JP4520366B2 - シラノール基含有重合体およびその製造方法 - Google Patents

シラノール基含有重合体およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、シラノール基含有重合体およびその製造方法に関する。
従来、分子量7000以上の末端シラノール基含有オルガノポリシロキサンを合成する際に、どうしてもシラノール基源としての水または低分子ヒドロキシル基含有オルガノポリシロキサンとシクロシロキサンとをアルカリ触媒存在下で平衡化反応させなければならなかった。この反応では、分子量2000〜7000程度の末端シラノール基含有オルガノポリシロキサン、フェニル基を含有する分子量2000〜25000の末端シラノール基含有オルガノポリシロキサン、側鎖にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンを合成することは困難であった。
また、ポリオキシアルキレンやポリオレフィンを主鎖とするポリマーなどの有機重合体を室温で硬化させて弾性体にする場合、従来は、有機重合体の末端をアリル化し、これにより導入されたアリル基と、加水分解性基とケイ素原子結合水素原子(即ち、SiH基)とを含有するシランとをヒドロシリル化反応させて、末端に該加水分解性基を有する有機重合体を得る方法を用いなければならなかった(特許文献1〜11参照)。しかし、加水分解性基がアミノ基、オキシム基等である場合、ヒドロシリル化反応触媒が不活性となるため、この方法は使えなかった。このような場合、トリクロロシランやジクロロメチルシラン等のクロロシランとアリル基とをヒドロシリル化反応させた後に、脱塩反応にかけて、末端にこれらの加水分解性基を有する有機重合体を合成する方法を用いなければならなかった。この方法では高粘度のオイルをろ過しなければならず、末端に該加水分解性基を有する該有機重合体を安価に製造することができなかった。
特開昭50−156599号公報 特開昭54−6096号公報 特開昭57−126823号公報 特開昭55−82123号公報 特開昭55−131022号公報 特開昭62−230822号公報 特開昭63−83131号公報 特開平3−47825号公報 特開平3−72527号公報 米国特許第3,632,557号 米国特許第4,345,053号
本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決したシラノール基含有重合体およびその製造方法を提供することである。
そこで、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、1分子中にSiOH基とSiH基を併せ持つ特定構造の有機ケイ素化合物と、脂肪族不飽和結合含有重合体、例えば、脂肪族不飽和結合含有有機重合体または脂肪族不飽和結合含有オルガノポリシロキサンとを反応させることでシラノール基含有重合体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
従って、本発明は、
重合体部分と、該重合体部分に結合した下記一般式(1):
−Me2SiO(Me2SiO)m(Me2Si−R1)n−Me2SiOH (1)
(式中、R1は独立に酸素原子または非置換もしくは置換の二価炭化水素基であり、Meはメチル基であり、mは0〜4の数であり、nは0または1である。)
で表される一価の基とを有するシラノール基含有重合体を提供する。
また、本発明は、
脂肪族不飽和結合含有重合体と、下記一般式(4):
H−Me2SiO(Me2SiO)m(Me2Si−R1)n−Me2SiOH (4)
(式中、R1、Me、mおよびnは前記のとおりである。)
で表される有機ケイ素化合物とを白金族金属系触媒の存在下で反応させることを含む前記シラノール基含有重合体の製造方法を提供する。
更に、本発明は、
脂肪族不飽和結合含有重合体と、下記一般式(4):
H−Me2SiO(Me2SiO)m(Me2Si−R1)n−Me2SiOH (4)
(式中、R1、Me、mおよびnは前記のとおりである。)
で表される有機ケイ素化合物とを白金族金属系触媒の存在下で反応させることを含む前記脂肪族不飽和結合含有重合体にシラノール基含有基を導入する方法を提供する。
本発明により、所望の分子量を有するシラノール基含有重合体、特に、シラノール基含有有機重合体およびシラノール基含有オルガノポリシロキサンが得られる。本発明においては、シラノール基を、重合体の分子鎖末端だけでなく、側鎖にも導入することができる。本発明のシラノール基含有重合体は、SiOH基を有するので、該シラノール基含有重合体と、アルコキシシランやアルケノキシシラン等の加水分解性基含有有機ケイ素化合物と、有機錫化合物やチタンアルコキシド等の加水分解反応用触媒とを含む組成物を空気中の水分と反応させることで、弾性体や可とう性のある樹脂を得ることができる。また、本発明のシラノール基含有重合体の製造方法により、SiOH基を有するシリコーンレジンを製造することにより、接着性・粘着性が向上したレジンを得ることができる。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
[シラノール基含有重合体]
本発明のシラノール基含有重合体は、重合体部分と、該重合体部分に結合した下記一般式(1):
−Me2SiO(Me2SiO)m(Me2Si−R1)n−Me2SiOH (1)
(式中、R1は独立に酸素原子または非置換もしくは置換の二価炭化水素基であり、Meはメチル基であり、mは0〜4の数であり、nは0または1である。)
で表される一価のシラノール基含有基とを有する。
[シラノール基含有基]
本発明のシラノール基含有重合体は、上記シラノール基含有基を少なくとも一個(例えば、1〜1000個)、好ましくは少なくとも二個(例えば、2〜100個)有する。該シラノール基含有基が該シラノール基含有重合体中に二個以上存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。
上記R1が、非置換または置換の二価炭化水素基である場合、その例としては、メチレン基、エチレン基、メチルメチレン基、プロピレン基(トリメチレン基およびメチルエチレン基)、ブチレン基(例えば、テトラメチレン基)、ペンテン基(例えば、ペンタメチレン基)、ヘキセン基(例えば、ヘキサメチレン基)等の、炭素原子数が、通常、1〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基;これらのアルキレン基の水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基等で置換した基等が挙げられる。中でも、エチレン基およびメチルメチレン基が好ましい。
mは、通常、0〜4の数であり、好ましくは0〜2の数である。nは、通常、0または1であり、好ましくは0である。
上記シラノール基含有基の具体例としては、
Figure 0004520366

が挙げられる。
[重合体部分]
上記重合体部分は、本発明のシラノール基含有重合体のうち、上記シラノール基含有基を除いた部分である。該重合体部分としては、特に限定されず、例えば、有機重合体およびオルガノポリシロキサンが挙げられる。該有機重合体としては、例えば、ポリオキシアルキレン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリジエンなどが挙げられるが、ポリオキシアルキレンおよびポリオレフィンが好ましい。
[ポリオキシアルキレンまたはポリオレフィン]
該重合体部分がポリオキシアルキレンまたはポリオレフィンである場合、本発明のシラノール基含有重合体としては、例えば、下記一般式(2):
R2−R3 a−R2 (2)
(式中、R2は独立にアルキル基またはアルコキシ基であり、R3は独立に、一般式:−R−O−(式中、Rは独立にアルキレン基である。)または一般式:−CR −CR −(式中、Rは独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アシロキシ基、アルキルオキシカルボニル基またはシアノ基である。)で表される二価の有機基であり、aは1〜1000の整数であり、ただし、全R2および全R3の少なくとも一個が一般式:−R−R(式中、Rはアルキレン基であり、Rは上記一般式(1)で表される一価の基である。)で表される一価の有機基によって置換されている。)
で表されるシラノール基含有重合体が挙げられる。
上記R2がアルキル基である場合、その例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、2−メチルウンデシル基、トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等の、炭素原子数が、通常、1〜20の、好ましくは1〜6の、より好ましくは1〜3のアルキル基が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソプロピル基が好ましい。
上記R2がアルコキシ基である場合、その例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の、炭素原子数が、通常、1〜6の、好ましくは1〜3のアルコキシ基が挙げられる。中でも、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基およびイソプロポキシ基が好ましい。
上記Rとしては、例えば、上記R1について例示したのと同様のアルキレン基が挙げられ、中でも、メチレン基、エチレン基、メチルメチレン基ならびにプロピレン基(トリメチレン基およびメチルエチレン基)が好ましい。
上記Rがアルキル基である場合、その例としては、上記R2について例示したのと同様のアルキル基が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。
上記Rがアリール基である場合、その例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基等の、炭素原子数が、通常、6〜10の、好ましくは6〜8のアリール基が挙げられ、中でも、フェニル基が好ましい。
上記Rがアシロキシ基である場合、その例としては、一般式:R2-CO-O-(R2は前記のとおりである。)で表されるアシロキシ基が挙げられ、その具体例としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基等の、炭素原子数が2〜4のアシロキシ基が挙げられる。中でも、アセチルオキシ基が好ましい。
上記Rがアルキルオキシカルボニル基である場合、その例としては、一般式:-CO-O-R2(R2は前記のとおりである。)で表されるアルキルオキシカルボニル基が挙げられ、その具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基およびイソプロポキシカルボニル基等の、炭素原子数が2〜4のアルキルオキシカルボニル基が挙げられる。中でも、エトキシカルボニル基およびプロポキシカルボニル基が好ましい。
よって、R3の具体例としては、-(CH2)2-O-、-CH2-CH(CH3)-O-、-(CH2)4-O-、-CH2-CH2-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-C(CH3)2-、-CH2-CH(C6H5)-、-CH2-CH(O-CO-CH3)-、-CH2-CH(CO-O-CH2CH3)-、-CH2-CH(CO-O-CH2CH2CH3)-、-CH2-CH(CN)-等が挙げられる。
ただし、上記一般式(2)で表されるシラノール基含有重合体において、全R2および全R3の少なくとも一個(例えば、1〜1000個)、好ましくは少なくとも二個(例えば、2〜100個)が一般式:−R−R(式中、Rはアルキレン基であり、Rは上記一般式(1)で表される一価の基である。)で表される一価の有機基によって置換されている。該有機基が該シラノール基含有重合体中に二個以上存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。
上記Rとしては、例えば、エチレン基、メチルメチレン基、プロピレン基(トリメチレン基およびメチルエチレン基)、ブチレン基(例えば、テトラメチレン基)等の、炭素原子数2〜4のアルキレン基が挙げられる。中でも、エチレン基およびプロピレン基(トリメチレン基およびメチルエチレン基)が好ましい。
上記Rの具体例としては、上記シラノール基含有基について具体的に例示したのと同様の一価の基が挙げられる。
aは、通常、1〜1000の、好ましくは1〜150の整数である。aの値がこの範囲内にあると、上記一般式(2)で表されるシラノール基含有重合体の分子量を500〜10000程度の範囲内とすることができる。
[オルガノポリシロキサン]
該重合体部分がオルガノポリシロキサンである場合、本発明のシラノール基含有重合体としては、例えば、下記一般式(3):
SiO−(R SiO)−SiR (3)
(式中、Rは独立にアルキル基またはアリール基であり、Rは独立に、一般式:−(O−R Si)−R(式中、Rは前記のとおりであり、cは0〜10の整数である。)で表される一価の有機基であり、bは1〜9500の整数であり、ただし、全Rの少なくとも一個が一般式:−R−R(式中、RおよびRは前記のとおりである。)で表される一価の有機基によって置換されている。)
で表されるシラノール基含有重合体が挙げられる。
上記Rがアルキル基である場合、その例としては、上記R2について例示したのと同様のアルキル基が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。
上記Rがアリール基である場合、その例としては、上記Rについて例示したのと同様のアリール基が挙げられ、中でも、フェニル基が好ましい。
ただし、上記一般式(3)で表されるシラノール基含有重合体において、全Rの少なくとも一個(例えば、1〜1000個)、好ましくは少なくとも二個(例えば、2〜100個)が一般式:−R−R(式中、RおよびRは前記のとおりである。)で表される一価の有機基によって置換されている。該有機基が該シラノール基含有重合体中に二個以上存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。
また、上記一般式(3)で表されるシラノール基含有重合体中に存在する全Rの、好ましくは1モル%以上(例えば、1〜40モル%)、より好ましくは5〜30モル%がフェニル基である。
上記Rは、c=0のとき、Rである。一方、c>0のとき、上記Rは少なくとも一個のシロキサン単位を含む。よって、両方のRにおいてc=0のとき、R SiOで表される基はR SiO2/2単位を形成する。また、一方のRにおいてc=0であり、もう一方のRにおいてc>0のとき、R SiOで表される基はRSiO3/2単位を形成する。更に、両方のRにおいてc>0のとき、R SiOで表される基はSiO4/2単位を形成する。
bは、通常、1〜9500の、好ましくは10〜520の整数である。bの値がこの範囲内にあると、上記一般式(3)で表されるシラノール基含有重合体の分子量を740〜40000程度の範囲内とすることができる。また、cは、通常、0〜10の、好ましくは0〜3の整数である。
[製造方法]
本発明のシラノール基含有重合体の製造方法は、脂肪族不飽和結合含有重合体と、下記一般式(4):
H−Me2SiO(Me2SiO)m(Me2Si−R1)n−Me2SiOH (4)
(式中、R1、Me、mおよびnは前記のとおりである。)
で表される有機ケイ素化合物とを白金族金属系触媒の存在下で反応させることを含む方法である。
[有機ケイ素化合物]
上記の製造方法に使用される有機ケイ素化合物は、1分子中にシラノール基(即ち、SiOH基)とケイ素原子結合水素原子(即ち、SiH基)とを併せ持つ有機ケイ素化合物である。その具体例としては、
Figure 0004520366

が挙げられる。該有機ケイ素化合物は、一種単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
[脂肪族不飽和結合含有重合体]
上記脂肪族不飽和結合含有重合体は、主鎖および側鎖の一方または両方に脂肪族不飽和結合を含有する重合体である。脂肪族不飽和結合が側鎖に存在する場合、該脂肪族不飽和結合は、例えば、該側鎖に含まれるアルケニル基中に存在する。該アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基等の、炭素原子数2〜4のアルケニル基が挙げられる。中でも、ビニル基およびアリル基が好ましい。
該脂肪族不飽和結合含有重合体は、目的とするシラノール基含有重合体に応じて選択され、その例としては、脂肪族不飽和結合を含有する有機重合体およびオルガノポリシロキサンが挙げられる。脂肪族不飽和結合を含有する有機重合体としては、例えば、脂肪族不飽和結合を含有するポリオキシアルキレン、ポリオレフィンおよびポリエステルならびにポリジエンなどが挙げられる。更に、ポリオキシアルキレン、ポリオレフィン、ポリエステルまたはポリジエンなどの有機重合体の存在下でビニルモノマーを重合させて得られるグラフト重合体であって、脂肪族不飽和結合を含有するグラフト重合体が挙げられる。中でも、脂肪族不飽和結合を含有するポリオキシアルキレンおよびポリオレフィンが好ましい。
[脂肪族不飽和結合を含有するポリオキシアルキレンまたはポリオレフィン]
該脂肪族不飽和結合含有重合体が脂肪族不飽和結合を含有するポリオキシアルキレンまたはポリオレフィンである場合、その例としては、下記一般式(5):
R20−R30 a−R20 (5)
(式中、R20は独立にアルキル基またはアルコキシ基であり、R30は独立に、一般式:−R40−O−(式中、R40は独立にアルキレン基である。)または一般式:−CR50 −CR50 −(式中、R50は独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アシロキシ基、アルキルオキシカルボニル基またはシアノ基である。)で表される二価の有機基であり、aは前記のとおりであり、ただし、全R20および全R30の少なくとも一個がアルケニル基を有する。)
で表されるポリオキシアルキレンまたはポリオレフィンが挙げられる。この場合、本発明の製造方法により、上記一般式(2)で表されるシラノール基含有重合体が得られる。
上記R20、R30、R40、R50の例としては、それぞれ上記R2、R3、R、Rについて例示したのと同様の基が挙げられる。
ただし、上記一般式(5)で表される脂肪族不飽和結合含有重合体において、全R20および全R30の少なくとも一個(例えば、1〜1000個)、好ましくは少なくとも二個(例えば、2〜100個)がアルケニル基を有する。該アルケニル基が該脂肪族不飽和結合含有重合体中に二個以上存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。該アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基等の、炭素原子数2〜4のアルケニル基が挙げられる。中でも、ビニル基およびアリル基が好ましい。
脂肪族不飽和結合を含有するポリオキシアルキレンまたはポリオレフィンの具体例としては、プロピレンオキシド、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの環状エーテルの重合で得られるポリオキシアルキレン;エチレン−プロピレン共重合体;ポリイソプレン、ポリブタジエンまたはイソプレンとブタジエンとの共重合体を水素添加して得られるポリオレフィン;エチルアクリレート、ブチルアクリレートなどのモノマーをラジカル重合させて得られるポリアクリル酸エステルまたは前記アクリル酸エステルと酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、エチレンなどとの共重合体などの重合体に上記アルケニル基を導入させて得られる重合体が挙げられる。
[脂肪族不飽和結合を含有するポリエステル]
該脂肪族不飽和結合含有重合体が脂肪族不飽和結合を含有するポリエステルである場合、その具体例としては、アジピン酸などの2塩基酸とグリコールとの縮合またはラクトン類の開環重合で得られるポリエステルに上記アルケニル基を導入させて得られる重合体などが挙げられる。
[ポリジエン]
該脂肪族不飽和結合含有重合体がポリジエンである場合、その具体例としては、ポリイソブチレンまたはイソブチレンとイソプレンなどとの共重合体;ポリクロロプレン;ポリイソプレンまたはイソプレンとブタジエン、スチレン、アクリロニトリルなどとの共重合体;ポリブタジエンまたはブタジエンとスチレン、アクリロニトリルなどとの共重合体などが挙げられる。
[脂肪族不飽和結合を含有するグラフト重合体]
該脂肪族不飽和結合含有重合体が脂肪族不飽和結合を含有するグラフト重合体である場合、その具体例としては、一般式:−R65−O−(式中、R65は炭素原子数2〜4のアルキレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、メチルメチレン基、プロピレン基(トリメチレン基およびメチルエチレン基)、ブチレン基(例えば、テトラメチレン基)を表わす。)で示される繰り返し単位を有するポリオキシアルキレンの存在下で、アクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニルなどのビニルモノマーを重合させて得られるグラフト重合体に上記アルケニル基を導入させて得られる重合体などが挙げられる。
[脂肪族不飽和結合を含有するオルガノポリシロキサン]
該脂肪族不飽和結合含有重合体が脂肪族不飽和結合を含有するオルガノポリシロキサンである場合、その例としては、下記一般式(6):
80 SiO−(R90 SiO)−SiR80 (6)
(式中、R80は独立にアルキル基またはアリール基であり、R90は独立に、一般式:−(O−R80 Si)−R80(式中、R80およびcは前記のとおりである。)で表される一価の有機基であり、bは前記のとおりであり、ただし、全R80の少なくとも一個がアルケニル基を有する。)
で表されるオルガノポリシロキサンが挙げられる。この場合、本発明の製造方法により、上記一般式(3)で表されるシラノール基含有重合体が得られる。
上記R80の例としては、上記Rについて例示したのと同様の基が挙げられる。
ただし、上記一般式(6)で表される脂肪族不飽和結合含有重合体において、全R80の少なくとも一個(例えば、1〜1000個)、好ましくは少なくとも二個(例えば、2〜100個)がアルケニル基を有する。該アルケニル基が該脂肪族不飽和結合含有重合体中に二個以上存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。該アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基等の、炭素原子数2〜4のアルケニル基が挙げられる。中でも、ビニル基およびアリル基が好ましい。
また、上記一般式(6)で表される脂肪族不飽和結合含有重合体中に存在する全R80の、好ましくは1モル%以上(例えば、1〜40モル%)、より好ましくは5〜30モル%がフェニル基である。
上記R90は、c=0のとき、R80である。一方、c>0のとき、上記R90は少なくとも一個のシロキサン単位を含む。よって、両方のR90においてc=0のとき、R90 SiOで表される基はR80 SiO2/2単位を形成する。また、一方のR90においてc=0であり、もう一方のR90においてc>0のとき、R90 SiOで表される基はR80SiO3/2単位を形成する。更に、両方のR90においてc>0のとき、R90 SiOで表される基はSiO4/2単位を形成する。
また、脂肪族不飽和結合を含有するオルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記平均組成式(7):
100 nSiO(4-n)/2 (7)
(式中、R100は独立に非置換または置換の一価炭化水素基を示し、nは1.9〜2.1の正数であり、ただし、R100の少なくとも一個がアルケニル基である。)で表されるオルガノポリシロキサンも挙げられる。
上記R100は、炭素原子数1〜12の、特に1〜8の非置換または置換のケイ素原子に結合した一価炭化水素基であり、その例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基;これらの炭化水素基中の水素原子の一部または全部がフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子またはシアノ基などで置換されたクロロメチル基、2−ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。全R100のうち、60モル%以上がメチル基であることが好ましい。また、全R100のうち、0.01〜10モル%、好ましくは0.02〜5モル%がアルケニル基である。なお、アルケニル基は分子鎖末端部分のケイ素原子および分子鎖非末端部分のケイ素原子のどちらか一方にのみ結合していてもよいし、これら両者に結合していてもよい。また、R100は、アルケニル基である場合、ビニル基であることが好ましい。さらに、R100は、メチル基およびビニル基でない場合は、フェニル基または3,3,3−トリフルオロプロピル基であることが好ましい。
更に、脂肪族不飽和結合を含有するオルガノポリシロキサンは、R100 SiO1/2単位、R100SiO3/2単位およびSiO4/2単位(式中、R100は前記のとおりである。)のいずれかを含むシリコーンレジンでもよい。該レジンは、30〜60モル%、特に35〜55モル%のR100 3SiO1/2単位、30〜70モル%、特に40〜65モル%のSiO4/2単位および30〜70モル%、特に40〜65モル%のR100SiO3/2単位を含むことが好ましい。また、必要に応じ、R100SiO2/2単位(式中、R100は前記のとおりである。)を0〜80モル%含有してもよい。なお、該レジンにおいて、SiO4/2単位に対するR100 3SiO1/2単位のモル比またはR100SiO3/2単位とSiO4/2単位との合計に対するR100 3SiO1/2単位のモル比が0.6〜1.1の範囲にあることが好ましい。ただし、該レジンにおいて、R100の少なくとも一個がアルケニル基である。
[白金族金属系触媒]
上記白金族金属系触媒としては、ヒドロシリル化反応触媒として公知のものが全て使用できる。その例としては、白金(白金黒を含む。)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属;H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0または6である。)等の塩化白金、塩化白金酸および塩化白金酸塩;アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照);塩化白金酸とオレフィンとの錯体(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照);白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;白金とトリフェニルフォスフィンとの錯体;ロジウム−オレフィン錯体;クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒);塩化白金、塩化白金酸または塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとの錯体などが挙げられる。これらの中では、白金黒;塩化白金酸;アルコール変性塩化白金酸;塩化白金酸とオレフィンとの錯体;塩化白金、塩化白金酸または塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとの錯体;白金とトリフェニルフォスフィンとの錯体等の白金系触媒が望ましい。該白金族金属系触媒は、一種単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
[反応条件]
上記有機ケイ素化合物中のSiH基の量が、脂肪族不飽和結合含有重合体中の脂肪族不飽和結合1モル当たり、好ましくは0.01〜20モル、より好ましくは0.1〜10モルとなるように、該有機ケイ素化合物と該脂肪族不飽和結合含有重合体とを混合する。白金族金属系触媒の添加量は、ヒドロシリル化反応触媒として有効量でよい。具体的には、該添加量は、該有機ケイ素化合物および脂肪族不飽和結合含有重合体の合計量に対して、該白金族金属系触媒中の白金族金属の量が質量基準で0.01〜1,000ppmの範囲内となる量であることが好ましく、0.1〜500ppmの範囲内となる量であることが特に好ましい。該含有量がこのような量だと、本発明組成物が十分に硬化しやすく、該含有量の増加に応じて該組成物の硬化速度が顕著に向上しやすい。反応温度は、好ましくは80〜100℃、より好ましくは85〜95℃である。
[シラノール基含有基の導入方法]
本発明は、脂肪族不飽和結合含有重合体と、下記一般式(4):
H−Me2SiO(Me2SiO)m(Me2Si−R1)n−Me2SiOH (4)
(式中、R1、Me、mおよびnは前記のとおりである。)
で表される有機ケイ素化合物とを白金族金属系触媒の存在下で反応させることを含む前記脂肪族不飽和結合含有重合体にシラノール基含有基を導入する方法も提供する。
上記の導入方法で用いられる脂肪族不飽和結合含有重合体、有機ケイ素化合物、白金族金属系触媒、反応条件としては、例えば、上記の製造方法について例示したのと同様のものが挙げられる。
[用途および使用方法]
本発明のシラノール基含有重合体は、SiOH基を有するので、該シラノール基含有重合体と、アルコキシシランやアルケノキシシラン等の加水分解性基含有有機ケイ素化合物と、有機錫化合物やチタンアルコキシド等の加水分解反応用触媒とを含む組成物を空気中の水分と反応させることで、弾性体や可とう性のある樹脂を得ることができる。また、本発明のシラノール基含有重合体の製造方法により、SiOH基を有するシリコーンレジンを製造することにより、接着性・粘着性が向上したレジンを得ることができる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
蛇管冷却器と温度計とを備えた1Lの四つ口フラスコに、分子量20000のα,ω-ジメチルビニルシリル基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(ジフェニルシロキサン単位の含有量:全シロキサン単位に対して10mol%)400g(ビニル基含有量:0.04mol)を入れ、80℃まで昇温した。昇温後、該共重合体に塩化白金酸の2-エチルヘキサノール溶液(濃度:2質量%)0.05gを添加し、得られた混合物に1-ヒドロキシ-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン13.4g(0.045mol)を滴下した。滴下終了後、80〜90℃で2時間反応させた。反応後、180〜190℃/5mmHgにて2時間濃縮した。濃縮終了後、末端にシラノール基含有基が導入されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体385gを得た。
得られた共重合体を29Si-NMR測定にかけた。その結果を図1に示す。-CH2-CH2-(Me)2SiO単位に対応するピークは8.9ppmおよび8.6ppmの位置に観察された。また、-O-(Me)2SiOH単位に対応するピークは-11.7ppmの位置に観察された。これらの結果から、該共重合体は下記構造式:
Figure 0004520366

で表される化合物であると同定された。
参考例1
蛇管冷却器と温度計とを備えた1Lの四つ口フラスコに、分子量5200のα,ω-アリロキシポリプロピレングリコール300g(アリル基含有量:0.117mol)を入れ、80℃まで昇温した。昇温後、該α,ω-アリロキシポリプロピレングリコールに塩化白金酸の2-エチルヘキサノール溶液(濃度:2質量%)0.1gを添加し、得られた混合物に1-ヒドロキシ-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン35.7g(0.12mol)を滴下した。滴下終了後、80〜90℃で2時間反応させた。反応後、180〜190℃/5mmHgにて2時間濃縮した。濃縮終了後、末端にシラノール基含有基が導入されたポリプロピレングリコール305gを得た。
得られたポリプロピレングリコールを29Si-NMR測定にかけた。その結果、-CH2-CH2-(Me)2SiO単位に対応するピークは8.5ppmおよび9.0ppmの位置に観察された。また、-O-(Me)2SiOH単位に対応するピークは-12.7ppmの位置に観察された。更に、-Me2SiO単位に対応するピークは-21ppmおよび-22ppmの位置に観察された。これらの結果から、該ポリプロピレングリコールは下記構造式:
Figure 0004520366

で表される化合物であると同定された。
参考例2
蛇管冷却器と温度計とを備えた1Lの四つ口フラスコに、分子量55000のα,ω-ジメチルビニルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン2000g(ビニル基含有量:0.072mol)を入れ、80℃まで昇温した。昇温後、該ジメチルポリシロキサンに塩化白金酸の2-エチルヘキサノール溶液(濃度:2質量%)0.12gを添加し、得られた混合物に1-ヒドロキシ-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン24g(0.12mol)を滴下した。滴下終了後、80〜90℃で2時間反応させた。反応後、180〜190℃/5mmHgにて2時間濃縮した。濃縮終了後、末端にシラノール基含有基が導入されたジメチルポリシロキサン1980gを得た。
得られた共重合体を29Si-NMR測定にかけた。その結果、-CH2-CH2-(Me)2SiO単位に対応するピークは8.9ppmおよび8.6ppmの位置に観察された。また、-O-(Me)2SiOH単位に対応するピークは-11.7ppmの位置に観察された。これらの結果から、該ジメチルポリシロキサンは下記構造式:
Figure 0004520366

で表される化合物であると同定された。
(実施例
蛇管冷却器と温度計とを備えた1Lの四つ口フラスコに、分子量66000のα,ω-ジメチルビニルシリル基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体(メチルビニルシロキサン単位の含有量:0.18mol)400g(ビニル基含有量:0.022mol)を入れ、80℃まで昇温した。昇温後、該共重合体に塩化白金酸の2-エチルヘキサノール溶液(濃度:2質量%)0.03gを添加し、1-ヒドロキシ-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン7.5g(0.025mol)を滴下した。滴下終了後、80〜90℃で2時間反応させた。反応後、180〜190℃/5mmHgにて2時間濃縮した。濃縮終了後、末端および側鎖にシラノール基含有基が導入されたジメチルシロキサン・メチルオルガノシロキサン共重合体320gを得た。
得られた共重合体を29Si-NMR測定にかけた。その結果、-CH2-CH2-(Me)2SiO単位に対応するピークは8.9ppmおよび8.6ppmの位置に観察された。また、-O-(Me)2SiOH単位に対応するピークは-11.7ppmの位置に観察された。これらの結果から、該共重合体は下記構造式:
Figure 0004520366

で表される化合物であると同定された。
実施例1において末端にシラノール基含有基が導入されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体に対する29Si-NMR測定の結果を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 下記一般式(3a):
    SiO−(R SiO) −SiR (3a)
    [式中、
    は独立にアルキル基またはアリール基であり、
    は独立に、一般式:−(O−R Si) −R (式中、R は前記のとおりであり、cは0〜10の整数である。)で表される一価の有機基であり、
    bは1〜9500の整数であり、
    ただし、全R の少なくとも一個が一般式:−R −R {式中、R はアルキレン基であり、R は下記一般式(1):
    −Me 2 SiO(Me 2 SiO) m (Me 2 Si−R 1 ) n −Me 2 SiOH (1)
    (式中、R 1 は独立に酸素原子あるいは非置換のまたはハロゲン原子、シアノ基もしくはアミノ基で置換された二価炭化水素基であり、Meはメチル基であり、mは0〜4の数であり、nは0または1である。)
    で表される一価の基である。}で表される一価の有機基によって置換されており、かつ、
    全R の1〜40モル%がフェニル基である。]
    で表されるシラノール基含有重合体の製造方法であって、
    下記一般式(6a):
    80 SiO−(R 90 SiO) −SiR 80 (6a)
    (式中、
    80 は独立にアルキル基またはアリール基であり、
    90 は独立に、一般式:−(O−R 80 Si) −R 80 (式中、R 80 およびcは前記のとおりである。)で表される一価の有機基であり、
    bは前記のとおりであり、
    ただし、全R 80 の少なくとも一個がアルケニル基を有し、かつ、
    全R 80 の1〜40モル%がフェニル基である。)
    で表される脂肪族不飽和結合含有重合体と、下記一般式(4):
    H−Me2SiO(Me2SiO)m(Me2Si−R1)n−Me2SiOH (4)
    (式中、R1、Me、mおよびnは前記のとおりである。)
    で表される有機ケイ素化合物とを白金族金属系触媒の存在下で反応させることを含む前記製造方法。
  2. 下記一般式(3b):
    SiO−(R SiO) −SiR (3b)
    [式中、
    は独立にアルキル基またはアリール基であり、
    は独立に、一般式:−(O−R Si) −R (式中、R は前記のとおりであり、cは0〜10の整数である。)で表される一価の有機基であり、
    bは1〜9500の整数であり、
    ただし、全R の少なくとも一個が一般式:−R −R {式中、R はアルキレン基であり、R は下記一般式(1):
    −Me 2 SiO(Me 2 SiO) m (Me 2 Si−R 1 ) n −Me 2 SiOH (1)
    (式中、R 1 は独立に酸素原子あるいは非置換のまたはハロゲン原子、シアノ基もしくはアミノ基で置換された二価炭化水素基であり、Meはメチル基であり、mは0〜4の数であり、nは0または1である。)
    で表される一価の基である。}で表される一価の有機基によって置換されており、かつ、
    全R の少なくとも一個は一般式:−(O−R Si) −R −R (式中、R 〜R およびcは前記のとおりである。)で表される一価の有機基である。]
    で表されるシラノール基含有重合体の製造方法であって、
    下記一般式(6b):
    80a SiO−(R 90 SiO) −SiR 80a (6b)
    (式中、
    80a は独立にアルキル基またはアリール基であり、
    90 は独立に、一般式:−(O−R 80a Si) −R 80b (式中、R 80a およびcは前記のとおりであり、R 80b は独立にアルキル基またはアリール基である。)で表される一価の有機基であり、
    bは前記のとおりであり、
    ただし、全R 80a および全R 80b の合計の少なくとも一個がアルケニル基を有し、かつ、
    全R 80b の少なくとも一個がアルケニル基を有する。)
    で表される脂肪族不飽和結合含有重合体と、下記一般式(4):
    H−Me 2 SiO(Me 2 SiO) m (Me 2 Si−R 1 ) n −Me 2 SiOH (4)
    (式中、R 1 、Me、mおよびnは前記のとおりである。)
    で表される有機ケイ素化合物とを白金族金属系触媒の存在下で反応させることを含む前記製造方法。
  3. 下記一般式(6a):
    80 SiO−(R 90 SiO) −SiR 80 (6a)
    (式中、
    80 は独立にアルキル基またはアリール基であり、
    90 は独立に、一般式:−(O−R 80 Si) −R 80 (式中、R 80 およびcは前記のとおりである。)で表される一価の有機基であり、
    bは前記のとおりであり、
    ただし、全R 80 の少なくとも一個がアルケニル基を有し、かつ、
    全R 80 の1〜40モル%がフェニル基である。)
    で表される脂肪族不飽和結合含有重合体と、下記一般式(4):
    H−Me2SiO(Me2SiO)m(Me2Si−R1)n−Me2SiOH (4)
    (式中、R 1 は独立に酸素原子あるいは非置換のまたはハロゲン原子、シアノ基もしくはアミノ基で置換された二価炭化水素基であり、Meはメチル基であり、mは0〜4の数であり、nは0または1である。)
    で表される有機ケイ素化合物とを白金族金属系触媒の存在下で反応させることを含む前記重合体にシラノール基含有基を導入する方法。
  4. 下記一般式(6b):
    80a SiO−(R 90 SiO) −SiR 80a (6b)
    (式中、
    80a は独立にアルキル基またはアリール基であり、
    90 は独立に、一般式:−(O−R 80a Si) −R 80b (式中、R 80a およびcは前記のとおりであり、R 80b は独立にアルキル基またはアリール基である。)で表される一価の有機基であり、
    bは前記のとおりであり、
    ただし、全R 80a および全R 80b の合計の少なくとも一個がアルケニル基を有し、かつ、
    全R 80b の少なくとも一個がアルケニル基を有する。)
    で表される脂肪族不飽和結合含有重合体と、下記一般式(4):
    H−Me 2 SiO(Me 2 SiO) m (Me 2 Si−R 1 ) n −Me 2 SiOH (4)
    (式中、R 1 は独立に酸素原子あるいは非置換のまたはハロゲン原子、シアノ基もしくはアミノ基で置換された二価炭化水素基であり、Meはメチル基であり、mは0〜4の数であり、nは0または1である。)
    で表される有機ケイ素化合物とを白金族金属系触媒の存在下で反応させることを含む前記重合体にシラノール基含有基を導入する方法。
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