JP4196780B2 - 電子写真機器用導電性組成物の製法 - Google Patents

電子写真機器用導電性組成物の製法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真機器用導電性組成物の製法に関するものであり、詳しくは現像ロール,帯電ロール,転写ロール,トナー供給ロール,除電ロール,給紙ロール,搬送ロール,クリーニングロール,現像ブレード,帯電ブレード,クリーニングブレード,転写ベルト等の電子写真機器用部材に用いられる電子写真機器用導電性組成物の製法に関するものである。
一般に、電子写真分野における電気抵抗の制御方法としては、(1)カーボンブラック等の電子導電剤を、マトリックスポリマー中に分散する方法や、(2)第四級アンモニウム塩等のイオン導電剤を、マトリックスポリマー中に分散する方法等があげられる。
上記(1)の方法では、マトリックスポリマー中にカーボンブラック等の電子導電剤粒子を分散させ、電子の伝導により導電制御を行うため、温度や湿度による影響は受けないものの、電子導電剤粒子の分散状態の影響を受けたり、成形工程での材料流動の影響や、塗布乾燥状態の影響等により、均一な導電制御が困難である。
一方、上記(2)の方法では、マトリックスポリマー中にイオン導電剤が溶解しているため、均一な導電制御が可能であるが、導電化できたとしても、温度や湿度による影響を受けやすく、通電と共に電気抵抗が上昇する傾向にあり、画質が安定しないという難点がある。また、イオン導電剤との相溶性等の点から、効果を発揮できるマトリックスポリマーが制限される等の問題もある。
そこで、これらの問題を解決すべく、カーボンブラック等の電子導電剤や、第四級アンモニウム塩等のイオン導電剤に代えて、カーボンナノチューブを用いた電気抵抗の制御方法が提案されている。例えば、電子写真方式の複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置の接触型帯電器において、感光体と接触する面に離散して配置された樹脂層があり、かつ、この樹脂層によりカーボンナノチューブが保持されている接触型帯電器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−132016号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の接触型帯電器は、熱可塑性高分子樹脂層等から構成された樹脂層の表面に、カーボンナノチューブが固定保持された構成であるため、後述の理由により、カーボンナノチューブの分散性が劣り、電気抵抗のばらつきが大きいという難点があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、カーボンナノチューブの分散性に優れ、かつ、電気抵抗のばらつきが小さい、電子写真機器用導電性組成物の製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の電子写真機器用導電性組成物の製法は、下記の(A)を溶解可能な溶媒中に下記の(B)をビーズミルを用いて予備分散して、上記(B)が多数凝集してなる凝集物をほぐして伸ばした後、(A)を加え、(A)100重量部に対して(B)の配合割合を0.5〜1重量部とし、(A)と(B)とを混練する工程を備えるという構成をとる。
(A)固形ポリマー。
(B)カーボンナノチューブ
すなわち、この発明者は、カーボンナノチューブの分散性に優れ、かつ、電気抵抗のばらつきが小さい、電子写真機器用導電性組成物を得るべく、鋭意研究を重ねた。そして、上記特許文献1に記載の接触型帯電器における電気抵抗の制御法について研究を続けたところ、この接触型帯電器においては、熱可塑性高分子樹脂層等から構成された樹脂層の表面に、カーボンナノチューブが単に固定保持されているにすぎず、カーボンナノチューブが樹脂層中に混練されていないため、カーボンナノチューブの分散性が劣り、電気抵抗のばらつきが大きいことを突き止めた。そこで、さらに研究を続けたところ、予め、固形ポリマーを溶解可能な溶媒中に、カーボンナノチューブを予備分散させることにより、カーボンナノチューブの凝集物(塊)をほぐして伸ばした後、固形ポリマーと、カーボンナノチューブとを混練すると、固形ポリマー中でのカーボンナノチューブの分散性に優れ、電気抵抗のばらつきが小さい、電子写真機器用導電性組成物を調製できることを見いだし、本発明に到達した。
本発明の電子写真機器用導電性組成物の製法によると、予め、固形ポリマーを溶解可能な溶媒中に、カーボンナノチューブを予備分散させることにより、カーボンナノチューブの凝集物(塊)をほぐして伸ばした後、固形ポリマーと、カーボンナノチューブとを混練するため、固形ポリマー中でのカーボンナノチューブの分散性に優れ、電気抵抗のばらつきが小さい、電子写真機器用導電性組成物を作製することができる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の電子写真機器用導電性組成物の製法は、固形ポリマー(A成分)を溶解可能な溶媒中に、カーボンナノチューブ(B成分)をビーズミルを用いて予備分散して、上記カーボンナノチューブ(B成分)が多数凝集してなる凝集物をほぐして伸ばした後、固形ポリマー(A成分)を加え、上記固形ポリマー(A成分)とカーボンナノチューブ(B成分)とを混練する工程を備えている。
本発明で用いる固形ポリマー(A成分)としては、例えば、合成ゴム、熱可塑性エラストマー、塗料用マトリックスポリマー等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、柔軟性が高く、へたりが少ない点で、架橋可能な合成ゴム、塗料用マトリックスポリマーが好適に用いられる。
上記合成ゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルゴム(NBR)、ヒドリンゴム(ECO)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、B成分がほぐれやすく、非極性溶剤に溶解する点で、EPDM、SBRが好適に用いられる。
また、上記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、溶解しやすさ、柔軟性を併せ持つ点で、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)が好適に用いられる。
また、上記塗料用マトリックスポリマーとしては、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレア樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、溶解しやすさ、柔軟性を併せ持つ点で、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂が好適に用いられる。
これらの固形ポリマー(A成分)を溶解可能な溶媒としては、特に限定はないが、例えば、トルエン、メチルエチルケトン(MEK)、ヘキサン、ヘプタン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N′−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、アセトン、キシレン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
つぎに、上記固形ポリマー(A成分)とともにカーボンナノチューブ(B成分)が用いられる
上記カーボンナノチューブ(B成分)の径は、50nm以下が好ましく、特に好ましくは径が25nm以下である。すなわち、径が50nmを超えると、少量の添加では導電性の制御が難しく、多量の添加では物性への悪影響がでるおそれがあるからである。
上記カーボンナノチューブ(B成分)の配合割合は、上記固形ポリマー(A成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して、0.5〜1部の範囲内である。すなわち、B成分が0.5部未満であると、導電性を付与できなくな、逆にB成分が部を超えると、物性への悪影響(へたり、硬度上昇)がでるからである。
本発明の電子写真機器用導電性組成物の製法は、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、上記カーボンナノチューブ(B成分)をトルエン等の溶媒と混合した後、ビーズミルにより、予備分散する。この予備分散工程は、溶液の粘度を5,000mPa・s(25℃)未満に設定することが好ましく、特に好ましくは2,000mPa・s(25℃)未満である。すなわち、予備分散時に溶液の粘度が5,000mPa・s(25℃)以上になると、B成分を溶剤中でほぐすことが困難になる傾向がみられるからである。
つぎに、固形ポリマー(A成分)を固形の状態または溶媒に溶解させた状態で加え、3本ロール、ニーダー等を用いて、固形ポリマー(A成分)と、カーボンナノチューブ(B成分)とを混練する。この混練工程は、溶液の粘度を50,000mPa・s(25℃)以上に設定することが好ましく、特に好ましくは100,000mPa・s(25℃)以上である。すなわち、混練工程時の溶液の粘度が50,000mPa・s(25℃)未満であると、B成分の凝集物を細くするための混練機のパワーが凝集物に伝わらない傾向がみられるからである。
ここで、上記溶媒の揮発は、必ずしも上記の混練工程において行う必要はなく、例えば、後記のように、固形ポリマー(A成分)を架橋する場合、架橋直前まで、溶媒を併存させておいても差し支えない。
なお、上記混練工程においては、上記A成分およびB成分とともに、架橋剤、触媒、遅延剤、整泡剤、充填剤、可塑剤、老化防止剤、分散剤、消泡剤、カップリング剤、難燃剤、光重合開始剤等を必要に応じて適宜混練させることも可能である。
上記架橋剤は、上記固形ポリマー(A成分)の種類に応じて最適なものを選択すればよく、例えば、メラミン等の尿素樹脂、エポキシ硬化剤、ポリアミン硬化剤、パーオキサイド、硫黄、シラノール基含有化合物等があげられる。
上記架橋剤の配合割合は、上記固形ポリマー(A成分)100部に対して、0.1〜40部の範囲が好ましく、特に好ましくは1〜10部である。なかでも、上記パーオキサイドの配合割合は、上記固形ポリマー(A成分)100部に対して、1〜10部の範囲が好ましく、特に好ましくは2〜5部である。
上記触媒としては、例えば、ヒドロシリル化触媒、第三級アミン触媒、錫系触媒等があげられる。
本発明の製法により得られる電子写真機器用導電性組成物は、例えば、現像ロール,帯電ロール,転写ロール,定着ロール,トナー供給ロール,除電ロール,給紙ロール,搬送ロール,クリーニングロール等のロール部材、現像ブレード,帯電ブレード,クリーニングブレード等のブレード部材、転写ベルト,紙送りベルト等のベルト部材等の電子写真機器用部材に用いられる。これらのなかでも、現像ロール等のロール部材のベース層等として好適に用いられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
直径1nmの単層カーボンナノチューブ(MTR社製、NT−5)0.5部を、トルエン500部に予め配合し、ビーズミルを用いて予備分散した後、EPDM(住友化学社製、エスプレン505)100部を溶解して混合し、溶液の粘度を2000mPa・s(25℃)に調整した。つぎに、この溶液からトルエンを揮発させた後、ZnO 5部と、共架橋剤としてトリアリルイソシアヌレート(TAIC)3部と、過酸化物架橋剤(日本油脂社製、パーヘキサ25B40)8部とを配合し、粘度を100,000mPa・s/25℃以上(固体)に調整した後、ニーダーを用いて混練して、導電性組成物を調製した。
直径1nmの単層カーボンナノチューブ(MTR社製、NT−5)0.5部を、MEK500部に予め配合し、ビーズミルを用いて予備分散した後、TPU(三井武田ウレタン社製、エラストラン1040)100部を溶解して混合し、溶液の粘度を2000mPa・s(25℃)に調整した。つぎに、この溶液からMEKを揮発させ、粘度を100,000mPa・s/25℃以上(固体)に調整した後、ニーダーを用いて混練して、導電性組成物を調製した。
直径1nmの単層カーボンナノチューブ(MTR社製、NT−5)1部を、トルエン300部に予め配合し、ビーズミルを用いて予備分散した後、塗料用マトリックスポリマーとしてウレタン系樹脂(日本ポリウレタン社製、ニッポラン5230)100部を溶解して混合し、溶液の粘度を2000mPa・s(25℃)に調整した。つぎに、この溶液からトルエン等の溶剤を揮発させ、粘度を100,000mPa・s/25℃に調整した後、3本ロールを用いて混練して、導電性組成物を調製した。
直径1nmの単層カーボンナノチューブ(MTR社製、NT−5)0.5部を、NMP500部に予め配合し、ビーズミルを用いて予備分散した後、塗料用マトリックスポリマーとしてポリアミドイミド(東洋紡績社製、バイロマックスHR16NN)100部を溶解して混合し、溶液の粘度を2000mPa・s(25℃)に調整した。つぎに、この溶液からNMPの一部を揮発させ、粘度を50,000mPa・s/25℃に調整した後、3本ロールを用いて混練して、導電性組成物を調製した。
〔比較例1〕
EPDM(住友化学社製、エスプレン505)100部に、チタン酸カリウムウィスカー(大塚化学社製、デントールWK)45部を配合し、ZnO5部と、共架橋剤としてトリアリルイソシアヌレート(TAIC)3部と、過酸化物架橋剤(日本油脂社製、パーヘキサ25B40)8部とを配合し、粘度を100,000mPa・s/25℃以上(固体)に調整した後、ニーダーを用いて混練して、導電性組成物を調製した。
〔比較例2〕
塗料用マトリックスポリマーとしてポリアミドイミド(東洋紡績社製、バイロマックスHR16NN)100部に、チタン酸カリウムウィスカー(大塚化学社製、デントールWK)12部を配合し、これらを攪拌して、導電性組成物(粘度:2,000mPa・s/25℃)を調製した。
このようにして得られた実施例品および比較例品を用いて、下記のようにして各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1に併せて示した。
〔凝集物の粒度分布〕
各導電性組成物において、カーボンナノファイバー等の導電剤の凝集物を、粒度分布計LA500(堀場製作所社製)を用いて観察した。そして、10μm以上の凝集物の粒度分布(%)を求めた。
〔架橋速度〕
160℃において、架橋トルクが90%の時の時間(t90)と、架橋トルクが10%の時の時間(t10)を求めた。そして、t90−t10(分)を架橋速度とした。
〔架橋速度の遅延率〕
導電性組成物の架橋速度(t1)と、カーボンナノファイバー等の導電剤を添加する前の組成物の架橋速度(t2)を求めた。そして、〔(t1−t2)/t2〕×100から架橋速度の遅延率(%)を求めた。
〔電気抵抗〕
各導電性組成物を、所定の条件(150℃×30分)で架橋して、ゴムシートを作製するか、あるいは、各導電性組成物をガラス板上にコーティングして、導電性塗膜(厚み20μm)を作製した。そして、20℃×50%RHの環境下において、1Vの電圧を印加した時のゴムシート等の電気抵抗(Rv1)を、SRIS 2304に準じて測定した。また、上記ゴムシート等を100%伸ばした時の電気抵抗(Rv2)を、SRIS 2304に準じて測定した。そして、log(Rv2/Rv1)から、変動桁数を求めた。
〔硬度(JIS タイプA)〕
各導電性組成物を用いて、前記と同様にして、ゴムシートを作製し、このゴムシート等の硬度Aを、JIS K 6253に準じて測定した。また、カーボンナノファイバー(比較例品はカーボンブラック等の導電剤)を添加する前の組成物を用いて、上記と同様にしてゴムシート等を作製し、このゴムシートの硬度Bを、上記と同様にして測定した。そして、〔(硬度A−硬度B)/硬度B〕×100から、硬度の変動率(%)を求めた。
〔弾性率〕
各導電性組成物を用いて、前記と同様にして、ゴムシートを作製し、このゴムシート等の弾性率Aを、JIS K 7161に準じて測定した。また、カーボンナノファイバー(比較例品はカーボンブラック等の導電剤)を添加する前の組成物を用いて、上記と同様にしてゴムシート等を作製し、このゴムシートの弾性率Bを、上記と同様にして測定した。そして、〔(弾性率A−弾性率B)/弾性率B〕×100から、弾性率の変動率(%)を求めた。
〔圧縮永久歪み〕
各導電性組成物を用いて、前記と同様にして、ゴムシートを作製し、このゴムシート等の圧縮永久歪みを、温度70℃、試験時間22時間、圧縮率25%の条件下、JIS K 6262に準じて測定した。
Figure 0004196780
上記結果から、実施例品は、凝集物の粒度分布が小さかったのに対して、比較例品は、凝集物の粒度分布が大きかった。
つぎに、上記導電性組成物を用いて、つぎのようにして現像ロールを作製した。
まず、実施例1と同様にして、導電性組成物を調製した。そして、軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に、上記導電性組成物を注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み4mm)が形成されてなる現像ロールを作製した。
実施例2と同様にして、導電性組成物を調製した。そして、これを用いてベース層を形成する以外は実施例5と同様にして、現像ロールを作製した。
〔ベース層用材料の調製〕
実施例1と同様にして、導電性組成物を調製した。
〔表層用材料の調製〕
実施例3と同様にして、導電性組成物を調製した。
〔現像ロールの作製〕
軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に、上記ベース層用材料を注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み4mm)を形成した。つぎに、この表面に、上記表層用材料を用いて、表層(5μm)を形成し、ベース層の外周面に表層が形成されてなる2層構造の現像ロールを作製した。
〔表層用材料の調製〕
実施例4と同様にして、導電性組成物を調製した。
〔現像ロールの作製〕
上記表層用材料を用いる以外は、実施例7と同様にして、ベース層の外周面に表層が形成されてなる2層構造の現像ロールを作製した。
〔比較例3〕
比較例1と同様にして、導電性組成物を調製した。そして、これを用いてベース層を形成する以外は実施例5と同様にして、現像ロールを作製した。
このようにして得られた実施例品および比較例品の現像ロールを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表2に併せて示した。
〔電気抵抗〕
各現像ロールの電気抵抗の中央値およびばらつき桁(36点)を、電圧1Vで、1mm2 の電極を用い、SRIS 2304に準じて測定した。
〔硬度(JIS タイプA)〕
各現像ロールの硬度を、JIS K 6253に準じて測定した。
〔圧縮永久歪み〕
各現像ロールの圧縮永久歪みを、温度70℃、試験時間22時間、圧縮率25%の条件下、JIS K 6301に準じて測定した。
〔現像特性〕
(画像むら)
各現像ロールを市販のカラープリンターに組み込み、画像評価を行った。評価は、ハーフトーン画像での濃度むらがなく、細線のとぎれや色ずれがなかったものを○、そうでないものを×とした。
(圧接痕)
各現像ロールを市販のカラープリンターに組み込み、画像評価を行った後、現像ロール表面の圧接痕を目視観察した。評価は、圧接痕がないものを○、圧接痕があるものを×とした。
Figure 0004196780
上記表の結果から、実施例品の現像ロールは、いずれも電気抵抗のばらつきが小さく、圧縮永久歪みも小さく、現像特性に優れていた。
これに対して、比較例品の現像ロールは、電気抵抗のばらつきが大きく、圧縮永久歪みも大きく、現像特性に劣っていた。
つぎに、上記導電性組成物を用いて、つぎのようにして帯電ロールを作製した。
まず、実施例1と同様にして、導電性組成物を調製した。そして、軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に、上記導電性組成物を注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み3mm)が形成されてなる帯電ロールを作製した。
〔ベース層用材料の調製〕
実施例1と同様にして、導電性組成物を調製した。
〔表層用材料の調製〕
実施例3と同様にして、導電性組成物を調製した。
〔帯電ロールの作製〕
軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に、上記ベース層用材料を注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み3mm)を形成した。つぎに、この表面に、上記表層用材料を用いて、表層(5μm)を形成し、ベース層の外周面に表層が形成されてなる2層構造の帯電ロールを作製した。
〔比較例4〕
比較例1と同様にして、導電性組成物を調製した。そして、これを用いてベース層を形成する以外は実施例9と同様にして、帯電ロールを作製した。
このようにして得られた実施例品および比較例品の帯電ロールを用いて、前述の現像ロールの評価方法に準じて、各特性の評価を行った。これらの結果を、下記の表3に併せて示した。
Figure 0004196780
上記表の結果から、実施例品の帯電ロールは、いずれも電気抵抗のばらつきが小さく、圧縮永久歪みも小さく、帯電特性に優れていた。
これに対して、比較例品の帯電ロールは、電気抵抗のばらつきが大きく、圧縮永久歪みも大きく、帯電特性に劣っていた。
つぎに、上記導電性組成物を用いて、つぎのようにして転写ベルトを作製した。
実施例4と同様にして、導電性組成物を調製した。そして、この導電性組成物を用いて、単層構造の転写ベルト(厚み0.2mm)を作製した。
〔ベース層用材料の調製〕
実施例4と同様にして、導電性組成物を調製した。
〔表層用材料の調製〕
実施例3と同様にして、導電性組成物を調製した。
〔転写ベルトの作製〕
上記ベース層用材料および表層用材料を用いて、ベース層(厚み200μm)の表面に表層(厚み1μm)が形成されてなる2層構造の転写ベルトを作製した。
〔比較例5〕
比較例1と同様にして、導電性組成物を調製した。そして、この導電性組成物を用いて、単層構造の転写ベルト(厚み0.2mm)を作製した。
このようにして得られた実施例品および比較例品の転写ベルトを用いて、前述の現像ロールの評価方法に準じて、各特性の評価を行った。これらの結果を、下記の表4に併せて示した。
Figure 0004196780
上記表の結果から、実施例品の転写ベルトは、いずれも電気抵抗のばらつきが小さく、転写特性に優れていた。
これに対して、比較例品の転写ベルトは、電気抵抗のばらつきが大きく、転写特性に劣っていた。
本発明の製法により得られる電子写真機器用導電性組成物は、例えば、現像ロール,帯電ロール,転写ロール,定着ロール,トナー供給ロール,除電ロール,給紙ロール,搬送ロール,クリーニングロール等のロール部材、現像ブレード,帯電ブレード,クリーニングブレード等のブレード部材、転写ベルト,紙送りベルト等のベルト部材等の電子写真機器用部材に用いられる。

Claims (3)

  1. 下記の(A)を溶解可能な溶媒中に下記の(B)をビーズミルを用いて予備分散して、上記(B)が多数凝集してなる凝集物をほぐして伸ばした後、(A)を加え、(A)100重量部に対して(B)の配合割合を0.5〜1重量部とし、(A)と(B)とを混練する工程を備えることを特徴とする電子写真機器用導電性組成物の製法。
    (A)固形ポリマー。
    (B)カーボンナノチューブ
  2. 上記(A)の固形ポリマーが、合成ゴム、熱可塑性エラストマー、および塗料用マトリックスポリマーからなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1記載の電子写真機器用導電性組成物の製法。
  3. 上記(B)のカーボンナノチューブの直径が、1〜50nmである請求項1または2記載の電子写真機器用導電性組成物の製法。
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