JP4515898B2 - 容器入り食品及び食品用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、食品が容器に内包され、前記容器に液体を供給して喫食に供する容器入り食品、及び当該容器に関する。
従来から、調理器具及び食器としてそのまま併用できる包装容器に内包された即席食品が知られている。このような食品として、湯を容器内に注加し、そのまま又は所定時間経過後に喫食できる即席ラーメン、即席スープ、即席みそ汁等がある。これらの食品の食品用容器は、通常カップ体と当該カップ体の上方を塞ぐ蓋部材とからなり、前記蓋部材の一部または全部をカップ体から分離することにより開口部が形成される構成である。調理の際にはかかる開口部から湯を注加し、喫食の際にはカップ体を食器として箸やスプーン等の喫食用具を用いて喫食する。
上記のような食品は、調理の簡便性や、湯があれば必ずしも加熱手段を要しないこと等から、家庭での食事や間食として喫食されるのみではなく、災害時の非常食やレジャー時の携帯食にも頻繁に利用される。
しかしながら、これらの食品を喫食する際には、通常、箸やスプーン等の喫食用具が必要となるため、さらなる簡便性が要求される場合には不向きであった。また、カップ体の開口部が大きいため内容物がこぼれやすく、歩行中や走行中の車中等での喫食には不向きであった。さらに、カップ体に収容されている食品は嵩張りやすいため、携帯性、流通性に劣るという問題点があった。
本発明は、環境を選ばずに簡便に調理、喫食することが可能であり、さらに嵩張りにくい容器に収容された即席食品を提供することを目的とする。
本発明によると、食品が容器に内包され、前記容器内に液体を供給して喫食に供する容器入り食品であって、前記容器は、前記食品を内包する袋状の食品内包部と、前記食品内包部を開閉自在な液体供給口と、その一端が前記食品内包部に連通する喫食用流路と、前記喫食用流路の他端を開口可能な喫食用吸口とを有する容器入り食品が提供される。前記容器においては、開状態とした前記液体供給口より、調理に利用する液体を前記食品内包部に注ぐことができる。したがって、湯の注加によって調理可能な即席麺、即席みそ汁、即席スープ等の調理を、あるいは、水を注加して清涼飲料とする粉末ジュースや、ゼリー状として喫食する菓子類等の調理、さらには、スープやだし、調味液等を加えて完成させるチルド食品、冷凍食品等の調理を前記容器内にて行うことができる。すなわち、前記容器を調理器具として利用することができる。そして、開状態とした前記喫食用吸口に喫食者が口をあてて吸引することにより、喫食用流路を介して食品内包部内の調理済み食品が吸引される。すなわち、前記容器を食器として利用することができる。
本発明における前記容器入り食品は、前述した通り、前記液体供給口から液体を供給して、前記容器に内包された食品を調理して前記吸口より喫食する食品が例示される。
また、前記容器の一形態としては、上端から下方の所定位置まで連続し内部を左右に分離する仕切部及び前記仕切部によって形成された一対の空間を有する略矩形の袋体を含む構成とすることができる。この場合、前記一対の空間の内、一方は前記食品内包部を構成し、他方は前記喫食用流路を構成するものとする。
さらに具体的には、前記容器は、前記食品内包部の上端に固定され前記液体供給口を構成するチャックと、前記喫食用流路の一部及び前記喫食用吸口を構成するキャップ付き筒状部材とを含む構成とすることができる。
前記容器の他の一形態として、前記食品内包部を有する袋体と、前記食品内包部の上端に固定され前記液体供給口を構成するチャックと、前記袋体に固定され前記喫食用流路及び前記喫食用吸口を構成するキャップ付き筒状部材とからなる構成とすることができる。
前記袋体として、表裏2枚の略矩形のプラスチックフィルムの少なくとも上辺を除く3辺の端部近傍を互いに接着することにより形成された袋体を用いることができる。または、前記袋体として、略矩形のプラスチックフィルムを折り返し、折り返し部を底部とし、重なり合ったプラスチックフィルムの側部近傍を互いに接着することにより形成された袋体を用いることができる。
前記喫食用流路は、好ましくは、少なくとも前記食品内包部の上端から高さの1/2の位置まで、前記食品内包部と略並行しておりかつ全周が閉ざされている構成とする。このような構成により、前記喫食用吸口からの吸引力を、前記喫食用流路を介して前記食品内包部に十分作用させることができ、容易に食品を吸引喫食することができる。
前記食品は、前記液体に粘性を付与する材料を含むことが好ましい。液体においてある程度粘性を有する方が、こぼれにくく吸引しやすい。また、具材等液体状でない内容物の分散性を良好に保つことができるので、具材等を含む食品の喫食を容易にする。
また、本発明によると、液体を注加して喫食に供する食品を内包するための容器であって、前記食品を内包するための袋状の食品内包部と、前記食品内包部を開閉自在な液体供給口と、その一端が前記食品内包部に連通する喫食用流路と、前記喫食用流路の他端を開口可能な喫食用吸口とを有する容器が提供される。
本発明の容器入り食品は、簡便に調理、喫食することが可能である。さらに嵩張りにくい容器に収容されているため、保管に場所をとらず携帯や流通が容易である。特に、箸やスプーン等を必要としないため、指の動きの不自由な人でも容易に喫食でき、またこぼれないために歩きながらの喫食や走行中の車中での喫食も可能である。
また、本発明の食品内包用の容器を用いると、簡便な調理、喫食が可能となる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態は、袋状容器入り即席ラーメンに関する。図1は、本実施形態の袋状容器入り即席ラーメンを模式的に示す斜視図である。本実施形態の即席ラーメン10は、湯により復元調理され喫食可能となる調味済み即席麺(味付け麺)塊31が袋状容器20に内包されているものである。
袋状容器20の構成について説明する。
袋状容器20は、矩形の袋体21と、袋体21の上端近傍に形成され液体供給口26aを構成するチャック22と、袋体21に固定され喫食用吸口27aを構成する円筒状部材23とからなる。袋体21は、表裏2枚のプラスチックフィルム25a、25bを、側部の熱溶着部21a、21b及び底部の熱溶着部21cで熱溶着して構成されている。円筒状部材23の上端にはキャップ24が螺合されている。
袋体21の内部は、矩形の仕切部29によって食品内包部26と喫食用流路27とに分離されている。仕切部29は、その全周縁部29aのプラスチックフィルム25a、25bを熱溶着することにより形成されている。仕切部29は、袋体21の上端から下方へ一定の長さを有する。喫食用流路27は、仕切部29が形成されている位置においては、仕切部29と側部の熱溶着部21bとにより、全周が閉ざされた中空状となっている。喫食用流路27と、食品内包部26とは、仕切部29より下方にて連通されている。
チャック22は、嵌合可能な雄部材と雌部材とからなり、袋体21の食品内包部26の上端のプラスチックフィルム25a、25bの対向する面に線状の凸部材と、この凸部材に嵌合する線状の凹部材とが対向するように固定されている。この凸部材と凹部材とは互いを重なり合わせて適度に押圧すると嵌合し、チャック22の上方の袋体21を引っ張ると非嵌合となる。チャック22の凸部材と凹部材との非嵌合、嵌合に対応して液体供給口26aが開閉される。液体供給口26aは、食品内包部26の上端部に位置するので、液体供給口26aの開閉は、食品内包部26の開閉に対応し、したがって液体供給口26aを開状態としてここから湯を注入することにより、湯は直接食品内包部26に注入されることになる。チャック22のプラスチックフィルム25a、25bへの固定は、チャック付きフィルムを表裏のプラスチックフィルム25a、25bに熱溶着することによる。尚、チャックテープを表裏のプラスチックフィルム25a、25bに貼り付けることによっても固定することができる。
円筒状部材23は、袋体21内に形成されている喫食用流路27の上方に、その空洞部の中心と喫食用流路27の中心とが略一致するように固定されている。円筒状部材23は、喫食用流路27の上端近傍を構成する。また、円筒状部材23の上端は、喫食用吸口27aを構成する。円筒状部材23は、プラスチック成形部材からなり、表裏のプラスチックフィルム25a、25bを熱溶着する際に、その下端部を表裏のプラスチックフィルム25a、25bの間に位置させておくことにより、熱溶着と同時に固定される。キャップ24は、円筒状部材23の上端部に螺合可能に構成されており、キャップ24の取り外しと取り付けに対応して喫食用吸口27aが開閉される。喫食用吸口27aは、喫食用流路27の上端部に位置するので、喫食用吸口27aの開閉は、喫食用流路27の開閉に対応する。したがって、キャップ24を外して喫食用吸口27aを開状態とし、ここに喫食者が口をあてて吸引することにより、喫食用流路27を介して食品内包部26内の調理済み食品を吸引喫食することができる。
円筒状部材23により構成される喫食用吸口27aの断面形状は、本実施形態においては円形としたが、喫食者により喫食可能であれば特に限定されない。また喫食用吸口27aの断面積も、喫食者により喫食可能であれば特に限定されることはないが、好ましくは、0.7cm以上
7cm以下とする。
プラスチックフィルム25a、25bは、最内面にて熱溶着可能な可撓性フィルムであれば限定されないが、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン、ポリエステル樹脂等を用いた単層もしくは多層フィルムが用いられる。特に基材フィルムと熱溶着可能なシーラントフィルムとを含む2層以上の多層フィルムが好ましく用いられる。本実施形態においては、プラスチックフィルム25a、25bとして、略100℃の熱湯に対して耐熱性を有するシーラントフィルムが最内層に積層されたナイロン及びポリエチレンからなる透明多層フィルムを用いたが、透明でなくても使用することができる。尚、プラスチックフィルムの代わりに、例えばアルミ箔等のバリア層を中間層として設けた多層フィルムを用いることも可能である。
袋体21内に形成される食品内包部26の形状は、内包される食品に適したものであれば限定されない。食品内包部26の大きさは、内包される食品に適し、かつ調理に使用する湯を内包可能であれば限定されない。
喫食用流路27の大きさ及び形状は、食品内包部31に内包される調理済み食品を吸引可能であれば特に限定されない。喫食用流路27は、好ましくは、少なくとも前記食品内包部26の上端から高さhの1/2の位置Aまで、前記食品内包部26と略並行しておりかつ全周が閉ざされている構成とし、さらに好ましくは、少なくとも食品内包部26の上端から高さhの1/3の位置Bまで、前記食品内包部26と略並行しておりかつ全周が閉ざされている構成とする。このような構成とすることにより、食品内包部26に対して十分な吸引力を作用させることができる喫食用流路27を構成することができるので、過剰な吸引を必要とすることなく、吸引による喫食をスムーズに行うことができる。図1においては、喫食用流路27の太さが一定である袋状容器20を示したが、喫食用流路27は例えば喫食用吸口27aに向かって、すなわち上方に向かってやや細くなっているような形状であってもよい。
本実施形態において、袋体21は、表裏2枚のプラスチックフィルム25a、25bから構成されるものとしたが、このような構成に限定されることはなく、例えばスタンディング型の袋体や、ガゼット型の袋体であっても良い。また、袋体21は、1枚の略矩形のプラスチックフィルムを折り返し、折り返し部を底部とし、重なり合ったプラスチックフィルムの側部近傍を互いに接着することにより形成された袋体であってもよい。また、本実施形態においては、液体供給口26aはチャック22で開閉自在な構成としたが、開閉自在であれば、ファスナーや再接着可能なシール等で構成してもかまわない。また、喫食用吸口27aは開閉自在なキャップ24としたが、開口後再封できないキャップや、単なる管状の閉鎖末端としてここを引きちぎることで開口する構成であってもよい。
次に、袋状容器20に内包されている即席ラーメンについて説明する。即席ラーメンは、袋状容器20の食品内包部26に内包されている。即席ラーメンは、調味済み即席麺(味付け麺)塊31と、鱗片状のα化澱粉32とからなる。調味済み即席麺塊31は、湯により復元される麺塊であれば公知のいずれの方法で製造された麺塊であっても良い。また、調味済みに限定されることはなく、未調味の即席麺(非味付け麺)塊を粉末スープとともに内包するものであっても良い。さらに、例えば麺線を短くする等、吸引喫食しやすいように、公知の麺塊を適宜加工して用いても良い。
以下、調味済み即席麺塊の製造方法の一例を示す。まず、小麦粉等の原料に練り水を加えながらミキサーにて混合し混合生地とする。次に、混合生地を圧延機により圧延して所定の厚みの麺帯とする。そして、麺帯を切り出し機にて麺線に切り出す。切り出した麺線を蒸煮機内で蒸煮し、α化する。そして、蒸煮後の麺線に着味液を浸透させて着味する。その後、麺線を一食分(約36g)毎に切断し、円筒型リテーナーに充填して、熱油中を通過させ油熱乾燥を行う。そして、即席麺塊を冷却する。以上の工程によって、調味済み即席麺塊が製造される。
袋状容器入り即席ラーメン10の製造工程においては、袋状容器20のチャック22を開いた状態で、即席麺塊31及びα化澱粉32を食品収容部26の上端から挿入し、その後チャック22を閉じて密封する。尚、1枚のプラスチックフィルム25bの食品内包部26の位置に即席麺塊31及びα化澱粉32を載置し、その上にもう1枚のプラスチックフィルム25aを重ね、その後熱溶着部21a、21b、21cを熱溶着させる等の工程により、袋状容器入り即席ラーメン10を製造しても良い。
〈袋状容器入り即席ラーメンの調理方法〉
以下、袋状容器入り即席ラーメン10の調理方法を説明する。袋状容器入り即席ラーメン10のチャック22を開け、食品収容部26の上端の液体注入口26aを開口し、ここから熱湯を注ぎ、チャック22を閉じる。そして、袋状容器20を傾けて、α化澱粉32を分散させる。その後、約7分静置した後、再度袋状容器20を傾けて内容物を混合し、調理が完了する。
図2は、調理が完了した状態の、袋状容器入り即席ラーメン10を模式的に示す斜視図である。即席麺塊31の復元調理用に注がれた湯には、即席麺塊31に浸透していた着味液が溶けだし、さらにα化澱粉32が溶け、粘性のあるスープ33となっている。スープ33内には、復元調理された麺34が分散されている。
〈袋状容器入り即席ラーメンの喫食方法〉
次に、調理後の袋状容器入り即席ラーメン10の喫食方法を説明する。まず、キャップ24を外して、喫食用吸口27aを開口する。そして、喫食者は喫食用吸口27aに口をあてて、内容物である調理済み即席ラーメン31及びスープ33を吸引し喫食する。尚、内容物がスムーズに喫食用吸口27aから吸引されるように、適宜袋体21の外部から内容物を喫食用吸口27aに導くように押し出す。尚、適宜チャック22の一部を開き、その状態で喫食用吸口27aからの吸引を行っても良い。袋体21内に空気を送ることなく吸引をつづけると、袋体21内の圧力が低下するため吸引が困難となる。このような場合、チャック22の一部を開けることにより、袋体21内の圧力の低下を防ぐことができ、吸引をスムーズに行うことができる。
本実施形態の袋状容器入り即席ラーメンにおいては、喫食時に箸等の喫食用具を必要としないので簡便に喫食可能である。また、喫食時の開口部が喫食用吸口27aのみであるので、開口部から内容物がこぼれる心配がなく、歩きながらや揺れる車中等での喫食も可能である。尚、袋体21内の圧力を低下するのを防止するためにチャック22の一部を開いたとしても、開口部は喫食用吸口27aと同じ側(上方)に位置し、しかもごくわずかに開口できるために内容物はこぼれにくい。また、嵩張らないので、保管に場所をとらず、携帯性、流通性が良い。
上記実施形態においては、袋状容器入り食品として、即席麺である即席ラーメンについて説明したが、湯の注加によって復元させる即席みそ汁、即席スープ、水を注加して飲食可能とする粉末ジュース、ゼリー菓子、さらにはスープやだし、調味液等の液体を注加して食品として完成させるチルド食品や冷凍食品等、液体により調理可能な他の食品を内包させてもよい。液体による調理は、復元調理に限定されることはなく、単なる混合調理であっても良い。尚、これらの食品は、注入される液体に粘性を付加する粘性付加材料が含まれていることが好ましい。本発明の食品は、吸引により喫食を行うため、液体においてある程度の粘性を有する方が喫食容易であり、さらに喫食用吸口27aが開口されているときにこぼれにくくなるからである。また、具材(即席ラーメンに添付される乾燥ネギ等)等が液体に混合されている食品においては、液体中における具材の分散性が良くなるので、袋体21内に具材のみが残ってしまう状態を防ぐことができる。粘性付加材料としては、上記実施形態において用いたα化澱粉以外に、グアガム、ペクチン、カラギーナン等の増粘類を用いることができる。調理済み即席食品の液体部分の粘度は、喫食容易でありまた流動可能であれば特に限定されないが、例えば0.6Pa・s以上3.5Pa・s以下とすることができる。
また、上記実施形態においては、袋状容器20に食品が内包されている場合を示したが、食品が内包されていない袋状容器20であっても良く、この場合、使用者がチャック22を開けて液体注入口26aから食品を挿入して、上記実施形態と同様に調理、喫食を行い使用することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、袋状容器入り即席ラーメンに関する。図3は、本実施形態の袋状容器入り即席ラーメンを模式的に示す斜視図である。本実施形態の即席ラーメン40は、第1の実施形態の即席ラーメン10とは、袋状容器の喫食用流路の構成が異なるのみなのである。本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
第1の実施形態の袋状容器20では、喫食用流路27が袋体21の一部で構成されているのに対し、本実施形態の袋状容器50では、喫食用流路42が円筒状部材41で形成されている点が異なる。円筒状部材41は、プラスチック成形体からなる。円筒状部材41の上端は喫食用吸口27aを構成する。円筒状部材41の上端にはキャップ24が螺合されている。円筒状部材41の下端は斜めの切り口を有し、食品内包部26の内容物がスムーズに喫食用流路42に導かれるように構成されている。円筒状部材41は、これを表裏のプラスチックフィルム25a、25bの間に位置させた状態で、熱溶着部21b及び仕切部29の周縁部29aを熱溶着することにより固定される。
喫食用流路42の大きさ及び形状は、食品内包部26に内包される調理済み食品を吸引可能であれば特に限定されない。喫食用流路42は、第1の実施形態における喫食用流路27と同様に、好ましくは、少なくとも前記食品内包部26の上端から高さhの1/2の位置Aまで、前記食品内包部26と略並行しておりかつ全周が閉ざされている構成とし、さらに好ましくは、少なくとも食品内包部26の上端から高さhの1/3の位置Bまで、前記食品内包部26と並行しておりかつ全周が閉ざされている構成とする。このような構成とすることにより、食品内包部26に対して十分な吸引力を作用させることができる喫食用流路42を構成することができるので、過剰な吸引を必要とすることなく、吸引による喫食をスムーズに行うことができる。
本実施形態は、円筒状部材41が表裏のプラスチックフィルム25a、25bの間に位置する構成であるが、このような構成に限定されることはなく、例えば円筒状部材41が下端部のみで袋体21に接続している構成であっても良い。
本発明の袋状容器入り食品は、家庭での食事や間食、災害時の非常食、またレジャー時の携帯食として利用される。さらに、指の動きの不自由な人の食事や、宇宙空間での食事としても利用することができる。
第1の実施形態の袋状容器入り即席ラーメンを模式的に示す斜視図。 第1の実施形態の即席ラーメンの調理が完了した状態を模式的に示す斜視図。 第2の実施形態の袋状容器入り即席ラーメンを模式的に示す斜視図。
符号の説明
10、40 即席ラーメン
20、50 袋状容器
21 袋体
21a、21b、21c 熱溶着部
22 チャック
23 円筒状部材
24 キャップ
25a、25b プラスチックフィルム
26 食品内包部
26a 液体供給口
27 喫食用流路
27a 喫食用吸口
29 仕切部
31 即席麺塊
32 α化澱粉
33 スープ
34 麺
41 円筒状部材
42 喫食用流路

Claims (4)

  1. 食品が容器に内包され、前記容器内に液体を供給して喫食に供する容器入り食品であって、
    前記容器は、前記食品を内包する袋状の食品内包部と、前記食品内包部を開閉自在な液体供給口と、その一端が前記食品内包部に連通する喫食用流路と、前記喫食用流路の他端を開口可能な喫食用吸口とを有し、
    前記容器は、上端から下方の所定位置まで連続し内部を左右に分離する仕切り部によって形成された一対の空間を有し、
    前記一対の空間の内、一方は前記食品内包部を構成し、他方は前記喫食用流路を構成し、
    前記喫食用流路は、少なくとも前記食品内包部の上端から高さの1/2の位置まで、前記食品内包部と略並行しておりかつ全周が閉ざされている、容器入り食品。
  2. 前記容器入り食品が、前記液体供給口から液体を供給して、前記容器に内包された食品を調理して前記吸口より喫食する食品である、請求項1に記載の容器入り食品。
  3. 前記容器は、前記食品内包部の上端に固定され前記液体供給口を構成するチャックと、前記喫食用流路の一部及び前記喫食用吸口を構成するキャップ付き筒状部材とを含む、請求項1又は2に記載の容器入り食品。
  4. 液体を注加して喫食に供する食品を内包するための容器であって、
    前記食品を内包するための袋状の食品内包部と、前記食品内包部を開閉自在な液体供給口と、その一端が前記食品内包部に連通する喫食用流路と、前記喫食用流路の他端を開口可能な喫食用吸口とを有し、
    上端から下方の所定位置まで連続し内部を左右に分離する仕切り部によって形成された一対の空間を有し、
    前記一対の空間の内、一方は前記食品内包部を構成し、他方は前記喫食用流路を構成し、
    前記喫食用流路は、少なくとも前記食品内包部の上端から高さの1/2の位置まで、前記食品内包部と略並行しておりかつ全周が閉ざされている、容器。
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