JP4519703B2 - ひずみゲージ及びひずみゲージ取付方法 - Google Patents
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Description
測定対象物の表面にひずみゲージを取付けると、ひずみゲージのひずみゲージ本体には測定対象物に生じたひずみが伝達され、これにより、金属抵抗箔(または金属抵抗線)に、このひずみの大きさに比例した電気抵抗の変化が生じる。ひずみゲージは、この現象を利用して測定対象物に生じたひずみを検出するものであって、ひずみゲージの金属抵抗箔(または金属抵抗線)に電圧を供給し、この電圧の変化に基づいて、測定対象物に生じたひずみを検出する。
しかし、このように溶接によって測定対象物に取付けられるひずみゲージは、測定対象物への取付後しばらくすると、次第に測定値にドリフトが生じる場合があった。このため、従来は、この種のひずみゲージによって高精度のひずみ計測を長期にわたって行うことが困難であった。
しかし、このように溶接しろのシースとの接続部近傍部分を溶接する際には、溶接時に発生する熱等によってシースが損傷しやすい。本発明者らは、このようにシースが損傷することで、シース内に湿分を含む周辺空気や水分が浸入してひずみゲージ本体の金属抵抗箔または金属抵抗線の酸化が始まり、時間の経過とともに金属抵抗箔(または金属抵抗線)の酸化が進行して抵抗が次第に増加してゆくことで、測定値のドリフトが生じるということを発見した。
本発明は、上記の新規な知見に基づいてなされたものであって、以下の手段を提供する。
ここで、保護材は、溶接の熱に耐えられる程度の耐熱性材料によって構成することが好ましいが、それ以外の材料であっても、例えば溶接の際にシースを十分に保護できる厚みとすれば、保護材として用いることができる。
また、保護材は、塗装によってシース表面に形成してもよく、接着や係合等、少なくとも溶接時に脱落が生じない任意の手段によってシースに設けることができる。
この場合には、溶接しろを測定対象物に電気溶接する際に、シースに火花が飛ばなくなり、シースの損傷をより一層生じにくくすることができる。
また、ひずみゲージを測定対象物に取付けたのちは、シースから保護材を容易に取り除いて、従来のひずみゲージとほぼ同じ条件下で使用することができる。
これにより、高度な溶接技術を有する者でなくとも、ひずみゲージの性能を損なわずに溶接しろのシースとの接続部近傍を測定対象物に溶接して、ひずみゲージの測定精度を確保することができる。
なお、ひずみゲージを測定対象物に取付けたのちは、シースから保護材を取り除いてもよい。
また、高度な溶接技術を有する者でなくとも、ひずみゲージの性能を損なわずに溶接しろのシースとの接続部近傍を測定対象物に溶接することができ、ひずみゲージの測定精度を容易に高めることができる。
図1に示すように、本発明にかかるひずみゲージ1は、測定対象物Wの表面に取り付けられるものであって、図2に示すように、ひずみゲージ本体2と、ひずみゲージ本体2が収納される略中空円柱形状のシース3と、シース3の長手方向に沿って側方(接線方向)に張り出して設けられた板状の溶接しろ4と、シース3の表面のうち、少なくとも溶接しろ4の近傍部分を覆う保護材5とを有している。
制御装置は、金属抵抗線2aに電圧を供給し、この電圧の変動に基づいて、測定対象物Wに生じたひずみを検出するものである。
溶接しろ4は、シース3が位置する側とは反対側の面が平坦面とされていて、この面で測定対象物Wの表面を受けるようになっている。
本実施形態では、保護材5は、図3に示すように、軸線方向に沿った切り込み6を有するチューブとされており、図4に示すように、切り込み6を通じてシース3を内部に収納した状態で(すなわちシース3において溶接しろ4上に露出されている周面全体を覆った状態で)、切り込み6を閉じようとする復元力によってシース3に嵌合させられている。また、このチューブは、溶接の熱に耐えられる程度の耐熱性を有する絶縁体によって構成されている。
ここで、溶接位置Pがシース3に近ければ近いほど、測定対象物Wに生じたひずみがシース3に伝わりやすくなり、ひずみゲージ1の測定精度が高くなるので、ひずみゲージ1は、溶接しろ4においてシース3の接続部近傍で測定対象物Wに溶接することが好ましい。
また、本実施形態では、保護材5は絶縁体であるので、溶接しろ4を測定対象物Wに溶接する際に、溶接棒Rとシース3との間に火花が飛ばなくなり、シース3の損傷をより一層生じにくくすることができる。
このため、このひずみゲージ1は、従来のひずみゲージのシースに大掛かりな変更を加えることなく、切り込み6を有するチューブ状の保護材5を嵌合させることによって得ることができ、製造が容易である。
また、このひずみゲージ1は、測定対象物Wに取付けたのちは、シース3から保護材5を容易に取り除いて、従来のひずみゲージとほぼ同じ条件下で使用することができる。
なお、この試験では、実施例、比較例1,2,3のそれぞれについて、同一構成のひずみゲージを二つ用いて測定値を校正する2ゲージ法を用いて、測定対象物Wのひずみ量を測定した。
比較例2では、時間が経過するにつれて次第に測定値が減少している。これは、比較例2では、溶接時にシース3が損傷し、時間が経過するにつれて一方のひずみゲージの金属抵抗線2aの酸化が進行して少しずつ断線してゆき、他方のひずみゲージとの出力のバランスが崩れてしまったためと思われる。
比較例3では、時間が経過するにつれて急激に測定値が増加し、ある程度増加した時点で急降下している。これは、比較例3では、溶接時にシース3が損傷し、時間が経過するにつれて一方のひずみゲージの金属抵抗線2aの酸化が急速に進行して金属抵抗線2aの抵抗値が急激に増加し、ついには金属抵抗線2aが完全に断線して、他方のひずみゲージとの出力のバランスが大きく崩れたため、測定値が急激に低下したものと思われる。
このことからわかるように、本実施形態にかかるひずみゲージ1によれば、高度な溶接技術を有する者でなくとも、ひずみゲージ1の性能を損なわずに、溶接しろ4のシース3との接続部近傍を測定対象物Wに溶接して、ひずみゲージ1の測定精度を容易に高めることができる。
また、上記実施の形態では、保護材5を、切り込み6が設けられたチューブをシース3に嵌合させることによって構成した例を示したが、これに限られることなく、保護材5は、前記した材料をシース3の表面に塗装することによって形成したり、シート状またはテープ状の保護材5をシース3に貼り付けるなど、少なくとも溶接時に脱落が生じない任意の手段によってシース3に設けることができる。
2 ひずみゲージ本体
3 シース
4 溶接しろ
5 保護材
6 切り込み
W 測定対象物
Claims (4)
- ひずみゲージ本体と、
該ひずみゲージ本体が収納されるシースと、
該シースの側方に張り出して設けられて測定対象物に溶接される溶接しろと、
前記シースの表面のうち、少なくとも前記溶接しろとの接続部近傍を覆うとともに、前記シースに対して着脱可能に構成され、前記溶接しろが前記測定対象物に溶接されたのち、前記シースから取り外される保護材とを有するひずみゲージ。 - 前記保護材が絶縁体である請求項1記載のひずみゲージ。
- 前記保護材が、軸線方向に沿った切り込みを有するチューブ状をなしており、前記切り込みを通じて前記シースを内部に収納した状態で前記シースに嵌合している請求項1または2に記載のひずみゲージ。
- ひずみゲージ本体と、該ひずみゲージ本体が収納されるシースと、該シースの側方に張り出して設けられて測定対象物との溶接に用いられる溶接しろとを有するひずみゲージを、前記測定対象物に溶接するひずみゲージ取付方法であって、
前記シースの表面のうち、少なくとも前記溶接しろとの接続部近傍を、前記シースに対して着脱可能に構成された保護材によって覆い、この状態で前記溶接しろを前記測定対象物に溶接したのち、
前記保護材を取り外すようにしたひずみゲージ取付方法。
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