JP4524697B2 - 内燃機関の弁駆動システム - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弁駆動システムが組み込まれた内燃機関1を示している。内燃機関1は、複数(図では4つ)のシリンダ(気筒)2…2が一方向に並べられ、各シリンダ2にピストン3が上下動自在に装着された多気筒直列式ガソリンエンジンとして構成されている。各シリンダ2の上方には2本の吸気弁4及び2本の排気弁5がそれぞれ設けられており、これらの吸気弁4及び排気弁5がピストン3の上下動に連動して弁駆動システム10にて開閉駆動されることにより、シリンダ2への吸気及びシリンダ2からの排気が行われる。
Tf2,θmax+θ2,θ+θ3) ……(1)
ここで、Tfはベースフリクショントルク、f1は弁スプリング23によるカム21Aの押し戻し作用によって発生するカムフリクショントルクの変動成分を記述する多項式近似関数、f2は弁スプリング23によるカム21Aの押し出し作用によって発生するカムフリクショントルクの変動成分を記述する多項式近似関数、θは制御実行時におけるクランク角、θ3はモータ12に応じて定まる時定数である。以下、図8及び図9を参照して(1)式を説明する。
本実施形態の弁駆動システム10では、モータ12の回転位置検出手段を利用してカム21Aの位置を特定している(図7のステップS1参照)。その回転位置検出手段には好適には一極対の磁極センサが使用される。磁極センサは、出力軸の周囲にS極とN極とが同数ずつ配置され、S極→N極→S極の順、又はN極→S極→N極の順に出力軸が回転する間に0°〜360°の回転信号を出力するように構成されている。通常のモータにおいて磁極センサの磁極数はモータ12の磁極数に合わせられている。例えば、モータ12が4極対(S極とN極で一対)であれば磁極センサは4極対となり、モータ12が8極対であれば磁極センサも8極対のものが使用される。しかしながら、本実施形態ではモータ12の極数に拘わりなく一極対の磁極センサをモータ12の位置検出センサとして使用する。このようにすれば、モータ12の出力軸の回転位置と位置検出センサの出力信号とが1:1に対応するのでモータ12の回転位置の割り出しを容易に行える利点がある。特にモータ12とカム軸14Aとの間の速度比が1:1であるときはモータ12の回転位置とカム21Aの回転位置とが1:1に対応するので、モータ12の回転位置がそのままカム21Aの回転位置を表すこととなって好都合である。
次に、カム位置に関する初期化操作について説明する。図11はモータ制御装置40がカム位置を初期化するために実行するカム位置初期化ルーチンを示している。図11のカム位置初期化ルーチンを実行することによりモータ制御装置40は初期化手段として機能する。このルーチンにおいて、モータ制御装置40はまずステップS21でモータ12を起動してカム21Aを回転させる。このとき、回転位置センサからの位置信号等を利用してモータ12の回転速度をフィードバックし、回転速度が一定となるようにモータ12の出力トルクを制御する。出力トルクは駆動電流の増減によって制御される。続くステップS22では、フィードバック制御された駆動電流を利用してカムフリクショントルクを検出する。次のステップS23ではカム21Aの一回転に相当するだけモータ12が回転したか否かを判別し、未了であればステップS22へ戻る。カム21Aが一回転したならばステップS24でカムを停止させてステップS25へ進む。
上述した図8においては、カムフリクショントルクTF(θ)が常に0よりも大きく、モータ12にはカム21Aの一回転を通じて駆動電流が供給されている。しかしながら、弁スプリング23がカム21Aを押し出す力の大きさと、ベースフリクショントルクTfとの大小関係によっては、例えば図13に示すようにカムフリクショントルクTFが負となり、弁スプリング23の反発力によってモータ12の出力軸が回転駆動されることがある。このような状態が生じるときは、図14にも示したようにモータ(モータジェネレータと呼ばれることもある。)12にて発電し、得られた電力をインバータ回路50を介してバッテリ51に充電することにより、カム21Aの回転に適正な負荷を加えるようにしてもよい。
次に本発明の第2の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態ではカムフリクショントルクを予測してモータ12の出力トルクを制御したが、この実施形態では内燃機関1の運転状態に基づいて内燃機関1の回転数(回転速度)の変化を予測し、その予測結果に応じてモータ12の出力トルクを制御している。なお、弁駆動装置11A、11Bの機械的構成は第1の実施形態と同様である。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態は、内燃機関1の運転状態に応じて各弁駆動装置11A,11Bのモータ12の駆動モードを正転モードと正逆転モードとの間で切り替えるものである。なお、正転モードとはモータ12を一定方向(正転方向)に連続的に回転させるモード、正逆転モードとはモータ12の回転方向を正転方向及び逆転方向の間で適宜に切り替えるモードである。弁駆動装置11A、11Bの機械的構成は第1の実施形態と同様である。
次に本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態は、内燃機関1の停止中の所定時期に図21のクリーニング制御ルーチンをモータ制御装置40に実行させることにより、モータ制御装置40を弁回転実行手段として機能させるものである。なお、弁駆動装置11A、11Bの機械的構成は第1の実施形態と同様である。
2 シリンダ(気筒)
4 吸気弁
5 排気弁
10 弁駆動システム
11A,11B 弁駆動装置
12 電動モータ
13 動力伝達機構
15 ギア列
21A,21B カム
23 弁スプリング
40 モータ制御装置(モータ制御手段、異常判別手段、カム位置特定手段、初期化手段、弁回転実行手段、リフト量制御手段、モード切替手段)
Claims (15)
- 複数の気筒を有する内燃機関に適用され、各気筒に設けられた吸気用又は排気用の弁を駆動するための内燃機関の弁駆動システムであって、
前記内燃機関の互いに異なる気筒の前記弁をそれぞれ駆動するように設けられ、回転運動を発生する駆動源としての電動モータ、及び前記電動モータの回転運動をカムを利用して駆動対象の弁の開閉運動に変換し伝達する動力伝達機構をそれぞれ備えた複数の弁駆動装置と、前記複数の弁駆動装置のそれぞれの前記電動モータの動作を前記内燃機関の運転状態に応じて制御し、かつその制御を行う場合に前記内燃機関の運転状態の変化に基づいて前記内燃機関の回転数の変化を予測し、その予測結果を考慮して前記電動モータの制御量を設定するモータ制御手段と、を備え、
前記モータ制御手段は、前記カムの回転に対して作用するフリクショントルクを前記内燃機関のクランク角毎に算出し、当該算出後の前記フリクショントルクと、前記内燃機関の回転数の変化の前記予測結果とに基づいて、前記電動モータの前記制御量を設定する、ことを特徴とすることを特徴とする内燃機関の弁駆動システム。 - 前記モータ制御手段は、前記弁の最大リフト量に基づいて所定のベースフリクショントルクに対する前記フリクショントルクの変動量のピーク値及び前記ピーク値が与えられる前記内燃機関のクランク角の最大リフト位置からのずれ量をそれぞれ取得し、取得されたこれらの情報と現在のクランク角とに基づいて前記カムフリクションを算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、前記フリクショントルクを目標空燃比と現在の空燃比とのずれが解消するように変更する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、アクセル開度に基づいて前記内燃機関の回転数の変化を予測する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、前記アクセル開度の急増に対応して一定期間だけ前記制御量を増量補正する、ことを特徴とする請求項4に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、前記内燃機関の出力を変速するトランスミッションのシフト位置に基づいて前記内燃機関の回転数の変化を予測する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、前記トランスミッションに対するシフトダウン要求に対応して一定期間だけ前記制御量を増量補正する、ことを特徴とする請求項6に記載の弁駆動システム。
- 前記フリクショントルクが負の値になる場合に、前記カム側の回転運動で前記電動モータを駆動して当該電動モータにより発電を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の弁駆動システム。
- 前記電動モータの回転位置を検出するモータ回転位置検出手段が該電動モータに付設され、前記モータ制御手段は、前記電動モータの回転位置の検出結果に基づいて前記カムの回転位置を特定するカム位置特定手段を備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の弁駆動システム。
- 前記電動モータと前記カムとの間の減速比をN:Mとした場合において、N>M、かつN、Mは1以外に公約数を持たない整数であるときに、Nを6以下に設定することを特徴とする請求項9に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、前記内燃機関が所定の状態にあるときに前記電動モータを所定の条件に従って回転させ、その回転中に前記カムのフリクショントルクの変化に相関して出現する前記電動モータの駆動状態の変化に基づいて前記カムの回転位置を把握する初期化手段を備えていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の弁駆動システム。
- 前記初期化手段は、前記内燃機関の停止時に前記電動モータを回転させて前記カムの回転位置を把握するとともに、把握したカムの回転位置を示す情報を前記内燃機関の停止期間中も記憶保持が可能な記憶装置に記憶させ、前記モータ制御手段は、前記内燃機関の次回の始動時に、前記記憶装置が記憶する前記情報に基づいて前記カムの回転位置を特定して前記電動モータの制御を開始することを特徴とする請求項11に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、前記内燃機関の停止中の所定時期において前記弁がその軸線回りに回転するように前記電動モータを駆動する弁回転実行手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、前記内燃機関の運転状態に応じて前記電動モータの駆動モードを、前記電動モータを正転方向にのみ駆動する正転モードと、前記電動モータを正逆転させる正逆転モードとの間で切り替えるモード切替手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の弁駆動システム。
- 前記モータ制御手段は、前記駆動対象の弁の作用角、リフト特性、又は最大リフト量の少なくともいずれか一つの動作特性が変化するように、前記電動モータの動作を前記内燃機関の運転状態に応じて制御することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の弁駆動システム。
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