JP4520753B2 - 蓄光陶磁器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面部に蓄光層を有して蓄光性を備える蓄光陶磁器及びその製造方法に関し、特に、陶磁器としての優れた美観、耐水性、及び表面平滑性を有しつつ、十分な蓄光力を備えて残光持続時間を確保できる蓄光陶磁器及びその製造方法に関する。
外部から照射される光のエネルギを蓄積し、外部からの光の照射がなくなって周囲が暗くなると、蓄積したエネルギの放出によって残光を発する性質、すなわち蓄光性を有する物質は従来から様々な分野で活用されている。近年、こうした蓄光性物質を陶磁器に応用したものも見られるようになっており、その一例として、特開平8−165140号公報に記載されるものがあり、これを図5に示す。図5は従来の釉薬製品の斜視図である。
前記図5に示される従来の釉薬製品100は、無鉛フリットと、無機蛍光体や蓄光体と、バインダーとを所定割合で混合して生成した釉薬を用いて陶磁器の素焼体表面に絵付を行い、この絵付した素焼体を焼成して得られるものである。具体的には、灰皿形状の素地を釉焼きした釉焼き体に、環状溝部を切削成形し、この環状溝部に蓄光体とバインダーを混合して生成した釉薬を充填して環状模様としての絵付を行い、さらにこれを焼成して、釉薬製品としての灰皿が製造される。
上記のように製造された従来の釉薬製品100は、昼間、鍔部101の上面に所望の色彩の環状模様102を呈する一方、室内を完全に暗くした場合には、昼間に光エネルギーを貯えた蓄光体からの放光により、配置場所を容易に視認可能となっている。
また、上記のものと異なる従来の他の例として、特開平10−273657号公報に記載されるものがあり、これを図6に示す。図6は従来の蓄光装飾品の断面図である。
前記図6に示される従来の蓄光装飾品200は、陶器や磁器等からなる基体201上に蓄光性蛍光材と無鉛ガラスフリットとを含有する蓄光層202を形成されると共に、この蓄光層202表面を無鉛ガラス層203で覆われる構成である。前記蓄光層202は、基体201上に蓄光性粉末含有ペーストを直接スクリーン印刷、塗布、あるいは転写紙で転写することにより形成される。さらにこの表面に無鉛ガラスペーストを直接スクリーン印刷、塗布、あるいは転写紙で転写して無鉛ガラス層203を形成し、所定温度で焼成すると、完成した蓄光装飾品が得られる。
上記構成とされる従来の蓄光装飾品200は、蓄光性粉末含有ペーストを印刷、塗布、又は転写することにより、基体の任意の箇所に任意の大きさや形で蓄光層202を形成することができ、また、模様や文字等のパターンをあらわすこともできる。さらに、蓄光層202あるいは無鉛ガラス層203は、任意に選択した層厚で形成することができる。
特開平8−165140号公報 特開平10−273657号公報
従来の蓄光機能を有する陶磁器は前記各特許文献に示される構成となっており、前記特許文献1に示される従来前者の釉薬製品では、蓄光体を含む蓄光層が最外層となっていることから、粒状の蓄光体の影響で製品表面は平滑にならず粗面となり、汚れ等が付着しやすい上、耐水性に劣る蓄光性粉末が表面に露出した状態となりやすく、水に触れる食器や水回り用品、あるいは屋外使用等には適さず、利用範囲が限定されるという課題を有していた。
一方、前記特許文献2に示される従来後者の蓄光装飾品では、蓄光層が無鉛ガラス層で覆われるため、耐水性、平滑性等に優れる。また、蓄光層は陶磁器等の基体上に直接スクリーン印刷、スプレー等による塗布、あるいは転写紙による転写で形成されるため、効率よく蓄光層を形成できる。ただし、印刷や転写では、基体外面が平面、または、球や円筒など単純な曲面である場合には対応できるものの、一般の陶磁器のような複雑な外面を持つものには適用しにくいという課題を有していた。また、筆やスプレーによる塗布では、基体表面全体に蓄光層を均一に配置することが難しく、蓄光状態にムラが出やすいという課題を有していた。
さらに、従来後者の蓄光装飾品では、そもそも蓄光層が有機バインダーを用いたペーストとして基体上に配置されるため、釉掛けのような基体表面全体に行渡らせる手法がとれず、特に、丼や茶碗、深皿といった内側に凹部のある陶磁器については、その内面に蓄光層を均一に配置することが非常に困難であり、こうした形状で且つ暗所において内面を含む器全体から残光を発するものとすることはできないという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、蓄光層を均一且つ高蓄光性を得られる状態に形成できると共に、蓄光層表面に透明層を形成して平滑性を確保すると共に強度を高め、汚れの付着もなく屋外等あらゆる箇所で使用可能であり、その蓄光能力により優れた美観を得られる蓄光陶磁器及び当該蓄光陶磁器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る蓄光陶磁器は、蓄光材の含まれる蓄光層を陶磁器基材表面に形成されてなる蓄光陶磁器において、前記陶磁器基材が、透光性を有し且つ鉛及びカドミウムを含まないフリットと耐水性蓄光材とを含んで表面に施釉される蓄光層用釉薬の焼成で得られる複数層の蓄光層で表面を覆われると共に、前記フリットを含んで最外層の蓄光層表面に施釉される透明釉薬の焼成で得られる透明ガラス層で蓄光層の外側を覆われるものである。
このように本発明においては、蓄光材を含んで陶磁器基材上に配置される蓄光層を、耐水性蓄光材及びフリットを含む蓄光層用釉薬の施釉及び焼成で形成すると共に、蓄光層を覆う保護層としての透明ガラス層を、フリットを含む透明釉薬の施釉及び焼成で形成するなど、蓄光層及び透明ガラス層をなす各材料を流動性に優れる釉薬の形態で陶磁器基材表面に供給して各層を生成することにより、各材料を陶磁器基材表面各部に対し確実に均一付着させて蓄光層又は透明ガラス層として形成できることとなり、焼成を経て安定した一様な蓄光層及び透明ガラス層が得られ、蓄光材の偏りもなく陶磁器表面全体で均一に残光が現れ、暗所での残光による美観をさらに優れたものとすることができると共に、複雑な表面形状の陶磁器でも蓄光層を確実に配置でき、ユニークなデザインで且つ蓄光機能も備える陶磁器とすることができる。また、複数層の蓄光層で蓄光材を十分に陶磁器表面に存在させて蓄光性能を確保できると共に、単純に一層分を厚くした場合に比べて蓄光層にヒビ等が入りにくく、且つ施釉毎の焼成で強固な蓄光層とすることができ、透明ガラス層の存在と合わせて陶磁器としての耐久性を著しく高められる。
また、本発明に係る蓄光陶磁器は必要に応じて、陶磁器用上絵具に前記透明釉薬を所定量加えて生成した透光上絵具の焼成で得られる彩色層が、前記透明ガラス層表面の少なくとも一部に配置されるものである。
このように本発明においては、上絵具に透明釉薬を混合してなる透光上絵具を最外層の透明ガラス層表面に上絵付けで配置して焼成し、装飾模様としての透光性のある彩色層を付加することにより、通常の周囲からの光が存在する状態で絵付けした装飾模様が視認可能に存在する一方、周囲からの光の照射がなくなって蓄光層から残光が現れる状態で、残光が彩色層を透過し、彩色層が形作る装飾模様とその色も残光の透過に伴って現れることとなり、装飾模様の存在感で残光が現れる状況での美観をより一層優れたものにできる。
また、本発明に係る蓄光陶磁器の製造方法は、蓄光材の含まれる蓄光層を陶磁器基材表面に形成する蓄光陶磁器の製造方法において、前記陶磁器基材に対し、透光性を有し且つ鉛及びカドミウムを含まないフリットと耐水性蓄光材とを水溶きしてなる蓄光層用釉薬を表面各部に施釉し、且つ所定温度で焼成する工程を複数回繰返し、複数層にわたる蓄光層を形成すると共に、蓄光層外表面に前記フリットを水溶きしてなる透明釉薬を施釉し、焼成して最外層に透明ガラス層を形成するものである。
このように本発明においては、耐水性蓄光材及びフリットを含む蓄光層用釉薬の施釉及び焼成で陶磁器基材上に蓄光層を形成すると共に、蓄光層を覆う保護層としての透明ガラス層を、フリットを含む透明釉薬の施釉及び焼成で形成するなど、蓄光層及び透明ガラス層をなす各材料を流動性に優れる釉薬の形態で陶磁器基材表面に供給して各層を生成することにより、各材料を陶磁器基材表面各部に対し確実に均一付着させられ、焼成を経て安定した一様な蓄光層及び透明ガラス層とすることができ、蓄光材の偏りもなく陶磁器表面全体で均一に残光が現れる状態が得られ、暗所での残光による陶磁器の美観をさらに優れたものとすることができると共に、複雑な表面形状の陶磁器でも蓄光層を確実に配置でき、ユニークなデザインで且つ蓄光機能も備える陶磁器が製造可能となる。
また、本発明に係る蓄光陶磁器の製造方法は必要に応じて、陶磁器用上絵具に前記透明釉薬を所定量加えて生成した透光上絵具により前記透明ガラス層の表面に上絵付けした後、さらに焼成するものである。
このように本発明においては、上絵具に透明釉薬を混合してなる透光上絵具を最外層の透明ガラス層表面に上絵付けで配置し、焼成を経て得られた装飾模様に一定の透光性を与えられることにより、通常の周囲からの光が存在する状態で絵付けした装飾模様が視認できる一方、周囲からの光の照射がなくなって蓄光層から残光が現れる際にも、装飾模様とその色を残光の透過に伴って視認可能に現れる状態とすることができ、残光が現れる状況でもデザインの一部として映える装飾模様を上絵付けの手法で容易且つ確実に付与でき、陶磁器の美観をより一層向上させられる。
また、本発明に係る蓄光陶磁器の製造方法は必要に応じて、前記陶磁器基材に対する蓄光層用釉薬の施釉工程が、陶磁器基材の底部を所定の支持手段に支持させた状態で陶磁器基材を所定容器内の蓄光層用釉薬中に浸漬し、当該浸漬状態から前記支持手段を陶磁器基材ごと陶磁器基材の対称軸回りに回転させながら陶磁器基材を蓄光層釉薬中から引上げ、引上げ後陶磁器基材を対称軸回りに回転させたまま前記対称軸と略直交する軸回りに支持手段を揺動させて陶磁器基材の上下位置関係を複数回変化させ、陶磁器基材表面に付着している蓄光層用釉薬の厚みを各周位置及び上下で略均一化した後、陶磁器基材を対称軸回りに回転させたまま温かい空気及び/又は乾燥空気に当てて強制乾燥させる手順で行われるものである。
このように本発明においては、陶磁器基材を蓄光層用釉薬に浸漬した後、その対称軸回りに回転させながら引上げ、さらに回転させたまま上下位置関係を変えて表面の蓄光層用釉薬の厚みの各方向での均一化を図り、そのまま強制乾燥して焼成前の蓄光層を得ることにより、吸水性のない白磁生地等に対して蓄光層用釉薬の施釉を行う場合にも、そのままでは均一に付きにくい蓄光層用釉薬を全体的に均一に付着させられ、且つ均一に付着した状態を維持しつつ乾燥させて蓄光層用釉薬を表面に固定できることとなり、焼成で得られる蓄光層を陶磁器基材表面にむらなく均等に配置でき、焼成、冷却工程での蓄光層各部の温度差を小さく抑えられ、温度差に伴う歪みから発生する蓄光層のひび割れ等を防止できる。
以下、本発明の一実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る蓄光陶磁器の概略構成図、図2は本実施の形態に係る蓄光陶磁器の縦断面模式図、図3は本実施の形態に係る蓄光陶磁器の要部拡大断面図である。
前記各図において本実施の形態に係る蓄光陶磁器1は、所定の容器形状をなす陶磁器基材11と、蓄光材とフリットとを含む蓄光層用釉薬の焼成で得られ、陶磁器基材11表面を二層にわたって覆うガラス質の蓄光層12、13と、フリットを含む透明釉薬の焼成で得られ、最外層の蓄光層13表面を覆う透明ガラス層14と、この透明ガラス層14上に所定のデザインで彩色された透光性上絵具の焼成で得られる彩色層15とを備える構成である。
前記陶磁器基材11は、所定の容器形状に陶土を成型して素焼きし、さらに光が照射される場所での地の色となる白生地用の釉薬を素焼き地表面全体に施釉した後、所定温度での焼成を経て得られるものである。
前記蓄光層12、13は、蓄光材を含んで陶磁器基材11の表面を覆うガラス質部分であり、蓄光層用釉薬の焼成で得られ、その合計厚みを400ないし600μm、好ましくは傷(クラック)が入りにくく且つ蓄光能力も十分得られる500μm前後とされるものである。蓄光層用釉薬は、鉛やカドミウムを含まない透明のフリットと耐水性蓄光材とを所定割合で水溶きした釉薬であり、陶磁器基材11に対し浸し掛けや流し掛けにより施釉される。
この蓄光層用釉薬は粒度5〜50μmの耐水性蓄光材とフリットの粉末をよく混ぜた後、水を加えながら攪拌し、適度な粘度(比重)になるまで加水することで得られる。耐水性蓄光材30〜70重量部に対しフリット70〜30重量部としたものが残光継続時間と蓄光層強度の点で実用的である。特に蓄光材40〜60重量部に対しフリット60〜40重量部としたものが残光継続時間と蓄光層強度のバランスがよく、好ましい。前記耐水性蓄光材は、アルミン酸塩化合物を主成分に希土類元素のユーロピウム、ジスプロシウム等の賦活剤を添加焼成して製造された公知のものであり、蓄光材と賦活剤とを粒状又は粉状物とし、これを焼成固化することで耐水性が付与される仕組みである。
なお、蓄光層用釉薬は、陶磁器基材11表面の釉薬層と体積変化率(膨張、収縮率)が違いすぎると、焼成・冷却の際に歪みが生じ、ひび割れや剥離につながるため、フリットをなす成分、例えば、カルシウム、マグネシウム、カリウム、亜鉛、ジルコニウム、及びバリウムの各酸化物の配合比を調整して、陶磁器基材11側の釉薬の体積変化率に近い値となるようにしている。
前記透明ガラス層14は、蓄光層13の外側を覆うガラス質部分であり、透明釉薬の焼成で得られるものである。透明釉薬は蓄光層用釉薬に用いたのと同様のフリットを水溶きした釉薬であり、浸し掛けや流し掛けにより最外層の蓄光層13表面に施釉される。
前記彩色層15は、顔料を含んで透明ガラス層14の表面に配置されるガラス質部分であり、透明ガラス層14の表面に上絵付けされた透光性上絵具の焼成で得られるものである。透光性上絵具は、一般的な顔料からなる陶磁器用上絵具に前記透明釉薬を全体に対する重量比で50〜80%分加えて生成したものであり、スクリーン印刷、筆、スプレー等による塗布、あるいは転写紙による転写で透明ガラス層14表面に絵付けされる。
次に、本実施の形態に係る蓄光陶磁器の製造工程について説明する。まず、陶器又は磁器の素材が所定の器形状に成型されて素焼きされ、さらにベースとなる白生地をなす釉薬が表面全体に施釉された後焼成されて十分な強度の陶磁器基材11が得られる。
この陶磁器基材11に対し、耐水性蓄光材とフリットを所定割合で水溶きしてなる蓄光層用釉薬を陶磁器基材11表面各部に施釉し、乾燥後約800〜850℃の温度範囲で一定時間焼成する工程を行い、第一の蓄光層12を形成する。続いて同じ蓄光層用釉薬を蓄光層12表面各部に施釉し、乾燥後約800〜850℃の温度範囲で一定時間焼成する工程を行い、第二の蓄光層13を形成する。
蓄光層用釉薬の施釉は、浸し掛け(ずぶ掛け)や流し掛けにより一度に広範囲へ行うことができるが、陶磁器基材11表面は焼上って吸水性のない白生地で覆われているため、素焼きへの施釉のように素焼き表面が釉薬の水分を吸って表面に自然に均一な釉薬層が生じる状態とはならない。このため、粘性のある蓄光層用釉薬で陶磁器基材11表面を覆った後、陶磁器基材11をその対称軸回りに回転させて余分な釉薬を落し、さらにこの回転を維持しつつ別途上下に振子状に揺動させるなどして陶磁器基材11の上下位置を複数回変化させ、陶磁器基材11の周方向及び上下方向各位置で蓄光層用釉薬が均一な厚みとなるようにする。そして、蓄光層用釉薬が水分を含んだままで陶磁器基材11を静止させるとすぐに蓄光層用釉薬が偏って不均一になることから、陶磁器基材11を回転させたままで乾燥機等により短時間で強制乾燥させ、釉薬を均一な厚みで陶磁器基材11表面に固定する。このように陶磁器基材11を回転等させることから、この陶磁器基材11の施釉は回転駆動可能な所定の支持手段(図示を省略)に支持させた状態で行う。なお、釉薬層の厚み調整は通常、釉薬の比重調節で行われるが、上記の陶磁器基材11を回転させる場合には、陶磁器基材11の回転数及び総回転時間も適宜設定して所望の厚さが得られるようにする。
蓄光層用釉薬を施釉して焼成する工程を二回繰返して二層にわたる蓄光層を形成したら、外側の蓄光層13外表面に対し、フリットを水溶きしてなる透明釉薬を施釉し、乾燥後約800〜850℃の温度範囲で一定時間焼成して最外層に透明ガラス層14を形成する。
この透明ガラス層14の表面に対しては、必要に応じて、陶磁器用上絵具に前記透明釉薬を加えて生成した透光上絵具により、所望の装飾模様になるよう上絵付けを行う。上絵付け後、さらに約750〜850℃の温度範囲で一定時間焼成して上絵具による彩色部分を彩色層15として焼付けると、完成となる。
前記彩色層15には透明釉薬分に由来する一定の透光性があり、装飾模様としてこの彩色層15を付加していることで、通常の周囲からの光が存在する状態で絵付けした装飾模様が視認可能に存在する一方、周囲からの光の照射がなくなって蓄光層12、13から残光が現れる状態で、残光が彩色層15を透過し、彩色層15が形作る装飾模様とその色も残光の透過に伴って現れることとなり、装飾模様の存在がこの残光の現れる状況での外観をより一層引立てる。
このように、本実施の形態に係る蓄光陶磁器においては、蓄光材を含んで陶磁器基材上に配置される蓄光層12、13を、耐水性蓄光材及びフリットを含む蓄光層用釉薬の施釉及び焼成で形成すると共に、蓄光層13を覆う保護層としての透明ガラス層14を、フリットを含む透明釉薬の施釉及び焼成で形成するなど、蓄光層12、13及び透明ガラス層14をなす各材料を流動性に優れる釉薬の形態で陶磁器基材11表面に供給して各層を生成することから、各材料を陶磁器基材11表面各部に対し確実に均一付着させて蓄光層12、13又は透明ガラス層14として形成できることとなり、焼成を経て安定した一様な蓄光層12、13及び透明ガラス層14が得られ、蓄光材の偏りもなく陶磁器表面全体で均一に残光が現れ、暗所での残光による美観をさらに優れたものとすることができると共に、複雑な表面形状の陶磁器でも蓄光層を確実に配置でき、ユニークなデザインで且つ蓄光機能も備える陶磁器とすることができる。また、複数層の蓄光層12、13で蓄光材を十分に陶磁器表面に存在させて蓄光性能を確保できると共に、単純に一層分を厚くした場合に比べて蓄光層にヒビ等が入りにくく、且つ施釉毎の焼成で強固な蓄光層とすることができ、透明ガラス層14の存在と合わせて陶磁器としての耐久性を著しく高められる。
なお、前記実施の形態に係る蓄光陶磁器においては、透明ガラス層14の表面に上絵付けに伴う彩色層15を設ける構成としているが、これに限らず、装飾模様を付けずシンプルなデザインとする場合には、上絵付けを行わない構成とすることもできる。
また、前記実施の形態に係る蓄光陶磁器においては、陶磁器の素焼き体に白生地用の釉薬を施釉して焼成することで陶磁器基材を得る構成としているが、これに限らず、陶磁器素地の色が出てもかまわない場合には、陶磁器基材を十分な強度のある素焼き体のみとし、蓄光層用釉薬等の施釉、焼成後各釉薬層を介して素地色が透過して現れる状態を得る構成とすることもできる。
本発明に係る蓄光陶磁器を、蓄光層用釉薬の配合条件や蓄光層の厚みを変えて複数種類製作し、得られた製品における蓄光層の状態及び残光性能について比較した評価結果を説明する。
本発明に係る蓄光陶磁器の各実施例は、所定の容器形状をなす磁器基材上に蓄光層用釉薬の焼成で得られる蓄光層を配設すると共に、この蓄光層を覆う透明ガラス層を透明釉薬の焼成により配設してなるものである。
次に、本発明に係る蓄光陶磁器の製造工程について説明する。あらかじめ素焼の磁器に高火度釉を施釉し焼成して表面を白地とした磁器基材に対し、まず、鉛やカドミウムを含まない透明のフリットと耐水性蓄光材粉末とを所定割合で水溶きしてなる蓄光層用釉薬を浸し掛けや流し掛けにより施釉する。この施釉した磁器基材を、窯で室温から焼付け温度850℃まで7時間で昇温し、釉面が平滑になるよう、850℃を30分間保持して焼成した後、熱源の動作を停止して自然冷却する。この施釉、焼成はもう一度繰返し、二層の蓄光層を得る。さらに、この焼付けた蓄光層の表面に、蓄光層用釉薬に用いたのと同じフリットを水溶きしてなる透明釉薬を施釉し、蓄光層と同じ工程で焼付け、自然冷却すると、完成状態の蓄光磁器が得られる。
上記工程で製造する本発明に係る蓄光陶磁器の実施例1として、焼成により蓄光層とされる蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が、蓄光材10重量部に対しフリット90重量部となっているものを用いて蓄光磁器を得た。この蓄光磁器における蓄光層の合計厚さは、500μmとしている。また、蓄光陶磁器の実施例2として、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が、蓄光材20重量部に対しフリット80重量部となっているものを用いて蓄光磁器を得た。蓄光層用釉薬の蓄光材とフリットとの割合以外の点は、前記実施例1と同じである。
さらに、実施例3として、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が蓄光材30重量部に対しフリット70重量部となっているものを用い、実施例4として、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が蓄光材40重量部に対しフリット60重量部となっているものを用い、実施例5として、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が蓄光材50重量部に対しフリット50重量部となっているものを用い、実施例6として、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が蓄光材60重量部に対しフリット40重量部となっているものを用い、実施例7として、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が蓄光材70重量部に対しフリット30重量部となっているものを用い、実施例8として、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が蓄光材80重量部に対しフリット20重量部となっているものを用い、実施例9として、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合が、蓄光材90重量部に対しフリット10重量部となっているものを用いて、それぞれ蓄光磁器を得た。前記各実施例における蓄光層用釉薬の蓄光材とフリットとの割合以外の点は、前記実施例1と同じである。
上記の各実施例の蓄光磁器それぞれについて、蛍光灯の光を約10000ルクスで30秒間照射した後、暗所で残光状態とその継続時間を測定し、蓄光層表面状態と合わせて実用性を判定した。この判定結果を表1に示す。
Figure 0004520753
判定結果については、十分な残光が長時間持続した場合を○、残光がわずかで短時間しか持続しない場合を△、残光をほとんど呈さない場合(蓄光層がうまく形成されないものを含む)を×とした。
実施例1、2は、残光の輝度が弱くその継続時間も短かった。蓄光層中の蓄光材が少なすぎると考えられる。実施例3ないし7については、実用的な残光の継続時間が得られた。特に実施例4ないし6で好結果が得られた。これらについては蓄光層の安定性についても問題は見られない。実施例8、9は、釉面が粗く、もろい状態となっており、蓄光層が浮上がって剥離したり、クラックが入ったりして実用に耐えない。蓄光層中の蓄光材の含有量が多すぎ、加熱してもフリットが溶けず、磁器基材にうまく焼付かない状態になっていると考えられる。
続いて、蓄光層の厚さによる残光時間の影響について比較を行った点について説明する。本発明に係る蓄光陶磁器の実施例10として、焼成後の蓄光層の合計厚さを50μmとした蓄光磁器を得た。この蓄光磁器で焼成により蓄光層とされる蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットとの割合は、蓄光材50重量部に対しフリット50重量部となっている。
また、本発明に係る蓄光陶磁器の実施例11として、焼成後の蓄光層の合計厚さを100μmとした蓄光磁器を得た。蓄光層の厚さ以外の点は、前記実施例10と同じである。さらに、実施例12として、焼成後の蓄光層の合計厚さを300μmとし、実施例13として、焼成後の蓄光層の合計厚さを500μmとし、実施例14として、焼成後の蓄光層の合計厚さを800μmとして、それぞれ蓄光磁器を得た。前記各実施例における蓄光層の厚さ以外の点は、前記実施例10と同じである。
上記の各実施例の蓄光磁器それぞれについて、蛍光灯の光を約10000ルクスで30秒間照射した後、暗所で残光の持続時間(残光が目視で判別できる時間)を測定した。この判定結果のグラフを図4に示す。
前記図4に示すように、蓄光層厚さが50μmの場合で30分間、100μmで1時間、300μmで3時間半、500μmで6時間、800μmで7時間半、それぞれ残光を確認できた。蓄光層の合計厚さ、すなわち蓄光材の総量が多くなるほど、残光の持続時間が長くなることが確認できた。
なお、蓄光層の厚みが500μmである実施例13の場合、照射停止直後の最高励起状態を100%とすると、残光強度は30分で50%まで、3時間後には30%まで減光する。6時間後には15%まで減光し、それ以降は残光を目視では判別困難となった。
以上により、本発明に係る蓄光陶磁器は、蓄光層用釉薬における蓄光材とフリットの割合を適切にすることで、蓄光層の物理的強度と残光の強度及び持続時間とのバランスのとれたものとすることができると共に、蓄光材の総量に関わる蓄光層の厚さを十分確保することで、数時間にわたって残光を持続させられることが確認できた。ただし、蓄光層厚さについては、厚くなり過ぎるとクラックが入りやすくなるなど、一度の施釉、焼成で安定した蓄光層として得られる層厚さに限界があることや、高価な蓄光材の使用に伴うコストの面を考慮する必要がある。
本発明の一実施の形態に係る蓄光陶磁器の概略構成図である。 本発明の一実施の形態に係る蓄光陶磁器の縦断面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る蓄光陶磁器の要部拡大断面図である。 本発明の各実施例における残光持続時間測定結果のグラフである。 従来の釉薬製品の斜視図である。 従来の蓄光装飾品の断面図である。
符号の説明
1 蓄光陶磁器
11 陶磁器基材
12、13 蓄光層
14 透明ガラス層
15 彩色層
100 釉薬製品
101 鍔部
102 環状模様
200 蓄光装飾品
201 基体
202 蓄光層
203 無鉛ガラス層

Claims (2)

  1. 蓄光材の含まれる蓄光層を陶磁器基材表面に形成する蓄光陶磁器の製造方法において、
    前記陶磁器基材に対し、透光性を有し且つ鉛及びカドミウムを含まないフリット70重量%〜30重量%と耐水性蓄光材30重量%〜70重量%とを水溶きしてなる蓄光層用釉薬を表面各部に施釉し、且つ所定温度で焼成する工程を複数回繰返し、複数層にわたる蓄光層を形成すると共に、蓄光層外表面に前記フリットを水溶きしてなる透明釉薬を施釉し、焼成して最外層に透明ガラス層を形成し、
    前記陶磁器基材に対する蓄光層用釉薬の施釉工程が、陶磁器基材の底部を所定の支持手段に支持させた状態で陶磁器基材を所定容器内の蓄光層用釉薬中に浸漬し、当該浸漬状態から前記支持手段を陶磁器基材ごと陶磁器基材の対称軸回りに回転させながら陶磁器基材を蓄光層釉薬中から引上げ、引上げ後陶磁器基材を対称軸回りに回転させたまま前記対称軸と略直交する軸回りに支持手段を揺動させて陶磁器基材の上下位置関係を複数回変化させ、陶磁器基材表面に付着している蓄光層用釉薬の厚みを各周位置及び上下で略均一化した後、陶磁器基材を対称軸回りに回転させたまま温かい空気及び/又は乾燥空気に当てて強制乾燥させる手順で行われることを特徴とする蓄光陶磁器の製造方法。
  2. 前記請求項1に記載の蓄光陶磁器の製造方法において、陶磁器用上絵具に前記透明釉薬を所定量加えて生成した透光上絵具により前記透明ガラス層の表面に上絵付けした後、さらに焼成することを特徴とする蓄光陶磁器の製造方法。
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