JP4514107B2 - 駐車場の事前精算方法 - Google Patents
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Description
[I] 事前精算が行われる駐車場の設備の概要
図1はこの発明の駐車場の事前精算方法の一実施の形態にかかり、駐車券を用いて事前精算を行う場合に適用した駐車場の概略配置図である。
そこで、このような不正利用をシステム上防止するため、次のようにして認証およびその管理を行うようにする。
この駐車場管理システムでは、複数回の認証が行われる場合を考慮し、駐車場に入場してから行った認証(i)の順番を示す値である認証数(i)を用いる。
例えば、車室812に予め設定された許容車室の集合を、車室812、813、814と想定する時、車室812に設定された許容車室の集合において、自車室は車室812であり、他許容車室は、車室813と車室814となる。
認証機26が「許容車室」を認識後、認識した1又は複数の「許容車室」から「有効許容車室」が設定される。
上述したように、いずれの利用者の申請によっても、有効許容車室を設定可能である。
次に、事前精算時に料金体系に基づく割引サービスを適用するか否かの判断に必要となるこの駐車場管理システムで想定される正規・不正利用の形態について、まず一車室を管理する場合を説明した後、複数車室を管理する場合を、図3-1および図3-2に示す各場合で説明する。
なお、図3-1および図3-2においては、事前精算と出場に関しては、認証回数と等しい値の認証数(i)に関連するID認証情報(i)に基づく正規・不正判断についてのみ説明してある。
No.1は、正規利用者(1)の駐車券番号(1)に車室番号Xの車室が関連付けられる認証(i)が成立した場合の、正規な駐車場利用を表している。
入庫◇をし、認証(i)▽をし、事前精算■をし、出庫◎をし、出場▼をした場合を実線によって表す。また、入庫◇をし、認証(i)▽をし、事前精算■をし、出庫◎をした後に、新たな入庫◇2をし、新たな認証(i+1)▽2が成立した場合を、実線と点線によって表す。
入庫◇をし、認証(j)▽をし、事前精算■をし、出庫◎をし、出場▼した場合を実線によって表す。また、入庫◇をし、認証(j)▽をし、事前精算■をし、出庫◎をし、入庫◇2をし、認証(j+1)▽2が成立した場合を、実線と点線によって表す。
不正利用者の駐車券番号を駐車券番号(10)とし、認証数を認証数(K)とする。また、図3-1および図3-2のNo.4〜No.6では、No.3において、正規利用者(1)が利用している車室の車室番号Xを認証機26の入力装置に入力し、不正な認証(k)が成立したことを前提とする。加えて、No.3〜No.6における不正利用者を不正利用者Aとする。
なお、図3-1および図3-2のNo.3に示す通り、入庫後認証猶予時間経過後は、システム上、正規利用者と不正利用者のいずれも認証不能となる。
ここで、次認証フラグ(k)がOFFとは、次の認証がないことを表すもので、ID認証情報部のID認証情報jにONまたはOFFが記録される。
ここで、車室集合Bは、ID番号xと認証数(i)に関連する有効許容車室の集合を指す。
なお、有効次認証時刻(i)とは、認証数(i)に関連するID認証情報(i)に記録された有効次認証時刻を指す。
No.4では、正規利用者(1)が出庫◎していないため、全車室出庫フラグ(k)はOFFとなっている。結果、精算■b4は不正と判断しない。
ここで、出庫フラグ(i)とは、認証数(i)に関連するID認証情報(i)に記録された出庫フラグのことを指し、ID認証情報(i)に関連した車室において、出庫が確認された場合、出庫フラグがONにされる。
また、全車室出庫フラグ(i)とは、認証数(i)に関連するID認証情報(i)に記録された全車室出庫フラグを指し、ID認証情報に関連した全ての車室で出庫が確認された場合、全車室出庫フラグがONにされる。
ここでは、以下のA.B.C.の出場時の正規・不正判断で、前提として、ID認証情報(k)に関し割引サービスを適用した事前精算済み(料金体系を適用した精算)で、次認証フラグ(k)がOFFであるとする。
ここで、割引サービスを適用した事前精算(料金体系を適用した精算)とは、精算済みフラグ(K)と、割引適用フラグ(K)によって判別できる。精算済みフラグ(K)は、ID認証情報(K)が精算済みか否かを表すもので、ID認証情報(K)が精算済みの状態になると、精算済みフラグ(K)がONされる。一方、割引適用フラグ(K)は、ID認証情報(K)が料金体系を適用されたか否かを表すもので、ID認証情報(K)が割引サービスを適用された状態になると、割引適用フラグ(K)がONされる。よって、ID認証情報(K)が料金体系を適用した精算済みの場合は、精算済みフラグ(K)がON、割引適用フラグ(K)がONとなる。
この場合には、精算■b4と出場▼e4_1に示す通り、精算■b4で不正と判断されなくとも、正規利用者(1)が出庫◎する前に、不正利用者が出場▼e4_1しようとすると、ID認証情報(k)の次認証フラグ(k)がOFFで、精算後出庫フラグ(i)がOFFにより、不正と判断する。
ここで、車室集合Bは、ID認証情報(i)に関連する有効許容車室の集合を指す。
この場合には、精算■b4と出場▼e4_2に示す通り、精算■b4で不正と判断されず、さらに不正利用者が駐車場出口の出口情報検出装置に駐車券を投入し、ID認証情報(k)に関する正規・不正判断される前に、正規利用者(1)が出庫◎すると、ID認証情報(k)の精算後出庫フラグ(k)がONとなるので、不正と判断しない。不正を許容することになるが、本来の正規利用者を保護するためである。
No.4の精算■b4と出場▼e4_3に示す通り、精算後出庫フラグ(k)がONでも、精算■b4から出場▼e4_3までの時間が、精算後出場猶予時間を超過している場合、ID認証情報(k)に関する正規・不正判断で不正と判断しないが、精算後出場猶予時間を超過であることに対して不正と判断する。
精算■b5に対する事前精算時のID認証情報(k)の正規・不正判断において、正規利用者(1)が出庫した後、全車室出庫フラグ(k)がONとなり、かつID認証情報(k)の次認証フラグ(k)がOFFであるから、精算■b5を不正と判断し、割引サービスを適用しない通常料金の事前精算をする。
なお、四角の点線で囲まれた入庫◇2と認証▽2の組は、入庫後認証猶予時間以内の入庫◇2の車室に対する認証▽2のみを表す。
A.ID認証情報(k)の出庫フラグ(k)がOFFの場合。つまり、正規利用者(1)が出庫◎していない場合。
出庫せずに次の入庫を行うことはできないからである。
正規利用者が出場または次の認証を行なう可能性がある時間を経過した後の認証であるからである。
ここで、a6d6は、不正利用者Aが、入庫a6が発生した車室に対する認証d6を行う場合を表す。ただし、入庫してから入庫後認証猶予時間以内の認証d6のみを表す。
このa6d6_1は、正規利用者(1)が出庫◎する前のa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎する前のため、a6d6_1の認証d6を不正と判断する。
このa6d6_2は、正規利用者(1)が出庫◎する前の入庫a6と、正規利用者(1)が出庫◎した後の認証d6とから構成されるa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後の認証d6であり、加えて、正規利用者(1)が出場▼も次の認証▽2もしていないため、a6d6_2を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
このa6d6_3は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a6と認証d6とから構成されるa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後で、加えて、正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2をする前の入庫a6の車室に対する認証d6であるから、a6d6_3を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
このa6d6_4は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a6と認証d6とから構成されるa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2してからX分(次認証猶予時間)以内の入庫a6が発生した車室に対する認証d6であるため、a6d6_4を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
このa6d6_5は、正規利用者(1)が出庫◎した後の入庫a6と認証d6とから構成されるa6d6を表す。
正規利用者(1)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a6が発生した車室に対する認証d6であるため、a6d6_5を不正と判断する。
正規利用者の次認証が行われることはなく、それにも拘らず認証が行われる場合であるからである。
なお、不正利用者Bの駐車券番号は、駐車券番号(20)である。また、ID認証情報(H)の次認証フラグ(H)はOFFとなっている。
No.8においては、次認証フラグ(H)がOFFで、正規利用者(1)も、正規利用者(2)も出庫◎していないから全車室出庫フラグ(H)はOFFである。
次認証フラグ(H)がOFFで、全車室出庫フラグ(H)がOFFのため、不正利用者Bの精算■b8を不正と判断しない。
正規利用者の利用の場合が含まれるからである。
以下のA.B.C.の 出場時における正規・不正判断では、前提として、ID認証情報(H)に関し割引サービスを適用した事前精算済みで、次認証フラグ(H)がOFFであるとする。
精算■b8と出場▼e8_1に示す通り、不正利用者Bが精算■b8で不正と判断されなくとも、正規利用者(1)が出庫◎する前に、不正利用者Bが出場▼e8_1しようとすると、ID認証情報(H)の次認証フラグ(H)がOFFで、精算後出庫フラグ(H)がOFFのため、出場▼e8_1を不正と判断する。
出庫されていないにも拘らず出場することになるからである。
精算■b8と出場▼e8_2に示す通り、不正利用者Bが精算■b8で不正と判断されなくとも、不正利用者Bが駐車場出口の出口情報検出装置に駐車券を投入し、ID認証情報(H)に関する正規・不正判断される前に、正規利用者(1)が出庫◎すると、ID認証情報(H)の精算後出庫フラグ(H)がONとなるため、出場▼e8_2を不正と判断しない。
正規利用者の出場である場合が含まれるからである。
精算■b8と出場▼e8_3に示す通り、精算後出庫フラグ(H)がONでも、精算■b8から出場▼e8_3までの時間が、精算後出場猶予時間を超過している場合、ID認証情報(H)に関する正規・不正判断で不正と判断しないが、精算後出場猶予時間を超過であることに対して不正と判断する。
事前精算から出場までの時間が長いことに対する料金徴収の必要があるからである。
なお、不正利用者の駐車券番号は、駐車券番号(20)である。また、ID認証情報(H)の次認証フラグ(H)はOFFとなっている。
No.9においては、正規利用者(2)が出庫していないため、全車室出庫フラグ(H)はOFFとなっている。この結果、精算■b9は、不正と判断しない。
正規利用者の精算である場合があるからである。
以下のA.B.C.の出場時における正規・不正判断は、前提として、ID認証情報(H)に関し割引サービスを適用した事前精算済みで、次認証フラグ(H)がOFFであるとする。
精算■b9と出場▼e9_1に示す通り、不正利用者Bが精算■b9で不正と判断されなくとも、正規利用者(2)が出庫◎する前に、不正利用者Bが出場▼e9_1しようとすると、ID認証情報(H)の次認証フラグ(H)がOFFで、精算後出庫フラグ(H)がOFFのため、出場▼e9_1を不正と判断する。
精算後に出庫せずに出場しようとすることになるからである。
精算■b9と出場▼e9_2で示す通り、不正利用者Bを精算■b9で不正と判断しない。加えて、不正利用者Bが駐車場出口の出口情報検出装置に駐車券を投入し、ID認証情報(H)に関する正規・不正判断される前に、正規利用者(2)が出庫◎すると、精算後出庫フラグ(H)がONとなるため、不正利用者Bの出場▼b9_2を不正と判断しない。
正規利用者の出場である場合が含まれるからである。
精算■b9と出場▼e9_3に示す通り、精算後出庫フラグ(H)がONでも、精算■b9から出場▼e9_3までの時間が、精算後出場猶予時間を超過している場合、ID認証情報(H)に関する正規・不正判断で不正と判断しないが、精算後出場猶予時間を超過であることに対して不正と判断する。
事前精算後、出場までの時間が長いことに対する料金の徴収の必要があるからである。
出庫後に事前精算を行うことはないからである。
なお、四角の点線で囲まれた入庫◇2と認証▽2の組は、入庫後認証猶予時間以内の入庫◇2の車室に対する認証▽2のみを表す。
出庫せずに次の認証が必要となる場合はないからである。
C.出庫フラグ(H)がONであっても、正規利用者(2)が出庫◎し、出場▼あるいは認証(i+1)▽2をしてからX分経過した後、入庫◇2が発生した車室に対し認証(H+1)▽2を行う場合。
正規利用者の入庫と認証が生じる可能性のある時間を経過した後の認証であるからである。
この、No.11のa11d11は、不正利用者Bが、入庫a11が発生した車室に対する認証d11を行う場合を表す。ただし、入庫してから入庫後認証猶予時間以内の認証d11のみを表す。
正規利用者(1)が出庫◎する前のため、a11d11_1の認証d11を不正と判断する。
出庫せずに次認証が生じる場合はないからである。
正規利用者(1)が出庫◎した後の認証d11であり、加えて、正規利用者(1)が出場▼も次の認証▽2もしていないため、a11d11_2を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合がある。
正規利用者(1)が出庫◎した後で、加えて、正規利用者(1)が出場▼あるいは次の認証▽2をする前の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるから、a11d11_3を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合がある。
正規利用者(1)が出庫◎した後であり、加えて、正規利用者(1)が出場▼、あるいは次の認証(i+1)▽2をしてからX分(次認証猶予時間)以内の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_4を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合がある。
正規利用者(1)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(1)が出場▼、あるいは次の認証(i+1)▽2してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_5を不正と判断する。
正規利用者の次認証が生じる可能性のある時間を経過した後の次認証であるからである。
正規利用者(1)が出庫◎し、出場▼、あるいは次の認証(i+1)▽2してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるが、正規利用者(2)が出庫◎した後のため、a11d11_6の認証d11を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
正規利用者(2)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(2)が出場▼、あるいは次の認証(j+1)▽2を行う前の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_7の認証d11を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
正規利用者(2)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(2)が出場▼あるいは次の認証▽2してからX分(次認証猶予時間)以内の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_8の認証d11を不正と判断しない。
正規利用者の次認証である場合が含まれるからである。
正規利用者(2)が出庫◎した後であり、加えて正規利用者(2)が出場▼、あるいは認証(j+1)してからX分(次認証猶予時間)経過後の入庫a11が発生した車室に対する認証d11であるため、a11d11_9の認証d11を不正と判断する。
正規利用者の次認証が行われる可能性のある時間を経過した後の次認証であるからである。
この理由は、事前精算後、関連付けられた車室で出庫がないにも関わらず、新たな認証することは明らかに不正と判断できるためである。
すなわち、正規利用者(1)が出庫し、出場▼あるいは認証(i+1)▽2をしてから、X分経過以内の入庫◇2が発生した車室に対する認証▽2行う時、認証(H+1)を行う時のID認証情報(H)の正規・不正判断において、精算済みフラグ(H)がONかつ割引適用フラグ(H)がONかつ精算後出庫フラグ(H)がOFFの場合、認証(H+1)を不正と判断する。
この場合には、No.11におけるa11d11_3の認証d11を不正と判断しなかった。しかし、精算■b12した後のa11d11_3の認証d11は、認証(H+1)を行う時のID認証情報(H)の正規・不正判断において、割引サービスを適用された精算後の出庫記録がないため不正と判断する。
正規利用者の出庫は、割引サービスを適用されたこの精算後の出庫だからである。
この場合には、No.11におけるa11d11_4の認証d11を不正と判断しなかった。しかし、精算■b12した後のa11d11_4の認証d11は、認証(H+1)を行う時のID認証情報(H)の正規・不正判断において、割引サービスを適用された精算後の出庫記録がないため不正と判断する。
正規利用者の出庫は、割引サービスを適用された精算後の出庫だからである。
なお、ID認証情報(t)を無効とすることは、ID認証情報(t)を不正と判断したと同じとする
以上のような正規利用および不正利用の判断を行うことで、この駐車場管理システムでは、複数回の認証が行われる場合でも、これらを管理できるとともに、車室集合に対しても管理でき、事前精算時には、正規利用者は料金体系に応じた料金で利用でき、不正利用者に対しては、料金体系に応じた割引サービスを適用しない通常の駐車料金を徴収することができる。
次に、このような正規利用および不正利用などの判断を行うために必要な具体的なデータの構築およびその処理方法について説明する。
まず、認証処理について説明するが、ここでは、図4−1〜図4−6に基づき、駐車券を利用する場合を例に説明をする。
認証処理においては、既に説明したように、ID認証情報(i)とリンクID情報(i)の構築、および静的車室情報とリンクID情報の更新を行う。
図4−1および図4-2に示すように、利用者が、駐車場内に設置された認証機26の情報読み書き装置に駐車券を投入し、認証処理を開始する。
すると、認証機26では、少なくとも駐車券番号を含む駐車券情報を読み取り後、第一に、認証時刻の設定を行う。
認証機26は、ID情報リクエストと読み取った駐車券番号と認証機アドレスを、エリアブロック制御盤25を介し、中央情報管理制御盤31に送信する。
ID情報リクエストと読み取った駐車券番号と認証機アドレスを受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID情報部より、受信した駐車券番号に関連するID情報を検索し、検索したID情報を、受信した認証機アドレスを有する認証機26へ送信する。
この結果、認証機26は、読み取った駐車券番号に関連するID情報を取得できる。
取得したID情報に含まれる認証回数により、駐車場入場後最初の認証であるか否かを確認する。
認証回数=0の時は、駐車場入場後最初の認証と判断する。
認証回数≠0の時は、駐車場入場後最初の認証ではないと判断する。
そして、駐車場入場後最初の認証と判断した場合、車室番号入力を指示する一方、駐車場入場後最初の認証ではないと判断した場合は、ID認証情報の取得処理を行う。
なお、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませるだけの利用者の申請をする場合は、車室番号の入力を指示しない代わりに、予め設定された1又は複数の許容車室番号のいずれか1つを入力車室番号に設定する。
また、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力する利用者の申請を行う場合には、車室番号の入力を指示しない代わりに、「申請用車室集合記号」を入力するように指示する。
認証回数≠0の場合、取得したID情報より、認証回数と等しい値の認証数である認証数(i)と組にされた駐車エリア番号を検索する。
検索された駐車エリア番号は、ID認証情報(i)の記録されたエリアブロック制御盤25の管理する駐車エリアに設定された番号である。
検索後、検索した駐車エリア番号と、エリアブロック制御盤アドレステーブルとに基づき、ID認証情報(i)が記録されたエリアブロック制御盤25のエリアブロック制御盤アドレスを特定する。
そして、このID認証情報(i)取得後、車室番号の入力を指示する。
なお、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませ、認証機26の入力装置に「申請用車室集合記号」を入力する利用者の申請を行う場合には、車室番号の入力を指示しない代わりに、「申請用車室集合記号」を入力するように指示する。
車室番号が入力された認証機26は、認証機26内の車室毎エリア番号テーブルから、入力された車室番号に設定された駐車エリア番号を読み取る。
なお、認証機26の情報読み書き装置に駐車券の情報を読み込ませるだけの利用者の申請をする場合は、認証機26内の車室毎エリア番号テーブルから、既に設定した入力車室番号に設定された駐車エリア番号を読み取る。
この結果、利用者が入力した車室番号に関連する静的車室情報が記録されたエリアブロック制御盤25のアドレスを取得できる。
入力された車室番号に関連する静的車室情報が記録されているエリアブロック制御盤25のアドレスを読み取り後、認証機26は、他許容車室番号設定処理を行う。
エリアブロック制御盤25は、認証機26から入庫時刻リクエストと許容車室番号の集合とを受信後、入庫時刻検索処理を開始する。
許容車室が空車の場合には、入庫時刻の所に0が記録される。
実際には、図5に示すように、処理が行れ、まず、入力車室番号に関連付けられた入庫時刻を検索し、入力車室番号と入庫時刻の組を作る。
この結果、受信した入力車室番号と入庫時刻の組、受信した他許容車室番号(1)と入庫時刻の組、受信した他許容車室番号(2)と入庫時刻の組、・・・・・受信した他許容車室番号(k)と入庫時刻の組が作られる。
認証機26は、許容車室番号と入庫時刻の組を全て受信した後に、図4−1および図4-2に示すように、入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断を行う。
入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断は、第一に、入力車室番号に組にされた入庫時刻が、空車か否かを確認する。
入庫時刻に0が記録されている場合は、空車とし、不正と判断する。
この不正と判断された場合は、車室番号の入力やり直しを指示する。
次に、読み取った入庫時刻に0が未記録の場合、在車と判断し、設定した認証時刻と入力車室番号に組にされた入庫時刻との差が入庫後認証猶予時間以内か否かを確認する。
認証時刻と入庫時刻との差が入庫後認証猶予時間を超過の時は、不正と判断し、車室番号の入力やり直しを指示する。
実際には、図4−4に示すように、処理が行われ、入力車室番号の入庫後認証猶予時間に関する認証可否判断では、time1に入力車室番号と入庫時刻の組の入庫時刻を代入(time1←入庫時刻)し、time2に認証時刻を代入(time2←認証時刻)し、time3にtime2からtime1を差し引いた値を代入(time3←time2-time1)し、time4に入庫後認証猶予時間を代入(time4←入庫後認証猶予時間)する。
入庫時刻の値が0である場合、不正フラグをONして処理を終了する。
一方、入庫時刻の値が0でない場合、time3とtime4の大小を比較する。
time3>time4の時は、time2(認証時刻)とtime1(入庫時刻)との差が、time4(入庫後認証猶予時間)より大きいことを意味するので、不正と判断し、不正フラグをONにして処理を終了する。
なお、time3≦time4の場合は、不正ではないと判断し処理を終了する。
また、不正ではないと判断した場合、入力車室番号は、有効許容車室番号の1つとなる。
そして、不正フラグがONである場合は、利用者が入力した車室が認証不能と判断し、利用者に車室番号の入力やり直しを指示する。
一方、不正フラグがOFFである場合、有効入庫時刻(i+1)の設定を行う。
利用者が入力した車室(入力車室番号に関する車室)あるいは設定した入力車室番号に関する車室の認証可否判断において不正と判断されない場合は、図4−1および図4-2に示すように、有効入庫時刻(i+1)を入力車室番号に組にされた入庫時刻に設定(有効入庫時刻(i+1)←入力車室番号に組にされた入庫時刻)する。
有効許容車室の内、入力車室番号に該当する車室を除いた有効許容車室を、他有効許容車室という。ここでは、他有効許容車室の設定について説明する。
エリアブロック制御盤25から受信した全ての他許容車室番号と入庫時刻の組毎に、認証時刻と他許容車室番号に組にされた入庫時刻との差が、入庫後認証猶予時間以内であるか否かを確認する。
入庫後認証猶予時間以内である場合、他許容車室番号を他有効許容車室番号とする(他有効許容車室番号←他許容車室番号)。
(1) iを1加算(i←i+1)する。
(2) time1に、他許容車室番号と入庫時刻の組(i)の入庫時刻を代入する。
(3) time2に、認証時刻を代入する。
(4) time3に、time2からtime1を差し引いた値を代入する。
(5) time4に、入庫後認証猶予時間を代入する。
(6) time1=0か否かを確認する。time1≠0の場合、(7)の処理を行う。time1=0の場合、(8)の処理を行う。
(7) time3とtime4の大小を比較する。time3≦time4の時、認証時刻から他許容車室番号と入庫時刻の組(i)の入庫時刻を差し引いた値が、入庫後認証猶予時間以内と判断し、jを1加算(j←j+1)し、他有効許容車室番号(j)に他許容車室番号と入庫時刻の組(i)の他許容車室番号を代入し、(8)の処理を行う。time3>time4の場合は(8)の処理を行う。
(8) iとkの値を比較し、i<kの場合は、(1)に戻って同様の処理を繰り返す。i=kの場合は、受信した全ての他許容車室番号と入庫時刻の組(X)について処理を終了したと判断し、他有効許容車室の設定処理を終了する。
他有効許容車室の設定後、以下の(1)、(2)、(3)のいずれか1つの条件を満たす場合、認証数(i+1)を認証回数に1加算した値に設定(認証数(i+1)←認証回数+1)し、あるいは(認証数(i)+1)に設定(認証数(i+1)←認証数(i)+1)し、認証時刻(i+1)を認証時刻に設定(認証時刻(i+1)←認証時刻)する。
(2) ID認証情報(i)の正規・不正判断において正規と判断された場合
(3) ID認証情報(i)の正規・不正判断において不正と判断されたがID認証情報 (i)を無効とした場合
11. ID情報作成処理
認証数(i+1)および認証時刻(i+1)設定後は、ID情報の作成に関する処理を行う。
認証機26は、認証後ID情報更新指令、駐車券番号、認証数(i+1)と駐車エリア番号の組、認証機アドレスを、エリアブロック制御盤25を介し、中央情報管理制御盤31へ送信する。
認証後ID情報更新指令、駐車券番号、認証数(i+1)と駐車エリア番号の組、認証機アドレスを受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID情報部より、駐車券番号に関連したID情報を検索し、認証回数を受信した認証数(i+1)に設定(認証回数←認証数(i+1))する。
その後、検索したID情報に、受信した認証数(i+1)と駐車エリア番号の組を、認証数(i+1)と駐車エリア番号の組(k+1)として記録する。
ID情報の作成に関する処理終了後、ID認証情報(i+1)、リンクID情報(i+1)の構築、及び静的車室情報、リンクID情報の更新に関する処理を行う。
認証機26は、認証機26内の車室毎エリア番号テーブルより、入力車室番号に設定された駐車エリア番号を読み取る。この駐車エリア番号は、エリアブロック制御盤25が管理する駐車エリアの駐車エリア番号である。
したがって、エリアブロック制御盤アドレステーブルから、読み取った駐車エリア番号に設定されたエリアブロック制御盤アドレスを読み取ることにより、入力車室番号に関連する静的車室情報が管理されているエリアブロック制御盤25のエリアブロック制御盤アドレスを特定する。
特定したエリアブロック制御盤アドレスを有するエリアブロック制御盤25に、認証処理指令、駐車券番号と認証数(i+1)の組、有効入庫時刻(i+1)、入力車室番号に設定された駐車エリア番号(駐車エリア番号)、入力車室番号、他有効許容車室番号を送信する。
エリアブロック制御盤25は、認証処理指令、駐車券番号と認証数(i+1)の組、有効入庫時刻(i+1)、入力車室番号に設定された駐車エリア番号(駐車エリア番号)、入力車室番号、他有効許容車室番号を受信後、データ構築を開始する。
ここで、認証機26から受信した駐車券番号と認証数(i+1)を、各々、受信駐車券番号、受信認証数(i+1)とする。
1).ID認証情報(i+1)の構築
エリアブロック制御盤25は、エリアブロック制御盤25内のID認証情報部に、受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組に関連付けて、有効入庫時刻(i+1)、駐車エリア番号、入力車室番号、他有効許容車室番号を記録する。
他有効許容車室番号を記録する時は、他有効許容車室番号(1)、他有効許容車室番号(2)、・・・、他有効許容車室番号(k)、・・・と、他有効許容車室番号が番号で管理可能に記録される。
2).静的車室情報の構築
エリアブロック制御盤25の静的車室情報部から、受信した入力車室番号に関連した静的車室情報を検索する。
検索後、検索した静的車室情報に記録された駐車券番号と認証数の組の数を数えてjに代入する。
この後、エリアブロック制御盤25の静的車室情報部から、受信した全ての他有効許容車室番号毎に、他有効許容車室番号に関連した静的車室情報を検索し、検索した静的車室情報に記録された駐車券番号と認証数の組の数を数えてjに代入し、受信駐車券番号と認証数(i+1)の組を、駐車券番号と認証数の組(j+1)として記録する。
エリアブロック制御盤25内の静的車室情報部より、受信した入力車室番号に関連付けられた駐車券番号と認証数の組を全て読み取り、集合Aに代入する。
次に、エリアブロック制御盤25内の静的車室情報部より、受信した全ての他有効許容車室番号毎に、他有効許容車室番号に関連付けられた駐車券番号と認証数の組を読み取り、集合Aに加算する。
この結果、集合Aには、静的車室情報部から、入力車室番号、他有効許容車室番号毎に読み取った全ての駐車券番号と認証数の組が収容される。
ただし、集合Aの中には、同一の駐車券番号と認証数の組が複数ある場合がある。
この結果、集合Aから重複した駐車券番号と認証数の組を取り除いた集合を構築できる。この構築した集合を、集合Bとする。
エリアブロック制御盤25は、エリアブロック制御盤25内のリンクID情報部に、受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組に関連付けて、全ての相異なるリンク駐車券番号とリンク認証数の組を記録する。
リンクID情報(i+1)構築後、リンクID情報更新処理を行う。
エリアブロック制御盤25内のリンクID情報部から、受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組に関連付けて構築したリンクID情報(i+1)に、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として記録された全ての駐車券番号と認証数の組毎に、駐車券番号と認証数の組に関連するリンクID情報を検索し、検索したリンクID情報から、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として記録された駐車券番号と認証数の組の数を数えてjに代入し、検索したリンクID情報に受信駐車券番号と受信認証数(i+1)の組を、リンク駐車券番号とリンク認証数の組として、番号で管理可能に記録する。
したがって、リンクID情報を更新した後も、リンクID情報にリンク駐車券番号とリンク認証数の組として記録された駐車券番号と認証数の組は、番号で管理可能となる。
リンクID情報(i+1)の構築と、リンクID情報の更新により、エリアブロック制御盤25内のリンクID情報部に、前述した集合Bに関連する全ての駐車券番号と認証数の組毎に、駐車券番号と認証数の組に関連付けて、リンク駐車券番号とリンク認証数として、他の駐車券番号と認証数の組を番号で管理可能に記録したリンクID情報が作成される。
この例では、図6−1に示すように、車室A1,車室A2、車室A3と、各々の車室に車両B、C、Dが在車した状態であるとし、次の(1)〜(8)の利用状況を想定している。
(2) 利用者Dが車室番号A3を入力して認証する(車室A3のみ、在車で入庫後認証猶予時間以内である)。
(3) 車室番号A1に利用者Bが入庫する。
(4) 車室番号A2に利用者Cが入庫する。
(5) 利用者Bが、車室番号を入力して認証する(車室A1、A2、A3のいずれも、在車で入庫後認証猶予時間以内である)。
(6) 利用者Cが、車室番号を入力して認証する(車室A1、A2、A3のいずれも、在車で入庫後認証猶予時間以内である)。
(7) 利用者Gが、車室番号を入力して認証する(車室A1、A2、A3のいずれも、在車で入庫後認証猶予時間以内である)。
(8) 車室番号A3において、入庫してから認証するまでに設けられた猶予時間が経過した。
次に、以上説明した構築されたデータに基づく事前精算について具体的に説明する。
この事前精算では、駐車場入場してから事前精算するまでに構築されるID認証情報(i)に基づいて要素料金算出開始時刻(Cal_start)と要素料金算出終了時刻(Cal_end)を設定し、要素料金算出開始時刻から要素料金算出終了時刻までの要素料金を算出する。そして、事前精算では、例えば図7―1〜図7−8に示すように、算出した全ての要素料金を足し合わせることで駐車料金が算出される。
さらに、図7−5中に示すように、不正要素料金(i)が用いられる。
また、図7−6ないし図7−8に示すように、これらの各要素料金を駐車場の使用状況に応じて種々組み合わせた要素料金が算出され、これらを加算することで駐車料金となる。
次に、事前精算時の実際の処理を、図8−1〜図8−5に基づき説明する。
ここでは、駐車券を用いる場合に限って説明するとともに、利用者が駐車券を事前精算機22の情報読み書き装置に投入した後から説明する。
事前精算機22は、図8−1および図8-2に示すように、少なくとも駐車券番号を含んだ駐車券情報を読み取った後、精算時刻を設定し、駐車料金を0と設定(駐車料金←0)する。
事前精算機22は、図8−1および図8-2に示すように、中央情報管理制御盤31へ、ID情報リクエスト指令、駐車券番号、事前精算機アドレスを送信する。
ID情報リクエスト指令、駐車券番号、事前精算機アドレスを受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID情報部より、受信した駐車券番号に関連付けられたID情報を検索する。
検索したID情報を、受信した事前精算機アドレスを有する事前精算機22へ送信する。
結果、事前精算機22は、ID情報を取得する。
中央情報管理制御盤31よりID情報を取得した事前精算機22は、図8−1および図8-2に示すように、ID認証情報リクエスト指令、駐車券番号、事前精算機アドレスを中央情報管理制御盤31へ送信する。
ID認証情報情報リクエスト指令、駐車券番号、事前精算機アドレスを受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID認証情報部より、駐車券番号に関連付けられた全てのID認証情報を検索する。
検索後、検索した全てのID認証情報を、受信した事前精算機アドレスを有する事前精算機22へ送信する。
結果、事前精算機22は、駐車券番号に関連する全てのID認証情報を取得する。
1又は複数のID認証情報を受信後、事前精算機22は、図8−1および図8-2に示すように、中央情報管理制御盤31より取得したID情報に含まれる認証回数が0か否かを確認する。
認証回数=0の場合、認証無しの事前精算処理を行う。
なお、認証無しの事前精算処理については21.で後述する。
認証回数≠0の場合には、認証有りと判断する。
認証有無の確認により認証があったと判断した後、図8−1および図8-2に示すように、中央情報管理制御盤31より取得したID情報に含まれる前精算時刻の記録の有無を確認し、初回精算か再精算かを判断する。
前精算時刻の記録がある場合には、再精算と判断し、事前再精算時ID認証情報不正判断処理を行う。
なお、この事前再精算時ID認証情報不正判断処理は23.で後述する。
一方、前精算時刻に精算時刻の記録が無い、あるいは初期値の場合、駐車場入場してから最初の事前精算と判断する。
次に、認証回数≠0で、前精算時刻の記録がなく初回精算と判断した後、図8−1および図8-2に示すように、要素料金(0)算出処理を開始する。
ここで、Cal_startを要素料金算出開始時刻、Cal_endを要素料金算出終了時刻とする。
ID情報において、認証回数≠0かつ、前精算時刻に精算時刻の記録が無い場合、要素料金(0)を算出すると判断する。
この要素料金(0)の算出処理は、図8−5に示すように、受信した全てのID認証情報の内、認証数(i)が最も大きいID認証情報(i)から、後述する条件4を満足するID認証情報(i)の検索を、認証数(i)を1減算しながら実行する。
なお、取得した全てのID認証情報(i)において、最大の認証数(i)は認証回数の値と等しい。
次に、XにID認証情報(j)を代入(X←ID認証情報(j))する。
この後、Cal_startにID情報に記録されていた入場時刻を代入(Cal_start←入場時刻)し、Cal_endにXに代入されたID認証情報(j)の有効入庫時刻(j)を代入(Cal_end←有効入庫時刻(j))する。
このとき、time1には、有効入庫時刻(j)から入場時刻を差し引いた値が設定されている。
各値設定後、要素料金(0)算出に用いるID認証情報の検索を行う。
まず、第一に、下記の条件1.〜条件5.の内、条件4を満足するID認証情報の検索を行う。
条件2. ID認証情報(i)は有効である。
条件3. ID認証情報(i)の有効入庫時刻(i)が式1を満足する。
有効入庫時刻(i)−入場時刻≦入場後入庫猶予時間 ・・・式1
条件4. 条件1と条件2と条件3の全てを満足するID認証情報(i)の内、認証数(i)が最大のID認証情報(i)のこと。
条件5. 条件1と条件2を全て満足するID認証情報(i)の内、認証数(i)が最小のID認証情報(i)のこと。
一方、前述した条件4を満足するID認証情報が検索されない場合、不正と判断され要素料金(0)に割引サービスが適用されない。
また、不正と判断された後に、前述した条件5を満足するID認証情報の検索を行う。
なお、要素料金(0)に割引サービスを適用する場合、要素料金(0)を無料とする割引サービスを適用するとしても良い。
条件4を満足するID認証情報の検索は、図8−5に示すように、まず、図中の点線の四角形で囲まれたS部(S部)のtime1とtime2を比較する所より開始する。
したがって、time1≦time2の条件が満足される時、ID認証情報(j)は前述した条件4を満足する。
S部のtime1とtime2の大小比較において,time1>time2となった場合は、認証数に相当するjの値を1減算しながら、上記した条件4を満足するID認証情報(j)を検索する処理を行う。
すなわち、S部のtime1とtime2の大小比較において、time1>time2であった場合、まず、jと1の値を比較する。
このjは、ID認証情報の認証数に相当する値で、上記した条件1を満足するために、jは1以上が必要となる。
この理由は、jを認証回数から1減算しながら、上記した条件2と条件3を共に満足するID認証情報(j)を検索したにも関わらず、上記した条件4を満足するID認証情報(j)が検索されなかったことを意味するからである。
なお、上記した条件5を検索する処理については後述する。
このj>1の場合、まず、jを1減算(j←j−1)し、XにID認証情報(j)を代入(X←ID認証情報(j))し、Cal_endにXに代入されたID認証情報(j)の有効入庫時刻(j)を代入し、time1にCal_endからCal_startを差し引いた値を代入(time1←Cal_end−Cal_start)する。
無効の場合には、上記した条件2を満足していないため、図8-5に示すように、jと1の値を比較する処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
有効の場合には、次に、図8−5の四角の点線で囲まれたT部(T部)のtime1とtime2の大小を比較する。
time1>time2の場合、上記した条件3を満足しないため、図8−5に示す通り、jと1の値を比較する処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
time1≦time2の場合には、上記した条件4を満足するため、図8−5のQ部に示すように、jより小さく1以上の認証数(k)を有するID認証情報(k)に対し、精算済みフラグ(k)をON、割引適用フラグ(k)をOFF、割引適用終了時刻(k)に0を記録する処理に進む。
図8−5に示すように、S部のtime1とtime2の大小比較後のjと1との比較において、認証数(i)に相当するjの値が1と等しくなった時に行われる処理である。
よって、この処理はj=1から始まる。
まず、Xに代入されたID認証情報(j)が有効か否かを確認する。
有効でない場合、まず、ID認証情報(j)の精算済みフラグ(j)をONし、割引適用フラグ(j)をOFFし、割引適用終了時刻(j)に0を記録する。
算出後、ID認証情報(0)の精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をOFF、割引適用終了時刻(0)に0を記録する。
こうして、上記した条件4を満足する有効入庫時刻(j)がない場合、上記した条件5を満足するID認証情報(j)を検索し、割引サービス適用しない要素料金(0)が算出可能となる。
上記した条件4を満足するID認証情報(i)が検索された場合、認証数(k)が、この条件4を満足するID認証情報(i)の認証数(i)より小さく、かつ1以上のID認証情報(k)に対し、割引サービスを適用しない精算済みであることが記録されていない。
Q部では、まず、kにjを代入(k←j)する。
この時のjは、条件4を満足するID認証情報(j)の認証数(j)である。
k=0の場合、認証数(k)が、条件4を満足するID認証情報(j)の認証数(j)より小さく、1以上であるID認証情報(k)に関し、割引サービス適用しない事前精算済みであることが未記録のID認証情報(k)が存在しないことを意味する。
次に、上記した条件4を満足するID認証情報(j)の正規・不正判断について説明する。
なお、該当のID認証情報(j)は、既にXに代入されている。
ID認証情報(j)の正規・不正判断は、通常、下記の(1)および(2)のように行われる。
ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数より小さく、認証(i+1)した時に、ID認証情報(i)が無効とされている、つまり無効フラグ(i)がONの場合は、不正と判断する。
認証(i+1)の時に、既に不正と判断され無効とされているので、事前精算時の正規・不正判断においても、不正と判断する。
なお、ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数より小さい場合、次認証フラグ(i)がONとなる。
ID認証情報(i)の認証数(i)が認証回数と等しく、ID認証情報(i)に関連付けられた全ての車室で出庫が確認されている、つまり、全車室出庫フラグ(i)がONである場合に不正と判断する。
認証(i+1)を行っていないにも関わらず、事前精算時に、ID認証情報(i)に関連付けられた全ての車室で出庫が確認された場合、不正と判断出来るからである。
ただし、この場合の条件4を満足するID認証情報(j)は、必ず有効である。
したがって、不正と判断されるのは、ID認証情報(j)の認証数(j)が認証回数と等しく、全車室出庫フラグ(j)がONの場合に限る。
なお、ID認証情報(j)の認証数(j)が認証回数と等しい値の場合、次認証フラグ(j)はOFFである。
不正と判断された場合は、要素料金(0)に割引サービスは適用しない。
また、認証数=0であるID認証情報(0)に関し、精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をOFF、割引適用終了時刻に0を記録する。
一方、不正と判断されない場合は、要素料金(0)に割引サービスを適用する。
また、認証数=0であるID認証情報(0)に関し、精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をON、割引適用終了時刻(0)にCal_endを記録する。
要素料金(0)算出後、駐車料金に要素料金(0)を加算した値を、新たな駐車料金として設定する。
なお、要素料金(0)加算前の駐車料金は0である。
駐車料金←駐車料金+要素料金(0)
8. 引数の引渡し
要素料金(0)算出し、駐車料金に要素料金(0)を加算後、要素料金(0)算出に用いた要素料金算出終了時刻に記録された有効入庫時刻(j)に関連するID認証情報(j)の認証数(j)と等しい値のjを、iに代入(i←j)する。
また、XにID認証情報(i)を代入(X←ID認証情報(i))する。
要素料金(0)算出後に算出する新たな要素料金は、要素料金(0)の要素料金算出終了時刻に代入された有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)によって、決定される。
なお、ID認証情報(i)は、上記した条件4あるいは条件5を満足しているため、必ず有効である。
次認証フラグ(i)がONの場合、要素料金(i)_αを算出すると判断する。
要素料金(0)算出後、要素料金(i)_α算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、要素料金(0)算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)である。
b. 要素料金算出終了時刻は、要素料金(0)算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)の有効出庫時刻(i)である。
次認証フラグ(i)がOFFの場合、要素料金(i)_γを算出すると判断する。
要素料金(0)算出後、要素料金(i)_γの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、要素料金(0)算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)である。
b. 要素料金算出終了時刻は、精算時刻である。
次に、要素料金(i)_α算出すると判断した後の処理を説明する。
図8−1および図8-2に示すように、Cal_startに有効入庫時刻(i)が代入(Cal_start←有効入庫時刻(i))されている。
また、次認証フラグ(i)がONより、Cal_endへ有効出庫時刻(i)を代入(Cal_end←有効出庫時刻(i))する。
要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻設定後は、Cal_startとCal_endと割引サービスとに基づき割引サービスを適用した要素料金(i)_αの算出を行う。
これは、要素料金(i)_α算出を判断した際、Xに代入されたID認証情報(i)は必ず有効、かつ次認証フラグ(i)がONとなっているから、不正でないと判断できるためである。
要素料金(i)_α算出後は、要素料金算出終了時刻に代入された有効出庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に対し、精算済みフラグ(i)をON、割引適用フラグ(i)をON、割引適用終了時刻(i)にCal_endを記録する。
要素料金(i)_α算出後、駐車料金に要素料金(i)_αを加算した値を、新たな駐車料金として設定する。
駐車料金←駐車料金+要素料金(i)_α
12. 要素料金(i)_α算出後新たな要素料金算出の判断
要素料金(i)_α算出後、要素料金(i)_α算出に用いた要素料金算出終了時刻である有効出庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に関し、下記の条件8を満足するID認証情報(i+k)の検索を行う。
条件7. 認証数(i+k)がID認証情報(i)の認証数(i)より大きい。
条件8. 条件6、条件7を満たすID認証情報(i+k)の内、認証数(i+k)が最も小さいID認証情報(i+k)
また、kを1加算しながら条件8を満足するID認証情報(i+k)を検索している際、無効のID認証情報(i+k)には、精算済みフラグ(i+k)をON、割引適用フラグ(i+k)をOFFにして、割引適用終了時刻(i+k)に0を記録する。
a. 要素料金算出開始時刻は、要素料金(i)_α算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効出庫時刻(i)である。
b. 要素料金算出終了時刻は、検索したID認証情報(i+k)の有効入庫時刻(i+k)である。
以上および図8−5に示したように、ID認証情報(i)に対して、条件8を満足するID認証情報(i+k)を検索することで、無効なID認証情報を不正であるとして無視することができる。
また、ID認証情報(i+k)は、ID認証情報(i)の次に有効なID認証情報である。
設定されている要素料金算出開始時刻と要素料金算出終了時刻に基づいて、割引サービスを適用しない要素料金(i)_βを算出する。
要素料金(i)_β算出後、駐車料金に要素料金(i)_βを加算した値を、新たな駐車料金として設定する。
駐車料金←駐車料金+要素料金(i)_β
なお、駐車料金設定後、図8−1および図8-2に示すように、ID認証情報(j)の認証数(j)に相当するjを、iに代入(i←j)し、XにID認証情報(i)を代入(X←ID認証情報(i))する。
要素料金(i−k)_β算出に用いた要素料金算出終了時刻である有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)によって、新たに算出する要素料金を設定する。
要素料金(i−k)_βの算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がONの時、要素料金(i)_αを算出すると判断する。
b. 要素料金算出終了時刻は、要素料金(i−k)_β算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)の有効出庫時刻(i)である。
要素料金(i−k)_βの算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がOFFの時、要素料金(i)_γを算出すると判断する。
要素料金(i−k)_βを算出後の要素料金(i)_γの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
b. 要素料金算出終了時刻は、精算時刻である。
図8−1および図8-2に示すように、要素料金(i−k)_βの算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に関し、次認証フラグ(i)がONのID認証情報(i)に関する処理を繰り返す内に、次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)が現れる。
そこで、次に、要素料金(i−k)_β算出に用いた要素料金算出終了時刻の有効入庫時刻(i)に関連するID認証情報(i)に関し、次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)に関する要素料金算出について記す。
次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)に対し、要素料金(i)_γを算出する。
要素料金(i)_γは、図8−1および図8-2に示すように、要素料金算出終了時刻が精算時刻の要素料金である。
よって、ID認証情報(i)がOFFなので、全車室出庫フラグ(i)がONの時に不正と判断され、要素料金算出開始時刻と、要素料金算出終了時刻に基づいた割引サービスを適用しない要素料金(i)_γが算出される。
一方、全車室出庫フラグ(i)がOFFの時、不正と判断されないので、要素料金算出開始時刻と、要素料金算出終了時刻と割引サービスとに基づいた割引サービスを適用した要素料金(i)_γが算出される。
18−1. ID認証情報(i)に対する処理
割引サービスを適用しない要素料金(i)_γの算出後、認証数(i)が認証回数と等しいID認証情報(i)、つまり次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)に関し、精算済みフラグ(i)をONにする。
一方、割引サービスを適用した要素料金(i)_γの算出後、認証数(i)が認証回数と等しいID認証情報(i)に関し、つまり次認証フラグ(i)がOFFであるID認証情報(i)に関し、精算済みフラグ(i)をON、割引適用フラグ(i)をON、割引適用終了時刻に要素料金(i)_γの算出に用いた要素料金算出終了時刻を記録する。
ID認証情報(i)に対する処理後、駐車料金に要素料金(i)_γを加算した値を、新たな駐車料金として設定する。
駐車料金←駐車料金+要素料金(i)_γ
(1) 前精算時刻
図8−1および図8-2に示すように、事前精算処理において設定した精算時刻を、前精算時刻として設定(前精算時刻←精算時刻)する。
不正要素料金算出フラグに関する処理終了後、次認証フラグ(i)がOFFのID認証情報(i)の認証数(i)を精算済み認証数に設定(精算済み認証数←認証数(i))する(あるいは、中央情報管理制御盤31から受信したID情報に記録された認証回数を精算済み認証数に設定する)。
不正要素料金算出フラグに関する処理終了後に精算済み認証数を設定するのは、不正要素料金算出フラグに関する処理において、中央情報管理制御盤31から受信したID情報の精算済み認証数を用いるためである。
要素料金(i)_γを算出し、前精算時刻を設定し、駐車料金支払いを確認し、不正要素料金算出フラグに関する処理を終了し、精算済み認証数を設定した後は、中央情報管理制御盤31のID情報を更新する必要がある。
そこで、事前精算機22は、中央情報管理制御盤31に、精算後ID情報更新指令、駐車券番号と前精算時刻と精算済み認証数とを含むID情報を送信する。
実際には、図8−1および図8-2に示すように、不正要素料金算出フラグに関する処理終了後、精算済み認証数をNum_Cash_endに設定した後に、駐車券番号、精算済み認証数、前精算時刻等を含んだID情報を中央情報管理制御盤31に送信する。
ID情報を受信した中央情報管理制御盤31は、受信したID情報を、中央情報管理制御盤31のID情報部の該当するID情報に上書きする。
ここで、該当するID情報とは、受信したID情報に含まれる駐車券番号と同じ駐車券番号を含むID情報を指す。
ID情報に加え、事前精算時に新たに情報が更新されたID認証情報についても、中央情報管理制御盤31とエリアブロック制御盤25のID認証情報を更新しなければならない。
そこで、ID情報送信後、事前精算機22は、精算後ID認証情報更新指令と、精算結果を反映した全てのID認証情報とを中央情報管理制御盤31に送信する。
ここで、該当ID認証情報とは、受信したID認証情報に含まれる駐車券番号と認証数の組を有するID認証情報を指す。
次に、図8−3に示すように、認証無しの事前精算処理について説明する。
認証無しの事前精算処理は、図8−1および図8-2において、ID情報に含まれる認証回数が0(認証回数=0)の場合に行われる処理を指す。
認証無しの事前精算処理においては、まず、ID情報に前精算時刻が含まれているか否かを確認する。すでに精算済みであれば、前精算時刻が記録されている。
前精算時刻が記録されていない場合、要素料金算出開始時刻(Cal_start)に入場時刻を代入(Cal_start←入場時刻)し、要素料金算出終了時刻(Cal_end)に精算時刻を代入(Cal_end←精算時刻)する。
次に、Cal_startとCal_endとに基づき割引サービス適用しない通常の要素料金(0)_Aを算出する。
要素料金(0)_A算出後、ID認証情報(0)の精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をOFF、割引適用終了時刻(0)に0を記録(割引適用終了時刻←0)する。
続いて、駐車料金に要素料金(0)_Aを加算した値を新たな駐車料金に設定(駐車料金←駐車料金+要素料金(0)_A)し、Num_Cash_endに0を代入(Num_Cash_end←0)する。
なお、要素料金(0)_A加算前の駐車料金は0である。
前精算時刻が記録されている場合、要素料金算出開始時刻(Cal_start)に前精算時刻を代入(Cal_start←前精算時刻)し、要素料金算出終了時刻(Cal_end)に精算時刻を代入(Cal_end←精算時刻)する。
次に、Cal_startとCal_endとに基づき割引サービスを適用しない通常の要素料金(0)_Bを算出する。
要素料金(0)_Bを算出後、ID認証情報(0)の精算済みフラグ(0)をON、割引適用フラグ(0)をOFF、割引適用終了時刻(0)に0を記録(割引適用終了時刻←0)する。
続いて、駐車料金に要素料金(0)_Bを加算した値を新たな駐車料金に設定(駐車料金←駐車料金+要素料金(0)_B)し、Num_Cash_endに0を代入(Num_Cash_end←0)する。
なお、要素料金(0)_B加算前の駐車料金は0である。
図8−1および図8-2中の■に示すように、認証無しの事前精算終了後は、要素料金(i)_γ算出後に記した処理を行う。
再精算処理と不正要素料金(i)算出処理について、図8−4により説明する。
なお、不正要素料金(i)算出処理は、再精算処理の一部とする。
事前再精算ID認証情報不正判断処理は、図8−1および図8-2において、認証回数≠0で、ID情報に前精算時刻が記録されている場合に行われる処理を指す。
第1に、図8−4に示すように、iにID情報に含まれる精算済み認証数を代入(i←精算済み認証数)する。
次に、XにID認証情報(i)を代入(X←ID認証情報(i))し、Xに代入されたID認証情報(i)から再精算処理を開始する。
この理由は、既に前回の事前精算によって、精算済み認証数から1差し引いた値以下の認証数を有するID認証情報については、正規・不正判断が終了しているためである。
(1) 精算済みフラグ(i)がONである。
(2) 認証数(i)=精算済み認証数
再精算処理は、まず、ID認証情報(i)の次認証フラグ(i)がOFF、かつ精算後出庫フラグ(i)がONの場合、精算後出庫フラグ(i)をONからOFFへ設定変更する。
この理由は、認証(i)に関し、新たな認証(i+1)が成立していなく、加えて事前精算機22で再精算していることより、精算後出庫フラグ(i)がONにされたのは、再精算しようとしている利用者とは別の利用者が出庫したと判断出来るためである。
精算後出庫フラグの処理終了後は、精算済みフラグ(i)がON、割引適用フラグ(i)がON、認証数(i)=精算済み認証数のID認証情報(i)に関して、不正要素料金(i)算出の正規・不正判断が行われる。
割引サービスが適用されていない場合、図8−4に示すように、不正要素料金(i)算出の正規・不正判断は行われない。
一方、既に説明したID認証情報(i)の正規・不正判断の方法によって、ID認証情報(i)が不正と判断された場合、不正要素料金(i)が算出される。
不正要素料金(i)を算出後、不正要素料金算出フラグをONにする。
不正要素料金算出フラグは、図8−1および図8-2に記された不正要素料金算出フラグと同じフラグである。
不正要素料金(i)算出後の処理については、以下に説明する。
不正要素料金(i)算出後、駐車料金に不正要素料金(i)を加算した値を、新たな駐車料金に設定する。
なお、不正要素料金(i)加算前は、駐車料金は0である。
駐車料金←駐車料金+不正要素料金(i)
図8−1および図8-2に示すように、不正要素料金算出フラグがONの場合における処理は、不正要素料金(i)が算出されたID認証情報(i)の、割引適用フラグ(i)をOFFにして、割引適用終了時刻に0を記録する処理を指す。
本処理を行う理由は、駐車料金と共に、算出された不正要素料金も支払われた後は、不正要素料金(i)が算出されたID認証情報(i)は、割引サービスが適用されない状態となるためである。
図8−1および図8-2に示すように、不正要素料金算出フラグがONの場合、jに精算済み認証数を代入(j←精算済み認証数)し、XにID認証情報(j)を代入(X←ID認証情報(j))する。
次に、Xに代入されたID認証情報(j)の割引適用フラグ(j)をOFFとし、割引適用終了時刻(j)に0を記録する。
精算済みフラグ(i)がON、かつ認証数(i)が精算済み認証数と等しいID認証情報(i)において、未精算部分の要素料金を算出するために、要素料金算出開始時刻を、前精算時刻に設定する。
この処理は、ID認証情報(i)に割引サービスを適用されている場合は、不正要素料金(i)算出の正規・不正判断後に行われる。
要素料金算出開始時刻を前精算時刻に設定した後に、算出する要素料金を決定する。
算出すべき要素料金は、精算済みフラグ(i)がONで、認証数(i)が精算済み認証数と等しいID認証情報(i)の次認証フラグ(i)によって決定される。
次認証フラグ(i)がONの場合、認証数(i)<認証回数となる。
また、次認証フラグ(i)がOFFの場合、認証数(i)=認証回数となる。
次認証フラグ(i)がONの場合には、ID認証情報(i)が有効か無効かによって算出する要素料金が決定される。
(1) ID認証情報(i)が有効の場合
図8−1および図8-2に示すように、次認証フラグ(i)がONで、ID認証情報(i)が有効の場合は、要素料金算出終了時刻をID認証情報(i)の有効出庫時刻(i)に設定し、要素料金(i)_αを算出すると判断する。
認証数(i)が精算済み認証数と等しく、精算済みフラグ(i)がONであるID認証情報(i)に対する要素料金(i)_αの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、前精算時刻である。
b. 要素料金算出終了時刻は、認証数(i)が精算済み認証数と等しく、精算済みフラグ(i)がONのID認証情報(i)の有効出庫時刻(i)である。
この場合、上記した条件8を満足するID認証情報(i+k)を検索する。
検索後、検索した有効なID認証情報(i+k)の有効入庫時刻(i+k)を要素料金算出終了時刻に設定し、要素料金(i)_β算出すると判断する。
認証数(i)が精算済み認証数と等しく、精算済みフラグ(i)がONのID認証情報(i)に対する要素料金(i)_βの算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、前精算時刻である。
b. 要素料金算出終了時刻は、検索したID認証情報(i+k)の有効入庫時刻(i+k)である。
なお、図8−1および図8-2においては、ID認証情報(i+k)でなく、ID認証情報(j)としてある。
次認証フラグ(i)がOFFの場合は、要素料金算出終了時刻を精算時刻に設定し、要素料金(i)_γを算出すると判断する。
精算済みフラグ(i)がONのID認証情報(i)に対する要素料金(i)_γ算出に用いる要素料金算出開始時刻および要素料金算出終了時刻は、以下のa.b.である。
a. 要素料金算出開始時刻は、前精算時刻である。
b. 要素料金算出終了時刻は、精算時刻である。
24−1. ID情報
事前精算機22からID情報を受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID情報部から、受信したID情報の駐車券番号に関連するID情報を検索し、検索したID情報に、受信したID情報を上書きする。
この時、前精算時刻と精算済み認証数が更新される。
事前精算機22からID認証情報受信した中央情報管理制御盤31は、中央情報管理制御盤31のID認証情報部より、受信した全てのID認証情報毎に、受信したID認証情報の駐車券番号と認証数の組を有するID認証情報を検索し、検索したID認証情報に、受信したID認証情報を上書きする。
上書きする時更新されるのは、精算済みフラグ(i)がONにされ、また、割引サービス適用されている場合には、割引適用フラグ(i)がONされ、加えて割引適用終了時刻(i)にも受信したID認証情報(i)の割引適用終了時刻(i)が記録される。
記録後、ID認証情報毎に、ID認証情報が記録されているエリアブロック制御盤25に、事前精算後機22から受信したID認証情報を送信する。
中央情報管理制御盤31には、エリアブロック制御盤アドレステーブルが備えられており、エリアブロック制御盤25が管理する駐車エリアに設定された駐車エリア番号毎に、エリアブロック制御盤25のアドレスが管理されている。
また、ID認証情報には、エリアブロック制御盤25が管理している駐車エリアに設定された駐車エリア番号が記録されている。
よって、ID認証情報の駐車エリア番号と、エリアブロック制御盤アドレステーブルとから、エリアブロック制御盤25のアドレスを特定可能となる。
中央情報管理制御盤31から、事前精算後の情報に更新されたID認証情報を受信したエリアブロック制御盤25は、ID認証情報受信後、エリアブロック制御盤25のID認証情報部から、受信したID認証情報の駐車券番号と認証数の組が同じID認証情報を検索し、受信したID認証情報を上書きする。
精算済みの場合は、精算済みフラグがONにされる。
11 入口
12 入口ゲート用の在車検知センサ
13 入口ゲート開閉装置
14 入口ゲート
15 入口情報検出装置
16 出口
17 出口ゲート用の在車検知センサ
18 出口ゲート開閉装置
19 出口ゲート
20 出口情報検出装置
21 利用者出入口
22 事前精算機
23 車室
24 在車センサ
25 エリアブロック制御盤
26 認証機
30 中央管理システム
31 中央情報管理制御盤
Claims (8)
- 駐車スペースとなる1ないし複数の車室毎に異なる料金とする料金体系を設定し、駐車場の入場時にID番号を備えた駐車券を発行するとともに、入場時刻を付与し、前記車室への入庫により入庫時刻を取得するとともに、入庫後に利用者の申請によって1または複数の車室の番号と前記ID番号を関連付ける認証を行い、この認証を行う毎にその回数に1を加算して認証数とするとともに、この認証数と関連付けた認証の情報をID認証情報とし、事前精算時に精算時刻を設定し、前記ID認証情報に基づき駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする駐車場の事前精算方法。
- 前記ID認証情報に対し、要素料金算出開始時刻と要素料金算出終了時刻とを設定して要素料金を算出し、算出した全ての要素料金を加えて前記駐車料金とするようにしたことを特徴とする請求項1記載の駐車場の事前精算方法。
- 前記ID認証情報ごとに、前記料金体系に基づく割引サービスを適用した場合に、この割引サービスを適用した記録と、割引サービス適用終了時刻と、要素料金算出開始時刻とを記録して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の駐車場の事前精算方法。
- 前記料金体系に基づく割引サービスが適用された前記ID認証情報について、事前精算の再精算時に不正と判断した場合には、不正料金を算出して前記駐車料金とするようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
- 前記不正料金を算出した事前精算済みの前記ID認証情報について、不正料金支払い後は割引料金の適用がないと記録して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
- 前記ID認証情報の認証数と認証回数とが等しく、当該ID認証情報に関連付けられた全ての車室で出庫が記録されていた場合には、不正と判断して駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
- 前記ID認証情報の認証数が認証回数より少なく、このID認証情報に不正の記録がされていた場合には、不正と判断して前記駐車料金を算出するようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
- 前記駐車券の発行に代え、利用者所有の識別媒体の読み込みにより前記ID番号を付与して前記事前精算をするようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の駐車場の事前精算方法。
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