JP4513616B2 - 電子写真機器用半導電性組成物およびそれを用いた電子写真機器用半導電性部材 - Google Patents

電子写真機器用半導電性組成物およびそれを用いた電子写真機器用半導電性部材 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真機器用半導電性組成物およびそれを用いた電子写真機器用半導電性部材に関するものであり、詳しくは、現像ロールのような電子写真機器用半導電性部材等に用いられる電子写真機器用半導電性組成物、およびそれを用いた電子写真機器用半導電性部材に関するものである。
一般に、現像ロールのような電子写真機器用半導電性部材等に用いられる導電性組成物は、好適に使用するためには電気抵抗の制御が必須である。そのため、従来は、樹脂やゴム等のバインダーポリマーに、第四級アンモニウム塩等のイオン導電剤や、カーボンブラック等の電子導電剤を配合することにより、電気抵抗の制御を行っていた。
上記導電剤のうち、このイオン導電剤は、バインダーポリマーと複合化した場合、バインダーポリマーに溶解するため、導電性のばらつきが小さく、また電圧を変化させた時の電気抵抗の変動が小さく、電気抵抗の電圧依存性が小さいという利点がある。しかし、このイオン導電剤は水分等の影響を受けやすく、高温高湿と低温低湿の条件下では、複合体で電気抵抗が2桁以上変動するため、電気抵抗の環境依存性が大きく、電子写真機器部材としての使用には制約が多い。一方、上記カーボンブラック等の電子導電剤は、バインダーポリマーと複合化した場合、水分等の影響を受けにくく、高温高湿と低温低湿の条件下での電気抵抗の変動が小さいため、電気抵抗の環境依存性が小さいという利点がある。しかし、この電子導電剤は、一般に、凝集性が強いため、バインダーポリマー中での均一分散が困難であり、したがって、電気抵抗のばらつきが大きく、導電性の制御が困難である。また、比較的均一に分散している場合でも、導電性発現のメカニズムがバインダーポリマー中のカーボン間を、電子が高電圧により伝わるトンネル効果もしくはホッピング現象によるものであるため、電圧を変化させた時の電気抵抗の変動が大きく、電気抵抗の電圧依存性が大きいという難点がある。
そこで、「貴金属または銅のコロイド粒子および高分子量顔料分散剤を含み、前記高分子量顔料分散剤は、顔料親和性基を主鎖および/若しくは複数の側鎖に有し、かつ、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子、または、主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子であり、前記複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子は、数平均分子量が2000〜1000000のものであり、前記複数の顔料親和部分を有する高分子は、数平均分子量が2000〜1000000のものである貴金属または銅の固体ゾル」を用いてなる塗料組成物および樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−217940号公報
上記特許文献1に記載の貴金属または銅の固体ゾルにおいては、高分子量顔料分散剤が、貴金属または銅のコロイド粒子の保護コロイドとして機能するため、貴金属または銅のコロイド粒子の凝集を抑制することはできる。しかしながら、この貴金属または銅の固体ゾルと、バインダーポリマーとを組み合わせてなる塗料組成物においては、上記高分子量顔料分散剤に保護された貴金属または銅のコロイド粒子の、バインダーポリマー中での分散性が悪いため、半導電性領域での電気抵抗のばらつきが大きいという難点がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、分散性に優れ、半導電性領域での電気抵抗のばらつきが小さく、導電性の制御に優れた、電子写真機器用半導電性組成物およびそれを用いた電子写真機器用半導電性部材の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の(A)〜(C)を必須成分とする電子写真機器用半導電性組成物を第1の要旨とし、この電子写真機器用半導電性組成物を、半導電性部材の少なくとも一部に用いたことを特徴とする電子写真機器用半導電性部材を第2の要旨とする。
(A)イオン性官能基を有するバインダーポリマー。
(B)金属ナノ粒子。
(C)下記の(C1)〜(C3)からなる群から選ばれた少なくとも一つの高分子量顔料分散剤。
(C1)主鎖および複数の側鎖の少なくとも一方に顔料親和性基を有するとともに、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子であって、数平均分子量が2,000〜1,000,000の範囲内である。
(C2)主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子であって、数平均分子量が2,000〜1,000,000の範囲内である。
(C3)主鎖の片末端に顔料親和性基からなる顔料親和部分を有する直鎖状の高分子であって、数平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲内である。
すなわち、本発明者らは、分散性に優れ、半導電性領域での電気抵抗のばらつきが小さく、導電性の制御に優れた電子写真機器用半導電性組成物を得るため鋭意研究を重ねた。そして、バインダーポリマーとして、スルホン酸基等のイオン性官能基を有するバインダーポリマーを用いることを想起し、これを、金属ナノ粒子と、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)とを組み合わせて用いると、所期の目的を達成できることを見いだし、本発明に到達した。すなわち、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)が界面活性剤の役割を果たして、上記金属ナノ粒子の凝集を抑制するとともに、上記バインダーポリマー中のイオン性官能基によっても、上記金属ナノ粒子の凝集が抑制される。また、上記金属ナノ粒子が、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)により保護された状態で、上記イオン性官能基を有するバインダーポリマー中に微分散すると考えられるため、分散性に優れ、半導電性領域(中抵抗領域)での電気抵抗のばらつきが小さく、導電性の制御に優れている。
このように、本発明の電子写真機器用半導電性組成物は、金属ナノ粒子と、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)と、イオン性官能基を有するバインダーポリマーとを組み合わせて用いたものである。そのため、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)が界面活性剤の役割を果たして、金属ナノ粒子の凝集を抑制するとともに、上記バインダーポリマー中のイオン性官能基によっても、上記金属ナノ粒子の凝集が抑制される。また、上記金属ナノ粒子が、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)により保護された状態で、上記イオン性官能基を有するバインダーポリマー中に微分散すると考えられるため、分散性に優れ、半導電性領域(中抵抗領域)での電気抵抗のばらつきが小さく、導電性の制御に優れているという効果が得られる。
ここで、本発明において、半導電性領域とは、中抵抗領域をいい、具体的には、電気抵抗が1×105 〜1×1011Ω・cmの範囲内をいう。
そして、上記(C1)〜(C3)の高分子の顔料親和性基数が特定の範囲内にあると、分散性がさらに良好となり、電気抵抗のばらつきがより小さくなるという効果が得られる。
また、上記電子写真機器用半導電性組成物を、半導電性部材の少なくとも一部に用いると、電子写真機器用半導電性部材全体としての電気抵抗の電圧依存性および環境依存性が小さくなるため、濃度むら等が少なくなり、変動の少ない良好な画質が得られる等の、電子写真機器に要求される性能の向上を実現することができるようになる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の電子写真機器用半導電性組成物は、イオン性官能基を有するバインダーポリマー(A成分)と、金属ナノ粒子(B成分)と、特定の高分子量顔料分散剤(C成分)とを用いて得ることができる。
本発明において、バインダーポリマー(A成分)とは、電子写真機器として使用可能な弾性、柔軟性、強度、耐摩耗性、表面特性を備えた機能を与えるエラストマーや樹脂材料のバインダーとなるポリマーを意味する。例えば、柔軟性を与えるポリマーとしては、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマー等があげられ、強度や耐摩耗性を与えるポリマーとしては、ポリウレタン,ポリイミド等の熱硬化性樹脂や、エンジニアリングプラスチック等があげられる。
上記特定のバインダーポリマー(A成分)は、分散性の点から、イオン性官能基を有することが必要であり、例えば、スルホン酸基,スルホン酸塩基,アンモニウム基,カルボキシル基等のイオン性官能基があげられる。
上記スルホン酸塩基としては、例えば、スルホン酸ナトリウム塩基,スルホン酸カリウム塩基等のスルホン酸金属塩基や、スルホン酸アンモニウム塩基、スルホン酸ピリジウム塩基等があげられる。
なお、上記特定のバインダーポリマー(A成分)中のスルホン酸官能基量等のイオン性官能基量は、分散性の点から、0.001〜0.75mmol/gの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.02〜0.5mmol/gの範囲内である。すなわち、上記イオン性官能基量が0.001mmol/g未満であると、分散性が劣り、凝集が増加する傾向がみられ、逆に0.75mmol/gを超えると、水による影響を受けやすくなり、電気抵抗の環境依存性が大きくなる傾向がみられるからである。
また、上記スルホン酸官能基量の測定は、例えば、上記特定のバインダーポリマー(A成分)をフラスコで燃焼させ、イオンクロマトグラフ法でイオウ元素量を求め、これをスルホン酸官能基量として換算することにより求めることができる。
上記特定のバインダーポリマー(A成分)としては、例えば、上記イオン性官能基を有するアクリル系ポリマー,ウレタン系ポリマー,熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂,ゴム系ポリマー,熱可塑性エラストマー等が好ましい。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記イオン性官能基を有するアクリル系ポリマーとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリヒドロキシメタクリレート、アクリルシリコーン系樹脂、アクリルフッ素系樹脂、公知のアクリルモノマーを共重合したもの等であって、分子構造中にスルホン酸基,アミノ基,カルボキシル基等のイオン性官能基が導入されているものがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記アクリル系ポリマーへのイオン性官能基の方法としては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)等のスルホン酸基またはスルホン酸塩基を有するビニルモノマー,またはメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のアミノ基を有するビニルモノマー,もしくはアクリル酸等のカルボキシル基を有するビニルモノマーと、ラジカル,アニオン,カチオンとを共重合する方法や、スルホン酸基,アミノ基,カルボキシル基を有するジオールモノマー等を、ウレタン反応,エステル交換反応で導入する方法等があげられる。
上記イオン性官能基を有するウレタン系ポリマーとしては、例えば、分子構造中にウレタン結合を有する樹脂であれば特に限定はなく、例えば、エーテル系,エステル系,アクリル系,脂肪族系等のウレタンポリマーや、それにシリコーン系ポリオールまたはフッ素系ポリオールを共重合させたもの等であって、分子構造中にスルホン酸基,アミノ基,カルボキシル基等のイオン性官能基が導入されているものがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なお、上記ウレタン系ポリマーは、分子構造中にウレア結合またはイミド結合を有するものであっても差し支えない。
上記イオン性官能基を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル(PVC)、酢酸ビニル、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体等であって、分子構造中にスルホン酸基,アミノ基,カルボキシル基等のイオン性官能基が導入されているものがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記イオン性官能基を有する熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、ポリイミド系樹脂等であって、分子構造中にスルホン酸官能基,アミノ基,カルボキシル基等のイオン性官能基が導入されているものがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記イオン性官能基を有するゴム系ポリマーとしては、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素添加NBR(H−NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム(CR)、塩素化ポリエチレン(Cl−PE)、エピクロロヒドリンゴム(ECO,CO)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンジエンポリマー(EPDM)、フッ素ゴム等であって、分子構造中にスルホン酸基,アミノ基,カルボキシル基等のイオン性官能基が導入されているものがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記イオン性官能基を有する熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS),スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)等のスチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー等であって、分子構造中にスルホン酸基,アミノ基,カルボキシル基等のイオン性官能基が導入されているものがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記特定のバインダーポリマー(A成分)のなかでも、合成プロセスの簡便さ、溶剤との溶解性、物性(摩耗性、強度)の点で、スルホン酸等のイオン性官能基を有するTPU,アクリル系ポリマー,イソプレンゴム等が好適に用いられる。
上記TPUは、例えば、酸成分とグリコール成分とを反応させて得たポリエステルポリオールと、有機ポリイソシアネートとを反応させることにより得ることができる。
上記ポリエステルポリオールの酸成分としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ドデシニルコハク酸等の脂肪族二塩基酸や、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−ビス(4−カルボキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−カルボキシシクロヘキシル)プロパン等の脂環族二塩基酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、分散性の点で、アジピン酸、セバシン酸、ドデシニルコハク酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸が好適に用いられる。また、スルホン酸基を導入するために、全酸成分中の所定の範囲(好ましく、20〜50モル%の範囲)で、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸等のスルホン酸金属塩含有芳香族ジカルボン酸を共重合させることが好ましい。
上記ポリエステルポリオールのグリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル、2′,2′−ジメチル−3−ヒドロキシプロパネート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族系グリコールや、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシメトキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシシクロヘキシル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等の脂環族系グリコール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル、2′,2′−ジメチル−3−ヒドロキシプロパネート、1,6−ヘキサンジオールが好ましい。また、スルホン酸基を導入するために、全グリコール成分中の所定の範囲で、2−ナトリウムスルホ−1,4ーブタンジオール、2−ナトリウムスルホ−1,6−ヘキサンジオール等のスルホン酸金属塩含有グリコールを共重合させることが好ましい。
また、上記有機ポリイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニレンジイソシアネート、4,4′−ジイソシアネートジフェニルエーテル、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、4,4′−ジイソシアネートシクロヘキサン、4,4′−ジイソシアネートシクロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアネート等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートが好適に用いられる。
上記スルホン酸官能基を有するTPUとしては、例えば、下記の構造式(1)で表される構造を備えたものが好ましい。
Figure 0004513616
また、前述のスルホン酸官能基を有するアクリル系ポリマーとしては、例えば、下記の構造式(2)で表される構造を備えたものが好ましい。
Figure 0004513616
なお、上記特定のバインダーポリマー(A成分)は、水には溶解せず、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶剤,トルエン等の芳香族系溶剤等に溶解するものが好ましい。すなわち、OA部材用半導電性組成物の乾燥速度の制御が可能となり、乾燥塗工性が良好となり、塗工工程での膜厚コントロールが行いやすくなるとともに、湿潤環境下で保護剤のイオン性を抑えることで、電気抵抗の環境依存性を小さくできるとともに、物性変化を抑制することができるからである。
つぎに、上記特定のバインダーポリマー(A成分)とともに用いられる金属ナノ粒子(B成分)は、平均粒径が0.5〜30nmの範囲内のものが好ましく、特に好ましくは平均粒径が 0.5〜15nmの範囲内のものである。すなわち、平均粒径が0.5nm未満であると、金属コロイド洗浄工程での収率が悪くなり、逆に30nmを超えると、分散による影響を受けやすくなり、電気特性のばらつきや、電気抵抗の電圧依存性が大きくなる傾向がみられるからである。
上記金属ナノ粒子(B成分)としては、例えば、金,銀,銅,鉄,ニッケル,白金,ルテニウム,ロジウム,パラジウム,オスミウム,イリジウム等の金属のナノ粒子があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、供給性(コスト)の点で、銀ナノ粒子、銅ナノ粒子が好ましい。
また、上記特定のバインダーポリマー(A成分)および金属ナノ粒子(B成分)とともに用いられる、特定の高分子量顔料分散剤(C成分)は、下記の(C1)〜(C3)からなる群から選ばれた少なくとも一つである。
(C1)主鎖および複数の側鎖の少なくとも一方に顔料親和性基を有するとともに、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子であって、数平均分子量が2,000〜1,000,000の範囲内である。
(C2)主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子であって、数平均分子量が2,000〜1,000,000の範囲内である。
(C3)主鎖の片末端に顔料親和性基からなる顔料親和部分を有する直鎖状の高分子であって、数平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲内である。
上記顔料親和性基とは、顔料の表面に対して強い吸着力を有する官能基をいい、例えば、第三級アミノ基、第四級アンモニウム、塩基性窒素原子を有する複素環基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、フェニル基、ラウリル基、ステアリル基、ドデシル基、オレイル基等があげられる。上記顔料親和性基は、金属ナノ粒子(B成分)に対して強い親和力を示すため、上記顔料親和性基を有する特定の高分子量顔料分散剤(C成分)は、金属ナノ粒子(B成分)の保護コロイドとして充分な性能を発揮することができる。
上記特定の櫛形構造の高分子(C1)は、主鎖および複数の側鎖の少なくとも一方に顔料親和性基を有するとともに、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する構造のものであり、これらの側鎖があたかも櫛の歯のように主鎖に結合されているものである。本明細書中、上述の構造を櫛形構造と称する。上記特定の櫛形構造の高分子(C1)において、上記顔料親和性基は、側鎖末端に限らず、側鎖の途中や主鎖中に複数存在していてもよい。なお、上記溶媒和部分は、溶媒に親和性を有する部分であって、疎水性の構造をいい、例えば、親油性の重合鎖等から構成されている。
上記特定の櫛形構造の高分子(C1)としては特に限定されず、例えば、特開平5−177123号公報に開示されている1個以上のポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖を有し、これらの各鎖が3〜80個のカルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基を有しかつアミドまたは塩架橋基によってポリ(エチレンイミン)に結合されている構造のポリ(エチレンイミン)またはその酸塩からなるもの;特開昭54−37082号公報に開示されているポリ(低級アルキレン)イミンと、遊離のカルボン酸基を有するポリエステルとの反応生成物よりなり、各ポリ(低級アルキレン)イミン連鎖に少なくとも2つのポリエステル連鎖が結合されたもの;特公平7−24746号公報に開示されている末端にエポキシ基を有する高分子量のエポキシ化合物に、アミン化合物と数平均分子量300〜7000のカルボキシル基含有プレポリマーとを同時にまたは任意順に反応させて得られる顔料分散剤等をあげることができる。
上記特定の櫛形構造の高分子(C1)は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在するものが好ましく、特に好ましくは、25〜1500個の範囲内である。すなわち、顔料親和性基が1分子中に2個未満であると、分散安定性が充分ではなく、金属コロイド粒子が粗大化し、逆に3000個を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、金属コロイド粒子の粒度分布が広くなるからである。
また、上記特定の櫛形構造の高分子(C1)は、溶媒和部分を構成する側鎖が1分子中に2〜1000存在するものが好ましく、特に好ましくは、5〜500の範囲内である。すなわち、溶媒和部分を構成する側鎖が2未満であると、分散安定性が充分ではなく、逆に1000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、金属コロイド粒子の粒度分布が広くなるからである。
上記特定の櫛形構造の高分子(C1)は、数平均分子量(Mn)が2,000〜1,000,000の範囲内であり、好ましくはMnが4,000〜500,000の範囲内である。すなわち、数平均分子量(Mn)が2,000未満であると、分散安定性が充分ではなく、逆に1,000,000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、金属コロイド粒子の粒度分布が広くなるからである。
また、上記特定の高分子(C2)は、複数の顔料親和性基が主鎖にそって配置されているものであり、上記顔料親和性基は、例えば、主鎖にペンダントしているものである。
上記特定の高分子(C2)としては、例えば、特開平4−210220号公報に開示されているポリイソシアネートと、モノヒドロキシ化合物およびモノヒドロキシモノカルボン酸またはモノアミノモノカルボン酸化合物の混合物、並びに、少なくとも1つの塩基性環窒素とイソシアネート反応性基とを有する化合物との反応物;特開昭60−16631号公報、特開平2−612号公報、特開昭63−241018号公報に開示されているポリウレタン/ポリウレアよりなる主鎖に複数の第3級アミノ基または塩基性環式窒素原子を有する基がペンダントした高分子;特開平1−279919号公報に開示されている水溶性ポリ(オキシアルキレン)鎖を有する立体安定化単位、構造単位およびアミノ基含有単位からなる共重合体であって、アミン基含有単量単位が第3級アミノ基若しくはその酸付加塩の基または第4級アンモニウムの基を含有しており、該共重合体1g当たり0.025〜0.5ミリ当量のアミノ基を含有する共重合体;特開平6−100642号公報に開示されている付加重合体からなる主鎖と、少なくとも1個のC1〜C4アルコキシポリエチレンまたはポリエチレン−コプロピレングリコール(メタ)アクリレートからなる安定化剤単位とからなり、かつ、2500〜20000の重量平均分子量を有する両親媒性共重合体であって、主鎖は、30重量%までの非官能性構造単位と、合計で70重量%までの安定化剤単位および官能性単位を含有しており、上記官能性単位は、置換されているかまたは置換されていないスチレン含有単位、ヒドロキシル基含有単位およびカルボキシル基含有単位であり、ヒドロキシル基とカルボキシル基、ヒドロキシル基とスチレン基およびヒドロキシル基とプロピレンオキシ基またはエチレンオキシ基との比率が、それぞれ、1:0.10〜26.1;1:0.28〜25.0;1:0.80〜66.1である両親媒性高分子等をあげることができる。
上記特定の高分子(C2)は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在するものが好ましく、特に好ましくは、25〜1500個の範囲内である。すなわち、顔料親和性基が1分子中に2個未満であると、分散安定性が充分ではなく、金属コロイド粒子が粗大化し、逆に3000個を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、金属コロイド粒子の粒度分布が広くなるからである。
上記特定の高分子(C2)は、数平均分子量(Mn)が2,000〜1,000,000の範囲内であり、好ましくはMnが4,000〜500,000の範囲内である。すなわち、数平均分子量(Mn)が2,000未満であると、分散安定性が充分ではなく、逆に1,000,000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、金属コロイド粒子の粒度分布が広くなるからである。
また、上記特定の高分子(C3)は、主鎖の片末端のみに1つまたは複数の顔料親和性基からなる顔料親和部分を有している。
上記特定の高分子(C3)としては特に限定されず、例えば、特開昭46−7294号公報に開示されている一方が塩基性であるA−Bブロック型高分子;米国特許第4656226号明細書に開示されているAブロックに芳香族カルボン酸を導入したA−Bブロック型高分子;米国特許第4032698号明細書に開示されている片末端が塩基性官能基であるA−Bブロック型高分子;米国特許第4070388号明細書に開示されている片末端が酸性官能基であるA−Bブロック型高分子;特開平1−204914号公報に開示されている米国特許第4656226号明細書に記載のAブロックに芳香族カルボン酸を導入したA−Bブロック型高分子の耐候黄変性を改良したもの等をあげることができる。
上記特定の高分子(C3)は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在するものが好ましく、特に好ましくは、25〜1500個の範囲内である。すなわち、顔料親和性基が1分子中に2個未満であると、分散安定性が充分ではなく、金属コロイド粒子が粗大化し、逆に3000個を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、金属コロイド粒子の粒度分布が広くなるからである。
また、上記特定の高分子(C2)は、数平均分子量(Mn)が1,000〜1,000,000の範囲内であり、好ましくはMnが2,000〜500,000の範囲内である。すなわち、数平均分子量(Mn)が1,000未満であると、分散安定性が充分ではなく、逆に1,000,000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、金属コロイド粒子の粒度分布が広くなるからである。
上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)の具体例としては、ソルスパース20000,ソルスパース24000,ソルスパース26000,ソルスパース27000,ソルスパース28000(いずれもゼネカ社製)、ディスパービック160,ディスパービック161,ディスパービック162,ディスパービック163,ディスパービック166,ディスパービック170,ディスパービック180,ディスパービック182,ディスパービック184,ディスパービック190(いずれもビックケミー社製)、EFKA−46,EFKA−47,EFKA−48,EFKA−49(いずれもEFKAケミカル社製)、ポリマー100,ポリマー120,ポリマー150,ポリマー400,ポリマー401,ポリマー402,ポリマー403,ポリマー450,ポリマー451,ポリマー452,ポリマー453(いずれもEFKAケミカル社製)、アジスパーPB711,アジスパーPA111,アジスパーPB811,アジスパーPW911(いずれも味の素社製)、フローレンDOPA−158,フローレンDOPA−22,フローレンDOPA−17,フローレンTG−730W,フローレンG−700,フローレンTG−720W(いずれも共栄社化学社製)等をあげることができる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)は、軟化温度が、30℃以上であることが好ましく、特に好ましくは、40℃以上である。すなわち、軟化温度が30℃未満であると、得られる金属ゾルが、貯蔵中にブロッキングしてしまう傾向がみられるからである。
上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)の配合量は、上記金属100重量部(以下「部」と略す)に対して20〜1000部の範囲内が好ましく、特に好ましくは50〜650部の範囲内である。すなわち、特定の高分子量顔料分散剤(C成分)の配合量が20部未満であると、上記金属コロイド粒子の分散性が不充分であり、逆に1000部を超えると、上記特定のバインダーポリマー(A成分)に対する特定の高分子量顔料分散剤(C成分)の配合量が多くなり、物性等に不具合が生じる傾向がみられるからである。
ここで、前記金属ナノ粒子(B成分)は、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)を用いて、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、金属化合物を溶媒に溶解し、特定の高分子量顔料分散剤(C成分)を加えた後、金属に還元して上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)で保護された金属コロイド粒子を形成し、その後、上記溶媒を除去することにより固体ゾルを得る。つぎに、この固体ゾルをテトラヒドロフラン(THF),メチルエチルケトン(MEK)等の溶剤に溶解することにより、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)で保護された金属ナノ粒子(B成分)の溶液を得ることができる。
上記金属化合物としては、例えば、塩化金酸、硝酸銀、酢酸銀、過塩素酸銀、塩化白金酸、塩化白金酸カリウム、塩化銅(II)、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)等があげられる。また、上記溶媒としては、上記金属化合物およびイオン性官能基を有するバインダーポリマー(A成分)を溶解することができるものであれば特に限定されず、例えば、アセトン,MEK等のケトン系溶媒、トルエン,キシレン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル系溶媒、THF等のエーテル系溶媒等をあげることができる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)は、水不溶性のものであることが好ましい。すなわち、水溶解性であると、水可溶性有機溶媒を除去して固体ゾルを得る際に、金属コロイド粒子を析出させるのが困難となるからである。上記水不溶性の高分子量顔料分散剤(C成分)としては、例えば、ディスパービック161,ディスパービック166(いずれもビックケミー社製)、ソルスパース24000,ソルスパース28000(いずれもゼネカ社製)等をあげることができる。
また、上記金属の還元方法としては、特に限定されず、例えば、化合物を添加して化学的に還元する方法、高圧水銀灯を用いた光照射により還元する方法等をあげることができる。
上記化合物としては特に限定されず、例えば、従来より還元剤として使用されている水素化ホウ素ナトリウム等のアルカリ金属水素化ホウ素塩、ヒドラジン化合物、クエン酸またはその塩、コハク酸またはその塩等を使用することができる。また、本発明においては、上記還元剤のほかに、アミンを使用しても差し支えない。
上記アミンは、通常は還元剤として使用されないものであるが、上記金属化合物の溶液にアミンを添加して攪拌、混合することによって、金属イオン等を常温付近で金属に還元することができる。したがって、危険性や有害性の高い還元剤を使用する必要がなく、加熱や特別な光照射装置を使用することなしに、5〜100℃程度、好ましくは20〜80℃程度の反応温度で、金属化合物を還元することができる。
上記アミンとしては、特に限定されず、例えば、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン;ピペリジン、N−メチルピペリジン、ピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、モルホリン等の脂環式アミン;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、トルイジン、アニシジン、フェネチジン等の芳香族アミン;ベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、フェネチルアミン、キシリレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルキシリレンジアミン等のアラルキルアミン等をあげることができる。また、上記アミンとして、例えば、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、2−(3−アミノプロピルアミノ)エタノール、ブタノールアミン、ヘキサノールアミン、ジメチルアミノプロパノール等のアルカノールアミンもあげることができる。これらのうち、アルカノールアミンが好ましい。
上記アミンの添加量は、上記金属化合物1molに対して1〜50molの範囲内が好ましく、特に好ましくは、2〜8molの範囲内である。すなわち、1mol未満であると、還元が充分に行われず、逆に50molを超えると、生成した金属コロイド粒子の耐凝集安定性が低下するおそれがあるからである。
また、上記還元剤として、上記水素化ホウ素ナトリウムを使用する場合、上記水素化ホウ素ナトリウムは、高価であり、取り扱いにも留意しなければならないが、常温で還元することができるため、加熱や特別な光照射装置を使用する必要がない。
上記水素化ホウ素ナトリウムの添加量は、上記金属化合物1molに対して1〜50molの範囲内が好ましく、特に好ましくは、1.5〜10molの範囲内である。すなわち、1mol未満であると、還元が充分に行われず、逆に50molを超えると、生成した金属コロイド粒子の耐凝集安定性が低下するおそれがあるからである。
また、上記還元剤として、クエン酸またはその塩を使用する場合、アルコールの存在下で加熱還流することによって金属イオン等を還元することができる。上記クエン酸またはその塩は、非常に安価であり、入手が容易である利点がある。上記クエン酸またはその塩としては、例えば、クエン酸ナトリウムを使用することが好ましい。
上記クエン酸またはその塩の添加量は、上記金属化合物1molに対して1〜50molの範囲内が好ましく、特に好ましくは、1.5〜10molの範囲内である。すなわち、1mol未満であると、還元が充分に行われず、逆に50molを超えると、生成したコロイド粒子の耐凝集安定性が低下するおそれがあるからである。
なお、本発明の電子写真機器用半導電性組成物には、上記A〜C成分とともに、導電剤、架橋剤、架橋促進剤、老化防止剤等を必要に応じて配合しても差し支えない。
上記導電剤としては、特に限定はなく、例えば、カーボンブラック,c−ZnO(導電性酸化亜鉛),c−TiO2 (導電性酸化チタン),c−SnO2 (導電性酸化錫),グラファイト等の電子導電剤や、過塩素酸リチウム,第四級アンモニウム塩,ホウ酸塩のようなポリマーに溶解する化合物等のイオン導電剤があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記電子導電剤の配合割合は、上記特定のバインダーポリマー(A成分)100部に対して、5〜80部の範囲内が好ましく、特に好ましくは8〜20部の範囲内である。
また、上記イオン導電剤の配合割合は、上記特定のバインダーポリマー(A成分)100部に対して、0.01〜5部の範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜2部の範囲内である。
上記架橋剤としては、例えば、硫黄、イソシアネート、ブロックイソシアネート、メラミン等の尿素樹脂、エポキシ硬化剤、ポリアミン硬化剤、ヒドロシリル硬化剤、パーオキサイド等があげられる。なお、上記架橋剤とともに、紫外線や電子線等のエネルギーによってラジカルを発生する光開始剤を併用しても差し支えない。
上記架橋剤の配合割合は、物性、粘着、液保管性の点から、上記特定のバインダーポリマー(A成分)100部に対して、1〜30部の範囲内が好ましく、特に好ましくは3〜10部の範囲内である。
また、上記架橋促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系架橋促進剤、白金化合物、アミン触媒、ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤等の公知のものがあげられる。
ここで、本発明の電子写真機器用半導電性組成物は、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、前記と同様にして、上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)で保護された金属ナノ粒子(B成分)を調製する。そして、この特殊な金属ナノ粒子(B成分)および上記特定のイオン性官能基を有するバインダーポリマー(A成分)とともに、上記架橋剤等を必要に応じて適宜に配合する。そして、これらを溶剤に溶かして溶液化し、ビーズミルや三本ロールを用いて分散することにより、目的とする半導電性組成物を得ることができる。
上記特定の高分子量顔料分散剤(C成分)で保護された金属ナノ粒子(B成分)の配合量は、上記特定のバインダーポリマー(A成分)100部に対して、10〜2000部の範囲内が好ましく、特に好ましくは50〜1000部の範囲内である。すなわち、上記特殊な金属ナノ粒子(B成分)の配合量が10部未満であると、半導電性を出すほどの効果がなく、逆に2000部を超えると、上記特定のバインダーポリマー(A成分)の物性を損なう傾向がみられるからである。
上記溶剤としては、例えば、m−クレゾール、メタノール、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機溶剤等があげられる。
本発明の電子写真機器用半導電性組成物は、溶剤に溶解したコーティング液をコーティングすることにより成膜化できるが、これに限定するものではなく、押出成形法、インジェクション成形法、インフレーション成形法等により、成膜化することも可能である。
つぎに、本発明の電子写真機器用半導電性組成物を用いた電子写真機器用半導電性部材について説明する。
本発明の電子写真機器用半導電性部材は、上述の半導電性組成物を半導電性部材の少なくとも一部(全部もしくは一部)に用いることにより得ることができる。この電子写真機器用半導電性部材としては、例えば、現像ロール,帯電ロール,転写ロール,トナー供給ロール等の導電性ロール、中間転写ベルト,紙送りベルト等の導電性ベルト等があげられ、これらの構成層の少なくとも一部に用いられる。すなわち、本発明の半導電性組成物を、電子写真機器用半導電性部材の構成層の少なくとも一部に用いると、この半導電性組成物を用いて形成した構成層の電気抵抗の電圧依存性および環境依存性が小さくなり、他の構成層へは、この半導体組成物層を通った電流となるため、電気抵抗の電圧依存性および環境依存性の影響を受けにくくなる。その結果、電子写真機器用半導電性部材全体としての電気抵抗の電圧依存性および環境依存性が小さくなるため、濃度むら等が少なくなり、変動の少ない良好な画質が得られる等の、電子写真機器に要求される性能の向上を実現することができるようになる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を調製および準備した。
〔銀ナノ粒子溶液の調製〕
1000mMの硝酸銀水溶液10mlをビーカーにとり、アセトン90mlで希釈した後、上記特定の櫛形構造の高分子(C1)である高分子量顔料分散剤(ビックケミー社製、ディスパービック161、軟化温度:100℃、Mn:2000)を3g溶解させた。この高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、ジメチルアミノエタノールを5ml加えて、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。得られた銀コロイド溶液を多量のヘキサン中に投入した。この高分子量顔料分散剤(ビックケミー社製、ディスパービック161)は、ヘキサンに不溶なため、高分子量顔料分散剤で保護された銀コロイドが析出・沈降した。沈降物を濾別し、さらにヘキサンで洗浄した後、完全に乾燥させて銀の固体ゾルを得た。得られた銀の固体ゾルの濃度は、高分子量顔料分散剤1kgあたり、11molであった。この固体ゾル3gを、テトラヒドロフラン(THF)10mlに溶解して、鮮やかで濃厚な黄色の、高分子量顔料分散剤で保護された銀ナノ粒子(平均粒径8nm)の溶液(上記銀ナノ粒子の含有量:20重量%)を得た。
〔銅ナノ粒子溶液の調製〕
100mMの塩化銅(II)水溶液10mlをビーカーにとり、アセトン90mlで希釈した後、上記特定の櫛形構造の高分子(C1)である高分子量顔料分散剤(ゼネカ社製、ソルスパース28000、軟化温度:0℃以下、Mn:100,000)を1g溶解させた。この高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、還元剤として2Mの水素化ホウ素ナトリウム水溶液を10ml加えて、鮮やかで濃厚な赤色の銅コロイド溶液を得た。得られた銅コロイド溶液を減圧下に加熱しアセトンを除去した。この高分子量顔料分散剤(ゼネカ社製、ソルスパース28000)は、水に不溶なため、アセトン量の減少に伴い、高分子量顔料分散剤で保護された銅コロイドが析出・沈降した。上澄みの水層をデカンテーションで除去し、さらにイオン交換水で沈殿物を洗浄した後、完全に乾燥させて銅の固体ゾルを得た。得られた銅の固体ゾルの濃度は、高分子量顔料分散剤1kgあたり、1molであった。この固体ゾル3gを、メチルエチルケトン(MEK)10mlに溶解して、鮮やかで濃厚な赤色の、高分子量顔料分散剤で保護された銅ナノ粒子(平均粒径15nm)の溶液(上記銅ナノ粒子の含有量:20重量%)を得た。
〔スルホン化ウレタンエラストマーA(A成分)〕
温度計、攪拌機および部分還流式冷却器を具備した反応器に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸178部、1,6−ヘキサンジオール155.8部、およびネオペンチルグリコール321.7部を加え、200℃で5時間エステル交換反応を行った。つづいて、アジピン酸480.8部を加え、200℃で10時間反応させた後、反応系を3時間かけて20mmHgまで減圧し、さらに5〜20mmHg、210℃で2時間重縮合反応を行い、ポリエステルジオール(Mn:2000)を得た。つぎに、このポリエステルジオール100部を、MEKに固形分重量が30重量%となるように溶解し、触媒としてジブチル錫ジラウレートを0.02部加え、80℃に保ち攪拌しながら、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを12.5部添加して、スルホン化ウレタンエラストマー(Mn:20,000、スルホン酸ナトリウム基量:0.5mmol/g)を得た。
〔スルホン化ウレタンエラストマーB(A成分)〕
温度計、攪拌機および部分還流式冷却器を具備した反応器に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸0.8部、1,6−ヘキサンジオール155.8部、およびネオペンチルグリコール321.7部を加え、200℃で5時間エステル交換反応を行った。つづいて、アジピン酸334.7部およびテレフタル酸274.1部を加え、200℃で10時間反応させた後、反応系を3時間かけて20mmHgまで減圧し、さらに5〜20mmHg、210℃で2時間重縮合反応を行い、ポリエステルジオール(Mn:2000)を得た。つぎに、このポリエステルジオール90部を、MEKに固形分重量が30重量%となるように溶解し、触媒としてジブチル錫ジラウレートを0.02部加え、80℃に保ち攪拌しながら、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを12.5部添加した後、1,6−ヘキサンジオール0.59部を添加して、スルホン化ウレタンエラストマー(Mn:70,000、スルホン酸ナトリウム基量:0.002mmol/g)を得た。
〔スルホン化ウレタンエラストマーC(A成分)〕
温度計、攪拌機および部分還流式冷却器を具備した反応器に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸258.5部、1,6−ヘキサンジオール155.8部、およびネオペンチルグリコール321.7部を加え、200℃で5時間エステル交換反応を行った。つづいて、アジピン酸437部を加え、200℃で10時間反応させた後、反応系を3時間かけて20mmHgまで減圧し、さらに5〜20mmHg、210℃で2時間重縮合反応を行い、ポリエステルジオール(Mn:2000)を得た。つぎに、このポリエステルジオール100部を、MEKに固形分重量が30重量%となるように溶解し、触媒としてジブチル錫ジラウレートを0.02部加え、80℃に保ち攪拌しながら、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを12.5部添加して、スルホン化ウレタンエラストマー(Mn:20,000、スルホン酸ナトリウム基量:0.75mmol/g)を得た。
〔スルホン化アクリルエラストマー(A成分)〕
温度計、攪拌機および部分還流式冷却器を具備した反応器に、メチルメタクリレート(MMA)40部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)10.4部、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)6.5部、ブチルアクリレート(BA)64.1部、およびメチルイソブチルケトン(MIBK)200部を添加し、攪拌しながら、120℃でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を2部添加し反応を行い、スルホン化アクリルエラストマー(Mn:12,000、スルホン酸基量:0.4mmol/g)を得た。
〔アンモニウム化アクリルエラストマー(A成分)〕
メチルエチルケトン200g中に、メチルメタクリレート(MMA)35g、ブチルアクリレート(BA)55g、ヒドロキシメチルメタクリレート(HEMA)5g、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)5gを混合し、アゾ開始剤(AIBN)0.1gを用いてラジカル重合を行った。アルコールで沈殿させ、THFに再溶解(30%)し、アンモニウム化アクリルエラストマー(Mn:40,000、アンモニウム基量:0.24mmol/g)を得た。
〔スルホン化イソプレンエラストマー(A成分)〕
2−メチル−1,3−ブタジエン−1−スルホン酸ナトリウム(MBSN)36.5部と、イソプレン664部とを水中で攪拌しながら、過硫酸カリウムを添加して70℃で5時間重合を行い、スルホン化イソプレンエラストマー(Mn:50,000、スルホン酸ナトリウム基量:0.35mmol/g)を得た。
〔ウレタンエラストマー〕
カーボネート系TPU(日本ミラクトラン社製、E980)
〔アクリルエラストマー〕
メチルエチルケトン200g中に、メチルメタクリレート(MMA)35g、ブチルアクリレート(BA)55g、ヒドロキシメチルメタクリレート(HEMA)5gを混合し、アゾ開始剤(AIBN)0.1gを用いてラジカル重合を行った。アルコールで沈殿させ、THFに再溶解(30%)し、アクリルエラストマーを得た。
〔導電剤〕
アセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブラックHS100)
〔導電剤〕
第四級アンモニウム塩(ライオン社製、テトラブチルアンモニウム臭素塩TBAB)
〔加硫促進剤a〕
スルフェンアミド系架橋促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラーCZ)
〔加硫促進剤b〕
ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラーBZ)
〔実施例1〜9、比較例1〜5〕
後記の表1および表2に示す各成分を同表に示す割合で配合し、三本ロールを用いて混練して、半導電性組成物(コーティング液)を作製した。なお、表中の銀ナノ粒子もしくは銅ナノ粒子の配合量は、高分子量顔料分散剤で保護された銀ナノ粒子もしくは高分子量顔料分散剤で保護された銅ナノ粒子の配合量をそれぞれ示す。
〔電気抵抗〕
各半導電性組成物(コーティング液)をSUS304板上に塗布して、120℃×30分乾燥し、厚み30μmの導電性塗膜を作製した。つぎに、この導電性塗膜について、25℃×50%RHの環境下、10Vの電圧を印加した時の電気抵抗を、SRIS 2304に準じて測定した。
〔電気抵抗の環境依存性〕
各半導電性組成物(コーティング液)を用いて、上記と同様にして、導電性塗膜を作製し、この導電性塗膜について、印加電圧10Vの条件下、低温低湿(15℃×10%RH)時の電気抵抗(Rv=15℃×10%RH)と、高温高湿(35℃×85%RH)時の電気抵抗(Rv=35℃×85%RH)を、SRIS 2304に準じてそれぞれ測定した。そして、Log(Rv=15℃×10%RH/Rv=35℃×85%RH)により、電気抵抗の環境依存性を変動桁数で表示した。
〔電気抵抗の制御性〕
バインダーポリマーに導電剤(金属ナノ粒子)を分散させ、印加電圧10V、25℃×50%RHの条件下、Rv=1×107 Ω・cmを示す配合量を中心にし、その配合量から5%vol増やした場合の体積抵抗(Rv)と、5%vol減らした場合の体積抵抗(Rv)との差をLog(桁)で表示した。
〔分散性〕
バインダーポリマー中における、金属ナノ粒子もしくは導電剤の分散性を評価した。評価は、0.05μm以上の凝集物が生じなかったものを○、0.05〜0.1μmの凝集物が生じたものを○〜△、0.1μmを超える凝集物が生じたものを×とした。
Figure 0004513616
Figure 0004513616
上記結果から、実施例品は、分散性に優れるとともに、電気抵抗の環境依存性が小さく、また電気抵抗の制御性が良好であった。
これに対して、比較例1品は、金属ナノ粒子に代えて、導電剤(アセチレンブラック)を用いているため、アセチレンブラックが凝集し、分散性が劣るととともに、電気抵抗の制御性の評価が劣っていた。比較例2品は、金属ナノ粒子に代えて、導電剤(第四級アンモニウム塩)を用いているため、ブルームが生じるとともに、電気抵抗の環境依存性が大きかった。また、比較例3,4品は、スルホン化していないTPUを用いているため、分散性が劣るとともに、電気抵抗の制御性の評価が劣っていた。比較例5品は、スルホン化もしくはアンモニウム化していないアクリルエラストマーを用いているため、分散性が劣っていた。
つぎに、上記半導電性組成物を用いた現像ロールの実施例について説明する。
〔実施例10〕
(ベース層用材料の調製)
カーボンブラックを分散させたシリコーンゴム(信越化学工業社製、KE1350AB)を準備した。
(表層用材料の調製)
実施例1と同様にして、半導電性組成物を作製した。
(現像ロールの作製)
軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に、上記ベース層用材料を注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層を形成した。つぎに、このベース層の外周面に、上記表層用材料を塗布して、表層を形成することにより、軸体の外周面にベース層(厚み4mm)が形成され、その外周面に表層(厚み20μm)が形成されてなる、2層構造の現像ロールを作製した。
〔比較例6〕
(表層用材料の調製)
比較例1と同様にして、半導電性組成物を作製した。
(現像ロールの作製)
上記表層用材料を用いる以外は、実施例10と同様にて、軸体の外周面にベース層(厚み4mm)が形成され、その外周面に表層(厚み20μm)が形成されてなる、2層構造の現像ロールを作製した。
このようにして得られた実施例および比較例の現像ロールを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表3に併せて示した。
〔製品の電気抵抗〕
現像ロールの表面をSUS板に押し当てた状態で、現像ロールの両端に各1kgの荷重をかけ、現像ロールの芯金と、SUS板に押し当てた現像ロール表面との間の電気抵抗を、25℃×50%RHの環境下、10Vの電圧を印加した条件で、SRIS 2304に準じて測定した。
〔電気抵抗の環境依存性〕
上記製品の電気抵抗の評価に準じて、印加電圧10Vの条件下、低温低湿(15℃×10%RH)の時の電気抵抗(Rv=15℃×10%RH)と、高温高湿(35℃×85%RH)の時の電気抵抗(Rv=35℃×85%RH)を、SRIS 2304に準じてそれぞれ測定した。そして、Log(Rv=15℃×10%RH/Rv=35℃×85%RH)により、電気抵抗の環境依存性を変動桁数で表示した。
〔電気抵抗のばらつき〕
製品と金属ロール(直径20mm)とを平行に接触させ、1kgの荷重をかけ、30°づつ回転させ静止した状態で10V印加し、上記金属ロールと製品の芯金との間の電気抵抗を測定した。そして、電気抵抗の最大値と最小値との差を桁数で表示した。
〔硬度(JIS A)〕
各現像ロールの最表面の硬度を、JIS K 6253に準じて測定した。
〔圧縮永久歪み〕
各現像ロールの圧縮永久歪みを、温度70℃、試験時間22時間、圧縮率25%の条件下、JIS K 6262に準じて測定した。
〔現像ロール特性〕
(画像むら)
各現像ロールを市販のカラープリンターに組み込み、20℃×50%RHの環境下において画像出しを行った。評価は、ハーフトーン画像での濃度むらがなく、細線のとぎれや色ずれがなかったものを○、そうでないものを×とした。
(環境による画質の変動)
各現像ロールを市販のカラープリンターに組み込み、15℃×10%RHの環境下において画像出しを行った時と、35℃×85%RHの環境下において画像出しを行った時の、環境による画質の変動の評価を行った。評価は、べた黒画像を印刷し、マクベス濃度計で変化が0.1以下の時を○、0.1を超える時を×とした。
〔チャージアップによる濃度変動〕
各現像ロールを市販のカラープリンターに組み込み、25℃×50%RHの環境下、1万枚画像出しを行った。評価は、ハーフトーン画像での濃度差がなかったもの(マクベス濃度計で0.1未満)を○、濃度差が生じたもの(マクベス濃度計で0.1以上)を×とした。
Figure 0004513616
上記結果から、実施例10品は、全ての特性が良好で、現像ロール特性に優れていた。これに対して、比較例6品は、電気抵抗のばらつきが大きく、画像むらの評価が悪かった。
つぎに、上記半導電性組成物を用いた帯電ロールの実施例について説明する。
〔実施例11〕
(ベース層用材料の調製)
カーボンブラックを分散させたシリコーンゴム(信越化学工業社製、KE1350AB)を準備した。
(表層用材料の調製)
実施例6と同様にして、半導電性組成物を作製した。
(帯電ロールの作製)
軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に、上記ベース層用材料を注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層を形成した。つぎに、このベース層の外周面に、上記表層用材料を塗布して、表層を形成することにより、軸体の外周面にベース層(厚み3mm)が形成され、その外周面に表層(厚み35μm)が形成されてなる、2層構造の帯電ロールを作製した。
〔比較例7〕
(表層用材料の調製)
比較例2と同様にして、半導電性組成物を作製した。
(帯電ロールの作製)
上記表層用材料を用いる以外は、実施例11と同様にて、軸体の外周面にベース層(厚み4mm)が形成され、その外周面に表層(厚み20μm)が形成されてなる、2層構造の帯電ロールを作製した。
このようにして得られた実施例および比較例の帯電ロールを用いて、上記現像ロールの評価基準に準じて、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表4に併せて示した。
Figure 0004513616
上記結果から、実施例11品は、全ての特性が良好で、帯電ロール特性に優れていた。これに対して、比較例7品は、電気抵抗の環境依存性が大きく、圧縮永久歪みも大きく、環境による画質の変動評価も悪く、チャージアップによる濃度変動評価も悪かった。
本発明の電子写真機器用半導電性組成物は、帯電ロール,現像ロール,転写ロール,中間転写ベルトのような電子写真機器用半導電性部材等の電子写真機器に好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. 下記の(A)〜(C)を必須成分とすることを特徴とする電子写真機器用半導電性組成物。
    (A)イオン性官能基を有するバインダーポリマー。
    (B)金属ナノ粒子。
    (C)下記の(C1)〜(C3)からなる群から選ばれた少なくとも一つの高分子量顔料分散剤。
    (C1)主鎖および複数の側鎖の少なくとも一方に顔料親和性基を有するとともに、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子であって、数平均分子量が2,000〜1,000,000の範囲内である。
    (C2)主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子であって、数平均分子量が2,000〜1,000,000の範囲内である。
    (C3)主鎖の片末端に顔料親和性基からなる顔料親和部分を有する直鎖状の高分子であって、数平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲内である。
  2. 上記(A)成分のイオン性官能基が、スルホン酸基,スルホン酸塩基,アンモニウム基およびカルボキシル基からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1記載の電子写真機器用半導電性組成物。
  3. 上記(A)成分のイオン性官能基量が、0.001〜0.75mmol/gの範囲内である請求項1または2記載の電子写真機器用半導電性組成物。
  4. 上記(C1)〜(C3)の高分子は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在している請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真機器用半導電性組成物。
  5. 電気抵抗が1×105 〜1×1011Ω・cmの範囲内である請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真機器用半導電性組成物。
  6. 上記(B)成分の金属ナノ粒子が、上記(C)成分の高分子量顔料分散剤により保護されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真機器用半導電性組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真機器用半導電性組成物を、半導電性部材の少なくとも一部に用いたことを特徴とする電子写真機器用半導電性部材。
  8. 上記電子写真機器用半導電性組成物を、現像ロール,帯電ロール,転写ロールおよび転写ベルトの少なくとも一部に用いた請求項7記載の電子写真機器用半導電性部材。
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