JP4514107B2 - 駐車場の事前精算方法 - Google Patents

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Description

この発明は駐車場の事前精算方法に関し、利便性により1または複数の車室毎などに異なる料金体系を設定することができるとともに、車室の変更などに対応することができ、不正利用をシステム上で防止して料金体系に基づく駐車料金を算出して出庫前に事前精算が簡単にできるようにしたものである。
有料駐車場の管理システムには、大別して、駐車場の入場口にゲートが設けられ、ゲートで車の入出庫を管理するゲート有り管理システムと、車が駐車される車室毎に入出庫を管理し、駐車場の入場口にはゲートが設けられないゲート無し管理システムがある。
例えば、前者のゲート有り管理システムの一例としては、特許文献1に開示されたものがある。このゲート有り管理システムを、例えば図9を参照して略述すると、駐車場1に入口と出口が設けられ、それぞれに入口ゲート2、出口ゲート3が設けられており、入口ゲート2には、発券機4 が設けられ、出口ゲート3には、精算機5が設けられている。
そして、入場する車6が入口ゲート2に到達すると、発券機4から駐車券(図示せず)が発行される。この駐車券には発行時の時刻が入場時刻として記録される。この入場時刻の記録は印字されるか、あるいは磁気書込み手段(図示せず)により磁気的に記録される。利用者がこの駐車券を発券機4から取ることで、入口ゲート2が開き入場可能となる。こうして入場した後は、利用者は空いている駐車スペースである車室7を適宜選択し、駐車する。
利用者が出場する場合は、車6′を出口ゲート3まで運転する。そして、駐車料金の精算のため駐車券を精算機5に投入する。この精算機5では、駐車券に記録された入場時の記録に基づき精算額を演算し、精算機5の表示部に精算額が表示される。利用者は表示された精算額を精算機5に投入すると、出口ゲート3が開き駐車場1から出場が可能となる。
次に、後者のゲート無し管理システムとしては、例えば特許文献2に開示されたものがある。このゲート無し管理システムを、図10を参照して略述すると、このシステムでは、各車室7に車6を物理的に拘束するフラップ装置8および車6の存在を検知する検出器9、精算機5がそれぞれ設けられている。このフラップ装置8は、車輪が通過し、検出器9が車を検知すると板状のフラップ(図示せず)が引起され、車輪が乗越せないようにするものである。
そして、駐車場1に入場した車6が、空いている車室7に駐車すると、検出器9により車6が検出され、フラップ装置8が作動し、車6を機械的に拘束する。すると、フラップ装置8 が作動した時点で、作動した時刻が精算機5に入庫時刻として記録される。
一方、利用者が出庫する場合は、駐車料金の精算のため精算機5の例えば入力装置から車室7の番号を入力して精算ボタン等を押すと、駐車した時間と精算金額が表示される。利用者が、精算金額を精算機5に投入すると、フラップ装置8が作動し、フラップが倒され、車6の機械的拘束が解かれ、利用者が車6に乗り車室7から出て出場することができる。
また 、無人駐車場としては、特許文献3に示されるような機械式駐車装置がある。
特公平1―420898号公報 特開2000―48228号公報 特開2000 −96866 号公報
ところが、前者のゲート有り管理システムでは、車室7は駐車券が発行された後に利用者が任意に選択するため、駐車券に記録される情報としては入場時刻程度の情報に限られ、駐車管理が画一的にならざるを得ず、例えば、駐車場1が多層階や広いエリアであった場合、駐車料金としてどの階層やどのエリアを利用しても同一料金であり、利用者にとっては低層階や近いエリアでの駐車が便利であるとすれば、高層階や遠いエリアの利用率が低くなる等の問題があった。
一方、後者のゲート無し駐車場管理システムでは、車室7毎の管理が可能であり、例えば各階層毎や各エリア毎の料金設定が可能であるが、各車室7毎にフラップ装置8、検出器9、精算機5を設けなければならないため、車室7単位当りのコストが高く、大規模な駐車場1では建設費が高くなるという問題がある。
また、このゲート無し駐車場管理システムでは、全てのフラップ装置8、検出器9、精算機5に対して電力を供給し、常時稼働状態に維持しなければならないので、ランニングコストが増大する等の問題があった。
また 、無人駐車場としての機械式駐車装置では、建設費が高くなるという問題がある。
この発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、駐車場の建設費が低減でき、1ないし複数の車室ごとに利用料金を変える料金体系の設定ができるとともに、車室の変更にも対応でき、不正利用を防止して料金体系に基づく駐車料金を算出して事前精算ができる駐車場の事前精算方法を提供しようとするものである。
上記従来技術が有する課題を解決するため、この発明の請求項1記載の駐車場の事前精算方法は、駐車スペースとなる1ないし複数の車室毎に異なる料金とする料金体系を設定し、駐車場の入場時にID番号を備えた駐車券を発行するとともに、入場時刻を付与し、前記車室への入庫により入庫時刻を取得するとともに、入庫後に利用者の申請によって1または複数の車室の番号と前記ID番号を関連付ける認証を行い、この認証を行う毎にその回数に1を加算して認証数とするとともに、この認証数と関連付けた認証の情報をID認証情報とし、事前精算時に精算時刻を設定し、前記ID認証情報に基づき駐車料金を算出するようにしたことを特徴とするものである。
この駐車場の事前精算方法によれば、駐車スペースとなる1ないし複数の車室毎に異なる料金とする料金体系を設定し、駐車場の入場時にID番号を備えた駐車券を発行するとともに、入場時刻を付与し、前記車室への入庫により入庫時刻を取得するとともに、入庫後に利用者の申請によって1または複数の車室の番号と前記ID番号を関連付ける認証を行い、この認証を行う毎にその回数に1を加算して認証数とするとともに、この認証数と関連付けた認証の情報をID認証情報とし、事前精算時に精算時刻を設定し、前記ID認証情報に基づき駐車料金を算出するようにしており、駐車券の1つのID番号に対して複数の車室の番号を関連付ける認証が可能となり、入庫後に別の車室への変更などを行って認証することがあってもそれぞれを認証でき、この複数回の認証があることを認証数によって判断し、各認証毎の情報をID認証情報によって判断して事前精算の駐車料金を算出することで、複数回の認証が行われても不正利用を防止して料金体系に基づく駐車料金を算出して事前精算ができるようになる。
また、この発明の請求項2記載の駐車場の事前精算方法は、請求項1記載の構成に加え、前記ID認証情報に対し、要素料金算出開始時刻と要素料金算出終了時刻とを設定して要素料金を算出し、算出した全ての要素料金を加えて前記駐車料金とするようにしたことを特徴とするものである。
この駐車場の事前精算方法によれば、前記ID認証情報に対し、各要素毎に要素料金算出開始時刻と要素料金算出終了時刻とを設定して要素料金を算出し、算出した全ての要素料金を加えて前記駐車料金とするようにしており、各要素料金を求めて加算することで、複数回の認証が行われても不正利用を防止して料金体系に基づく駐車料金を算出して事前精算ができるようになる。
さらに、この発明の請求項3記載の駐車場の事前精算方法は、請求項1または2記載の構成に加え、前記ID認証情報ごとに、前記料金体系に基づく割引サービスを適用した場合に、この割引サービスを適用した記録と、割引サービス適用終了時刻と、要素料金算出開始時刻とを記録して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とするものである。
この駐車場の事前精算方法によれば、前記ID認証情報ごとに、前記料金体系に基づく割引サービスを適用した場合に、この割引サービスを適用した記録と、割引サービス適用終了時刻と、要素料金算出開始時刻とを記録して前記駐車料金を算出するようにしており、料金体系に基づく割引サービスの適用した駐車料金の算出ができるとともに、例え複数回の認証が行われてもどの部分に割引サービスが適用されたかを明確にして事前精算ができ、割引サービス適用の不正利用に対しても容易に対応できるようになる。
また、この発明の請求項4記載の駐車場の事前精算方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前記料金体系に基づく割引サービスが適用された前記ID認証情報について、事前精算の再精算時に不正と判断した場合には、不正料金を算出して前記駐車料金とするようにしたことを特徴とするものである。
この駐車場の事前精算方法によれば、前記料金体系に基づく割引サービスが適用された前記ID認証情報について、事前精算の再精算時に不正と判断した場合には、不正料金を算出して前記駐車料金とするようにしており、事前精算の際に割引サービスが適用されても不正であれば、再精算の際に不正料金を算出して追加料金を徴収できるようになる。
さらに、この発明の請求項5記載の駐車場の事前精算方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加え、前記不正料金を算出した事前精算済みの前記ID認証情報について、不正料金支払い後は割引料金の適用がないと記録して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とするものである。
この駐車場の事前精算方法によれば、前記不正料金を算出した事前精算済みの前記ID認証情報について、不正料金支払い後は割引料金の適用がないと記録して前記駐車料金を算出するようにしており、ID認証情報により事前精算の際に不正料金を算出して徴収したことが判断でき、さらに事前精算などを必要とする場合にも再徴収の必要がないことが分かり、容易に駐車料金を算出できるようになる。
また、この発明の請求項6記載の駐車場の事前精算方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の構成に加え、前記ID認証情報の認証数と認証回数とが等しく、当該ID認証情報に関連付けられた全ての車室で出庫が記録されていた場合には、不正と判断して駐車料金を算出するようにしたことを特徴とするものである。
この駐車場の事前精算方法によれば、前記ID認証情報の認証数と認証回数とが等しく、当該ID認証情報に関連付けられた全ての車室で出庫が記録されていた場合には、不正と判断して駐車料金を算出するようにしており、次の認証がない(ID認証情報の認証数と認証回数とが等しい)にもかかわらず全ての車室で出庫がなされていることは、正規の使用ではないことから、これを不正と判断でき、不正料金を算出して事前精算できるようになる。
さらに、この発明の請求項7記載の駐車場の事前精算方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の構成に加え、前記ID認証情報の認証数が認証回数より少なく、このID認証情報に不正の記録がされていた場合には、不正と判断して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とするものである。
この駐車場の事前精算方法によれば、前記ID認証情報の認証数が認証回数より少なく、このID認証情報に不正の記録がされていた場合には、不正と判断して前記駐車料金を算出するようにしており、ID認証情報の既に行われた不正判断の記録に基づいて正規・不正を判断することで、容易に徴収すべき駐車料金を算出して事前精算できるようになる。
また、この発明の請求項8記載の駐車場の事前精算方法は、請求項1〜7のいずれかに記載の構成に加え、前記駐車券の発行に代え、利用者所有の識別媒体の読み込みにより前記ID番号を付与して前記事前精算をするようにしたことを特徴とするものである。
この駐車場の事前精算方法によれば、前記駐車券の発行に代え、利用者所有の識別媒体の読み込みにより前記ID番号を付与して前記事前精算をするようにしており、駐車券を用いることなく、利用者が所有している種々のカードや携帯電話の情報など識別できる情報とID番号を用いて事前精算することもでき、駐車券の管理を不要として利用者の利便性を向上できるようになる。
この発明の請求項1記載の駐車場の事前精算方法によれば、駐車スペースとなる1ないし複数の車室毎に異なる料金とする料金体系を設定し、駐車場の入場時にID番号を備えた駐車券を発行するとともに、入場時刻を付与し、前記車室への入庫により入庫時刻を取得するとともに、入庫後に利用者の申請によって1または複数の車室の番号と前記ID番号を関連付ける認証を行い、この認証を行う毎にその回数に1を加算して認証数とするとともに、この認証数と関連付けた認証の情報をID認証情報とし、事前精算時に精算時刻を設定し、前記ID認証情報に基づき駐車料金を算出するようにしたので、駐車券の1つのID番号に対して複数の車室の番号を関連付ける認証が可能となり、入庫後に別の車室への変更などを行って認証することがあってもそれぞれを認証でき、この複数回の認証があることを認証数によって判断し、各認証毎との情報をID認証情報によって判断して事前精算の駐車料金を算出することで、複数回の認証が行われても不正利用を防止して料金体系に基づく駐車料金を算出して事前精算を行うことができる。
また、この発明の請求項2記載の駐車場の事前精算方法によれば、前記ID認証情報に対し、各要素毎に要素料金算出開始時刻と要素料金算出終了時刻とを設定して要素料金を算出し、算出した全ての要素料金を加えて前記駐車料金とするようにしたので、各要素料金を求めて加算することで、複数回の認証が行われても不正利用を防止して料金体系に基づく駐車料金を算出して事前精算を行うことができる。
さらに、この発明の請求項3記載の駐車場の事前精算方法によれば、前記ID認証情報ごとに、前記料金体系に基づく割引サービスを適用した場合に、この割引サービスを適用した記録と、割引サービス適用終了時刻と、要素料金算出開始時刻とを記録して前記駐車料金を算出するようにしたので、料金体系に基づく割引サービスの適用した駐車料金の算出ができるとともに、例え複数回の認証が行われてもどの部分に割引サービスが適用されたかを明確にして事前精算を行うことができ、割引サービス適用の不正利用に対しても容易に対応することができる。
また、この発明の請求項4記載の駐車場の事前精算方法によれば、前記料金体系に基づく割引サービスが適用された前記ID認証情報について、事前精算の再精算時に不正と判断した場合には、不正料金を算出して前記駐車料金とするようにしたので、事前精算の際に割引サービスが適用されても不正であれば、再精算の際に不正料金を算出して追加料金を徴収することができる。
さらに、この発明の請求項5記載の駐車場の事前精算方法によれば、前記不正料金を算出した事前精算済みの前記ID認証情報について、不正料金支払い後は割引料金の適用がないと記録して前記駐車料金を算出するようにしたので、ID認証情報により事前精算の際に不正料金を算出して徴収したことが判断でき、さらに事前精算などを必要とする場合にも再徴収の必要がないことが分かり、容易に駐車料金を算出することができる。
また、この発明の請求項6記載の駐車場の事前精算方法によれば、前記ID認証情報の認証数と認証回数とが等しく、当該ID認証情報に関連付けられた全ての車室で出庫が記録されていた場合には、不正と判断して駐車料金を算出するようにしたので、次の認証がない(ID認証情報の認証数と認証回数とが等しい)にもかかわらず全ての車室で出庫がなされていることは、正規の使用ではないことから、これを不正と判断でき、不正料金を算出して事前精算することができる。
さらに、この発明の請求項7記載の駐車場の事前精算方法によれば、前記ID認証情報の認証数が認証回数より少なく、このID認証情報に不正の記録がされていた場合には、不正と判断して前記駐車料金を算出するようにしたので、ID認証情報の既に行われた不正判断の記録に基づいて正規・不正を判断することで、容易に駐車料金を算出して事前精算することができる。
また、この発明の請求項8記載の駐車場の事前精算方法によれば、前記駐車券の発行に代え、利用者所有の識別媒体の読み込みにより前記ID番号を付与して前記事前精算をするようにしたので、駐車券を用いることなく、利用者が所有している種々のカードや携帯電話の情報など識別できる情報とID番号を用いて事前精算することもでき、駐車券の管理を不要として利用者の利便性を向上することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[I] 事前精算が行われる駐車場の設備の概要
図1はこの発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかり、駐車券を用いて事前精算を行う場合に適用した駐車場の概略配置図である。
なお、ここでは、駐車スペースとなる車室全体を同一階層に図示してあるが、入出庫階層と駐車階層を別に設けて構成することもでき、通常、多階層の駐車場では、入口ゲート14や出口ゲート19などが入出庫階層に設けられ、別に駐車階層が設けられる。さらに、広い平面駐車場に機械式駐車設備を組み合わせた駐車場の場合であっても良い。
また、この発明では、駐車券に代えて利用者が所有するカードなどの利用者所有媒体を用いて入場から出場までを管理する場合にも適用できるので、以下の説明では、これら駐車券と利用者所有媒体の2つを用いる場合を合わせて説明する。
この駐車場の事前精算方法が実施される駐車場では、図1に示すように、駐車場10の入場口(入口)11には、入口ゲート用の在車検知センサ12と入口ゲート開閉機13を備えた入口ゲート14が設けられ、この入口11の近傍には、入口情報検出装置15が設けられている。
この入口情報検出装置15は駐車券を用いる場合には、駐車券を発行する駐車券発行機として機能し、カードなどの利用者所有媒体を用いる場合には、利用者所有媒体の持つ識別情報の読み込み装置として機能しそれぞれ駐車券番号や利用者所有媒体毎の番号などのID番号を取得するとともに、入場時刻を取得するようになっている。
また、出場口(出口)16には、出口ゲート用の在車検知センサ17と出口ゲート開閉機18を備えた出口ゲート19が設けられ、この出口16の近傍には、出口情報検出装置20が設けられている。
この出口情報検出装置20では、駐車券または利用者所有媒体の識別情報を読み取ることができるとともに、出場時刻を取得するようになっており、入場から出場までを駐車券または利用者所有媒体を用いて管理できるようになっている。
さらに、出口16の周辺には、出場時の案内、情報を表示する図示しない表示部が設けられている。
また、入出庫層には、利用者出入り口21が設けられるとともに、事前精算を行うための事前精算装置を構成する事前精算機22が設けられ、例えば2台の事前精算機22が設置してある。
駐車階層には、車6を駐車させるスペースとなる複数の車室23が設けられるとともに、各車室23に在車センサ24が設けられ、この在車センサ24により各車室23への車6の入庫、在車、出庫が検出されるようになっている。
また、車室23には、車室23を制御し管理するための端末手段を構成する制御装置としてのエリアブロック制御盤25が、1又は複数の車室23毎に設けられる。
そして、複数の車室23毎に駐車券番号などのID番号と利用者が申請する車室番号を関連付ける認証を行う認証装置を構成する認証機26が設けられ、ここでは、6つの車室23毎に一台の認証機26が設置してある。ここで「利用者の申請」とは、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に車室番号を入力することを指す。これら認証機26は、接続されているエリアブロック制御盤25が管理する車室23のいずれに対しても、車室番号の入力と駐車券番号などのID番号により、車室番号とID番号を関連付ける認証をすることができ、この認証を一回に限らず複数回行うことができるようになっている。
なお、接続されているエリアブロック制御盤25が管理する車室23の内、予め設定した1又は複数の車室23に対してのみ、認証機26が認証することができる場合、利用者の申請は、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませるようにしても良い。
また、接続されているエリアブロック制御盤25が管理する車室23の内、予め設定した1又は複数の車室23に対し「申請用車室集合記号」が設定されている場合、利用者の申請は、情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力するようにしても良い。
すなわち、ある車室に駐車して認証した後、さらに、車を移動して別な車室に移動して駐車後、再び認証するなどの複数回の認証もできるようになっている。
さらに、複数のエリアブロック制御盤25は、図1に示すように、並列に接続されており、認証機26はいずれのエリアブロック制御25とも通信可能な構成となっている。そのため、認証機26は車室23のいずれに対しても、認証することを可能としている。(・・・、認証することを可能としている。)ただし、予め設定した1又は複数の車室23に対してのみ、認証機26が認証できる場合を除く。
なお、エリアブロック制御盤25と在車センサ24の接続は、図1中に記号27で示すように、直列に接続しても、図示しない並列に接続しても良い。
また、各車室23毎にエリアブロック制御盤25と認証機26を設けるように構成しても良い。
さらに、この駐車場10には、各装置を統括管理するための中央管理装置を構成する中央管理システム30および中央情報管理制御盤31が設けられ、各装置であるこれら入口情報検出装置15、出口情報検出装置20、事前精算機22、エリアブロック制御盤25、認証機26と中央管理装置としての中央管理システム30および中央情報管理制御盤31とが、有線、無線等所要の手段でデータ通信が可能となっており、これら装置には、駐車券の発行あるいは読み取り装置または利用者所有媒体の読み込み装置が必要に応じて設けられている。
中央管理装置を構成する中央管理システム30は、中央管理システム情報部 SyInf、管理プログラム部、演算装置、時計機能、通信装置、表示部、操作部を備えて構成されている。そして、中央管理システム情報部は、例えば図2−1に示すID情報部、図2−2に示すID認証情報部、図2−3に示す静的車室情報部を備えている。
エリアブロック制御盤25は、エリアブロック情報部 ArbInf、制御装置、演算装置、主記憶装置、補助記憶装置、時計機能、通信装置、例えば図2−7に示す在車センサアドレステーブルを備えて構成されている。そして、エリアブロック情報部は、ID認証情報部、静的車室情報部、リンクID情報部を備えている。
中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤情報部 Cen_IB_Inf、制御装置、演算装置、主記憶装置、補助記憶装置、時計機能、通信装置、たとえば図2−10に示す車室毎エリア番号テーブル Ms_Area_Tbl、図2−8に示すエリアブロック制御盤アドレステーブル Area_IB_Ad_Tbl、図2−5に示すエリア料金体系テーブル Srv_Area_Tbl、図2−6に示す車室料金体系テーブル Srv_Ms_Tblを備えて構成されている。そして、中央情報管理制御盤情報部 Cen_IB_Infは、ID情報部、静的車室情報部、ID認証情報部、リンクID情報部を備えている。
認証機26は、認証機情報部 Sign_Mach、制御装置、演算装置、主記憶装置、補助記憶装置、時計機能、通信装置、入力装置(テンキー等)、表示装置(LED等)、情報読み書き装置(ICカード読み書き装置等)、例えば図2−9に示す許容車室番号テーブル Apv_Ms_Tbl、図2−10に示す車室毎エリア番号テーブル Ms_Area_Tbl、図2−8に示すエリアブロック制御盤アドレステーブル Area_IB_Ad_Tblを備えて構成されている。
このように構成された駐車場10では、車室23ごとなどに異なる料金を設定した料金体系を用いた管理を行うとともに、車室23からの出庫前に事前精算を行なうことができ、しかも利用者の利便性に応じて車室23を移動して複数回の認証ができ、これに応じて複数回の事前精算もできるようにするものである。
このため、不正利用の一つとして、料金の安い車室番号を入力して認証し、不正な料金体系を適用した事前精算が行われたり、不正認証を行って長く駐車した後、再び正規の認証を行なって短時間で出場することを組み合わせる複数回の認証による不正などが想定される。
[II] 駐車場管理システムの概要
そこで、このような不正利用をシステム上防止するため、次のようにして認証およびその管理を行うようにする。
この駐車場管理システムでは、複数回の認証が行われる場合を考慮し、駐車場に入場してから行った認証(i)の順番を示す値である認証数(i)を用いる。
したがって、認証(i)と認証数(i)との関係は、認証(i)をする時、駐車場に入場して認証(i)するまでに行った認証回数に1を加算した値が、認証数(i)となり、駐車場入場後、最初の認証をする前は、認証回数は0で、入場後の最初の認証(1)の認証数(1)は1である。
なお、認証とは、「1又は複数の車室」と「少なくともID番号を含んだIDの情報」と「駐車場入場してから1又は複数の車室とID番号を含んだIDの情報を関連付けた回数に1加算した値(認証数)」と「1又は複数の車室に関連付けられた他の相異なる少なくともID番号含んだIDの情報」とを関連付けることをいう。
したがって、駐車場入場してから1又は複数の車室とID番号を含んだIDの情報を関連付けた回数に1加算した値が「認証数」となる。
また、この駐車場管理システムでは、認証の際に、利用者が車室番号を誤って入力する場合があるが、これを許容して管理できるようにするため、「許容車室」を設定しており、車室毎に設定された1又は複数の車室の1つ、つまり、予め任意に設定された1又は複数の車室の1つを「許容車室」とし、この許容車室の集合から、許容車室が設定された車室(自車室)を除いた車室の集合の1つ1つを、「他許容車室」としている。
なお、許容車室の番号を「許容車室番号」とし、他許容車室の番号を「他許容車室番号」とする。
例えば、車室812に予め設定された許容車室の集合を、車室812、813、814と想定する時、車室812に設定された許容車室の集合において、自車室は車室812であり、他許容車室は、車室813と車室814となる。
さらに、有効許容車室として、許容車室の集合の内、入庫後一定時間(入庫後認証猶予時間)以内である車室を「有効許容車室」として、この有効許容車室の集合の内、利用者が入力した車室番号に対応する車室と異なる有効許容車室を、「他有効許容車室」とする。
そして、正規・不正利用の判断には、この有効許容車室の集合が用いられ、有効許容車室の車室番号を「有効許容車室番号」としている。
ここで、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませるだけの利用者の申請と、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力する利用者の申請の場合を説明する。
駐車券の情報を読み込ませるだけで利用者の申請ができる場合、認証機26には予め1又は複数の「許容車室番号」が設定されている。結果、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませるだけで、認証機26は1又は複数の「許容車室」を認識できる。
例えば、認証機26に、車室812、813、814が「許容車室」として設定されている場合、車室番号の入力をせずとも、許容車室が812、813、814であることを、認証機26が認識できるためである。
認証機26が「許容車室」を認識後、認識した1又は複数の「許容車室」から「有効許容車室」が設定される。
一方、情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力する利用者の申請ができる場合、「申請用車室集合記号」に対して、予め1又は複数の「許容車室番号」が設定されている。結果、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力することで、認証機26は1又は複数の「許容車室」を認識できる。
例えば、認証機26に、車室812、813、814が「許容車室」として設定されており、加えて前記「許容車室」に対して、予め「申請用車室集合記号8A」が設定されている場合、車室番号の入力をせずとも、「申請用車室集合記号8A」を入力することで、許容車室が812、813、814であることを、認証機26が認識できるためである。
認証機26が「許容車室」を認識後、認識した1又は複数の「許容車室」から「有効許容車室」が設定される。
上述したように、いずれの利用者の申請によっても、有効許容車室を設定可能である。
このような概念を用いて、この駐車場管理システムでは、認証(i)によって、ID番号xと認証数(i)の組に、利用者が入力した車室番号毎に設定された1又は複数の許容車室の内、入庫があってから一定時間以内の1又は複数の有効許容車室の車室の車室番号を関連付けて、図2−1および図2−2に示すように、まずID認証情報(i)を構築する。
このID認証情報(i)の構築後は、ID番号xと認証数(i)の組に関連付けられた1又は複数の有効許容車室の車室番号毎に、有効許容車室の車室番号に、ID番号と認証数の組(j)として、ID番号xと認証数(i)の組を関連付け、図2−3に示すように、有効許容車室の車室番号に関連する静的車室情報を更新する(静的車室情報の詳細は後述する)。
さらに、この静的車室情報更新後、ID番号xと認証数(i)の組に、下記の条件Cに記した内容を満足する全てのID番号と認証数の組を、図2―4に示すように、リンクID番号とリンク認証数の組(j)として関連付けたリンクID情報(i)を構築する(リンクID情報の詳細は後述する)。
条件C.ID番号xと認証数(i)の組に関連付けられた有効許容車室の集合を車室集合Bとする時、車室集合Bに関連付けられた相異なるID番号と認証数の組の内、ID番号xと認証数(i)の組とは異なるID番号と認証数の組であること。
次に、前述した条件Cを満足するID番号と認証数の組毎に、ID番号と認証数の組に設定されたリンクID情報に、リンクID番号とリンク認証数の組として、ID番号xと認証数(i)の組を関連付け、リンクID情報を更新する。
こうすることで、ID番号xと認証数(i)の組に対し、前述した車室集合Bに関する車室情報と、前述した車室集合Bに関連付けられた前述した条件Cを満足するID番号と認証数の組に関する情報に基づいて、正規・不正判断ができ、この正規・不正の判断に基づいて正規利用に対しては料金体系による割引サービスを適用した駐車料金を算出して事前精算ができ、不正利用に対しては割引サービスを適用しない通常の駐車料金を算出して事前精算するようになる。
すなわち、この駐車場管理システムは、ID番号xに関する全てのID番号xと認証数(i)の組毎に、関連付けられた1又は複数の車室の車室情報と、前記1又は複数の車室情報に関連付けられた他のID番号と認証数の組毎の情報に基づき、正規・不正判断を行うことが可能なシステムとなるのである。
[III] 想定される正規・不正利用の概要
次に、事前精算時に料金体系に基づく割引サービスを適用するか否かの判断に必要となるこの駐車場管理システムで想定される正規・不正利用の形態について、まず一車室を管理する場合を説明した後、複数車室を管理する場合を、図3-1および図3-2に示す各場合で説明する。
なお、図3-1および図3-2においては、事前精算と出場に関しては、認証回数と等しい値の認証数(i)に関連するID認証情報(i)に基づく正規・不正判断についてのみ説明してある。
この図3-1および図3-2では、次の記号を用いており、◇は入庫を表し、■は精算を表し、◎は出庫を表し、▽は認証を表し、▼は出場をそれぞれ表している。また、◇2は入庫◇の後に行った新たな入庫(2回目)を表し、▽2は認証▽の後に行った新たな認証(2回目)を表している。加えて、点線の四角形で囲まれた◇2と▽2は、入庫◇2に対する認証▽2を表している。なお、点線の四角形で囲まれた◇2と▽2において、◇2から入庫後認証猶予時間以内の▽2のみを表している。
管理方法について説明する。
No.1は、正規利用者(1)の駐車券番号(1)に車室番号Xの車室が関連付けられる認証(i)が成立した場合の、正規な駐車場利用を表している。
入庫◇をし、認証(i)▽をし、事前精算■をし、出庫◎をし、出場▼をした場合を実線によって表す。また、入庫◇をし、認証(i)▽をし、事前精算■をし、出庫◎をした後に、新たな入庫◇2をし、新たな認証(i+1)▽2が成立した場合を、実線と点線によって表す。
No.2は、正規利用者(2)の駐車券番号(2)にX車室とY車室が関連付けられる認証(j)が成立した場合の、正規な駐車場利用を表している。
入庫◇をし、認証(j)▽をし、事前精算■をし、出庫◎をし、出場▼した場合を実線によって表す。また、入庫◇をし、認証(j)▽をし、事前精算■をし、出庫◎をし、入庫◇2をし、認証(j+1)▽2が成立した場合を、実線と点線によって表す。
No.3では、不正利用者が、正規利用者(1)あるいは正規利用者(2)が利用している一方の車室の車室番号XあるいはYを、認証機26の入力装置に入力し、不正な認証(k)が成立した場合を表す。
不正利用者の駐車券番号を駐車券番号(10)とし、認証数を認証数(K)とする。また、図3-1および図3-2のNo.4〜No.6では、No.3において、正規利用者(1)が利用している車室の車室番号Xを認証機26の入力装置に入力し、不正な認証(k)が成立したことを前提とする。加えて、No.3〜No.6における不正利用者を不正利用者Aとする。
なお、図3-1および図3-2のNo.3に示す通り、入庫後認証猶予時間経過後は、システム上、正規利用者と不正利用者のいずれも認証不能となる。
No.4は、不正利用者Aの精算■b4と出場▼e4を表す。精算■b4に対して、出場▼e4_1、e4_2、e4_3の3つの場合を表す。なお、不正利用者の駐車券番号は、駐車券番号(10)とする。また、ID認証情報(k)の次認証フラグ(k)はOFFとなっている。
ここで、次認証フラグ(k)がOFFとは、次の認証がないことを表すもので、ID認証情報部のID認証情報jにONまたはOFFが記録される。
したがって、次認証フラグ(i)がONであることは、認証(i)をした後に出庫し、既に認証(i+1)が成立したことを指す。この次認証フラグ(i)がONの時、有効出庫時刻(i)に出庫時刻を記録しない。
ここで、有効出庫時刻(i)とは、認証数(i)に関連するID認証情報(i)に記録された有効出庫時刻を指す。例えば、有効出庫時刻(3)とは、認証数の値が3のID認証情報に記録された有効出庫時刻を指す。
また、有効次認証時刻(i)として、ID番号xにおける(i+1)回目の正規な認証が成立した時、(i+1)回目の認証時刻を、車室集合Bに関連した全てのID認証情報の「有効次認証時刻」として用いる。
ここで、車室集合Bは、ID番号xと認証数(i)に関連する有効許容車室の集合を指す。
ただし、次認証フラグ(j)がONであることは、既に(j+1)回目の認証が成立したことを意味する理由から、車室集合Bに関連するID認証情報(j)の次認証フラグ(j)がONの時、有効次認証時刻は記録されない。
なお、有効次認証時刻(i)とは、認証数(i)に関連するID認証情報(i)に記録された有効次認証時刻を指す。
事前精算時の正規・不正判断について説明する。
No.4では、正規利用者(1)が出庫◎していないため、全車室出庫フラグ(k)はOFFとなっている。結果、精算■b4は不正と判断しない。
ここで、出庫フラグ(i)とは、認証数(i)に関連するID認証情報(i)に記録された出庫フラグのことを指し、ID認証情報(i)に関連した車室において、出庫が確認された場合、出庫フラグがONにされる。
また、全車室出庫フラグ(i)とは、認証数(i)に関連するID認証情報(i)に記録された全車室出庫フラグを指し、ID認証情報に関連した全ての車室で出庫が確認された場合、全車室出庫フラグがONにされる。
出場時の正規・不正判断について説明する。
ここでは、以下のA.B.C.の出場時の正規・不正判断で、前提として、ID認証情報(k)に関し割引サービスを適用した事前精算済み(料金体系を適用した精算)で、次認証フラグ(k)がOFFであるとする。
ここで、割引サービスを適用した事前精算(料金体系を適用した精算)とは、精算済みフラグ(K)と、割引適用フラグ(K)によって判別できる。精算済みフラグ(K)は、ID認証情報(K)が精算済みか否かを表すもので、ID認証情報(K)が精算済みの状態になると、精算済みフラグ(K)がONされる。一方、割引適用フラグ(K)は、ID認証情報(K)が料金体系を適用されたか否かを表すもので、ID認証情報(K)が割引サービスを適用された状態になると、割引適用フラグ(K)がONされる。よって、ID認証情報(K)が料金体系を適用した精算済みの場合は、精算済みフラグ(K)がON、割引適用フラグ(K)がONとなる。
A.正規利用者(1)が出庫する前
この場合には、精算■b4と出場▼e4_1に示す通り、精算■b4で不正と判断されなくとも、正規利用者(1)が出庫◎する前に、不正利用者が出場▼e4_1しようとすると、ID認証情報(k)の次認証フラグ(k)がOFFで、精算後出庫フラグ(i)がOFFにより、不正と判断する。
この不正と判断された場合、不正要素料金(K)(料金体系を適用しない料金から料金体系を適用した料金を引いた差額)を算出し、不正駐車料金に加算し、不正利用者Aの不正駐車料金の支払いを確認するまで、出場を許可しない。
ここで、精算後出庫フラグ(i)とは、認証数(i)に関連するID認証情報(i)に記録された精算後出庫フラグを指し、ID認証情報において、精算済みフラグがONで、ID認証情報に関連した車室において出庫が確認されると、精算後出庫フラグがONにされる。また、精算後出庫フラグ(i)は、以下(イ)の場合を除き、OFFにされない。
(イ):事前精算機22で再精算するとき、精算済み認証数と等しい値の認証数(i)に関するID認証情報(i)において、(i+1)回目の認証が行われておらず、精算後出庫フラグ(i)がONである場合、精算後出庫フラグ(i)をOFFとする。
この理由は、ID認証情報(i)に関し、新たな認証(i+1)が行われておらず、加えて事前精算機22で再精算しているから、精算後出庫フラグ(i)がONにされたのは、車室集合Bに関連付けられた他のID認証情報に関連する駐車券をもった利用者が出庫したと判断できるためである。
ここで、車室集合Bは、ID認証情報(i)に関連する有効許容車室の集合を指す。
B.正規利用者(1)が出庫した後
この場合には、精算■b4と出場▼e4_2に示す通り、精算■b4で不正と判断されず、さらに不正利用者が駐車場出口の出口情報検出装置に駐車券を投入し、ID認証情報(k)に関する正規・不正判断される前に、正規利用者(1)が出庫◎すると、ID認証情報(k)の精算後出庫フラグ(k)がONとなるので、不正と判断しない。不正を許容することになるが、本来の正規利用者を保護するためである。
C.正規利用者(1)が出庫し、前精算時刻から精算後出場猶予時間経過後
No.4の精算■b4と出場▼e4_3に示す通り、精算後出庫フラグ(k)がONでも、精算■b4から出場▼e4_3までの時間が、精算後出場猶予時間を超過している場合、ID認証情報(k)に関する正規・不正判断で不正と判断しないが、精算後出場猶予時間を超過であることに対して不正と判断する。
精算後出場猶予時間が超過であることに対して不正と判断した場合、出場不正要素料金を算出し、不正駐車料金に出場不正要素料金を加算し、不正利用者Aの不正駐車料金の支払いを確認するまで出場を許可しない。なお、この場合は、不正利用というよりも、再駐車や出場までに時間がかかること等による料金の徴収の必要が生じる場合に相当する。
No.5では、正規利用者(1)が出庫した後の、不正利用者Aの精算■b5を表す。
精算■b5に対する事前精算時のID認証情報(k)の正規・不正判断において、正規利用者(1)が出庫した後、全車室出庫フラグ(k)がONとなり、かつID認証情報(k)の次認証フラグ(k)がOFFであるから、精算■b5を不正と判断し、割引サービスを適用しない通常料金の事前精算をする。
No.6では、不正利用者Aが新たな認証(k+1)▽2を行う場合を表す。
なお、四角の点線で囲まれた入庫◇2と認証▽2の組は、入庫後認証猶予時間以内の入庫◇2の車室に対する認証▽2のみを表す。
以下のA.とB.の場合、不正利用者Aが(k+1)回目の認証を行う時、ID認証情報(k)に基づく正規・不正判断において、不正と判断する。
A.ID認証情報(k)の出庫フラグ(k)がOFFの場合。つまり、正規利用者(1)が出庫◎していない場合。
出庫せずに次の入庫を行うことはできないからである。
B.出庫フラグ(k)がONであっても、正規利用者(1)が出庫◎し、出場▼あるいは認証(i+1)▽2をしてからX分(次認証猶予時間)経過した後に、入庫◇2が発生した車室に対して認証(k+1)▽2を行う場合。
正規利用者が出場または次の認証を行なう可能性がある時間を経過した後の認証であるからである。
次に、図3-1および図3-2のNo.6で示す入庫◇2と認証▽2の6つの組毎の正規・不正判断を記す。
ここで、a6d6は、不正利用者Aが、入庫a6が発生した車室に対する認証d6を行う場合を表す。ただし、入庫してから入庫後認証猶予時間以内の認証d6のみを表す。
No.6のa6d6_1
このa6d6_1は、正規利用者(1)が出庫◎する前のa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎する前のため、a6d6_1の認証d6を不正と判断する。
No.6のa6d6_2
このa6d6_2は、正規利用者(1)が出庫◎する前の入庫a6と、正規利用者(1)が出庫◎した後の認証d6とから構成されるa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後の認証d6であり、加えて、正規利用者(1)が出場▼も次の認証▽2もしていないため、a6d6_2を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
No.6のa6d6_3
このa6d6_3は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a6と認証d6とから構成されるa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後で、加えて、正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2をする前の入庫a6の車室に対する認証d6であるから、a6d6_3を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
No.6のa6d6_4
このa6d6_4は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a6と認証d6とから構成されるa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2してからX分(次認証猶予時間)以内の入庫a6が発生した車室に対する認証d6であるため、a6d6_4を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
No.6のa6d6_5
このa6d6_5は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a6と認証d6とから構成されるa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a6が発生した車室に対する認証d6であるため、a6d6_5を不正と判断する。
正規利用者の次認証が行われることはなく、それにも拘らず認証が行われる場合であるからである。
以上、一車室に対する正規利用および不正利用判断について説明したが、次に、複数車室に対する正規利用および不正利用の判断と管理方法についてNo.7以下で説明する。
No.7では、不正利用者が、正規利用者(1)が利用している車室の車室番号X、あるいは正規利用者(2)が利用している車室の車室番号Yを、認証機26の入力装置に入力し、不正な認証(H)▽が成立した場合を表す。この場合、不正利用者が車室番号Xと車室番号Yのいずれを入力しても、ID認証情報(H)に、車室Xと車室Yが関連付けられる事になる。
不正利用者の駐車券番号を駐車券番号(20)とし、認証数を認証数(H)とする。また、No.8〜No.12では、No.7の不正な認証(H)が成立したことを前提とし、この不正利用者を不正利用者Bとする。なお、No.7に示す通り、入庫後認証猶予時間経過後は、システム上、正規利用者、不正利用者のいずれの場合も認証不能となる。
No.8は、不正利用者Bの精算■b8と出場▼e8を表す。精算■b8に対し、出場▼e8_1、e8_2、e8_3の3つの場合を表す。
なお、不正利用者Bの駐車券番号は、駐車券番号(20)である。また、ID認証情報(H)の次認証フラグ(H)はOFFとなっている。
事前精算における正規・不正判断について説明する。
No.8においては、次認証フラグ(H)がOFFで、正規利用者(1)も、正規利用者(2)も出庫◎していないから全車室出庫フラグ(H)はOFFである。
次認証フラグ(H)がOFFで、全車室出庫フラグ(H)がOFFのため、不正利用者Bの精算■b8を不正と判断しない。
正規利用者の利用の場合が含まれるからである。
出場時における正規・不正判断について説明する。
以下のA.B.C.の 出場時における正規・不正判断では、前提として、ID認証情報(H)に関し割引サービスを適用した事前精算済みで、次認証フラグ(H)がOFFであるとする。
A.正規利用者(1)が出庫◎する前
精算■b8と出場▼e8_1に示す通り、不正利用者Bが精算■b8で不正と判断されなくとも、正規利用者(1)が出庫◎する前に、不正利用者Bが出場▼e8_1しようとすると、ID認証情報(H)の次認証フラグ(H)がOFFで、精算後出庫フラグ(H)がOFFのため、出場▼e8_1を不正と判断する。
出庫されていないにも拘らず出場することになるからである。
不正と判断された場合、不正要素料金(H)を算出し、不正駐車料金に加算し、不正利用者Bの不正駐車料金の支払いを確認するまで、出場許可しない。
B.正規利用者(1)が出庫◎した後
精算■b8と出場▼e8_2に示す通り、不正利用者Bが精算■b8で不正と判断されなくとも、不正利用者Bが駐車場出口の出口情報検出装置に駐車券を投入し、ID認証情報(H)に関する正規・不正判断される前に、正規利用者(1)が出庫◎すると、ID認証情報(H)の精算後出庫フラグ(H)がONとなるため、出場▼e8_2を不正と判断しない。
正規利用者の出場である場合が含まれるからである。
C.正規利用者(1)が出庫し、前精算時刻から精算後出場猶予時間経過後
精算■b8と出場▼e8_3に示す通り、精算後出庫フラグ(H)がONでも、精算■b8から出場▼e8_3までの時間が、精算後出場猶予時間を超過している場合、ID認証情報(H)に関する正規・不正判断で不正と判断しないが、精算後出場猶予時間を超過であることに対して不正と判断する。
精算後出場猶予時間を超過であることに対して不正と判断した場合、出場不正要素料金を算出し、不正駐車料金に出場不正要素料金を加算し、不正利用者Bの不正駐車料金の支払いを確認するまで出場を許可しない。
事前精算から出場までの時間が長いことに対する料金徴収の必要があるからである。
No.9は、不正利用者Bの精算■b9と出場▼e9を表す。この精算■b9に対して、3つの出場▼e9_1、e9_2、e9_3の場合を表す。
なお、不正利用者の駐車券番号は、駐車券番号(20)である。また、ID認証情報(H)の次認証フラグ(H)はOFFとなっている。
事前精算における正規・不正判断について説明する。
No.9においては、正規利用者(2)が出庫していないため、全車室出庫フラグ(H)はOFFとなっている。この結果、精算■b9は、不正と判断しない。
正規利用者の精算である場合があるからである。
出場時における正規・不正判断について説明する。
以下のA.B.C.の出場時における正規・不正判断は、前提として、ID認証情報(H)に関し割引サービスを適用した事前精算済みで、次認証フラグ(H)がOFFであるとする。
A.正規利用者(2)が出庫する前に不正利用者が出場
精算■b9と出場▼e9_1に示す通り、不正利用者Bが精算■b9で不正と判断されなくとも、正規利用者(2)が出庫◎する前に、不正利用者Bが出場▼e9_1しようとすると、ID認証情報(H)の次認証フラグ(H)がOFFで、精算後出庫フラグ(H)がOFFのため、出場▼e9_1を不正と判断する。
精算後に出庫せずに出場しようとすることになるからである。
不正と判断された場合、不正要素料金(H)を算出し、不正駐車料金に加算し、不正利用者Bの不正駐車料金の支払いを確認するまで、出場を許可しない。
B.正規利用者(2)が出庫した後に不正利用者が出場
精算■b9と出場▼e9_2で示す通り、不正利用者Bを精算■b9で不正と判断しない。加えて、不正利用者Bが駐車場出口の出口情報検出装置に駐車券を投入し、ID認証情報(H)に関する正規・不正判断される前に、正規利用者(2)が出庫◎すると、精算後出庫フラグ(H)がONとなるため、不正利用者Bの出場▼b9_2を不正と判断しない。
正規利用者の出場である場合が含まれるからである。
C.正規利用者(2)が出庫した後、事前精算してから精算後出場猶予時間経過
精算■b9と出場▼e9_3に示す通り、精算後出庫フラグ(H)がONでも、精算■b9から出場▼e9_3までの時間が、精算後出場猶予時間を超過している場合、ID認証情報(H)に関する正規・不正判断で不正と判断しないが、精算後出場猶予時間を超過であることに対して不正と判断する。
精算後出場猶予時間を超過であることに対して不正と判断した場合、出場不正要素料金を算出し、不正駐車料金に出場不正要素料金を加算し、不正利用者Bの不正駐車料金の支払いを確認するまで出場を許可しない。
事前精算後、出場までの時間が長いことに対する料金の徴収の必要があるからである。
No.10は、正規利用者(1)および、正規利用者(2)が共に出庫した後の、不正利用者Bの精算■b10を表す。
精算■b10に対する事前精算時のID認証情報(H)の正規・不正判断において、正規利用者(1)および正規利用者(2)が共に出庫した後、全車室出庫フラグ(H)がONとなり、かつID認証情報(H)の次認証フラグ(H)がOFFであるから、精算■b10を不正と判断し、割引サービスを適用しない通常料金の事前精算をする。
出庫後に事前精算を行うことはないからである。
No.11では、不正利用者Bが新たな認証(H+1)▽2を行う場合を表す。
なお、四角の点線で囲まれた入庫◇2と認証▽2の組は、入庫後認証猶予時間以内の入庫◇2の車室に対する認証▽2のみを表す。
以下のA.とB.とC.の場合、不正利用者Bが(H+1)回目の認証を行う時、ID認証情報(H)に基づく正規・不正判断において、不正と判断する。
A.ID認証情報(H)の出庫フラグ(H)がOFFの場合、つまり、正規利用者(1)が出庫◎していない場合。
出庫せずに次の認証が必要となる場合はないからである。
B.出庫フラグ(H)がONであっても、正規利用者(1)が出庫◎し、出場▼あるいは認証(i+1)▽2をしてからX分経過した後、入庫◇2が発生した車室に対し認証(H+1)▽2を行う場合。
正規利用者の入庫と認証が生じる可能性のある時間を経過した後の認証であるからである。
C.出庫フラグ(H)がONであっても、正規利用者(2)が出庫◎し、出場▼あるいは認証(i+1)▽2をしてからX分経過した後、入庫◇2が発生した車室に対し認証(H+1)▽2を行う場合。
正規利用者の入庫と認証が生じる可能性のある時間を経過した後の認証であるからである。
次に、以下に、No.11で示す入庫◇2と認証▽2の9つの組毎の正規・不正判断を記す。
この、No.11のa11d11は、不正利用者Bが、入庫a11が発生した車室に対する認証d11を行う場合を表す。ただし、入庫してから入庫後認証猶予時間以内の認証d11のみを表す。
No.11のa11d11_1は、正規利用者(1)が出庫◎する前のa11d11の認証d11を表す。
正規利用者(1)が出庫◎する前のため、a11d11_1の認証d11を不正と判断する。
出庫せずに次認証が生じる場合はないからである。
No.11のa11d11_2は、正規利用者(1)が出庫◎する前の入庫a11と、正規利用者(1)が出庫◎した後の認証d11とから構成されるa11d11を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後の認証d11であり、加えて、正規利用者(1)が出場▼も次の認証▽2もしていないため、a11d11_2を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合がある。
No.11のa11d11_3は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a11と認証d11とから構成されるa11d11を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後で、加えて、正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2をする前の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるから、a11d11_3を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合がある。
No.11のa11d11_4は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a11と認証d11とから構成されるa11d11を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後であり、加えて、正規利用者(1)が出場▼、あるいは次の認証(i+1)▽2をしてからX分(次認証猶予時間)以内の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_4を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合がある。
No.11のa11d11_5は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a11と認証d11とから構成されるa11d11を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(1)が出場▼、あるいは次の認証(i+1)▽2してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_5を不正と判断する。
正規利用者の次認証が生じる可能性のある時間を経過した後の次認証であるからである。
No.11のa11d11_6は、正規利用者(1)が出場▼、あるいは次の認証(i+1)▽2してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a11と、正規利用者(2)が出庫◎した後の前記入庫a11が発生した車室に対する認証d11とから構成されるa11d11を表す。
正規利用者(1)が出庫◎し、出場▼、あるいは次の認証(i+1)▽2してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるが、正規利用者(2)が出庫◎した後のため、a11d11_6の認証d11を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
No.11のa11d11_7は、正規利用者(2)が出庫◎した後の入庫a11と認証d11とから構成されるa11d11を表す。
正規利用者(2)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(2)が出場▼、あるいは次の認証(j+1)▽2を行う前の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_7の認証d11を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
No.11のa11d11_8は、正規利用者(2)が出庫◎した後の入庫a11と認証d11とから構成されるa11d11を表す。
正規利用者(2)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(2)が出場▼あるいは次の認証▽2してからX分(次認証猶予時間)以内の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_8の認証d11を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
No.11のa11d11_9は、正規利用者(2)が出庫◎した後の入庫a11と認証d11とから構成されるa11d11を表す。
正規利用者(2)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(2)が出場▼、あるいは認証(j+1)してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_9の認証d11を不正と判断する。
正規利用者の次認証が行われる可能性のある時間を経過した後の次認証であるからである。
No.12:ID認証情報(H)に複数の車室情報が関連付けられている場合、関連付けられた全ての車室で出庫が発生しない限り、事前精算時のID認証情報(H)に基づく正規・不正判断において、ID認証情報(H)を不正と判断しない。
よって、No.12に示す通り、正規利用者(1)が出庫◎した後に、不正利用者(B)が、不正に割引サービスを適用された精算■b12をし、正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2する前の入庫が発生した車室に対して認証(H+1)を行う場合がある。
しかし、認証(H+1)行う時のID認証情報(H)の正規・不正判断において、精算■b12が行われた後、関連付けられた全ての車室で出庫が確認されていないにも関わらず、認証(H+1)▽2を行うことを不正と判断する。
この理由は、事前精算後、関連付けられた車室で出庫がないにも関わらず、新たな認証することは明らかに不正と判断できるためである。
以上の No.12の内容をまとめると、以下のようになる。
すなわち、正規利用者(1)が出庫し、出場▼あるいは認証(i+1)▽2をしてから、X分経過以内の入庫◇2が発生した車室に対する認証▽2行う時、認証(H+1)を行う時のID認証情報(H)の正規・不正判断において、精算済みフラグ(H)がONかつ割引適用フラグ(H)がONかつ精算後出庫フラグ(H)がOFFの場合、認証(H+1)を不正と判断する。
また、以下に、精算■b12の後に、a11d11_3の認証d11が行われた場合、およびa11d11_4の認証d11が行われた場合を記す。
No.12のb12→a11d11_3
この場合には、No.11におけるa11d11_3の認証d11を不正と判断しなかった。しかし、精算■b12した後のa11d11_3の認証d11は、認証(H+1)を行う時のID認証情報(H)の正規・不正判断において、割引サービスを適用された精算後の出庫記録がないため不正と判断する。
正規利用者の出庫は、割引サービスを適用されたこの精算後の出庫だからである。
No.12のb12→a11d11_4
この場合には、No.11におけるa11d11_4の認証d11を不正と判断しなかった。しかし、精算■b12した後のa11d11_4の認証d11は、認証(H+1)を行う時のID認証情報(H)の正規・不正判断において、割引サービスを適用された精算後の出庫記録がないため不正と判断する。
正規利用者の出庫は、割引サービスを適用された精算後の出庫だからである。
No.13は、認証(t+1)を行う時、ID認証情報(t)に関する正規・不正判断において、不正と判断された場合、ID認証情報(t)を無効として、認証(t+1)を可能とする場合を表す。
なお、ID認証情報(t)を無効とすることは、ID認証情報(t)を不正と判断したと同じとする
以上のような正規利用および不正利用の判断を行うことで、この駐車場管理システムでは、複数回の認証が行われる場合でも、これらを管理できるとともに、車室集合に対しても管理でき、事前精算時には、正規利用者は料金体系に応じた料金で利用でき、不正利用者に対しては、料金体系に応じた割引サービスを適用しない通常の駐車料金を徴収することができる。
[IV] 正規・不正利用判断のためのデータ構築およびそのための処理
次に、このような正規利用および不正利用などの判断を行うために必要な具体的なデータの構築およびその処理方法について説明する。
まず、認証処理について説明するが、ここでは、図4−1〜図4−6に基づき、駐車券を利用する場合を例に説明をする。
認証処理においては、既に説明したように、ID認証情報(i)とリンクID情報(i)の構築、および静的車室情報とリンクID情報の更新を行う。
1. 認証時刻の設定
図4−1および図4-2に示すように、利用者が、駐車場内に設置された認証機26の情報読み書き装置に駐車券を投入し、認証処理を開始する。
すると、認証機26では、少なくとも駐車券番号を含む駐車券情報を読み取り後、第一に、認証時刻の設定を行う。
2. ID情報の取得
認証機26は、ID情報リクエストと読み取った駐車券番号と認証機アドレスを、エリアブロック制御盤25を介し、中央情報管理制御盤31に送信する。
ID情報リクエストと読み取った駐車券番号と認証機アドレスを受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID情報部より、受信した駐車券番号に関連するID情報を検索し、検索したID情報を、受信した認証機アドレスを有する認証機26へ送信する。
この結果、認証機26は、読み取った駐車券番号に関連するID情報を取得できる。
3. 認証回数の判断
取得したID情報に含まれる認証回数により、駐車場入場後最初の認証であるか否かを確認する。
認証回数=0の時は、駐車場入場後最初の認証と判断する。
認証回数≠0の時は、駐車場入場後最初の認証ではないと判断する。
そして、駐車場入場後最初の認証と判断した場合、車室番号入力を指示する一方、駐車場入場後最初の認証ではないと判断した場合は、ID認証情報の取得処理を行う。
なお、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませるだけの利用者の申請をする場合は、車室番号の入力を指示しない代わりに、予め設定された1又は複数の許容車室番号のいずれか1つを入力車室番号に設定する。
また、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力する利用者の申請を行う場合には、車室番号の入力を指示しない代わりに、「申請用車室集合記号」を入力するように指示する。
4. ID認証情報の取得
認証回数≠0の場合、取得したID情報より、認証回数と等しい値の認証数である認証数(i)と組にされた駐車エリア番号を検索する。
検索された駐車エリア番号は、ID認証情報(i)の記録されたエリアブロック制御盤25の管理する駐車エリアに設定された番号である。
検索後、検索した駐車エリア番号と、エリアブロック制御盤アドレステーブルとに基づき、ID認証情報(i)が記録されたエリアブロック制御盤25のエリアブロック制御盤アドレスを特定する。
エリアブロック制御盤アドレスを特定後、ID認証情報リクエストと、駐車券番号と認証数(i)の組と、認証機アドレスを、特定したエリアブロック制御盤アドレスを有するエリアブロック制御盤25へ送信する。
エリアブロック制御盤25は、認証機26から受信後、エリアブロック制御盤25内のID認証情報部より、受信した駐車券番号と認証数(i)の組に関連するID認証情報(i)を検索する。
検索後、受信した認証機アドレスを有する認証機26へ、検索したID認証情報(i)を送信する。
この結果、認証機26は、ID情報に記録された認証回数と等しい値の認証数(i)に関連するID認証情報(i)を取得できる。
そして、このID認証情報(i)取得後、車室番号の入力を指示する。
なお、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力する利用者の申請を行う場合には、車室番号の入力を指示しない代わりに、「申請用車室集合記号」を入力するように指示する。
5. エリアブロック制御盤アドレスの特定
車室番号が入力された認証機26は、認証機26内の車室毎エリア番号テーブルから、入力された車室番号に設定された駐車エリア番号を読み取る。
なお、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませるだけの利用者の申請をする場合は、認証機26内の車室毎エリア番号テーブルから、既に設定した入力車室番号に設定された駐車エリア番号を読み取る。
また、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力する利用者の申請を行う場合には、入力された「申請用車室集合記号」に予め設定されている1又は複数の許容車室番号のいずれか1つを、「入力車室番号」に設定する。設定後、認証機26内の車室毎エリア番号テーブルから、入力車室番号に設定された駐車エリア番号を読み取る。
次に、認証機26内のエリアブロック制御盤アドレステーブルから、車室毎エリア番号テーブルから読み取った駐車エリア番号に設定されたエリアブロック制御盤25のエリアブロック制御盤アドレスを読み取る。
この結果、利用者が入力した車室番号に関連する静的車室情報が記録されたエリアブロック制御盤25のアドレスを取得できる。
6. 許容車室番号設定処理
入力された車室番号に関連する静的車室情報が記録されているエリアブロック制御盤25のアドレスを読み取り後、認証機26は、他許容車室番号設定処理を行う。
この他許容車室番号設定処理では、図4−3に示すように、認証機26内の許容車室テーブルより、入力された車室番号に設定された他許容車室番号(k)を全て読み取る。
読み取り後、入庫時刻リクエストと入力車室番号と読み取った全ての他許容車室番号(k)を、入力車室番号に関連する静的車室情報が記録されたエリアブロック制御盤25に送信する。なお、入力車室と他許容車室の集合との和は、許容車室の集合である。
エリアブロック制御盤25は、認証機26から入庫時刻リクエストと許容車室番号の集合とを受信後、入庫時刻検索処理を開始する。
入庫時刻検索処理では、受信した全ての許容車室番号に対し、許容車室番号毎に、エリアブロック制御盤25の静的車室情報部から、許容車室番号に関連付けられた入庫時刻を読み取り、許容車室番号と組にする。
許容車室が空車の場合には、入庫時刻の所に0が記録される。
実際には、図5に示すように、処理が行れ、まず、入力車室番号に関連付けられた入庫時刻を検索し、入力車室番号と入庫時刻の組を作る。
次に、受信した全ての他許容車室番号毎に、他許容車室番号に設定された入庫時刻を検索し、他許容車室番号と入庫時刻の組を作る。
この結果、受信した入力車室番号と入庫時刻の組、受信した他許容車室番号(1)と入庫時刻の組、受信した他許容車室番号(2)と入庫時刻の組、・・・・・受信した他許容車室番号(k)と入庫時刻の組が作られる。
こうして1又は複数の許容車室番号と入庫時刻の組を作成後、受信した認証機アドレスを有する認証機26へ、作成した1又は複数の許容車室番号と入庫時刻の組を送信する。なお、許容車室番号と入庫時刻の組は、入力車室番号と入庫時刻の組、および他許容車室番号と入庫時刻の組から構成される。
認証機26は、許容車室番号と入庫時刻の組を全て受信した後に、図4−1および図4-2に示すように、入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断を行う。
なお、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませるだけの利用者の申請を行った場合は、認証機26は、受信した許容車室番号と入庫時刻の組の内、設定した認証時刻に最も近い入庫時刻と組にされた許容車室番号を入力車室番号に再設定する。再設定後、再設定した入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断を行う。
また、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力する利用者の申請を行った場合は、認証機26は、受信した許容車室番号と入庫時刻の組の内、設定した認証時刻に最も近い入庫時刻と組にされた許容車室番号を入力車室番号に再設定する。再設定後、再設定した入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断を行う。
7. 入力車室番号の認証可否判断
入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断は、第一に、入力車室番号に組にされた入庫時刻が、空車か否かを確認する。
入庫時刻に0が記録されている場合は、空車とし、不正と判断する。
この不正と判断された場合は、車室番号の入力やり直しを指示する。
次に、読み取った入庫時刻に0が未記録の場合、在車と判断し、設定した認証時刻と入力車室番号に組にされた入庫時刻との差が入庫後認証猶予時間以内か否かを確認する。
認証時刻−入庫時刻≦入庫後認証猶予時間
認証時刻と入庫時刻との差が入庫後認証猶予時間を超過の時は、不正と判断し、車室番号の入力やり直しを指示する。
一方、入庫後認証猶予時間以内の時は、不正と判断しない。
実際には、図4−4に示すように、処理が行われ、入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断では、time1に入力車室番号と入庫時刻の組の入庫時刻を代入(time1←入庫時刻)し、time2に認証時刻を代入(time2←認証時刻)し、time3にtime2からtime1を差し引いた値を代入(time3←time2-time1)し、time4に入庫後認証猶予時間を代入(time4←入庫後認証猶予時間)する。
次に、time1に代入された入庫時刻の値が0であるか否かを確認する。
入庫時刻の値が0である場合、不正フラグをONして処理を終了する。
一方、入庫時刻の値が0でない場合、time3とtime4の大小を比較する。
time3>time4の時は、time2(認証時刻)とtime1(入庫時刻)との差が、time4(入庫後認証猶予時間)より大きいことを意味するので、不正と判断し、不正フラグをONにして処理を終了する。
なお、time3≦time4の場合は、不正ではないと判断し処理を終了する。
また、不正ではないと判断した場合、入力車室番号は、有効許容車室番号の1つとなる。
このような(図4−4に示す)処理終了後、図4−1および図4-2に示すように、入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断が行われる。
そして、不正フラグがONである場合は、利用者が入力した車室が認証不能と判断し、利用者に車室番号の入力やり直しを指示する。
一方、不正フラグがOFFである場合、有効入庫時刻(i+1)の設定を行う。
8. 有効入庫時刻(i+1)の設定
利用者が入力した車室(入力車室番号に関する車室)あるいは設定した入力車室番号に関する車室の認証可否判断において不正と判断されない場合は、図4−1および図4-2に示すように、有効入庫時刻(i+1)を入力車室番号に組にされた入庫時刻に設定(有効入庫時刻(i+1)←入力車室番号に組にされた入庫時刻)する。
9. 他有効許容車室の設定
有効許容車室の内、入力車室番号に該当する車室を除いた有効許容車室を、他有効許容車室という。ここでは、他有効許容車室の設定について説明する。
エリアブロック制御盤25から受信した全ての他許容車室番号と入庫時刻の組毎に、認証時刻と他許容車室番号に組にされた入庫時刻との差が、入庫後認証猶予時間以内であるか否かを確認する。
認証時刻−入庫時刻≦入庫後認証猶予時間
入庫後認証猶予時間以内である場合、他許容車室番号を他有効許容車室番号とする(他有効許容車室番号←他許容車室番号)。
実際には、図4−5に示すように、他有効許容車室の設定として処理が行われ、エリアブロック制御盤25から受信した他許容車室番号と入庫時刻の組には、他許容車室番号と入庫時刻の組(X)と、番号が割り振られる。
次に、iに0を代入(i←0)し、jに0を代入(j←0)し、kに受信した他許容車室番号と入庫時刻の組(X)の数を数えて代入(k←他許容車室番号と入庫時刻の組(X)の数)する。
この設定後は、以下の手順に従って、(1)〜(8)の処理が行われる。
(1) iを1加算(i←i+1)する。
(2) time1に、他許容車室番号と入庫時刻の組(i)の入庫時刻を代入する。
(3) time2に、認証時刻を代入する。
(4) time3に、time2からtime1を差し引いた値を代入する。
(5) time4に、入庫後認証猶予時間を代入する。
(6) time1=0か否かを確認する。time1≠0の場合、(7)の処理を行う。time1=0の場合、(8)の処理を行う。
(7) time3とtime4の大小を比較する。time3≦time4の時、認証時刻から他許容車室番号と入庫時刻の組(i)の入庫時刻を差し引いた値が、入庫後認証猶予時間以内と判断し、jを1加算(j←j+1)し、他有効許容車室番号(j)に他許容車室番号と入庫時刻の組(i)の他許容車室番号を代入し、(8)の処理を行う。time3>time4の場合は(8)の処理を行う。
(8) iとkの値を比較し、i<kの場合は、(1)に戻って同様の処理を繰り返す。i=kの場合は、受信した全ての他許容車室番号と入庫時刻の組(X)について処理を終了したと判断し、他有効許容車室の設定処理を終了する。
10. 認証数(i+1)および認証時刻(i+1)の設定
他有効許容車室の設定後、以下の(1)、(2)、(3)のいずれか1つの条件を満たす場合、認証数(i+1)を認証回数に1加算した値に設定(認証数(i+1)←認証回数+1)し、あるいは(認証数(i)+1)に設定(認証数(i+1)←認証数(i)+1)し、認証時刻(i+1)を認証時刻に設定(認証時刻(i+1)←認証時刻)する。
(1) 認証回数が0の場合
(2) ID認証情報(i)の正規・不正判断において正規と判断された場合
(3) ID認証情報(i)の正規・不正判断において不正と判断されたがID認証情報 (i)を無効とした場合
11. ID情報作成処理
認証数(i+1)および認証時刻(i+1)設定後は、ID情報の作成に関する処理を行う。
11−1. 認証機の処理
認証機26は、認証後ID情報更新指令、駐車券番号、認証数(i+1)と駐車エリア番号の組、認証機アドレスを、エリアブロック制御盤25を介し、中央情報管理制御盤31へ送信する。
11−2. 中央情報管理制御盤での処理
認証後ID情報更新指令、駐車券番号、認証数(i+1)と駐車エリア番号の組、認証機アドレスを受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID情報部より、駐車券番号に関連したID情報を検索し、認証回数を受信した認証数(i+1)に設定(認証回数←認証数(i+1))する。
次に、ID情報に記録された認証数(i)と駐車エリア番号の組の数をカウントし、kに代入する。
その後、検索したID情報に、受信した認証数(i+1)と駐車エリア番号の組を、認証数(i+1)と駐車エリア番号の組(k+1)として記録する。
この結果、ID情報において、認証回数は認証後ID情報更新指令を受信した際、受信した認証数(i+1)に設定される。また、認証数(i)と駐車エリア番号の組(j)は、番号により管理可能に記録される。
なお、ID情報は、駐車場入口で駐車券発行した後に構築される。入口情報検出装置15が、ID情報構築指令、駐車券番号、入場時刻を中央情報管理制御盤31に送信する。中央情報管理制御盤31は、ID情報構築指令、駐車券番号、入場時刻を受信後に、ID情報部に、受信した駐車券番号、受信した入場時刻を関連付けて記録し、認証回数を0に初期化したID情報を構築する。構築後は、中央管理システム30にID情報構築指令、駐車券番号、入場時刻を送信する。中央管理システム30は、ID情報構築指令、駐車券番号、入場時刻を受信後に、ID情報部に、受信した駐車券番号、受信した入場時刻を関連付けて記録し、認証回数を0に初期化したID情報を構築する。
12. 認証後の情報構築処理
ID情報の作成に関する処理終了後、ID認証情報(i+1)、リンクID情報(i+1)の構築、及び静的車室情報、リンクID情報の更新に関する処理を行う。
12−1. 認証機での処理
認証機26は、認証機26内の車室毎エリア番号テーブルより、入力車室番号に設定された駐車エリア番号を読み取る。この駐車エリア番号は、エリアブロック制御盤25が管理する駐車エリアの駐車エリア番号である。
したがって、エリアブロック制御盤アドレステーブルから、読み取った駐車エリア番号に設定されたエリアブロック制御盤アドレスを読み取ることにより、入力車室番号に関連する静的車室情報が管理されているエリアブロック制御盤25のエリアブロック制御盤アドレスを特定する。
特定したエリアブロック制御盤アドレスを有するエリアブロック制御盤25に、認証処理指令、駐車券番号と認証数(i+1)の組、有効入庫時刻(i+1)、入力車室番号に設定された駐車エリア番号(駐車エリア番号)、入力車室番号、他有効許容車室番号を送信する。
12−2. エリアブロック制御盤25での処理
エリアブロック制御盤25は、認証処理指令、駐車券番号と認証数(i+1)の組、有効入庫時刻(i+1)、入力車室番号に設定された駐車エリア番号(駐車エリア番号)、入力車室番号、他有効許容車室番号を受信後、データ構築を開始する。
ここで、認証機26から受信した駐車券番号と認証数(i+1)を、各々、受信駐車券番号、受信認証数(i+1)とする。
1).ID認証情報(i+1)の構築
エリアブロック制御盤25は、エリアブロック制御盤25内のID認証情報部に、受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組に関連付けて、有効入庫時刻(i+1)、駐車エリア番号、入力車室番号、他有効許容車室番号を記録する。
他有効許容車室番号を記録する時は、他有効許容車室番号(1)、他有効許容車室番号(2)、・・・、他有効許容車室番号(k)、・・・と、他有効許容車室番号が番号で管理可能に記録される。
2).静的車室情報の構築
エリアブロック制御盤25の静的車室情報部から、受信した入力車室番号に関連した静的車室情報を検索する。
検索後、検索した静的車室情報に記録された駐車券番号と認証数の組の数を数えてjに代入する。
次に、受信駐車券番号と認証数(i+1)の組を、駐車券番号と認証数の組(j+1)として記録する。
この後、エリアブロック制御盤25の静的車室情報部から、受信した全ての他有効許容車室番号毎に、他有効許容車室番号に関連した静的車室情報を検索し、検索した静的車室情報に記録された駐車券番号と認証数の組の数を数えてjに代入し、受信駐車券番号と認証数(i+1)の組を、駐車券番号と認証数の組(j+1)として記録する。
この結果、エリアブロック制御盤25の静的車室情報部に、受信した全ての有効許容車室番号毎に、車室番号に関連付けて、受信駐車券番号と認証数(i+1)の組が、番号で管理できるように記録される。
3).リンクID情報(i+1)の構築
エリアブロック制御盤25内の静的車室情報部より、受信した入力車室番号に関連付けられた駐車券番号と認証数の組を全て読み取り、集合Aに代入する。
次に、エリアブロック制御盤25内の静的車室情報部より、受信した全ての他有効許容車室番号毎に、他有効許容車室番号に関連付けられた駐車券番号と認証数の組を読み取り、集合Aに加算する。
この結果、集合Aには、静的車室情報部から、入力車室番号、他有効許容車室番号毎に読み取った全ての駐車券番号と認証数の組が収容される。
ただし、集合Aの中には、同一の駐車券番号と認証数の組が複数ある場合がある。
したがって、集合Aにおいて、駐車券番号と認証数の組毎に集合Aを検索し、同一の駐車券番号と認証数の組が見つかった場合には削除する。
この結果、集合Aから重複した駐車券番号と認証数の組を取り除いた集合を構築できる。この構築した集合を、集合Bとする。
次に、集合Bに関し、受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組を除いた他の駐車券番号と認証数の組を、リンク駐車券番号とリンク認証数の組とする。
エリアブロック制御盤25は、エリアブロック制御盤25内のリンクID情報部に、受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組に関連付けて、全ての相異なるリンク駐車券番号とリンク認証数の組を記録する。
この受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組に、リンク駐車券番号とリンク認証数の組を関連付けた情報が、リンクID情報(i+1)である。
なお、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として記録される駐車券番号と認証数の組は、駐車券番号と認証数の組(1)、駐車券番号と認証数の組(2)、駐車券番号と認証数の組(3)、・・・、駐車券番号と認証数の組(j)、・・・と、番号で管理可能に記録される。
4).リンクID情報の更新
リンクID情報(i+1)構築後、リンクID情報更新処理を行う。
エリアブロック制御盤25内のリンクID情報部から、受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組に関連付けて構築したリンクID情報(i+1)に、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として記録された全ての駐車券番号と認証数の組毎に、駐車券番号と認証数の組に関連するリンクID情報を検索し、検索したリンクID情報から、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として記録された駐車券番号と認証数の組の数を数えてjに代入し、検索したリンクID情報に受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組を、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として、番号で管理可能に記録する。
ここで、番号で管理可能に記録するとは、受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組を、駐車券番号と認証数の組(j+1)として記録することを指す。
したがって、リンクID情報を更新した後も、リンクID情報にリンク駐車券番号とリンク認証数の組として記録された駐車券番号と認証数の組は、番号で管理可能となる。
5).リンクID情報(i+1)構築とリンクID情報更新結果
リンクID情報(i+1)の構築と、リンクID情報の更新により、エリアブロック制御盤25内のリンクID情報部に、前述した集合Bに関連する全ての駐車券番号と認証数の組毎に、駐車券番号と認証数の組に関連付けて、リンク駐車券番号とリンク認証数として、他の駐車券番号と認証数の組を番号で管理可能に記録したリンクID情報が作成される。
したがって、受信した入力車室および他有効許容車室に関連付けられた全ての駐車券番号と認証数の組が、リンクID情報を介して関連付けられる。
以上のような認証処理などによって各機器で構築されるデータを具体的に示したものの一例が 図6−1〜図6−7である。
この例では、図6−1に示すように、車室A1,車室A2、車室A3と、各々の車室に車両B、C、Dが在車した状態であるとし、次の(1)〜(8)の利用状況を想定している。
(1) 車室番号A3に、駐車券番号k2をもった利用者Dが入庫する。
(2) 利用者Dが車室番号A3を入力して認証する(車室A3のみ、在車で入庫後認証猶予時間以内である)。
(3) 車室番号A1に利用者Bが入庫する。
(4) 車室番号A2に利用者Cが入庫する。
(5) 利用者Bが、車室番号を入力して認証する(車室A1、A2、A3のいずれも、在車で入庫後認証猶予時間以内である)。
(6) 利用者Cが、車室番号を入力して認証する(車室A1、A2、A3のいずれも、在車で入庫後認証猶予時間以内である)。
(7) 利用者Gが、車室番号を入力して認証する(車室A1、A2、A3のいずれも、在車で入庫後認証猶予時間以内である)。
(8) 車室番号A3において、入庫してから認証するまでに設けられた猶予時間が経過した。
また、前提条件として、図6−1において、駐車券番号k2と認証数V2の組、駐車券番号k3と認証数V3の組、駐車券番号k4と認証数V4の組に関し、ID認証情報、静的車室情報、リンクID情報が構築あるいは更新された後に、認証機から、駐車券番号k1と認証数(i+1)の組と、有効入庫時刻、駐車エリア番号、入力車室番号、他有効許容車室番号(1)、他有効許容車室番号(2)を受信したことを想定している。
さらに、図6―2においては、駐車券番号k1を受信駐車券番号、認証数(i+1)を受信認証数(i+1)、車室番号A2を入力車室番号、車室番号A1を他有効許容車室番号(1)、車室番号A3を他有効許容車室番号(2)としている。
このような条件の下に、エリアブロック制御盤25が認証機26から受信した信号内容は、図6−2に示すようになる。
また、駐車券番号k1と認証数(i+1)の組に関する信号を受信後に、エリアブロック制御盤25がID認証情報(i+1)を構築した後のID認証情報部の概容は、図6−3に示すようになるとともに、駐車券番号k1と認証数(i+1)の組に関する信号を受信後に、エリアブロック制御盤が静的車室情報の更新を終えた後の静的車室情報部の概容は、図6−4に示すようになる。
さらに、静的車室情報部から、車室番号A2、車室番号A1、車室番号A3に関連付けられた全ての駐車券番号と認証数の組の集合(ID認証集合Q) は、図6−5に示すようになり、図6−5から重複した駐車券番号と認証数の組を取り除いた駐車券番号と認証数の組の集合(ID認証集合T) は、図6−6に示すようになる。
また、ID認証集合Tに含まれる全ての駐車券番号と認証数の組毎に、駐車券番号と認証数の組に関連付けて、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として、他の駐車券番号と認証数の組を関連付けて記録したリンクID情報部の概容は、図6−7に示すようになる。
[V] 事前精算方法
次に、以上説明した構築されたデータに基づく事前精算について具体的に説明する。
この事前精算では、駐車場入場してから事前精算するまでに構築されるID認証情報(i)に基づいて要素料金算出開始時刻(Cal_start)と要素料金算出終了時刻(Cal_end)を設定し、要素料金算出開始時刻から要素料金算出終了時刻までの要素料金を算出する。そして、事前精算では、例えば図7―1〜図7−8に示すように、算出した全ての要素料金を足し合わせることで駐車料金が算出される。
すなわち、要素料金としては、図7−1に示すように、入場時刻から精算時刻までの要素料金(0)_Aが用いられたり、図7−2に示すように、入場時刻から有効入庫時刻までの要素料金(0)および有効入庫時刻(i)から精算時刻までの要素料金(i)_γが用いられる。
さらに、図7−3に示すように、有効入庫時刻(i)から有効出庫時刻(i)までの要素料金(i)_αなどや有効出庫時刻から次の有効入庫時刻までの要素料金(i)_βなどが1回ないし複数回用いられる。
また、図7−4に示すように、前精算時刻から精算時刻までの要素料金(0)_Bが用いられる。
さらに、図7−5中に示すように、不正要素料金(i)が用いられる。
また、図7−6ないし図7−8に示すように、これらの各要素料金を駐車場の使用状況に応じて種々組み合わせた要素料金が算出され、これらを加算することで駐車料金となる。
このような要素料金には、ID認証情報に対する正規・不正判断に基づいて、割引サービス適用するか否かが決定され、事前精算されるようにしている。
[VI] 事前精算の実際の処理
次に、事前精算時の実際の処理を、図8−1〜図8−5に基づき説明する。
ここでは、駐車券を用いる場合に限って説明するとともに、利用者が駐車券を事前精算機22の情報読み書き装置に投入した後から説明する。
1. 精算時刻設定および駐車料金の初期化
事前精算機22は、図8−1および図8-2に示すように、少なくとも駐車券番号を含んだ駐車券情報を読み取った後、精算時刻を設定し、駐車料金を0と設定(駐車料金←0)する。
2. ID情報取得
事前精算機22は、図8−1および図8-2に示すように、中央情報管理制御盤31へ、ID情報リクエスト指令、駐車券番号、事前精算機アドレスを送信する。
ID情報リクエスト指令、駐車券番号、事前精算機アドレスを受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID情報部より、受信した駐車券番号に関連付けられたID情報を検索する。
検索したID情報を、受信した事前精算機アドレスを有する事前精算機22へ送信する。
結果、事前精算機22は、ID情報を取得する。
3. ID認証情報取得
中央情報管理制御盤31よりID情報を取得した事前精算機22は、図8−1および図8-2に示すように、ID認証情報リクエスト指令、駐車券番号、事前精算機アドレスを中央情報管理制御盤31へ送信する。
ID認証情報情報リクエスト指令、駐車券番号、事前精算機アドレスを受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID認証情報部より、駐車券番号に関連付けられた全てのID認証情報を検索する。
検索後、検索した全てのID認証情報を、受信した事前精算機アドレスを有する事前精算機22へ送信する。
結果、事前精算機22は、駐車券番号に関連する全てのID認証情報を取得する。
4. 認証回数に基づく認証有無の確認
1又は複数のID認証情報を受信後、事前精算機22は、図8−1および図8-2に示すように、中央情報管理制御盤31より取得したID情報に含まれる認証回数が0か否かを確認する。
認証回数=0の場合、認証無しの事前精算処理を行う。
なお、認証無しの事前精算処理については21.で後述する。
認証回数≠0の場合には、認証有りと判断する。
5. 認証があった場合の再精算か否かの判断
認証有無の確認により認証があったと判断した後、図8−1および図8-2に示すように、中央情報管理制御盤31より取得したID情報に含まれる前精算時刻の記録の有無を確認し、初回精算か再精算かを判断する。
前精算時刻の記録がある場合には、再精算と判断し、事前再精算時ID認証情報不正判断処理を行う。
なお、この事前再精算時ID認証情報不正判断処理は23.で後述する。
一方、前精算時刻に精算時刻の記録が無い、あるいは初期値の場合、駐車場入場してから最初の事前精算と判断する。
次に、認証回数≠0で、前精算時刻の記録がなく初回精算と判断した後、図8−1および図8-2に示すように、要素料金(0)算出処理を開始する。
ここで、Cal_startを要素料金算出開始時刻、Cal_endを要素料金算出終了時刻とする。
6. 要素料金(0)算出処理
ID情報において、認証回数≠0かつ、前精算時刻に精算時刻の記録が無い場合、要素料金(0)を算出すると判断する。
この要素料金(0)の算出処理は、図8−5に示すように、受信した全てのID認証情報の内、認証数(i)が最も大きいID認証情報(i)から、後述する条件4を満足するID認証情報(i)の検索を、認証数(i)を1減算しながら実行する。
6−1.要素料金(0)算出の初期設定
なお、取得した全てのID認証情報(i)において、最大の認証数(i)は認証回数の値と等しい。
まず、図8−5に示すように、jに認証回数を代入(j←認証回数)する。
次に、XにID認証情報(j)を代入(X←ID認証情報(j))する。
この後、Cal_startにID情報に記録されていた入場時刻を代入(Cal_start←入場時刻)し、Cal_endにXに代入されたID認証情報(j)の有効入庫時刻(j)を代入(Cal_end←有効入庫時刻(j))する。
次に、time1にCal_endからCal_startを差し引いた値を代入(time1←Cal_end−Cal_start)し、time2に入場後入庫猶予時間を代入(time2←入場後入庫猶予時間)する。
このとき、time1には、有効入庫時刻(j)から入場時刻を差し引いた値が設定されている。
各値設定後、要素料金(0)算出に用いるID認証情報の検索を行う。
6−2.要素料金(0)算出に用いるID認証情報の検索
まず、第一に、下記の条件1.〜条件5.の内、条件4を満足するID認証情報の検索を行う。
条件1. 認証数(i)>0の条件を満たすID認証情報(i)
条件2. ID認証情報(i)は有効である。
条件3. ID認証情報(i)の有効入庫時刻(i)が式1を満足する。
有効入庫時刻(i)−入場時刻≦入場後入庫猶予時間 ・・・式1
条件4. 条件1と条件2と条件3の全てを満足するID認証情報(i)の内、認証数(i)が最大のID認証情報(i)のこと。
条件5. 条件1と条件2を全て満足するID認証情報(i)の内、認証数(i)が最小のID認証情報(i)のこと。
条件4を満足するID認証情報が検索された場合、6−3.で後述するように、認証数(k)が条件4を満足するID認証情報(i)の認証数(i)より小さく、1以上のID認証情報(k)に対し、割引サービスを適用しない事前精算済みであることを記録する処理を行う。
次に、6−4.で後述するように、ID認証情報の正規・不正判断を行い、不正と判断されなければ、要素料金(0)に割引サービスが適用される。
一方、前述した条件4を満足するID認証情報が検索されない場合、不正と判断され要素料金(0)に割引サービスが適用されない。
また、不正と判断された後に、前述した条件5を満足するID認証情報の検索を行う。
なお、要素料金(0)に割引サービスを適用する場合、要素料金(0)を無料とする割引サービスを適用するとしても良い。
6−2−1. 前述した条件4を満足するID認証情報の検索
条件4を満足するID認証情報の検索は、図8−5に示すように、まず、図中の点線の四角形で囲まれたS部(S部)のtime1とtime2を比較する所より開始する。
このS部においては、jに認証回数が代入されているため、ID認証情報(j)の認証数(j)は最大であるから認証数(j)>0である。
さらに、ID認証情報(j)は有効である。認証(j+1)が行われていないため有効となる。
したがって、time1≦time2の条件が満足される時、ID認証情報(j)は前述した条件4を満足する。
よって、S部のtime1とtime2の大小比較において、time1≦time2の場合は、図8−5の点線の四角で囲ったQ部(Q部)に示すように、jより小さく1以上の認証数(k)を有するID認証情報(k)に対し、精算済みフラグ(k)をON、割引適用フラグ(k)をOFF、割引適用終了時刻(k)に0を記録する処理を行う。
次に、S部のtime1とtime2の大小を比較において、time1>time2となった場合を説明する。
S部のtime1とtime2の大小比較において,time1>time2となった場合は、認証数に相当するjの値を1減算しながら、上記した条件4を満足するID認証情報(j)を検索する処理を行う。
すなわち、S部のtime1とtime2の大小比較において、time1>time2であった場合、まず、jと1の値を比較する。
このjは、ID認証情報の認証数に相当する値で、上記した条件1を満足するために、jは1以上が必要となる。
よって、j=1となった場合は、上記した条件5を満足するID認証情報(j)を検索する処理をする。
この理由は、jを認証回数から1減算しながら、上記した条件2と条件3を共に満足するID認証情報(j)を検索したにも関わらず、上記した条件4を満足するID認証情報(j)が検索されなかったことを意味するからである。
なお、上記した条件5を検索する処理については後述する。
次に、jと1の値の比較において、j>1の場合を説明する。
このj>1の場合、まず、jを1減算(j←j−1)し、XにID認証情報(j)を代入(X←ID認証情報(j))し、Cal_endにXに代入されたID認証情報(j)の有効入庫時刻(j)を代入し、time1にCal_endからCal_startを差し引いた値を代入(time1←Cal_end−Cal_start)する。
この時、time1には、Xに代入されたID認証情報(j)の有効入庫時刻(j)から入場時刻を差し引いた値が代入されている。
次に、Xに代入されたID認証情報(j)が有効か否かを確認する。
無効の場合には、上記した条件2を満足していないため、図8-5に示すように、jと1の値を比較する処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
有効の場合には、次に、図8−5の四角の点線で囲まれたT部(T部)のtime1とtime2の大小を比較する。
time1>time2の場合、上記した条件3を満足しないため、図8−5に示す通り、jと1の値を比較する処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
time1≦time2の場合には、上記した条件4を満足するため、図8−5のQ部に示すように、jより小さく1以上の認証数(k)を有するID認証情報(k)に対し、精算済みフラグ(k)をON、割引適用フラグ(k)をOFF、割引適用終了時刻(k)に0を記録する処理に進む。
6−2−2. 条件5を満足するID認証情報の検索
図8−5に示すように、S部のtime1とtime2の大小比較後のjと1との比較において、認証数(i)に相当するjの値が1と等しくなった時に行われる処理である。
よって、この処理はj=1から始まる。
まず、Xに代入されたID認証情報(j)が有効か否かを確認する。
有効でない場合、まず、ID認証情報(j)の精算済みフラグ(j)をONし、割引適用フラグ(j)をOFFし、割引適用終了時刻(j)に0を記録する。
次に、jを1加算(j←j+1)し、XにID認証情報(j)を代入(X←ID認証情報(j))し、Cal_endにXに代入されたID認証情報(j)の有効入庫時刻(j)を代入(Cal_end←有効入庫時刻(j)し、ID認証情報(j)が有効か否かを確認する。有効と判断されるまで、同様の処理を繰り返し行う。
一方、Xに代入されたID認証情報(j)が有効の場合は、Cal_endに代入されている有効入庫時刻(j)が、上記した条件5を満足するID認証情報(j)の有効入庫時刻(j)と判断できる。
したがって、有効の場合は、Cal_startとCal_endとに基づいた割引サービス適用しない要素料金(0)を算出する。
算出後、ID認証情報(0)の精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をOFF、割引適用終了時刻(0)に0を記録する。
こうして、上記した条件4を満足する有効入庫時刻(j)がない場合、上記した条件5を満足するID認証情報(j)を検索し、割引サービス適用しない要素料金(0)が算出可能となる。
6−3. 条件4を満足するID認証情報検索後の処理
上記した条件4を満足するID認証情報(i)が検索された場合、認証数(k)が、この条件4を満足するID認証情報(i)の認証数(i)より小さく、かつ1以上のID認証情報(k)に対し、割引サービスを適用しない精算済みであることが記録されていない。
そこで、認証数(k)が、この条件4を満足するID認証情報(i)の認証数(i)より小さく、かつ1以上のID認証情報(k)に対し、割引サービスを適用しない事前精算済みであることを記録する処理について説明する。
図8−5に示すように、点線の四角で囲まれたQ部(Q部)において、認証数(k)が、上記した条件4を満足するID認証情報(i)の認証数(i)より小さく、かつ1以上のID認証情報(k)に対し、割引サービスを適用しない事前精算済みであることを記録する処理を行う。
Q部では、まず、kにjを代入(k←j)する。
この時のjは、条件4を満足するID認証情報(j)の認証数(j)である。
次に、kから1減算した値を新たなkの値に設定(k←k−1)し、kと0の大きさを比較する。
k=0の場合、認証数(k)が、条件4を満足するID認証情報(j)の認証数(j)より小さく、1以上であるID認証情報(k)に関し、割引サービス適用しない事前精算済みであることが未記録のID認証情報(k)が存在しないことを意味する。
したがって、k=0の場合には、Cal_endに条件4を満足するID認証情報(j)の有効入庫時刻(j)を代入(Cal_end←有効入庫時刻(j))し、条件4を満足するID認証情報(j)の正規・不正判断の処理へ移る。
一方、k>0の場合には、認証数がkの値に等しい認証数(k)を有するID認証情報(k)に関し、精算済みフラグ(k)をON、割引適用フラグ(k)をOFF、割引適用終了時刻(k)に0を記録する。
記録後、図8−5に示すように、kから1減算した値を新たなkの値に設定(k←k−1)し、k=0となるまで同様の処理を繰り返す。
結果、認証数(k)が、条件4を満足するID認証情報(i)の認証数(i)より小さく、かつ1以上の全てのID認証情報(k)に対し、割引サービス適用しない精算済みであることが記録されることになる。
6−4. 条件4を満足したID認証情報の正規・不正判断
次に、上記した条件4を満足するID認証情報(j)の正規・不正判断について説明する。
なお、該当のID認証情報(j)は、既にXに代入されている。
ID認証情報(j)の正規・不正判断は、通常、下記の(1)および(2)のように行われる。
(1) ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数より小さい場合
ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数より小さく、認証(i+1)した時に、ID認証情報(i)が無効とされている、つまり無効フラグ(i)がONの場合は、不正と判断する。
認証(i+1)の時に、既に不正と判断され無効とされているので、事前精算時の正規・不正判断においても、不正と判断する。
なお、ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数より小さい場合、次認証フラグ(i)がONとなる。
(2) ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数と等しい場合
ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数と等しく、ID認証情報(i)に関連付けられた全ての車室で出庫が確認されている、つまり、全車室出庫フラグ(i)がONである場合に不正と判断する。
認証(i+1)を行っていないにも関わらず、事前精算時に、ID認証情報(i)に関連付けられた全ての車室で出庫が確認された場合、不正と判断出来るからである。
なお、ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数と等しい場合、次認証フラグ(i)がOFFとなる。
ただし、この場合の条件4を満足するID認証情報(j)は、必ず有効である。
したがって、不正と判断されるのは、ID認証情報(j)の認証数(j)が認証回数と等しく、全車室出庫フラグ(j)がONの場合に限る。
なお、ID認証情報(j)の認証数(j)が認証回数と等しい値の場合、次認証フラグ(j)はOFFである。
6−5. 条件4を満足するID認証情報の正規・不正判断後
不正と判断された場合は、要素料金(0)に割引サービスは適用しない。
また、認証数=0であるID認証情報(0)に関し、精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をOFF、割引適用終了時刻に0を記録する。
一方、不正と判断されない場合は、要素料金(0)に割引サービスを適用する。
また、認証数=0であるID認証情報(0)に関し、精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をON、割引適用終了時刻(0)にCal_endを記録する。
7. 要素料金(0)の加算
要素料金(0)算出後、駐車料金に要素料金(0)を加算した値を、新たな駐車料金として設定する。
なお、要素料金(0)加算前の駐車料金は0である。
駐車料金←駐車料金+要素料金(0)
8. 引数の引渡し
要素料金(0)算出し、駐車料金に要素料金(0)を加算後、要素料金(0)算出に用いた要素料金算出終了時刻に記録された有効入庫時刻(j)に関連するID認証情報(j)の認証数(j)と等しい値のjを、iに代入(i←j)する。
また、XにID認証情報(i)を代入(X←ID認証情報(i))する。
9. 要素料金(0)算出後の新たな要素料金算出の判断
要素料金(0)算出後に算出する新たな要素料金は、要素料金(0)の要素料金算出終了時刻に代入された有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)によって、決定される。
なお、ID認証情報(i)は、上記した条件4あるいは条件5を満足しているため、必ず有効である。
9−1. ID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がONの場合
次認証フラグ(i)がONの場合、要素料金(i)_αを算出すると判断する。
要素料金(0)算出後、要素料金(i)_α算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、要素料金(0)算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)である。
b. 要素料金算出終了時刻は、要素料金(0)算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)の有効出庫時刻(i)である。
9−2. ID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がOFFの場合
次認証フラグ(i)がOFFの場合、要素料金(i)_γを算出すると判断する。
要素料金(0)算出後、要素料金(i)_γの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、要素料金(0)算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)である。
b. 要素料金算出終了時刻は、精算時刻である。
10. 要素料金(i)_α算出処理
次に、要素料金(i)_α算出すると判断した後の処理を説明する。
図8−1および図8-2に示すように、Cal_startに有効入庫時刻(i)が代入(Cal_start←有効入庫時刻(i))されている。
また、次認証フラグ(i)がONより、Cal_endへ有効出庫時刻(i)を代入(Cal_end←有効出庫時刻(i))する。
要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻設定後は、Cal_startとCal_endと割引サービスとに基づき割引サービスを適用した要素料金(i)_αの算出を行う。
これは、要素料金(i)_α算出を判断した際、Xに代入されたID認証情報(i)は必ず有効、かつ次認証フラグ(i)がONとなっているから、不正でないと判断できるためである。
要素料金(i)_α算出後は、要素料金算出終了時刻に代入された有効出庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に対し、精算済みフラグ(i)をON、割引適用フラグ(i)をON、割引適用終了時刻(i)にCal_endを記録する。
11. 要素料金(i)_αの加算
要素料金(i)_α算出後、駐車料金に要素料金(i)_αを加算した値を、新たな駐車料金として設定する。
駐車料金←駐車料金+要素料金(i)_α
12. 要素料金(i)_α算出後新たな要素料金算出の判断
要素料金(i)_α算出後、要素料金(i)_α算出に用いた要素料金算出終了時刻である有効出庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に関し、下記の条件8を満足するID認証情報(i+k)の検索を行う。
すなわち、有効なID認証情報(i+k)の検索において、要素料金(i)_α算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効出庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に対し、kが1から始まる時、ID認証情報(i+k)の正規・不正判断において、ID認証情報(i+k)が無効とされている場合は不正と判断し、kを1加算した値を新たなkに設定し、ID認証情報(i+k)の正規・不正判断を繰り返し、次の条件8を満足するID認証情報(i+k)を検索する。
ID認証情報(i+k)が無効の場合に不正と判断できるのは、ID認証情報(i+k)が無効の場合、ID認証情報(i+k)の認証数(i+k)が必ず認証回数より小さいため、上記の正規・不正判断で説明したように、ID認証情報(i)の正規・不正判断で不正と判断できる。
なお、ID認証情報(i+k)が無効の場合、ID認証情報(i+k)の認証数(i+k)が必ず認証回数より小さいのは、ID認証情報(i)が無効とされるのは、認証(i+1)が成立する時、ID認証情報(i)の正規・不正判断で不正と判断された場合のためである。
条件6. ID認証情報(i+k)が有効である。
条件7. 認証数(i+k)がID認証情報(i)の認証数(i)より大きい。
条件8. 条件6、条件7を満たすID認証情報(i+k)の内、認証数(i+k)が最も小さいID認証情報(i+k)
また、kを1加算しながら条件8を満足するID認証情報(i+k)を検索している際、無効のID認証情報(i+k)には、精算済みフラグ(i+k)をON、割引適用フラグ(i+k)をOFFにして、割引適用終了時刻(i+k)に0を記録する。
この時、既に説明したように、ID認証情報(i+k)の正規・不正判断で、次認証フラグ(i+k)がON、かつ無効フラグ(i)がONのID認証情報(i+k)を不正と判断する。
不正と判断した後は、ID認証情報(i+k)の精算済みフラグ(i+k)をONにし、割引適用フラグ(i+k)をOFFにし、割引適用終了時刻(i+k)に0を記録し、kを1加算した値を新たなkの値に設定し、ID認証情報(i+k)の正規・不正判断繰り返し、条件8を満足するID認証情報(i+k)を検索する。
検索後、要素料金(i)_α算出後の要素料金(i)_β算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、要素料金(i)_α算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効出庫時刻(i)である。
b. 要素料金算出終了時刻は、検索したID認証情報(i+k)の有効入庫時刻(i+k)である。
以上および図8−5に示したように、ID認証情報(i)に対して、条件8を満足するID認証情報(i+k)を検索することで、無効なID認証情報を不正であるとして無視することができる。
また、ID認証情報(i+k)は、ID認証情報(i)の次に有効なID認証情報である。
なお、図8−1および図8-2では、ID認証情報(i+k)を、ID認証情報(j)と表現してある。
13. 要素料金(i)_β算出処理
設定されている要素料金算出開始時刻と要素料金算出終了時刻に基づいて、割引サービスを適用しない要素料金(i)_βを算出する。
14. 要素料金(i)_βの加算
要素料金(i)_β算出後、駐車料金に要素料金(i)_βを加算した値を、新たな駐車料金として設定する。
駐車料金←駐車料金+要素料金(i)_β
なお、駐車料金設定後、図8−1および図8-2に示すように、ID認証情報(j)の認証数(j)に相当するjを、iに代入(i←j)し、XにID認証情報(i)を代入(X←ID認証情報(i))する。
15. 要素料金(i−k)_β算出後新たな要素料金算出の判断
要素料金(i−k)_β算出に用いた要素料金算出終了時刻である有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)によって、新たに算出する要素料金を設定する。
15−1. ID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がON
要素料金(i−k)_βの算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がONの時、要素料金(i)_αを算出すると判断する。
要素料金(i−k)_βを算出後の要素料金(i)_αの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、要素料金(i−k)_β算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)である。
b. 要素料金算出終了時刻は、要素料金(i−k)_β算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)の有効出庫時刻(i)である。
15−2. ID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がOFF
要素料金(i−k)_βの算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がOFFの時、要素料金(i)_γを算出すると判断する。
要素料金(i−k)_βを算出後の要素料金(i)_γの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、要素料金(i−k)_β算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)である。
b. 要素料金算出終了時刻は、精算時刻である。
16. 要素料金(i−k)_β算出処理の終了について
図8−1および図8-2に示すように、要素料金(i−k)_βの算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に関し、次認証フラグ(i)がONのID認証情報(i)に関する処理を繰り返す内に、次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)が現れる。
そこで、次に、要素料金(i−k)_β算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に関し、次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)に関する要素料金算出について記す。
17. 要素料金(i)_γ算出処理
次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)に対し、要素料金(i)_γを算出する。
要素料金(i)_γは、図8−1および図8-2に示すように、要素料金算出終了時刻が精算時刻の要素料金である。
よって、ID認証情報(i)がOFFなので、全車室出庫フラグ(i)がONの時に不正と判断され、要素料金算出開始時刻と、要素料金算出終了時刻に基づいた割引サービスを適用しない要素料金(i)_γが算出される。
一方、全車室出庫フラグ(i)がOFFの時、不正と判断されないので、要素料金算出開始時刻と、要素料金算出終了時刻と割引サービスとに基づいた割引サービスを適用した要素料金(i)_γが算出される。
18. 要素料金(i)_γ算出後の処理
18−1. ID認証情報(i)に対する処理
割引サービスを適用しない要素料金(i)_γの算出後、認証数(i)が認証回数と等しいID認証情報(i)、つまり次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)に関し、精算済みフラグ(i)をONにする。
一方、割引サービスを適用した要素料金(i)_γの算出後、認証数(i)が認証回数と等しいID認証情報(i)に関し、つまり次認証フラグ(i)がOFFであるID認証情報(i)に関し、精算済みフラグ(i)をON、割引適用フラグ(i)をON、割引適用終了時刻に要素料金(i)_γの算出に用いた要素料金算出終了時刻を記録する。
18−2. 要素料金(i)_γの加算
ID認証情報(i)に対する処理後、駐車料金に要素料金(i)_γを加算した値を、新たな駐車料金として設定する。
駐車料金←駐車料金+要素料金(i)_γ
18−3. 前精算時刻と精算済み認証数の設定
(1) 前精算時刻
図8−1および図8-2に示すように、事前精算処理において設定した精算時刻を、前精算時刻として設定(前精算時刻←精算時刻)する。
(2) 精算済み認証数
不正要素料金算出フラグに関する処理終了後、次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)の認証数(i)を精算済み認証数に設定(精算済み認証数←認証数(i))する(あるいは、中央情報管理制御盤31から受信したID情報に記録された認証回数を精算済み認証数に設定する)。
不正要素料金算出フラグに関する処理終了後に精算済み認証数を設定するのは、不正要素料金算出フラグに関する処理において、中央情報管理制御盤31から受信したID情報の精算済み認証数を用いるためである。
19. ID情報処理
要素料金(i)_γを算出し、前精算時刻を設定し、駐車料金支払いを確認し、不正要素料金算出フラグに関する処理を終了し、精算済み認証数を設定した後は、中央情報管理制御盤31のID情報を更新する必要がある。
そこで、事前精算機22は、中央情報管理制御盤31に、精算後ID情報更新指令、駐車券番号と前精算時刻と精算済み認証数とを含むID情報を送信する。
実際には、図8−1および図8-2に示すように、不正要素料金算出フラグに関する処理終了後、精算済み認証数をNum_Cash_endに設定した後に、駐車券番号、精算済み認証数、前精算時刻等を含んだID情報を中央情報管理制御盤31に送信する。
ID情報を受信した中央情報管理制御盤31は、受信したID情報を、中央情報管理制御盤31のID情報部の該当するID情報に上書きする。
ここで、該当するID情報とは、受信したID情報に含まれる駐車券番号と同じ駐車券番号を含むID情報を指す。
20. ID認証情報処理
ID情報に加え、事前精算時に新たに情報が更新されたID認証情報についても、中央情報管理制御盤31とエリアブロック制御盤25のID認証情報を更新しなければならない。
そこで、ID情報送信後、事前精算機22は、精算後ID認証情報更新指令と、精算結果を反映した全てのID認証情報とを中央情報管理制御盤31に送信する。
1又は複数のID認証情報を受信した中央情報管理制御盤31は、受信したID認証情報毎に、中央情報管理制御盤31のID認証情報部にある該当ID認証情報に上書きする。
ここで、該当ID認証情報とは、受信したID認証情報に含まれる駐車券番号と認証数の組を有するID認証情報を指す。
21.認証無しの事前精算処理
次に、図8−3に示すように、認証無しの事前精算処理について説明する。
認証無しの事前精算処理は、図8−1および図8-2において、ID情報に含まれる認証回数が0(認証回数=0)の場合に行われる処理を指す。
認証無しの事前精算処理においては、まず、ID情報に前精算時刻が含まれているか否かを確認する。すでに精算済みであれば、前精算時刻が記録されている。
21−1. 要素料金(0)_A算出
前精算時刻が記録されていない場合、要素料金算出開始時刻(Cal_start)に入場時刻を代入(Cal_start←入場時刻)し、要素料金算出終了時刻(Cal_end)に精算時刻を代入(Cal_end←精算時刻)する。
次に、Cal_startとCal_endとに基づき割引サービス適用しない通常の要素料金(0)_Aを算出する。
要素料金(0)_A算出後、ID認証情報(0)の精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をOFF、割引適用終了時刻(0)に0を記録(割引適用終了時刻←0)する。
続いて、駐車料金に要素料金(0)_Aを加算した値を新たな駐車料金に設定(駐車料金←駐車料金+要素料金(0)_A)し、Num_Cash_endに0を代入(Num_Cash_end←0)する。
なお、要素料金(0)_A加算前の駐車料金は0である。
21−2. 要素料金(0)_B算出
前精算時刻が記録されている場合、要素料金算出開始時刻(Cal_start)に前精算時刻を代入(Cal_start←前精算時刻)し、要素料金算出終了時刻(Cal_end)に精算時刻を代入(Cal_end←精算時刻)する。
次に、Cal_startとCal_endとに基づき割引サービスを適用しない通常の要素料金(0)_Bを算出する。
要素料金(0)_Bを算出後、ID認証情報(0)の精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をOFF、割引適用終了時刻(0)に0を記録(割引適用終了時刻←0)する。
続いて、駐車料金に要素料金(0)_Bを加算した値を新たな駐車料金に設定(駐車料金←駐車料金+要素料金(0)_B)し、Num_Cash_endに0を代入(Num_Cash_end←0)する。
なお、要素料金(0)_B加算前の駐車料金は0である。
22. 認証無しの事前精算処理終了後
図8−1および図8-2中の■に示すように、認証無しの事前精算終了後は、要素料金(i)_γ算出後に記した処理を行う。
23. 再精算処理と不正要素料金(i)算出処理
再精算処理と不正要素料金(i)算出処理について、図8−4により説明する。
なお、不正要素料金(i)算出処理は、再精算処理の一部とする。
事前再精算ID認証情報不正判断処理は、図8−1および図8-2において、認証回数≠0で、ID情報に前精算時刻が記録されている場合に行われる処理を指す。
第1に、図8−4に示すように、iにID情報に含まれる精算済み認証数を代入(i←精算済み認証数)する。
次に、XにID認証情報(i)を代入(X←ID認証情報(i))し、Xに代入されたID認証情報(i)から再精算処理を開始する。
この理由は、既に前回の事前精算によって、精算済み認証数から1差し引いた値以下の認証数を有するID認証情報については、正規・不正判断が終了しているためである。
したがって、再精算処理は、以下条件を満たすID認証情報(i)に関して行われる。
(1) 精算済みフラグ(i)がONである。
(2) 認証数(i)=精算済み認証数
23−1. 精算後出庫フラグの処理
再精算処理は、まず、ID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がOFF、かつ精算後出庫フラグ(i)がONの場合、精算後出庫フラグ(i)をONからOFFへ設定変更する。
この理由は、認証(i)に関し、新たな認証(i+1)が成立していなく、加えて事前精算機22で再精算していることより、精算後出庫フラグ(i)がONにされたのは、再精算しようとしている利用者とは別の利用者が出庫したと判断出来るためである。
23−2. 不正要素料金(i)算出の正規・不正判断
精算後出庫フラグの処理終了後は、精算済みフラグ(i)がON、割引適用フラグ(i)がON、認証数(i)=精算済み認証数のID認証情報(i)に関して、不正要素料金(i)算出の正規・不正判断が行われる。
割引サービスが適用されていない場合、図8−4に示すように、不正要素料金(i)算出の正規・不正判断は行われない。
一方、既に説明したID認証情報(i)の正規・不正判断の方法によって、ID認証情報(i)が不正と判断された場合、不正要素料金(i)が算出される。
23−3. 不正要素料金(i)算出後の処理
不正要素料金(i)を算出後、不正要素料金算出フラグをONにする。
不正要素料金算出フラグは、図8−1および図8-2に記された不正要素料金算出フラグと同じフラグである。
不正要素料金(i)算出後の処理については、以下に説明する。
不正要素料金(i)算出後、駐車料金に不正要素料金(i)を加算した値を、新たな駐車料金に設定する。
なお、不正要素料金(i)加算前は、駐車料金は0である。
駐車料金←駐車料金+不正要素料金(i)
23−3−1. 不正要素料金算出フラグ
図8−1および図8-2に示すように、不正要素料金算出フラグがONの場合における処理は、不正要素料金(i)が算出されたID認証情報(i)の、割引適用フラグ(i)をOFFにして、割引適用終了時刻に0を記録する処理を指す。
本処理を行う理由は、駐車料金と共に、算出された不正要素料金も支払われた後は、不正要素料金(i)が算出されたID認証情報(i)は、割引サービスが適用されない状態となるためである。
23−3−2. 実際の処理
図8−1および図8-2に示すように、不正要素料金算出フラグがONの場合、jに精算済み認証数を代入(j←精算済み認証数)し、XにID認証情報(j)を代入(X←ID認証情報(j))する。
なお、この時のID認証情報(j)は、事前精算時ID認証情報不正判断処理において、不正要素料金を算出されたID認証情報と同じ情報となる。
次に、Xに代入されたID認証情報(j)の割引適用フラグ(j)をOFFとし、割引適用終了時刻(j)に0を記録する。
23−4. ID認証情報(i)の未精算部分の要素料金算出のための設定
精算済みフラグ(i)がON、かつ認証数(i)が精算済み認証数と等しいID認証情報(i)において、未精算部分の要素料金を算出するために、要素料金算出開始時刻を、前精算時刻に設定する。
この処理は、ID認証情報(i)に割引サービスを適用されている場合は、不正要素料金(i)算出の正規・不正判断後に行われる。
また、ID認証情報(i)に割引サービスが適用されていない場合、精算後出庫フラグに関する処理後に行われる。
23−5. ID認証情報(i)未精算部分算出のための要素料金決定
要素料金算出開始時刻を前精算時刻に設定した後に、算出する要素料金を決定する。
算出すべき要素料金は、精算済みフラグ(i)がONで、認証数(i)が精算済み認証数と等しいID認証情報(i)の次認証フラグ(i)によって決定される。
次認証フラグ(i)がONの場合、認証数(i)<認証回数となる。
また、次認証フラグ(i)がOFFの場合、認証数(i)=認証回数となる。
23−5−1. 次認証フラグ(i)がONの場合
次認証フラグ(i)がONの場合には、ID認証情報(i)が有効か無効かによって算出する要素料金が決定される。
(1) ID認証情報(i)が有効の場合
図8−1および図8-2に示すように、次認証フラグ(i)がONで、ID認証情報(i)が有効の場合は、要素料金算出終了時刻をID認証情報(i)の有効出庫時刻(i)に設定し、要素料金(i)_αを算出すると判断する。
認証数(i)が精算済み認証数と等しく、精算済みフラグ(i)がONであるID認証情報(i)に対する要素料金(i)_αの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、前精算時刻である。
b. 要素料金算出終了時刻は、認証数(i)が精算済み認証数と等しく、精算済みフラグ(i)がONのID認証情報(i)の有効出庫時刻(i)である。
(2) ID認証情報(i)が無効の場合
この場合、上記した条件8を満足するID認証情報(i+k)を検索する。
検索後、検索した有効なID認証情報(i+k)の有効入庫時刻(i+k)を要素料金算出終了時刻に設定し、要素料金(i)_β算出すると判断する。
認証数(i)が精算済み認証数と等しく、精算済みフラグ(i)がONのID認証情報(i)に対する要素料金(i)_βの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、前精算時刻である。
b. 要素料金算出終了時刻は、検索したID認証情報(i+k)の有効入庫時刻(i+k)である。
なお、図8−1および図8-2においては、ID認証情報(i+k)でなく、ID認証情報(j)としてある。
23−5−2. 次認証フラグ(i)がOFFの場合
次認証フラグ(i)がOFFの場合は、要素料金算出終了時刻を精算時刻に設定し、要素料金(i)_γを算出すると判断する。
精算済みフラグ(i)がONのID認証情報(i)に対する要素料金(i)_γ算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、前精算時刻である。
b. 要素料金算出終了時刻は、精算時刻である。
24. ID情報およびID認証情報受信した中央情報管理制御盤処理
24−1. ID情報
事前精算機22からID情報を受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID情報部から、受信したID情報の駐車券番号に関連するID情報を検索し、検索したID情報に、受信したID情報を上書きする。
この時、前精算時刻と精算済み認証数が更新される。
24−2. ID認証情報
事前精算機22からID認証情報受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID認証情報部より、受信した全てのID認証情報毎に、受信したID認証情報の駐車券番号と認証数の組を有するID認証情報を検索し、検索したID認証情報に、受信したID認証情報を上書きする。
上書きする時更新されるのは、精算済みフラグ(i)がONにされ、また、割引サービス適用されている場合には、割引適用フラグ(i)がONされ、加えて割引適用終了時刻(i)にも受信したID認証情報(i)の割引適用終了時刻(i)が記録される。
記録後、ID認証情報毎に、ID認証情報が記録されているエリアブロック制御盤25に、事前精算後機22から受信したID認証情報を送信する。
中央情報管理制御盤31には、エリアブロック制御盤アドレステーブルが備えられており、エリアブロック制御盤25が管理する駐車エリアに設定された駐車エリア番号毎に、エリアブロック制御盤25のアドレスが管理されている。
また、ID認証情報には、エリアブロック制御盤25が管理している駐車エリアに設定された駐車エリア番号が記録されている。
よって、ID認証情報の駐車エリア番号と、エリアブロック制御盤アドレステーブルとから、エリアブロック制御盤25のアドレスを特定可能となる。
25. エリアブロック制御盤処理
中央情報管理制御盤31から、事前精算後の情報に更新されたID認証情報を受信したエリアブロック制御盤25は、ID認証情報受信後、エリアブロック制御盤25のID認証情報部から、受信したID認証情報の駐車券番号と認証数の組が同じID認証情報を検索し、受信したID認証情報を上書きする。
結果、事前精算後に、中央情報管理制御盤31およびエリアブロック制御盤25のID認証情報が更新される。
精算済みの場合は、精算済みフラグがONにされる。
また、割引サービス適用した事前精算した場合には、割引適用フラグがONされ、割引サービス適用終了時刻に受信したID認証情報の割引サービス適用終了時刻が記録される。
以上のように、この駐車場の事前精算方法によれば、駐車場に入場してから事前精算するまでに、複数回の認証が行われても、正規利用と不正利用を判断して予め設定した料金体系に基づくサービス料金を適用した駐車料金や不正利用に対するサービス料金を適用しない駐車料金を事前精算で徴収することができる。
なお、上記実施の形態では、駐車券を用いて事前精算する場合を例に説明したが、利用者個人の所有するカードなどを用いて事前精算するようにすれば、利用者が駐車券を保管する必要もなく一層容易に事前精算することができ、駐車場の管理者も駐車券の発行のための準備や駐車券の回収の必要もなく、管理が容易になる。
例えば、利用者所有媒体を用いて駐車場を管理する場合、利用者所有媒体の識別情報を読み取り、読み取った識別情報にID番号を関連付けて記録し、利用者所有媒体の識別情報を読み取る毎に、識別情報に関連付けたID番号によって、ID情報、ID認証情報、リンクID情報を検索可能とする。この結果、利用者所有媒体を用いて駐車場を管理できるようになる。あるいは、利用者所有媒体にID番号を記録し、利用者所有媒体を用いて駐車場を管理できるようにしても良い。
また、利用者所有媒体としては、利用者が所有しているカード、クレジットカードなどの会員カードだけでなく、JRで使われているスイカカード、ICチップなどを有するIC機能つきカード、携帯電話、IC機能つき免許証などの、識別できる番号や情報を備えるものであれば良い。
この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態が適用される駐車場の概略配置図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかるID情報部およびID情報のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかるID認証情報部およびID認証情報のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる静的車室情報部および静的車室情報のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかるリンクID情報部およびリンクID情報のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかるエリア料金体系テーブルおよび駐車エリア料金体系のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる車室料金体系テーブルおよび車室料金体系のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる在車センサアドレステーブルおよび在車センサアドレス情報のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかるエリアブロック制御盤アドレステーブルおよびエリアブロック制御盤情報のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる許容車室テーブルおよび許容車室情報のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる車室毎エリア番号テーブルおよび車室毎エリア番号情報のデータ構造の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる正規・不正利用の形態の一部に対する判断内容の前半の概略説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる正規・不正利用の形態の一部に対する判断内容の後半の概略説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる主認証処理の前半のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる主認証処理の後半のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる他許容車室番号設定処理のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる他有効許容車室の設定のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかるID認証情報(i)に基づく正規・不正判断処理のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる車室番号と入庫時刻の組構築処理および入庫時刻検索処理のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる車室A1,車室A2、車室A3と、各々の車室に車両B、C、Dが在車した状態の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかるエリアブロック制御盤が認証機から受信した信号内容の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる駐車券番号k1と認証数(i+1)の組に関する信号を受信後に、エリアブロック制御盤がID認証情報(i+1)を構築した後のID認証情報部の概容の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる駐車券番号k1と認証数(i+1)の組に関する信号を受信後に、エリアブロック制御盤が静的車室情報の更新を終えた後の静的車室情報部の概容の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる静的車室情報部から、車室番号A2、車室番号A1、車室番号A3に関連付けられた全ての駐車券番号と認証数の組の集合(ID認証集合Q)の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる図4−5から重複した駐車券番号と認証数の組を取り除いた駐車券番号と認証数の組の集合(ID認証集合T)の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかるID認証集合Tに含まれる全ての駐車券番号と認証数の組毎に、駐車券番号と認証数の組に関連付けて、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として、他の駐車券番号と認証数の組を関連付けて記録したリンクID情報部の概容の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金の一例の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金の一例の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金の一例の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金の一例の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金の一例の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金の一例の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金の一例の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金の一例の説明図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる事前精算時ID認証情報不正判断の前半のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる事前精算時ID認証情報不正判断の後半のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる認証無しの事前精算処理のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる事前精算時ID認証情報不正判断処理のフロー図である。 この発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかる要素料金〈0〉算出処理のフロー図である。 従来の駐車場の概略説明図である。 従来の他の駐車場の概略説明図である。
符号の説明
10 駐車場
11 入口
12 入口ゲート用の在車検知センサ
13 入口ゲート開閉装置
14 入口ゲート
15 入口情報検出装置
16 出口
17 出口ゲート用の在車検知センサ
18 出口ゲート開閉装置
19 出口ゲート
20 出口情報検出装置
21 利用者出入口
22 事前精算機
23 車室
24 在車センサ
25 エリアブロック制御盤
26 認証機
30 中央管理システム
31 中央情報管理制御盤


Claims (8)

  1. 駐車スペースとなる1ないし複数の車室毎に異なる料金とする料金体系を設定し、駐車場の入場時にID番号を備えた駐車券を発行するとともに、入場時刻を付与し、前記車室への入庫により入庫時刻を取得するとともに、入庫後に利用者の申請によって1または複数の車室の番号と前記ID番号を関連付ける認証を行い、この認証を行う毎にその回数に1を加算して認証数とするとともに、この認証数と関連付けた認証の情報をID認証情報とし、事前精算時に精算時刻を設定し、前記ID認証情報に基づき駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする駐車場の事前精算方法。
  2. 前記ID認証情報に対し、要素料金算出開始時刻と要素料金算出終了時刻とを設定して要素料金を算出し、算出した全ての要素料金を加えて前記駐車料金とするようにしたことを特徴とする請求項1記載の駐車場の事前精算方法。
  3. 前記ID認証情報ごとに、前記料金体系に基づく割引サービスを適用した場合に、この割引サービスを適用した記録と、割引サービス適用終了時刻と、要素料金算出開始時刻とを記録して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の駐車場の事前精算方法。
  4. 前記料金体系に基づく割引サービスが適用された前記ID認証情報について、事前精算の再精算時に不正と判断した場合には、不正料金を算出して前記駐車料金とするようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
  5. 前記不正料金を算出した事前精算済みの前記ID認証情報について、不正料金支払い後は割引料金の適用がないと記録して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
  6. 前記ID認証情報の認証数と認証回数とが等しく、当該ID認証情報に関連付けられた全ての車室で出庫が記録されていた場合には、不正と判断して駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
  7. 前記ID認証情報の認証数が認証回数より少なく、このID認証情報に不正の記録がされていた場合には、不正と判断して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
  8. 前記駐車券の発行に代え、利用者所有の識別媒体の読み込みにより前記ID番号を付与して前記事前精算をするようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。


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