JPH0938165A

JPH0938165A - マット状エアマッサージ器

Info

Publication number: JPH0938165A
Application number: JP21129095A
Authority: JP
Inventors: Eiichi Okuzawa; 榮市奥澤
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-07-28
Filing date: 1995-07-28
Publication date: 1997-02-10

Abstract

(57)【要約】【課題】マッサージ時に人体と接触する面積が小さ
く、また、布団又はベッドマット等に沈みにくく、マッ
サージ効果の上がるマット状のエアマッサージ器を提供
する。【解決手段】布団等の上に設置可能なマット２０に、
身長の方向と交叉する方向に延びる複数のエアバッグ体
３０を設け、これらのエアバッグ体３０に所定の時間及
び順番でエアを繰り返し給排する。各エアバッグ体３０
は、それぞれ４つの中空Ｕ字状球体３３を共通の基板３
４上に伏せて接合したもので、各Ｕ字状球体３３間を連
通管５２で連結している。ポンプ装置５０からエアを送
ると、Ｕ字状球体３３が膨らむ。そして、マット上に寝
ている人体にはＵ字状球体３３の頂部が当たるので、点
接触となり、一方、Ｕ字状球体３３は、底面積が大き
く、基板３４に結合しているので、布団又はベッドマッ
トに沈みにくい、そのため、マッサージ効果が上がる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、背中や腰等をマッ
サージするために用いるエアマッサージ器に関し、特に
人体と接触する面積を少なくして点接触形にしたマット
状エアマッサージ器に関する。

【０００２】

【従来の技術】背中や腰等をマッサージするためのマッ
サージ器として、椅子の背凭れ部分に設けられたローラ
ーを移動又は振動させるものがある。このマッサージ器
は、使う人に合わせて、背凭れ部分に形成されたローラ
ーの位置等を調整できるものもあるが、十分な調整がで
きなかったり、また、ローラーが硬いゴム体等で形成さ
れているため、局部に強度の刺激を与え過ぎる、といっ
た問題があった。

【０００３】これに対して、近年、ローラーを移動又は
振動させる代わりに、袋状のエアバッグを膨張・収縮さ
せることにより人体をマッサージするエアマッサージ器
が開発されている。このエアマッサージ器は、細長に形
成されたエアマットに身長方向と垂直な方向の複数の仕
切りを形成して、多数の円筒状のエアバッグを並べた構
造で、各エアバッグに所定の順番と時間でエアを供給ま
たは排気をさせるものである。従来のローラーの運動を
エアバッグの膨縮に変更したことにより、利用者の体重
がエアバッグに掛かるので、どのような体重及び体格の
人であっても、効率良く局部をマッサージすることがで
きる。また、硬いゴム体等で形成されているローラーに
比べ、空気を調節して加圧できる制御型の膨縮エアバッ
グを用いるので、刺激が強すぎることもなく、心地良い
感触でマッサージを受けることができる。

【０００４】しかし、上記の様なエアマッサージ器につ
いて検討すると、従来のエアバッグは、細長の袋状であ
り、膨張すると略円筒形状となり、マッサージ時に人体
と接触する面積が大きくなり過ぎ、マッサージ効果が不
充分となる欠点があった。また、布団の中に敷設したり
又はベットマット等の上にマッサージ器を敷いて使用し
た場合、略円筒形状に膨張したエアバッグの下半部は、
布団やベットのマット等に沈んで、実際に膨張する体積
に対して、約２分の１しか表面上に膨張しないので、効
率良く局部をマッサージすることができないという問題
があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マッ
サージ時に人体と接触する面積を小さくして、線又は面
接触を点接触形にするとともに、布団又はベッドマット
等に沈み難い形のマット状のエアマッサージ器を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、布団等の上に設置可能なマットに、身長
の方向と交叉する方向に延びる複数のエアバッグ体を収
容する袋状収容部を設け、これら収容されたエアバッグ
体に所定の時間及び順番でエアを繰り返し給排するよう
にしたエアマッサージ器であって、上記エアバッグ体
が、複数の中空Ｕ字状球体を共通の細長板状の基板の上
に伏せて接合し、各Ｕ字状球体間を連通管で連結した構
成である。

【０００７】上記の構成において、上記マットが身長の
方向と交叉する方向に延びる複数の袋状収容部を有し、
上記エアバッグ体が各袋状収容部に収納される構成とす
ることができる。

【０００８】または、上記複数のＵ字状球体が、１つの
エアバッグ体に４個設けられている構成としたり、上記
マットの一端にマットをリクライニングチェア等の背凭
れに掛けるための係合部を設けた構成としたり、上記エ
アバッグ体各々の膨縮を制御するポンプ装置が、各エア
バッグ体を順次膨張収縮させることにより、上記エアマ
ッサージ器が波状に膨張収縮させるよう制御されている
構成としたり、上記エアバッグ体の膨張を制御するポン
プがエア圧及びエアの供排時間を制御可能である構成と
してもよい。

【０００９】以下に上記エアマッサージ器の作用につい
て説明する。マット状エアマッサージ器を、布団或いは
ベットマット等の上に置き、ポンプのスイッチを押す。
中空のＵ字状球体内にエアが送られ膨らむと、Ｕ字状球
体の頂点が人体と接触するが、接触は、Ｕ字状球体の頂
点において点接触することが望ましく、接触面積は従来
の面接触や線接触に比べて充分に小さくなる。一方、Ｕ
字状球体は底面及び基板で布団やベットマットに接する
ので、接触面積が大きくなるので、従来に比べて柔らか
いマットの中に沈み込むことが少なくなるので、空気の
圧力を有効に利用することができる。これらの双方によ
り、マッサージ効果が大幅に向上する。

【００１０】１つのエアバッグ体にＵ字状球体を４個設
ける構成にすると、体の複数個所を刺激でき、効果的で
あり、かつ、背骨を中心として左右対称な個所を刺激す
ることができる。勿論、エアバッグ体に設けるＵ字状球
体の数は、任意に定めることができ、１又は２以上でれ
ば良い。１つのエアバック体に８個のＵ字状球体を設け
ることも可能であり、Ｕ字状球体の径の大きさも自由に
変更することが可能である。

【００１１】マットの一端に係合部を設けると、リクラ
イニングチェア等に簡単に取り付けることができ、便利
である。また、複数のエアバッグ体が波状に順次膨張す
ることにすれば、マッサージ効果がさらに高まり、か
つ、体の広い範囲をマッサージできる。ポンプがエア圧
及びマッサージ時間を調整できる構成であれば、マッサ
ージの強さ及び時間を選択でき、マッサージを受ける人
の好みに応じられる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面によ
って詳細に説明する。図１及び図２で示す様に、マット
状エアマッサージ器１０は、マット２０と、エアバッグ
体３０と、エアホース４０と、ポンプ装置５０とから成
る。

【００１３】マット２０は、柔らかい布又は合成樹脂製
等で形成された袋体で、身長方向と垂直な方向に複数ヵ
所で仕切られた複数の袋状収容部２１を有する。そして
各袋状収容部２１には、エアバッグ体３０が挿入されて
いる。マット２０の一辺には、内部に収納したものを取
り出すためのファスナー２２があり、マット内には、フ
ァスナー２２に沿ってエアホース４０が挿通される。マ
ット２０の一端には、マット内にエアホース４０を挿入
するためのエアホース孔２３が形成され、さらに、枕を
置く部分の裏面には、リクライニングチェア等の背凭れ
上部に係止するための係合部２４が形成されている。本
実施例の場合、マット２０の大きさは、縦（Ｈ）が６０
ｃｍ程度、横（Ｗ）が１２０ｃｍ程度である。また、マ
ット２０の上端部分に枕を固定しておくこともできる。
なお、マット２０がベットマット全体を覆うことのでき
る大きさにしてもよい。

【００１４】エアバッグ体３０は、１枚のゴム板からな
る基板３４の上に４個のゴム製の中空のＵ字状球体３３
を伏せた状態で一列に接合したもので、各Ｕ字状球体３
３間には、各Ｕ字状球体３３間の通空状態を確保するた
めの連通管３２が設けられている。また、エアバッグ体
３０の端部には、エアを注入及び吸引するためのエア圧
入口３１が形成されている。基板３４のゴム板は、Ｕ字
状球体３３のゴムより若干硬めの方が布団やベッドマッ
トに沈みにくくなる。

【００１５】図１及び図２で示す様に、４個のＵ字状球
体３３が形成されている場合のエアバッグ体３０につい
て記載したが、Ｕ字状球体３３は、必要に応じていくつ
形成してもよい。ただし、背骨に対して対称に配置され
るように、偶数個とするのが望ましい。また、この実施
例では、４つのＵ字状球体からなるエアバック体３０を
８列配置してあるが、チェア仕様には、４列の構成のも
のでも実施可能であり、また、８列または４列以外の数
であっても実施可能である。

【００１６】エアホース４０は、エアバッグ体３０と、
エアを供給するポンプ装置５０との間を接続するもの
で、図１で示している様に、本実施例では、エアホース
４０は、４０ａ、４０ｂ、４０ｃ、４０ｄの４本からな
り、エアバッグ体３０は、３０ａ、３０ｂ、３０ｃ、３
０ｄ、３０ｅ、３０ｆ、３０ｇ、３０ｈの８個からなっ
ている。そして、エアホース４０ａにエアバッグ体３０
ａと３０ｅを、エアホース４０ｂにエアバッグ３０ｂと
３０ｆを、エアホース４０ｃにエアバッグ３０ｃと３０
ｇを、エアホース４０ｄにエアバッグ３０ｄと３０ｈ
を、それぞれ接続している。

【００１７】ポンプ装置５０は、上記の様に、単に、エ
アバッグ体３０にエアを供給するだけではなく、図示し
ない切換弁を有しており、各エアホース４０ａから４０
ｄを選択してエア供給ができる。また、各エアホース４
０ａから４０ｄには、図示しないが排気弁があって、エ
アバッグ体３０の空気を排気できるようになっている。
そして、これらの切換弁や排気弁は、やはり図示しない
マイクロコンピュータ等を利用した制御装置により予め
決められたプログラムに沿って制御される。

【００１８】以上の構成から、ポンプ装置５０がエアホ
ースに、４０ａ→４０ｂ→４０ｃ→４０ｄと順次エアを
供給すると、マット状エアマッサージ器１０の表面上
に、２ピッチ分の波が流れて行く。

【００１９】ポンプ装置５０に設けられたエアポンプ
は、家庭で容易に使用できるように、１００ボルトの交
流電源を用いて、消費電力が４５ワットのものを用いて
いる。そして、上記制御装置には、自動的にポンプ装置
５０を停止させるために、５分間隔で最大３０分のタイ
マー機能が設けられており、さらに、エア供給時の圧力
を調整することによって、マッサージの強さを調節でき
る空気圧調整機能も設けられている。

【００２０】本実施例で用いるポンプ装置５０は、上記
４０ａ→４０ｂ→４０ｃ→４０ｄ→４０ａの一巡のエア
供給サイクルを約８秒で行う。また、マッサージの強さ
調節については、無段階に制御可能であり、０．２７kg
/cm²〜０．４０kg/cm²の範囲で自由に圧力をコントロー
ルすることが出来る構成である。従って、疲労度やコリ
の程度によって、適宜選択可能であり、激しい時は強め
に、また、リラックスしてくつろぎながら仕様する時は
弱めに設定して自由に使用できるように構成されてい
る。

【００２１】本発明によるマット状エアマッサージ器は
図面で示した構成の実施例の他に、多数のＵ字状球体を
同一のマットに設置し、一つ一つを独立して制御できる
ように構成することも可能であり、また、Ｕ字状球体の
径の大きさを大小変化させることも可能である。すなわ
ち、布団やベッドの面全体に、Ｕ字状球体を数十個また
は百以上配置し、体型や症状によって複数のＵ字状球体
をそれぞれ別個に自由に膨張縮させ、また、それぞれの
Ｕ字状球体のエア圧も個々に制御できるようにコントロ
ール装置を構成することも出来る。これにより、老人医
療やリハビリテーションを含め、本格的な医療行為にも
仕様することのできる装置として構成することも可能と
なる。

【００２２】

【発明の効果】本発明に係るマット状エアマッサージ器
は、袋状収容部に収納しているエアバック体が中空のＵ
字状球体を一列に並べた構成としたことにより、マッサ
ージ時に、Ｕ字状球体の頂点が人体と接触することとな
るので、単位面積当たりの圧力が従来のものより高くな
り、程よい刺激が得られる。

【００２３】また、袋状収容部に収納しているエアバッ
グ体がＵ字状球体を一列に並べた構成であり、上記複数
のエアバッグ体を、並列に並べた構成であるので、折り
畳み等が容易であり、従来のエアマッサージ器と同様、
軽量で、かつ、コンパクトにできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本件発明に係るマット状エアマッサージ器の一
実施例を示す図であり、マット状エアマッサージ器内部
に収納されているエアバッグ体の構成を示すための平面
図である。

【図２】図１に示すエアバッグ体の構造を示す斜視図で
ある。

【図３】本件発明に係るマット状エアマッサージ器を示
す図で、（ａ）は平面図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂの断
面図である。

【符号の説明】

１０マット状エアマッサージ器２０マット２１袋状収容部２４係合部３０エアバッグ体３２連通管３３Ｕ字状球体３４基板５０ポンプ装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】布団等の上に設置可能なマット（２０）
に、身長の方向と交叉する方向に延びる複数のエアバッ
グ体（３０）用の袋状収容部（２１）を設け、収容され
るエアバッグ体（３０）に所定の時間及び順番でエアを
繰り返し給排するようにしたエアマッサージ器におい
て、上記エアバッグ体（３０）が、複数の中空Ｕ字状球体
（３３）を共通の基板（３４）上に伏せて接合し、各Ｕ
字状球体間を連通管（３２）で連結してなることを特徴
とするマット状エアマッサージ器。
【請求項２】請求項１において、上記マット（２０）
が身長の方向と交叉する方向に延びる複数の袋状収容部
（２１）を有し、上記エアバッグ体（３０）が各袋状収
容部（２１）に収納されていることを特徴とするマット
状エアマッサージ器。
【請求項３】請求項１又は２において、上記複数のＵ
字状球体（３３）が、１つのエアバッグ体（３０）に４
個設けられていることを特徴とするマット状エアマッサ
ージ器。
【請求項４】請求項１から３のいづれかにおいて、上
記マット（２０）の一端にマットをリクライニングチェ
ア等の背凭れに掛けるための係合部（２４）を設けたこ
とを特徴とするマット状エアマッサージ器。
【請求項５】請求項１から４のいづれかにおいて、上
記エアバッグ体（３０）各々の膨縮を制御するポンプ装
置（５０）が、各エアバッグ体（３０）を順次膨張収縮
させることにより、上記エアマッサージ器（１０）が波
状に膨張収縮させるよう制御されていることを特徴とす
るマット状エアマッサージ器。
【請求項６】請求項１から５のいづれかにおいて、上
記エアバッグ体（３０）の膨張を制御するポンプ装置
（５０）がエア圧及びエアの供排時間を制御可能である
ことを特徴とするマット状エアマッサージ器。