JP4514616B2 - 周波数同期または位相同期を自動確立する無線受信装置 - Google Patents

周波数同期または位相同期を自動確立する無線受信装置 Download PDF

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Description

本発明は、移動体通信や携帯電話、衛星通信、マイクロ波中継装置などの無線通信に使用され、周波数同期または位相同期を自動確立する無線受信装置に関し、特に、周波数同期を制御する自動周波数制御回路の同期・非同期状態や、位相同期を制御するキャリアリカバリ回路の同期・非同期状態を検出し、非同期状態の時に自動的に同期確立することができる無線受信装置に関する。
無線通信装置では、送信装置側の周波数と受信装置側の周波数との間に偏差が存在し、この周波数偏差の影響でビット・エラー・レート(BER)特性が劣化することが知られている。そこで、受信側の復調装置では自動周波数制御(AFC: Automatic Frequency Controller)回路などにより送受信間の周波数偏差を除去している。また、同様に送受信間で位相誤差または位相ずれが存在し、復調装置ではキャリアリカバリ回路などによりその位相誤差を除去している。
かかる周波数偏差を除去する方法については、例えば特許文献1,2などに記載されている。これらの特許文献には、符号分割多元接続(CDMA)方式を利用した場合に固有の周波数同期の困難性を解決する方法が記載されている。
AFC回路は、位相回転器、周波数弁別器、電圧制御発振器からなるAFCループを構成し、ベースバンド帯域に周波数変換された受信変調信号から、周波数弁別回路が周波数偏差成分を求め、電圧制御発振器(VCO)が当該周波数偏差成分に対応する周波数を有するAFC基準信号を生成し、位相回転器がAFC基準信号を利用して受信変調信号から周波数偏差に対応する位相回転を行ってその周波数偏差成分を除去する。
無線伝送路には様々な雑音や干渉信号が存在し、それらの影響によりAFC回路による周波数同期がはずれることがある。特に、移動体通信、携帯端末などでは、遮蔽物による急激な信号の遮断が発生し、AFC回路の同期がはずれやすくなる。また、衛星移動体通信などでは微弱電波を使用しているので、AFC回路の同期が一旦はずれてしまうと同期状態への復帰が困難になる場合が多い。
一般的に、着信電力を検出した時から一定時間の間で、AFCループが上記の帰還制御動作による周波数の引き込み動作を行い、周波数偏差を除去して周波数同期を確立する。引き込み動作中は周波数帯域を広くして周波数の引き込みを容易にし、一旦引き込みが完了すると周波数帯域を狭くして定常状態にされ、安定した引き込み状態(同期状態)を維持するようにしている。この初期の引き込み状態から同期確立後の定常状態への切換は、受信波の着信を検出してからあらかじめ決められた一定時間カウントするタイミングで行われる。
特開平6−244820号公報 特開2002−237767号公報
しかしながら、従来のAFC回路では、周波数の引き込みに失敗する可能性がある。その理由は、引き込み中のノイズなどにより所期の引き込み動作に支障が生じる場合があるからである。再度受信信号が遮断されて着信電力を検出することができれば、AFC回路を引き込み状態に制御して、引き込み動作を行わせることができるが、引き込み動作に失敗した後、受信信号が遮断されないなど、AFC動作の開始をトリガする現象が生じない場合は、周波数同期を確立することができなくなる。
位相誤差を除去するキャリアリカバリ回路も、AFC回路と同様のフィードバックループ構成を有し、初期の引き込み動作では帯域を広くし、一旦引き込みを完了すると帯域を狭くして安定した定常状態に制御される。したがって、位相同期を確立するキャリアリカバリ回路においても、AFC回路と同様に位相同期を確立することができなくなるという課題を有する。
そこで、本発明の目的は、周波数同期を制御する自動周波数制御回路の同期・非同期状態を検出し、非同期状態の時に自動的に同期確立することができる無線受信装置を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、位相同期を制御するキャリアリカバリ回路の同期・非同期状態を検出し、非同期状態の時に自動的に同期確立することができる無線受信装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面では、無線受信装置は、ベースバンド帯域に周波数変換された受信変調信号から、当該受信変調信号に含まれる送信側と受信側との間の搬送波の周波数偏差成分を検出し、前記受信変調信号から当該周波数偏差成分を除去する自動周波数制御手段を有し、当該自動周波数制御手段は、周波数引き込み動作状態と、当該周波数引き込み動作後の定常状態とを有する。無線受信装置は、更に、前記受信変調信号の変調成分を除去して同期検出基準信号を生成する変調成分除去手段と、当該同期検出基準信号と前記自動周波数制御手段が検出する周波数偏差成分との不一致を検出する一致検出手段とを有し、一致検出手段が不一致を検出した場合に、前記自動周波数制御手段が前記周波数引き込み動作状態に制御される。
本発明の第1の側面において、好ましい実施例では、変調成分除去手段は、既知情報を含む受信変調信号から、当該既知情報に対応する変調成分を除去して、前記同期検出基準信号を生成する。より好ましくは、前記既知情報を含む既知情報信号に基づいて、変調成分除去手段は、前記既知情報を含む受信変調信号の位相を回転する。既知情報を含む受信変調信号とは、例えば、各フレームのヘッダ部分のあらかじめ決められた信号や、パイロット信号などである。既知の情報であるので受信側で既知情報信号を生成することができ、その既知情報信号の位相に応じて既知情報が含まれる受信変調信号の位相を回転することで、変調成分を除去された同期検出基準信号を生成することができる。
上記の実施例において、より好ましい実施例では、ベースバンド帯域に周波数変換された受信変調信号がデジタル変換され、前記変調成分除去手段は、当該デジタル受信変調信号の符号ビットと、デジタル既知情報信号の符号ビットとから、前記同期検出基準信号の符号ビットを生成する。そして、一致検出手段は、当該同期検出基準信号の符号ビットと、前記自動周波数制御手段が検出する周波数偏差成分の符号ビットとの不一致を検出する。デジタル信号のうち情報ビットではなく符号ビットを利用して同期検出基準信号を生成し、一致・不一致を検出するので、変調成分除去手段と一致検出手段の回路規模を小さくすることができる。
上記の目的を達成するために、本発明の第2の側面では、無線受信装置は、ベースバンド帯域に周波数変換された受信変調信号から、当該受信変調信号に含まれる送信側と受信側との間の搬送波の位相誤差成分を検出し、前記受信変調信号から当該位相誤差成分を除去するキャリアリカバリ手段を有し、当該キャリアリカバリ手段は、位相引き込み動作状態と、当該位相引き込み動作後の定常状態とを有する。無線受信装置は、更に、前記受信変調信号の変調成分を除去して同期検出基準信号を生成する変調成分除去手段と、当該同期検出基準信号と前記キャリアリカバリ手段が検出する位相誤差成分との不一致を検出する一致検出手段とを有し、一致検出手段が不一致を検出した時に、前記キャリアリカバリ手段が前記位相引き込み動作状態に制御される。
第2の側面においても、好ましい実施例では、変調成分除去手段と一致検出手段とは、本発明の第1の側面の好ましい実施例と同様である。
本発明の第1の側面によれば、周波数同期・非同期状態を検出する方法として、自動周波数制御手段が同期状態の場合は、検出された周波数偏差成分が、実際の受信変調信号に含まれる周波数偏差成分と一致することを利用する。つまり、定常状態において、変調成分除去手段により生成される同期検出基準信号(周波数偏差成分を有する信号)と、自動周波数制御手段が検出する周波数偏差成分とを比較し、自動周波数制御手段が同期状態か非同期状態かが検出される。そして、不一致が検出された時は、自動周波数制御手段が周波数引き込み動作状態に制御され、周波数引き込み動作が実行され、受信装置は周波数同期状態に復帰することができる。
本発明の第2の側面によれば、位相同期・非同期状態を検出する方法として、キャリアリカバリ手段が同期状態の場合は、上記と同様に、検出された位相誤差成分が、実際の受信変調信号に含まれる位相誤差成分と一致することを利用する。つまり、定常状態において、同期検出基準信号(位相誤差成分を有する信号)と、キャリアリカバリ手段が検出する位相誤差成分とを比較して、キャリアリカバリ手段が同期状態か非同期状態かを検出する。そして、不一致の時は、キャリアリカバリ手段が位相引き込み動作状態に制御され、位相引き込みが実行され、受信装置は位相同期状態に復帰することができる。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
[無線受信装置の概略構成]
図1は、本実施の形態における無線受信装置の概略構成図である。図中、アナログ検波部100とデジタル復調部200とが示される。図示しないアンテナで受信された受信信号S(t)は、帯域フィルタ(図示せず)と自動ゲイン制御器10を経由して供給され、直交検波器20で直交検波される。直交検波器20は、受信信号S(t)を同相成分のIチャネル信号Siと直交成分のQチャネル信号Sqとに分離する受信信号分離器22と、受信側の局部発信器25と、局部発振器25が生成した局部周波数ωの正弦波または余弦波をπ/2位相分離する位相分離器24と、I,Qチャネルそれぞれの信号Si,Sqに局部周波数ωの余弦波、正弦波を乗算する乗算器26、27と、乗算器の出力信号の高周波成分を除去するローパスフィルタLPFとを有する。局部周波数ωは、直交検波器20の入力信号S(t)が搬送波周波数を有する場合はその搬送波周波数と同等に、入力信号S(t)が中間周波数に周波数変換済みの場合はその中間周波数と同等に、それぞれ設定されている。そして、それぞれの検波された信号が、AD変換器ADCによりデジタル化され、Iチャネル信号Bi(t)とQチャネル信号Bq(t)としてデジタル復調部200に供給される。
図2は、受信信号の直交検波を説明する図である。この図では、BPSKの例が示され、1,0のバイナリデータが搬送波周波数ωaで位相変調された受信信号S(t)が、受信側の局部周波数ωbで検波され、周波数変換される。搬送波周波数(または中間周波数)ωaと受信側の局部周波数ωbとは、ほぼ同一の周波数である。受信信号S(t)は、次の通り、搬送波周波数ωaと変調信号の位相をθ(t)とを有する。Pは振幅である。
S(t)=P cos{ωat+θ(t)} (10)
図2の(1)に示されるとおり、受信信号Si(t)は、時間t0−t1では正の位相に、時間t1−t2では負の位相にそれぞれ位相変調されている。
図2(2)に示される直交検波器の局部発振器の信号は、次の通りである。但し、図2(2)にはLi(t)のみが示される。
Li(t)=cosωbt (11)
Lq(t)=sinωbt (12)
そこで、Iチャネル側の乗算器26による検波出力は、上記(10)式に(11)式を乗じた、以下の式になる。この場合、ωa=ωbと仮定して求めており、この波形例は図2(3)に示される。
Bi(t)=P[cosθ(t)/2+{cos2ωbtcosθ(t)/2}−{sin2ωbtsinθ(t)/2}]
そして、この式の第2項以降の高調波は、直交検波器20内のローパスフィルタLPFにより除去されるので、直交検波出力Bi(t)は、次のとおりである。また、同様に直交検波出力Bq(t)は、次のとおりである。この波形例は図2(4)に示される。但し、BPSK故、変調信号の位相θ(t)は、θ(t)=D(t)*π(変調データD(t)は0or1)である。
Bi(t)=(P/2)cosθ(t) (13)
Bq(t)=(P/2)sinθ(t) (14)
但し、搬送波周波数ωaと局部周波数ωbとが完全に一致していない場合は、(13)(14)式の検波された出力信号には、周波数偏差dωの位相成分が残存することになる。つまり、以下の式の通りである。そして、この波形例は、図2(5)に示される。
Bi(t)=(P/2)cos[dωt+θ(t)] (13a)
Bq(t)=(P/2)sin[dωt+θ(t)] (14a)
上記の演算と図2の波形図から理解されるとおり、直交検波器20に入力される受信信号S(t)の搬送波周波数ωaと、受信側の局部周波数ωbとが一致している場合は、直交検波による周波数変換により搬送波周波数が完全に除去され、検波された出力信号Bi,Bqは、図2(4)のとおり、ベースバンドの帯域になっている。一方、搬送波周波数ωaと局部周波数ωbとの間に周波数偏差dωが存在すると、検波された出力信号Bi,Bqは、図2(5)のとおり、周波数偏差成分dωを含むことになり、その出力信号の包絡線は、cos(dωt)、−cos(dωt)と一致する。つまり、直交検波後の受信変調信号Bi(t),Bq(t)には、周波数偏差に対応するビート信号が残っているのである。
なお、変調信号の位相θ(t)は、QPSKの例では、
θ(t)=D(t)*(π/2)+π/4 (D(t)は、変調データ(0,1,2,3))
であり、よって、上記式(13a)、(13b)に代入すると、
Bi(t)=(P/2)cos[dωt+D(t)*(π/2)+π/4] (13b)
Bq(t)=(P/2)sin[dωt+D(t)*(π/2)+π/4] (14b)
となる。
また、変調信号の位相θ(t)は、BPSKの例では、
θ(t)=D(t)*π (D(t)は、変調データ(0,1))
となり、上記式(13a)(14a)に代入して、検波された出力信号Bi(t),Bq(t)が次のとおり表される。
Bi(t)=(P/2)cos[dωt+D(t)*π] (13c)
Bq(t)=(P/2)sin[dωt+D(t)*π] (14c)
この場合、dωt=0であれば、BPSKであるのでBq(t)=0となる。
QPSK,BPSKのいずれの場合も、検波された出力信号Bi(t),Bq(t)には周波数偏差成分dωtと変調成分θ(t)とが含まれる。つまり、変調成分に周波数偏差dωtのビート信号が含まれる。
図1に戻り、デジタル復調部200は、直交検波によりベースバンド帯域までダウンコンバートされた受信変調信号Bi(t),Bq(t)を所定の変調方式により復調する。例えば、コード拡散されていれば、拡散コードに基づいて元の信号に復調すると共に、直交変調のために分離されていたコードを結合して元の信号に復調する。但し、かかる復調のための信号処理をする前に、入力される受信変調信号Bi(t),Bq(t)から上記の周波数偏差dω成分を除去する必要がある。
自動周波数制御ループ30は、上記の周波数偏差dωの成分を除去する自動周波数制御手段(以下AFCループ30)であり、受信変調信号Bi(t),Bq(t)から周波数偏差に対応するビート信号を除去するための回路である。図示されるとおり、AFCループ30は、受信変調信号Bi(t),Bq(t)の位相を周波数偏差成分に応じて位相回転して、周波数偏差dω成分を除去する位相回転器32と、位相回転器32の出力からノイズをカットするフィルタ(デジタル・トランスバーサル・フィルタ)34,35と、位相回転器32の出力信号i(t)、q(t)が有する周波数偏差dω(Δf)を検出する周波数弁別器36と、検出された周波数偏差dωを積分するループフィルタLF1と、ループフィルタLF1により積分された周波数偏差dω1に基づいて、その周波数偏差dωを位相成分とするAFC基準信号Ri(t),Rq(t)とを生成する電圧制御発振器VCO1とを有する。なお、周波数偏差dωは、図2(5)に示したとおり、ベースバンドにおける一種の搬送波cos(dωt)、sin(dωt)の周波数ということもでき、上記のAFC基準信号Ri(t),Rq(t)は、次の通りである。
Ri(t)=cos(dωt) (15)
Rq(t)=sin(dωt) (16)
図3は、AFCループの位相回転器の構成と周波数同期されたシンボル点と位相軸との関係を示す図である。AFC用位相回転器32は、4つの乗算器321〜324と2つの加算器(除算器)325,326とを有する複素演算回路であり、入力する受信変調信号Bi(t),Bq(t)を、周波数偏差成分dωを有するAFC基準信号Ri(t),Rq(t)の位相dωtだけ位相回転させて、その位相成分dωtを除去した信号i(t)、q(t)を生成する。この位相回転器32の複素演算は、回路図から明らかなとおり、次の通りである。これはQPSKの例である。
i(t)=Ri*Bi−Rq*Bq=cos(D(t)*(π/2)+π/4) (17)
q(t)=Rq*Bi+Ri*Bq=sin(D(t)*(π/2)+π/4) (18)
つまり、図3に示される複素演算回路により、受信変調信号Bi(t),Bq(t)から周波数弁別器36が検出した周波数偏差dωを除去することができる。そして、この周波数偏差の除去は、AFC帰還ループによる所定時間におよぶ周波数引き込み動作により徐々に除去され、一旦周波数引き込みにより周波数偏差が除去されると、その周波数同期状態が定常状態により維持される。後述するとおり、周波数弁別器36により検出される周波数偏差dωが、ループフィルタLF1によりその係数に応じて帰還用周波数偏差dω1に修正され、発振器VCO1に供給される。そこで、このループフィルタLF1の係数を、周波数引き込み動作状態では周波数帯域を広くし応答性を高くする係数に選択し、定常状態では周波数帯域を狭くし応答性を低くする係数に選択することで、それぞれの動作状態に制御することができる。
そして、変調データは、D(t)=0,1,2,3であるので、QPSK復調処理により、i(t)、q(t)は、(1,1)、(−1,1)、(−1,−1)、(1,−1)の2つのシンボル点をとることになる。つまり、図3(B)に示すとおり、4つのシンボル点である。但し、AFCループ30では、周波数偏差dωtの変化に追従することはできるが、変調データD(t)成分に含まれる位相誤差dθを基準位相(図中破線の軸)に引き込むことはできない。つまり、上記の式(17)(18)で示されるIチャネル信号i(t)、Qチャネル信号q(t)の変調データD(t)には、送信側と受信側との間の位相差成分dθが含まれていることになる。この位相差成分dθは、後段のキャリアリカバリループ(CRループ)40で除去される。キャリアリカバリについては後で詳述する。
図4は、本実施の形態におけるAFCループの構成図である。AFC用位相回転器32は、図3と同じ構成図である。周波数弁別器36は、1ビット遅延用フリップフロップ361,362と、乗算器363,364と、減算器365で構成される演算器であり、周波数偏差dωを検出する。位相回転器32により十分に周波数偏差dωが除去されずに周波数同期していない引き込み動作中では、位相回転器32の出力i(t),q(t)には、未だ周波数偏差dωが含まれる。つまり、式(13b)、(14b)と同様に、
i(t)=cos[dωt+D(t)*(π/2)+π/4] (13b)
q(t)=sin[dωt+D(t)*(π/2)+π/4] (14b)
である。そこで、周波数の弁別は、時間t1と時間t2の上記i(t),q(t)を次のように演算することで、φ(t)=−sin(dωt)を求める。
φ(t)=q(t1)×i(t2)−i(t1)*q(t2)
=−sin(ωt1−ωt2)
=−sin(dωt) (但し、dωt=ωt1−ωt2) (19)
このφ(t)は、dωtがせいぜい−π/2<dωt<π/2であるので、実質的に周波数偏差成分dωの時間変化に対応する。
図4のループフィルタLF1は、乗算器371,372と、加算器373、377と、遅延器375,376とで構成される。このループフィルタは、周波数弁別器36が検出した周波数偏差dωに係数αを乗算して積分値を求める積分回路(372,373,276)と、周波数偏差dωに係数βを乗算する比例回路(371,375)とを有し、帰還制御用の周波数偏差dω1が、次の式により求められる。
dω1=(β+α/s)*dω (20)
ここで、sはサンプル数である。
次に、電圧制御発振器VCO1は、加算器と遅延器τとからなる積分回路と、正弦波生成部sinと余弦波生成部cosとを有する。そして、ループフィルタLF1から与えられる制御用の周波数偏差dω1の位相を持つAFC基準信号Ri(t),Rq(t)が、この発振器VCO1により生成され、位相回転器32に供給される。
つまり、ループフィルタLF1で係数α、βに応じて求められた制御用出力dω1に基づきフィードバック制御することにより、比例・積分制御によって、周波数偏差の除去が行われる。したがって、前述したとおり、この係数α、βを変更することにより、フィードバック制御の応答性を高めたり周波数帯域を広くして、周波数引き込み動作に適した状態(周波数引き込み動作状態)にすることができ、一方で、応答性を低くしたり周波数帯域を狭くして、安定した定常動作に適した状態(定常状態)にすることができる。
具体的には、引き込み動作状態では、係数α、β共に大きな値に制御され、これによりフィードバックループの応答性が高くなり、帯域も広くなる。一方、定常状態では、係数α、βは共に小さな値に制御され、これによりフィードバックループの応答性は低くなり、帯域も狭くなる。これらの係数は、後述するコントロール部により引き込み動作に対応して可変設定される。
図1に戻り、AFCループ30により周波数偏差成分dωが除去されたI,Qチャネル信号i(t),q(t)には、図3(B)で説明したとおり、位相差成分dθを含んでいるので、この位相差成分を除去する必要がある。そのために、AFCループ30の後段にキャリアリカバリ手段としてキャリアリカバリループ(CRループ)40が設けられる。CRループ40の構成は、AFCループ30と同様に、I,Qチャネル信号i(t),q(t)を位相差dθだけ回転するCR用の位相回転器42と、位相回転器42の出力信号I(t),Q(t)から位相差dθを検出する位相誤差検出器44と、位相誤差dθを所定の係数により比例・積分制御用の位相誤差dθ1を生成するループフィルタLF2と、ループフィルタの出力dθ1に対応するCR基準信号Rci(t),Rcq(t)を生成する電圧制御発振器VCO2とを有する。位相回転器42、ループフィルタLF2及び電圧制御発振器VCO2は、AFCループ30の対応する回路と同じ構成である。また、位相差検出器44の構成については後述する。
AFCループ30で周波数偏差dωが、CRループ40で位相誤差dθがそれぞれ除去されたI,Qチャネル信号I(t),Q(t)は、図示しない復調回路に供給され、対応する復調処理が行われる。
また、AFCループ40の出力信号i(t),q(t)は、自動ゲイン制御回路52に供給され、その電力が検出され、それに対応する増幅器10の制御ゲインGが生成される。AGC52の出力は、DAコンバータDACによりアナログ変換され、ローパスフィルタを経由して、入力部の増幅器10の制御ゲインGとして与えられる。このAGCループにより、受信信号S(t)の電力が一定に制御される。また、RSSI(Receive Signal Strength Indication)検出器54は、AGC52が生成するゲインGを監視することで、受信信号S(t)を受信したことを示すRSSIパルス信号RSSIpを生成する。受信信号S(t)が存在しない間は、ゲインGは最大値に制御され、受信信号を受信した時にゲインGが適切な値に低下させられる。よって、このゲインGを監視することで、RSSIパルス信号を生成することができる。
[AFC同期・非同期検出手段の構成]
図5は、本実施の形態におけるAFC同期・非同期検出手段の構成を示す図である。AFCループ30を構成する位相回転部32と、周波数弁別器36と、ループフィルタLF1と、発振器VCO1とに加えて、その同期状態・非同期状態を検出する手段として、変調成分除去手段60と、平滑化フィルタ62,64と、一致検出手段66とが設けられている。なお、図5では、AFCループ30内のフィルタDTFは省略されている。変調成分除去手段60は、位相回転器であり、AFCループ30に入力される受信変調信号Bi(t),Bq(t)の変調成分θ(t)を除去して周波数偏差成分dωの信号を生成する。そのために、受信信号にフレームヘッダやパイロット信号などの既知の信号が含まれるタイミングで、それら既知信号からなる変調成分ia(t),qa(t)が生成され、その変調成分ia(t),qa(t)が、変調成分除去手段60に与えられる。そして、変調成分除去手段60は、受信変調信号Bi(t),Bq(t)の位相を変調成分ia(t),qa(t)に対応する位相だけ回転して、当該変調成分を除去した同期検出基準信号Rai(t),Raq(t)を生成する。
この同期検出基準信号Rai(t),Raq(t)は、受信変調信号Bi(t),Bq(t)に含まれる周波数偏差dωに対応する信号であり、AFCループ30が同期状態にあるときは、理論的に、AFCループ30の発振器VCO1の出力であるAFC基準信号Ri(t),Rq(t)と同等の信号であり、非同期状態にあるときは、異なる信号である。すなわち、AFCループ30では、発振器VCO1を制御して周波数偏差成分を除去する方向に引き込み動作を行い、AFC用の位相回転器32に与えられるAFC基準信号Ri(t),Rq(t)が受信変調信号に含まれる周波数偏差dωと一致する時同期状態になり、その後、定常状態に制御される。したがって、AFCループ30が同期状態か非同期状態かをチェックするためには、このAFC基準信号Ri(t),Rq(t)が、同期検出基準信号Rai(t),Raq(t)と一致するか否かをチェックすれば良い。
そこで、本実施の形態では、一致検出手段66が、変調成分除去手段60が生成する同期検出基準信号Rai(t),Raq(t)と、AFCループ30により検出される周波数偏差成分に対応するAFC基準信号Ri(t),Rq(t)とを比較して、一致・不一致を検出し、同期・非同期検出信号FSDを生成する。AFCループ30が周波数同期状態にある時は、一致検出手段66が両入力信号の一致を検出し、周波数非同期状態にある時は、一致検出部66が両入力信号の不一致を検出する。そして、非同期状態が検出されると、同期・非同期検出信号FSDに応答して、コントロール部68は、ループフィルタLF1の係数α、βを引き込み状態の係数に設定して、AFCループ30を周波数引き込み状態に制御する。つまり、AFCループ30が定常状態に制御されていても、周波数非同期状態が検出されると、AFCループ30は周波数引き込み状態に制御され、同期状態への引き込み動作を行うことができる。
コントロール部68は、通常、受信信号S(t)を受信開始した時に生成されるRSSIパルスRSSIpに応答して、AFCループ30を周波数引き込み状態に制御する。そして、所定の期間経過後に、コントロール部68は、AFCループ30を定常状態に制御する。そして、本実施の形態によれば、受信信号S(t)を受信開始しない場合であっても、AFCループ30が非同期状態になると、同期・非同期検出手段によりそれが検出され、同期・非同期検出信号FSD応答して、AFCループ30は、周波数引き込み状態に制御される。したがって、AFCループ30が周波数引き込み動作に失敗しても、再度引き込み動作を行うことができる。更に、定常状態において受信信号の遮断以外の理由で非同期状態にはずれたとしても、それが検出されて、周波数引き込み状態に制御され、同期状態に戻すことができる。
図6は、本実施の形態におけるAFC同期・非同期検出手段を構成する変調成分除去手段と一致検出回路の詳細構成図である。また、図7は、AFC同期・非同期検出手段の動作を説明するための波形図である。図6内にはQPSKの例で信号式が記述されているのに対して、図7の波形図は、図2と同様に、簡単のためにBPSKの例で示している。
変調成分除去手段である位相回転器60には、受信変調信号Bi(t),Bq(t)が入力されると共に、既知信号D(t)を元に受信側で生成した変調成分の信号ia(t),qa(t)が供給される。そして、位相回転器60は、受信変調信号Bi(t),Bq(t)を変調成分の位相[D(t)*(π/2)+π/4]だけ位相回転して、当該受信変調信号から変調成分を除去し、周波数偏差dωだけの同期検出基準信号Rai(t),Raq(t)を生成する。
図7のBPSKの信号波形で説明すると、受信変調信号Bi(t)(図7(1))は、周波数偏差dωの余弦波cos(dωt)(図中は簡単のために三角波になっている)が変調成分である既知信号ia(t)に基づき位相変調されている。つまり、BPSKであるので、
Bi(t)=cos(dωt+D(t)*π) (21)
となっている。つまり、図7(1)に示される受信変調信号Bi(t)の包絡線が周波数偏差成分dωtの余弦波に対応する。
そこで、既知データD(t)から生成される変調成分である図7(2)の既知信号
ia(t)=cos(D(t)*π) (22)
を位相回転器60に供給することで、その既知信号成分の位相が除去されて、図7(3)の同期検出基準信号
Rai(t)=cos(dωt) (23)
が生成される。この同期検出基準信号には、図中破線で示す変調雑音が含まれているが、平滑化フィルタ62,64によりこの変調雑音が除去される。
一方で、AFCループ30で検出される周波数偏差dωに対応する(4)AFC基準信号Ri(t)(図7(4))は、同期状態で
Ri(t)=cos(dωt)
非同期状態で
Ri(t)=cos(dωt+Δ)
である。よって、一致検出手段66が、同期検出基準信号Rai(t),Raq(t)と、AFC基準信号Ri(t),Rq(t)とをそれぞれ比較することで、一致していれば同期状態、不一致であれば非同期状態を検出することができる。図7の例では、両基準信号(3)(4)の包絡線が一致しているので、同期状態であることが検出される。そして、検出信号FSDは、後述するとおり、AFCループ30内のループフィルタを制御するコントロール部68に供給され、非同期状態検出時にAFCループ30が引き込み状態に制御される。
一致検出手段66は、両基準信号の包絡線波形が一致するか否かを検出するが、無線伝送路による雑音や干渉の影響で、両基準信号の包絡線が必ずしも理想的なものにはならないので、比較のタイミングによっては、必ずしも正しく比較することはできない。しかし、例えば、一致・不一致の判定結果を平均演算することにより、判定確率を高めることができる。
[無線受信装置の全体構成]
図8は、本実施の形態における無線受信装置の全体構成図である。つまり、図8の構成は、図1の無線受信装置に図5、図6のAFC同期・非同期検出手段を追加したものである。したがって、それらには同じ引用番号が与えられている。そして、図8には、更に、ベースバンドの受信変調信号I(t),Q(t)からタイミングクロックCLKを生成するビットタイミングリカバリ回路70と、フレームのヘッダ内のユニークワードを検出しユニークワード検出パルスUWpを生成するユニークワード検出回路72と、同期・非同期検出信号FSDのAFCループのコントロール部68への供給を制御するゲート回路73と、ユニークワード検出パルスUWpに応答してフレーム期間をカウントするフレームカウンタ74と、フレームヘッダに含まれる既知信号ia(t),qa(t)を生成するフレームヘッダ生成部76とが示される。
図9は、AFC同期・非同期検出のタイミングを示す図である。図9中には、受信信号S(t)の例として、フレームヘッダFDとデータDataとで1フレームを構成する信号が示される。受信信号S(t)の受信開始時にRSSI検出パルスRSSIpが生成される。フレームヘッダFDは、例えば、搬送波のみの連続波CWと、「1」「0」の繰り返しクロックのみで変調されているビットタイミングリカバリ信号BTRと、送受信間で互いに既知の信号で変調されているユニークワード信号UWとを有する。ユニークワード信号UWは、例えば、フレームの同期タイミングや、PSK変調に特有の位相不確定性除去を行うことなどに利用される既知パターン信号である。そして、ユニークワード信号UWが検出されると、ユニークワード検出パルスUWpが生成され、このユニークワード検出パルスUWpがフレーム同期パルスとして利用される。また、連続波CWの期間は、AFCによる周波数引き込みを行うためのトレーニング期間であり、且つ、キャリアリカバリ回路での位相引き込みのトレーニング期間でもある。
図8に示されるように、ユニークワード検出回路72は、ユニークワードUWを検出するとユニークワード検出パルスUWpを生成する。このパルスUWpに応答して、フレームカウンタ74は、フレーム内のデータ部分の時間をカウントし、次のフレームヘッダ期間ΔTの間だけHレベルになる制御信号T1を生成する。この制御信号T1がHレベルの期間中、フレームヘッダ生成部76は、フレームヘッダに含まれるべき連続波CWと、ビットタイミングリカバリ信号BTRと、ユニークワードUWとからなる既知信号ia(t),qa(t)を生成し、変調成分除去手段60に供給する。つまり、ia(t),qa(t)は、連続波CWでは全て「0」のデータD(t)、ビットタイミングリカバリ信号BTRでは「1」「0」を繰り返すデータD(t)、ユニークワード信号UWではそのユニークワードのデータD(t)を変調成分とする上記の式(22)で示される信号である。
このように、変調成分除去手段60は、受信信号S(t)にフレームヘッダFDが含まれている期間で、既知信号から生成した信号ia(t),iq(t)を供給され、受信変調信号Bi(t),Bq(t)からその既知信号の変調成分の位相を除去する。そして、一致検出手段66は、変調成分が除去された同期検出基準信号Rai(t),Raq(t)と、AFCループ30で生成されたAFC基準信号Ri(t),Rq(t)とを比較する。AFCループ30が同期状態の時は、フレームヘッダFDの期間T1の間において、一致状態を示す同期・非同期検出信号FSDが出力される。それ以外の期間では、フレームヘッダ生成部76が適切な既知信号を生成しないので、一致検出手段66は、同期状態を検出することはできない。そこで、ゲート回路73により、ユニークワード検出パルスUWpのタイミングに同期して、その直前の同期・非同期検出信号FSDをコントロール部68に供給する。つまり、ゲート回路73により、適切な期間T1で検出された同期・非同期検出信号FSDがコントロール部68に供給される。コントロール部68は、非同期状態が検出されると、それに応答してループフィルタLF1を周波数引き込み状態に制御する。具体的には、記憶していた同期状態の値をクリアし、ループフィルタLF1の係数α、βを周波数引き込み状態の値に設定する。そして、あらかじめ設定されているタイムスケジュールに応じて、それら係数を変更し、周波数同期状態に引き込むようにAFCループ30を制御する。
このように、受信側で受信信号に含まれることがあらかじめわかっている既知信号を利用することにより、受信側で変調成分の信号ia(t),qa(t)を生成することができ、変調成分除去手段60により、受信変調信号Bi(t),Bq(t)から変調成分を除去して、同期・非同期基準信号Rai(t),Raq(t)を生成することができる。
送受信間でパイロット信号が送信される場合があり、かかるパイロット信号に既知の信号が含まれる場合がある。そのような場合においては、パイロット信号の既知信号を利用して、上記と同様に変調成分を除去することができる。したがって、既知信号は、フレームヘッダに含まれる信号に限定されない。
[硬判定回路]
図10は、本実施の形態における変調成分除去手段60と一致検出手段66の別の回路を示す図である。BPSKの例が示されている。図6に説明した変調成分除去手段60は、12ビットの受信変調信号Bi(t),Bq(t)と、9ビットの既知パターンによる変調成分信号ia(t),qa(t)とを使用して、軟判定による位相回転演算を行って、12ビットの同期・非同期基準信号Rai(t),Raq(t)を生成する。そして、一致検出手段66は、その12ビットの同期・非同期基準信号Rai(t),Raq(t)と、12ビットのAFC基準信号Ri(t),Rq(t)とを比較している。つまり、デジタル信号の符号ビットを含む全てのビットを利用した軟判定回路である。
それに対して、図10の変調成分除去手段60と一致検出手段66は、デジタル信号の符号ビットだけを利用した硬判定による回路である。図示しないMSB抽出回路により、各デジタル信号の最上位ビットMSBである符号ビットだけが抽出され、変調成分除去手段60と一致検出手段66に供給される。変調成分除去手段60は、インバータ602,606と、セレクタ回路604,608とを有する。セレクタ回路604は、既知信号の変調成分信号ia(t)のMSBに応じて、受信変調信号Bi(t)のMSBの非反転信号か反転信号を、同期・非同期基準信号Rai(t)のMSBとして出力する。セレクタ回路608も同様にして、同期・非同期基準信号Raq(t)のMSBを出力する。一方、一致検出手段66は、EORゲート662,664と、ORゲート666で構成され、AFC基準信号Ri(t)、Rq(t)のMSBと一致するか否かを検出する。同相成分または直交成分の両方が一致すれば、同期・非同期信号FSDは同期状態「0」となり、両方とも一致しなければ非同期状態「1」となる。
図11は、図10の動作を説明するための符号ビットの波形図である。受信変調信号Bi(t),Bq(t)は、図7(1)と同様に、既知信号の変調成分と周波数偏差成分が含まれ、包絡線が周波数偏差成分に対応する。但し、両信号の周波数偏差成分はπ/2だけ位相がずれている。それに対して、これら信号の符号ビットであるMSBのみを抽出すると、図示されるとおりである。それに対して、既知データのMSBは、図示されるとおり、受信変調信号Bi(t)MSBと同じになる。
そこで、変調成分除去手段60のセレクタ回路604,606により、既知データ成分が除去され、同期・非同期基準信号Rai(t)MSB、Raq(t)MSBが生成される。この信号は、受信変調信号Bi(t),Bq(t)の包絡線の符号ビットに等しい。
一方で、AFCループのAFC基準信号の符号ビットRi(t)MAB,Rq(t)MSBは、同期状態であれば、上記包絡線の符号ビットと一致するはずである。図11には、同期状態が示され、同期・非同期基準信号の符号ビットRai(t)MSB、Raq(t)MSBと、AFC基準信号の符号ビットRi(t)MAB,Rq(t)MSBとがそれぞれ一致し、同期・非同期検出信号FSDが生成される。両方とも一致すればFSD=0となる。
以上のように、それぞれの信号の符号ビットMSBを利用することにより、変調成分除去手段や一致検出手段の回路構成が簡単になることが理解される。
図12は、本実施の形態における変調成分除去手段60と一致検出手段66の更に別の回路を示す図である。この回路はQPSKの例である。変調成分除去手段60は、インバータ602,603,606,607と、2ビットで4つの入力のいずれか1つを選択するセレクタ回路604,608とで構成される。QPSKの場合、既知パターンの符号ビットia(t)MSB,qa(t)MSBは、4つのシンボル点のどの象限に属しているかを示す情報になる。そこで、セレクタ回路は、同期・非同期基準信号の符号ビットRai(t)MSB,Raq(t)MSBの組合せに応じて、以下に示す組合せの信号を同期・非同期基準信号の符号ビットRai(t)MSB,Raq(t)MSBとして出力する。
図12の下半分に示されるとおり、第1象限の時(ia,iq=0,0)は、同期・非同期基準信号の符号ビットRai(t)MSB,Raq(t)MSBは、それぞれBi(t)MAB,Bq(t)MSBとなる。第4象限の時(ia,iq=0,1)は、同期・非同期基準信号の符号ビットRai(t)MSB,Raq(t)MSBは、それぞれBq(t)MABの反転,Bi(t)MSBとなる。第2象限の時(ia,iq=1,0)は、同期・非同期基準信号の符号ビットRai(t)MSB,Raq(t)MSBは、それぞれBq(t)MAB,Bi(t)MSBの反転となる。そして、第3象限の時(ia,iq=1,1)は、同期・非同期基準信号の符号ビットRai(t)MSB,Raq(t)MSBは、それぞれBi(t)MABの反転,Bq(t)MSBの反転となる。
そして、上記のように求められた同期・非同期基準信号の符号ビットが、AFCループ内のAFC基準信号の符号ビットと一致するか否かが、一致検出手段66により検出される。一致検出手段66の構成と動作は、図10と同じである。
図13は、本実施の形態におけるキャリアリカバリループでの位相同期検出手段を示す図である。CRループ40は、位相誤差成分を除去するCR用位相回転器42と、CR用位相回転器42の出力に含まれる位相誤差dθを検出する位相誤差検出部44と、ループフィルタLF2と、電圧制御発振器VCO2とで構成される。CR用位相回転器42は、AFC用位相回転器32と同じ4つの乗算器と加算器及び減算器で構成される。また、位相誤差検出部44は、ここではコスタス型位相弁別器であり、2つの乗算器と1つの減算器で構成され、位相誤差dθ(t)を検出する。そして、この位相誤差dθがループフィルタLF2によりその係数α、βに応じてフィードバック制御値にされ、それに応じたCR基準信号Rci(t),Rcq(t)が発振器VCO2により生成される。位相誤差と周波数偏差の違いがあるが、CRループ40の動作は、AFCループ30の動作と同等である。
そこで、AFCループの場合と同様の原理で、CRループの同期・非同期状態を検出することができる。そのために、図12の実施の形態では、変調成分除去手段90が、AFC用位相回転器42の出力信号i(t),q(t)から変調成分を除去して、同期・非同期基準信号Rdi(t),Rdq(t)を生成し、一致検出回路92が、CRループ40内のCR基準信号Rci(t),Rcq(t)と比較して、CRループ40の同期・非同期状態を検出する。CRループ40が検出する位相誤差成分dθ(t)に対応するCR基準信号Rci(t),Rcq(t)は、同期状態であれば、変調成分除去手段90が生成する基準信号Rdi(t),Rdq(t)と一致し、非同期状態であれば不一致である。よって、一致検出手段92は、それらを比較して、同期・非同期状態を検出する。既知信号生成部94は、フレームヘッダ生成部76に対応し、フレームカウンタ96、ゲート回路98、CRコントロール部99は、それぞれ図8のフレームカウンタ74、ゲート回路73、コントロール部68に対応する。
[AFCループ及びCRループの変形例]
図8に示したAFCループ30は、RSSIパルスRSSIpに応答して、AFCコントローラ68により、周波数引き込み動作状態に制御され、所定期間後に定常状態へと制御される。そして、定常状態にされた後に、同期・非同期検出手段により非同期状態が検出されると、同期・非同期信号FSDに応答して、周波数引き込み動作状態に制御され、所定期間後に定常状態に制御される。これに対して、RSSIパルスRSSIpによる制御を行わずに、同期・非同期検出手段による検出結果のみに応答して、AFCループ30が引き込み動作状態に制御されるようにしても良い。このようにすれば、常に、周波数非同期状態が検出されると、AFCループ30は引き込み動作を開始し、周波数同期状態に引き込みを行うように制御される。
同様に、図13に示したCRループ40も、RSSIパルスRSSIpに応答して、CRコントローラ99により、位相引き込み動作状態に制御され、所定期間後に定常状態へと制御される。上記と同様に、CRループ40も、RSSIパルスRSSIpによる制御を行わずに、同期・非同期検出手段による検出結果のみに応答して、CRループ40が引き込み動作状態に制御されるようにしても良い。

以上の実施の形態をまとめると、以下の付記のとおりである。
(付記1)ベースバンド帯域に周波数変換された受信変調信号から、当該受信変調信号に含まれる送信側と受信側との間の搬送波の周波数偏差成分を検出し、前記受信変調信号から当該周波数偏差成分を除去する自動周波数制御手段を有し、
当該自動周波数制御手段は、周波数引き込み動作状態と、当該周波数引き込み動作後の定常状態とを有し、
更に、前記受信変調信号の変調成分を除去して同期検出基準信号を生成する変調成分除去手段と、
当該同期検出基準信号と前記自動周波数制御手段が検出する周波数偏差成分との不一致を検出する一致検出手段とを有し、
当該一致検出手段が不一致を検出した場合に、前記自動周波数制御手段が前記周波数引き込み動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
(付記2)付記1において、
前記変調成分除去手段は、既知情報を含む受信変調信号から、当該既知情報に対応する変調成分を除去して、前記同期検出基準信号を生成することを特徴とする無線受信装置。
(付記3)付記1において、
前記変調成分除去手段は、受信される既知情報を含む既知情報信号に基づいて、前記既知情報を含む受信変調信号の位相を回転することで、前記変調成分を除去することを特徴とする無線受信装置。
(付記4)付記1において、
前記受信変調信号は、既知情報を含む期間と含まない期間とを有し、
更に、前記受信変調信号が前記既知情報を含む期間中に、当該既知情報に対応する変調成分を有する既知情報信号を生成する既知情報信号生成手段を有し、
前記変調成分除去手段は、前記既知情報信号に基づいて、前記既知情報を含む受信変調信号の位相を回転することで、前記変調成分を除去することを特徴とする無線受信装置。
(付記5)付記4において、
前記一致検出手段は、前記受信変調信号が前記既知情報を含む期間中に、前記同期検出基準信号と前記周波数偏差成分との不一致を検出することを特徴とする無線受信装置。
(付記6)付記1において、
前記受信変調信号がデジタル信号に変換され、
前記変調成分除去手段は、当該デジタル受信変調信号の符号ビットと、デジタル既知情報信号の符号ビットとから、前記同期検出基準信号の符号ビットを生成し、
前記一致検出手段は、当該同期検出基準信号の符号ビットと、前記自動周波数制御手段が検出する周波数偏差成分の符号ビットとの不一致を検出することを特徴とする無線受信装置。
(付記7)付記1において、
前記受信変調信号がデジタル信号に変換され、
前記変調成分除去手段は、当該デジタル受信変調信号から、当該受信変調信号の変調成分を除去してデジタルの同期検出基準信号を生成し、
前記一致検出手段は、当該デジタル同期検出基準信号と前記自動周波数制御手段が検出するデジタルの周波数偏差成分との不一致を検出することを特徴とする無線受信装置。
(付記8)付記1において、
前記自動周波数制御手段は、受信信号の受信開始に応答して、前記周波数引き込み動作状態に制御され、所定時間の周波数引き込み動作状態の後に前記定常動作状態に制御され、更に、前記定常動作状態中に、前記一致検出手段による不一致検出に応答して、前記周波数引き込み動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
(付記9)付記1において、
前記自動周波数制御手段は、前記一致検出手段による不一致検出に応答して、前記周波数引き込み動作状態に制御され、所定時間の周波数引き込み動作状態の後に前記定常動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
(付記10)ベースバンド帯域に周波数変換された受信変調信号から、当該受信変調信号に含まれる送信側と受信側との間の搬送波の位相誤差成分を検出し、前記受信変調信号から当該位相誤差成分を除去するキャリアリカバリ手段を有し、
当該キャリアリカバリ手段は、位相引き込み動作状態と、当該位相引き込み動作後の定常状態とを有し、
更に、前記受信変調信号の変調成分を除去して同期検出基準信号を生成する変調成分除去手段と、
当該同期検出基準信号と前記キャリアリカバリ手段が検出する位相誤差成分との不一致を検出する一致検出手段とを有し、
一致検出手段が不一致を検出した時に、前記キャリアリカバリ手段が前記位相引き込み動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
(付記11)付記10において、
前記変調成分除去手段は、既知情報を含む受信変調信号から、当該既知情報に対応する変調成分を除去して、前記同期検出基準信号を生成することを特徴とする無線受信装置。
(付記12)付記10において、
前記変調成分除去手段は、受信される既知情報を含む既知情報信号に基づいて、前記既知情報を含む受信変調信号の位相を回転することで、前記変調成分を除去することを特徴とする無線受信装置。
(付記13)付記10において、
前記受信変調信号は、既知情報を含む期間と含まない期間とを有し、
更に、前記受信変調信号が前記既知情報を含む期間中に、当該既知情報に対応する変調成分を有する既知情報信号を生成する既知情報信号生成手段を有し、
前記変調成分除去手段は、前記既知情報信号に基づいて、前記既知情報を含む受信変調信号の位相を回転することで、前記変調成分を除去することを特徴とする無線受信装置。
(付記14)付記13において、
前記一致検出手段は、前記受信変調信号が前記既知情報を含む期間中に、前記同期検出基準信号と前記位相誤差成分との不一致を検出することを特徴とする無線受信装置。
(付記15)付記10において、
前記受信変調信号がデジタル信号に変換され、
前記変調成分除去手段は、当該デジタル受信変調信号の符号ビットと、デジタル既知情報信号の符号ビットとから、前記同期検出基準信号の符号ビットを生成し、
前記一致検出手段は、当該同期検出基準信号の符号ビットと、前記キャリアリカバリ手段が検出する位相誤差成分の符号ビットとの不一致を検出することを特徴とする無線受信装置。
(付記16)付記10において、
前記受信変調信号がデジタル信号に変換され、
前記変調成分除去手段は、当該デジタル受信変調信号から、当該受信変調信号の変調成分を除去してデジタルの同期検出基準信号を生成し、
前記一致検出手段は、当該デジタル同期検出基準信号と前記キャリアリカバリ手段が検出するデジタルの位相誤差成分との不一致を検出することを特徴とする無線受信装置。
(付記17)付記10において、
前記キャリアリカバリ手段は、受信信号の受信開始に応答して、前記位相引き込み動作状態に制御され、所定時間の位相引き込み動作状態の後に前記定常動作状態に制御され、更に、前記定常動作状態中に、前記一致検出手段による不一致検出に応答して、前記位相引き込み動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
(付記18)付記10において、
前記キャリアリカバリ手段は、前記一致検出手段による不一致検出に応答して、前記位相引き込み動作状態に制御され、所定時間の位相引き込み動作状態の後に前記定常動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
本実施の形態における無線受信装置の概略構成図である。 受信信号の直交検波を説明する図である。 AFCループの位相回転器の構成と周波数同期されたシンボル点と位相軸との関係を示す図である。 本実施の形態におけるAFCループの構成図である。 本実施の形態におけるAFC同期・非同期検出手段の構成を示す図である。 本実施の形態におけるAFC同期・非同期検出手段を構成する変調成分除去手段と一致検出回路の詳細構成図である。 AFC同期・非同期検出手段の動作を説明するための波形図である。 本実施の形態における無線受信装置の全体構成図である。 AFC同期・非同期検出のタイミングを示す図である。 本実施の形態における変調成分除去手段60と一致検出部66の別の回路を示す図である。 図10の動作を説明するための符号ビットの波形図である。 本実施の形態における変調成分除去手段60と一致検出手段66の更に別の回路を示す図である。 本実施の形態におけるキャリアリカバリループでの位相同期検出手段を示す図である。
符号の説明
20:直交検波器、30:周波数制御手段(AFCループ)、32:位相回転器、
36:周波数弁別器、LF1、LF2:ループフィルタ、
40:キャリアリカバリ手段(CRループ)、44:位相弁別器
60:変調成分除去手段、66:一致検出手段
Bi(t),Bq(t):受信変調信号、Ri(t),Rq(t):周波数偏差成分
Rai(t),Raq(t):同期検出基準信号

Claims (10)

  1. ベースバンド帯域に周波数変換された受信変調信号から、当該受信変調信号に含まれる送信側と受信側との間の搬送波の周波数偏差成分を検出し、前記受信変調信号から当該周波数偏差成分を除去する自動周波数制御手段を有し、
    当該自動周波数制御手段は、周波数引き込み動作状態と、当該周波数引き込み動作後の定常状態とを有し、
    更に、前記受信変調信号の変調成分を除去して同期検出基準信号を生成する変調成分除去手段と、
    当該同期検出基準信号と前記自動周波数制御手段が検出する周波数偏差成分との不一致を検出する一致検出手段とを有し、
    当該一致検出手段が不一致を検出した場合に、前記自動周波数制御手段が前記周波数引き込み動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
  2. 請求項1において、
    前記変調成分除去手段は、既知情報を含む受信変調信号から、当該既知情報に対応する変調成分を除去して、前記同期検出基準信号を生成することを特徴とする無線受信装置。
  3. 請求項1において、
    前記変調成分除去手段は、受信される既知情報を含む既知情報信号に基づいて、前記既知情報を含む受信変調信号の位相を回転することで、前記変調成分を除去することを特徴とする無線受信装置。
  4. 請求項1において、
    前記受信変調信号は、既知情報を含む期間と含まない期間とを有し、
    更に、前記受信変調信号が前記既知情報を含む期間中に、当該既知情報に対応する変調成分を有する既知情報信号を生成する既知情報信号生成手段を有し、
    前記変調成分除去手段は、前記既知情報信号に基づいて、前記既知情報を含む受信変調信号の位相を回転することで、前記変調成分を除去することを特徴とする無線受信装置。
  5. 請求項1において、
    前記受信変調信号がデジタル信号に変換され、
    前記変調成分除去手段は、当該デジタル受信変調信号の符号ビットと、デジタル既知情報信号の符号ビットとから、前記同期検出基準信号の符号ビットを生成し、
    前記一致検出手段は、当該同期検出基準信号の符号ビットと、前記自動周波数制御手段が検出する周波数偏差成分の符号ビットとの不一致を検出することを特徴とする無線受信装置。
  6. 請求項1において、
    前記自動周波数制御手段は、受信信号の受信開始に応答して、前記周波数引き込み動作状態に制御され、所定時間の周波数引き込み動作状態の後に前記定常動作状態に制御され、更に、前記定常動作状態中に、前記一致検出手段による不一致検出に応答して、前記周波数引き込み動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
  7. 請求項1において、
    前記自動周波数制御手段は、前記一致検出手段による不一致検出に応答して、前記周波数引き込み動作状態に制御され、所定時間の周波数引き込み動作状態の後に前記定常動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
  8. ベースバンド帯域に周波数変換された受信変調信号から、当該受信変調信号に含まれる送信側と受信側との間の搬送波の位相誤差成分を検出し、前記受信変調信号から当該位相誤差成分を除去するキャリアリカバリ手段を有し、
    当該キャリアリカバリ手段は、位相引き込み動作状態と、当該位相引き込み動作後の定常状態とを有し、
    更に、前記受信変調信号の変調成分を除去して同期検出基準信号を生成する変調成分除去手段と、
    当該同期検出基準信号と前記キャリアリカバリ手段が検出する位相誤差成分との不一致を検出する一致検出手段とを有し、
    一致検出手段が不一致を検出した時に、前記キャリアリカバリ手段が前記位相引き込み動作状態に制御されることを特徴とする無線受信装置。
  9. 請求項8において、
    前記変調成分除去手段は、既知情報を含む受信変調信号から、当該既知情報に対応する変調成分を除去して、前記同期検出基準信号を生成することを特徴とする無線受信装置。
  10. 請求項8において、
    前記受信変調信号がデジタル信号に変換され、
    前記変調成分除去手段は、当該デジタル受信変調信号の符号ビットと、デジタル既知情報信号の符号ビットとから、前記同期検出基準信号の符号ビットを生成し、
    前記一致検出手段は、当該同期検出基準信号の符号ビットと、前記キャリアリカバリ手段が検出する位相誤差成分の符号ビットとの不一致を検出することを特徴とする無線受信装置。
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