限定されるものではないが、分割性が優れる点で、好ましくは相溶し合わないものを適宜選択するのがよい。相溶し合わないものとは、溶融混練しても実質的に溶解し合わないものをいい、例えば一成分をポリエステル系成分とした場合、他方をポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタン系成分等から選択することができる。これらの中で、特に経済性や紡糸安定性に優れるポリエステル系成分とポリアミド系成分の2成分を用いた組み合わせが好ましい。
ポリエステル系成分としては、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体及びジオールまたはそのエステル形成性誘導体から合成されるポリマーであって、複合繊維として用いることが可能なものであれば特に限定されるものではない。
具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ−ト、ポリエチレン−1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート等が挙げられる。本発明は、中でも最も汎用的に用いられているポリエチレンテレフタレートまたは主としてエチレンテレフタレート単位を含むポリエステル共重合体が好適に使用される。
また、これらのポリエステルには、ジエチレングリコール以外に共重合成分としてアジピン酸、イソフタル酸、セバシン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体、ポリエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等のジオキシ化合物、p−(β−オキシエトキシ)安息香酸等のオキシカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体等が共重合されていてもよい。
またポリアミド系成分としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、等のアミド結合を有するポリマーを挙げることができる。
これらのポリマーには、隠蔽性を向上させるためにポリマー中に酸化チタン粒子等の無機粒子を添加してもよいし、その他、潤滑剤、顔料、熱安定剤、紫外線吸収剤、導電剤、蓄熱材、抗菌剤等、種々目的に応じて添加する事もできる。
分割型複合繊維は、繊維横断面において複数個に分割されていれば、その形態は特に限定されるものではなく、外形として丸、楕円、三角、四角等いずれでもよいが、紡糸安定性が優れる点で外形が丸や楕円であることが好ましい。本発明で好ましく使用される断面例として、図1〜図5に概略モデル図を示した。分割性が優れる点で、本発明においてより好ましい断面としては、図1に示されるような中空部を有する形状である。また、中空率は好ましくは0.5〜40%である。中空率は低いほど分割性は低下するため、好ましくは0.5%以上であり、より好ましくは3%以上である。また、中空率が高すぎると紡糸安定性が低下するため、好ましくは40%以下であり、より好ましくは20%以下である。ここで、中空率とは繊維の横断面積に対する中空部の面積である。
また分割数についても、特に限定されるものではないが、生産性と紡糸安定性に優れる点で、分割後の総数が4〜48の範囲が好ましく、8〜36がより好ましい。
分割型複合繊維を製造するための口金としては、特に限定されるものではなく、例えば特公昭39−29636号公報、特開昭50−5650号公報、特公昭53−10169号公報、特開昭54−125719号公報等に記載されている紡糸口金に準じた口金を使用することができる。
紡糸により得られる繊維は、一旦巻き取った後、開繊して長繊維不織布とする事も可能であるが、生産性に優れる点で、巻き取ることなく延伸およびウェブの形成を連続して行って長繊維不織布とすることが好ましい。
使用する口金は、その形状から丸形や矩形の方法が知られているが、生産性や品位、特に得られるシートの均一性を考慮すると矩形が好ましい。次に口金により紡出された複合ポリマーは、エジェクター、エアサッカー、ローラーなどによって、好ましくは紡速3000〜9000m/分の速度で延伸する。本発明では上記の矩形口金を用い、さらに矩形のエジェクターを用いて延伸する方法が好ましい。こうして延伸した後、ウェブコンベア等の捕集面上に捕集してウェブとする。捕集面の下方からエアー吸引してもよい。また、この際に本発明の効果を損なわない範囲で、他の繊維や不織布を積層、混合、混綿してもよい。
このようにして得られたウェブは、必要に応じカレンダーやエンボス等によって熱圧着処理等を行うことができる。この時のロールの圧力や温度等の条件については特に限定されるものではなく、適宜設定することが出来る。ただし、引張強力が向上できる反面、柔軟性が低下する場合があるため、本発明の長繊維不織布は実質的に熱接着されていないことが好ましい。実質的に熱接着されていないとは、少なくとも写真撮影で表面を観察した際に、繊維の溶融による接着部分の面積が10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下であるものいう。本発明では長繊維不織布が実質的に熱接着されていないものが、柔軟性を兼ね備えるために好ましい態様であって、その製造方法は特に限定されるものではない。従って、熱接着を行った後にその接着部分を除去して製造することも可能であるが、熱接着部分を除去することはコスト的に不利であり、また困難であるため、製造工程において熱接着を行わないか、又は接着面積を極力低減させることが好ましい。すなわち、繊維が十分に熱接着する条件で熱圧着処理を行うと柔軟性が低下し、その後に揉み処理やニードルパンチ、ウォータージェットパンチ等を施しても十分な柔軟性を得ることが困難になる。従って、熱圧着処理する際には、好ましくは用いる繊維の融点未満で行う。本発明において、本発明の曲げ剛性の範囲にある長繊維不織布を得る手段として、熱接着を行わない事は好ましい製造方法の一つである。
ついで、本発明においては柔軟性の付与および/又は引張強力向上のために不織布を三次元的に絡合させることが好ましい。この方法は特に限定されず、例えばヴァーブの付いた針でパンチングするニードルパンチ法および/又は、高圧流体、特に高圧水流を用いたウォータージェットパンチ法を適宜単独、又は組み合わせて採用することができる。本発明では、分割型複合繊維を用いた場合は後述するように、分割処理を兼ねることができるため、ウォータージェットパンチ法が好ましく用いられる。また本発明の効果である柔軟性と引張強力を両立させるためにも、ニードルパンチ法であると引張強力が低下する傾向が見られることから、ウォータージェットパンチ法が好ましい。
ウォータージェットパンチを行う場合は、水が柱状流の状態で行うことが好ましい。柱状流を得るには、通常、直径0.06〜1.0mmの細孔から圧力1〜30MPaで噴出させることで得られる。かかる処理は、厚さ方向に均一な交絡を達成する目的、および/又は不織布表面の平滑性を向上させる目的で、好ましくは多数回繰り返して処理する。また、その水流圧力は処理する不織布の目付によって適宜選択し、高目付のもの程高圧力とすることが好ましい。さらに、分割型複合繊維を用いる場合は、分割性を向上させる目的で、少なくとも1回は10MPa以上の圧力で処理することが好ましく、15MPa以上がより好ましい。また上限は特に限定されないが、圧力が上昇する程コストが高くなり、また低目付であると水流が裏へ貫通して不織布が不均一となるため、好ましくは30MPa以下であり、より好ましくは25MPaである。また、ウォータージェットパンチを行う前に、水浸積処理を行うこともできる。
複合繊維を用いた場合、紡糸後のいずれかの段階で極細化する必要があるが、その方法としては機械的方法と化学的方法のいずれでも、単独または組み合わせて適用することができる。ここで機械的方法とは、物理的な刺激を付与することによって分割する方法であり、例えば上記のニードルパンチ法やウォータージェット法等の衝撃を与える方法の他に、ローラー間で加圧する方法、超音波処理を行う方法等が挙げられる。また化学的方法とは、例えば、複合繊維を構成する少なくとも1成分に対し、薬剤によって膨潤、分解、溶解等の変化を与える方法が挙げられる。本発明では、絡合と同一工程で行うことができる点や、引張強力と柔軟性のバランスが比較的とりやすい点で、特に上述のウォータージェットパンチ法がより好ましく採用される。この分割処理は捕集後にインラインで行ってもよいし、一旦ウェブを仮セットした後、巻き取り、改めて処理してもよい。また、必要に応じて複合繊維の分割性をより十分に行う目的で、ウォータージェットパンチの前後に化学的処理を併用してもよい。
さらに、本発明においては、これらの絡合、極細化処理を行った後および/又は同時に、曲げ剛性や曲げヒステリシスを調整する目的で、少なくとも1成分を除去する減量処理を施すことが好ましい。例えば、ポリエステル系繊維からなる長繊維不織布であれば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ水溶液を用い必要に応じ加熱し、繊維を加水分解させる処理が挙げられる。また、この時の溶解除去率は特に限定されるものではないが、好ましくは全体の重量に対し10〜60%であり、より好ましくは20〜50%である。10%未満であると、除去による効果が顕著ではなく、また60%を越えると、引張強力等が低下するため好ましくはない。
この減量処理においては、除去によって見掛け見掛け密度が低下するため、その処理前にウォータージェットパンチで見掛け密度を好ましくは0.2〜0.6g/cm、より好ましくは0.22〜0.5g/cmとする。減量処理前の見掛け密度が0.2g/cm未満であると、減量処理によって不織布表面に毛羽が多数発生し、扱いずらくなると共に、表面品位が低下するため好ましくない。一方、0.6g/cmを越えると、得られる効果はあまり大差ないにも関わらず、ウォータージェットパンチによる処理コストがかかるために好ましくはない。これらの見掛け密度に調整するためには、その不織布の見掛け密度や目付に応じて、ウォータージェットパンチの圧力を調整することによって行うことができる。なお、プレス等によっても見掛け密度を増加させることは可能であるが、本発明において期待する効果を得ることが困難になるため好ましくはない。ただし、ウォータージェットパンチにより上記範囲の見掛け密度に調整した後、ついでプレスによってさらに見掛け密度を増加させることは可能である。この時、プレスを併用した結果、上記の見掛け密度を超えてもよい。
なお、上記見掛け密度は、JIS L1096 8.4.2(1999)によって目付を測定し、ついでその厚みを測定して、それから得られる密度の平均値をもって見掛け密度とした。なお、厚みの測定には、ダイヤルシックネスゲージ((株)尾崎製作所製、商品名“ピーコックH”)を用い、サンプルを10点測定して、その平均値を用いた。
また、好みの風合いを得るために、揉み処理を施してもよく、さらには通常の織編物のように染色を行うことも可能である。特に衣料や衣料資材等に用いる場合は、少なくとも1成分以上を染色することにより、外観が優れ商品価値を高めることができるため好ましい。染色方法としては特に限定されず、その成分に適した染色方法を採用することができ、具体的には例えばポリエステル系繊維には分散染料やカチオン染料、ポリアミド系繊維には酸性染料、金属錯塩染料、反応染料等で染色することができる。2成分以上の成分から構成される長繊維不織布の場合は、1成分のみ染色してもよく、また2成分以上を染色してもよい。コストを優先させる場合は1成分のみを染色することが好ましく、外観を優先させる場合は2成分以上、特に構成する繊維すべてを染色することが好ましい。例えば、本発明で好ましく用いられるポリエステル系成分とポリアミド系成分からなる長繊維不織布においては、1成分のみを染色する場合は、ポリアミド系成分を染色することが好ましい。また、特に液流染色機を用いて、揉み作用を与えながら染色すると、引張強力を維持しつつ、柔軟な風合いを得ることが出来る。この染色方法は、絡合性の低い不織布である場合はその形態が崩れるため非常に困難であるが、本発明の長繊維不織布は絡合性に優れているため、これを行うことができる。
本発明の長繊維不織布は、KES−FB2システムにおける曲げ剛性が0.1〜8×10−3Ncm/cmであることが必要であり、好ましくは0.2〜6×10−3Nc/cm、より好ましくは0.2〜2×10−3Ncm/cm、さらに好ましくは0.2〜1.0×10−3Ncm/cmである。曲げ剛性が0.1×10−3Ncm/cm未満であると、柔軟すぎて取り扱いずらくなる他、引張強力のバランスをとることが困難になる。また8×10−3Ncm/cmを越えると、堅すぎて目的とする風合いが得られない。
また、さらに本発明の長繊維不織布はKES−FB2システムにおける曲げヒステリシスが0.1〜15×10−3Ncm/cmであることが必要であり、好ましくは0.2〜5×10−3Ncm/cm、より好ましくは0.2〜2×10−3Ncm/cm、さらに好ましくは0.2〜1×10−3Ncm/cmである。曲げヒステリシスが15×10−3Ncm/cmを越えると、変形しやすくなるため好ましくない。また曲げヒステリシスが0.1×10−3Ncm/cm未満であると、引張強力が低下してバランスを取ることが困難になる。
ここでKES−FB2システムによる値は、カトーテック(株)製の純曲げ試験機により得られた値を用い、任意に3箇所サンプリングしてタテ方向とヨコ方向を測定し、得られた値の平均値を用いた。また、この時のトルク感度(SENS)を「2×1」(標準)とし、25℃、湿度60%の条件で測定した。
長繊維不織布の曲げ剛性や曲げヒステリシスを本発明の範囲にするための製造方法は特に限定されるものではないが、好ましくは上述の製造方法により製造することができる。特に本発明では下記に示す引張強力を維持しつつ、曲げ剛性や曲げヒステリシスを調整できる手段を採用する必要があり、その観点から上記に示した製造方法は好ましい。さらに、用いる繊維の繊度や、熱接着の有無、ウォータージェットパンチの条件、減量処理、染色加工、揉み加工等によって本発明の範囲に調整することができる。これらの調整は対象とする不織布の目付によっても異なり、種々の要素が相互に関係しているため、一義的に条件を決定することは困難であるが、例えば、単繊維繊度を低下させる程、曲げ剛性を低下させることができ、またウォータージェットパンチの圧力を低下させることで分割性が低下し、曲げ剛性や曲げヒステリシスを増加させることができる。さらに、上述の減量処理によって曲げ剛性や曲げヒステリシスを調整する方法は、本発明の長繊維不織布を製造する手段として好ましい。例えば、ポリエステル系繊維を用いた長繊維不織布をアルカリ処理する方法が挙げられる。これによって、不織布内に適度な空隙が形成され、これらの値を減少させることができる。
また、本発明の長繊維不織布は目付が50〜400g/mであることが必要であり、好ましくは60〜300g/m、さらに好ましくは70〜200g/mである。50g/m未満であると柔軟性に優れるものの十分な引張強力を得ることが困難になったり、または十分な引張強力を得るために柔軟性が低下するなど、バランスをとることが困難になる。また400g/mを越えると、高い引張強力は得られやすいが、曲げ剛性や曲げヒステリシスを満足させるための柔軟化処理をより多く施す必要があり、コストが高くなるため好ましくない。
なお、目付は、JIS L1096 8.4.2(1999)により求めた。
この時、本発明の長繊維不織布の見掛け密度は特に限定されないが、好ましくは0.2〜0.5g/cm、より好ましくは0.2〜0.4g/cm、さらに好ましくは0.2〜0.3g/cmである。0.2g/cm未満であると、充実感に乏しく、また0.5g/cmを越えると堅くなり、いずれも本発明の目的とする風合いを得ることが困難になる。ここで見掛け密度とは、単純に単位体積あたりの重量を計算にてもとめた値である。この範囲にする方法は特に限定されないが、例えば上述の製造方法において、ウォータージェットパンチの圧力やプレス条件、減量処理の有無等で調整することができる。
さらに、本発明の長繊維不織布は引張強力が10〜200N/cmであることが必要であり、好ましくは15〜200N/cm、より好ましくは30〜200N/cmである。ここで、本発明でいう引張強力は、いずれの方向においてもこの範囲に入ることを意味し、言い換えると、タテ方向とヨコ方向の平均を指すものではなく、タテ方向、ヨコ方向いずれもこの範囲にはいることを意味する。引張強力が10N/cm未満であると、例えば衣料に用いた場合にすぐ破れたり、変形したりしやすくなる。また200N/cmを越えると、柔軟性等の風合いが低下する傾向がみられ、そのバランスを取ることが困難になる。これらの引張強力を得るための製造方法は、特に限定されず、上述の製造方法を適宜組み合わせることができる。例えば、一般には目付が大きくなれば引張強力も高くなるが、同一目付であっても、三次元絡合法としてニードルパンチ法を適用した場合は引張強力が低下し、これを防止したい場合はウォータージェットパンチを行うことが好ましい。また、減量処理等を施すと、目付は低下し、引張強力も低下する。従って、本発明においては、特に曲げ剛性や曲げヒステリシスとバランスをとり、製造条件を設定する必要がある。
なお、引張強力はJIS L 1096 8.12.1(1999)により、幅5cm、長さ20cmのサンプルを採取し、つかみ間隔10cmで定速伸長型引張試験器にて、引張速度10cm/分にて伸長させた。得られた値から幅1cm当たりの荷重を引張強力(単位;N/cm)とした。
このように単繊維繊度、曲げ剛性、曲げヒステリシス、引張強力、目付を本発明の範囲でバランスさせることによりはじめて、柔軟性と引張強力、適度な風合いを有した長繊維不織布とすることができ、特にこれまで十分用途展開ができなかった衣料にも好適に用いることができる。ここで衣料とは、例えば、スポーツ用衣料、使い捨て衣料、手術着等特に限定されるものではなく、単独又は各種コーティングや積層用の基布として種々適用することができる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の物性値は以下に述べる方法で測定した。
(1)複合繊維の中空率
光学顕微鏡にて複合繊維断面を100個ランダムに観察し、単繊維の面積における中空部の面積の割合を測定して平均化した値を中空率とした。
(2)単繊維繊度
光学顕微鏡にて単繊維の断面を100個ランダムに観察し、平均化した面積と繊維の比重から計算により求めた。なお、比重はJIS L 1015(1999)に基づいて測定した。
(3)曲げ剛性、曲げヒステリシス
カトーテック(株)製KES−FB2システム(純曲げ試験機)により、任意に3箇所をサンプリングしてタテ方向とヨコ方向について測定し、平均値を求めて曲げ剛性、曲げヒステリシスの値とした。この時の該システムにおけるトルク感度(SENS)を「2×1」(標準)とし、25℃、湿度60%の条件で測定した。
(4)目付、見掛け密度
目付はJIS L 1096 8.4.2(1999)の方法で測定した。また、厚みをダイヤルシックネスゲージ((株)尾崎製作所製、商品名“ピーコックH”)により測定し、目付の値から計算によって見掛け密度を求めた。
(5)引張強力
JIS L 1096 8.12.1(1999)により、幅5cm、長さ20cmのサンプルを採取し、つかみ間隔10cmで定速伸長型引張試験器にて、引張速度10cm/分にて伸長させた。得られた値から幅1cm当たりの荷重を引張強力とした。
参考例
ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.66)とナイロン6(相対粘度2.40)を用い、図1のaに示す断面形状に類似した24分割の繊維断面になる矩形口金を用い、複合比1:1、紡糸温度290℃、にて紡糸した後、矩形エジェクター(エジェクター圧0.35MPa)を用いて、紡糸速度4650m/分で吸引下にあるネットコンベアー(捕集シート)上に捕集した。この時、ネットコンベアー上に捕集した繊維を採取し、観察した結果、複合繊維の単繊維繊度2.4デシテックス、中空率は9%であった。
次いでネットコンベアー上に捕集したウェブ(目付100g/m)をポリマーの融点未満である150℃で、カレンダープレス法により熱接着しない条件で仮セットを行った。ついで水に浸積した後、孔径0.1mmのノズルが0.6mm間隔で並ぶノズルプレートを用い、1m/分の処理速度で、ウォータージェットパンチ(WJP)にて、表(捕集時のネットコンベアーに接触していない面)4MPa、裏10MPa、表10MPa、裏20MPa、表20MPaの順で5回処理を行った。得られた不織布の表面はほぼすべて分割されており、単繊維繊度は約0.1デシテックスであった。
このようにして得られた長繊維不織布の曲げ剛性、曲げヒステリシス、目付、見掛け密度、引張強力を測定し、結果を表1に示した。これにより得られた不織布は緻密で柔軟であり、衣料に適用できる風合いを有していた。
実施例
参考例と同様にして、ウォータージェットパンチを行った後、水酸化ナトリウム3%水溶液にて90℃で処理し、全重量の20%を除去した。得られた長繊維不織布について、参考例同様の物性を評価し、結果を表1に示した。これにより得られた不織布は、参考例で得られた不織布と比較して、さらに柔軟で良好な風合いを有していた。
実施例
減量率を40%とした以外は実施例同様に処理して長繊維不織布を得た。得られた長繊維不織布について、参考例同様に物性を評価し、結果を表1に示した。これにより得られた不織布は、実施例で得られた不織布と比較して、さらに柔軟でありながら適度な反発感があり、従来の衣料用織物と比較しても遜色ない風合いを有していた。
実施例
参考例で得られた長繊維不織布を、液流染色機にて酸性染料(Lanacron Navy Blue GG、チバスペシャリティケミカルズ(株)製、10%owf)を用い、95℃で40分染色し、定法にてフィックス処理と洗浄を行った。この不織布を参考例同様に物性を評価し、結果を表1に示した。得られた不織布は染色前と比較して非常に柔軟化し、衣料用に好ましい風合いとなった。
比較例1
参考例同様のウェブを凸部の面積が18%のエンボスカレンダーにより230℃で熱接着した以外は、参考例同様に処理した。得られた長繊維不織布の表面は、熱接着部分が分割されずに存在していた。この不織布について、参考例同様に物性を評価し、結果を表1に示した。これにより得られた不織布は堅く、衣料等に用いるには不適であった。
比較例2
参考例において、ウォータージェットパンチの代わりにニードルパンチを用いて500本/cmの打ち込み密度で処理した。得られた長繊維不織布について、参考例同様に物性を評価し、結果を表1に示した。これにより得られた不織布は柔軟な風合いを有していたが、揉みによって繊維の脱落が発生し、また引張強力も満足できるものではなかった。
比較例3
吐出量とネットコンベアーの送り速度を上げて、複合繊維の単繊維繊度を4.8デシテックスとし、さらにウォータージェットパンチの処理速度を15m/分とした以外は参考例と同様に処理した。得られた不織布について、参考例同様の物性を評価し、結果を表1に示した。これにより得られた不織布はやや堅く、また反発感もなく、ごわごわした風合いであり、衣料には不向きであった。
比較例4
紡糸条件をそのままにして、ネットコンベアーの速度を増加し、ウェブの目付を25g/mに調整した以外は参考例と同様に処理した。得られた不織布について、参考例同様の物性を評価し、結果を表1に示した。これにより得られた不織布は、柔軟ではあるものの充実感に欠け、衣料に用いるには物足りない風合いであった。

Figure 0004525186
本発明の長繊維不織布を構成する複合繊維の一例を示す断面図である。 本発明の長繊維不織布を構成する他の一例を示す断面図である。 本発明の長繊維不織布を構成する、さらに他の一例を示す断面図である。 本発明の長繊維不織布を構成する、また、さらに他の一例を示す断面図である。 本発明の長繊維不織布を構成する、また、さらに他の一例を示す断面図である。
符号の説明
1:成分A
2:成分B
3:中空部分

Claims (8)

  1. 単繊維繊度が0.001〜1.0デシテックスのポリアミド系繊維及びポリエステル系繊維からなり、少なくとも1成分に減量処理を施してなり、0.2〜0.5g/cm の範囲の見掛け密度を有し、かつ、KES−FB2システムによって測定される曲げ剛性が0.1〜8×10−3Ncm/cm、曲げヒステリシスが0.1〜15×10−3Ncm/cm、引張強力が10〜200N/cm、目付が0〜400g/mであることを特徴とする長繊維不織布。
  2. 衣料に用いられるものである請求項1に記載の長繊維不織布。
  3. 実質的に熱接着されていない請求項1または2に記載の長繊維不織布。
  4. 少なくとも1成分が染色されてなる請求項1〜のいずれかに記載の長繊維不織布。
  5. 請求項1〜4の長繊維不織布の製造方法であって、少なくとも2成分のポリマーの分割型複合長繊維からなる長繊維不織布を、ウォータージェットパンチにかけて、見掛け密度0.2〜0.6g/cmの範囲になるまで処理した後、ついで、該分割型複合長繊維の少なくとも1成分を除去する長繊維不織布の製造方法。
  6. 該ウォータージェットパンチの処理圧力が、10〜30MPaである請求項に記載の長繊維不織布の製造方法。
  7. 該除去が、長繊維不織布の全重量に対し、10〜60%を溶解除去するものである請求項またはに記載の長繊維不織布の製造方法。
  8. 液流染色機により染色する請求項のいずれかに記載の長繊維不織布の製造方法。
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