JP4143449B2 - 温度センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属酸化物などの半導体からなるサーミスタ焼結体や金属抵抗体等の感温部を有する感温素子を、有底筒状の金属チューブの内部に収納してなる温度センサに関する。詳細には、自動車の排気ガス浄化装置の触媒コンバータ内部や排気管内等といった被測定流体(例えば排気ガス)が流通する流通路内に感温素子を配置させて、被測定流体の温度検出を行う温度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車の排気ガス浄化装置の触媒コンバータ内部や排気管内等といった排気ガス流路を流れる排気ガスの温度を、感温素子であるサーミスタ素子によって検出する温度センサ、いわゆる排気温センサが知られている。この種の温度センサとしては、サーミスタ素子の電極線と接続される金属芯線をシースパイプ内に絶縁保持してなるシース部材を、フランジに固定した有底筒状の金属チューブ内に挿入しつつ、サーミスタ素子を金属チューブの先端側内部に配置させた構造の温度センサが知られている。
【0003】
このような温度センサは、通常200〜1000℃程度の高温環境下にて使用されることから、長期間の使用に伴い金属チューブに酸化が生じることがある。そして、このような酸化が進行すると、金属チューブ内の酸素分圧が低下することになる。金属チューブ内の酸素分圧が低下して過度な還元雰囲気になると、金属チューブの内部に収納されるサーミスタ素子(サーミスタ焼結体)の酸化物半導体から酸素が奪われ、サーミスタ素子の抵抗特性が変動することがある。
【0004】
そこで、サーミスタ素子の抵抗特性の安定化を図るために、金属チューブの内周面とシース部材の外周面(詳細には、マグネシア粉末を内部に充填したシースパイプの外周面)との間に、金属チューブの後端側から先端側に向かって空気を導く通気経路を形成するための隙間を生ずる形態で、シース部材を金属チューブの内部に収納した構造の温度センサが提案されている(特許文献1参照)。このような構造を採用することで、金属チューブの内周面とシース部材の外周面との間の隙間を介して、サーミスタ素子に適度な通気を確保することが可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−42801号公報(図8)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、温度センサは、金属チューブの先端側内部に収納されるサーミスタ素子を被測定流体が流通する流通管(例えば、排気管)の内部に配置させることで使用に供されるが、排気管の形態によっては、サーミスタ素子を排気管の内部深くに配置させる必要がある。そして、サーミスタ素子を排気管の内部深くに配置させる場合には、フランジの先端から金属チューブの先端までの軸線方向(金属チューブの軸線方向)に向けての寸法を長くすると共に、サーミスタ素子と接続されるシース部材の軸線方向に向けての寸法を長くすることで対処することができる。
【0007】
しかし、特許文献1に示された温度センサにおいて、フランジの先端から金属チューブの先端までの軸線方向の寸法(いわゆる脚長)を長くすると共に、シース部材の軸線方向の寸法を長く設計すると、センサ自体が強い振動を受けたときにシース部材が振れ(揺動)を生じて、シース部材が金属チューブの破損や、シース部材の金属芯線とサーミスタ素子の電極線との接続部位の断線といった問題を招く可能性がある。つまり、特許文献1に示された温度センサでは、金属チューブの内周面とシース部材の外周面を全く固定せず、両面間に隙間を生ずる形態でシース部材を金属チューブの内部に配置させているため、フランジの先端からのシース部材の出寸法が長めに設計されると、振動による金属チューブ内でのシース部材の振れが生じ易くなる。そのために、金属チューブの内周面とシース部材の外周面との間に通気経路を形成する隙間を有しつつ、振動によるシース部材の振れを抑制可能な温度センサの構造が要望される。
【0008】
そこで、本発明は、上述した従来の問題点を解決するものであり、有底筒状の金属チューブ内にシース部材に接続されたサーミスタ素子等の感温素子を収納させる構造の温度センサにおいて、金属チューブの内周面とシース部材の外周面との間に通気経路を形成する隙間を有しつつ、振動による金属チューブ内でのシース部材の振れを抑制することができる温度センサを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
その解決手段は、先端側が閉塞した筒状の金属チューブと、温度によって電気的特性が変化する感温部とこれに設けられる一対の電極線とを有し、前記金属チューブの内部に収納される感温素子と、前記金属チューブの内部に収納されると共に、前記感温素子の前記電極線と接続される一対の金属芯線をシースパイプ内に絶縁保持してなるシース部材と、自身の先端から前記金属チューブの先端側を突出させる形態で、該金属チューブの外周面を取り囲むフランジと、を備える温度センサであって、
前記金属チューブと前記シースパイプとは、前記金属チューブの軸線方向の離間した位置において、前記金属チューブの外側から周方向において対向する2点を加締めることで形成される先端側加締め部と後端側加締め部とによって固定されると共に、前記先端側加締め部と前記後端側加締め部を除く前記金属チューブの内周面と前記シースパイプの外周面との間に、前記金属チューブの後端側から先端側に向かって空気を導く通気経路を形成するための隙間を生ずる形態で固定されており、
前記フランジの先端から前記シースパイプの先端までの前記軸線方向に向けて測った距離をL1とし、前記後端側加締め部から前記先端側加締め部までの前記軸線方向に向けて測った最短距離をL2としたときに、L2/L1≧0.15の関係を有する一方、
前記先端側加締め部同士を前記軸線方向に直交する向きに結んだ先端側仮想線と、前記後端側加締め部同士を前記軸線方向に直交する向きに結んだ後端側仮想線とは、前記金属チューブの軸線方向からみたときに交差する関係を有していることを特徴とする温度センサである。
【0010】
本発明の温度センサでは、金属チューブの軸線方向の離間した位置において、先端側加締め部と後端側加締め部を形成することにより、金属チューブとシース部材とを固定している。そして、本発明の温度センサでは、この先端側加締め部及び後端側加締め部を、金属チューブの外側から周方向において対向する2点を加締めることで形成するものとし、上記周方向において先端側加締め部及び後端側加締め部を除く金属チューブの内周面とシース部材(シースパイプ)の外周面との間に、金属チューブの後端側から先端側に向かって空気を導く通気経路を形成するための隙間を介在させている。つまり、本発明によれば、金属チューブの内周面とシース部材(シースパイプ)の外周面との間の通気を確保しつつ、金属チューブとシース部材を固定することができる。
【0011】
そして、本発明の温度センサでは、先端側加締め部と後端側加締め部とを金属チューブの軸線方向に対して間隔を持って形成するにあたり、フランジの先端からシースパイプの先端までの軸線方向に向けて測った距離をL1とし、後端側加締め部から先端側加締め部までの軸線方向に向けて測った最短距離をL2としたときに、L2/L1≧0.15の関係を満たすようにして形成している。上記距離L1に対する上記距離L2の比が0.15以上を満たすように先端側加締め部および後端側加締め部を形成することで、両加締め部が周方向における2点加締めにて形成されるにも関わらず、安定してシース部材を金属チューブ内に固定することができる。その結果、振動によるシース部材の振れを抑制することが可能となる。なお、上記距離L1に対する上記距離L2の比が、0.15未満になると、先端側加締め部と後端側加締め部とを軸線方向に離間形成させたことによるシース部材の振れ抑制の効果が十分に得られないことがある。
【0012】
さらに、本発明の温度センサでは、上記距離L1と距離L2との関係を満たすようにして形成される先端側加締め部と後端側加締め部が、以下の関係をも満たすように形成されている。つまり、金属チューブの軸線方向からみたときに、先端側加締め部同士を軸線方向に直交する向きに結んだ先端側仮想線と、後端側加締め部同士を軸線方向に直交する向きに結んだ後端側仮想線とが交差する関係を有するように、両加締め部が形成されるのである。上記先端側仮想線と上記後端側仮想線を交差させるように先端側加締め部及び後端側加締め部を形成することで、両加締め部が周方向における2点加締めにて形成されるにも関わらず、周方向におけるシース部材の振れを効果的に抑制することができる。
【0013】
よって、本発明の温度センサでは、金属チューブの外側から周方向において対向する2点を加締めることで形成される先端側加締め部および後端側加締め部を、上述した2つの関係を満たすように形成することで、金属チューブの内周面とシース部材の外周面との間に通気経路をなす隙間を介在させつつ、シース部材の振れを有効に抑制することができる。
【0014】
なお、感温素子としては、感温部としてサーミスタ焼結体を用い、このサーミスタ焼結体に電極線の一部を埋設させたサーミスタ素子や、温度によって抵抗値が変化する金属抵抗体をセラミック基板上に形成したものを感温部として用い、この金属抵抗体に電極線を接続した基板型素子等を挙げることができる。また、有底筒状の金属チューブは、一部材からなるものに限定されず、複数部材が連結して形成されたものであっても良い。
【0015】
また、上記距離L1と距離L2との比L2/L1において上限値は1未満であれば特に問題ないが、両加締め部の軸線方向における加締め寸法を適度に確保することを考慮して、0.50以下であることが好ましい。
【0016】
さらに、先端側仮想線については、周方向における2点の加締め部をみたときに金属チューブの内周面とシースパイプの外周面とが面接触する場合、その面接触する部分の中央部(中心)同士を金属チューブの軸線方向に直交する向きに結ぶことで導くことができる。一方、周方向における2点の加締め部をみたときに金属チューブの内周面とシースパイプの外周面とが点接触する場合には、その点接触する箇所同士を金属チューブの軸線方向に直交する向きに結ぶことで先端側仮想線を導くことができる。なお、後端側加締め部同士を結ぶ後端側仮想線についても、上記先端側仮想線と同様にして導くことができる。
【0017】
ついで、上記温度センサであって、前記先端側仮想線と前記後端側仮想線とは、前記金属チューブの軸線方向からみたときに直交する関係を有していると良い。
【0018】
先端側加締め部同士を軸線方向に直交する向きに結んだ先端側仮想線と、後端側加締め部同士を軸線方向に直交する向きに結んだ後端側仮想線とを、金属チューブの軸線方向からみたときに直交させることで、周方向におけるシース部材の振れをより効果的に抑制することができる。
【0019】
さらに、上記いずれかに記載の温度センサの構成要件については、フランジの先端からシース部材の先端までの軸線方向に向けて図った距離L1が20mm以上であるものに適用することで、よりその効果が発揮される。つまり、金属チューブ内でのシース部材の振れは、シース部材の先端から突出する金属チューブの突き出し寸法が長く、且つフランジの先端からシース部材の先端までの上記距離L1が長いものにおいて発生し易いことから、上記距離L1が20mm以上の温度センサにおいて、上記発明の構成要件を適用することで、振動によるシース部材の振れを有効に抑制することが可能となる。
【0020】
さらに、上記いずれかに記載の温度センサであって、前記シース部材の前記金属芯線のうちで前記感温素子と接続された側とは反対側の部位に外部回路接続用のリード線が接続され、前記リード線と前記金属芯線との接続部分は、前記フランジの後端側に気密状態に接合される筒状の継手の内部に収納されており、前記リード線は、複数の電線を絶縁性の被覆部材にて被覆した形態で形成されていると良い。
【0021】
複数の電線を絶縁性の被覆管に被覆するようにしてリード線を形成した場合、互いの電線及び電線と被覆部材との間には隙間が生ずることになる。そして、この隙間によって、リード線の外部から被覆部材を介して継手の内部に比較的多くの空気を取り込むことができる。このことから、本発明の温度センサによれば、金属チューブの内部とセンサ自体(リード線)の外部との通気を、リード線の被覆部材の内部、継手の内部空間、金属チューブの内周面とシース部材の外周面との間の通気経路をなす隙間を通して良好に得ることができる。従って、金属チューブが酸化することがあっても、センサ自体の外部と金属チューブの内部との通気が良好に確保されるので、感温素子の電気的特性の変動を効果的に抑制することができる。なお、継手とフランジとの接合の手段は特に限定されず、レーザー溶接、プラズマ溶接、電子ビーム溶接、ロー付け接合等が挙げられる。
【0022】
さらに、上記いずれかに記載の温度センサであって、前記シースパイプの先端側端面から3.0mm以上離れた位置を加締めることで、前記先端側加締め部を形成すると良い。シースパイプの先端側端面近傍において、周方向にわたり先端側加締め部を形成した場合、シースパイプの内部に充填された絶縁粉末が加締めによって崩れ落ちる可能性がある。そして、絶縁粉末がシースパイプより崩れ落ちると、金属芯線の保持力が低下したり、シースパイプと金属芯線とが短絡するといった問題が生じるおそれがある。これに対して、シースパイプの先端側端面から3.0mm以上離れた位置に先端側加締め部を形成することで、加締め形成に伴うシースパイプの先端側端面近傍における絶縁粉末の崩れ落ちを防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の実施の形態である温度センサ1について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態の温度センサ1の構造を示す部分破断断面図である。また、図2は図1に示した温度センサ1の要部であるサーミスタ素子2近傍の拡大図である。この温度センサ1は、サーミスタ素子2を感温素子として用いたものであり、同温度センサ1を自動車の排気管に装着することにより、サーミスタ素子2を排気ガスが流れる排気管内に配置させて、排気ガスの温度検出に使用するものである。
【0024】
金属チューブ3は、先端側(図1における下側)が閉塞した有底筒状に形成されており、この先端側の内部にサーミスタ素子2を収納している。この金属チューブ3は、先端側が閉塞する一方で後端側が開口する有底筒状の第1筒状部31と、両端が開口する筒状の第2筒状部32とが、軸線方向に隣接配置される形態で構成されている。より具体的には、第2筒状部32の先端部の外周面を取り囲むように第1筒状部31が配置され、周方向にわたって形成される加締め部39によって加締め固定されると共に、その加締め部39に全周レーザー溶接されることによって一体化されている。なお、この第1筒状部31、第2筒状部32は、略同等の肉厚を有しており、後述するようにステンレス合金から形成されている。
【0025】
第1筒状部31は、サーミスタ素子2の感温部であるサーミスタ焼結体21を内部に収納している。なお、第1筒状部31のうちで第2筒状部32の先端部の外側面との間で重なり部37を生ずる部位(後端部36)よりも先端側には、第2筒状部32の外径よりも内径が小さく形成された小径部33が形成されている。また、第1筒状部31には、小径部33と後端部36とを繋ぐ段部38が形成されており、この段部38の内面に第2筒状部32の先端を当接させることで、第2筒状部32に対する第1筒状部31の軸線方向における位置決めを行っている。
【0026】
第1筒状部31の小径部33の内部には、感温部であるサーミスタ焼結体21の全体が収納される。そして、この小径部33の内部には、絶縁性部材であるセメント10が充填されている。より具体的には、サーミスタ焼結体21の外表面と第1筒状部31(詳細には小径部33)の内壁面との間にセメント10が介在するように、小径部33の内部にセメント10が充填されている。このようにセメント10が介在することで、振動等によるサーミスタ素子2の揺動が防止される。さらには、金属チューブ3(第1筒状部31)の受熱を、セメント10を介してサーミスタ素子2に効率良く伝熱することができ、温度検出の高速応答化を図ることができる。なお、本実施の形態に使用されるセメント10は、アルミナ粉末を主成分とする骨材と、Siを含むガラス成分とからなる。
【0027】
一方、第2筒状部32は、後端側がステンレス合金製のフランジ4の内側に挿通される形態で、同フランジ4に固定される。この第2筒状部32は、内部に後述するシース部材8の先端側を配置している。なお、第2筒状部32の軸線方向における離間した位置(部位)には、自身の外側からシース部材8(詳細には、後述するシース部材8のシースパイプ9の外周面)に向けて加締めることによって形成された先端側加締め部34と、後端側加締め部35とが備えられている。この先端側加締め部34と後端側加締め部35によって、第2筒状部32とシース部材8とは固定(加締め固定)されている。なお、シース部材8は第2筒状部32に対して両加締め部34、35により固定されるものであるが、後述するように、両加締め部34、35を除く第2筒状部32の内周面とシース部材8のシースパイプ9の外周面との間には、金属チューブ3の後端側から先端側に向かって空気を導く通気経路を形成するための隙間が形成されている。
【0028】
そして、本実施形態では、先端側加締め部34と後端側加締め部35とを、上述したように金属チューブ3の軸線方向において離間させた位置に形成してなるが、両加締め部34、35を近接させて形成するのではなく、以下の関係を満たすように形成している。具体的には、図1に示すように、フランジ4の先端から金属チューブ3の先端までの軸線方向に向けて測った距離をL1とし、後端側加締め部35から先端側加締め部34までの軸線方向に向けて測った最短距離をL2としたときに、L2/L1≧0.15の関係を満たすように両加締め部34、35を形成している。このようにして、上記距離L1に対する上記距離L2の比を0.15以上に設定することで、金属チューブ3のうちでフランジ4よりも先端側に突き出た部位の内部に位置するシース部材8の振れを有効に抑制することができる。なお、本実施形態において、上記距離L1は39mmであり、上記距離L2は10mmとした。
【0029】
ついで、先端側加締め部34の径方向断面(図1に示すA−A断面)を図8(a)に示す。図8(a)に示すように、先端側加締め部34は、第2筒状部32の外側から周方向において対向する2点をシースパイプ9に向かって加締めることで形成されている。そして、この先端側加締め部35が形成される部位の周方向において、先端側加締め部34を除く(より詳細には、第2筒状部32の内周面とシースパイプ9の外周面とが面接触する部位を除く)第2筒状部32の内周面とシースパイプ9の外周面との間には、金属チューブ3の後端側から先端側に向けて空気を導く通気経路を形成するための隙間S2が形成されている。
【0030】
この先端側加締め部34の先端は、図1に示すように、シースパイプ9の先端側端面から16mm離れた位置に形成されている。このように先端側加締め部34を、シースパイプ9の先端側端面から3.0mm離間させた位置に形成するようにしたことで、後述する先端側加締め部34の形成時に、シースパイプ9の内部に充填された絶縁粉末14が崩れ落ちるのを抑制することができる。
【0031】
また、後端側加締め部35の径方向断面(図1に示すB−B断面)を図8(b)に示す。図8(b)に示すように、後端側加締め部35も、先端側加締め部34と同様に、第2筒状部32の外側から周方向において対向する2点をシースパイプ9に向かって加締めることで形成されている。但し、後端側加締め部35と先端側加締め部34とは、金属チューブ3(第2筒状部32)の軸線方向からみたときに形成位置が異ならせている。このことについては、後述する。そして、この後端側加締め部35が形成される部位の周方向において、後端側加締め部35を除く(より詳細には、第2筒状部32の内周面とシースパイプ9の外周面とが面接触する部位を除く)第2筒状部32の内周面とシースパイプ9の外周面との間には、金属チューブ3の後端側から先端側に向けて空気を導く通気経路を形成するための隙間S3が形成されている。
【0032】
そして、この図8を援用して示すように、本実施形態では、先端側加締め部34同士を金属チューブ3(第2筒状部32)の軸線方向に直交する向きに結んだ先端側仮想線K1と、後端側加締め部35同士を同軸線方向に直交する向きに結んだ後端側仮想線K2とは直交する関係を有している。つまり、2点の先端側加締め部34と2点の後端側加締め部35とは、先端側仮想線K1と後端側仮想線K2とが直交関係をなすように、第2筒状部32の周方向においてそれぞれ形成されている。このような関係を有する形態で先端側加締め部34と後端側加締め部35を形成することで、両加締め部34、35が周方向における2点加締めにて形成されるにも関わらず、周方向におけるシース部材9の振れを効果的に抑制することができる。
【0033】
なお、本実施形態では、図8(a)に示すように、周方向において対向する2点の先端側加締め部34が、金属チューブ3(第2筒状部32)の内周面とシースパイプ9の外周面とが面接触する形態で形成されることから、その面接触する部分の中央部同士を結ぶことによって先端側仮想線K1を導いている。なお、図8(b)における後端側加締め部35同士を結んだ後端側仮想線K2についても、上記先端側仮想線K1と同様にして導いている。
【0034】
図1に戻り、フランジ4は、軸線方向に延びる鞘部42と、この鞘部42の先端側に位置し、径方向外側に向かって突出する突出部41とを有している。突出部41は、先端側に図示しない排気管の取付部のテーパ部に対応したテーパ形状を有する座面45を有する環状に形成されており、座面45が上記取付部のテーパ部に密着することで、排気ガスが排気管外部へ漏出するのを防止するようになっている。また、鞘部42は環状に形成される一方、先端側に位置する先端側段部44と先端側段部44よりも小さい外径を有する後端側段部43とを備える二段形状をなしている。
【0035】
第2筒状部32は、自身の先端側からフランジ4の後端側より挿入され、鞘部42の内側に圧入固定されている。そして、第2筒状部32の外周面と鞘部42の後端側段部43の内周面との重なり合う部分が、周方向にわたってレーザー溶接されている。
【0036】
フランジ4の周囲には、六角ナット部51及びネジ部52を有するナット5が回動自在に嵌挿されている。温度センサ1は、排気管の取付部にフランジ4の突出部41の座面45を当接させ、ナット5により固定される。また、フランジ4の内で鞘部42の先端側段部44の径方向外側には、筒状の継手6が気密状態で接合されている。具体的には、鞘部42の先端側段部44の外周面に継手6の内周面が重なり合うように、同継手6が鞘部42の先端側段部44に圧入され、継手6と先端側段部44とが周方向にわたってレーザー溶接されている。
【0037】
金属チューブ3における第2筒状部32、フランジ4及び継手6の内部には、一対の金属芯線7をシースパイプ9内に絶縁保持してなるシース部材8が配置される。シース部材8は、第2筒状部32に対し、上述したように先端側加締め部34、後端側加締め部35により加締め固定されている。このシース部材8の先端側から突出する金属芯線7は、サーミスタ素子2を構成する一対のPt/Rh合金製の電極線22に互いに抵抗溶接されることで接続されている。なお、一対の電極線22は、自身の先端部が軸断面六角形状をなすサーミスタ焼結体21の内部に埋設されており、サーミスタ焼結体21と同時に焼成されて形成されている。また、シース部材8は、SUS310Sからなるシースパイプ9と、SUS310Sからなる導電性の一対の金属芯線7と、シースパイプ9と各金属芯線7の間に充填される絶縁粉末14(図8参照)とから形成され、金属芯線7が絶縁状態でシースパイプ9に保持されている。
【0038】
継手6の内部にてシース部材8の後端側へ突き出す金属芯線7は、加締め端子11を介して一対の外部回路(例えば車両のECU等)接続用のリード線12に接続されている。一対の金属芯線7及び一対の加締め端子11は、絶縁チューブ15により互いに絶縁される。リード線12は、継手6の後端側開口に備えられる耐熱ゴム製の補助リング13に挿通される。補助リング13は、継手6の上から丸加締め或いは多角加締めされることにより、両者13、6が気密性を保ちながら互いに固定される。そして、排気ガスの温度変化に応じたサーミスタ焼結体21からの電気的出力は、電極線22、シース部材8の金属芯線7、リード線12を介して図示しない外部回路に取り出され、排気ガスの温度検出に用いられる。
【0039】
ここで、リード線12の径方向断面を図9に示す。リード線12は、中央部分の7本のステンレス線である第2電線17と、7本の第2電線17の周囲を取り囲む12本のニッケルメッキ軟銅線である第1電線18とを、四フッ化エチレン樹脂からなる絶縁性の被覆部材19にて被覆したものである。なお、各第1電線18と各第2電線17とは撚られた混合撚り線とされている。このように、被覆部材19内の第1電線18、第2電線17は複数本から構成されているため、各電線同士及び被覆部材19と第1電線18、第2電線17との間には、図9に示すように、隙間S1が形成されている。
【0040】
この排気ガスの温度を検出する温度センサ1は、1000℃にも達する高温環境下で使用されるため、各々の構成部材は十分な耐熱性を有している必要がある。そのため、金属チューブ3を構成する第1筒状部31及び第2筒状部32、フランジ4、金属芯線7は、Feを主成分とし、C、Si、Mn、P、S、Ni及びCrを含有する耐熱合金であるSUS310Sにより形成されている。また、継手6は、SUS304に形成されている。
【0041】
温度センサ1は、以下のようにして製造される。まず、SUS310S製の鋼板に深絞り加工を行って、肉厚0.3mm、内径2.7mm、外径3.3mm、全長(軸線方向における寸法)54mmをなし、両端が開口した第2筒状部32と、肉厚0.3mm、全長(軸線方向における寸法)13mmをなす有底筒状の第1筒状部31とを形成する。なお、第1筒状部31については、内径2.6mm、外径3.2mmの小径部33と、内径3.4mm、外径4.0mmの後端部36と、小径部33と後端部36とを繋ぐテーパ形状を有する段部38とが形成されるように加工を施した。また、別途SUS310Sの金属体に対して冷間鍛造又は/及び切削加工を施して、第2筒状部32を圧入固定するための内孔と、先端側段部44と後端側段部43とを有する二段形状をなす鞘部42と、この鞘部42の先端側に位置し、径方向外側に向かって突出する突出部41とを有するフランジ4を形成する。
【0042】
そして、第1工程として、サーミスタ素子2の電極線22とシース部材8の金属芯線7とを所定寸法だけ重なるように重ね合わせ、互いを抵抗溶接することによって、図3に示すようなシース部材8にサーミスタ素子2が接続された感温素子組立体Dを作製する。図3は、感温素子組立体Dの外観図を示している。
【0043】
なお、シース部材8を構成するシースパイプ9の先端側の所定領域には、後工程において、第1筒状部31と第2筒状部32とを加締め固定した際に形成される加締め部39が自身の外周面に接触しないように、径方向内側に向かって窪む凹部81を形成している。また、このシースパイプ9は、上記凹部81を除く部分の肉厚が0.3mm、外径が2.5mmとなるように形成されている。ついで、第2筒状部32をフランジ4の内孔に圧入固定し、第2筒状部32の外周面と鞘部42の後端側段部43の内周面との重なり合う部分を、周方向にわたってレーザー溶接する。
【0044】
そして、第2工程として、フランジ4にレーザー溶接された第2筒状部32内に感温素子組立体Dを挿入する。このとき、感温素子組立体Dのサーミスタ素子2が配置される側から、第2筒状部32の後端側の開口への挿入を開始する。そして、第2筒状部32の先端側からサーミスタ素子2のサーミスタ焼結体21を所定寸法L3(図5参照)だけ突き出させ、サーミスタ焼結体21が所定寸法L3突き出た時点で、感温素子組立体Dの第2筒状部32への挿入を終了する。その後、第2筒状部32の先端側から突き出した状態にある電極線22と金属芯線7との接続部に異常がないかどうか、さらには電極線22同士、金属芯線7同士が接触していないかを確認する。この確認作業にて感温素子組立体Dに異常無しと判断されると、続いて第2筒状部32と感温素子組立体Dとを固定する作業を行う。
【0045】
第2筒状部32と感温素子組立体Dとの固定については、以下の手順により行う。まず、第2筒状部32のうちで、フランジ4よりも先端側に突き出た部位であって且つフランジ4の先端に近接した部位を、シース部材8のシースパイプ9の外周面に向けて加締める。この加締め工程は、図4(a)及び(b)に示すように、加締め型Fを用いて、第2筒状部32の外側から周方向において対向する2点を加締めるようにして行う。これにより、2点の後端側加締め部35を形成する。
【0046】
ついで、後端側加締め部35よりも軸線方向先端側に離間した部位であって且つ凹部81よりも後端側の部位を、シース部材8のシースパイプ9の外周面に向かって加締める。この加締め工程についても、上述した加締め型Fを用い、第2筒状部32の外側から周方向において対向する2点を加締めるようにした。これにより、2点の先端側加締め部34を形成し、上記後端側加締め部35と共にシース部材8(感温素子組立体D)と第2筒状部32とを加締め固定する。このとき、先端側加締め部34と後端側加締め部35の周方向における形成位置及び第2筒状部32の軸線方向における最短距離L2が、上述した関係を満たすように、両加締め部34、35を適宜形成した。このようにして、第2筒状部32の先端側からサーミスタ焼結体21を所定寸法L3だけ突き出させた形態で、感温素子組立体Dと第2筒状部32とを一体的に組み付ける。感温素子組立体Dと第2筒状部32とが一体的に組み付けられた組付体構造の部分破断断面図を、図5に示す。
【0047】
なお、本実施の形態では、先端側加締め部34および後端側加締め部35の各加締め部を、軸線方向に沿った軸線長さが加締め幅よりも長い寸法を有するように形成している。具体的に、両加締め部34、35のそれぞれは、軸線長さL5を4.0mm、加締め幅Wを0.4mmとなるように形成した(図4参照)。このように各加締め部の軸線長さを加締め幅よりも長い寸法を有するように形成することで、第2筒状部32に対して細長いシース部材8を安定して固定することができる。
【0048】
ついで、感温素子組立体Dを組み付けた第2筒状部32に対して、第1筒状部31を組み付けてサーミスタ素子2を有底筒状の金属チューブ3の内部に収納させる第3工程を行う。まず、第2筒状部32の先端側から所定寸法L3だけ突き出たサーミスタ焼結体21の周囲を覆うように、セメント10となる絶縁性ペーストを塗布する。ついで、第2筒状部32の先端側から第1筒状部31を遊嵌状に且つ同軸状に挿入し、第1筒状部31の後端部36が第2筒状部32の先端部の外側面を取り囲むように、第2筒状部32に対して第1筒状部31を隣接配置させる。このとき、図6に示すように、第2筒状部32の先端部に遊嵌状態で所定寸法L4の重なり部37を生ずるように、且つサーミスタ素子2のサーミスタ焼結体21が絶縁性ペーストと共に第1筒状部31の小径部33に収納されるように、第1筒状部31を第2筒状部32に対して配置させる。
【0049】
ここで、本実施の形態では、第1筒状部31を第2筒状部32に挿入するにあたって、第1筒状部31の小径部33の後端側に連結する段部38の内面に第2筒状部32の先端が当接するまで挿入を行うことで、第2筒状部32に対する第1筒状部31の軸線方向における位置決めを行っている。つまり、本実施の形態では、第1筒状部31を第2筒状部32に遊嵌状且つ同軸状に挿入していき、第2筒状部32の先端が第1筒状部31の段部38の内面に当接した時点で、所定寸法L4の重なり部37が生ずるように、第1筒状部31の各寸法を予め調整しているのである。これにより、本実施の形態では、第1筒状部31の各寸法を適宜調整し、第2筒状部32の先端が第1筒状部31の段部38の内面に当接するように挿入を行うことで、第2筒状部32に対する第1筒状部31の軸線方向における重なり寸法(図6のL4に相当)を一義的に決めることができる。その結果、サーミスタ焼結体21を第1筒状部31の狙い位置に確実に配置させることが可能となる。
【0050】
ついで、第1筒状部31の後端部36と第2筒状部32の先端部の重なり部37であって、シース部材8のシースパイプ9に形成した凹部81を取り囲む部位において、外側に位置する第1筒状部31を内側に位置する第2筒状部32に向けて周方向に加締め、加締め部39を形成する。このとき、加締め部39がリードパイプ9の凹部81の表面に接触すると、第2筒状部32の内周面とシースパイプ9の外周面との間の通気経路が遮断されてしまうことから、この加締め部39はリードパイプ9の凹部81の表面に接触しないように形成した。なお、この加締めは、八方丸加締めにて行った。このようにして形成される加締め部39は、後述する全周レーザー溶接によるレーザー溶接部形成部位にあたるが、この加締め部39を形成することで、第1筒状部31と第2筒状部32との間の隙間量を減少させることができ、溶接強度に優れる全周レーザー溶接を行うことができる。
【0051】
そして、図7に示すように、この重なり部37に形成された加締め部39に対して、レーザー光LBを照射して全周レーザー溶接を行い、第1筒状部31と第2筒状部32とに跨るレーザー溶接部を形成して、両筒状部31、32を一体化する。その後、両筒状部31、32を一体化した組立体を加熱処理することで、絶縁性ペーストを固化させてセメント10を得る。
【0052】
ついで、公知の手法により、加締め端子11を用いてシース部材8の金属芯線7の後端部とリード線12とを電気的に接続する。その後、筒状の継手6を、鞘部42の先端側段部44の径方向外側に圧入して、継手6と先端側段部44を周方向にわたってレーザー溶接する。これにより、フランジ4に対して継手6を気密状態に固定する。そして、補助リング13やナット5等を適宜組み付ける。このようにして、温度センサ1の製造を完了する。
【0053】
このような本実施形態の温度センサ1においては、先端側加締め部34と後端側加締め部35とを金属チューブ3の軸線方向に対して間隔を持って形成するにあたり、フランジ4の先端からシースパイプ9の先端までの軸線方向に向けて測った距離をL1とし、後端側加締め部から先端側加締め部までの軸線方向に向けて測った最短距離をL2としたときに、L2/L1≧0.15の関係を満たすように形成している。さらに、金属チューブ3の軸線方向からみたときに、先端側加締め部34同士を軸線方向に直交する向きに結んだ先端側仮想線K1と、後端側加締め部35同士を軸線方向に直交する向きに結んだ後端側仮想線K2とが直交する関係を有するように、両加締め部34、35を形成している。これにより、両加締め部34、35が周方向における2点加締めにて形成されるにも関わらず、金属チューブ3内におけるシース部材8の振れを有効に抑制することができる。
【0054】
また、本実施形態の温度センサ1では、金属チューブ3の内周面とシースパイプ9の外周面との間に、金属チューブ3の後端側から先端側に向けて空気を導く通気経路を形成するための隙間を有している。そして、本実施形態では、センサ自体の外部からリード線12の被覆部材12内の隙間S1を介して大気が継手6の内部に入り込むことが許容され、その継手6の内部に入り込んだ大気は、金属チューブ3の内周面とシースパイプの外周面との間の通気経路(図8における隙間S2、S3含む)を介して金属チューブ3の先端側に良好に導かれる。よって、温度センサ1では、サーミスタ素子2を収納する金属チューブ3が酸化した場合にも、金属チューブ3内の酸素分圧の低下が抑えられ、サーミスタ素子2の抵抗特性の変動を抑制することができる。
【0055】
(実施形態2)
つぎに本発明の第2の実施形態について、図10を用いて説明する。この第2の実施形態における温度センサ100については、上述した実施形態の変形例というべきもので、本質的相違はないことから、同一部位には同一の符号を付し、相違点のみ説明する。なお、図10は、本実施形態の温度センサ1の構造を示す部分破断断面図である。
【0056】
すなわち、上述した実施形態では、金属チューブ3が第1筒状部31と第2筒状部32の複数部材からなるものにおいて具体化したが、本実施形態では、有底筒状の金属チューブ3が一部材からなるものにおいて具体化したものである。このような一部材からなる金属チューブ3を用いた場合においても、先端側加締め部34と後端側加締め部35とを上述した関係を満たす形態で形成することで、金属チューブ3内におけるシース部材8の振れを抑制できつつ、金属チューブ3の内周面とシースパイプ9の外周面との間の通気経路を良好に確保することができる。なお、本実施形態では、金属チューブ3を一部材にて形成したことから、上述した実施形態のように、シースパイプ9において径方向内側に向かって窪む凹部81を設ける必要は無い。
【0057】
以上において、本発明を実施の形態に即して説明したが、本発明は上述した具体的な実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、感温部をなすサーミスタ焼結体21の形状は、軸断面において六角形状に限定されず、円形状や楕円形状であっても良い。また、温度センサ1、100は、排気温センサのみならず、被測定流体として水や油等の液体が流れる流通路に取り付けられる温度センサにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1筒状部と第2筒状部を軸線方向に隣接配置して構成された有底筒状の金属チューブ内に、感温素子であるサーミスタ素子を収納した第1の実施形態における温度センサの全体構造を示す部分破断断面図である。
【図2】図1に示す温度センサにおいて、要部であるサーミスタ素子2近傍の拡大図である。
【図3】サーミスタ素子とシース部材とを組み付けた感温素子組立体の外観図である。
【図4】第2筒状部をシース部材のシースパイプの外周面に向けて加締める工程を模式的に示す図である。
【図5】第2筒状部の先端側から所定寸法サーミスタ素子(サーミスタ焼結体)を突き出させた状態で、感温素子組立体と第2筒状部を一体的に組み付けた構造を示す部分破断断面図である。
【図6】感温素子組立体を組み付けた第2筒状部の先端部の外側に、第1筒状部の後端側を所定寸法重なるようにして遊嵌状に配置させた状態を示す図である。
【図7】レーザーを照射して第1筒状部と第2筒状部を全周レーザー溶接する状態を模式的に示す図である。
【図8】(a)図1の温度センサにおいて、先端側加締め部の部位におけるB−B断面図、(b)図1の温度センサにおいて、後端側加締め部の部位におけるA−A断面図である。
【図9】第1の実施形態の温度センサにおけるリード線の径方向断面図である。
【図10】一部材からなる有底筒状の金属チューブ内に、感温素子であるサーミスタ素子を収納した第2の実施形態における温度センサの全体構造を示す部分破断断面図である。
【符号の説明】
1、100・・・温度センサ、2・・・サーミスタ素子、21・・・サーミスタ焼結体、22・・・電極線、3・・・金属キャップ、31・・・第1筒状部、32・・・第2筒状部、33・・・小径部、34・・・先端側加締め部、35・・・後端側加締め部、36・・・後端部、38・・・段部、37・・・重なり部、39・・・加締め部、4・・・フランジ、6・・・継手、7・・・金属芯線、8・・・シース部材、9・・・シースパイプ、10・・・セメント、12・・・リード線、14・・・絶縁粉末、17・・・第2電線、18・・・第1電線、19・・・被覆部材、D・・・感温素子組立体、K1・・・先端側仮想線、K2・・・後端側仮想線、L1・・・フランジの先端からシース部材のシースパイプの先端までの金属チューブの軸線方向に素って測った距離、L2・・・後端側加締め部から先端側加締め部までの金属チューブの軸線方向に沿って測った距離、S1、S2、S3・・・隙間。
Claims (4)
- 先端側が閉塞した筒状の金属チューブと、
温度によって電気的特性が変化する感温部とこれに設けられる一対の電極線とを有し、前記金属チューブの内部に収納される感温素子と、
前記金属チューブの内部に収納されると共に、前記感温素子の前記電極線と接続される一対の金属芯線をシースパイプ内に絶縁保持してなるシース部材と、
自身の先端から前記金属チューブの先端側を突出させる形態で、該金属チューブの外周面を取り囲むフランジと、
を備える温度センサであって、
前記金属チューブと前記シースパイプとは、前記金属チューブの軸線方向の離間した位置において、前記金属チューブの外側から周方向において対向する2点を加締めることで形成される先端側加締め部と後端側加締め部とによって固定されると共に、前記先端側加締め部と前記後端側加締め部を除く前記金属チューブの内周面と前記シースパイプの外周面との間に、前記金属チューブの後端側から先端側に向かって空気を導く通気経路を形成するための隙間を生ずる形態で固定されており、
前記フランジの先端から前記シースパイプの先端までの前記軸線方向に向けて測った距離をL1とし、前記後端側加締め部から前記先端側加締め部までの前記軸線方向に向けて測った最短距離をL2としたときに、L2/L1≧0.15の関係を有する一方、
前記先端側加締め部同士を前記軸線方向に直交する向きに結んだ先端側仮想線と、前記後端側加締め部同士を前記軸線方向に直交する向きに結んだ後端側仮想線とは、前記金属チューブの軸線方向からみたときに交差する関係を有していることを特徴とする温度センサ。 - 請求項1に記載の温度センサであって、
前記先端側仮想線と前記後端側仮想線とは、前記金属チューブの軸線方向からみたときに直交する関係を有している
温度センサ。 - 請求項1又は2に記載の温度センサであって、
前記距離L1は、20mm以上である
温度センサ。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の温度センサであって、前記シース部材の前記金属芯線のうちで前記感温素子と接続された側とは反対側の部位に外部回路接続用のリード線が接続され、前記リード線と前記金属芯線との接続部分は、前記フランジの後端側に気密状態に接合される筒状の継手の内部に収納されており、前記リード線は、複数本の導電性線材を絶縁性の被覆部材にて被覆した形態で形成されている
温度センサ。
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