JP5164941B2 - カメラ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、所定の設置面に設置して使用するカメラ装置であって、特にドーム型の監視カメラ装置に関する。
従来、ドーム型の監視カメラ装置にあっては、光学部材のパン調整をおこなう調整部材に対して、光学部材を覆うカバー部材を組み付ける構成となっているのが一般的である(たとえば、下記特許文献1を参照)。その際、カバー部材の調整部材からの着脱を容易とするために、カバー部材を調整部材にはめ込み、調整部材に対してカバー部材を回転させて所定の角度で係止することで、取り付けるものが主流である。また、カバー部材を取り付ける際に、ねじ部材を用いておこなわれるものもある(たとえば、下記特許文献2を参照)。
特開平11−243500号公報 特開2005−221637号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、カバー部材を回転させて、組み付ける際に、調整部材もカバー部材と一緒に共回りしてしまい、折角調整した位置決めを再度やり直さなければならず、組み立て・取り付けを効率的におこなうことができないという問題点があった。
ねじ部材を用いてねじ止めする場合には、上記影響は少ないものの、ねじ部分が外側にはみ出て、カメラ装置全体としてもサイズをコンパクトにできず、かつ、ねじ部材等によって外観を損なってしまうだけでなく、部品点数が増加するという問題点があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、組み立て・取り付けの効率性の向上を図ることができるカメラ装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるカメラ装置は、光学部材を有し、当該光学部材の方向調整をおこなう調整部材と、前記光学部材を覆うカバー部材と、前記調整部材を嵌合する第1の嵌合機構と、前記カバー部材を嵌合する第2の嵌合機構とを有する固定部材と、を備え、前記第1の嵌合機構は、前記固定部材の内側壁に配置され、前記第1の嵌合機構の凸部と、前記調整部材の外側壁に設けられた凹型の溝部とを嵌合させ、前記固定部材に対して、当該調整部材を回転させることによって前記光学部材の方向調整をおこなうとともに、前記第2の嵌合機構の凹型の溝部と、前記カバー部材が有する凸部とを嵌合させ、前記固定部材に対して、当該カバー部材を所定角度回転させることによって当該カバー部材を前記固定部材に係止させることを特徴とする。
また、この発明にかかるカメラ装置は、上記発明において、前記第2の嵌合機構の凹型の溝部は、前記調整部材の回転方向に沿って延設された第1の溝部と、前記内側壁の端部から回転方向に直交する方向に沿って延設された第2の溝部と、を含み構成され、前記カバー部材の凸部は、前記第2の溝部のガイドによって、前記第1の溝部とを嵌合させ、前記第1の嵌合機構の凸部および前記第2の溝部は、回転方向に直交する同一直線上に設けられたことを特徴とする。
また、この発明にかかるカメラ装置は、光学部材を有し、当該光学部材の方向調整をおこなう調整部材と、前記光学部材を覆うカバー部材と、前記調整部材を嵌合する第1の嵌合機構と、前記カバー部材を嵌合する第2の嵌合機構とを有する固定部材と、を備え、前記第1の嵌合機構は、前記固定部材の内側壁に配置され、前記第1の嵌合機構の凹型の溝部と、前記調整部材の外側壁に設けられた凸部とを嵌合させ、前記固定部材に対して、当該調整部材を回転させることによって前記光学部材の方向調整をおこなうとともに、前記第2の嵌合機構の凹型の溝部と、前記カバー部材が有する凸部とを嵌合させ、前記固定部材に対して、当該カバー部材を所定角度回転させることによって当該カバー部材を前記固定部材に係止させることを特徴とする。
また、この発明にかかるカメラ装置は、上記発明において、前記第1の嵌合機構の凹型の溝部は、前記調整部材の回転方向に沿って延設された第1の溝部と、前記内側壁の端部から回転方向に直交する方向に沿って延設された第2の溝部と、を含み構成され、前記第2の嵌合機構の凹型の溝部は、前記調整部材の回転方向に沿って延設された第3の溝部と、前記内側壁の端部から回転方向に直交する方向に沿って延設された第4の溝部と、を含み構成され、前記調整部材の凸部は、前記第2の溝部のガイドによって、前記第1の溝部とを嵌合させ、前記カバー部材の凸部は、前記第4の溝部のガイドによって、前記第3の溝部とを嵌合させ、前記調整部材の凸部には嵌合部が設けられ、前記第2の溝部には前記嵌合部と嵌合する嵌合受け部が設けられ、嵌合受け部により、前記カバー部材の凸部が前記第2の溝部と嵌合することは、規制され、前記調整部材の凸部の幅は、前記第4の溝部より広く形成されていることを特徴とする。
この発明にかかるカメラ装置によれば、カメラ装置全体のサイズをコンパクトに保ち、外観を損なわせず、かつ、カバー部材を取り付ける際の調整部材の共回りなど、調整部材の調整ずれを防止し、カメラ装置の組み立て・取り付けの効率性の向上を図ることができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の断面図である。 この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の一部の分解斜視図である。 この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の一部の断面図である。 この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の分解斜視図である。 この発明の実施の形態2にかかるカメラ装置の一部の分解斜視図である。 この発明の実施の形態2にかかるカメラ装置の一部の断面図である。 この発明の実施の形態2にかかるカメラ装置の分解斜視図である。 この発明の実施の形態3にかかるカメラ装置の分解斜視図である。 この発明の実施の形態3にかかるカメラ装置のF部の詳細図である。 この発明の実施の形態3にかかるカメラ装置のG部の詳細図である。 この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の断面図である。 この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の回転台の正面図である。 この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の回転台の斜視図である。 この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の一部の斜視図である。 この発明の実施の形態5にかかるカメラ装置の回転台の正面図である。 この発明の実施の形態5にかかるカメラ装置の回転台の斜視図である。 この発明の実施の形態5にかかるカメラ装置の一部の斜視図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるカメラ装置の好適な実施の形態(実施の形態1〜5)を詳細に説明する。
[実施の形態1]
まず、この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の各部の構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の断面図であり、図2は、この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の一部の分解斜視図であり、図3は、この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の一部の断面図であり、図4は、この発明の実施の形態1にかかるカメラ装置の分解斜視図である。
図1〜図4において、1はレンズであり、2はドームカバーであり、3はドーム押さえであり、4はローテーションロックビスであり、5および11はサイドピンであり、6はチルトロックビスであり、7はボトムケースであり、8はボトム蓋であり、9は回転台であり、10は基板ASSY(複数が組み合わされた構成部品(ユニット))である。また、カメラ装置は、調整部材、カバー部材、固定部材の3つの機能的部材を備えている。
(調整部材)
調整部材は、複数のレンズ群からなるレンズ1を含む光学部材を有し、当該光学部材のパン調整をおこなうために、たとえばボトムケース7と、ボトムケース7に取り付けられた下側サイドピン5、下側サイドピン5、上側サイドピン11に挟まれるように取り付けられた回転台9、回転台9に組み付けられたレンズ1を含む光学部材、基板ASSY10、ローテーションロックビス4およびチルトロックビス6によって形成される。
ここで、ボトムケース7は、図2〜4に示すように、ボトムケース7をボトム蓋8に嵌合させるための凹型溝部7aおよび7bを有する。凹型溝部7aおよび7bは、パン調整のためにボトムケース7を回転させる際の回転方向における、ボトムケース7の外周側面に設けている。これによって、ボトム蓋8に対してボトムケース7を回転したときの周面に各嵌合機構を設けたことにより、締結機構に起因するカメラ装置の外径の大型化を防ぐことができる。
凹型溝部7aは、凹型溝部のうちの一端からボトムケース7の回転方向と直交する方向において側壁部の端部(図2または図4における下側端部)まで延設されている部分である。そしてその凹型溝部7aの幅(図2または図4における横方向(水平方向)の幅)は、後述する凸部8aが嵌合できる程度に、図2、図4における凸部8aの横方向(水平方向)の幅よりも若干広く設けられている。
また、凹型溝部のうちの凹型溝部7aを除いた部分である凹型溝部7bは、ボトムケース7の回転方向に設けられている。これによって凹型溝部7aと凹型溝部7bとで逆L字型の凹型溝部が形成される。そして凹型溝部7bの幅(図2または4のおける縦方向の幅)は、凸部8aが嵌合した状態で回転できる程度に、図2、図4における凸部8aの縦方向の幅よりも若干広く設けられている。また、凹型溝部7bの途中には、溝の深さよりも低い突出部7cが設けられており、突出している方向に対して、弾性可能に設けられている。
突出部7cは、具体的には、弾性変形可能とするために、ボトムケース7がプラスチックなどの弾性可能な材質で成型されているとともに、図4にも示すように、凹型溝部7bの凹型溝部7a側の端部に切り欠きをいれた形状等とすることによって、突出部7cに対して、ボトムケース7の外周方向および内周方向への弾性力を与えている。これによって、それを外観部品の一部を担う固定部材に設けずにすみ、切り欠き部分が外側に露呈して外観が損なわれることがない。
(カバー部材)
カバー部材は、図4に示すように、レンズ1を含む光学部材を覆うために、たとえば透過性のドームカバー2およびドーム押さえ3によって形成される。ここで、ドーム押さえ3は、図4に示すように、カバー部材であるドームカバー2およびドーム押さえ3をボトム蓋8に嵌合させるための凸部3aを有する。
凸部3aは、ドーム押さえ3を、ボトム蓋8に嵌合させる際の回転方向における、ドーム押さえ3の外周側面に設けている。このようにボトム蓋8に対してドーム押さえ3を回転したときの周面に各嵌合機構を設けたことにより、締結機構に起因するカメラ装置の外径の大型化を防ぐことができる。
凸部3aは、ドーム押さえ3の外周面側に、等間隔(約120度間隔)で3箇所に設けられている。ただし、凸部3aは、3箇所に限定されるものではなく、2箇所以下でも4箇所以上であってもよい。また、それぞれの凸部3aは、等間隔で設けられていなくてもよい。また、凸部3aは、突出している方向に対して、弾性可能に設けられている。
具体的には、弾性変形可能とするために、ドーム押さえ3がプラスチックなどの弾性可能な材質で成型されているとともに、図4にも示すように、ドーム押さえ3の端部に切り欠きをいれた形状等とすることによって、凸部3aに対して、ドーム押さえ3の外周方向および内周方向への弾性力を与えている。これによって、それを外観部品の一部を担う固定部材に設けずにすみ、切り欠き部分が外側に露呈して外観が損なわれることがない。
(固定部材)
固定部材は、たとえば壁や天井や柱などの設置面に固定されるために、たとえばボトム蓋8によって形成される。ボトム蓋8は、設置面と当接する底面部と該底面部の周縁から突出形成された側壁部とを備えている。そしてボトム蓋8の側壁部の内壁面には、図2〜図4に示すように、ボトムケース7をボトム蓋8に嵌合させるための第1の嵌合機構としての凸部8aを有する。
またボトム蓋8の側壁部の内壁面は、図4に示すように、カバー部材を形成するドーム押さえ3をボトム蓋8に嵌合させるための第2の嵌合機構としての凹型溝部8bおよび8cを有する。第1の嵌合機構と第2の嵌合機構とで凹凸を逆にすることで、組み立て作業者がボトムケース7とドーム押さえ3の取り付けを間違うことがなく、それにより、組み立て作業効率を向上させることができる。
凹型溝部8bは、凹型溝部のうちの一端から、ドーム押さえ3を取り付ける際のドーム押さえ3の回転方向と直交する方向において側壁部の内壁面の端部(図2または図4における上側端部)まで延設されている。そして凹型溝部8bの幅は、ドーム押さえ3の凸部3aが嵌合できる程度に、図2、図4における凸部3aの横方向(水平方向)の幅よりも若干広く設けられている。
また、凹型溝部8cは、ドーム押さえ3を取り付ける際のドーム押さえ3の回転方向と直交する方向に設けられている。これによって凹型溝部8bと8cとでL字型の溝部が形成される。そして凹型溝部8cの幅は、凸部3aが嵌合した状態で回転できる程度に、図2、図4における凸部3aの縦方向の幅よりも若干広く設けられている。
また、凸部8aは、ボトムケース7の回転方向と直交する方向に沿って、凹型溝部8bよりも底面部側の位置に設けられている。これによって、組み立て作業者がボトムケース7の取付位置を容易に認識でき、組立て作業効率を向上させることができる。
(組み立て手順)
調整部材については、下側サイドピン5に回転台9をのせて、下側サイドピン5の両端2箇所に上側サイドピン11をのせ、下側サイドピン5と上側サイドピン11とで回転台9を挟み込むようにする。上側サイドピン11と下側サイドピン5をビスで絞め、固定する。基板ASSY10をビスで回転台9に取り付け、それらをさらにボトムケース7に取り付け、両端からチルトロックビス6で締め付けて固定する。
また、ローテーションロックビス4を上側サイドピン11を介して、その先端を回転台9に当てて、ローテーション機構をロックする。これらの調整部材をボトム蓋8に取り付ける。レンズ1は、調整部材をボトム蓋8に取り付けた後に取り付けるようにしてもよい。
そして、上記調整部材を、固定部材にはめ込むために、固定部材であるボトム蓋8(の側壁部の内壁面)に設けられた第1の嵌合機構である凸部8aと、調整部材であるボトムケース7が有する凹型溝部7a、7bとを嵌合させる。具体的には、まず、凹型溝部7aに凸部8aをはめ込み、その後、凸部8aを凹型溝部7bに嵌合させた状態で凹型溝部7bに沿ってボトムケース7を回転させることによって調整部材のパン調整をおこなう。
凹型溝部7bの途中に設けられた突出部7cは、その弾性力を用いて、ボトム蓋8の凸部8aを乗り越えて凹型溝部7bの終端部まで移動可能とする。このように突出部7cを設けることで、取り付け後にボトムケース7が取り付けの際の回転とは反対方向への回転力が加わったとしても、当該突出部7cの一端が凸部8aに当たり、そこで、当該反対方向への回転が止められるので、ボトムケース7がボトム蓋8から容易にはずれてしまうことを防止している。
つぎに、固定部材であるボトム蓋8(の側壁部の内壁面)に設けられた第2の嵌合機構である凹型溝部8b、8cと、カバー部材であるドーム押さえ3が有する凸部3aとを嵌合させる。具体的には、まず、凹型溝部8bに凸部3aをはめ込み、その後、凸部3aを凹型溝部8cに嵌合させた状態で凹型溝部8cに沿ってドーム押さえ3を凹型溝部8cの終端部まで回転させ、その位置で係止させることによって、ドーム押さえ3をボトム蓋8に取り付ける。
ドーム押さえ3を回転させてボトム蓋8に取り付ける際も、ドーム押さえ3の回転が、ボトムケース7に干渉しないので、ドーム押さえ3の回転にともなって、ボトムケース7が回転することはない。したがって、すでにパン調整されたボトムケース7の調整がずれることはない。
凹型溝部8cの途中には、溝の深さよりも低い突出部8dが設けられており、ドーム押さえ3の凸部3aは、その弾性力を用いて、当該突出部8dを乗り越えて凹型溝部8cの終端部まで移動する。このように突出部8dを設けることで、取り付け後にドーム押さえ3が取り付けの際の回転とは反対方向への回転力が加わったとしても、凸部3aの一端が当該突出部8dに当たり、そこで、当該反対方向への回転が止められるので、ドーム押さえ3がボトム蓋8から容易にはずれてしまうことを防止している。
以上説明したように、実施の形態1にかかるカメラ装置は、調整部材を固定部材に取り付けてパン調整をしたのち、レンズを覆うカバー部材を取り付ける場合に、すでに調整済みの調整部材の位置を動かすことなく、カバー部材を回転させながら組み立てることができる。
[実施の形態2]
つぎに、この発明の実施の形態2にかかるカメラ装置の各部の構成について説明する。図5は、この発明の実施の形態2にかかるカメラ装置の一部の分解斜視図であり、図6は、この発明の実施の形態2にかかるカメラ装置の一部の断面図であり、図7は、この発明の実施の形態2にかかるカメラ装置の分解斜視図である。
上述した実施の形態1では、固定部材であるボトム蓋8の側壁部の内壁面に、調整部材であるボトムケース7をボトム蓋8に嵌合させるための第1の嵌合機構としての凸部8aを有していた。そして上記調整部材を固定部材にはめ込むために、固定部材であるボトム蓋8の側壁部の内壁面に設けられた第1の嵌合機構である凸部8aと、調整部材であるボトムケース7が有する凹型溝部7a、7bとを嵌合させていた。
これに対して、実施の形態2では、固定部材であるボトム蓋8−1の側壁部の内壁面に、調整部材であるボトムケース7−1をボトム蓋8−1に嵌合させるための第1の嵌合機構としての凹型溝部8−1a、8−1bを有している点で、実施の形態1とは相違する。そして上記調整部材を固定部材にはめ込むために、固定部材であるボトム蓋8−1の側壁部の内壁面に設けられた第1の嵌合機構である凹型溝部8−1a、8−1bと、調整部材であるボトムケース7−1が有する凸部7−1aとを嵌合させる点が実施の形態1とは相違する。それ以外は、第2の嵌合機構の構成も含めて、実施の形態1と実施の形態2とでは同一の構成であるので、それらの説明は省略する。
ボトムケース7−1は、図7に示すように、調整部材であるボトムケース7−1をボトム蓋8−1に嵌合させるための凸部7−1aを有する。
凸部7−1aは、ボトムケース7−1を、ボトム蓋8−1に嵌合させる際の回転方向における、ボトムケース7−1の外周側面に設けている。このようにボトム蓋8−1に対してボトムケース7−1を回転したときの周面に各嵌合機構を設けたことにより、締結機構に起因するカメラ装置の外径の大型化を防ぐことができる。
凸部7−1aは、ボトムケース7−1の外周面側に、等間隔(約120度間隔)で3箇所に設けられている。ただし、凸部7−1aは、3箇所に限定されるものではなく、2箇所以下でも4箇所以上であってもよい。また、それぞれの凸部7−1aは、等間隔で設けられていなくてもよい。また、凸部7−1aは、突出している方向に対して、弾性可能に設けられている。
具体的には、弾性変形可能とするために、ボトムケース7−1がプラスチックなどの弾性可能な材質で成型されているとともに、図7にも示すように、ボトムケース7−1の端部に切り欠きをいれた形状等とすることによって、凸部7−1aに対して、ボトムケース7−1の外周方向および内周方向への弾性力を与えている。これによって、それを外観部品の一部を担う固定部材に設けずにすみ、切り欠き部分が外側に露呈して外観が損なわれることがない。この点については、ドーム押さえ3の凸部3aと同様である。
凸部7−1aは、その弾性力を用いて、凹型溝部8−1bの途中に設けられた突出部8−1eを乗り越えて凹型溝部8−1bの終端部まで移動可能とする。このように突出部8−1eを設けることで、取り付け後にボトムケース7−1が取り付けの際の回転とは反対方向への回転力が加わったとしても、当該突出部8−1eの一端が凸部7−1aに当たり、そこで、当該反対方向への回転が止められるので、ボトムケース7−1がボトム蓋8−1から容易にはずれてしまうことを防止している。
ボトム蓋8−1の側壁部の内壁面には、図5〜図7に示すように、ボトムケース7−1をボトム蓋8−1に嵌合させるための第1の嵌合機構としての凹型溝部8−1aおよび8−1bを有する。またボトム蓋8−1の側壁部の内壁面は、図7に示すように、カバー部材を形成するドーム押さえ3をボトム蓋8−1に嵌合させるための第2の嵌合機構としての凹部8−1cおよび8−1dを有する。
凸部3aは、その弾性力を用いて、凹型溝部8−1dの途中に設けられた突出部8−1fを乗り越えて凹型溝部8−1dの終端部まで移動可能とする。このように突出部8−1fを設けることで、取り付け後にカバー部材が取り付けの際の回転とは反対方向への回転力が加わったとしても、当該突出部8−1fの一端が凸部3aに当たり、そこで、当該反対方向への回転が止められるので、カバー部材がボトム蓋8−1から容易にはずれてしまうことを防止している。
凹型溝部8−1aは、凹型溝部のうちの一端から、ボトムケース7−1を取り付ける際のボトムケース7−1の回転方向と直交する方向において側壁部の内壁面の端部(図5または図7における上側端部)まで延設されている。そして凹型溝部8−1aの図5、図7における横方向(水平方向)の幅は、ボトムケース7−1の凸部7−1aが嵌合できる程度に、図5、図7における凸部7−1aの横方向(水平方向)の幅よりも若干広く設けられている。
凹型溝部8−1bは、ボトムケース7−1を取り付ける際のボトムケース7−1の回転方向と直交する方向に設けられている。これによって凹型溝部8−1aと8−1bとでL字型の溝部が形成される。そして凹型溝部8−1bの幅は、凸部7−1aが嵌合した状態で回転できる程度に、図5、図7における凸部7−1aの縦方向の幅よりも若干広く設けられている。
また、凹型溝部8−1cおよび8−1dについては、実施の形態1における凹型溝部8bおよび8cと同様であり、その説明は省略する。そして、図7における凸部7−1aの横方向(水平方向)の幅は、凸部3aの横方向(水平方向)の幅よりも広く設定している。それにともなって、凹型溝部8−1aの図5、図7における横方向(水平方向)の幅は、凹型溝部8−1cの図5、図7における横方向(水平方向)の幅よりも広く設定している。
さらに凸部7−1aの図5、図7における横方向(水平方向)の幅は、凹型溝部8−1cの図5、図7における横方向(水平方向)の幅よりも広く設定している。このようにすることによって、組み立て作業者が誤って凸部7−1aと凹型溝部8−1cとを嵌合してしまうことを未然に防止することができる。
実施の形態1および2からもわかるように、第1の嵌合機構、第2の嵌合機構としては、固定部材(ボトム蓋8)側には凸部が形成されていてもよく、また凹型溝部が形成されていてもよい。そして、第1の嵌合機構において固定部材側が凸部であれば、調整部材(ボトムケース7)側は凹型溝部が形成され、第1の嵌合機構において固定部材側が凹部溝部であれば、調整部材(ボトムケース7)側は凸部が形成されることになる。
第2の嵌合機構においても、第1の嵌合機構と同様であって、第2の嵌合機構において固定部材側が凸部であれば、カバー部材(カバー押さえ3)側は凹型溝部が形成され、第2の嵌合機構において固定部材側が凹部溝部であれば、カバー部材(カバー押さえ3)側は凸部が形成されることになる。
[実施の形態3]
つぎに、この発明の実施の形態3にかかるカメラ装置の各部の構成について説明する。図8は、この発明の実施の形態3にかかるカメラ装置の分解斜視図であり、図9は、この発明の実施の形態3にかかるカメラ装置のF部の詳細図であり、図10は、この発明の実施の形態3にかかるカメラ装置のG部の詳細図である。
この実施の形態3は、上述した実施の形態2の変形例であり、実施の形態2とは、ボトムケースに設けられた凸部の形状(図8におけるF部(図9))とボトム蓋に設けられた第1の嵌合機構である凹型溝部の形状(図8におけるG部(図10))のみが異なるものである。それ以外は、実施の形態2と同一の構成であるので、詳細な説明は省略する。
図9において、凸部7−2aは、突出している部分の中央が所定の幅に渡って凹状にくぼみ(切欠部)が形成されている。また図10において、凹型溝部8−2aの端部の中央には突出部8−2eを備えている。この凸部7−2aのくぼみ(切欠部)の図8、図9における横方向(水平方向)の幅は、突出部8−2eの図8、図10における横方向(水平方向)の幅より若干広く形成され、凸部7−2aを突出部8−2eにはめ込んだ場合に、凸部7−2aが突出部8−2eにぶつかることなく凹型溝部8−2aを通過して、凹型溝部8−2bへ移行することができる。
これに対して、凹型溝部8−2aの図8における横方向(水平方向)の幅は、ドーム押さえ3の凸部3aの図8における横方向(水平方向)の幅よりも広く形成されているが、突出部8−2eがあるために、凸部3aは、凹型溝部8−2aを通過できず、凹型溝部8−2bへ移行することはできない。
このように構成することによって、実施の形態3では、本カメラ装置の組み立て作業者は、ボトムケース7−2をボトム蓋8−1に取り付ける際に、凸部7−2aの形状(切欠部)と、凹型溝部8−2aの突出部8−2eの形状とから、凸部7−2aを凹型溝部8−2aに嵌合すればよいことを容易に認識することができるので、ボトムケース7−2の入れ間違いを確実に防止でき、より効率的に組み立て作業をおこなうことができる。
また、組み立て作業者がボトムケース7−2をボトム蓋8−1に取り付ける際に、凸部7−2aを凹型溝部8−2cに誤って無理矢理押し込むことで、凸部7−2aまたは凹型溝部8−2cが破損してしまうことを防止することができる。図8において符号8−2dで示す凹型溝部は、ボトム蓋8−1の側壁部の内壁面に設けられ、凹型溝部8−2cとともに、カバー部材を形成するドーム押さえ3をボトム蓋8−1に嵌合させるための第2の嵌合機構を形成する。
[実施の形態4]
つぎに、この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の各部の構成について説明する。図11は、この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の断面図であり、図12は、この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の回転台の正面図であり、図13は、この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の回転台の斜視図であり、図14は、この発明の実施の形態4にかかるカメラ装置の一部の斜視図である。
実施の形態1〜3では、チルト、ローテーションなどのレンズ調整の際に、組み立て作業者が、レンズ1を直接指でつまんで、レンズ1に負荷をかけることによりおこなわれていた。しかし、これでは、かけられた負荷によってレンズガタが生じて、映像不良の原因となったり、さらなる負荷がかけられることによって、レンズ1が破損してしまうなどの問題点があった。
そこで図11に示す実施の形態4のカメラ装置は、回転台9にリブ9aを形成する。このように、実施の形態4のカメラ装置は、図1に示した実施の形態1のカメラ装置とは、回転台9の形状が異なるのみであり、それ以外は、実施の形態1と同一の構成であるので、詳細な説明は省略する。
図12〜図14に示すように、回転台9にリブ9aを2つ設ける。リブ9aは、回転台9と一体形成により設けられる。リブ9aは、フォーカスやズーム位置の調整や係止を行うためにレンズ1の外周に設けられた操作部1aの作動範囲を回避した位置において、カメラ装置に到着されたレンズ1を挟んだ両側位置に設けられている。リブは略コの字型の形状をなし、2つ設けられたリブ9aのレンズ1を挟んで互いに対向する側となる略コの字型の内側を組み立て作業者の人差し指と親指でそれぞれ1つずつ挟み込むようにして持つ。
そして、人差し指と親指で挟み込むように持った状態で、チルト、ローテーションなどのレンズ調整を行うために作業者が回転台9に作動力を加える方向と交差するように形成された略コの字型の内側の側面9bを各指の側面で符号20の矢印方向またはその反対方向に動かすことで、チルト、ローテーションなどのレンズ調整機能を実現する。このように構成することによって、図14からもわかるように、レンズ1のチルト、ローテーションの調整の際に、レンズ1に直接触れることなく調整することができ、レンズへの負荷をなくすることができる。
これによって、実施の形態4では、直接レンズ1に触ることにより発生するレンズガタを防止でき、レンズガタによって生じる映像不良をなくすることができるとともに、さらに強い負荷をレンズ1にかけてしまうことで生じるレンズ1の破壊を防止することができる。しかも、部品点数を増やすこともないので、それにともなう、組み立て工数の増加、コストの増加も発生しない。
[実施の形態5]
つぎに、この発明の実施の形態5にかかるカメラ装置の各部の構成について説明する。図15は、この発明の実施の形態5にかかるカメラ装置の回転台の正面図であり、図16は、この発明の実施の形態5にかかるカメラ装置の回転台の斜視図であり、図17は、この発明の実施の形態5にかかるカメラ装置の一部の斜視図である。
実施の形態5は、実施の形態4の変形例である。実施の形態4では、レンズ1に直接触れないようにするために、人差し指用と親指用にそれぞれ2つのリブ9aを設けたのに対して、実施の形態5では、実施の形態4と同様にレンズ1に直接触れないようにするために、1つのリブを回転台9−1の円周にあわせて丸めた状態で形成し、その両端部を円周の内側へ折り込むようにして、それぞれの端部に人差し指と中指が当接する当接部9−1aを設ける。したがって、実施の形態5では、当接部9−1aと、円周形状をなす外周部9−1bとから構成される。
そして、各当接部9−1aに、それぞれ人差し指と中指を当接するとともに、外周部9−1bに親指を当接させて、3本の指で、リブを挟み込むようにして持つ。そして、3本の指で挟み込むように持った状態で、レンズ1のチルトや、回転台9−1を回転させるようにして、レンズ1のローテーションの調整をおこなう。3本の指で挟み込むようにして持つため、より安定して把持することができ、微調整をより効率的におこなうことができる。
実施の形態5におけるリブの形状以外のその他の構成については、実施の形態4と同様なので、その詳細な説明については省略する。
以上のように、この発明にかかるカメラ装置は、ドーム型の監視カメラに有用であり、特に、設置面に設置して組み立てて、調整が必要なドーム型の監視カメラに適している。
1 レンズ
2 ドームカバー
3 ドーム押さえ
3a (ドーム押さえの)凸部
4 ローテーションロックビス
5,11 サイドピン
6 チルトロックビス
7,7−1,7−2 ボトムケース
7a,7b (ボトムケースの)凹型溝部
7−1a,7−2a (ボトムケースの)凸部
8,8−1 ボトム蓋
8a (ボトム蓋の)凸部
8b,8c,8−1a,8−1b,8−1c,8−1d,8−2a,8−2b,8−2c,8−2d (ボトム蓋の)凹型溝部
8−2e 突出部
9 回転台
9a,9b リブ
9−1 回転台
9−1a 当接部
9−1b 外周部
10 基板ASSY

Claims (4)

  1. 光学部材を有し、当該光学部材の方向調整をおこなう調整部材と、
    前記光学部材を覆うカバー部材と、
    記調整部材を嵌合する第1の嵌合機構と、前記カバー部材を嵌合する第2の嵌合機構とを有する固定部材と、
    を備え、
    前記第1の嵌合機構は、前記固定部材の内側壁に配置され、
    前記第1の嵌合機構の凸部と、前記調整部材の外側壁に設けられた凹型の溝部とを嵌合させ、前記固定部材に対して、当該調整部材を回転させることによって前記光学部材の方向調整をおこなうとともに、
    前記第2の嵌合機構の凹型の溝部と、前記カバー部材が有する凸部とを嵌合させ、前記固定部材に対して、当該カバー部材を所定角度回転させることによって当該カバー部材を前記固定部材に係止させることを特徴とするカメラ装置。
  2. 前記第2の嵌合機構の凹型の溝部は、前記調整部材の回転方向に沿って延設された第1の溝部と、前記内側壁の端部から回転方向に直交する方向に沿って延設された第2の溝部と、を含み構成され、
    前記カバー部材の凸部は、前記第2の溝部のガイドによって、前記第1の溝部とを嵌合させ、
    前記第1の嵌合機構の凸部および前記第2の溝部は、回転方向に直交する同一直線上に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のカメラ装置。
  3. 光学部材を有し、当該光学部材の方向調整をおこなう調整部材と、
    前記光学部材を覆うカバー部材と、
    記調整部材を嵌合する第1の嵌合機構と、前記カバー部材を嵌合する第2の嵌合機構とを有する固定部材と、
    を備え、
    前記第1の嵌合機構は、前記固定部材の内側壁に配置され、
    前記第1の嵌合機構の凹型の溝部と、前記調整部材の外側壁に設けられた凸部とを嵌合させ、前記固定部材に対して、当該調整部材を回転させることによって前記光学部材の方向調整をおこなうとともに、
    前記第2の嵌合機構の凹型の溝部と、前記カバー部材が有する凸部とを嵌合させ、前記固定部材に対して、当該カバー部材を所定角度回転させることによって当該カバー部材を前記固定部材に係止させることを特徴とするカメラ装置。
  4. 前記第1の嵌合機構の凹型の溝部は、前記調整部材の回転方向に沿って延設された第1の溝部と、前記内側壁の端部から回転方向に直交する方向に沿って延設された第2の溝部と、を含み構成され、
    前記第2の嵌合機構の凹型の溝部は、前記調整部材の回転方向に沿って延設された第3の溝部と、前記内側壁の端部から回転方向に直交する方向に沿って延設された第4の溝部と、を含み構成され、
    前記調整部材の凸部は、前記第2の溝部のガイドによって、前記第1の溝部とを嵌合させ、
    前記カバー部材の凸部は、前記第4の溝部のガイドによって、前記第3の溝部とを嵌合させ、
    前記調整部材の凸部には嵌合部が設けられ、前記第2の溝部には前記嵌合部と嵌合する嵌合受け部が設けられ、
    嵌合受け部により、前記カバー部材の凸部が前記第2の溝部と嵌合することは、規制され、
    前記調整部材の凸部の幅は、前記第4の溝部より広く形成されていることを特徴とする請求項3に記載のカメラ装置。
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