JP4518625B2 - 電気二重層コンデンサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、充放電可能な電源用として有用な電気二重層コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来技術】
電気二重層コンデンサは、電極と電解液との界面においてイオンの分極によりできる電気二重層を利用したコンデンサで、コンデンサと電池の両方の機能を兼ね備えたものであり、従来のコンデンサと比較して大容量の静電容量を充電できるとともに、急速充放電が可能であることから、小型のメモリーバックアップ電源や自動車の駆動源等、大容量モータなどの補助電源として注目されている。
【0003】
従来の電気二重層コンデンサの一例としては、一対の板状の分極性電極間に板状のセパレータを介在させるとともに、前記分極性電極の他方の表面それぞれに板状の集電体を積層し、かつ該積層体を封止材にて封止した構成からなる積層型電気二重層コンデンサが知られている。
【0004】
例えば、特開平7−86098号公報では、集電体内部に凹部を形成し、該凹部内に分極性電極を形成するための活性炭を含有するペーストを流し込んで同時焼成することにより、集電体と分極性電極とを一体的に形成しこの間の内部抵抗を低減できることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の板状の分極性電極、セパレータ、集電体を用いる積層型の電気二重層コンデンサでは、製造工程における積層時あるいは使用時に各層間に位置ずれが発生し、積層体の接触状態を良好にして内部抵抗を低減するために積層体をかしめた際に、かしめ圧に圧力ムラが生じて内部抵抗が増大し電気二重層コンデンサの静電容量が低下する等の問題があった。
【0006】
また、上記特開平7−86098号公報の電気二重層コンデンサでは、焼成によって分極性電極が収縮してしまい、分極性電極が箱状の集電体容器高さよりも低くなる結果、分極性電極と、該分極性電極の表面に積層されるセパレータとの間に隙間が生じて内部抵抗が高くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、電気二重層コンデンサの製造時および使用時の位置ずれを防止でき、静電容量が高く、内部抵抗を低減できる電気二重層コンデンサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、分極性電極と集電体の構造について検討した結果、集電体内に貫通孔を設け、該貫通孔内に分極性電極表面に焼結にて一体的に形成した突起部を挿入することによって、分極性電極と集電体間の位置ずれを防止でき、積層体をかしめた時の圧力ムラを抑制できることから、内部抵抗を低減して静電容量を高めることができることを知見した。
【0009】
すなわち、本発明の電気二重層コンデンサは、一対の分極性電極間にセパレータを配設してなるセル本体を、集電体を介して複数積層してなるものであって、前記分極性電極の前記集電体との積層面に少なくとも1つの突起部が焼結にて一体的に形成されているとともに、該突起部が前記集電体に形成された貫通孔内に挿入されていることを特徴とするものである。
【0010】
ここで、前記集電体を介して隣接する前記分極性電極間が前記集電体の前記貫通孔内の前記突起部を介して接触していることが望ましく、特に、前記分極性電極の突起部の先端が、前記分極性電極に積層されている前記集電体を介して隣接する前記分極性電極内に埋設されているものであってもよい。
【0012】
また、本発明の他の電気二重層コンデンサは、一対の焼結した分極性電極間にセパレータを配設してなるセル本体を、集電体を介して複数積層してなるものであって、前記分極性電極内に凹部が焼結にて一体的に形成されており、該凹部内に前記集電体の少なくとも一部が埋設されていることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の電気二重層コンデンサの第一の実施態様についての概略断面図である図1、および図1の電気二重層コンデンサの集電体と分極性電極との積層部についての分解斜視図である図2を基に説明する。
【0015】
図1、2によれば、電気二重層コンデンサ1は、2枚の分極性電極2、2間にセパレータ3が配設、積層されてセル本体が形成されており、また、分極性電極2、2のセパレータ3の積層面とは反対の面には集電体4がそれぞれ積層、接着され、セル6を形成している。そして、隣接するセパレータ3、3間に位置する分極性電極2−集電体4−分極性電極2は、正極または負極をなし、セパレータ3を挟んで対向する分極性電極2−集電体4(−分極性電極2)が対極をなすように形成されている。
【0016】
本発明によれば、分極性電極2の集電体4との積層面に少なくとも1つの突起部7を焼結にて一体的に形成するとともに、分極性電極2の突起部7を該分極性電極2と積層される集電体4内に形成した貫通孔8内に挿入してなることが大きな特徴であり、これによって電気二重層コンデンサ1中の分極性電極2の体積比率を高めて小型化、大容量化が可能であり、かつ集電体4と分極性電極2の位置ずれを防止できることから積層体をかしめた時の圧力ムラを抑制でき、安定した静電容量を得ることができる。
【0017】
ここで、突起部7形成部以外の分極性電極2の厚みは、内部抵抗の低減の観点から1.5mm以下、特に0.6mm以下であることが好ましく、突起部7の形状は、局所的な応力集中をなくし容易に製造できる点で、断面が直径2〜10mmの円柱形状であることが望ましい。また、静電容量を高め、電解液の充填性を高めるとともに、分極性電極2と集電体4との間の内部抵抗を低めるためには、集電体4内に形成される貫通孔8の総面積が集電体4全体に対して4〜40%、特に10〜30%であることが望ましい。
【0018】
また、突起部7の配置は、図3の貫通孔8部分の拡大断面図に示すように(a)分極性電極2aの突起部7が集電体4を介して対向する分極性電極2bに接触しないものであってもよいが、集電体4を介して隣接する分極性電極2a、2b間が該集電体4の貫通孔8内の突起部7を介して接触することにより、分極性電極2a、2b内に含浸される電解液の含浸時の充填速度を速めることができる結果、電気二重層コンデンサ1の初期における静電容量不足および充電時間を短縮することができることから、図3(b)に示すように、分極性電極2aの突起部7aと分極性電極2bの突起部7bとが貫通孔8内で接触するもの、(c)分極性電極2aの突起部7aが分極性電極7b表面に接触するもの、(d)分極性電極2aの突起部7aが分極性電極2b内に埋設されるものであってもよい。
【0019】
したがって、突起部7の高さは、上記(b)の構成によれば集電体4の厚みの1/2程度、製造の容易性の点で上記(c)の構成によれば集電体4の厚みと同じ、または、上記(d)の構成によれば、集電体4の厚みより高く形成される。なお、上記(d)の構成によれば、前記分極性電極2b内に突起7aの先端部を挿入するための凹部9が形成される。
【0020】
ところで、分極性電極2は、高い比表面積を有する活性炭と、前記活性炭粒子を結合するバインダまたはその炭化物を主成分とするものであり、コンデンサの高静電容量を維持し、構造体として必要な強度を得るためには、前記活性炭の比表面積が1000〜2200m2/gであることが望ましい。
【0021】
なお、前記結合剤としてバインダを炭化した炭化物が含有される場合、前記活性炭粒子間に存在するが、前記活性炭層に占める割合が5〜50重量%であることが望ましく、これにより前記活性炭粒子間の焼結性及び結合性を高めることができる。
【0022】
さらに、分極性電極2は板状体からなり、コンデンサ製造時の取り扱いや使用時の振動、衝撃等に耐えうる機械的強度という信頼性の点でJISR1601に準じた室温における3点曲げ強度が30kPa以上、特に60kPa以上であることが望ましい。
【0023】
また、分極性電極2表面に形成される突起部7は、分極性電極2と同じ成分からなり一体的に形成されるものであることが望ましく、突起部7の形成方法としては、突起部7形成用の凹部を刻設した成形型を用いてプレス成形、ロール成形等によって形成するか、突起部7形成用の凹部を底面に刻設した石膏型を用いて鋳込み成形により形成することもできる。さらには、ドクターブレード、カレンダーロール等の公知のテープ成型法によりグリーンシートを作製し、突起部7形成用の凹部を刻設した成形型を用いて圧延することもできる。
【0024】
一方、集電体4は、導電性を有するアルミニウム、チタン、タンタル、白金、金等の金属箔、ステンレス鋼などにより形成され、分極性電極2、2間で電荷をやり取りするが、特に耐電圧の高い非水電解液に対する耐食性の点でアルミニウムを主体とする金属箔からなることが好ましく、耐電解液性の各種金属を使用することが好ましい。また、集電体4の厚みは内部抵抗を低減するためには薄いものが好ましいが組立て時の取り扱いなどによる破損を考慮すると0.02〜0.15mm程度が好ましく、さらに、集電体4と外部回路基板とを接続するために集電体4の外周部には端子部9が形成されることが望ましい。
【0025】
また、集電体4内に貫通孔8を形成するには、ドリル等により研削するか、またはレーザー照射等によって開孔することができ、さらには打抜き機によって打抜いて形成することもできる。
【0026】
他方、セパレータ3は、パルプやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニリデンフロライド(PVdF)等の有機フィルムまたはガラス繊維不織布及びセラミックスなどを用いることができ、分極性電極2、2間を絶縁するために形成されるものであるが、分極性電極2内に含有される電解液中のイオンを透過させることができる多孔質体により形成される。セパレータ3の厚みは、ショートを防止し、内部抵抗を低減するために0.02〜0.1mmの厚みが好ましい。
【0027】
また、分極性電極2と、セパレータ3には、硫酸や硝酸などの水溶液や、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、γ―ブチロラクトン(γ―BL)、N,N−ジメチルホルムアミド、スルホラン、3−メチルスルホラン等の非水溶媒とテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、4級スルホニウム塩、4級ホスホニウム塩等の電解質を組み合わせた非水電解液等の電解液が含浸されるが、本発明においては分解電圧の高い非水系電解液を用いることが望ましい。なお、前記電解質の前記非水系溶媒に対する溶解量は、0.5mol/l〜2.0mol/lとすることが安定し、かつ高い静電容量を得る点で好ましい。
【0028】
また、電気二重層コンデンサ1によれば、分極性電極2、2、セパレータ3、集電体4のセル複数層が封止材5によって密閉封止されている。封止材5は、袋状体からなり、分極性電極2、セパレータ3、集電体4の積層体を端子部9の一部を除いて封入するものであり、電気二重層コンデンサ1内に外気や水分等が浸入することを防止する。
【0029】
封止材5としては、例えば、少なくとも封止部に熱融着性を示す樹脂が配され、かつ、内部にアルミニウム等の金属箔を介在させたラミネートフィルム等を挙げることができる。具体的には、封止部側から外面に向かって積層した酸変性ポリプロピレン(PP)/ポリエチレンテレフタレート(PET)/Al箔/PETのラミネートフィルム、酸変性ポリエチレン(PE)/ナイロン/Al箔/PETのラミネートフィルム、アイオノマー/Ni箔/PE/PETのラミネートフィルム、エチレンビニルアセテート(EVA)/PE/Al箔/PETのラミネートフィルム、アイオノマー/PET/Al箔/PETのラミネートフィルム等を用いることができる。
【0030】
ここで、封止部側の樹脂は、酸変性ポリエチレン(PE)、酸変性ポリプロピレン(PP)、アイオノマー、エチレンビニルアセテート(EVA)等の防湿性、耐通気性、耐薬品性を有するものからなることが望ましい。なお、集電体4の端子部9は対極間で接触しない位置に配設されるが、セル6が複数層形成され同極の端子部9が複数本存在する場合には、これらを溶接等によって束ねることが望ましく、端子部9がさらにリード9aと接続されていてもよい。
【0031】
また、図1乃至3の電気二重層コンデンサ1では、分極性電極2内に突起部7を形成したものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、集電体の表面から所定の高さを分極性電極内に埋設したものであってもよい。そこで、本発明の第二の実施態様について、集電体と分極性電極との積層部の分解斜視図である図4を基に説明する。
【0032】
図4によれば、電気二重層コンデンサ10の分極性電極11の表面には凹部12が形成され、凹部12内には集電体13が埋設されており、これによって、コンデンサ中の分極性電極11の体積比率を高めて小型化、大容量化が可能で、かつ集電体13と分極性電極11の位置ずれを防止して安定した静電容量を得ることができる。
【0033】
分極性電極11の凹部12の深さは、分極性電極11の集電体13を介して対向する分極性電極(図示せず)との接触性を高め内部抵抗を低減する点で、集電体13の厚み以下であることが望ましく、特に、凹部12の深さは集電体13の半分程度の厚みであることが望ましい。また、集電体13を固定して位置ずれを防止する点で0.02〜0.10mmであることが望ましい。
【0034】
また、電気二重層コンデンサ10の静電容量を高め、電解液の充填性を高めるとともに、分極性電極11と集電体13との間の内部抵抗を低めるためには、分極性電極11表面に占める凹部12の面積比率が85〜97%であることが望ましい。
【0035】
なお、凹部12の周縁には集電体13に接続する端子部14を埋設するための溝部15が形成されることが望ましい。
【0036】
【実施例】
(実施例1)
BET値が2000m2/gの活性炭粉末試料100重量部に対して、ポリビニルブチラール(PVB)を50重量部混合して高速混合攪拌機にて攪拌し、得られた粉体を40メッシュでメッシュパスを行った後、多数の突起部を有する円筒状の成形型を用いてロール成形を行い、所定形状にカットして表面に突起部が形成されたシート状成形体を作製した。そして、該成形体を、真空中、900℃で熱処理を行い、直径8mm×高さ0.10mmの円柱形状の突起部を4つ有する50mm×50mm×厚み0.5mmの固形状活性炭質構造体を4枚作製した。
【0037】
一方、(株)日本高度紙社製のセルロースセパレータ52mm×52mm×厚み0.05mmをカットしてセパレータとし、また、50mm×50mm×厚み0.10mmでその一端に10mm×10mmの端子部を形成するとともに、分極性電極の突起部が形成される所定位置に、直径8mm貫通孔を形成したアルミニウム箔からなる集電体を打抜き機によって打ち抜いて準備した。なお、集電体中の貫通孔の数は、積層体内部に積層され両面に分極性電極を形成するものについては8個、積層体端部に積層され片側のみに分極性電極を積層するものについては4個形成した。
【0038】
また、電解質としてテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(Et4NBF4)を非水溶媒であるプロピレンカーボネート(PC)に溶解させて濃度1.0mol/lになるように調製した。
【0039】
そして、上述の固形状活性炭質構造体において突起部が形成された面が上記集電体表面に積層されるように載置するとともに、前記突起部を集電体の貫通孔内にそれぞれ挿入して、集電体の両面に固形状活性炭質構造体を積層した。さらに、これら2枚の固形状活性炭質構造体の集電体積層面とは反対の表面それぞれにセパレータを配設して積層体を形成した。なお、集電体の端子部は積層体の同じ側面側に、隣接する集電体間が接触せず1層おきに重なるようにして突出させた。そして、1層おきに重なる端子部同士を束ねるとともにその先端部に10mm(巾)×50mm(長さ)、厚さ0.2mmのリードを溶接固定した。
【0040】
そして、上記積層体をポリエチレンテレフタレート(PET)、Al箔、ポリエチレンテレフタレート(PET)、熱融着性樹脂フィルムの順に積層されたラミネートフィルムからなる袋状体の封止材内にリードの先端が開口部から突出するように挿入し、該袋状体内に電解液を所定量充填した後、200℃で袋状体の開口部を封着し、容量が100Fの電気二重層コンデンサを作製した。
【0041】
得られた電気二重層コンデンサについて、電流(I)0.15Aで電圧(V)3.0Vまで充電し、さらに2時間の定電圧充電を行い、電流(I)0.15Aで0Vまで放電したときに要する時間tを測定し、静電容量(C)=電流(I)×時間(t)/電圧(V)にて静電容量を測定したところ、100Fであった。また、上記充放電サイクルを1サイクルとして2サイクル以降、測定サイクル50まで繰り返した後でも静電容量は100Fであった。
【0042】
また、50個のコンデンサについて静電容量を測定し、そのばらつきを算出したところ、100±1Fであった。
【0043】
(実施例2)
実施例1の電気二重層コンデンサに対して、分極性電極(固形状活性炭質構造体)表面の突起部の高さを0.25mmとするとともに、集電体を介して隣接する分極性電極表面の突起部を埋設するため、直径8mm×深さ0.15mmの凹部を形成して、該凹部内に前記突起部を挿入する以外は、実施例1と同様に電気二重層コンデンサを作製した。
【0044】
実施例1と同様に評価した結果、1サイクル目の静電容量100F、2サイクル以降、測定サイクル50まで繰り返した後でも静電容量は100Fであり、静電容量のばらつきは100±1Fであった。
【0045】
(実施例3)
実施例1の分極性電極(固形状活性炭質構造体)に対して、該分極性電極の集電体積層面に、48mm×48mm×深さ0.05mmの凹部とそれと連結した10×10mmの端子部埋設用の溝部を形成した形状の分極性電極を作製し、2枚の分極性電極の凹部および溝内に48mm×48mm×厚さ0.10mmの集電体および10×10mmの端子部を収納して挟持する以外は、実施例1と同様に電気二重層コンデンサを作製した。
【0046】
実施例1と同様に評価した結果、1サイクル目の静電容量95F、2サイクル以降は測定サイクル50まで繰り返した後でも静電容量は100Fであり、静電容量のばらつきは100±1Fであった。
【0047】
(比較例)
実施例1の分極性電極に対して、突起部を形成せず平板状とし、かつ実施例1の集電体に対して、集電体内に貫通孔を形成しない以外は実施例1と同様に電気二重層コンデンサを作製し、評価した結果、1サイクル目の静電容量90F、2サイクル目では96F、3サイクル以降で測定サイクル50まで繰り返した後静電容量が100Fとなった。
【0048】
また、実施例1と同様に静電容量のばらつきを測定したところ、50個中2個についてはショートしてしまった。このショートしたコンデンサについて、内部の積層状態を観察した結果、分極性電極が位置ずれし、セパレータからはみ出して対極をなす集電体の端子部に接触していることを確認した。
【0049】
また、ショートしない他の48個のコンデンサについて静電容量のばらつきを測定した結果、97±3Fであった。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、分極性電極の表面に焼結にて一体的に突起部を設けて突起部を集電体の貫通孔に挿入するか、あるいは、分極性電極の表面に焼結にて一体的に凹部を設け該凹部内に集電体を収納することによって、分極性電極と集電体の位置ずれによるショートを防止することができるとともに、電解液の部材への均一な含浸性が高められた結果、充放電サイクルの早期段階で高い静電容量を確保できる電気二重層コンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気二重層コンデンサの一例についての概略断面図である。
【図2】図1の電気二重層コンデンサの集電体及び分極性電極の積層状態をしめす分解斜視図である。
【図3】本発明の電気二重層コンデンサの集電体の貫通孔と分極性電極の突起部との構成を説明するための概略断面図である。
【図4】本発明の電気二重層コンデンサの他の一例について、集電体及び分極性電極の積層状態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1、10 電気二重層コンデンサ
2、11 分極性電極
3 セパレータ
4、13 集電体
5 封止材
6 セル
7 突起部
8 貫通孔
9、14 端子部
9a リード
12 凹部
15 溝部
Claims (4)
- 一対の分極性電極間にセパレータを配設してなるセル本体を、集電体を介して複数積層してなる電気二重層コンデンサにおいて、前記分極性電極の前記集電体との積層面に少なくとも1つの突起部が焼結にて一体的に形成されているとともに、該突起部が前記集電体に形成された貫通孔内に挿入されていることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
- 前記集電体を介して隣接する前記分極性電極間が前記集電体の前記貫通孔内の前記突起部を介して接触していることを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
- 前記分極性電極の前記突起部の先端が、前記分極性電極に積層されている前記集電体を介して隣接する前記分極性電極内に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の電気二重層コンデンサ。
- 一対の分極性電極間にセパレータを配設してなるセル本体を、集電体を介して複数積層してなる電気二重層コンデンサにおいて、前記分極性電極内に凹部が焼結にて一体的に形成されており、該凹部内に前記集電体の少なくとも一部が埋設されていることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
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