JP4512655B2 - 積層鉄心の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分割ヨーク部とティース部とを有する所定個数の分割積層鉄心を互いに接続して成り、環形状のヨーク部と該ヨーク部の内方に突出する所定数のティース部とを備えた固定子鉄心を製造するための積層鉄心の製造方法に関するものである。
図10は、電動機の固定子を構成する従来の積層鉄心(固定子鉄心)Aであり、この積層鉄心Aは、所定枚数の鉄心片Aaを積層してカシメ結合することによって製造され、環形状のヨーク部Ayと該ヨーク部Ayから内方に突出した複数のティース部At、At…とを有している。
このような周方向一体型の積層鉄心Aは、図11に示す如く積層鉄心(固定子)Aを構成する鉄心片Aaを、回転子鉄心(図示せず)を構成する鉄心片Raと共に同一の帯状鋼板W上に材料取りし、同一の順送り金型装置(図示せず)で回転子鉄心と共に製造されることが通例である。
一方、上述した積層鉄心Aは、ヨーク部Ayが環形状を呈していることと、隣り合うティース部At同士の間隔が狭いことから、各ティース部Atに対する巻線作業が困難なものとなっており、このような問題点を解決する策の1つとして、図12に示す如き積層鉄心(固定子鉄心)Bが提供されている。
この積層鉄心Bは、分割ヨーク部Cyとティース部Ctとを有する所定個数の分割積層鉄心Cを製造し、これら複数個の分割積層鉄心Cを互いに組立てて接続することにより、環形状のヨーク部Byと複数のティース部Bt(Ct)とを備えた積層鉄心Bを構成するものである。
このような積層鉄心Bによれば、個々の分割積層鉄心Cにおけるティース部Ctに巻線を施したのち、各分割積層鉄心C、C…を互いに組立てて積層鉄心Bを製造することで、各ティース部Ctに対する巻線作業は極めて容易なものとなる。
ここで、出願人の知っている上述の如き先行技術は、公知・公用の技術であって文献公知発明に係わるものではなく、したがって記載すべき先行技術文献情報はない。
ところで、上述した如き構成の積層鉄心B、すなわち複数個の分割積層鉄心Cを組み立てて成る周方向分割型の積層鉄心Bにおいては、その特異な形態に起因する成形上の制約により、図13(a)に示す如く、分割積層鉄心Cを構成する鉄心片Caを帯状鋼板WS上に並べて材料取りし、専用の順送り金型装置(図示せず)を用いて製造しているため、積層鉄心Bの製造に関わる材料の歩留りが悪く、生産性の低下とともに製造コストの高騰をも招来する問題があった。
さらに、上述の如く鉄心片Caを帯状鋼板WS上に並べて材料取りしているため、図13(b)に示す如く回転子鉄心(図示せず)を構成する鉄心片Raは、別個の帯状鋼板WR上において材料取りされることとなり、上記回転子鉄心は別個の順送り金型装置(図示せず)を用いて製造せざるを得ないので、電動機を構成する固定子鉄心及び回転子鉄心の製造コストが大幅に増大する不都合があった。
本発明は上記実状に鑑みて、積層鉄心の製造に伴う生産性を向上させることができ、併せて生産コストの低減をも達成し得る積層鉄心の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するべく、本発明に関わる積層鉄心の製造方法は、所定枚数の分割鉄心片をカシメ積層して成り、分割ヨーク部と該分割ヨーク部と一体となった1のティース部とを有するとともに、分割ヨーク部の両端に連結部を有する分割積層鉄心を、所定個数、互いに無端状に連結することにより構成され、環形状のヨーク部と該ヨーク部の内方に突出する所定数のティース部とを備えて成る固定子鉄心を製造するための積層鉄心の製造方法であって、
薄板材料から回転子鉄心片を打抜き形成したのち、分割鉄心片を互いに連結させた形態のヨーク片部形成領域において、隣接する分割鉄心片の連結片部を互いに剪断分離するとともに曲げ加工する切曲げ工程と、
薄板材料において曲げ加工した部位を押し戻すことにより薄板材料と面一に成形するプッシュバック工程と、
薄板材料に所定数のスロットを打抜き形成することにより所定数のティース片部を形成するスロット抜き工程と、
所定数のティース片部における歯先を打抜き形成する内径抜き工程と、
分割鉄心片の外形を打抜いて平面視して同一形状の個々の分割鉄心片を分離形成するとともに、該分割鉄心片を先に打抜き形成された下層の分割鉄心片に積層してカシメ結合するカシメ積層工程とを有し、
切曲げ工程において、分割ヨーク片部の一方の端部には径外域において反時計回り方向に突出する連結片部が形成され、他方の端部には径内域において時計回り方向に突出する連結片部が形成され、分割鉄心片を積層した各分割積層鉄心の分割ヨーク部における一方側と他方側とに該分割積層鉄心の高さ方向に延びる凸条形態の連結部をそれぞれ形成し、互いに隣接する一方の分割積層鉄心における連結部と、他方の分割積層鉄心における連結部を相互に組み付けることで無端状に連結された環形状のヨーク部を形成し、
しかも、カシメ積層工程において、分割鉄心片は板厚偏差の相殺を目的として転積されている
本発明に関わる積層鉄心の製造方法においては、隣接する分割鉄心片の連結片部を互いに剪断分離して曲げ加工したのち、この曲げ加工した部位を押し戻して薄板材料と面一に成形することで、隣接する分割鉄心片同士が分離しているにも関わらず、恰も周方向一体型の積層鉄心を製造する場合と同様にして、周方向分割型の積層鉄心を製造することが可能となる。
このように、周方向一体型の積層鉄心と同様に製造し得ることから、積層鉄心(固定子鉄心)を構成する鉄心片を、回転子鉄心を構成する鉄心片と共に同一の帯状鋼板W上に材料取りし、同一の順送り金型装置において回転子鉄心と共に積層鉄心(固定子鉄心)を製造することが可能となる。
かくして、本発明に関わる積層鉄心の製造方法によれば、周方向分割型の積層鉄心の製造に伴う生産性を向上させ得るとともに、生産に関わるコストの低減をも達成することが可能となる。
以下、実施例を示す図面に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に関わる積層鉄心の製造方法に基づき、本発明に関わる金型装置によって製造された、電動機を構成する積層鉄心(固定子鉄心)の一実施例を示しており、この積層鉄心1は、環形状を呈するヨーク部2と、該ヨーク部2の内方に突出する所定数のティース部3、3…とを備えている。
また、上記積層鉄心1は、所定個数の分割積層鉄心10、10…を、互いに無端状に連結することによって構成されており、個々の分割積層鉄心10は、積層鉄心1におけるヨーク部2の一部分を構成する分割ヨーク部10Yと、積層鉄心1における複数のティース部3、3…の1つを構成するティース部10Tとを有している。
上記分割積層鉄心10は、所定枚数の分割鉄心片11を互いにカシメ積層することによって構成されており、この実施例における積層鉄心1の分割積層鉄心10は、個々の分割鉄心片11に所定のスキュー角を付与してカシメ積層することで構成されている。
また、上記分割積層鉄心10を構成する分割鉄心片11は、分割ヨーク片部11Yとティース片部11Tとを有しており、上記分割ヨーク片部11Yの両端部には、それぞれ連結片部11A、11Bが形成されている。
詳しくは、上記分割ヨーク片部11Yにおける一方の端部(反時計回り方向側の端部)に、径外域において周方向へ突出する連結片部11Aが形成されており、他方の端部(時計回り方向側の端部)に、径内域において周方向へ突出する連結片部11Bが形成されている。
これにより、上述した如き形態の分割鉄心片11をカシメ積層して成る分割積層鉄心10においては、その分割ヨーク部10Yにおける一方端と他方端とに、分割積層鉄心10の高さ方向に延びる凸条形態の連結部10A、10Bが各々画成されている。
積層鉄心1を構成する所定個数の分割積層鉄心10、10…は、互いに隣接する一方の分割積層鉄心10における連結部10Aと、他方の分割積層鉄心10における連結部10Bとを相互に組み付けることで無端状に連結され、各分割積層鉄心10、10…の分割ヨーク部10Y、10Y…によって環形状のヨーク部2を形成している。
以下では、上述した構成の積層鉄心1を製造する方法について説明する。
図3は、本発明に関わる積層鉄心の製造方法を実施する際の、帯状鋼板(薄板材料)Wに対する材料取りの一実施例を示しており、帯状鋼板W上には所定個数の分割鉄心片11、11…が、連結片部11Aと11Bとを互いに組み付けることによって環状を為す形態で、言い換えれば積層鉄心1の平面形状と同一の形態で材料取りされている。
また、帯状鋼板W上には、上述の如く環状に組み付けられた所定個数の分割鉄心片11、11…の中央域に、回転子鉄心(図示せず)を構成する回転子鉄心片20が材料取りされている。すなわち、周方向一体型の積層鉄心を製造する際の材料取り(図11参照)と同じく、回転子鉄心を構成する鉄心片と、固定子鉄心を構成する鉄心片とが、同一の帯状鋼板W上において材料取りされている。
一方、図4〜図6は、本発明に関わる積層鉄心の製造方法に基づいて、本発明に関わる順送り金型装置(金型装置)により加工された帯状鋼板(薄板材料)Wの平面図であり、積層鉄心1を製造するための順送り金型装置は、切曲げステーションS1、プッシュバックステーションS2、スロット抜きステーションS3、内径抜きステーションS4、第1カシメ部形成ステーションS5、第2カシメ部形成ステーションS6、第3カシメ部形成ステーションS7、アイドルステーションS8、及び外形抜きカシメ結合ステーションS9を備えている。
ここで、上記順送り金型装置においては、上述した各ステーションS1〜S9に先んじて、回転子鉄心片20を順次形成して回転子鉄心(図示せず)を製造するための加工ステーションを備えており、もって、周方向一体型の積層鉄心を製造する場合と同じく、共通する一台の順送り金型装置によって回転子鉄心と固定子鉄心とが製造されることとなる。
上述した順送り金型装置による積層鉄心1の製造工程は、先ず、図示していない先行する加工ステーションにおいて、回転子鉄心片20を外形抜き(カシメ積層)して丸穴状の開口Oを形成したのち、切曲げステーションS1において、帯状鋼板(薄板材料)W上のヨーク片部形成領域、すなわち各分割鉄心片11の分割ヨーク片部11Y、11Y…が環状を成して材料取りされている部位において、隣接する分割鉄心片11同士の連結片部11Aと連結片部11Bとを、互いに剪断分離するとともに曲げ加工する(切曲げ工程)。
ここで、一方の分割鉄心片11における連結片部11Aと、他方の分割鉄心片11における連結片部11Bとは、図7に示す如く、連結片部11Aと連結片部11Bとの会合線に沿って延び、さらに帯状鋼板W上におけるヨーク片部形成領域の径外域及び径内域にまで延びるスリットラインLに沿って剪断分離される。
また、図8(a)、(b)に示す如く、切曲げステーションS1においては、パンチPとダイDとによって、帯状鋼板Wが上記スリットラインLに沿って剪断分離されるとともに、上記パンチPの下降により連結片部11Aが下方に向けて曲げ成形される。すなわち、切曲げステーションS1においては、帯状鋼板Wの剪断と曲げ成形とを同時に行う、いわゆるスリットフォームが実施される。
なお、切曲げステーションS1のダイDには、連結片部11Aの曲げ成形をサポートするため、バネVによって上方へ付勢されるプッシュバックスライダQが設けられている。
また、上記スリットラインLの形状は、連結片部11Aと連結片部11Bとを剪断分離しかつ曲げ加工し得る形態であれば、実施例に限定されることなく適宜に設定し得るものであることは言うまでもない。
上述した如く、切曲げステーションS1において、隣接する分割鉄心片11同士の連結片部11Aと連結片部11Bとを剪断分離しかつ曲げ加工したのち、プッシュバックステーションS2において、曲げ加工された連結片部11Aを押し戻して帯状鋼板Wと面一に成形する(プッシュバック工程)。
すなわち、図9(a)、(b)、(c)に示す如く、帯状鋼板WをダイDとストリッパプレートSPとで挟み付け、曲げ加工された連結片部11AをストリッパプレートSPの下面で面打ちすることで、上記連結片部11Aを帯状鋼板Wと面一に成るよう押し戻す。
上述した如く、プッシュバックステーションS2において、曲げ加工された連結片部11Aを帯状鋼板Wと面一に成形したのち、スロット抜きステーションS3において、開口Oの周囲に所定数のスロットS、S…を打抜くことにより、開口Oを中心として所定数のティース片部11T、11T…を形成し(スロット抜き工程)、こののち内径抜きステーションS4において、各々のティース片部11Tにおける歯先11tを打抜き形成する(内径抜き工程)。
次いで、第1カシメ部形成ステーションS5〜第3カシメ部形成ステーションS7において、所定箇所にカシメ部11C、11C…を形成する。
すなわち、第1カシメ部形成ステーションS5においては、カシメ部11Cのスキュー捨て孔を打抜き形成し、第2カシメ部形成ステーションS6においては、1個の積層鉄心1を構成する最下層の分割鉄心片11に対してのみ、カシメ部11Cの爪部を除去するべくカットし、第3カシメ部形成ステーションS7においては、最下層以外の分割鉄心片11に対してカシメ部11Cの爪部を所定形状にベンド(曲げ加工)する。
次いで、アイドルステーションS8を通過した外形抜きカシメ結合ステーションS9において、各分割鉄心片11における分割ヨーク片部11Yの外形を打ち抜き、個々の分割鉄心片11、11…を所定形状に形成し、かつ隣接する分割鉄心片11同士の分離を可能とする。
また、外形抜きカシメ結合ステーションS9においては、所定の形状に形成された各分割鉄心片11、11…を、先に形成された図示していない分割鉄心片11、11…に、所定のスキュー角度を付与した状態で積層するとともに、各々のカシメ部11C、11C…を介して互いにカシメ結合する(カシメ積層工程)。
すなわち、外形抜きカシメ結合ステーションS9においては、個々の分割鉄心片11、11…を打抜き形成するとともに、各分割鉄心片11を所定の枚数だけ積層してカシメ結合することで、所定数の分割積鉄心10、10…が製造されるとともに、図1に示す如く所定数の分割積鉄心10、10…を無端状に連結して成る積層鉄心1が製造されることとなる。
上述した如く、本発明に関わる積層鉄心の製造方法においては、隣接する分割鉄心片11の連結片部11Aと11Bを互いに剪断分離して曲げ加工したのち、この曲げ加工した連結片部11Aと11Bを押し戻して帯状鋼板Wと面一に成形することで、隣接する分割鉄心片11同士が分離しているにも関わらず、恰も周方向一体型の積層鉄心を製造する場合と同様にして、周方向分割型の積層鉄心1を製造することが可能となる。
このように、周方向分割型の積層鉄心1を、周方向一体型の積層鉄心と同様に製造し得ることから、積層鉄心1の分割積層鉄心10を構成する所定数の分割鉄心片11を、図3に示す如く環状に連結させた形態で材料取りすることが可能となり、もって分割鉄心片を帯状鋼板上に並べて材料取りしていた従来の製造方法(図13参照)に比べ、積層鉄心の製造に関わる材料の歩留りが格段に向上し、生産性の向上とともに製造コストの低減をも達成することができる。
さらに、周方向分割型の積層鉄心1を、周方向一体型の積層鉄心と同様に製造し得ることから、積層鉄心1の分割積層鉄心10を構成する所定数の分割鉄心片11を、図3に示す如く回転子鉄心片20と共に同一の帯状鋼板W上に材料取りすることが可能となり、これによって同一の順送り金型装置を用いて回転子鉄心と共に積層鉄心1を製造することができ、もって積層鉄心1の生産に関わるコスト、延いては固定子鉄心及び回転子鉄心を含めた電動機全体の生産コストを大幅に削減することが可能となる。
ところで、順送り金型装置から取り出された積層鉄心1は、一旦、個々の分割積層鉄心10、10…に分離され、各分割積層鉄心10のティース部10Tに巻線が施されたのち、再び無端状に組み立てられることによって、電動機の固定子が完成することとなる。
ここで、隣接する分割積層鉄心10の連結部10Aと連結部10Bとを相互に組み付けて各分割積層鉄心10、10…を連結する際、上記連結部10A、10Bを構成する分割鉄心片11の連結片部11A、11Bは、その会合線を剪断分離したものであるために整合性が良く、もって形状精度の優れた積層鉄心1を得ることができる。
なお、上述した実施例においては、分割積層鉄心10の連結部10A、10B(分割鉄心片11の連結片部11A、11B)を、分割ヨーク部10Y(分割ヨーク片部11Y)の両端から周方向へ突出する凸部によって構成しているが、上記連結部の形状は実施例に限定されるものではなく、積層鉄心における仕様等の諸条件に基づいて適宜に設定し得ることは言うまでもない。
また、上述した実施例では、切曲げ工程及びプッシュバック工程を、別個の切曲げステーションS1及びプッシュバックステーションS2で実施しているが、切曲げステーションS1のプッシュバックスライダQによって、曲げ加工した部位を完全に押し戻すことができる場合には、プッシュバックステーションS2を省略し、切曲げステーションS1において切曲げ工程とプッシュバック工程とを実施することも可能である。
また、上述した実施例では、順送り金型装置の外形抜きカシメ結合ステーションS9において、各々の分割鉄心片11、11…に所定のスキュー角を付与してカシメ積層しているが、板厚偏差の相殺を目的として各分割鉄心片11、11…の転積を併せて行うことも可能である。
さらに、上述した実施例では、順送り金型装置の外形抜きカシメ結合ステーションS9において、各々の分割鉄心片11、11…に所定のスキュー角を付与してカシメ積層しているが、各々の分割鉄心片11、11…をストレートに積層してカシメ結合することも可能であり、この場合においても、板厚偏差の相殺を目的として各分割鉄心片11、11…を転積し得ることは勿論である。
本発明に関わる製造方法及び金型装置によって製造される積層鉄心の一実施例を示す全体平面図。 (a)及び(b)は図1に示した積層鉄心を構成する分割積層鉄心の平面図及び側面図。 図1に示した積層鉄心を製造する際の回転子鉄心片及び固定子鉄心片の材料取りを示す帯状鋼板の要部平面図。 本発明に関わる積層鉄心の製造方法における順送り金型装置の各ステーションでの加工工程を示した帯状鋼板の平面図。 本発明に関わる積層鉄心の製造方法における順送り金型装置の各ステーションでの加工工程を示した帯状鋼板の平面図。 本発明に関わる積層鉄心の製造方法における順送り金型装置の各ステーションでの加工工程を示した帯状鋼板の平面図。 (a)は製造途中の1工程における帯状鋼板の要部平面図、(b)は(a)中のb−b線断面図。 (a)及び(b)は製造途中の1工程における帯状鋼板の加工態様を示す概念図。 (a)、(b)及び(c)は製造途中の1工程における帯状鋼板の加工態様を示す概念図。 従来の積層鉄心を示す外観図。 図10に示した積層鉄心を製造する際の帯状鋼板の平面図。 従来の他の積層鉄心を示す外観図。 図12に示した積層鉄心を製造する際の帯状鋼板の平面図。
1:積層鉄心、2:ヨーク部、3:ティース部、10:分割積層鉄心、10Y:分割ヨーク部、10T:ティース部、10A、10B:連結部、11:分割鉄心片、11Y:分割ヨーク片部、11T:ティース片部、11A、11B:連結片部、20:回転子鉄心片、S1:切曲げステーション、S2:プッシュバックステーション、S3:スロット抜きステーション、S4:内径抜きステーション、S9:外形抜きカシメ結合ステーション、W:帯状鋼板(薄板材料)

Claims (1)

  1. 所定枚数の分割鉄心片をカシメ積層して成り、分割ヨーク部と該分割ヨーク部と一体となった1のティース部とを有するとともに、前記分割ヨーク部の両端に連結部を有する分割積層鉄心を、所定個数、互いに無端状に連結することにより構成され、環形状のヨーク部と該ヨーク部の内方に突出する所定数のティース部とを備えて成る固定子鉄心を製造するための積層鉄心の製造方法であって、
    薄板材料から回転子鉄心片を打抜き形成したのち、前記分割鉄心片を互いに連結させた形態のヨーク片部形成領域において、隣接する前記分割鉄心片の連結片部を互いに剪断分離するとともに曲げ加工する切曲げ工程と、
    前記薄板材料において曲げ加工した部位を押し戻すことにより前記薄板材料と面一に成形するプッシュバック工程と、
    前記薄板材料に所定数のスロットを打抜き形成することにより所定数のティース片部を形成するスロット抜き工程と、
    前記所定数のティース片部における歯先を打抜き形成する内径抜き工程と、
    前記分割鉄心片の外形を打抜いて平面視して同一形状の個々の分割鉄心片を分離形成するとともに、該分割鉄心片を先に打抜き形成された下層の分割鉄心片に積層してカシメ結合するカシメ積層工程とを有し、
    前記切曲げ工程において、分割ヨーク片部の一方の端部には径外域において反時計回り方向に突出する前記連結片部が形成され、他方の端部には径内域において時計回り方向に突出する前記連結片部が形成され、前記分割鉄心片を積層した前記各分割積層鉄心の前記分割ヨーク部における一方側と他方側とに該分割積層鉄心の高さ方向に延びる凸条形態の前記連結部をそれぞれ形成し、互いに隣接する一方の分割積層鉄心における連結部と、他方の分割積層鉄心における連結部を相互に組み付けることで無端状に連結された環形状の前記ヨーク部を形成し、
    しかも、前記カシメ積層工程において、前記分割鉄心片は板厚偏差の相殺を目的として転積されていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
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