JP4518843B2 - 固体レーザ装置 - Google Patents

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本発明は複数の波長を持つレーザ光線を射出可能とした固体レーザ装置に関するものである。
近年では医学治療の分野でのレーザ光線の利用が普及し、例えばレーザ光線を患部に照射し治療する医療用レーザ手術装置がある。
レーザ光線を利用した医療機械は、非接触で治療部位の光凝固、除去、切開等しており、又治療の種類により使用されるレーザ光線の色、即ち波長が異なっており、医療機械のレーザ光線射出源であるレーザ装置では複数の波長のレーザ光線を医療機械に供給することが望まれる。
複数の波長のレーザ光線を射出可能な従来のレーザ装置として特許文献1に示されるものがある。
図6に於いて説明する。
図6中、1はレーザ発振器、2は制御部、3は操作部を示しており、前記制御部2はレーザ発振器1から発せられるレーザ光線の波長の変更、レーザ光線の強度等の制御を行い、前記操作部3は波長を選択するスイッチ、レーザ光線照射条件を設定入力する為の各種スイッチが設けられている。
前記レーザ発振器1は励起光源である半導体レーザ4を有し、該半導体レーザ4から発せられるレーザ光線は第1共振部5、第2共振部6、第3共振部7に導かれる様になっている。
前記第1共振部5は第1光軸8a上に配設された第1反射鏡9、レーザ結晶11、半透過鏡である出力鏡12、該出力鏡12の反射光軸13上に設けられた第1波長変換用光学部材(非線形結晶)14a、第2反射鏡15aから構成されている。
前記第2共振部6は、第2光軸8bを有し、該第2光軸8bには該第2光軸8b上を移動可能に設けられた第2共振部用反射鏡16、前記第2光軸8b上に設けられた第2波長変換用光学部材(非線形結晶)14b、第3反射鏡15bを有し、前記第2共振部用反射鏡16は第2共振部用駆動部17によって移動され、前記反射光軸13と第2光軸8bとの交点に位置決めされる様になっている。
前記第3共振部7は、第3光軸8cを有し、該第3光軸8cには該第3光軸8c上を移動可能に設けられた第3共振部用反射鏡18、前記第3光軸8c上に設けられた第3波長変換用光学部材(非線形結晶)14c、第4反射鏡15cを有し、前記第3共振部用反射鏡18は第3共振部用駆動部19によって移動され、前記反射光軸13と第3光軸8cとの交点に位置決めされる様になっている。
上記レーザ装置に於いて、第1の波長を有するレーザ光線を射出する場合は、前記第2共振部用反射鏡16、前記第3共振部用反射鏡18を前記反射光軸13から後退させる。前記第1共振部5に入射したレーザ光線は、前記第1反射鏡9と前記第2反射鏡15aとの間で増幅され、前記出力鏡12を透過して射出される。
又、第2の波長を有するレーザ光線を射出する場合は、前記第2共振部用反射鏡16を前記反射光軸13と前記第2光軸8bとの交点に移動させ、前記第1反射鏡9と前記第3反射鏡15b間で構成される前記第2共振部6でレーザ光線を増幅させ、前記出力鏡12を透して射出させる。
又、第3の波長を有するレーザ光線を射出する場合は、前記第2共振部用反射鏡16を前記反射光軸13から後退させ、前記第3共振部用反射鏡18を前記反射光軸13と前記第3光軸8cとの交点に移動させ、前記第1反射鏡9と前記第4反射鏡15c間で構成される前記第3共振部7でレーザ光線を増幅させ、前記出力鏡12を透して射出させる。
而して、前記第2共振部用反射鏡16、第3共振部用反射鏡18の位置を選択することで、複数の波長を有するレーザ光線を射出することができる。
上記した従来のレーザ装置では、前記第2共振部用反射鏡16、前記第3共振部用反射鏡18を移動させる構成である為、駆動部、前記第2共振部用反射鏡16、前記第3共振部用反射鏡18のガイド機構が必要となり、機構が複雑である。又、前記第2共振部用反射鏡16、前記第3共振部用反射鏡18の停止位置はレーザ光線の射出効率に大きく影響する為、高精度が要求される。
この為、高精度が要求されるガイド機構、制御系等が必要となり、製作コストが掛るという問題があった。
特開2002−151774号公報
本発明は斯かる実情に鑑み、複数の波長のレーザ光線を射出可能であり、低コストで而も高精度を維持し、射出効率の向上が可能な固体レーザ装置を提供するものである。
本発明は、第1の光軸を有する第1の光共振器と、第2の光軸を有する第2の光共振器と、第3の光軸を有する第3の光共振器とを有し、前記第2の光軸と第3の光軸は交差し、第2の光軸と第3の光軸との交差部分に偏光反射板が設けられ、前記第1の光軸は前記第3の光軸が前記偏光反射板により前記第2の光軸と平行になる様に屈折されたものであり、前記第1の光軸及び第2の光軸に配置された第1波長変換用光学部材と、前記偏光反射板を通過する前記第3の光軸に配置された第2波長変換用光学部材と、前記偏光反射板を透過又は反射させる様に前記第1の光共振器の偏光を変換する偏光面変更手段とを具備し、前記第1の光共振器が発振する第1基本波と前記第2の光共振器が発振する第2基本波と前記第1波長変換用光学部材により和周波のレーザ光線が射出され、前記第3の光共振器が発振する第3基本波と前記第2波長変換用光学部材とから第2高調波のレーザ光線が射出される固体レーザ装置に係るものである。
又本発明は、前記偏光面変換手段は、前記第1の光共振器を構成するレーザ結晶を第1の光軸を中心として回転させることで、偏光を変換させる固体レーザ装置に係り、又前記偏光面変換手段は、前記第1の光共振器を構成するレーザ結晶と前記偏光反射板との間で複屈折部材を挿脱させることで、偏光を変換させる固体レーザ装置に係り、更に又前記偏光面変更手段は、前記第1の光共振器を構成するレーザ結晶と前記偏光反射板との間にあるEO素子(電気−光変換素子)であり、電気的に偏光を変換させる固体レーザ装置に係るものである。
本発明によれば、第1の光軸を有する第1の光共振器と、第2の光軸を有する第2の光共振器と、第3の光軸を有する第3の光共振器とを有し、前記第2の光軸と第3の光軸は交差し、第2の光軸と第3の光軸との交差部分に偏光反射板が設けられ、前記第1の光軸は前記第3の光軸が前記偏光反射板により前記第2の光軸と平行になる様に屈折されたものであり、前記第1の光軸及び第2の光軸に配置された第1波長変換用光学部材と、前記偏光反射板を通過する前記第3の光軸に配置された第2波長変換用光学部材と、前記偏光反射板を透過又は反射させる様に前記第1の光共振器の偏光を変換する偏光面変更手段とを具備し、前記第1の光共振器が発振する第1基本波と前記第2の光共振器が発振する第2基本波と前記第1波長変換用光学部材により和周波のレーザ光線が射出され、前記第3の光共振器が発振する第3基本波と前記第2波長変換用光学部材とから第2高調波のレーザ光線が射出されるので、複数の波長のレーザ光線を射出することが可能であり、複数の波長の選択は一方の光共振器の偏光を変えるだけであり、機構を簡単にすることができると共にレーザ光線の射出効率に対する偏光面角度の許容幅が大きい為、波長を選択した場合に高精度が維持できる。
本発明は、前記偏光面変換手段は、前記第1の光共振器を構成するレーザ結晶を第1の光軸を中心として回転させることで、偏光を変換させるので、波長を変換する場合に光軸方向のずれが生じなく、高精度が維持できる。
本発明は、前記偏光面変換手段は、前記第1の光共振器を構成するレーザ結晶と前記偏光反射板との間で複屈折部材を挿脱させることで、偏光を変換させるので、機構を簡単にすることができる。
又、本発明は、前記偏光面変更手段は、前記第1の光共振器を構成するレーザ結晶と前記偏光反射板との間にあるEO素子(電気−光変換素子)であり、電気的に偏光を変換させるので、波長変更の過程で偏光面変更手段の機械的変位が存在しないので、レーザ光線の射出効率を高く維持できる等の優れた効果を発揮する。
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
図1は第1の実施の形態を示しており、図中、21は第1レーザ光源部、22は第2レーザ光源部、23は第3レーザ光源部を示している。
前記第1レーザ光源部21は第1光軸24を有し、該第1光軸24上に第1集光レンズユニット25、第1凹面鏡26、励起用固体レーザ素子である第1固体レーザ媒質(第1レーザ結晶)27、偏光反射板37(後述)が配設され、前記第1光軸24は前記偏光反射板37により屈折され、前記第1光軸24の屈折された部分(以下第1光軸24′)に第1非線形光学媒質(第1波長変換用光学部材(NLO))28、第1出力鏡29が配設される。
前記第1集光レンズユニット25と対向して第1LD発光器(半導体レーザ:Laser Diode)31が配設され、該第1LD発光器31から発せられた励起光は、前記第1集光レンズユニット25に入射され、前記第1凹面鏡26を透過して前記第1集光レンズユニット25により前記第1レーザ結晶27に集光される。
前記偏光反射板37は偏光ビームスプリッタであり、前記第1レーザ結晶27で発振されるレーザ光線の偏光方向(例えばS偏光)と90°偏光方向が異なっている。従って、前記偏光反射板37はS偏光を反射し、P偏光を透過する様になっている。
前記第1レーザ結晶27は回転手段(図示せず)に支持されており、該回転手段は前記第1レーザ結晶27を前記第1光軸24を中心に第1の位置と第2の位置とに90°回転可能となっており、前記第1レーザ結晶27を回転することで該第1レーザ結晶27が発振するレーザ光線の偏光方向をS偏光からP偏光に変更可能となっている。
即ち、前記第1レーザ結晶27の第1の位置では、該第1レーザ結晶27が発振するレーザ光線の偏光方向(S偏光)は、前記偏光反射板37の偏光方向(P偏光)と90°異なっており、前記第1LD発光器31から射出されるレーザ光線は前記偏光反射板37で前記第1光軸24′上に反射される。又、前記第1レーザ結晶27を第2の位置とした場合は、該第1レーザ結晶27からのレーザ光線の偏光方向はP偏光となり、前記偏光反射板37の偏光方向と一致し、該偏光反射板37を透過する様になっている。
前記第1凹面鏡26の反射面、及び前記第1出力鏡29の反射面にはそれぞれ誘電体反射膜が形成される。前記第1レーザ結晶27は、前記第1LD発光器31からのレーザ光線の波長が809nmの場合、例えばNd:YVO4 が使用され、1064nmの波長でレーザ光線を発振する。その他Nd3+イオンをドープしたYAG(イットリウム アルミニウム ガーネット)等が採用され、YAGは、946nm、1064nm、1319nm等の発振線を有している。又、発振線が700〜900nmのTi(Sapphire)等を使用することができる。
前記第1波長変換用光学部材28の前記偏光反射板37側には誘電体反射膜55が形成される。前記第1波長変換用光学部材28としてはKTP(KTiOPO4 リン酸チタニルカリウム)が用いられる。尚、上記第1波長変換用光学部材28としてはKTPの他に、BBO(β−BaB2 O4 β型ホウ酸バリウム)、LBO(LiB3 O5 トリホウ酸リチウム)、KNbO3 (ニオブ酸カリウム)等も採用される。
前記第1凹面鏡26の誘電体反射膜は、前記第1LD発光器31からの励起光に対して高透過であり、且つ前記第1凹面鏡26と第1出力鏡29と第1レーザ結晶27からなる第1光共振器が発する発振波長(第1基本波)に対して高反射である。
前記第1出力鏡29の誘電体反射膜は、前記第1基本波と、第2凹面鏡35と第1出力鏡29と励起用固体レーザ素子である第2固体レーザ媒質(第2レーザ結晶)36からなる第2光共振器が発する発振波長(第2基本波)に対して高反射であり、前記第1波長変換用光学部材28による前記第1基本波と前記第2基本波との和周波(SFG:SUM FREQUENCY GENERATION)に対して高透過となっている。
前記第1波長変換用光学部材28の誘電体反射膜55は、前記第1基本波と前記第2基本波に対して高透過であり、和周波に対して高反射である。
前記第1レーザ光源部21では、前記第1凹面鏡26と前記第1出力鏡29と前記第1レーザ結晶27で第1光共振器が構成され、前記第1LD発光器31からの励起光を前記第1集光レンズユニット25を介して前記第1レーザ結晶27にポンピングさせると、前記第1凹面鏡26と前記第1出力鏡29との間で光が往復し第1基本波が発振する。
前記第2レーザ光源部22は第2光軸32を有し、該第2光軸32は前記偏光反射板37の位置で第3光軸30と例えば90°で交差し、前記第2光軸32上に第2LD発光器33、第2集光レンズユニット34、前記第2凹面鏡35、前記第2レーザ結晶36が配設され、前記第2光軸32の前記偏光反射板37を透過する部分は前記第1光軸24′と共有となっており、前記第1波長変換用光学部材28、第1出力鏡29も同様に前記第1レーザ光源部21と共有している。
前記第2レーザ光源部22では、前記第2凹面鏡35と前記第1出力鏡29と前記第2レーザ結晶36で第2光共振器が構成され、前記第2LD発光器33からの励起光を前記第2集光レンズユニット34を介して前記第2レーザ結晶36にポンピングさせると、前記第2凹面鏡35と前記第1出力鏡29との間でレーザ光線が往復し第2基本波が発振する。前記第2レーザ結晶36から発振されるレーザ光線はP偏光である。
前記第1波長変換用光学部材28は、2つの周波数のレーザ光線が入射されると、和の周波数を発生する。
前記第1光軸24と一部を共有し前記偏光反射板37を通過する前記第3光軸30の偏光反射板37通過部分には第2波長変換用光学部材38及び第2出力鏡39が配設され、前記第2波長変換用光学部材38の偏光反射板37側には誘電体反射膜56が形成される。前記第1凹面鏡26と前記第2出力鏡39間と前記第2波長変換用光学部材38とで第3光共振器を構成し第3基本波を発振する。前記第2波長変換用光学部材38は例えば波長1064nmを532nmの緑色レーザ光線に変換するSHG(SECOND HARMONIC GENERATION)−KTPである。前記第2出力鏡39は前記第2波長変換用光学部材38が変換した波長(緑色レーザ光線532nm)に対して高透過であり、第3基本波に対して高反射となっている。又、前記誘電体反射膜56は変換された波長に対して高反射であり、第3基本波に対して高透過となっている。
尚、前記第2レーザ結晶36には、Nd:YVO4 、Nd3+イオンをドープしたYAG(イットリウム アルミニウム ガーネット)、Ti(Sapphire)等が使用され、第2波長変換用光学部材38としてはKTP(KTiOPO4 リン酸チタニルカリウム)、BBO(β−BaB2 O4 β型ホウ酸バリウム)、LBO(LiB3 O5 トリホウ酸リチウム)、KNbO3 (ニオブ酸カリウム)が採用される。
前記第3レーザ光源部23は第4光軸42を有し、該第4光軸42上に第3LD発光器43、第3集光レンズユニット44、反射鏡45が配設され、前記第3LD発光器43は赤色レーザ光線を発する。前記第4光軸42は前記反射鏡45によって第4光軸42′に偏向される。
前記第2出力鏡39を通過する前記第3光軸30は反射鏡41で偏向され第4光軸42′と交差し、前記第3光軸30と第4光軸42′との交点には、第1ダイクロイックミラー46が配設されている。又、前記第1光軸24′と前記第4光軸42′とは交差し、第1光軸24′と第4光軸42′との交点に第2ダイクロイックミラー47が配設されている。
前記第1ダイクロイックミラー46は前記第3LD発光器43が発するレーザ光線、例えば赤色レーザ光線を透過し、赤色レーザ光線以外の波長のレーザ光線を反射するものである。前記第2ダイクロイックミラー47は、第1光軸24′からの前記第1基本波と前記第2基本波との和周波、例えばオレンジ色(1342nm+1064nm→593nm)の波長のレーザ光線を反射し、その他の波長を透過する様になっている。
尚、固体レーザ装置は前記第1LD発光器31、前記第2LD発光器33、第3LD発光器43の駆動状態を駆動制御する電源制御部(図示せず)を具備しており、該電源制御部は前記第1LD発光器31、前記第2LD発光器33、第3LD発光器43を独立して点滅可能、或は同期して光強度の制御が可能等種々の態様で制御が可能となっている。
以下、作動について説明する。
前記第1LD発光器31、前記第2LD発光器33を消灯し、前記第3LD発光器43を点灯すると、赤色レーザ光線は前記反射鏡45で反射され、前記第1ダイクロイックミラー46、前記第2ダイクロイックミラー47を透過する。従って、固体レーザ装置からは赤色レーザ光線が射出される。
前記第3LD発光器43を消灯し、前記第1レーザ結晶27を第1の位置とし、該第1レーザ結晶27を透過するレーザ光線の偏光方向をS偏光とし、前記偏光反射板37の偏光方向(P偏光)と90°異ならせた状態で、前記第1LD発光器31と前記第2LD発光器33とを点灯すると、前記第1LD発光器31からの励起光は前記第1レーザ結晶27を励起し前記第1凹面鏡26と前記第1出力鏡29間で第1基本波を発振し、前記第2LD発光器33からの励起光は前記第2レーザ結晶36を励起し前記第2凹面鏡35と前記第1出力鏡29間で第2基本波を発振する。
第1基本波と第2基本波から第1波長変換用光学部材28により和周波が発生されオレンジ色のレーザ光線となり、該オレンジ色のレーザ光線は前記第1出力鏡29を透過して射出され、前記第2ダイクロイックミラー47で反射され、固体レーザ装置からはオレンジ色のレーザ光線が射出される。
次に、前記第1レーザ結晶27を回転して第2の位置とし、前記第1LD発光器31を点灯し、前記第2LD発光器33、前記第3LD発光器43を消灯すると、前記第1LD発光器31からの励起光は前記第1レーザ結晶27で透過励起されることでP偏光となり、前記偏光反射板37を透過する。前記第1凹面鏡26と前記第2出力鏡39間で第3基本波が前記第2波長変換用光学部材38により波長変換され、例えば緑色レーザ光線が前記第2出力鏡39より射出される。緑色レーザ光線は前記反射鏡41、前記第1ダイクロイックミラー46で反射され、前記第2ダイクロイックミラー47を透過して固体レーザ装置からは緑色レーザ光線が射出される。
而して、固体レーザ装置からは赤色、オレンジ色、緑色の3色のレーザ光線を発することが可能である。又、前記第1レーザ結晶27は回転により位置が変更されるので、機構が簡単であると共に該第1レーザ結晶27の軸心方向の位置には変化がなく、高精度が維持される。尚、前記第1波長変換用光学部材28、第2波長変換用光学部材38に入射するレーザ光線の偏光面の角度許容幅は大きく、前記第1レーザ結晶27の回転支持手段の回転位置精度は高く要求されない。
上記第1の実施の形態では、前記第1レーザ結晶27が偏光依存性を持つ1軸性結晶、例えばNd:YVO4 の場合に有効である。又、前記第1レーザ結晶27が1軸性結晶でない場合は、以下に述べる方法が使用できる。
図2は第2の実施の形態の要部を示している。図2中、図1中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
該第2の実施の形態では、前記第1レーザ結晶27を固定し、該第1レーザ結晶27と前記偏光反射板37間に偏光面変更手段として複屈折部材であるλ/2板49を前記第1光軸24に対して挿脱可能としたものである。
前記λ/2板49が前記第1光軸24に対して挿入されていない状態では、前記第1LD発光器31からのレーザ光線はS偏光であり、前記偏光反射板37の偏光方向がP偏光であるとすると前記第1LD発光器31からのレーザ光線は前記偏光反射板37で反射され、前記第1凹面鏡26と前記第1出力鏡29間で第1基本波が発振される。前記第2LD発光器33からのレーザ光線はP偏光であり、前記第2レーザ結晶36を透過したレーザ光線は前記偏光反射板37を透過し、前記第2凹面鏡35と前記第1出力鏡29間で第2基本波が発振され、第1基本波と第2基本波とで和周波が発生され、前記第1出力鏡29より和周波(オレンジ色レーザ光線)が射出される。
前記第1光軸24に前記λ/2板49を挿入することで、該λ/2板49を透過した前記第1LD発光器31からのレーザ光線の偏光方向がP偏光となり、前記偏光反射板37を透過し、前記第1凹面鏡26と前記第2出力鏡39間で第3基本波が発振され、更に第2高調波(SHG)即ち緑色レーザ光線が前記第2出力鏡39より射出される。複屈折部材として、λ/2板49の代りに複数のλ/4板を組合わせて用いてもよい。
図3は第3の実施の形態を示している。図3中、図1中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
前記第1レーザ結晶27と前記偏光反射板37との間に偏光面変更手段51を配設したものである。
該偏光面変更手段51は図4に示される様に、EO素子(電気−光変換素子)、例えばポッケルス素子52及び該ポッケルス素子52に電圧を印加する制御電源53を具備している。
前記ポッケルス素子52はレーザ光線の入射面と射出面間に電圧を印加することで、直線偏光で入射したレーザ光線(S偏光)(図5(A)参照)を楕円偏光(図5(B)参照)にし、楕円の膨らみは印加する電圧の大きさにより決定されるものである。
従って、図3に於いて、和周波を射出する場合は、前記第1LD発光器31、前記第2LD発光器33を点灯し、前記ポッケルス素子52に電圧を印加しないでおく。前記第1凹面鏡26と前記第1出力鏡29間で第1基本波が発振され、前記第2凹面鏡35と前記第1出力鏡29間で第2基本波が発振され、第1基本波と第2基本波の合成により発生する和周波が前記第1出力鏡29を透過して射出される。
又、前記第1LD発光器31を点灯し、前記第2LD発光器33を消灯し、前記ポッケルス素子52に前記制御電源53より所要の電圧を印加すると、前記偏光反射板37には楕円偏光のレーザ光線が入射し、楕円の膨らみ分のレーザ光線が、該偏光反射板37を透過する。従って、前記第1凹面鏡26と前記第2出力鏡39間で第3基本波更に第2高調波(SHG)が発振され、第2高調波(緑色レーザ光線)が前記第2出力鏡39を透過して射出される。
尚、偏光面変更手段としては種々考えられ、例えば、前記第2LD発光器33から射出されるレーザ光線を円偏光とし、偏光方向の異なる2枚の偏光板を交互に挿脱する様にして、前記偏光反射板37に入射するレーザ光線の偏光方向を90゜変更する様にしてもよい。又、この場合、偏光板を回転してもよい。
又、前記第3レーザ光源部23を省略して、2色のレーザ光線を発する固体レーザ装置としてもよい。
更に又、適宜レーザ結晶、波長変換用光学部材を選択することで種々の色のレーザ光線を射出できることは言う迄もない。
本発明の第1の実施の形態を示す概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態の要部を示す模式図である。 本発明の第3の実施の形態の要部を示す模式図である。 本発明の第3の実施の形態に使用される偏光面変更手段の説明図である。 該偏光面変更手段の作用説明図である。 従来例の概略構成図である。
符号の説明
21 第1レーザ光源部
22 第2レーザ光源部
23 第3レーザ光源部
24 第1光軸
26 第1凹面鏡
27 第1レーザ結晶
28 第1波長変換用光学部材
29 第1出力鏡
31 第1LD発光器
32 第2光軸
33 第2LD発光器
35 第2凹面鏡
36 第2レーザ結晶
37 偏光反射板
38 第2波長変換用光学部材
39 第2出力鏡
43 第3LD発光器
49 λ/2板
51 偏光面変更手段

Claims (4)

  1. 第1の光軸を有し、第1の鏡と第1の出力鏡間で構成される第1の光共振器と、
    第2の光軸を有し、第2の鏡と前記第1の出力鏡間で構成される第2の光共振器と、
    第3の光軸を有し、前記第1の鏡と前記第2の出力鏡間で構成される第3の光共振器とを有し、
    前記第2の光軸と第3の光軸は交差し、
    第2の光軸と第3の光軸との交差部分に偏光反射板が設けられ、
    前記第1の光軸は前記第3の光軸が前記偏光反射板により前記第2の光軸と平行になる様に屈折されたものであり、
    前記第1の光軸及び第2の光軸に配置された第1波長変換用光学部材と、前記偏光反射板を通過する前記第3の光軸に配置された第2波長変換用光学部材と、前記偏光反射板を透過又は反射させる様に前記第1の光共振器の偏光を変換する偏光面変更手段とを具備し、
    該偏光面変更手段が偏光面を変更する前は、前記第1の鏡と前記第1の出力鏡間で前記第1の光共振器が構成され、
    第1の光共振器が発振する第1基本波と前記第2の光共振器が発振する第2基本波と前記第1波長変換用光学部材により和周波のレーザ光線が前記第1の出力鏡を介して射出され、
    前記偏光面変更手段が偏光面を変更した後は、前記第1の鏡と前記第2の出力鏡間で前記第3の光共振器が構成され、
    第3の光共振器が発振する第3基本波と前記第2波長変換用光学部材とから第2高調波のレーザ光線が前記第2の出力鏡を介して射出されることを特徴とする固体レーザ装置。
  2. 前記第1波長変換用光学部材の前記偏光器反射板側には前記和周波のレーザ光線を反射させる反射膜が形成され、
    前記第2波長変換用光学部材の前記偏光反射板側には前記第2高調波のレーザ光線を反射させる反射膜が形成される請求項1の固体レーザ装置。
  3. 前記偏光面変換手段は、前記第1の光共振器を構成し、1軸性結晶であるレーザ結晶を前記第1の光軸を中心として回転させることで、偏光を変換させる請求項1の固体レーザ装置。
  4. 前記偏光面変更手段は、前記第1の光共振器を構成するレーザ結晶と前記偏光反射板との間にあるEO素子(電気−光変換素子)であり、電気的に偏光を変換させる請求項1の固体レーザ装置。
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