JP4521599B2 - ふるい装置 - Google Patents
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Description
このうち、特許文献1に記載の超音波振動装置は、円筒形あるいは角筒形の振動容器の底面にふるい網を張り、この振動容器にまたはこの振動容器に設けた突出部に超音波振動子を設け、振動容器を振動させてふるい網を超音波振動させるものである。
また、特許文献2に記載の超音波フルイ装置は、フルイ枠の内側に張り出した張り出し部に超音波振動子を固着し、この張り出し部を振動させてフルイ部材(ふるい網)を超音波振動させる。
さらに、特許文献3には、ふるい網を張設した環状の網枠にの外周に耳部を一体に形成し、この耳部を振動容器の外部に突出させると共に、この耳部に超音波振動子を固設してなる振動ふるい機が記載されている。
一方、特許文献2に記載の超音波フルイ装置では、超音波振動子を駆動するためのケーブルなどが、フルイ枠の内側に位置しているため、超音波振動やふるい網を透過してくる粉体との摩擦などにより、ケーブルを構成している被覆樹脂などが剥離し、粉体中に樹脂片などが異物として混入する虞がある。
一方で、超音波振動子で発生させた超音波振動は、振動伝達部材を介して、網枠の内側に配置された振動部材に伝えられ、この振動部材から直接ふるい網に伝えられるから、強力にふるい網を超音波振動させることができる。
さらに、このふるい装置では、振動部材がふるい網の網面に直交する方向に超音波振動することにより、この振動部材に張られたふるい網を網面に直交する方向に超音波振動させることができる。このように、ふるい網を網面に直交する方向に超音波振動させると、例えばふるい網を網面に沿う方向に超音波振動させた場合に比して、広い範囲亘って超音波振動が伝わり、目詰まりを生じにくく、より効率よくふるい処理を行わせることができる。
加えて、本発明のふるい装置では、振動伝達部材で振動の方向を変換することで、ふるい網にその網面に直交する方向の超音波振動を伝えることができる一方、外方伸延部よりも外側に超音波振動子を取り付ければ足りる。このため、ふるい装置について、ふるい網の網面に直交する方向の寸法を小さくすることができるから、コンパクトなふるい装置とすることができる。
なお、振動伝達部材として、外方伸延部と超音波振動を方向変換して伝える直交結合部とを有しており、具体的には、二次元振動方向変換体からなる、または二次元振動方向変換体を含んでいる振動伝達部材を用いることができる。
また、ふるい装置としては、超音波振動によるふるい分けを行うふるい装置のみならず、別途設けたモータで生成した低周波の振動によるふるい分けをも重ねて行うふるい装置をも含む。
さらに、振動部材としては、網枠の内周に網枠と一体に形成したタイプ、例えば、網枠から内周方向に膨出するように網枠と一体に形成されたものや、網枠の内周に振動部材を溶接等で固着して一体化したものなどが挙げられる。また、網枠とは離間した別体で、網枠との間にふるい網が架け渡されて張られるようにしたタイプを用いることもできる。このタイプの振動部材しては、例えば、円環状の網枠の中心に、ふるい網との当接部分が網枠と同心の円板状となる振動部材を設け、これを振動させるようにしたものが挙げられる。
また、粉塵による爆発や超音波振動子の故障等を防止するため、超音波振動子本体の周囲を金属ケースなどで包囲した防爆型、防塵型の超音波振動子を用いるのが好ましい。
また、超音波振動子の配置としては、少なくとも、この超音波振動子に接続しているケーブルのうち露出した部分が、上部枠筒部材の上部筒状部または下部枠筒部材の下部筒状部よりも外側に配置されるようにしてあればよい。このように配置すれば、万一、超音波振動や粉体などの被処理物との摩擦によって、剥がれたケーブルの被覆樹脂の破片などの異物が、被処理物内に混入することを防止することができる。しかしさらには、超音波振動子全体が、上部枠筒部材の上部筒状部または下部枠筒部材の下部筒状部よりも径方向外側に配置されるようにするのが好ましい。
また、この振動伝達部材には、超音波振動子で発生させた超音波振動を効率よく、しかもその振動方向を方向変換して振動部材に伝えるように、振動方向変換体を用いる、あるいは振動方向変換体をその一部に含ませることもできる。例えば、超音波振動子の振動方向を90度方向変換して振動部材に伝えるように、略十字型の二次元振動方向変換体を用いることができる。この二次元振動方向変換体は、2本の縦振動する棒を各々の振動変位の節部を中心として直交結合した形状を有するもので、一方の棒に相当する部分の一方端を入力端とすると、これに直交する他方の棒に相当する部分の端から振動出力を得ることができるものである。
また、振動伝達部材で、1つの超音波振動子の超音波振動を振動部材に伝達するようにしても良いが、複数の超音波振動子を用い、これらの超音波振動を振動伝達部材で合成して、振動部材により強力な超音波振動を伝達するようにしても良い。
これに対し、本発明のふるい装置では、外方伸延部の断面形状を上述のようにしているので、粉体などの被処理物が外方伸延部の上に降り積もりにくくなり、ふるい分け等における粉体等の処理が容易になる。
なお、外方伸延部の具体的な断面形状としては、例えば、円形(円柱形)や、3つの頂点のうちの1つを上にした三角形、4つの頂点のうちの1つを上にした正方形などが挙げられる。
なお、振動体8とV車6とは、弦巻バネからなる駆動スプリング7で接続されているので、駆動体8が偏芯して回転してもその振動がV車6、モータ3及び架台2には伝わらないようになっている。
なお、枠部15Wの網固着面15Sと、中央網支え部15Cの網固着面15CSとは、面一となるように配置されている。また、枠部部材15には、枠部15Wの補強、変形防止のため、枠部15Wからこれに直交するように延びる環状の網枠リブ15Lが設けられている。
さらに、この突出振動部16には、網枠リブ15Lとの間に補強リブ16Lが形成されており、突出振動部16が下方に屈曲変形するのを防止している。また、この突出振動部16には、ステンレス鋼からなる断面凸字状で二段円柱状の変換体取付台部16Tが中央部分に溶接固着されている。この変換体取付台部16Tには、図3に示すように、その軸線16TJに沿って、下方を向く先端面16TTに開口する雌ネジ孔16TNが形成されている。
図3に示すように、サポートゴムリング31Dと31Eとで、網枠部材15の枠部15Wを挟み、さらに、中枠14の連結フランジ部14Dと上枠20の連結フランジ部20Dとでこれらを挟み、金属バンド32Cで結束することで、中枠14、網枠部材15及び上枠20は、互いに連結している。これにより上枠20と網枠部材15と中枠14とが、互いに連結されると共に、連結部分での粉体の漏れ出しや異物の浸入が防止されている。
なお、超音波振動子19の金属ケース19Cのうち、後端側(図3中、右側)には、図示しない駆動電源に接続するためのケーブル19Eが、コネクタ19Dによって接続されている。従って、本実施例のふるい装置では、超音波振動子19に電力を供給するケーブル19Eは、中枠14の筒状部14Tよりも径方向外側に配置されることとなる。
なお、二次元振動方向変換体18の直交結合部18Mを、突出振動部16の変換体取付台部16Tに螺挿したときに、第1軸線18J1が、中枠14の振動子保持筒部14Uの軸線にほぼ一致するように、このスペーサ33Bの厚さを選択する。このようにすることで、次述するように、この振動子保持筒部14U内に超音波振動子19を挿通した状態で、超音波振動子19を二次元振動方向変換体18に取り付けることができるようになる。
なお、先端面18GTと先端面19MTとの間に、適切な厚さの薄板状のスペーサ33Aを介挿して、超音波振動子19の回転角を調整しつつ、互いに緊密に密着して締結するとよい。このようにすることで、超音波振動子19の金属ケース19Cとケーブル19Eのコネクタ19Dとの接続の状態を一定にすることができ、接続が容易にできる。
かくして、粉体(被処理物)FFを、ふるい網17を用いて効率よくふるい分けすることができる。
さらに、本実施例のふるい装置1では、超音波振動子19の発生する超音波振動を、二次元振動方向変換体18を用いて、90度方向変換して、網枠部材15の枠部15Wの内側に形成された突出振動部16を、直接振動させている。このため、超音波振動子19で発生させた超音波振動を、効率よくふるい網17に伝えることができる。しかも、ふるい網17の網面17Sに直交する方向にふるい網17を振動させるので、目詰まりを生じにくく、しかもふるい網17を強力に超音波振動させることができるから、ふるい網17によるふるい分けを効率よく行わせることができる。
さらに、本実施例のふるい装置1では、二次元振動方向変換体18を2本の円柱体が交差した形状とした。かくして、外方伸延部18Gや内方伸延部18Hの断面形状が円形となっているため、特にこれらの上には、粉体が降り積もりにくくなっており、粉体FFの処理が容易である。
例えば、上述の実施例においては、略十字型の二次元振動方向変換体18を用いて、超音波振動子19の超音波振動の方向を変換した例を示したが、超音波振動子の発生する超音波振動を突出振動部(振動部材)に伝えることができる振動伝達部材であれば、他の形状の部材を用いることができる。また、上述の実施例では、二次元振動方向変換体18の外方伸延部18Gが比較的短い形状としたために、超音波振動子19のうち、前面板19Mの一部が中枠14よりも内側に位置する形態となっていた。しかし、例えば、この外方伸延部をここを伝わる超音波振動の1波長分長くした形状とし、この先端に接続される超音波振動子全体が、中枠の径方向外側に位置するようにしても良い。また、複数の超音波振動子の出力を合成した出力を振動伝達部材で突出振動部(振動部材)に伝えるようにすることもできる。
12 振動容器
13 下枠
14 中枠(下部枠筒部材)
14U (中枠の)振動子保持筒部
14UF (超音波振動子のフランジ部との)連結フランジ部
15 網枠部材(網枠)
15W 枠部
15S 網固着面
15L 網枠リブ
16 突出振動部(振動部材)
16S (突出振動部の)網固着面
16T 変換体取付台部
16TT (変換体取付台部の)先端面
16TN (変換体取付台部の)雌ネジ孔
16TJ (変換体取付台部の)軸線
17 ふるい網
17S(ふるい網の)網面
18 二次元振動方向変換体(振動伝達部材)
18J1 (二次元振動方向変換体の)第1軸線
18J2 (二次元振動方向変換体の)第2軸線
18G 外方伸延部
18GT (外方伸延部の)先端面
18GN (外方伸延部の)雌ネジ孔
18C 交差部
18M 直交結合部
18MT (直交結合部の)先端面
18MN (直交結合部の)雄ネジ部
19 防爆型超音波振動子
19J (防爆型超音波振動子の)軸線
19M (防爆型超音波振動子の)前面板
19MT (前面板の)先端面
19MN (前面板の)雄ネジ部
19C (超音波振動子の)金属ケース
19F (金属ケースの)フランジ部
19D (防爆型超音波振動子の)コネクタ
19E (防爆型超音波振動子の)ケーブル
20 上枠(上部枠筒部材)
FF 粉体(被処理物)
Claims (4)
- 環状の網枠と、
上記網枠の内側に配置され、超音波振動させられる振動部材と、
上記網枠及び振動部材に架け渡して張られたふるい網と、
上記網枠と一体に構成または上記網枠に連結されて、上記網枠の上方に配置され、上記ふるい網を通す被処理物が自身の内側を通るように構成された上部筒状部を有する上部枠筒部材、及び、
上記網枠と一体に構成または上記網枠に連結されて、上記網枠の下方に配置され、上記ふるい網を通った被処理物が自身の内側を通るように構成された下部筒状部を有する下部枠筒部材、の少なくともいずれかと、
ケーブルを含み、このケーブルを通じて供給される電力を用いて、超音波振動を発生する超音波振動子であって、
この超音波振動子のうち、少なくとも上記ケーブルのうち外部に露出した部分が、上記上部枠筒部材の上部筒状部または上記下部枠筒部材の下部筒状部よりも外側に配置されてなる超音波振動子と、
金属からなり、上記超音波振動子からの超音波振動を上記振動部材に伝達して、上記振動部材を超音波振動させる振動伝達部材と、を備え、
前記振動伝達部材は、
前記網枠及びふるい網の上方または下方に位置し、
前記ふるい網の網面に平行な方向で、上記上部枠筒部材の上部筒状部または下部枠筒部材の下部筒状部の外側に向けて延びる外方伸延部と、
上記外方伸延部から上記ふるい網の網面に直交する方向に延びて、前記振動部材に結合する直交結合部であって、
上記外方伸延部を伝わる縦振動の超音波振動を方向変換して、この直交結合部を通じて上記振動部材に、ふるい網の網面に直交する方向の超音波振動を伝える直交結合部と、を含み、
前記振動部材は、前記ふるい網の網面に直交する方向に超音波振動させられる
ふるい装置。 - 請求項1に記載のふるい装置であって、
前記振動部材は、前記網枠からその内側に膨出し、上記網枠と一体とされてなり、
前記外方伸延部は、前記上部枠筒部材の上部筒状部または下部枠筒部材の下部筒状部の径方向外側に向けて延びてなる
ふるい装置。 - 請求項1または請求項2に記載のふるい装置であって、
前記外方伸延部は、自身の断面形状が、頂点から幅方向寸法が徐々に増加し、最大幅寸法を有する部分に至る形状を有している
ふるい装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のふるい装置であって、
前記超音波振動子と、前記振動伝達部材とは、互いにネジにより締結されてなる
ふるい装置。
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