JP4514887B2 - ドリル用スローアウェイチップ及びそれを用いた切削工具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、穿孔加工に使用するドリル用のスローアウェイチップに関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
穿孔加工に使用するドリルとして、その全体が一体に形成された通常のソリッド型ドリルの他に、ドリル本体(ホルダー)と別体のスローアウェイチップ上に切削用の刃を形成し、それをホルダーの先端に、ネジ等によって着脱自在に装着できるようにしたいわゆるスローアウェイ型ドリルがある。
また上記スローアウェイ型ドリルには、2チップ型のものと1チップ型のものとがあり、このうち前者の2チップ型のスローアウェイ型ドリルは、例えば特開平10−29108号公報に記載されているように、孔の中央部を削る内刃を有するチップと、孔の周縁部を削る外刃を有するチップの2つのチップを、ホルダーの先端に装着することで構成される。
【0003】
また上記公報記載の発明では、1つのチップ上に内刃と外刃の両方を形成しておき、ホルダーに装着する向きと位置とによって同じチップを内刃チップもしくは外刃チップとして兼用できるようにも構成される。
しかしこの2チップ型の構成は、加工径の大きな大型のドリルには適しているものの、例えば加工径がφ10前後より下といった小型のドリルにこれを適用しようとすると、ホルダーの先端にチップ取り付けのためのスペースや、あるいは切屑排出のためのスペースが十分に確保できなかったり、チップ取り付けのためのネジが非常に小さなものとなって十分な取り付け強度が得られなかったりするといった問題があった。
【0004】
また前記1チップ型のスローアウェイドリルとしては、例えば特開平10−328918号公報に記載されているように、従来のソリッド型ドリルの先端形状と類似した、穿孔方向に臨み、かつドリルの回転軸上に位置する頂部から、それぞれ両側へ延びる一対の、加工孔の半径の全長に亘る長い刃稜を有するチップを使用したものが一般的である。
しかし上記のチップ形状では、穿孔時にチップに加わる切削抵抗が大きいため、1つのチップを、上記公報の図にみるように2本のネジでもってホルダーの先端に強固に固定する必要がある上、チップの肉厚を大きくとる必要があり、その分、切屑排出のためのスペースを確保するのが容易でないという問題があった。
【0005】
そこで発明者は先に、孔の中央部を削る内刃と、孔の周縁部を削る外刃とを、2チップ型のスローアウェイ型ドリルにおける内刃チップの内刃、および外刃チップの外刃の配置と同様の配置として1つのチップ上に形成した、2チップ類似の、1チップ型のスローアウェイチップを開発した(特開平11−188518号公報)。
上記2チップ類似の1チップ型スローアウェイチップにおいて内刃は、孔の中央部を削るに足る長さを有していれば良く、また外刃も、孔の周縁部を削るに足る長さを有していればよいため、従来の1チップ型のものに比べて、穿孔時にチップに加わる切削抵抗を小さくすることができる。
【0006】
それゆえ、内刃および外刃の部分の肉厚を小さくできるとともに、ホルダーへの取り付けネジを1本にすることができ、切屑排出のためのスペースを十分に確保することが可能となる。
そこで発明者は今般、上記2チップ類似の1チップ型スローアウェイチップについてさらに検討した結果、上記公報に記載の構造では、穿孔加工特性の点でさらに改善の余地があることを見出した。
【0007】
本発明の目的は、2チップ類似の1チップ型であって、従来に比べてさらに穿孔加工特性が向上した、新規なドリル用スローアウェイチップを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記2チップ類似の1チップ型スローアウェイチップは、例えば図6(a)(b)に示すように
▲1▼ 内刃11を、穿孔方向に臨む頂部11aと、この頂部11aからチップ1の内方向および外方向の両方向へ下り傾斜で延びる刃稜11b、11cとを有する形状に形成し、かつ
▲2▼ 外刃12を、やはり穿孔方向に臨む頂部12aと、この頂部12aからチップ1の内方向および外方向の両方向へ下り傾斜で延びる刃稜12b、12cとを有する形状に形成するとともに、
▲3▼ 内刃11の外方向へ延びる刃稜11cと、外刃12の内方向へ延びる刃稜12bとを、図中一点鎖線で示す回転軸Pvを中心として回転させた際の回転軌跡が図中二点鎖線で示すように交差するように、上記内刃11と外刃12とを配置してやると、
1つの加工径に対応したサイズのチップを、それより大きいサイズのホルダーに、その取り付け位置を径方向外方にオフセットさせて、すなわち図(a)中に黒矢印で示すように回転軸Pvをずらして、図(b)に示す位置に取り付けることで、所定の加工径より大きな径の穿孔加工(オフセット加工)に使用できるという利点があることが、発明者の、その後の研究によって明らかとなった。
【0009】
しかし上記チップについてさらに検討したところ、以下の事実が明らかとなった。
すなわち2チップ類似の1チップ型スローアウェイチップを組み込んだドリルにおいては従来、切屑の排出をできるだけスムースに行うために、内刃からの切屑を排出するスペースを、外刃からの切屑を排出するスペースよりもできるだけ大きくとるようにしてきた。
【0010】
これは、内刃と外刃とで、発生する切屑の形状が相違しており、切屑排出のメカニズムが異なるためである。
つまりドリルの回転軸に対応する孔の中心を含む、孔の中央部の比較的広い領域を内刃によって切削加工した際に生じる切屑は、内刃による切削の速度が、孔の中心において0で、そこから外方へ向かうにしたがって増加することから、孔の中心に対応する部分を頂点とする円錐を上下に重ねたような立体的ならせん状を呈しており、かかる切屑をスムースに排出するためには、できるだけ切断させることなく連続した状態を維持して、穿孔加工による切屑の成長に伴って、ホルダーのフルート溝に連続的に送り出してやる必要がある。
【0011】
これに対し、孔の周縁部の比較的狭い領域を外刃によって切削加工した際に生じる切屑は、外刃の回転軌跡の、回転軸側と最外周側との切削速度の差が内刃の場合ほど大きくないことから、一定幅の帯状、ないしはそれが細かく切断された形状を呈し、内刃側の切屑に比べて排出が容易である。
このため上記チップを組み込んだドリルにおいては、前記のように内刃からの立体的な形状の切屑をできるだけスムースに排出するために、その排出のスペースを、外刃からの細かな切屑を排出するスペースよりもできるだけ大きくとるのが望ましいと考えていた。
【0012】
本発明の目的は、2チップ類似の1チップ型であって、従来に比べてさらに穿孔加工特性が向上した、新規なドリル用スローアウェイチップ及びそれを用いた切削工具を提供することにある。
【0013】
つまり前記図6(a)の通常の加工時においては、加工径の半径r0のうち幅wi0の領域が、内刃11による切削加工の領域であって、前記立体形状の切屑の、円錐の母線の長さが、ほぼこの幅wi0に相当する。また幅wo0の領域が、外刃12による切削加工の領域であって、前記帯状の切屑の幅が、この幅wo0に相当する。
一方、チップ1を径方向外方へオフセットさせて、つまり回転軸Pvを図中黒矢印で示す方向へ移動させて、図(b)に示す位置に取り付けることで、加工径の半径をr1に増加させたオフセット加工時には、この半径r1のうち、内刃11による切削加工の領域が幅wi1に増加し、かつ外刃12による切削加工の領域がwo1に増加する。
【0014】
ところが図の構造のチップ1においては、加工径の半径の増分、すなわちΔr=r1−r0の大部分が、これらの図に見るように上記外刃12による切削加工の領域の幅の増分Δwo=wo1−wo0に相当し、そのため外刃12からの切屑の、帯の幅が著しく増加する結果、もともと余裕のない外刃12側の排出スペースで詰まりが発生しやすくなって、切屑の排出性が低下するのである。
そこでさらに検討を行った結果、従来は、図6(a)(b)に示すように全てほぼ同じ傾斜角度に形成していた内刃11および外刃12の各刃稜11b、11c、12b、12cのうち、相互に回転軌跡が交差する、外刃12の内方向へ延びる刃稜12bと、内刃11の外方向へ延びる刃稜11cの傾斜角度を、後者より前者の方を大きくして、回転軌跡の交差位置の、オフセット時におけるずれの量を調整してやると、これまでよりも内刃11による切削加工の領域の、幅の増分Δwi=wi1−wi0を増加させて、その分だけ、外刃12による切削加工の領域の、前述した幅の増分Δwoを抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち本発明は、ホルダに取り付けて穿孔加工に使用する1チップ型のドリル用スローアウェイチップであって、前記穿孔加工に臨む前面側に、孔の中央部を削る内刃と、孔の周縁部を削る外刃とを備え、内刃および外刃はそれぞれ穿孔方向に臨む頂部と、この頂部からチップの内方向および外方向の両方向へ下り傾斜で延びる刃稜とを有するとともに、前記外刃の内方向へ延びる刃稜の傾斜角度θ1が、前記内刃の外方向へ延びる刃稜の傾斜角度θ2よりも大きくされており、前記ホルダの径方向外方に取り付けた場合に、切削加工領域幅の増分に占める前記外刃の切削加工領域幅の増分の割合が、前記傾斜角度θ1と前記傾斜角度θ2とが等しい場合に比べて小さいことを特徴とする1チップ型のドリル用スローアウェイチップである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態にかかるドリル用スローアウェイチップ1の正面図、同図(b)は、上記チップ1の、穿孔方向に臨む前端面を示す底面図である。また図3(a)は上記チップ1の背面図、同図(b)は図1(a)の正面から見た左側面図である。さらに図4(a)は正面側から見た斜視図、同図(b)は背面側から見た斜視図である。
【0017】
これらの図に見るように、この例のドリル用スローアウェイチップ1は、背中合わせの2面をホルダーへの取り付けの座面1b、1cとするとともに、上記第1座面1bから第2座面1cへ貫通させて、ホルダーへの取り付け用のネジが挿通される貫通孔1aを形成したものである。
また上記のうち座面1bの、チップ1を、回転軸Pvを中心として、穿孔加工のために図1(b)に実線の矢印で示す方向に回転させた際に、回転の前面側となる部分には、当該部分を、上記回転方向に対して座面1bより一段、後退させたすくい面13aとすることで、貫通孔1aを形成した部分より薄肉の突出部13が形成されており、この突出部13の、穿孔方向前面側の側面である前逃げ面13bと、上記すくい面13aとの交差稜によって、前述した内刃11が形成されている。
【0018】
また同様に座面1cの、回転の前面側となる部分には、当該部分を、上記回転方向に対して座面1cより一段、後退させたすくい面14aとすることで、貫通孔1aを形成した部分より薄肉の突出部14が形成されており、この突出部14の、穿孔方向前面側の側面である前逃げ面14bと、上記すくい面14aとの交差稜によって、前述した外刃12が形成されている。
さらにすくい面13aの前方に形成された、座面1bとの段差分の空間が、ホルダーとの間に、内刃11からの切屑を排出するためのスペースを形成するための切屑ポケットとされており、同様にすくい面14aの前方に形成された、座面1cとの段差分の空間が、ホルダーとの間に、外刃12からの切屑を排出するためのスペースを形成する切屑ポケットとされている。
【0019】
内刃11は、先に述べたように穿孔方向に臨む頂部11aと、この頂部11aからチップ1の内方向および外方向の両方向へ下り傾斜で延びる刃稜11b、11cとを有する形状に形成されている。
一方、外刃12も、先に述べたように穿孔方向に臨む頂部12aと、この頂部12aからチップ1の内方向および外方向の両方向へ下り傾斜で延びる刃稜12b、12cとを有する形状に形成されている。
【0020】
また内刃11と外刃12とは、内刃11による孔の中央部の切削と、外刃12による孔の周縁部の切削とをほぼ同時に行って、スムースな穿孔加工をするために、それぞれの頂部11a、頂部12aが、穿孔方向に対してほぼ同じ高さに配置されている。
さらに上記内刃11と外刃12とは、図2(a)(b)に二点鎖線で示すようにチップ1を、回転軸Pvを中心として回転させた際に、内刃11の外方向へ延びる刃稜11cと、外刃12の内方向へ延びる刃稜12bの回転軌跡が交差するように配置されているとともに、前記のように切屑の排出性を高めるために、刃稜12bの傾斜角度〔図1(a)中のθ1〕が、刃稜11cの傾斜角度〔図1(a)中のθ2〕よりも大きく(θ1>θ2)されている。
【0021】
すなわち図2(a)に示す通常の加工時においては、加工径の半径R0のうち幅Wi0の領域が、内刃11による切削加工の領域であり、また幅Wo0の領域が、外刃12による切削加工の領域であって、外刃12から出る帯状の切屑の幅が、この幅Wo0に相当する。
一方、チップ1を径方向外方へオフセットさせて、つまり回転軸Pvを図中黒矢印で示す方向へ移動させて、図(b)に示す位置に取り付けることで、加工径の半径をR1に増加させたオフセット加工時には、この半径R1のうち、内刃11による切削加工の領域が幅Wi1に増加し、かつ外刃12による切削加工の領域がWo1に増加する。
【0022】
この際、上記のように刃稜12bの傾斜角度θ1を、刃稜11cの傾斜角度θ2よりも大きくしているために、両刃稜12b、11cの回転軌跡の交差位置の、オフセット時におけるずれの量が調整される。
具体的には、両刃稜12b、11cの傾斜角度θ1、θ2が等しいときに比べて、上記交差位置が径方向外方へずれる量が大きくなるため、加工径の半径の増分、すなわちΔR=R1−R0に占める、内刃11による切削加工の領域の幅の増分ΔWi=Wi1−Wi0が増加し、相対的に、外刃12による切削加工の領域の幅の増分、つまり外刃12からの切屑の、帯の幅の増分ΔWo=Wo1−Wo0がこれまでよりも抑えられる。
【0023】
それゆえ、もともと余裕のない外刃12側の排出スペースでの詰まりが抑制されて、切屑の排出性の低下が防止される。
上記両傾斜角度θ1、θ2の具体的な範囲については特に限定されないが、刃稜12bの傾斜角度θ1は15〜25°程度、刃稜11cの傾斜角度は5〜15°程度であるのが好ましい。
傾斜角度θ1が上記の範囲未満では、傾斜角度θ2との差が小さくなって、前述した、回転軌跡の交差位置の、オフセット時におけるずれの量を調整することで、上記オフセット時に、外刃12から排出される切屑の、帯の幅が著しく増加するのを抑制するという本発明の効果が十分に得られないために、外刃12からの切屑の排出性が低下するおそれがある。
【0024】
一方、傾斜角度θ1が上記の範囲を超えた場合には、外刃12の頂部12aに加わる負荷が大きくなって、欠損等を生じるおそれがある他、外刃12によって削られた被切削材がうまくカールしないために切屑の出が悪くなって、外刃12における切削性が低下するおそれもある。
なおこれらの事実を併せ考慮すると、傾斜角度θ1は、前記の範囲内でも特に20°前後であるのがさらに好ましい。
【0025】
また傾斜角度θ2が前記の範囲未満では、内刃11の頂部11aに加わる負荷が小さくなって、内刃11における切削性が低下するおそれがある。
一方、傾斜角度θ2が前記の範囲を超えた場合には、傾斜角度θ1との差が小さくなって、やはり本発明の効果が十分に得られないため、外刃12からの切屑の排出性が低下するおそれがある。また、内刃11の頂部11aに加わる負荷が大きくなって、欠損等を生じるおそれがある他、内刃11の穿孔方向後方に、切屑をきれいにカールさせて、前述したような立体形状として排出するためのスペースを、十分な大きさで確保できないために、内刃11における切屑の排出性が低下するおそれもある。
【0026】
なおこれらの事実を併せ考慮すると、傾斜角度θ2は、前記の範囲内でも特に6〜12°程度であるのがさらに好ましい。
なおこの例では、内刃11の、外方向へ延びる刃稜11cが、上記のように穿孔方向に対して下り傾斜しているだけでなく、それに続くすくい面13aとともに、図1(b)に示すようにチップ1の回転方向に対して後退傾斜(傾斜角度θ3)するように、刃稜11bに対して屈曲配置されている。
【0027】
このように配置すると、すくい面13aの前面に切屑排出のスペースをより大きく取って、切屑を、このスペース内でよりスムースにカールさせるとともに、すくい面13aの後退傾斜に沿ってよりスムースに、ホルダーのフルート溝に排出できるという利点がある。
また上記のように配置すると、穿孔加工時に発生する切削抵抗のうち、チップ1を外刃12の方向へ押圧する向きの分力が大きくなるため、上記切削抵抗のうち、外刃12を径方向内方へ押圧する向きの分力に抗して、穿孔加工の加工径を、定められた値に維持できるという利点もある。
【0028】
上記各部を備えたこの例のチップ1は、例えば図5(a)(b)に実線の矢印で示すようにホルダー2の先端の、一対の挟持片21、22間のポケット23に挿入されて位置決めされた状態で、上記挟持片21の貫通孔21aと、チップ1の貫通孔1aとにネジ3を挿通させて、挟持片22のネジ孔22aに螺着することで、ホルダー2の先端に固定されて、穿孔加工に使用される。
またこの固定状態において、すくい面13a、14aの前面の、挟持片22、21との間に形成される切屑排出のためのスペースは、それぞれホルダー2の周面に形成されたらせん状のフルート溝24、25と連通され、それによって内刃11、および外刃12からの切屑が、上記フルート溝24、25を通ってスムースに孔外へ排出される。
【0029】
なお本発明のドリル用スローアウェイチップの構成は、以上で説明した図の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜、設計変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は、本発明の一実施形態にかかるドリル用スローアウェイチップの正面図、同図(b)は、上記チップの、穿孔方向に臨む前端面を示す底面図である。
【図2】同図(a)(b)は、図1の例のチップの、通常の加工時とオフセット加工時における、内刃と外刃の回転軌跡の変化と、内刃および外刃の切削範囲の変化とを説明する概略図である。
【図3】同図(a)は、図1の例のチップの背面図、同図(b)は、上記チップの、図1(a)の正面から見た左側面図である。
【図4】同図(a)は、図1の例のチップを正面側から見た斜視図、同図(b)は背面側から見た斜視図である。
【図5】同図(a)は、図1の例のチップをホルダーの先端に取り付ける構造を、チップの正面側から見た分解斜視図、同図(b)は、背面側から見た分解斜視図である。
【図6】同図(a)(b)は、従来のチップの、通常の加工時とオフセット加工時における、内刃と外刃の回転軌跡の変化と、内刃および外刃の切削範囲の変化とを説明する概略図である。
【符号の説明】
1 ドリル用スローアウェイチップ
11 内刃
12 外刃
11a、12a 頂部
11b、11c、12b、12c 刃稜
θ1、θ2 傾斜角度
Claims (4)
- ホルダに取り付けて穿孔加工に使用する1チップ型のドリル用スローアウェイチップであって、
前記穿孔加工に臨む前面側に、孔の中央部を削る内刃と、孔の周縁部を削る外刃とを備え、
内刃および外刃はそれぞれ穿孔方向に臨む頂部と、この頂部からチップの内方向および外方向の両方向へ下り傾斜で延びる刃稜とを有するとともに、
前記外刃の内方向へ延びる刃稜の傾斜角度θ1が、前記内刃の外方向へ延びる刃稜の傾斜角度θ2よりも大きくされており、
前記ホルダの径方向外方に取り付けた場合に、切削加工領域幅の増分に占める前記外刃の切削加工領域幅の増分の割合が、前記傾斜角度θ 1 と前記傾斜角度θ 2 とが等しい場合に比べて小さいことを特徴とする1チップ型のドリル用スローアウェイチップ。 - 前記外刃の内方向に延びる刃稜の傾斜角度θ1は15〜25°であり、前記内刃の外方向へ延びる刃稜の傾斜角度θ2は5〜15°であることを特徴とする請求項1に記載のドリル用スローアウェイチップ。
- 前記請求項1又は請求項2に記載されたドリル用スローアウェイチップをホルダに取り付けた切削工具。
- 加工径の半径のうち、内刃における切削領域が、外刃における切削加工領域よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の切削工具。
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