JP6565787B2 - 末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物及びその製造方法 - Google Patents

末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素基(以下、「反応性ケイ素基」とも称す。)として、ケイ素原子に結合した水酸基(即ち、シラノール基)を有する反応性ケイ素基を分子鎖末端に(特には、分子鎖両末端に)含有し、かつ、主鎖中にポリオキシアルキレン構造(ポリオキシアルキレン重合体残基)を含有することを特徴とする新規なポリオキシアルキレン系化合物(ポリオキシアルキレン系高分子化合物)とその製造方法に関する。
反応性ケイ素基、特に、シラノール基を有する反応性ケイ素基は、水分存在下にて加水分解、縮合する。この反応性ケイ素基を有するポリマーは湿分存在下で架橋硬化し、硬化性組成物として用いることができる。これらのポリマーの中で、その主骨格がポリオキシアルキレンであるものは一般的に変成シリコーンとして知られている。これを用いた硬化性組成物は、室温では液状であり、硬化によりゴム弾性体となる特徴を有し、建築用シーラント等に広く用いられている。
これらは、硬化時、適度な速度を有することが望ましく、また、ゴム状硬化物は、表面の非粘着性と引張り物性として大きい伸び特性と、柔軟性に富むゴム弾性を有することが望ましい。分子中に反応性ケイ素基を有する有機重合体の製造方法について、数多くの提案がなされており、既に工業的に生産されているものもある。例えば、(株)カネカから製造販売されている、主鎖がポリオキシプロピレンで末端にジメトキシシリル基が結合した有機重合体(商品名:MSポリマー)である。
この有機重合体は、硬化時において適度な硬化速度を有しているが、工業的には末端がジメトキシシリル基のポリマーに限られており、末端にシラノール基を有する有機重合体は用いられていない。そのため、縮合架橋で硬化する組成物のタイプはポリマー末端の反応性基(ジメトキシシリル基)に制限されている。したがって、硬化剤として、アルコキシタイプ以外の、例えば、オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸タイプの縮合硬化組成物では十分でない場合があり、種々の特性を活かした組成物の開発は制限があり、改善が必要であり、更に、ゴムシートの伸びを出すために、有機重合体を部分的にシロキサンで鎖長延長する必要もあった。
なお、本発明に関連する従来技術として、下記文献が挙げられる。
特許第4034716号公報 特開2010−209205号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る架橋性シリル基を少なくとも1つ有する有機重合体を主成分とする硬化性組成物において、オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸タイプの架橋成分を用いることができる室温硬化性含ケイ素組成物(いわゆる含ケイ素RTV組成物、特には、変成シリコーンRTV組成物)を製造するための主剤(ベースポリマー)として好適に適用し得る、ケイ素原子に結合した水酸基(即ち、シラノール基)を有する反応性ケイ素基を分子鎖末端に(特には、分子鎖両末端に)含有し、かつ、主鎖中にポリオキシアルキレン構造(ポリオキシアルキレン重合体残基)を含有する新規なポリオキシアルキレン系高分子化合物及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上のシラノール基を含有する反応性ケイ素基を部分構造として分子鎖末端に(特には、分子鎖両末端に)含有し、かつ、主鎖中にポリオキシアルキレン構造(ポリオキシアルキレン重合体残基)を含有する新規なポリオキシアルキレン系高分子化合物が、室温硬化性含ケイ素組成物(いわゆる含ケイ素RTV組成物、特には、変成シリコーンRTV組成物)の主剤(ベースポリマー)として好適に適用し得ることを見出した。また、該ポリオキシアルキレン系高分子化合物を室温硬化性組成物の主剤(ベースポリマー)として用いることで、従来は末端がアルコキシシリル基であった有機重合体を主剤(ベースポリマー)として用いた場合と比べ、種々の硬化剤(オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸(アセトキシ基)、アルコール(アルコキシ基)等の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物など)を架橋成分として用いることが可能で、これにより種々の硬化反応(縮合反応)タイプの室温硬化性含ケイ素組成物(特には、変成シリコーンRTV組成物)が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の新規な末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物(ポリオキシアルキレン系高分子化合物)及びその製造方法を提供する。
[1]
下記構造式(2)で表される、反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖中にポリオキシアルキレン構造を含有する有機重合体であることを特徴とするポリオキシアルキレン系化合物。
Figure 0006565787
[式中、R1、R2はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R33Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基を表す。nは2以上の整数を表す。mは1以上の整数を表す。p、qは1以上の整数を表す。Zは下記一般式(4)で示される主鎖のポリオキシアルキレン系重合体を表す。
Figure 0006565787
(式中、R 4 は2価の脂肪族炭化水素基を表し、rは1以上の整数である。破線は結合手を表す。)

分子量が1,000〜50,000である請求項[1]記載のポリオキシアルキレン系化合物。

分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体に、分子鎖両末端にケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有する2官能性のオルガノハイドロジェンポリシロキサンをヒドロシリル化付加反応させることによって、当初の分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体同士を連結して鎖長延長し(第一段階)、次いで、該鎖長延長した分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体と、分子鎖片末端のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有し、かつ、他方の末端のケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を有するオルガノシラン又はオルガノポリシロキサン化合物とを、更にヒドロシリル化付加反応させる(第二段階)工程を含んでなる、1分子中に少なくとも1個の下記構造式(1)で示される反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖中にポリオキシアルキレン構造を含有する有機重合体であるポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
Figure 0006565787
[式中、R 1 、R 2 はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R 3 3 Si−O−(式中、R 3 は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、3個のR 3 は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基を表す。nは2以上の整数を表す。mは1以上の整数を表す。p、qは1以上の整数を表す。Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体を表す。破線は結合手を表す。]

分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体が下記一般式(5)で示され、分子鎖両末端にケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有する2官能性のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが下記一般式(6)で示され、分子鎖片末端のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有し、かつ、他方の末端のケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を有するオルガノシラン又はオルガノポリシロキサン化合物が下記一般式(7)で示されるものである[]に記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
Figure 0006565787
[式中、Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体を表す。R1は同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R33Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基を表す。sは0以上の整数を表す。p、mは1以上の整数を表す。]
[5]
上記ポリオキシアルキレン系化合物が下記構造式(2)で表されるものである[3]又は[4]記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
Figure 0006565787
(式中、R 1 、R 2 、n、m、p、q、Zは上記と同じである。)
[6]
上記式(2)中のZが下記一般式(4)で示されるものである[5]に記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
Figure 0006565787
(式中、R 4 は2価の炭化水素基を表し、rは1以上の整数である。破線は結合手を表す。)
[7]
分子量が1,000〜50,000である[3]〜[6]のいずれかに記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
このような末端シラノール基を含有し主鎖中にポリオキシアルキレン構造(ポリオキシアルキレン重合体残基)を含有する新規高分子化合物を主剤(ベースポリマー)として用いれば、オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸、アルコールタイプの架橋剤成分を用いることができる室温硬化性含ケイ素組成物(変成シリコーンRTV組成物)を与えることができる。
本発明の新規な末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系高分子化合物は、室温硬化性組成物の主成分(ベースポリマー)とすることで、種々の硬化剤(オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸(アセトキシ基)、アルコール(アルコキシ基)等の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物など)を架橋成分として用いることが可能となり種々の特性を活かした室温硬化性含ケイ素組成物(特には、変成シリコーンRTV組成物)を提供することが可能となる。これにより、硬化性に優れた室温硬化性含ケイ素組成物が供給でき、種々のタイプの架橋成分による特性が発現するシーラントに広く転用することを可能とすることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系高分子化合物>
本発明に係る末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系高分子化合物は、1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上の下記構造式(1)で示されるシラノール基を含有する反応性ケイ素基を部分構造として分子鎖末端に(特には、分子鎖両末端に)含有し、かつ、主鎖中にポリオキシアルキレン構造(ポリオキシアルキレン重合体残基)を含有することを特徴とする、新規なポリオキシアルキレン系高分子化合物である。
Figure 0006565787
[式中、R1、R2はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R33Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基を表す。nは2以上の整数を表す。mは1以上の整数を表す。p、qは1以上の整数を表す。Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体を表す。破線は結合手を表す。]
1分子中に含まれる上記構造式(1)で示されるシラノール基含有反応性ケイ素基の数が平均して1個未満であると、これを主剤として含有する組成物の硬化性が不十分になり、また、該反応性基が多すぎると網目構造があまりに密となるため、得られる硬化物が良好な機械特性を示さなくなるおそれがある。そのため、1分子中に含まれるシラノール基含有反応性ケイ素基の数は、1個以上であり、好ましくは1.1〜4個、より好ましくは2〜4個、更に好ましくは2個(例えば、分子鎖両末端にそれぞれ1個ずつ)である。
上記式(1)中、R1、R2はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R33Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基である。R1、R2の非置換又は置換の1価炭化水素基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8程度であり、同一又は異なっていてもよく、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基であることが好ましい。また、R3の1価炭化水素基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8程度であり、同一又は異なっていてもよく、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基であることが好ましい。
1、R2として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等;水素原子;トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ基などを例示することができる。
これらの中でも、R1としては、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましく、入手の容易さ、生産性、コストの面からメチル基、フェニル基が特に好ましい。R2としては、水素原子が好ましい。
3としては、上記R1、R2の1価炭化水素基で例示したものと同様のものを例示することができる。R3としては、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
また、上記式(1)中、nは2以上の整数、mは1以上の整数であるが、好ましくは、nは2〜8の整数、mは1〜8の整数、より好ましくは、nは2〜4の整数、mは2〜4の整数である。
更にまた、上記式(1)中、pは1以上の整数、qは1以上の整数であるが、好ましくは、pは1〜8の整数、qは1〜100の整数、より好ましくは、pは1〜3の整数、qは1〜50の整数、更に好ましくは、pは1又は2、qは1〜10の整数、特には1〜5の整数、とりわけ1〜3の整数である。
上記1分子中に少なくとも1個のシラノール基含有反応性ケイ素基を含有する有機重合体であるポリオキシアルキレン系高分子化合物の主鎖骨格は、下記一般式(3)で表される繰り返し単位(例えば、オキシアルキレン基等)を有するものであることが好ましい。
−R4−O− (3)
(式中、R4は2価の炭化水素基を表す。)
上記R4としては、2価の炭化水素基(特には、脂肪族2価炭化水素基)であれば特に限定されないが、炭素数1〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましい。より好ましくは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。
上記式(3)で表される繰り返し単位としては特に限定されず、例えば、−CH2O−、−CH2CH2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2CH(CH2CH3)O−、−CH2C(CH32O−、−CH2CH2CH2CH2O−等のオキシアルキレン基などを挙げることができる。
上記オキシアルキレン系重合体の主鎖骨格は、上記式(3)で表される繰り返し単位のうち1種類からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。特に、シーラント等に使用される場合には、プロピレンオキシド(−CH2CH(CH3)O−)を主成分とする重合体が好ましい。
上記式(1)中、Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体を表し、上述した式(3)で表される繰り返し単位を有するものであり、下記一般式(4)で示されるものが例示できる。
Figure 0006565787
(式中、R4は上記と同じであり、好ましくは炭素数1〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。rは1以上、好ましくは20〜500、より好ましくは40〜200、更に好ましくは50〜160の整数である。破線は結合手を表す。)
また、本発明に係る末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系高分子化合物は、25℃における粘度が10〜100,000mPa・sのものが好ましく、より好ましくは50〜50,000mPa・s、特に好ましくは100〜10,000mPa・sのものである。前記末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系高分子化合物の粘度が10mPa・s以上であれば、物理的・機械的強度に優れたコーティング塗膜を得ることが容易であり、100,000mPa・s以下であれば、組成物の粘度が高くなり過ぎず使用時における作業性が良いので好ましい。ここで、粘度は回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型、レオメータ等、以下同様。)による数値である。
なお、末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系高分子化合物は、直鎖状であっても、分岐状であってもよいが、好ましくは直鎖状であり、また、その分子量は、200〜50,000程度が好ましい。より好ましくは1,000〜20,000である。
ここで、分子量又は重合度(オキシアルキレン単位の繰り返し数)は、例えば、テトラヒドロフラン(THF)等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均分子量(又は数平均重合度)等として求めることができる。
なお、本発明においてポリオキシアルキレン系高分子化合物(ポリオキシアルキレン構造)が「直鎖状」であるとは、該ポリオキシアルキレン構造を構成する繰り返し単位である2価のオキシアルキレン基同士が直鎖状に連結していることを意味するものであって、各オキシアルキレン基自体は直鎖状であっても分岐状(例えば、−CH2CH(CH3)O−等のプロピレンオキシ基)であってもよい。
このようなポリオキシアルキレン系高分子化合物としては、下記構造式(2)で表されるものが例示できる。
Figure 0006565787
(式中、R1、R2、n、m、p、q、Zは上記と同じである。)
式(2)で表されるポリオキシアルキレン系高分子化合物としては、例えば下記に示すものが例示できる。
Figure 0006565787
Figure 0006565787
Figure 0006565787
Figure 0006565787
Figure 0006565787
Figure 0006565787
Figure 0006565787
(式中、m1はmと同じであり、r1はrと同じであり、p1はpと同じであり、q1はqと同じである。)
上記、末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系高分子化合物は、単独で使用してもよいし、2種類以上併用してもよい。
<末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系高分子化合物の製造方法>
本発明の一態様である末端シラノール基含有有機重合体である新規ポリオキシアルキレン系高分子化合物は、例えば、まず、第一段階として、下記一般式(5)で示される分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体に、下記一般式(6)で示される分子鎖両末端にケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有する2官能性のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素化合物)をヒドロシリル化付加反応させることによって、当初の分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体同士を連結して鎖長延長し、第二段階として、該鎖長延長した分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体と、下記一般式(7)で示される分子鎖片末端のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有し、かつ、他方の末端のケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を有するオルガノシラン又はオルガノポリシロキサン化合物(ケイ素化合物)とを、更にヒドロシリル化付加反応させるという、二段階のヒドロシリル化付加反応によって容易に製造することができる。
Figure 0006565787
(式中、R1、Z、p、mは上記と同じであり、sは0以上、好ましくは0〜8、より好ましくは0〜2の整数を表す。)
上記式(5)で表される分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体の具体例としては、例えば、下記構造式(ここで、rは上記と同じである)で表されるもの等が挙げられるが、これらに限定されることなく、両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体であれば用いることができる。
Figure 0006565787
上記式(6)で表されるケイ素化合物の具体例としては、例えば、下記構造式(ここで、pは上記と同じであり、Phはフェニル基を示す)で表されるものが挙げられるが、これらに限定されることなく、分子鎖両末端にSi−H基を含むケイ素化合物であれば用いることができる。
Figure 0006565787
上記式(7)で表されるケイ素化合物の具体例としては、例えば、下記構造式(ここで、Phはフェニル基を示す)で表されるもの等が挙げられるが、これらに限定されることなく、分子鎖の片方の末端にSi−H基、他方の末端にSi−OH基を含むケイ素化合物であれば用いることができる。
Figure 0006565787
上記式(5)で示されるポリオキシアルキレン系重合体の分子量(特には、数平均分子量)としては、通常、2,000〜20,000、好ましくは3,000〜15,000、より好ましくは4,000〜8,500程度であればよい。式(5)で示されるポリオキシアルキレン系重合体の分子量が小さすぎると、硬化後の硬化物の物性が十分でなく、大きすぎると粘度が著しく高くなり作業性が悪くなるだけでなく、硬化物の硬化性が低下する場合がある。
上述したように、両末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレン系重合体へ、両末端にケイ素原子に結合した水素原子を有するケイ素化合物をヒドロシリル化付加反応によって、上記ポリオキシアルキレン系重合体を連結させ、鎖長延長した両末端にアルケニル基を有する重合体を調製し、そこで残存するアルケニル基へ、更に、一方の末端にケイ素原子に結合した水素原子を有し、もう一方の末端にケイ素原子に結合した水酸基を有するケイ素化合物をヒドロシリル化反応によって付加反応させることによる二段階の反応で容易に製造することができる。
上記式(5)で示されるポリオキシアルキレン系重合体と上記式(6)で示されるケイ素化合物とは、上記式(5)で示されるポリオキシアルキレン系重合体が過剰量となるように反応させることが好ましく、これらの反応割合としては、式(5)中のアルケニル基と式(6)中のSiH基とのモル比で、1.0:0.1〜1.0:0.95、特に1.0:0.3〜1.0:0.8とすることが好ましい。式(6)で示されるケイ素化合物量が少なすぎると有機重合体の鎖長が十分に伸張しない場合があり、多すぎると粘度が高くなり作業性が悪くなり、次の反応で反応できるアルケニル基がなくなり、最終硬化物の十分な物性が得られない場合がある。
また、上記式(5)で示されるポリオキシアルキレン系重合体と上記式(6)で示されるケイ素化合物とを反応させて鎖長延長した分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体と、上記式(7)で示されるケイ素化合物との反応割合としては、上記鎖長延長したポリオキシアルキレン系重合体中のアルケニル基と式(7)中のSiH基とのモル比で、0.8:1.0〜1.5:1.0、特に0.9:1.0〜1.1:1.0とすることが好ましい。式(7)で示されるケイ素化合物量が少なすぎると硬化後の硬化物が完全に硬化せずゴム物性が十分に得られない場合があり、多すぎると硬化後のゴム強度が低下してゴム弾性が得難くなり、コスト的にも不利となる場合がある。
上記ケイ素化合物を付加する際に用いる付加反応触媒としては、白金族金属系触媒、例えば白金系、パラジウム系、ロジウム系、ルテニウム系のものがあるが、白金系のものが特に好適である。この白金系のものとしては、例えば、白金黒あるいはアルミナ、シリカ等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体あるいは白金とビニルシロキサンとの錯体等を挙げることができる。
これらの白金族金属系触媒の使用量は、所謂触媒量でよく、例えば上記ケイ素化合物に対して、白金族金属換算で0.1〜1,000ppm、特に0.5〜100ppmの質量で使用することが好ましい。
これらの反応は、それぞれ50〜120℃、特に60〜100℃の温度で、0.5〜12時間、特に1〜6時間行うことが望ましく、また溶媒を使用せずに行うことができるが、上記付加反応等に悪影響を与えない限りにおいて、必要によりトルエン、キシレン等の適当な溶媒を使用してもよい。
これらの反応は、例えば、分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体として、分子鎖両末端アリル基封鎖ポリプロピレンを使用した場合には、下記式[1]で表される。
Figure 0006565787
(式中、R1は前記の通りであり、p2、q2、m2はそれぞれ1以上の整数を表す。r2は20以上の整数である。)
本発明のポリオキシアルキレン系高分子化合物は、オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸、アルコールタイプ等の架橋剤成分を用いた室温硬化性含ケイ素組成物の主成分(ベースポリマー)として用いることができ、該組成物は、硬化性に優れるものであり、シーリング材、1液型の接着剤、粘着剤、塗料、コーティング材、目止め材、注型材、被覆材等として好適に使用することができる。
以下、実施例及び参考例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の具体例において、「部」は「質量部」を意味し、また粘度は25℃での回転粘度計による測定値を示したものであり、分子量及び重合度(ポリオキシアルキレン単位の繰り返し数)は、THFを展開溶媒としたGPC分析におけるポリスチレン換算の数平均分子量及び数平均重合度である。
[実施例1]
<末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系高分子化合物の合成>
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量7,400相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール500g(末端のアリル基の官能基換算0.160モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)1.0gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン5.36g(末端Si−Hの官能基量0.080モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン(即ち、1−ヒドロキシ−7−ハイドロジェン−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン)23.9g(末端Si−Hの官能基量0.080モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)498g(粘度28.8Pa・s、収率95%)を得た。この反応式は、下記式[2]で表される。
Figure 0006565787
(式中、r’は127、q’は1である。)
[実施例2]
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量8,400相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール500g(末端のアリル基の官能基換算0.112モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)1.0gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン4.45g(末端Si−Hの官能基量0.067モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン13.38g(末端Si−Hの官能基量0.045モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーBB)492g(粘度29.3Pa・s、収率95%)を得た。
[実施例3]
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量4,300相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール250g(末端のアリル基の官能基換算0.107モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)0.5gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン5.76g(末端Si−Hの官能基量0.086モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン6.39g(末端Si−Hの官能基量0.021モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーCC)249g(粘度8.3Pa・s、収率95%)を得た。
[実施例4]
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量7,200相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール250g(末端のアリル基の官能基換算0.063モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)0.5gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン3.39g(末端Si−Hの官能基量0.050モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン3.76g(末端Si−Hの官能基量0.012モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーDD)244g(粘度31.4Pa・s、収率95%)を得た。
[参考例1]
実施例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)100部と、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシラン(下記構造式)9.3部と、ジ−n−ブチル−ジメトキシスズ0.5部を湿気遮断下で、均一になるまで混合して組成物を調製した。
Figure 0006565787
[参考例2]
参考例1において、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシランの代わりに、ビニルトリメトキシシシラン7.8部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
[参考例3]
参考例1において、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシランの代わりに、ビニルトリイソプロポキシシランを16.4部、ジ−n−ブチル−ジメトキシスズの代わりに、ジオクチル錫ジネオデカノエートを同量用いた以外は同様に組成物を調製した。
[参考例4]
参考例1において、実施例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)の代わりに、実施例2で製造した粘度29.3Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーBB)100部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
[参考例5]
参考例1において、実施例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)の代わりに、実施例3で製造した粘度8.3Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーCC)100部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
[参考例6]
参考例1において、実施例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)の代わりに、実施例4で製造した粘度31.4Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーDD)100部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
[比較参考例1]
参考例1において、ポリマーAAの代わりに、カネカMSポリマーS303H(分子鎖両末端ジメトキシシリル基封鎖ポリオキシプロピレン重合体)を同量用いた以外は同様に組成物を調製した。
次に、参考例1〜6、比較参考例1で調製された調製直後の各組成物を厚さ2mmのシート状に押し出し、23℃,50%RHの空気に曝し、次いで、該シートを同じ雰囲気下に7日間放置して得た硬化物の物性(初期物性)を、JIS K−6249に準拠して測定した。なお、硬さは、JIS K−6249のデュロメーターA硬度計を用いて測定した。表1に結果を示す。
Figure 0006565787
参考例1〜6で得られた各硬化物は、比較参考例1に示す末端がジメトキシシリル基で封鎖されたカネカMSポリマーS303Hをベースとする従来の変成シリコーンゴム硬化物と比較しても同等のゴム物性(伸び、引張強度)を満足するものであることが確認できた。また、硬さについては、従来の変成シリコーンゴム硬化物に比べて、より高硬度のゴム硬化物が得られることが確認できた。
従って、本発明のシラノール基を有する反応性ケイ素基を分子鎖末端に有する新規ポリオキシアルキレン系高分子化合物を変成シリコーンRTV組成物のベースポリマーとして用いることで、種々の硬化剤(オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸(アセトキシ基)、アルコール(アルコキシ基)等の種々の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物など)を架橋成分として用いることが可能となり、これにより種々の硬化反応(縮合反応)タイプの変成シリコーンRTV組成物が得られることが期待できる。

Claims (7)

  1. 下記構造式(2)で表される、反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖中にポリオキシアルキレン構造を含有する有機重合体であることを特徴とするポリオキシアルキレン系化合物。
    Figure 0006565787
    [式中、R1、R2はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R33Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基を表す。nは2以上の整数を表す。mは1以上の整数を表す。p、qは1以上の整数を表す。Zは下記一般式(4)で示される主鎖のポリオキシアルキレン系重合体を表す。
    Figure 0006565787
    (式中、R 4 は2価の脂肪族炭化水素基を表し、rは1以上の整数である。破線は結合手を表す。)
  2. 分子量が1,000〜50,000である請求項1記載のポリオキシアルキレン系化合物。
  3. 分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体に、分子鎖両末端にケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有する2官能性のオルガノハイドロジェンポリシロキサンをヒドロシリル化付加反応させることによって、当初の分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体同士を連結して鎖長延長し(第一段階)、次いで、該鎖長延長した分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体と、分子鎖片末端のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有し、かつ、他方の末端のケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を有するオルガノシラン又はオルガノポリシロキサン化合物とを、更にヒドロシリル化付加反応させる(第二段階)工程を含んでなる、1分子中に少なくとも1個の下記構造式(1)で示される反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖中にポリオキシアルキレン構造を含有する有機重合体であるポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
    Figure 0006565787
    [式中、R 1 、R 2 はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R 3 3 Si−O−(式中、R 3 は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、3個のR 3 は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基を表す。nは2以上の整数を表す。mは1以上の整数を表す。p、qは1以上の整数を表す。Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体を表す。破線は結合手を表す。]
  4. 分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体が下記一般式(5)で示され、分子鎖両末端にケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有する2官能性のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが下記一般式(6)で示され、分子鎖片末端のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有し、かつ、他方の末端のケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を有するオルガノシラン又はオルガノポリシロキサン化合物が下記一般式(7)で示されるものである請求項に記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
    Figure 0006565787
    [式中、Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体を表す。R1は同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R33Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基を表す。sは0以上の整数を表す。p、mは1以上の整数を表す。]
  5. 上記ポリオキシアルキレン系化合物が下記構造式(2)で表されるものである請求項3又は4記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
    Figure 0006565787
    (式中、R1、R2、n、m、p、q、Zは上記と同じである。)
  6. 上記式(2)中のZが下記一般式(4)で示されるものである請求項5に記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
    Figure 0006565787
    (式中、R 4 は2価の炭化水素基を表し、rは1以上の整数である。破線は結合手を表す。)
  7. 分子量が1,000〜50,000である請求項3〜6のいずれか1項に記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法。
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