JP4523321B2 - 陰イオン性金属錯体の除去方法 - Google Patents

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本発明は、陰イオン性金属錯体を含む溶液からイオン交換樹脂を用いて陰イオン性金属錯体を除去する方法に関する。
イオン交換においては、溶液中の陽イオンはカチオン交換樹脂に吸着され、陰イオンはアニオン交換樹脂に吸着される。したがって、溶液中の金属陽イオンはカチオン交換樹脂に吸着される。ただし、金属陽イオンは溶液中で陰イオン性金属錯体を形成することがあり、したがってこの場合は、アニオン交換樹脂で陰イオン性金属錯体を吸着することにより溶液中の金属を除去することが可能である。(特許文献1参照)
上述のような溶液中の陰イオン性金属錯体を除去する技術の具体例として、従来、強酸中に含まれる陰イオン性金属錯体を強塩基性アニオン交換樹脂を用いて除去する技術がある。この技術は、例えば塩酸中に含まれる鉄分を除去する場合に使用される(特許文献2参照)。
また、最近では、陰イオン性金属錯体を3級アミン形のイオン交換基を有する弱塩基性アニオン交換樹脂(以下「3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂」と省略する)を用いて除去する技術が提案されている(特許文献3参照)。
特公昭54−12245号公報 特開昭58−70879号公報 特開2003−265902号公報
前述したように、溶液中の陰イオン性金属錯体を除去する方法として、従来、陰イオン性金属錯体を強塩基性アニオン交換樹脂に吸着させる方法があった。 しかし、この方法は、強塩基性アニオン交換樹脂は耐熱性が低いため高温の溶液を通液することができない、強塩基性アニオン交換樹脂は通液後における陰イオン性金属錯体の脱着性が悪いといった問題を有するものであった。
また、前述した陰イオン性金属錯体を3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を用いて除去する技術は、アニオン交換樹脂に高温の溶液を通液できるようにするととともに、アニオン交換樹脂からの陰イオン性金属錯体の脱着性を向上させたものである。しかし、現在では、アニオン交換樹脂からの陰イオン性金属錯体の脱着性をさらに向上させることが望まれている。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、溶液中の陰イオン性金属錯体をアニオン交換樹脂を用いて除去する方法であって、アニオン交換樹脂からの陰イオン性金属錯体の脱着性を大きく向上させた陰イオン性金属錯体の除去方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、溶液中に含まれる陰イオン性金属錯体の除去に1級アミン形のイオン交換基を有する弱塩基性アニオン交換樹脂を用い、この弱塩基性アニオン交換樹脂に陰イオン性金属錯体を吸着させた場合、吸着後におけるアニオン交換樹脂からの陰イオン性金属錯体の脱着性がきわめて良くなることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、陰イオン性金属錯体を含有する溶液を、1級アミン形のイオン交換基を有する弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させた後、前記弱塩基性アニオン交換樹脂に溶離水を接触させて、前記弱塩基性アニオン交換樹脂から陰イオン性金属錯体を脱着することを特徴とする陰イオン性金属錯体の除去方法を提供する。
本発明に係る陰イオン性金属錯体の除去方法によれば、通液後におけるアニオン交換樹脂からの陰イオン性金属錯体の脱着性が著しく向上する。
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明では、陰イオン性金属錯体の除去に1級アミン形のイオン交換基を有する弱塩基性アニオン交換樹脂(以下「1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂」と省略する)を用いる。この1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂は、イオン交換基の末端に1級アミン基(−NH基)を有するものである。
本発明では、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂として、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体などのスチレン系樹脂を樹脂母体とするもの(スチレン系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂)、アクリル−ジビニルベンゼン共重合体などのアクリル系樹脂を樹脂母体とするもの(アクリル系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂)のいずれでも用いることができるが、スチレン系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を用いることがより好ましい。これは、スチレン系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂はアクリル系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂よりも耐熱性が高いからである。
また、本発明により除去する陰イオン性金属錯体としては、例えば、塩化物イオン、フッ化物イオン、硝酸イオン、燐酸イオン、シアンイオン等のアニオン種と特定の金属とによって形成されたものを挙げることができる。
上述したアニオン種が塩化物イオンである陰イオン性金属錯体の具体例としては、[ZnCl2−のような亜鉛−塩化物イオン錯体や、[FeClのような鉄−塩化物イオン錯体を挙げることができ、本発明は上記亜鉛−塩化物イオン錯体や鉄−塩化物イオン錯体の除去に有効に使用することができる。この場合、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させる溶液中における塩化物イオンの濃度は0.3規定以上とすることが適当であり、これにより溶液中で亜鉛−塩化物イオン錯体や鉄−塩化物イオン錯体を良好に形成させることができる。塩化物イオンと陰イオン性錯体を形成する金属としては、上記亜鉛、鉄の他、Pd2+、Cd2+、Ag、Hg2+などが挙げられる。
本発明では、耐熱性の高い1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を使用するため、温度が40℃以上80℃以下の条件で溶液を1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させることができる。このように40℃以上80℃以下という高温の溶液を通液する手段は、耐熱性の高いスチレン系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を使用する場合に特に有効である。
本発明において、陰イオン性金属錯体を吸着した1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂からの陰イオン性金属錯体の脱着は、この1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に純水や金属錯体を形成するアニオン種を低濃度で含有する水溶液等の溶離水を接触させることにより行うことができる。なお、金属錯体を形成するアニオン種を低濃度で含有する水溶液とは、例えば吸着すべき錯体が鉄−塩化物イオン錯体等の塩化物イオン錯体の場合は、塩化物イオン濃度の低い溶液(例えば低濃度の塩酸溶液や塩化ナトリウム溶液、あるいは工業用水、水道水等)であり、吸着すべき錯体がフッ化物イオン錯体の場合は、フッ化物イオン濃度の低い溶液である。因みに、金属錯体を形成するアニオン種を低濃度で含有する水溶液として例えば低濃度塩酸溶液を用いる場合、低濃度塩酸溶液における塩化物イオン濃度は、脱着する陰イオン性金属錯体の種類によって異なる。例えば、脱着する陰イオン性金属錯体が亜鉛−塩化物イオン錯体のときには塩化物イオン濃度が0.1規定以下の低濃度塩酸溶液、脱着する陰イオン性金属錯体が鉄−塩化物イオン錯体のときには塩化物イオン濃度が1.0規定以下の低濃度塩酸溶液を用いることが適当であり、これにより1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂から亜鉛−塩化物イオン錯体や鉄−塩化物イオン錯体を効率的に脱着することができる。なお、このようにして得られる脱着液から高純度の亜鉛や鉄を回収することもできる。
また、本発明で用いる1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂は、強塩基性アニオン交換樹脂および3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に比べて陰イオン性金属錯体の脱着性に優れているが、吸着容量は強塩基性アニオン交換樹脂および3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂よりも小さい。そこで、本発明では、陰イオン性金属錯体を含有する溶液を、4級アミン形のイオン交換基を有する強塩基性アニオン交換樹脂(以下「4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂」と省略する)に接触させた後、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させることができる。これにより、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂に溶液中の多くの陰イオン性金属錯体を吸着して除去した後、残存する陰イオン性金属錯体を1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂によって脱着性良く除去することができ、したがって陰イオン性金属錯体の吸着量増大と陰イオン性金属錯体の脱着性向上の両方を達成することができる。すなわち、強塩基性アニオン交換樹脂を単独で用いた場合よりも大きい陰イオン性金属錯体除去量を確保しつつ、3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を単独で用いた場合よりも高い陰イオン性金属錯体除去率を得ることができる。この場合、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂としては、例えばアンバーライトIRA400等が挙げられる。なお、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂の代わりに3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を使用し、陰イオン性金属錯体を含有する溶液を、3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させた後、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させるようにしてもよい。
以下に、実施例により本発明を具体的に示す。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
スチレン系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂(ロームアンドハース社の試作品)1.0Lを充填したカラムを用いて陰イオン性金属錯体除去装置を作製した。上記1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂としては、予め塩酸を通薬してCl形にしたものを用いた。
本実施例では、9.6規定濃度の塩素イオン量を含む高濃度塩酸溶液中の鉄の捕捉を行った。この高濃度塩酸溶液中の鉄濃度は560mg−Fe/Lであった。まず、上記カラムに鉄を含まない9.6規定濃度の塩酸溶液を4L/hrの通液速度で通液し、カラム内の塩酸濃度を上昇させた後に、上記カラムに、上記高濃度塩酸溶液を4L/hrの通液速度で下向流により10L通液した。処理液中の鉄濃度を測定し、鉄の捕捉率を求めた。その結果、鉄の捕捉率は99%以上であった。
次に、上記カラムに溶離水として1規定濃度の塩酸溶液を通液することにより、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に吸着されている鉄の脱着を行った。脱着の廃液を分析した結果として、低濃度塩酸溶液の通液量と廃液中の流出Fe濃度との関係を図1に示す。
(比較例1)
スチレン系4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂(アンバーライトIRA400)、スチレン系3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂(アンバーライトIRA96SB)をそれぞれ1.0L充填したカラムを用いて2種の陰イオン性金属錯体除去装置を作製した。上記各塩基性アニオン交換樹脂としては、予め塩酸を通薬してCl形にしたものを用いた。その他の条件は実施例1と同様にして実験を行った。処理液中の鉄濃度を測定し、鉄の捕捉率を求めた。その結果、いずれの樹脂も鉄の捕捉率は99%以上であった。
次に、実施例1と同様にして、各塩基性アニオン交換樹脂に吸着されている鉄の脱着を行った。脱着の廃液を分析した結果として、低濃度塩酸溶液の通液量と廃液中の流出Fe濃度との関係を図1に示す。
図1に示した結果より、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を用いる本発明(実施例1)は、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂や3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を用いる従来技術(比較例1)に比べ、アニオン交換樹脂からの陰イオン性金属錯体の脱着性が大きく向上することが分かった。
また、本発明者は、1規定濃度の塩酸溶液中の亜鉛−塩化物イオン錯体を1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂によって捕捉し、この亜鉛−塩化物イオン錯体を純水を用いて脱着する場合にも、上述した鉄−塩化物イオン錯体と同様に、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂や3級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂を用いる場合に比べ、アニオン交換樹脂からの陰イオン性金属錯体の脱着性が大きく向上することを確認した。
(実施例2)
スチレン系4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂(アンバーライトIRA400)0.8Lを充填した前段のカラムと、実施例1で用いたのと同じスチレン系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂0.2Lを充填した後段のカラムとを接続して陰イオン性金属錯体除去装置を作製した。上記各塩基性アニオン交換樹脂としては、予め塩酸を通薬してCl形にしたものを用いた。
本実施例では、9.6規定濃度の塩素イオン量を含む高濃度塩酸溶液中の鉄の捕捉を行った。この高濃度塩酸溶液中の鉄濃度は560mg−Fe/Lであった。上記各カラムに、上記高濃度塩酸溶液を4L/hrの通液速度で下向流により30L通液した(吸着工程)。
次に、上記各カラムに溶離水として1規定濃度の塩酸溶液を通液することにより、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂および1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に吸着されている鉄の脱着を行った(脱着工程)。各カラムへの塩酸溶液の通液条件は、通液速度(SV)を4/h、通液BV[通液Bed Volume:液量(v)/樹脂量(v)]を2とした。
上記吸着・脱着サイクルを4回繰り返した。この場合、各吸着工程においては、予め鉄を含まない9.6規定濃度の高濃度塩酸溶液を各カラムに通液BV0.5の条件で通液し、各カラム内の塩酸濃度を上昇させた後に、鉄を含む前記高濃度塩酸溶液の通液を行った。4回目の吸着・脱着サイクルにおける吸着工程での通液時の処理液中の鉄濃度を測定した。結果を表1に示す。
(対象例1)
実施例1で用いたのと同じスチレン系1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂1.0Lを充填したカラムを用いて陰イオン性金属錯体除去装置を作製した。上記1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂としては、予め塩酸を通薬してCl形にしたものを用いた。上記カラムに、実施例2と同じ鉄を含む高濃度塩酸溶液を4L/hrの通液速度で下向流により30L通液した(吸着工程)。
次に、上記カラムに1規定濃度の塩酸溶液を通液することにより、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に吸着されている鉄の脱着を行った(脱着工程)。カラムへの塩酸溶液の通液条件は、通液速度(SV)を4/h、通液BVを2とした。
上記吸着・脱着サイクルを4回繰り返した。この場合、各吸着工程においては、予め鉄を含まない9.6規定濃度の高濃度塩酸溶液を各カラムに通液BV0.5の条件で通液し、各カラム内の塩酸濃度を上昇させた後に、鉄を含む前記高濃度塩酸溶液の通液を行った。4回目の吸着・脱着サイクルにおける吸着工程での通液時の処理液中の鉄濃度を測定した。結果を表1に示す。
(対象例2)
スチレン系4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂(アンバーライトIRA400)1.0Lを充填したカラムを用いて陰イオン性金属錯体除去装置を作製した。上記4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂としては、予め塩酸を通薬してCl形にしたものを用いた。上記カラムに、実施例2と同じ鉄を含む高濃度塩酸溶液を4L/hrの通液速度で下向流により30L通液した(吸着工程)。
次に、上記カラムに1規定濃度の塩酸溶液を通液することにより、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂に吸着されている鉄の脱着を行った(脱着工程)。カラムへの塩酸溶液の通液条件は、通液速度(SV)を4/h、通液BVを2とした。
上記吸着・脱着サイクルを4回繰り返した。この場合、各吸着工程においては、予め鉄を含まない9.6規定濃度の高濃度塩酸溶液を各カラムに通液BV0.5の条件で通液し、各カラム内の塩酸濃度を上昇させた後に、鉄を含む前記高濃度塩酸溶液の通液を行った。4回目の吸着・脱着サイクルにおける吸着工程での通液時の処理液中の鉄濃度を測定した。結果を表1に示す。
表1における対象例1の結果より、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂は陰イオン性金属錯体の脱着性に優れているので、吸着・脱着サイクルを繰り返しても樹脂中に陰イオン性金属錯体がほとんど蓄積されず、したがって3回の吸着・脱着サイクル後の吸着工程での通液においても陰イオン性金属錯体を良く吸着し、処理液中への陰イオン性金属錯体のリーク量は少ないが、処理量が増えると処理液中への陰イオン性金属錯体のリーク量が増加し、したがって吸着容量は少ないことがわかる。また、表1における対象例2の結果より、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂は陰イオン性金属錯体の脱着性が悪いので、再生を行っても吸着された陰イオン性金属錯体が完全には外れず、一部が樹脂中に残存するため、吸着・脱着サイクルを繰り返すと樹脂中に陰イオン性金属錯体が徐々に蓄積し、その結果再生後の通液時における処理液中への陰イオン性金属錯体のリーク量が多くなることがわかる。したがって、本実験により、表1の実施例2の結果から明らかなように、陰イオン性金属錯体を含有する溶液を、4級アミン形強塩基性アニオン交換樹脂に接触させた後、1級アミン形弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させることにより、陰イオン性金属錯体の吸着量増大と陰イオン性金属錯体の脱着性向上の両方を達成できることがわかる。
実施例1および比較例1における低濃度塩酸溶液の通液量と廃液中の流出Fe濃度との関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 陰イオン性金属錯体を含有する溶液を、1級アミン形のイオン交換基を有する弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させた後、前記弱塩基性アニオン交換樹脂に溶離水を接触させて、前記弱塩基性アニオン交換樹脂から陰イオン性金属錯体を脱着することを特徴とする陰イオン性金属錯体の除去方法。
  2. 前記1級アミン形のイオン交換基を有する弱塩基性アニオン交換樹脂が、スチレン系樹脂を母体とすることを特徴とする請求項1に記載の陰イオン性金属錯体の除去方法。
  3. 陰イオン性金属錯体を含有する溶液を、4級アミン形のイオン交換基を有する強塩基性アニオン交換樹脂に接触させた後、前記1級アミン形のイオン交換基を有する弱塩基性アニオン交換樹脂に接触させることを特徴とする請求項1または2に記載の陰イオン性金属錯体の除去方法。
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