JP4516173B2 - マッサージ枕 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誰でも手軽に且つ適切にマッサージを受けられるようにするマッサージ枕に関する。
【0002】
【従来の技術】
人の身体の各部分に対し所定のマッサージ効果を与えるマッサージ器は、手に持って使う小さなものから椅子状、マット状などの大きいものまで様々な形状のものが従来から用いられ、また、マッサージ動作機構にも機械的に動きを発生させる方式や空気による容器の膨張・収縮を用いる方式など、多様な方式が採用されている。
【0003】
こうした従来のマッサージ器のうち、マット上に仰向けで寝た状態の人に対しマッサージ効果を与えるエアマットタイプのものは、身体の多くの箇所に同時にマッサージ効果を与えることができると共に、機械式に比べると軽量であり、非使用時には折畳んで容易に持運べ、収納にも便利であるという特長を有し、従来から広く用いられてきた。このようなエアマットタイプのマッサージ器の一例を図11に示す。図11は従来のマッサージ器の斜視図である。
【0004】
前図に示す従来のマッサージ器100は、中空体のマット101と、このマット101内部に収納されて空気の注入、排出で膨張・収縮する複数の空気セル102と、この空気セル102に対し空気の加圧注入、吸引排出を行う空気注入排出装置103とを備える構成である。
この従来のマッサージ器100では、人がマット101上に仰向けに寝た状態で空気注入排出装置103を作動させ、空気セル102に対する空気の注入、排出を適宜切換えて空気セル102の膨張・収縮を繰返させ、膨張時には身体に対する押圧力を発生させると共に収縮時には押圧状態を解除して、人の肩から背中、さらに腰から脚にかけて揉みとほぼ同等のマッサージ効果を与えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマッサージ器は以上のように構成されていたことから、マットとして用いる関係上、占有面積が大きくなり、設置する場所が限られると共に、一旦空気を抜いて折畳まないと容易に持運んで場所を変えることができず、不便であるという課題を有した。
【0006】
また、マッサージの対象はマット101表面に接触する背中・腰部分などが主であり、コリの起りやすい首から肩にかけての部分はマット101表面とうまく接触せず、これらの部分に対しマッサージ効果を与えることができないという課題を有していた。
さらに、マットタイプと別のマッサージ器で首から肩にかけての部分にマッサージ効果を与えられるものも従来から存在するが、これでは人が寝た姿勢の状態で首から肩にかけての部分にマッサージ効果を与えることはできないという課題を有していた。
【0007】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、枕形状とすることで首から肩にかけて効果的且つ手軽にマッサージ効果を与えられると共に、枕として微妙な高さ及び硬さの調節が行え、疲労しにくい適切な姿勢で快適に使用できるマッサージ枕を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るマッサージ枕は、所定の大きさの可撓性を有する略中空体又は略袋状体で形成される背中マットと、所定の大きさの可撓性を有する略中空体又は略袋状体で形成されると共に、当該略袋状体の高さが前記背中マットより高く形成され、且つ背中マットと一体に連結される枕本体と、可撓性を有する所定形状の中空体で形成され、当該中空体の中空部分に連通する所定の連通路が接続され、前記枕本体及び背中マットの人体所定部分との接触位置の内側にあたる一又は複数の所定位置に配設される流体セルと、当該流体セルに前記連通路を介して接続され、流体セルに対し連通路を通じて所定の流体を注入もしくは排出する流体注入排出手段とを備え、当該流体注入排出手段が、所定の流体セルに対し流体の注入と排出を繰返すことを特徴とするマッサージ枕であって、前記背中マット内の少なくとも二本の流体セルが、中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きと平行として、背中マットの中央から側方にそれぞれ所定寸法離れた位置に配設され、前記流体注入排出手段が、枕本体の上面側に配設される流体セル及び背中マットに配設される流体セルの膨張・収縮を、枕本体の側面側に配設される流体セルの膨張・収縮と逆に流体の注入若しくは排出を行うものである。
このように本発明においては、背中マットと枕本体とが一体に連結されてこの枕本体が背中マットより高く形成され、この背中マットと枕本体とに流体セルが配設され、この背中マット内の少なくとも二本の流体セルが、中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きと平行として、背中マットの中央から側方にそれぞれ所定寸法離れた位置に配設されることから、背中マットの中央から所定寸法離れた位置に少なくとも一対配設される身体の縦方向に平行な各流体セルがそれぞれ背中の所定部分を押圧してマッサージ効果を与えることにより、流体セルの膨張で脊椎の両側にある僧帽筋を伸そうとする押圧力が加わることとなり、僧帽筋のコリを効率よくほぐすことができ、快適感を高められる。
また、前記流体注入排出手段が、枕本体の上面側に配設される流体及びセル及び背中マットの上面側に配設される流体セルの膨張・収縮を、枕本体の側面側に配設される流体セルの膨張・収縮と逆に流体の注入若しくは排出を行うことにより、枕本体の上面側の流体セルと背中マットの流体セルとを収縮させると枕本体の側面側の流体セルが人体の肩部のみに押圧して適確に刺激を与えると共に、枕本体の側面側の流体セルを収縮させて他の各流体セルを膨張させることで人体の首を伸ばす作用を与えることができる。
【0009】
また、本発明に係るマッサージ枕は必要に応じて、所定の大きさの可撓性を有する略中空体又は略袋状体で形成される背中マットと、所定の大きさの可撓性を有する略中空体又は略袋状体で形成されると共に、当該略袋状体の高さが前記背中マットより高く形成され、且つ背中マットと一体に連結される枕本体と、可撓性を有する所定形状の中空体で形成され、当該中空体の中空部分に連通する所定の連通路が接続され、前記枕本体の上面側に人体の首部分との接触位置、側面側に人体の肩部分との接触位置、及び前記背中マットの上面側に人体の背中部分との接触位置、のそれぞれにおける内側にあたる一又は複数の所定位置に各々配設される流体セルと、当該流体セルに前記連通路を介して接続され、流体セルに対し連通路を通じて所定の流体を注入もしくは排出する流体注入排出手段とを備え、当該流体注入排出手段が、所定の流体セルに対し流体の注入と排出を繰返すことを特徴とするマッサージ枕であって、前記背中マット内の少なくとも二本の流体セルが、中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きと平行として、背中マットの中央から側方にそれぞれ所定寸法離れた位置に配設され、前記流体注入排出手段が、枕本体の上面側に配設される流体セル及び背中マットに配設される流体セルの膨張・収縮を、枕本体の側面側に配設される流体セルの膨張・収縮と逆に流体の注入若しくは排出を行うものである。
このように本発明においては、背中マットと枕本体とが一体に連結されて、この枕本体が背中マットより高く形成され、この枕本体の上面側に人体の首部分との接触位置、側面側に人体の肩部分との接触位置、及び前記背中マットの上面側に人体の背中部分との接触位置、のそれぞれにおける内側にあたる一又は複数の所定位置に流体セルが配設されると共に、この背中マット内の少なくとも二本の流体セルが、中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きと平行として、背中マットの中央から側方にそれぞれ所定寸法離れた位置に配設されることから、リラックスした姿勢の状態で首部分及び肩部分に対してマッサージ効果を与えると共に、背中マットの中央から所定寸法離れた位置に少なくとも一対配設される身体の縦方向に平行な各流体セルがそれぞれ背中の所定部分を押圧してマッサージ効果を与えることにより、流体セルの膨張で脊椎の両側にある僧帽筋を伸そうとする押圧力が加わることとなり、僧帽筋のコリを効率よくほぐすことができ、首から肩にかけての部分に対する押圧刺激と僧帽筋に対する押圧刺激との相乗効果で身体のコリをほぐす能力をより一層高められる。
また、前記流体注入排出手段が、枕本体の上面側に配設される流体及びセル及び背中マットの上面側に配設される流体セルの膨張・収縮を、枕本体の側面側に配設される流体セルの膨張・収縮と逆に流体の注入若しくは排出を行うことにより、枕本体の上面側の流体セルと背中マットの流体セルとを収縮させると枕本体の側面側の流体セルが人体の肩部のみに押圧して適確に刺激を与えると共に、枕本体の側面側の流体セルを収縮させて他の各流体セルを膨張させることで人体の首を伸ばす作用を与えることができる。
【0010】
また、本発明に係るマッサージ枕は必要に応じて、前記枕本体及び/又は背中マット内の流体セル近傍所定位置に配設され、前記枕本体及び/又は背中マットの底面に対して流体セルの位置を調整可能とする一又は複数の位置調整手段を備えるものである。このように本発明においては、流体セルの近傍所定位置に所定の位置調整手段を配設し、流体セルの高さをはじめとする位置を調整可能にすると共に、流体セルの位置調整に伴って枕本体及び/又は背中マットの身体所定部分に接触する部分も高さなどの位置を変化させられることにより、使用する人が寝た状態で最も快適な姿勢となるまで枕本体及び/又は背中マットの状態を位置調整手段を用いて調整できることとなり、人が常に快適な姿勢で押圧動作を受けることができ、使用時の快適感が増すと共に身体のコリをほぐす能力をさらに高められる。
【0011】
また、本発明に係るマッサージ枕は必要に応じて、前記位置調整手段として、可撓性を有する所定形状の中空体で形成され、当該中空体の中空部分に連通する所定の連通路が接続され、前記流体注入排出手段で前記連通路を通じて流体を加圧注入もしくは吸引排出されつつ中の流体を所定量に維持される前記と別の流体セルを備えるものである。このように本発明においては、位置調整手段として流体セルが用いられ、流体セルへの流体の注入量調整でマッサージ用の流体セルの高さを含む位置調整とこれに伴う枕本体及び/又は背中マットの身体接触部分の位置変更が行えることにより、機械的な動作機構部分を流体注入排出手段のみにできることとなり、構造を簡略化して低コスト化が図れると共に、全体の軽量化が図れ、取扱い性にも優れる。
【0012】
また、本発明に係るマッサージ枕は必要に応じて、前記流体注入排出手段が、前記流体セルに対する流体の注入及び/又は排出状態をそれぞれ流体セル毎に制御するものである。このように本発明においては、流体注入排出手段の流体セルに対する流体の注入及び/又は排出状態が流体セル毎に制御され、流体セル同士で流体の注入及び/又は排出状態をそれぞれ異ならせて設定できることにより、複数の流体セルでそれぞれ膨張・収縮のタイミングを異ならせて相互に連係した押圧動作が行えることとなり、各部分の流体セルによる押圧刺激の相乗効果で、単純な一斉の同時押圧に比べ身体のコリをほぐす能力を著しく向上させられる。
【0013】
また、本発明に係るマッサージ枕は必要に応じて、前記背中マット内の所定の流体セルが、細長い中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きとして背中マットの中央に配設されるものである。このように本発明においては、身体の縦方向に平行な流体セルが背中マットの中央に配設され、背中の中央部分を流体セルが押圧してマッサージ効果を与えることにより、流体セルの膨張で背筋を伸そうとする押圧力が加わることとなり、背筋の伸びる状態が繰返されることで脊椎の身体前後方向の歪みを矯正できる。
【0015】
また、本発明に係るマッサージ枕は必要に応じて、前記流体セルが、前記枕本体及び/又は背中マットの人体所定部分との接触位置の内側にあたる所定位置に複数配設され、前記流体注入排出手段が、流体の注入と排出を繰返す前記所定の流体セル以外の一又は複数の流体セルに対し、流体を注入もしくは排出しつつ中の流体を所定の圧力に維持するものである。このように本発明においては、枕本体及び/又は背中マットの人体所定部分との接触位置内側に、膨張と収縮を繰返すマッサージ用の流体セルの他にも流体セルが配設され、この流体セル内部の流体圧力を流体注入排出手段で調整可能とすることにより、流体セルの圧力調整に伴って枕本体及び/又は背中マットの硬さが変化することとなり、使用する人が寝た状態で最適な硬さとなるまで流体注入排出手段を用いて調整でき、常に快適な硬さの状態で人が押圧動作を受けることができ、使用時の快適感をより一層高められる。
【0016】
また、本発明に係るマッサージ枕は必要に応じて、流体の注入と排出を繰返す前記所定の流体セル及び/又は前記位置調整手段としての流体セルの内部に、所定の大きさの略海綿状体が配設されるものである。このように本発明においては、いずれかの流体セル内に所定の大きさの略海綿状体を配設し、流体セルの内側で略海綿状体が所定の容積を占めることにより、流体注入排出手段を用いて枕本体や背中マットの高さ及び/又はマッサージ用の流体セルの突出状態を所定量に調整するのに、略海綿状体のかさ分だけ流体の量が少なく済み、調整がより効率的に行える。
【0017】
【発明の実施の形態】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るマッサージ枕を図1ないし図4に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係るマッサージ枕の斜視図、図2は本実施の形態に係るマッサージ枕の断面図、図3は本実施の形態に係るマッサージ枕のブロック図、図4は本実施の形態に係るマッサージ枕の使用状態説明図である。
【0018】
前記各図に示すように、本実施の形態に係るマッサージ枕1は、所定の大きさの可撓性を有する中空体で形成される枕本体2と、所定の大きさの可撓性を有する中空体で形成され、前記枕本体2と一体に連結される背中マット3と、可撓性を有する所定形状の中空体で形成され、この中空体の中空部分に連通する連通路としての所定の管5が接続され、前記枕本体2内の首又は肩に接触する所定位置及び背中マット3内の背中に接触可能な所定位置にそれぞれ配設される前記流体セルとしての空気セル4と、この空気セル4に前記管5を介して接続され、空気セル4に対し管5を通じて流体として空気を加圧注入もしくは吸引排出する前記流体注入排出手段としての空気注入排出装置6とを備える構成である。
【0019】
前記枕本体2は、頭部の重みや内側の空気セル4からの押圧力が加わっても破損しない丈夫な可撓性素材製の中空体で形成され、頭部を支持可能な十分な大きさとされると共に、上面を人の頭部から首、肩にかけての部分に沿う曲面とされる構成である。この枕本体2内には、枕形状を形作ると共に空気セル4を所定の高さに保持する所定形状の通気性を有する充填材7が配設され、枕本体2を使用する人に合った適切な高さに保っている。
【0020】
前記背中マット3は、胸部の重みや内側の空気セル4からの押圧力が加わっても破損しない丈夫な可撓性素材製の中空マット状体で形成され、枕本体2に連結される構成である。この背中マット3内にも、マット形状を形作ると共に空気セル4を所定の高さに保持する所定形状の薄い充填材7が配設され、背中マット3を使用する人に合った適切な高さに保つ。
【0021】
前記空気セル4は、空気注入排出に伴う変形に耐えうる可撓性素材製の中空体として枕本体2及び背中マット3と一体成形され、枕本体2においては、枕本体2の首上部、肩にあたる位置にそれぞれ配設され、各部分に対し十分にマッサージ効果を与えられる所定の形状及び大きさとされて膨張収縮自在とされる構成である。一方、背中マット3においては、細長い形状の中空体とされてなり、長手方向を枕本体2との連結部分中央位置から背中マット3を縦断する向きとして背中マット3の中央に配設される構成である。
【0022】
前記空気注入排出装置6は、空気を吸引・排出する公知の空気ポンプ6aと、前記空気ポンプ6aの吸引口、排出口にそれぞれ連通すると共に、前記枕本体2及び背中マット3内の空気セル4にそれぞれ管5を介して接続され、各管5を通じた各空気セル4に対する空気の加圧注入と吸引排出とを切換える公知の分配器6bと、この分配器6bを制御して各空気セル4に対し空気の注入と排出を繰返してそれぞれ膨張・収縮動作を行わせる制御部6cと、この制御部6cに対して人が動作指示を与えるための操作部6dとを備える構成である。この操作部6dは人によって操作される操作スイッチ6eを一体に配設されており、人の所定のスイッチ操作で動作開始・終了を指示される。また、分配器6bは、空気ポンプ6aの吸引口、排出口にそれぞれ接続されて各空気セル4毎に空気の注入と排出を切換える複数の電磁弁6fを有しており、各電磁弁6fが枕本体2の首部分、肩部分、及び背中マット3の各空気セル4に対応してそれぞれ個別の管5を介して接続され、空気ポンプ6aとの連通状態切換は各電磁弁6fにより各空気セル4に関して独立して行われる仕組みとなっている(図3参照)。
【0023】
次に、前記構成に基づくマッサージ枕の動作について説明する。まず、マッサージを受けようとする人が枕本体2に頭部を、背中マット3に背中をそれぞれ載せ、リラックスした姿勢となった状態で、操作スイッチ6eを操作して空気注入排出装置6の動作開始を指示する。
空気注入排出装置6では、空気ポンプ6aが作動開始して空気を吸引・排出すると共に、制御部6cが分配器6bを制御し、分配器6bは所定の管5を空気ポンプ6aの排出側に連通させる状態となる。空気ポンプ6aは管5を介して所定の空気セル4に空気を加圧注入して空気セル4を膨張させ、空気セル4の膨張による押圧力が枕本体2を介して身体接触部分に伝わる。
【0024】
一方、空気セル4が最大限膨張したら、制御部6cでの制御により分配器6bは管5を空気ポンプ6aの吸引側に連通させる状態に切り替り、空気ポンプ6aの吸引で空気セル4から空気が排出され、空気セル4は収縮して押圧力を減衰させ、身体接触部分に押圧力を与えない状態となる。この後、空気セル4が最大限収縮したら、分配器6bが再度管5と空気ポンプ6aとの連通状態を切り替え、空気セル4に空気ポンプ6aから空気が注入される状態となる。
【0025】
このようにして、前記の空気セル4に対する空気の注入並びに排出の各状態が繰返され、空気セル4が膨張・収縮することで、マッサージ対象箇所を枕本体2及び背中マット3の空気セル4位置で断続的に押圧刺激し、揉み動作と同じようなマッサージ効果を与えられる。特に、背中マット3では、身体の縦方向に平行な空気セル4が背中の中央部分を断続的に押圧することで、背筋が繰返し伸びる状態となり、脊椎の身体前後方向の歪みを矯正する効果も得られる。これら空気セル4の膨張による押圧力は、空気ポンプ6aから空気セル4に送込まれる空気量で調節され、制御部6cで適切な押圧力となるよう空気量を制御される。
【0026】
さらに、制御部6cにより、枕本体2の首部分と背中マット3の各空気セル4における膨張・収縮が同期し、且つ枕本体2の肩部分の空気セル4における膨張時及び収縮時が他の部分の空気セル4の収縮時及び膨張時にそれぞれ一致するように分配器6bが制御されている。例えば、分配器6bが背中マット3の空気セル4と接続された管5を空気ポンプ6aの排出側に連通させる状態となった場合、分配器6bは枕本体2の首部分の空気セル4と接続された管5も空気ポンプ6aの排出側に連通させる。そして同時に、分配器6bは枕本体2の肩部分の空気セル4と接続された管5を空気ポンプ6aの吸引側に連通させる。これにより、枕本体2の首部分と背中マット3の各空気セル4が同時に膨張する一方、肩部分の空気セル4が収縮する(図4(A)参照)。この状態では、枕本体2及び背中マット3上の人に首を伸す作用を与えられる。すなわち、背中マット3の空気セル4の膨張で背中が上がることで相対的に頭部が下がることから、同時に頭部を頭頂部側へ首部分の空気セル4で動かすことで首を伸せることとなる。この時、肩部分は動かさないようにする方が首を伸す効果が高められるので、肩部分の空気セル4は収縮させている。これと逆に枕本体2の首部分と背中マット3の各空気セル4が収縮する際には、代りに枕本体2の肩部分の空気セル4が膨張し、肩部分のみに押圧刺激を与える(図4(B)参照)。
【0027】
このように、本実施の形態に係るマッサージ枕においては、空気セル4が中空の枕本体2及び背中マット3内に配設され、枕本体2の上に人が肩より上を載せ、且つ背中マット3の上に背中を載せた状態で、空気注入排出装置6を作動させて空気セル4内に対し空気の注入と排出を繰返して空気セル4の膨張、収縮を繰返させ、マッサージ対象となる首から肩、さらに背中にかけての部分をこれらの部分に接触する空気セル4で押圧刺激することから、リラックスした姿勢の状態で首から肩、さらに背中にかけての所定部分にも確実に揉みと同等のマッサージ効果を与えられることとなり、流体セルに対する流体の注入・排出量の調整で押圧力の調節が行いやすいことと合わせ、マッサージ器としての使い勝手に優れる。また、空気注入排出装置6の各空気セル4に対する空気の注入・排出が空気セル4毎に制御され、複数の空気セル4でそれぞれ膨張・収縮のタイミングを適切に設定して相互に連係した押圧動作を行えることで、各空気セル4による押圧刺激の相乗効果で身体のコリをほぐす能力が著しく向上する。
【0028】
なお、前記実施の形態に係るマッサージ枕において、空気セル4に対する空気の注入排出は、空気セル4内の空気を全て吸引排出した後、改めて空気を注入する構成としているが、この他、空気の注入排出を繰返す中で、空気セル4から完全に空気を吸引排出せず、空気セル4内に所定量空気が残るようにし、この空気セル4に留まる空気の分で枕本体2及び/又は背中マット3の高さを充填材7による高さから少し高めると共に、この空気セル4に留まる空気の量を調整し、枕本体2及び/又は背中マット3の高さの微調整を可能にする構成とすることもでき、高さ調整で人が常に快適な姿勢で空気セル4による押圧動作を受けることができ、使用時の快適感が増すと共に身体のコリをほぐす能力をさらに高められる。
【0029】
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るマッサージ枕を図5ないし図7に基づいて説明する。図5は本実施の形態に係るマッサージ枕の断面図、図6は本実施の形態に係るマッサージ枕のブロック図、図7は本実施の形態に係るマッサージ枕の使用状態説明図である。
【0030】
前記各図に示すように、本実施の形態に係るマッサージ枕1は、前記第1の実施形態同様に、枕本体2と、背中マット3と、空気セル4と、管5と、空気注入排出装置6とを備える一方、異なる点として、マッサージのための空気セル4とは別に、位置調整手段として枕本体2及び背中マット3の高さ調整用の空気セル8を備える構成を有するものである。
【0031】
前記空気セル8は、前記第1の実施形態における枕本体2及び背中マット3の内側の充填材7内部にそれぞれ配設され、空気セル4を所定の高さに保持すると共に、枕本体2及び背中マット3をそれぞれ使用する人に合った適切な高さに保つ。
前記空気注入排出装置6は、前記第1の実施形態同様、枕本体2及び背中マット3内の空気セル4に管5を介して接続される他、枕本体2及び背中マット3内の高さ調整用の空気セル8にも管5を介して接続され、空気セル4に対しては前記同様空気の注入と排出を繰返す一方、空気セル8に対してはその内部の空気量を所定量に調整して、枕本体2及び背中マット3をそれぞれ所定の高さに維持する仕組みである。この空気注入排出装置6における操作部6dと一体の操作スイッチ6eでは、マッサージ動作開始・終了に加えて、所定のスイッチ操作で枕本体2及び背中マット3の高さの増減をそれぞれ指示可能となっている。また、分配器6bは、枕本体2の首部分、肩部分、及び背中マット3の各空気セル4に対応する電磁弁6fに加えて、枕本体2及び背中マット3の各空気セル8にそれぞれ個別の管5を介して接続される複数の電磁弁6gも有しており、各空気セル8に関しても空気ポンプ6aとの連通状態切換は各電磁弁6gにより独立して行われる仕組みとなっている(図6参照)。
【0032】
次に、前記構成に基づくマッサージ枕の動作について説明する。まず、マッサージを受けようとする人が枕本体2に頭部を、背中マット3に背中をそれぞれ載せ、リラックスした姿勢となった状態で、枕本体2と背中マット3の高さ調整のために操作スイッチ6eを操作し、空気注入排出装置6を作動させる。空気注入排出装置6では、空気ポンプ6aが作動開始して空気を吸引・排出すると共に、操作スイッチ6eの操作に従って制御部6cが分配器6bを制御し、分配器6bは各空気セル8に接続する管5を空気ポンプ6aの排出側に連通させる状態と吸引側に連通させる状態とを細かく切替える。空気セル8内の空気量が操作スイッチ6eの操作に応じた注入・排出により増減されることで、枕本体2と背中マット3の高さがそれぞれ調整される。高さ調整後、空気セル8内の空気量はそのまま維持される。
【0033】
適切な高さに調整した後は、前記第1の実施形態同様、さらに操作スイッチ6eを操作して空気注入排出装置6を作動させると、空気セル4に空気を注入して空気セル4を膨張させる状態と、空気セル4から空気を吸引排出して空気セル4を収縮させる状態とが繰返され、マッサージ対象箇所を枕本体2及び背中マット3の空気セル4位置で断続的に押圧刺激することとなり、揉み動作と同じようなマッサージ効果を与えることが可能となる。
【0034】
このように、本実施の形態に係るマッサージ枕においては、枕本体2及び背中マット3内にマッサージ用の空気セル4と共に、位置調整手段として別の空気セル8を配設し、空気注入排出装置6を用いた空気セル8の空気量調整で空気セル4の高さ位置調整とこれに伴う枕本体2及び背中マット3の高さ調整を可能とすることから、使用する人が寝た状態で最も快適な姿勢となるまで枕本体2及び背中マット3の高さを空気注入排出装置6の操作で調整でき、人が常に快適な姿勢で押圧動作を受けることができ、使用時の快適感が増すと共に身体のコリをほぐす能力がより一層向上する。また、枕本体2及び背中マット3内部が空気セルのみとなり、簡略な構造で低コスト化が図れると共に、全体が軽量化されて取扱い性にも優れる。
【0035】
(本発明の第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るマッサージ枕を図8に基づいて説明する。図8は本実施の形態に係るマッサージ枕の断面図である。
前記図8に示すように、本実施の形態に係るマッサージ枕1は、前記第2の実施形態同様に、枕本体2と、背中マット3と、空気セル4、8と、管5と、空気注入排出装置6とを備える一方、異なる点として、枕本体2の内部における表面側に硬さ調整用の空気セル9を複数並列状態で配設する構成を有するものである。
【0036】
前記空気注入排出装置6は、前記第2の実施形態同様、枕本体2及び背中マット3内の空気セル4、8に管5を介して接続される他、枕本体2内の硬さ調整用の空気セル9にも管5を介して接続され、空気セル4に対しては空気の注入と排出を繰返し、且つ空気セル8に対してはその内部の空気量を所定量に調整し、さらに、空気セル9に対しては内部の空気圧を調整し、空気セル9の硬さを所定状態とする仕組みである。この空気注入排出装置6における操作部6dと一体の操作スイッチ6eでは、マッサージ動作開始・終了、枕本体2及び背中マット3の高さの増減に加えて、所定のスイッチ操作で枕本体2の硬さの増減をそれぞれ指示可能となっている。また、分配器6bと枕本体2の各空気セル9との管5を介した接続は枕本体2全体で一つにまとめられており、各空気セル9と空気ポンプ6aとの連通状態切換は各空気セル9に関しては統一的に行われる仕組みである。なお、空気セル9については、枕本体2のみでなく、背中マット3にも配設する構成としてもよい。
【0037】
次に、前記構成に基づくマッサージ枕の動作について説明する。まず、マッサージを受けようとする人が枕本体2に頭部を、背中マット3に背中をそれぞれ載せ、リラックスした姿勢となった状態で、枕本体2の硬さ調整のために操作スイッチ6eを操作し、空気注入排出装置6を作動させる。空気注入排出装置6では、空気ポンプ6aが作動開始して空気を吸引・排出すると共に、操作スイッチ6eの操作に従って制御部6cが分配器6bを制御し、分配器6bは各空気セル9に接続する管5を空気ポンプ6aの排出側に連通させる状態と吸引側に連通させる状態とを細かく切替える。空気セル9内の圧力が操作スイッチ6eの操作に応じた注入・排出により増減されることで、枕本体2の硬さがそれぞれ調整される。硬さ調整後、空気セル9内の圧力はそのまま維持される。
【0038】
適切な硬さに調整した後は、前記第2の実施形態同様に操作スイッチ6eを操作して空気注入排出装置6を作動させ、空気セル8内の空気量の増減で枕本体2と背中マット3をそれぞれ適切な高さに調整する。そして、さらに操作スイッチ6eを操作して空気注入排出装置6を作動させると、空気セル4に空気を注入して空気セル4を膨張させる状態と、空気セル4から空気を吸引排出して空気セル4を収縮させる状態とが繰返され、マッサージ対象箇所を枕本体2及び背中マット3の空気セル4位置で断続的に押圧刺激することとなり、揉み動作と同等のマッサージ効果を与えることが可能となる。
【0039】
このように、本実施の形態に係るマッサージ枕においては、枕本体2内にマッサージ用の空気セル4と共に、硬さ調整用として別の空気セル9を配設し、空気注入排出装置6を用いた空気セル9内圧力調整で枕本体2の硬さ調整が行えることから、使用する人が寝た状態で最適な感触が得られるまで枕本体2の硬さを空気注入排出装置6の操作で調整でき、人が常に心地よい感触で押圧動作を受けることができ、使用時の快適感をさらに向上させられる。
【0040】
なお、前記第2及び第3の各実施の形態に係るマッサージ枕において、空気セル4、8内には空気のみが存在する構成としているが、これに限らず、図9に示すように、空気セル4、8内に所定の大きさのウレタンスポンジ10等の所定材質の略海綿状体を配設する構成とすることもでき、例えば、枕本体2の空気セル8内には、押し縮めたときの厚みが実用的な最小限度の枕高さとなる大きさのウレタンスポンジ10を配設し、また、マッサージ用の空気セル4内には、押し縮めたときの厚みが枕本体2から突出しない程度となる大きさのウレタンスポンジ10を配設することにより、空気セル4、8の内側でウレタンスポンジ10が所定の容積を占めることとなり、空気注入排出装置6を用いて枕本体2の高さを所定量に調整したり空気セル4を膨張・収縮させたりするのに、ウレタンスポンジ10のかさ分だけ空気量が少なく済み、空気の注入・排出がより効率的に行える。
【0041】
また、前記第1ないし第3の各実施の形態に係るマッサージ枕においては、身体の縦方向に平行な空気セル4を背中マット3の中央に配設する構成としているが、この他、図10に示すように、身体の縦方向に平行な空気セル4を背中マット3の中央から所定寸法離れた位置に一対配設する構成とすることもでき、それぞれ背中の脊椎両側部分にマッサージ効果を与えられ、脊椎の両側で最も背中表面側に位置する筋肉である僧帽筋のコリを効果的にほぐすことができ、使用時の快適感がより優れたものとなる。さらに、空気セル4をこの中央から離れた二箇所と背中マット3の中央の合計三箇所に配設する構成とすることもでき、三箇所の空気セル4のうち、中央の空気セル4を膨張させている際には他の二つは収縮させ、中央の空気セル4によるマッサージ効果を発生させると共に、逆に中央の空気セル4を収縮させている際には他の二つの空気セル4を膨張させ、前記同様に脊椎両側部分にマッサージ効果を与えられることとなり、動作中により多くのマッサージ効果を得ることができ、身体のコリをほぐす能力もさらに高められる。
【0042】
また、前記第1ないし第3の各実施の形態に係るマッサージ枕においては、枕本体2の首部分と肩部分、並びに背中マット3の各空気セル4を制御部6cで所定の連動状態として三つの空気セル4全てをそれぞれ膨張・収縮動作させているが、これに限らず、操作スイッチ6eに空気セル4の選択・選択解除機能を付加し、使用者のスイッチ操作に基づいて、三つの空気セル4のうちいずれか二つ、又はどれか一つのみを動作させる構成とすることもできる。
【0043】
また、前記第1ないし第3の各実施の形態に係るマッサージ枕において、空気セル4に対する空気の注入、排出は管5を通じてのみ行える構成としているが、これに加えて、各空気セル4内部から枕本体2及び背中マット3表面に通じる貫通孔を複数形成し、空気セル4内部の空気を所定量外部に漏出させる構成とすることもでき、身体接触側に空気を少しずつ出すことで、枕本体2及び背中マット3表面の身体との接触による過度の湿りを解消して適度な乾燥状態に保つことができる。
【0044】
また、前記実施の形態に係るマッサージ枕において、枕本体2と背中マット3は一体に形成されている構成であるが、これに限らず、これら枕本体2と背中マット3はそれぞれ別体でファスナー、ボタン、スナップの嵌合等により着脱自在に形成する構成とすることもできる。さらに、枕本体2及び/又は背中マット3の各上面部分をそれ以外の部分に対し着脱可能とし、磁石など、特殊な効果を有する材質を取付けた別の表面部分と交換することができる構成としてもよい。
【0045】
また、前記第1ないし第3の各実施の形態に係るマッサージ枕においては、頭部及び背中を載せて首から背中にかけてマッサージ動作を行う構成であるが、これに限らず、腰部を載せて、腰部に対するマッサージを行わせるようにすることもできる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、背中マットと枕本体とが一体に連結されてこの枕本体が背中マットより高く形成され、この背中マットと枕本体とに流体セルが配設され、この背中マット内の少なくとも二本の流体セルが、中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きと平行として、背中マットの中央から側方にそれぞれ所定寸法離れた位置に配設されることから、背中マットの中央から所定寸法離れた位置に少なくとも一対配設される身体の縦方向に平行な各流体セルがそれぞれ背中の所定部分を押圧してマッサージ効果を与えることにより、流体セルの膨張で脊椎の両側にある僧帽筋を伸そうとする押圧力が加わることとなり、僧帽筋のコリを効率よくほぐすことができ、快適感を高められるという効果を奏する。
また、流体注入排出手段が、枕本体の上面側に配設される流体及びセル及び背中マットの上面側に配設される流体セルの膨張・収縮を、枕本体の側面側に配設される流体セルの膨張・収縮と逆に流体の注入若しくは排出を行うことにより、枕本体の上面側の流体セルと背中マットの流体セルとを収縮させると枕本体の側面側の流体セルが人体の肩部のみに押圧して適確に刺激を与えると共に、枕本体の側面側の流体セルを収縮させて他の各流体セルを膨張させることで人体の首を伸ばす作用を与えることができるという効果を有する。
【0047】
また、本発明によれば、背中マットと枕本体とが一体に連結されて、この枕本体が背中マットより高く形成され、この枕本体の上面側に人体の首部分との接触位置、側面側に人体の肩部分との接触位置、及び前記背中マットの上面側に人体の背中部分との接触位置、のそれぞれにおける内側にあたる一又は複数の所定位置に流体セルが配設されると共に、この背中マット内の少なくとも二本の流体セルが、中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きと平行として、背中マットの中央から側方にそれぞれ所定寸法離れた位置に配設されることからリラックスした姿勢の状態で首部分及び肩部分に対してマッサージ効果を与えると共に、背中マットの中央から所定寸法離れた位置に少なくとも一対配設される身体の縦方向に平行な各流体セルがそれぞれ背中の所定部分を押圧してマッサージ効果を与えることにより、流体セルの膨張で脊椎の両側にある僧帽筋を伸そうとする押圧力が加わることとなり、僧帽筋のコリを効率よくほぐすことができ、首から肩にかけての部分に対する押圧刺激と僧帽筋に対する押圧刺激との相乗効果で身体のコリをほぐす能力をより一層高められるという効果を有する。
さらに、流体注入排出手段が、枕本体の上面側に配設される流体及びセル及び背中マットの上面側に配設される流体セルの膨張・収縮を、枕本体の側面側に配設される流体セルの膨張・収縮と逆に流体の注入若しくは排出を行うことにより、枕本体の上面側の流体セルと背中マットの流体セルとを収縮させると枕本体の側面側の流体セルが人体の肩部のみに押圧して適確に刺激を与えると共に、枕本体の側面側の流体セルを収縮させて他の各流体セルを膨張させることで人体の首を伸ばす作用を与えることができるという効果を有する。
【0048】
また、本発明によれば、流体セルの近傍所定位置に所定の位置調整手段を配設し、流体セルの高さをはじめとする位置を調整可能にすると共に、流体セルの位置調整に伴って枕本体及び/又は背中マットの身体所定部分に接触する部分も高さなどの位置を変化させられることにより、使用する人が寝た状態で最も快適な姿勢となるまで枕本体及び/又は背中マットの状態を位置調整手段を用いて調整できることとなり、人が常に快適な姿勢で押圧動作を受けることができ、使用時の快適感が増すと共に身体のコリをほぐす能力をさらに高められるという効果を有する。
【0049】
また、本発明によれば、位置調整手段として流体セルが用いられ、流体セルへの流体の注入量調整でマッサージ用の流体セルの高さを含む位置調整とこれに伴う枕本体及び/又は背中マットの身体接触部分の位置変更が行えることにより、機械的な動作機構部分を流体注入排出手段のみにできることとなり、構造を簡略化して低コスト化が図れると共に、全体の軽量化が図れ、取扱い性にも優れる。
【0050】
また、本発明によれば、流体注入排出手段の流体セルに対する流体の注入及び/又は排出状態が流体セル毎に制御され、流体セル同士で流体の注入及び/又は排出状態をそれぞれ異ならせて設定できることにより、複数の流体セルでそれぞれ膨張・収縮のタイミングを異ならせて相互に連係した押圧動作が行えることとなり、各部分の流体セルによる押圧刺激の相乗効果で、単純な一斉の同時押圧に比べ身体のコリをほぐす能力を著しく向上させられるという効果を有する。
【0051】
また、本発明によれば、身体の縦方向に平行な流体セルが背中マットの中央に配設され、背中の中央部分を流体セルが押圧してマッサージ効果を与えることにより、流体セルの膨張で背筋を伸そうとする押圧力が加わることとなり、背筋の伸びる状態が繰返されることで脊椎の身体前後方向の歪みを矯正できるという効果を有する。
【0053】
また、本発明によれば、枕本体及び/又は背中マットの人体所定部分との接触位置内側に、膨張と収縮を繰返すマッサージ用の流体セルの他にも流体セルが配設され、この流体セル内部の流体圧力を流体注入排出手段で調整可能とすることにより、流体セルの圧力調整に伴って枕本体及び/又は背中マットの硬さが変化することとなり、使用する人が寝た状態で最適な硬さとなるまで流体注入排出手段を用いて調整でき、常に快適な硬さの状態で人が押圧動作を受けることができ、使用時の快適感をより一層高められるという効果を有する。
【0054】
また、本発明によれば、いずれかの流体セル内に所定の大きさの略海綿状体を配設し、流体セルの内側で略海綿状体が所定の容積を占めることにより、流体注入排出手段を用いて枕本体や背中マットの高さ及び/又はマッサージ用の流体セルの突出状態を所定量に調整するのに、略海綿状体のかさ分だけ流体の量が少なく済み、調整がより効率的に行えるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ枕の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ枕の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ枕のブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ枕の使用状態説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ枕の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ枕のブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ枕の使用状態説明図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ枕の断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るマッサージ枕の断面図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るマッサージ枕の斜視図である。
【図11】従来のマッサージ器の斜視図である。
【符号の説明】
1 マッサージ枕
2 枕本体
3 背中マット
4、8、9 空気セル
5 管
6 空気注入排出装置
6a 空気ポンプ
6b 分配器
6c 制御部
6d 操作部
6e 操作スイッチ
6f、6g 電磁弁
7 充填材
10 ウレタンスポンジ
100 マッサージ器
101 マット
102 空気セル
103 空気注入排出装置

Claims (8)

  1. 所定の大きさの可撓性を有する略中空体又は略袋状体で形成される背中マットと、
    所定の大きさの可撓性を有する略中空体又は略袋状体で形成されると共に、当該略袋状体の高さが前記背中マットより高く形成され、且つ背中マットと一体に連結される枕本体と、
    可撓性を有する所定形状の中空体で形成され、当該中空体の中空部分に連通する所定の連通路が接続され、前記枕本体及び背中マットの人体所定部分との接触位置の内側にあたる一又は複数の所定位置に配設される流体セルと、
    当該流体セルに前記連通路を介して接続され、流体セルに対し連通路を通じて所定の流体を注入もしくは排出する流体注入排出手段とを備え、
    当該流体注入排出手段が、所定の流体セルに対し流体の注入と排出を繰返すことを特徴とするマッサージ枕であって、
    前記背中マット内の少なくとも二本の流体セルが、中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きと平行として、背中マットの中央から側方にそれぞれ所定寸法離れた位置に配設され
    前記流体注入排出手段が、枕本体の上面側に配設される流体セル及び背中マットに配設される流体セルの膨張・収縮を、枕本体の側面側に配設される流体セルの膨張・収縮と逆に流体の注入若しくは排出を行うことを
    特徴とするマッサージ枕。
  2. 所定の大きさの可撓性を有する略中空体又は略袋状体で形成される背中マットと、
    所定の大きさの可撓性を有する略中空体又は略袋状体で形成されると共に、当該略袋状体の高さが前記背中マットより高く形成され、且つ背中マットと一体に連結される枕本体と、
    可撓性を有する所定形状の中空体で形成され、当該中空体の中空部分に連通する所定の連通路が接続され、前記枕本体の上面側に人体の首部分との接触位置、側面側に人体の肩部分との接触位置、及び前記背中マットの上面側に人体の背中部分との接触位置、のそれぞれにおける内側にあたる一又は複数の所定位置に各々配設される流体セルと、
    当該流体セルに前記連通路を介して接続され、流体セルに対し連通路を通じて所定の流体を注入もしくは排出する流体注入排出手段とを備え、
    当該流体注入排出手段が、所定の流体セルに対し流体の注入と排出を繰返すことを特徴とするマッサージ枕であって、
    前記背中マット内の少なくとも二本の流体セルが、中空体として形成され、当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きと平行として、背中マットの中央から側方にそれぞれ所定寸法離れた位置に配設され
    前記流体注入排出手段が、枕本体の上面側に配設される流体セル及び背中マットに配設される流体セルの膨張・収縮を、枕本体の側面側に配設される流体セルの膨張・収縮と逆に流体の注入若しくは排出を行うことを
    特徴とするマッサージ枕。
  3. 前記請求項1又は2に記載のマッサージ枕において、
    前記枕本体及び/又は背中マット内の流体セル近傍所定位置に配設され、
    前記枕本体及び/又は背中マットの底面に対して流体セルの位置を調整可能とする一又は複数の位置調整手段を備えることを
    特徴とするマッサージ枕。
  4. 前記請求項に記載のマッサージ枕において、
    前記位置調整手段として、可撓性を有する所定形状の中空体で形成され、
    当該中空体の中空部分に連通する所定の連通路が接続され、前記流体注入排出手段で前記連通路を通じて流体を加圧注入もしくは吸引排出されつつ中の流体を所定量に維持される前記と別の流体セルを備えることを
    特徴とするマッサージ枕。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれかに記載のマッサージ枕において、
    前記流体注入排出手段が、前記流体セルに対する流体の注入及び/又は排出状態をそれぞれ流体セル毎に制御することを
    特徴とするマッサージ枕。
  6. 前記請求項1ないし5のいずれかに記載のマッサージ枕において、
    前記背中マット内の所定の流体セルが、細長い中空体として形成され、
    当該中空体長手方向を前記枕本体との連結部分中央位置から背中マットを縦断する向きとして背中マットの中央に配設されることを
    特徴とするマッサージ枕。
  7. 前記請求項1ないし6のいずれかに記載のマッサージ枕において、
    前記流体セルが、前記枕本体及び/又は背中マットの人体所定部分との接触位置の内側にあたる所定位置に複数配設され、
    前記流体注入排出手段が、流体の注入と排出を繰返す前記所定の流体セル以外の一又は複数の流体セルに対し、流体を注入もしくは排出しつつ中の流体を所定の圧力に維持することを
    特徴とするマッサージ枕。
  8. 前記請求項1ないし7のいずれかに記載のマッサージ枕において、
    流体の注入と排出を繰返す前記所定の流体セル及び/又は前記位置調整手段としての流体セルの内部に、所定の大きさの略海綿状体が配設されることを
    特徴とするマッサージ枕。
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