JP4515106B2

JP4515106B2 - ドーム型カメラ

Info

Publication number: JP4515106B2
Application number: JP2004028164A
Authority: JP
Inventors: 貴行小西; 寿和帯刀
Original assignee: Panasonic Corp; Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Corp; Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2004-02-04
Filing date: 2004-02-04
Publication date: 2010-07-28
Anticipated expiration: 2024-02-04
Also published as: EP1712952A4; JP2005221637A; WO2005076068A1; EP1712952A1; US7586537B2; CN1906533A; US20080231699A1; CN100437334C

Description

本発明は、チルト方向に回動可能なレンズを備えたドーム型カメラに関するものである。

従来のドーム型カメラは、半球型のドームカバーと、ドームカバーの内側にチルト方向およびパン方向の回動が可能に設けられたレンズを備えている。そして、レンズの回動中心が光軸上にあり、かつ、ドームカバーの中心と一致するように配置されており、この配置により良好な画像が得られている（例えば特許文献１参照）。
特開２０００−１５５３６６号公報（要約、図４）

しかしながら、従来のドーム型カメラは、俯角方向を撮影しようとすると、ケラレが生じてしまい、良好な画像が得られない。

ここで、俯角方向とは、ドームの天頂方向を上方向としたときの水平方向より下向きの方向である。したがって、例えばドーム型監視カメラにおいて、ドームが上向きに設置されれば、俯角方向は水平より下向きの方向であり、ドームが壁に横向きに設置されれば、俯角方向は真下から壁に向いた方向である。また、ケラレとは、カメラケースが撮影範囲の一部に写ることにより画像が部分的に暗くなることをいう。

従来は、上記のように俯角方向を撮影するとケラレが生じるので、例えば、カメラ取付場所付近を撮影したいという要求に応えて良好な画像を得ることが容易でなかった。

本発明は、上記背景の下でなされたものであり、その目的は、俯角方向の良好な撮影画像が得られるドーム型カメラを提供することにある。

本発明のドーム型カメラは、ドームカバーと、前記ドームカバーの内側にチルト方向に回動可能に備えられるレンズと、前記レンズの回動中心がドーム中心から天頂方向に離れた位置へと移動可能に前記レンズを支持するレンズ支持手段と、前記レンズのチルト方向の回動に応じて前記レンズを天頂方向に移動させるレンズ移動手段と、を備え、前記レンズ移動手段は、仰角方向に対応する所定の中心保持角度範囲では前記レンズの回動軸をドーム中心に保持し、前記中心保持角度範囲の外側では前記レンズの回動軸をドーム中心から天頂方向に移動させるように設定されている。

この構成により、上記の中心保持角度範囲ではレンズのチルト回転軸をドームカバーの中心に保持して良好な画像を得ることができるとともに、中心保持角度範囲の外側では、レンズのチルト回動中心がドームカバーの中心から天頂方向へ移動した状態で俯角方向を撮影することができ、これにより俯角方向の良好な画像が得られる。また、この構成により、レンズの方向の変化に応じて、良好な画像が得られる適当な位置にレンズを移動することができる。

また、本発明のドーム型カメラにおいて、前記レンズ移動手段は、前記レンズの回動に応じて回動軸を所定の位置に移動させるカムを備えている。

この構成により、カムを設けたことで、レンズの回動に応じて常に良好な画像が得られるように、レンズのチルト回動中心をドーム中心とドーム中心から天頂方向に離れた位置の間で移動させることができる。

また、本発明において、前記カムは、回動軸に取り付けられた板状カムであり、板状カムの外周のカム面が固定押当て部に当接している。

この構成により、簡単な構成で適切なカム構造を備えることができる。

本発明は、レンズの回動中心がドームカバーの中心と一致する位置から天頂方向に離れた位置へと移動可能にレンズを支持したことにより、回動中心がドームカバーの中心から天頂方向へ移動した状態で俯角方向を撮影することができ、これにより俯角方向の良好な画像が得られる。

以下、本発明の実施の形態のドーム型カメラについて、図面を用いて説明する。

図１は、本発明の第１の実施の形態のドーム型カメラを示している。本実施の形態では、ドーム型カメラ１０は監視カメラである。本実施の形態では、図１のようにドームの天頂が上を向いた状態で、上方向を天頂方向といい、横方向を水平方向という。そして、カメラレンズの方向は水平方向を基準として表され、水平方向より上向きの角度を仰角といい、水平方向より下向きの角度を俯角という。水平方向のレンズ角度は０、天頂方向のレンズ角度は９０度である。

図１において、ドーム型カメラ１０は、筐体を構成するベース１２とカバー１４とを備える。ベース１２は全体としては円形であり、天井等の設置個所への取付構造を有する。また、ベース１２はレンズ１６を回動可能に支持している。レンズ１６は、鏡筒１８に保持されており、鏡筒１８の後端には撮像素子が備えられ、これらによってカメラが構成されている。

カバー１４は、リング部２０を有し、リング部２０にドームカバー２２がねじで取り付けられた構成を有する。リング部２０は、ベース１２への取付構造を有する。ドームカバー２２は窓部材であり、透明なプラスチックでできている。図示のように、ドームカバー２２は、カバー１４がベース１２に取り付けられたときに、レンズ１６がドームカバー２２に収まる形状を有し、これによりレンズ１６は窓部材の内側に配置される。

次に、レンズ１６の支持構造であるパンチルト機構について説明する。レンズ１６は、下記のようにパン方向およびチルト方向に回動可能に支持されており、特に、本実施の形態では、ドーム中心から天頂方向に離れた位置へと回動中心が移動可能にレンズ１６が支持されている。

図１において、レンズ１６の支持構造としては、ベース１２に、パン部２４が水平面上で回転可能に備えられている。パン部２４は薄板からなり、リング形状を有する。パン部２４上で１８０度離れた２箇所に支持壁２６が立設されている。そして、２つの支持壁２６の間に、レンズ１６がチルト方向に回動可能に取り付けられる。レンズ１６はパン方向およびチルト方向に手動で回動される。また、レンズ１６には、パンおよびチルトに伴う撮影範囲の角度変化を補正するために、アジマス部２８が設けられており、アジマス部２８も手動で動かされる。

各支持壁２６には、第１取付穴３０と第２取付穴３２の２つの取付穴が設けられている。段ねじ３４が、第１取付穴３０および第２取付穴３２の一方に通されてレンズ１６に締め付けられ、これにより段ねじ３４がチルト回動軸となり、レンズ１６がチルト方向に回動可能に支持される。なお、レンズ１６のねじ穴は、その中心線が光軸と交差する位置にある。

第１取付穴３０および第２取付穴３２は異なる高さに設けられている。第１取付穴３０は、パン部２４がベース部１２に取り付けられたとき、ドーム中心と一致する場所に設けられている。すなわち、２つの支持壁２６の第１取付穴３０の中心を結ぶ直線がドームカバー２２の半球の中心を通過する。

第２取付穴３２は、第１取付穴３０よりも上側、すなわち、ドーム中心より天頂側に位置している。第２取付穴３２は、後述するようにレンズ１６を使って俯角方向を撮影するときにケラレが発生しない高さに設けられている。

第１取付穴３０と第２取付穴３２は、同じ大きさである。また、図示のように、第１取付穴３０と第２取付穴３２は、穴径よりも小さな幅のスリット３６で連結されている。

図２は、段ねじ３４を示しており、段ねじ３４は、頭部４０とねじ部４２の間に大径部４４と小径部４６を有し、大径部４４の先端側に小径部４６が続いている。大径部４４および小径部４６の断面は共に円形である。

大径部４４の直径は、第１取付穴３０および第２取付穴３２の内径とほぼ同じであるが、第１取付穴３０および第２取付穴３２よりも少し小さい。これにより、段ねじ３４が締め付けられたとき、大径部４４がレンズ１６の回動軸になる。

小径部４６の直径は、スリット３６よりも少し小さく設けられている。段ねじ３４が脱落しない範囲で緩められた状態では、小径部４６にスリット３６を通過させて、段ねじ３４を第１取付穴３０から第２取付穴３２へ、またはその逆方向に移動させることができ、これによりレンズ１６を動かして、その高さを変えられる。

次に、本実施の形態のドーム型カメラ１０の組立方法を説明する。図１に示すように、ベース１２にパン部２４が取り付けられ、パン部２４の２本の支持壁２６の間にレンズ１６が取り付けられる。このとき、２本の段ねじ３４が、両側の支持壁２６の第１取付穴３０または第２取付穴３２のどちらかに外側から通され、レンズ１６のねじ穴に締め付けられる。そして、レンズ１６が所望の撮影方向を向くようにレンズ１６が回動され、さらに、アジマス調整が行われる。

ここで、第１取付穴３０と第２取付穴３２は以下のように選択される。まず、チルト角が比較的小さく、すなわち、水平方向からの仰角が比較的大きく、ケラレの問題がないときは、第１取付穴３０が選択される。基本的には、第１取付穴３０が優先的に選択される。回動中心がレンズ１６の光軸上にあるので、光軸がドーム中心を通ることになり、これにより良質な画像が得られる。

しかし、チルト角が大きいとき、すなわち、撮影方向が上向きでも仰角が小さかったり、あるいは撮影方向が水平方向または俯角方向のときは、第１取付穴３０を使用すると、ケラレが生じる。ケラレとは、前述のように、カメラケースの一部が撮影範囲に入り、画像が部分的に暗くなることをいう。そこで、第２取付穴３２が選択される。これにより、レンズ１６の回動中心が高いところに位置し、ケラレが回避される。

図３は、第２取付穴３２を選択したときの撮影範囲の例を示している。本実施の形態のドーム型カメラ１０は監視カメラなので、撮影範囲は監視範囲である。この例では、撮影方向は水平であり、撮影範囲の半分は俯角方向である。図示のように、回動中心を高くしたことで、カメラケース（カバー１４のリング部２０の上端）が撮影範囲から外れ、ケラレが回避される。

図１に戻り、レンズ１６を所望の方向に向けた状態で、カバー１４が取付られ、このようにしてドーム型カメラ１０が完成する。なお、レンズ１６の方向調整と、カバー１４の取付は、ベース１２を天井等の設置個所に設置した状態で行われてよい。

次に、ドーム型カメラ１０が既に組み立てられているときのレンズ１６の高さ調整の動作を説明する。この場合、カバー１４が取り外され、レンズ１６の方向が手動で変更される。

ここで、調整前は、パン部２４の支持壁２６の第１取付穴３０にレンズ１６が取付られていたとする。この場合、レンズ１６の回動中心がドーム中心と一致している。そして、レンズ１６が、仰角の小さい方向か、水平方向、または俯角方向を向くように回動されるとする。ここでは例としてレンズ１６を水平方向に向けることとする。レンズ１６を水平方向に向けると、俯角方向も撮影範囲に入ることになる。

そこで、段ねじ３４が脱落しない範囲で緩められ、レンズ１６が天頂方向に移動される。段ねじ３４の小径部４６が支持壁２６のスリット３６を通り、段ねじ３４が第２取付穴３２へと移動する。段ねじ３４が再び締め付けられ、段ねじ３４の大径部４４が第２取付穴３２内で軸支される。そして、レンズ１６が水平方向を向けられる。パン方向の回動およびアジマス調整も必要に応じて行われる。

以上、本発明の第１の実施の形態について説明した。本実施の形態によれば、レンズ１６の回動中心を、ドーム中心から天頂方向へと移動可能に支持したことにより、レンズ１６の回動中心がドームカバーの中心から天頂方向へ離れて位置する状態で俯角方向を撮影することができ、これによりケラレを低減し、俯角方向の良好な画像が得られる。

また、本実施の形態では、俯角方向を含まない通常の撮影方向ではレンズ１６の回動中心をドーム中心に保持でき、光軸上にドーム中心を位置させた良好な画像が得られる。したがって、通常の撮影方向における画質を維持しつつ、俯角方向の撮影も可能になる。

また、本実施の形態は、俯角方向の撮影においても、下記の従来構成と比較すると画質の向上が図れる。すなわち、従来構成として、半球型のドームの下側に円筒形の透明カバーが合体した形状を有するカメラが見られる。このようなカメラでは、円筒部分を通して俯角方向の撮影が可能である。しかし、２次元曲面である円筒部分を通して得た画像の画質は、３次元曲面である球面を通して得た画像と比べて圧倒的に低い。そのため、俯角方向を撮影するときの画質の劣化が激しい。

このように、従来構成は、２次元曲面である円筒部を通して俯角方向を撮影しており、画質的に相当に不利であった。これに対して、本実施の形態は、３次元曲面である球面を通した撮影を可能としているので、円筒部を通す撮影と比べれば画質が向上する。すなわち、上記従来構成と比べれば、俯角方向を撮影するときにも良質な画像が得られる。

次に、本発明の第２の実施の形態のドーム型カメラについて説明する。

図４は、本実施の形態のドーム型カメラのレンズ支持機構を示しており、図５は図４の一部拡大図である。本実施の形態のドーム型カメラ５０は、下記に説明するように、レンズ１６のチルト方向の回動に応じてレンズ１６を高さ方向に移動させるレンズ移動機構としてのカム機構を備えている。図示されないベース、カバー等の構成は、上述の第１の実施の形態と同様でよく、説明を省略する。

図４および図５において、パン部５２は第１の実施の形態と同様にリング状の薄板であり、パン部５２には２つの支持壁５４が立設されている。支持壁５４には長穴５６が設けられている。レンズ１６は、ねじ５８により長穴５６に回動可能に、かつ、長穴５６内で高さ方向に移動可能に取り付けられている。

ねじ５８は、図示されないが、頭部とねじ部の間に円柱軸部を備え、この円柱軸部が第１の実施の形態と同様に回動軸として機能する。レンズ１６側のねじ穴の中心線はレンズ１６の光軸と交差する位置にある。ねじ５８が長穴５６の最も下に位置するとき、ねじ５８の中心線、すなわち、回動軸はドーム中心を通り、レンズ１６の光軸もドーム中心を通る。ねじ５８は、レンズ１６と共に、この位置から上方へ移動できる。なお、図４、図５では、本発明を理解しやすいように、ねじ５８を簡略化し、ねじ５８の頭部を小さく書いてある。

ねじ５８には板状カム６０が取り付けられている。板状カム６０は、ねじ５８に対して固定されており、ねじ５８およびレンズ１６と共に回動する。また、支持壁２６には、板状カム６０と当接する位置に、押当て片６２がねじ６４で固定されている。押当て片６２は、ねじ５４を軸として回動可能な円板であり、押当て片６２の外周面が板状カム６０の外周面と接する。

さらに、支持壁２６には、ねじりばね６６が取り付けられている。ねじりばね６６の一端は支持壁２６に、押当て片６２の下方で取り付けられている。ねじりばね６６の他端はねじ５８に取り付けられている。ねじりばね６６は、ねじ５８と共にレンズ１６を下方に付勢している。

また、図示されないが、もう反対側の支持壁２６にも同様のカム構造が備えられている。

次に、本実施の形態のカム設定について説明する。本実施の形態のカムは、下記のように、仰角方向に対応する所定の中心保持角度範囲Ａではレンズ１６の回動軸をドーム中心に保持し、中心保持角度範囲Ａよりも低角度側ではレンズ１６の回動軸をドーム中心から天頂方向に移動させるように設定されている。

すなわち、図４、図５では、レンズ１６が天頂方向を向いており、チルト角が０度であり、仰角は９０度（最大）である。カム板６０は、この状態の最下点（押当て片６２との接点）を含む中心保持角度範囲Ａでは円形である。そして、この中心保持角度範囲Ａでは、カム板６０は、レンズ１６の回動軸を長穴５６の一番下に、すなわちドーム中心に位置させる。中心保持角度範囲Ａは、レンズ１６のチルト角が小さく、仰角が大きい方向に対応しており、レンズ１６の回動軸がドーム中心にあってもケラレが生じないように設定されている。

そして、カム板６０は、中心保持角度範囲Ａの外側では、半径方向に拡大され、レンズ１６の回動軸をドーム中心から天頂方向に移動させるように設定されている。中心保持角度範囲Ａの外側とは、チルト角が大きく、水平方向を基準とする角度が小さい側である。レンズ１６がどの方向を向いたときもケラレが生じないようにするために、カム面レンズ１６の傾斜が大きくなるにつれて回動軸を上方に移動させるようにカム面が設定されている。

次に、本実施の形態のドーム型カメラ５０について、パンチルト機構の動作を説明する。本実施の形態のパンチルト機構は、前述の第１の実施の形態と同様に手動式である。したがって、レンズ１６の方向が手で変えられる。パン方向については、パン部２４が手で回される。チルト方向については、レンズ１６がパン部２４に対して手で回される。また、アジマス調整も、手でレンズ１６を光軸周りに回すことで行われる。

ここで、チルト方向の回動について見ると、図４の状態では、レンズ１６が天頂方向を向いている。このとき、レンズ１６は中心保持角度範囲Ａにある。ねじりばね６６がねじ５８と共にレンズ１６を下方に押しつけており、板状カム６０の円形部分（扇形部分）が押当て片６２に当接し、ねじ５８が長穴５６の最も下に位置し、回動中心がドーム中心と一致している。

この状態からレンズ１６をチルト方向に回動すると、レンズ１６の方向が中心保持角度範囲Ａにある間は、板状カム６０の円形部分が押当て片６２に当接しており、レンズ１６の高さは維持され、回動中心がドーム中心に保持される。レンズ１６の方向が中心保持角度範囲Ａを超えると、カム面に従ってレンズ１６が天頂方向に向かって移動する。

図６は、チルト角が７５度であり、すなわち仰角が１５度のときの状態を示している。板状カム６０の円形部分より拡大された部分が押当て片６２に当接し、レンズ１６はねじ５８と共に長穴５６内で押し上げられている。

図７は、さらにレンズ１６を回動し、レンズ１６が水平方向を向いた状態（チルト角９０度、仰角０度）を示している。この状態では、撮影範囲（監視範囲）の半分が俯角方向である。そして、この状態では、レンズ１６がねじ５８と共に長穴５６内でさらに押し上げられている。

このようにして、本実施の形態では、中心保持角度範囲Ａを変えてレンズ１６をチルトすると、レンズ１６の回動軸がカムによって上方へ押し上げられる。

レンズ１６を逆方向に回動すれば、やはりカムに従ってレンズ１６が動き、下方へ移動する。レンズ１６の方向が中心保持角度範囲Ａに入ると、ねじ５８が長穴５６の底に位置し、レンズ１６の回動軸がドーム中心と一致する。

以上に説明したように、本発明の第２の実施の形態のドーム型カメラ５０によれば、レンズ１６のチルト方向の回動に応じてレンズ１６を天頂方向に移動させるレンズ移動手段を備えたことにより、レンズ１６の方向の変化に応じて、良好な画像が得られる適当な位置にレンズ１６を移動することができる。

また、本実施の形態のドーム型カメラ５０は、レンズ１６の回動に応じて回動軸を所定の位置に移動させるカムを備えており、このカムが、レンズ１６の回動に応じて常に良好な画像が得られるように、レンズ１６の回動中心をドーム中心とドーム中心から天頂方向に離れた位置の間で移動させることができる。

また、上記のカムは、仰角方向に対応する所定の中心保持角度範囲Ａではレンズ１６の回動軸をドーム中心に保持し、中心保持角度範囲Ａよりも低角度側ではレンズ１６の回動軸をドーム中心から天頂方向に移動させるように設定されており、このようなカム設定により、上記の中心保持角度範囲Ａではレンズ１６の回動軸をドームカバー２２の中心に保持して、良好な画像を得ることができる。

また、上記のカムは、回動軸に取り付けられた板状カム６０で構成されており、板状カム６０の外周のカム面が、回動可能に固定された押当て片６２に当接しており、このような簡単な構成で適切なカム構造を備えることができている。

また、上記の実施の形態によれば、別の観点では、レンズ１６のチルト方向の回動中心が移動可能にレンズ１６が支持され、チルト方向の回動に応じてレンズ１６が移動されるので、レンズ１６の回動中心を移動した状態で俯角方向を撮影することができ、そして、レンズ１６の方向の変化に応じて、良好な画像が得られる適当な位置にレンズ１６を移動でき、したがって、俯角方向の良好な画像が得られる。この観点では、本発明はドーム型カメラに限定されず、ドームが備えられずともよい。

以上に本発明の好適な実施の形態を説明した。しかし、本発明は上述の実施の形態に限定されず、当業者が本発明の範囲内で上述の実施の形態を変形可能なことはもちろんである。

以上のように、本発明にかかるドーム型カメラは、俯角方向の良好な画像が得られるという効果を有し、監視カメラ等として有用である。

本発明の第１の実施の形態におけるドーム型カメラを示す図レンズを取り付けるための段ねじを示す図レンズを回動したときの撮影範囲を示す図本発明の第２の実施の形態におけるドーム型カメラを示す図本発明の第２の実施の形態におけるカム構造部分の拡大図レンズをチルト角７５度まで回動したときのドーム型カメラを示す図レンズをチルト角９０度まで回動したときのドーム型カメラを示す図

符号の説明

１０、５０ドーム型カメラ
１２ベース
１４カバー
１６レンズ
２２ドームカバー
２４パン部
２６支持壁
３０第１取付穴
３２第２取付穴
３４段ねじ
５２パン部
５４支持壁
６０板状カム
６２押当て片
Ａ中心保持角度範囲

Claims

ドームカバーと、
前記ドームカバーの内側にチルト方向に回動可能に備えられるレンズと、
前記レンズの回動中心がドーム中心から天頂方向に離れた位置へと移動可能に前記レンズを支持するレンズ支持手段と、
前記レンズのチルト方向の回動に応じて前記レンズを天頂方向に移動させるレンズ移動手段と、を備え、
前記レンズ移動手段は、仰角方向に対応する所定の中心保持角度範囲では前記レンズの回動軸をドーム中心に保持し、前記中心保持角度範囲の外側では前記レンズの回動軸をドーム中心から天頂方向に移動させることを特徴とするドーム型カメラ。
前記レンズ移動手段は、前記レンズの回動に応じて回動軸を所定の位置に移動させるカムを備えたことを特徴とする請求項１に記載のドーム型カメラ。
前記カムは、回動軸に取り付けられた板状カムであり、板状カムの外周のカム面が押当て部に当接していることを特徴とする請求項２に記載のドーム型カメラ。