JP4518348B2 - 商品陳列用ボード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、青果物等の商品を冷ケースやワゴン等に陳列する時に使用する商品陳列用ボードに関し、さらに詳しくは、商品を陳列する底板(スノコ)、背板、傾斜板などとして使用するとともに、転び止めや仕切等の陳列用品が組み付けることが可能な商品陳列用ボードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スーパーなどにおける青果用冷ケースやワゴン等において、オレンジやリンゴ等の丸物商品、ねぎやごぼう等の長物商品又はほうれん草やサラダ菜等の葉物商品などを陳列するに際しては、冷ケースやワゴン等を構成する陳列枠体に底板(棚板)を取り付け、この底板上に商品を載置することにより商品を陳列し、あるいは底板上に仕切板を載置することにより、底板上の商品を種別ごとに整理して陳列したり、また、陳列商品にボリューム感を持たせるとともに商品の見栄えをよくするために、底板自体を傾斜して取り付けたり、またはアンコと称するボリュームアップ用部材を底板上にセットし、このボリュームアップ用部材に葉物商品など商品を立て掛け状態に載せて陳列するようにしている。これにより、商品陳列をきれいに、かつ効果的に演出し、消費者の購買意欲を高めるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の商品陳列に使用される底板は、冷ケースやワゴン等を構成する陳列枠体に適合した専用の形状及び大きさに形成されているため、陳列枠体の形態が変更されたり、異なってくると、これらに適合した形状及び大きさの異なる種々の底板を用意しておかなければならず、コスト高になるという問題がある。また、従来における商品陳列用の底板は、商品を載せて陳列することを基本としているため、底板の使用形態が限定されてしまう。例えば底板を鉛直に配置し、この底板の前面に商品載置板を取り付けて商品を陳列するとか、あるいは底板を傾斜状態に配置してオレンジ等の商品を階段状に陳列しようとしても、これらの商品陳列は不可能であり、汎用性に欠けるという不具合があった。
【0004】
本発明は上記のような従来の問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、商品の陳列形態に応じた種々の使用形態に適用できるとともに、転び止めや仕切等の陳列用品の組み付けを可能にし、併せて塵埃の滞留しにくい、かつ通気性の良好な商品陳列用ボードを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、商品を陳列するボードであって、商品の陳列に必要な所定の表面積を有する平板状のボード本体を備え、前記ボード本体に該ボード本体の天面の全域に亘り通気を兼ねた陳列用品取付用の係合穴が所定の間隔で多数形成されており、前記係合穴は所定長さのスリット状をなし、このスリット状の係合穴が前記ボード本体の天面にマトリックス状に配列されており、前記スリット状係合穴は前記ボード本体の裏面へ貫通され、かつ該スリット状係合穴はボード本体の天面から裏面に行くにしたがい拡大された形状にしたことを特徴とする。
また、本発明は、商品を陳列するボードであって、商品の陳列に必要な所定の表面積を有する平板状のボード本体を備え、前記ボード本体に該ボード本体の天面の全域に亘り通気を兼ねた陳列用品取付用の係合穴が所定の間隔で多数形成されており、前記係合穴は所定長さのスリット状をなし、このスリット状の係合穴が前記ボード本体の天面にマトリックス状に配列されており、前記スリット状係合穴は前記ボード本体の裏面へ貫通され、かつボード本体の天面開口の下方近傍からホード本体の裏面に達する箇所に、天面側スリット状の溝幅より大きい幅を有する空洞を形成したことを特徴とする。
また、本発明は、商品を陳列するボードであって、商品の陳列に必要な所定の表面積を有する平板状のボード本体を備え、前記ボード本体に該ボード本体の天面の全域に亘り通気を兼ねた陳列用品取付用の係合穴が所定の間隔で多数形成されており、前記係合穴は前記ボード本体の一方の辺の全長に亘り延在するスリット状の溝から構成され、このスリット状の溝は前記ボード本体の他方の辺の方向に所定の間隔で多数平行に配列されており、前記スリット状溝の溝幅は前記ボード本体の天面から裏面方向に行くにしたがい拡大され、かつ前記スリット状溝の底部は一部を残して裏面に開口されていることを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、前記陳列用品は前記ボード本体上に陳列される商品の転び止め板、仕切板、載置板であり、これらの陳列用品は前記係合穴に係合することにより前記ボード本体に保持され、かつ前記ボード本体の天面を陳列される商品に応じて複数の領域に区画できるように構成されていることを特徴とする。また、本発明は、前記スリット状係合穴の内壁面または前記スリット状溝の内壁面に前記陳列用品を案内するリブが形成されていることを特徴とする。本発明はまた、前記ボード本体の前後及び左右の少なくとも一方の両端に、隣接するボード本体同士をその天面が一致するように連結する連結機構が設けられていることを特徴とする。
【0007】
本発明においては、商品陳列ボードが商品の陳列に必要な所定の表面積を有する平板状のボード本体から構成されているため、このボード本体を冷ケースやワゴンなどにおける商品陳列用の底板、背板、傾斜板などとして使用でき、ボード本体の汎用性が向上し、商品の陳列形態に応じた種々の使用形態に応用できる。
また、本発明においては、ボード本体にその天面の全域に亘り係合穴を所定の間隔で形成されていることにより、この係合穴を利用して仕切板は転び止め板などを取り付けることができ、これによって、ボード本体の天面を陳列商品に合わせて区画できるとともに、ボード本体を商品の陳列形態に応じて種々の使用形態に変更でき、かつボード本体自体の通気性を良好にできる。
また、本発明においては、係合穴をスリット状の穴またはスリット状の溝から構成され、かつこれら係合穴をボード本体の天面から裏面に行くにしたがい拡大された形状にすることにより、係合穴の塵埃による詰まりをなくし、係合穴の掃除も容易になる。
また、本発明においては、ボード本体の連結機構を利用して、隣接するボード本体同士を連結することにより、商品陳列用ボードの面積を前後及び左右方向に拡大することができ、これに伴い、商品陳列用ボードの面積を商品の陳列形態に合わせて変更することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1〜図16を参照して説明する。
まず、図1〜図6により本発明の第1の実施の形態について述べる。図1は本発明の第1の実施の形態における商品陳列用ボードの斜視図、図2は図1のA−A線に沿う係合穴部分の一例を示す拡大断面図、図3は本発明における係合穴部分の他の例を示す拡大断面図、図4は本発明における係合穴部分の更に他の例を示す拡大断面図、図5は本発明の第1の実施の形態における商品陳列用ボードの使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図、図6は本発明の第1の実施の形態における商品陳列用ボードの他の使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図である。
【0009】
図1において、商品陳列用ボード10は、商品の陳列に必要な所定の表面積を有する長方形で平板状の合成樹脂製ボード本体101を備える。このボード本体101には、所定長さのスリット状の係合穴102がボード本体101の天面全域に亘り、ボード本体101の縦・横方向に所定の間隔でマトリックス状に配列された状態に多数形成されている。このスリット状の係合穴102は、ボード本体101に通気機能を与えるとともに、図2〜図4に示す陳列用品11が係脱可能に差し込み得る構成になっている。
【0010】
また、上記スリット状の係合穴102は、図2に示すように、ボード本体101の天面(表面)から裏面へ貫通される構造になっており、そして、このスリット状係合穴102は、そのボード本体101の天面側開口102Aが陳列用品11の板厚に対応する間隔Aのスリット状の長穴になっているとともに、この天面側開口102Aからボード本体101の裏面に行くにしたがい間隔Bが略逆V字状に拡大された形状になっている。このような形状のスリット状係合穴102とすることにより、係合穴102に塵埃が溜ったり、詰まったりするのをなくし、かつ係合穴102の掃除が容易にできるようになっている。
【0011】
図3は、上記スリット状係合穴102の変形例を示すもので、この図3においては、スリット状係合穴102のボード本体天面側開口102Aを陳列用品11の板厚に対応する間隔Aのスリット状の長穴にするとともに、この天面側開口102Aの下方近傍からボード本体101の裏面に達する箇所に、天面側開口102Aの間隔Aより十分大きい間隔Bを有する空洞103を形成するようにしたものである。
この変形例においても、上記図2に示す場合同様な作用効果が得られる。
【0012】
図4は、上記スリット状係合穴102の他の変形例を示すもので、この図4においては、スリット状係合穴102のボード本体天面側開口102Aを陳列用品11の板厚に対応する間隔Aのスリット状の長穴にするとともに、この天面側開口102Aの下方近傍からボード本体101の裏面に達する箇所の相対向する一方の側面102Bを斜めにカットすることにより、天面側開口102Aの面積より大きい面積の空洞104を形成するようにしたものである。
この他の変形例においても、上記図2に示す場合同様な作用効果が得られる。
【0013】
次に、本発明の第1の実施の形態における商品陳列用ボード10の使用例について図5を参照して説明する。図5において、同図(A)に示す陳列用品は、同図(B)に示すボード本体101の長尺方向の寸法に相当する長さの透明アクリル材等からなる短冊状の転び止め板111を構成し、この転び止め板111の下端縁には、ボード本体101の長尺方向に配列された各スリット状係合穴102に係脱可能に差し込まれる係合片111Aが転び止め板111の長手方向にスリット状係合穴102の間隔と同一の間隔で多数形成されている。
【0014】
上記転び止め板111は、その係合片111Aをボード本体101の長尺方向に配列された各スリット状係合穴102に差し込むことにより、図5の(B)に示すようにボード本体101に対し鉛直な姿勢に取り付けられる。
そして、商品陳列用ボード10を水平面に対して所定の角度θ傾斜させた状態で青果等の商品を陳列する場合は、図5の(B)に示すように、複数枚の転び止め板111を所定の間隔をおいてボード本体101に取り付け、この各転び止め板111の上面側に位置するボード本体101上に商品を載置することにより、傾斜する商品陳列用ボード10上に商品を転落させることなく陳列することができる。この場合、ボリューム感のある商品陳列が可能になる。
【0015】
次に、本発明の第1の実施の形態における商品陳列用ボード10の他の使用例について図6を参照して説明する。図6において、同図(A)に示す陳列用品は、同図(B)に示すボード本体101の長尺方向の寸法に相当する長さ、またはその1/2の長さ寸法に相当する長さの透明アクリル材等からなる転び止め板112を構成し、この転び止め板112は略V字状に折り曲げ加工することにより形成される水平な商品載置片112Aと支持片112Bを有し、支持片112Bの下端縁には、ボード本体101の長尺方向に配列された各スリット状係合穴102に係脱可能に差し込まれる係合片112Cが転び止め板112の長手方向にスリット状係合穴102の間隔と同一の間隔で多数形成されている。
【0016】
上記転び止め板112は、その係合片112Cをボード本体101の長尺方向に配列された各スリット状係合穴102に差し込むことにより、図6の(B)に示すようにボード本体101に取り付けられる。この時、商品載置片112Aの下端縁はボード本体101の天面に接触した状態におかれる。そして、商品陳列用ボード10を水平面に対して所定の角度θ傾斜させた状態で青果等の商品を陳列する場合は、図6の(B)に示すように、長尺の転び止め板112をボード本体101の最下端箇所に取り付け、更に、ボード本体101を左右に2等分して、この各領域のボード本体101には複数枚の短尺の転び止め板112を陳列される商品のサイズに対応する所定の間隔で平行に取り付ける。これにより、ボード本体101の天面は複数の領域に区画され、かつ各転び止め板112の商品載置片112Aは水平な姿勢に保持される。この状態で、各転び止め板112の商品載置片112Aの上面上に商品を載置することにより、傾斜する商品陳列用ボード10上に商品を転落させることなく陳列することができる。この場合、ボリューム感のある商品陳列が可能になるほか、同一の商品陳列用ボード10上に種類の異なる商品を整理して陳列することができる。
【0017】
次に、図7〜図13により本発明の第2の実施の形態について述べる。図7は本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの斜視図、図8は本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの一部を切り欠いて示す斜視図、図9は本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの変形例を示す一部切欠きの斜視図、図10は図9における要部の拡大断面図、図11は本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図、図12は本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの他の使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図、図13は本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの更に他の使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図である。
【0018】
図7において、商品陳列用ボード20は、商品の陳列に必要な所定の表面積を有する長方形で平板状の合成樹脂製ボード本体201を備える。このボード本体201には、ボード本体201の長尺方向の全長に亘り延在するスリット状の溝からなる係合穴202がボード本体201の短尺方向に所定の間隔で多数平行に形成されている。このスリット状の溝からなる係合穴202は、ボード本体201に通気機能を与えるとともに、図10に示す陳列用品21が係脱可能に差し込み得る構成になっている。
【0019】
また、上記スリット状溝からなる係合穴202の幅はボード本体201の天面から裏面方向に行くにしたがい拡大され、そして、このスリット状溝からなる係合穴202の底部は、図8に示すように、その一部を連結部203として部分的に残した状態でボード本体201の裏面に開口されている。このような形状の係合穴202とすることにより、係合穴202に塵埃が溜ったり、詰まったりするのをなくし、かつ係合穴202の掃除が容易にできるようのなっている。また、図9及び図10に示すように、各連結部203間に位置するスリット状溝からなる係合穴202の相対向する内壁面には、係合穴202に差し込まれる陳列用品21を案内するリブ204が形成されている。
【0020】
次に、本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボード20の使用例について図11を参照して説明する。図11において、同図(A)に示す陳列用品は、同図(B)に示すボード本体201の長尺方向の寸法に相当する長さの透明アクリル材等からなる短冊状の転び止め板211を構成し、この転び止め板211の下端縁部をスリット状溝からなる係合穴202に差し込むことにより、転び止め板211は図11の(B)に示すようにボード本体201に対し鉛直な姿勢に取り付けられる。そして、商品陳列用ボード20を水平面に対して所定の角度θ傾斜させた状態で青果等の商品を陳列する場合は、図11の(B)に示すように、複数枚の転び止め板211を所定の間隔をおいてボード本体201に取り付け、この各転び止め板211の上面側に位置するボード本体201上に商品を載置することにより、傾斜する商品陳列用ボード20上に商品を転落させることなく陳列することができる。この場合、ボリューム感のある商品陳列が可能になる。
【0021】
次に、本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボード20の他の使用例について図12を参照して説明する。図12において、同図(A)に示す陳列用品は、同図(B)に示すボード本体201の長尺方向の寸法に相当する長さ、またはその1/2の長さ寸法に相当する長さの透明アクリル材等からなる転び止め板212を構成し、この転び止め板212は略V字状に折り曲げ加工することにより形成される水平な商品載置片212Aと支持片212Bを有している。
【0022】
このような構成の転び止め板212は、その支持片212Bの下端縁部をボード本体201の長尺方向に配列された各スリット状溝からなる係合穴202に差し込むことにより、図12の(B)に示すようにボード本体201に取り付けられる。この時、商品載置片212Aの下端縁はボード本体201の天面に接触した状態におかれる。そして、商品陳列用ボード210を水平面に対して所定の角度θ傾斜させた状態で青果等の商品を陳列する場合は、図12の(B)に示すように、複数枚の転び止め板212を所定の間隔をおいてボード本体201に取り付ける。この時の各転び止め板212の商品載置片212Aは水平な姿勢に保持される。かかる状態で、各転び止め板212の商品載置片212Aの上面上に商品を載置することにより、傾斜する商品陳列用ボード20上に商品を転落させることなく陳列することができる。この場合、ボリューム感のある商品陳列が可能になる。
【0023】
次に、本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボード20の更に他の使用例について図13を参照して説明する。図13において、同図(A)に示す陳列用品は、同図(B)に示すボード本体201の短尺方向の寸法に相当する長さの透明アクリル材等からなる縦仕切板215を構成し、この縦仕切板215の下端縁にはボード本体201の係合穴202に係合される突起215Aが形成されている。また、図13の(B)において、ボード本体201の長尺方向の寸法の1/3以下の長さに相当する陳列用品は、透明アクリル材等からなる横仕切板216を構成している。
【0024】
このような縦仕切板215及び横仕切板216を用いてボード本体201の商品陳列領域を商品の種類等により区画する場合は、例えば図13(B)に示すように、ボード本体201の長尺方向の両端箇所とボード本体201の天面を長尺方向に3等分する箇所に縦仕切板215をボード本体201の短尺方向に延在して配置し、この各縦仕切板215の突起215Aを係合穴212に差し込むことにより縦仕切板215をボード本体201に取り付ける。そして、縦仕切板215で区画された各領域のボード本体201には、複数枚の横仕切板216を陳列される商品のサイズに対応する所定の間隔で平行に取り付ける。これにより、ボード本体201の天面は複数の商品陳列領域に区画される。この状態で、各横仕切板216と各縦仕切板215で区画された各商品陳列領域内に商品を入れることにより、傾斜する商品陳列用ボード20上に商品を転落させることなく陳列することができる。この場合、ボリューム感のある商品陳列が可能になるほか、同一の商品陳列用ボード20上に種類の異なる商品を整理して陳列することができる。
【0025】
次に、図14〜図16により本発明の第3の実施の形態における商品陳列用ボードについて説明する。図14は本発明の第3の実施の形態における商品陳列用ボードの斜視図、図15は図14のB部分における連結機構を拡大して示す斜視図、図16は図14のC部分における連結機構を拡大して示す斜視図である。図14において、ボード本体201の長尺方向(左右方向)の両端と、ボード本体201の短尺方向(前後方向)の両端には、隣接するボード本体201同士をその天面が同一平面となるように連結する連結機構31、32がそれぞれ設けられいる。
【0026】
上記連結機構31は、隣接するボード本体201同士を短尺方向(前後方向)に連結するもので、図15に示すように、ボード本体201の短尺方向の一方の端面にボード本体201の長尺方向に所定の間隔で設けた複数のL字状係止部311と、ボード本体201の短尺方向の他方の端面にボード本体201の長尺方向に所定の間隔で設けた複数の逆L字状係止部312とから構成され、ボード本体201のL字状係止部311に、隣接するボード本体201の逆L字状係止部312を係合することにより、ボード本体201同士をその天面が一致する状態に連結することができる。また、上記連結機構32は、隣接するボード本体201同士を長尺方向(左右方向)に連結するもので、図16に示すように、ボード本体201の長尺方向の一方の端面にボード本体201の短尺方向に所定の間隔で設けた複数の凸部321と、ボード本体201の長尺方向の他方の端面にボード本体201の短尺方向に所定の間隔で設けた複数の凹部322とから構成され、ボード本体201の凸部321を、隣接するボード本体201の凹部322に係合することにより、ボード本体201同士をその天面が一致する状態に連結することができる。
【0027】
上記のような本発明の第3の実施の形態によれば、連結機構31、32を利用して隣接するボード本体201同士を連結することにより、商品陳列用ボードの面積を前後及び左右方向に拡大することができ、これに伴い、商品陳列用ボードの面積を商品の陳列形態に合わせて変更することができる。
【0028】
なお、上記第1の実施の形態では、係合穴102の内壁面に案内用のリブを有しない場合について説明したが、本発明はこれに限らず、係合穴102の内壁面に案内用のリブを設けるようにしてもよい。
また、本発明においては、第1の実施の形態に示す商品陳列用ボード10にも上記第3の実施の形態に示すような連結機構を設けるようにしてもよい。
また、本発明における商品陳列用ボード10、20の使用形態は、図5、図6及び図11〜図13に示す使用例のものに限らず、商品陳列用ボード10、20をワゴンなどの商品陳列用底板として適用できるほか、陳列商品の背板などとしても利用することができる。
また、本発明における陳列用品取付用の係合穴102、202は、上記実施の形態に示すスリット状のもの、またはスリット状の溝に限らず、転び止めや仕切等の陳列用品が金属線で構成される場合は、その係合穴を丸穴、楕円穴などとしてもよい。
また、本発明における連結機構31、32は、上記図14〜図16に示す構成のものに限定されないことは勿論である。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、商品陳列ボードが商品の陳列に必要な所定の表面積を有する平板状のボード本体から構成されているため、このボード本体を冷ケースやワゴンなどにおける商品陳列用の底板、背板、傾斜板などとして使用でき、ボード本体の汎用性が向上し、商品の陳列形態に応じた種々の使用形態に応用できる。
また、本発明によれば、ボード本体にその天面の全域に亘り係合穴を所定の間隔で形成されていることにより、この係合穴を利用して仕切板は転び止め板などを取り付けることができ、これによって、ボード本体の天面を陳列商品に合わせて区画できるとともに、ボード本体を商品の陳列形態に応じて種々の使用形態に変更でき、かつボード本体自体の通気性を良好にできる。
また、本発明によれば、係合穴をスリット状の穴またはスリット状の溝から構成し、かつこれら係合穴をボード本体の天面から裏面に行くにしたがい拡大された形状にすることにより、係合穴の塵埃による詰まりをなくし、係合穴の掃除も容易になる。
また、本発明によれば、ボード本体の連結機構を利用して、隣接するボード本体同士を連結することにより、商品陳列用ボードの面積を前後及び左右方向に拡大することができ、これに伴い、商品陳列用ボードの面積を商品の陳列形態に合わせて変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における商品陳列用ボードの斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う係合穴部分の一例を示す拡大断面図である。
【図3】本発明における係合穴部分の他の例を示す拡大断面図である。
【図4】本発明における係合穴部分の更に他の例を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における商品陳列用ボードの使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における商品陳列用ボードの他の使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの変形例を示す一部切欠きの斜視図である。
【図10】図9における要部の拡大断面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの他の使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における商品陳列用ボードの更に他の使用例を示す陳列用品及び該陳列用品をボード本体に組み付けた状態の斜視図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態における商品陳列用ボードの斜視図である。
【図15】図14のB部分における連結機構を拡大して示す斜視図である。
【図16】図14のC部分における連結機構を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
10、20 商品陳列用ボード
101 ボード本体
102、202 係合穴
111、112 転び止め板
204 リブ
211 212 転び止め板
215 縦仕切板
216 横仕切板
31、32 連結機構
Claims (6)
- 商品を陳列するボードであって、商品の陳列に必要な所定の表面積を有する平板状のボード本体を備え、前記ボード本体に該ボード本体の天面の全域に亘り通気を兼ねた陳列用品取付用の係合穴が所定の間隔で多数形成されており、
前記係合穴は所定長さのスリット状をなし、このスリット状の係合穴が前記ボード本体の天面にマトリックス状に配列されており、
前記スリット状係合穴は前記ボード本体の裏面へ貫通され、かつボード本体の天面から裏面に行くにしたがい拡大された形状にしたことを特徴とする商品陳列用ボード。 - 商品を陳列するボードであって、商品の陳列に必要な所定の表面積を有する平板状のボード本体を備え、前記ボード本体に該ボード本体の天面の全域に亘り通気を兼ねた陳列用品取付用の係合穴が所定の間隔で多数形成されており、
前記係合穴は所定長さのスリット状をなし、このスリット状の係合穴が前記ボード本体の天面にマトリックス状に配列されており、
前記スリット状係合穴は前記ボード本体の裏面へ貫通され、かつボード本体の天面開口の下方近傍からホード本体の裏面に達する箇所に、天面側スリット状の溝幅より大きい幅を有する空洞を形成したことを特徴とする商品陳列用ボード。 - 商品を陳列するボードであって、商品の陳列に必要な所定の表面積を有する平板状のボード本体を備え、前記ボード本体に該ボード本体の天面の全域に亘り通気を兼ねた陳列用品取付用の係合穴が所定の間隔で多数形成されており、
前記係合穴は前記ボード本体の一方の辺の全長に亘り延在するスリット状の溝から構成され、このスリット状の溝は前記ボード本体の他方の辺の方向に所定の間隔で多数平行に配列されており、
前記スリット状溝の溝幅は前記ボード本体の天面から裏面方向に行くにしたがい拡大され、かつ前記スリット状溝の底部は一部を残して裏面に開口されていることを特徴とする商品陳列用ボード。 - 前記陳列用品は前記ボード本体上に陳列される商品の転び止め板、仕切板、載置板であり、これらの陳列用品は前記係合穴に係合することにより前記ボード本体に保持され、かつ前記ボード本体の天面を陳列される商品に応じて複数の領域に区画できるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の商品陳列用ボード。
- 前記スリット状係合穴の内壁面または前記スリット状溝の内壁面に前記陳列用品を案内するリブが形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の商品陳列用ボード。
- 前記ボード本体の前後及び左右の少なくとも一方の両端に、隣接するボード本体同士をその天面が一致するように連結する連結機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の商品陳列用ボード。
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