JP4012828B2 - 積層鉄心の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電動モータの回転子等の製造に最適に適用可能な積層鉄心の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、冷凍機や空調機の圧縮機駆動用の電動モータには、回転子に永久磁石を使用したものが提案されている。特許文献1にはこのような回転子の代表例を示すが、内側鉄心部と外側鉄心部が連結された連結鉄心片を最下面に配し、この連結鉄心片上に、内側鉄心部と外側鉄心部が分割された鉄心片を積層し、内側鉄心部と外側鉄心部の間に形成されたスリット内に磁石を挿入する構造が用いられている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−225031号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、内側鉄心部と外側鉄心部及びそれぞれの内側鉄心部とは分離しており、積層時のこれらの位置制御が困難であるという問題があった。
また、積層時の位置制御に関しては、特許文献1に記載の回転子の他、その他の分離型の積層鉄心を使用する積層鉄心においても共通に発生する問題であった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、各セグメント片の積層体からなる分割積層体が位置ずれを起こすことがなく積層でき、更には、スリット片の積層体等の不用部分も他部とは切り離された状態で積層して、積層後の除去も容易にできる積層鉄心の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る積層鉄心の製造方法は、薄板条材を順次プレス加工して、スリットによって複数に区分されたセグメント片の集合からなる多数枚の集合セグメント片と、該集合セグメント片をかしめ積層した集合セグメント片積層体をかしめ部を介して連結する上及び下の連結片とを製造し、外形抜きを行う金型内で、これらをかしめ積層して一体化する積層鉄心の製造方法であって、
前記集合セグメント片のプレス加工にあっては、前記スリットを形成するスリット片を部分抜きした後プッシュバックして前記薄板条材のフレームに部分連結部を介して繋がった状態で分離し、前記外形抜きと同時に前記部分連結部で繋がっていた前記集合セグメント片を完全に分離して、前記金型内に積層し、前記スリット片を除去する。
【0006】
第2の発明に係る積層鉄心の製造方法は、第1の発明に係る積層鉄心の製造方法において、前記スリット片は中央に細長長方形の領域を有し、その両側を広げた部分に前記部分連結部が設けられている。
【0007】
【0008】
第3の発明に係る積層鉄心の製造方法は、薄板条材をプレス加工して、スリット及び磁極分割開口部によって、中央と外側に区分されたセグメント片の集合からなる集合セグメント片を積層した集合セグメント片積層体に、上及び下の連結片を積層して全体を一体化した積層鉄心の製造方法であって、
前記スリットを形成するスリット片に半抜き加工を行って元位置に戻す不完全抜き加工処理を行い、不完全抜きされた該スリット片によって連結された前記集合セグメント片及び前記上及び下の連結片を製造する工程と、
前記下の連結片、前記各集合セグメント片、及び前記上の連結片を外形抜きして金型内で順次かしめ積層する工程と、
前記スリット片の積層体を除去する工程とを有する。
これによって、各セグメント片の積層体は、不完全抜きしたスリット片によって連結されているので、各セグメント片の位置ずれを起こすことなく積層できる。
【0009】
第4の発明に係る積層鉄心の製造方法は、以上の発明に係る積層鉄心の製造方法において、該積層鉄心は電動モータの回転子からなっている。
【0010】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1(A)は本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法によって製造された積層鉄心の断面図、(B)は(A)の矢視A−A断面図、図2は同製造方法によって製造された積層鉄心の最上部に配置される連結片の平面図、図3(A)は同製造方法によって製造された積層鉄心の中間位置に積層される集合セグメント片の平面図、(B)はスリット片が薄板条材のフレームから分離された集合セグメント片の平面図、図4は同製造方法によって製造された積層鉄心の最下部に配置される連結片の平面図、図5〜図7は本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図、図8はスリット片の加工方法の説明図、図9(A)は本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図、(B)は同製造方法によって製造された積層鉄心の正面図、図10(A)は集合セグメント片の平面図、(B)は連結片の説明図、図11は本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図、図12(A)、(B)は不完全抜きするスリット片の説明図、図13(A)、(B)はスリット片の積層体の除去方法の説明図である。
【0011】
まず、図1〜図4を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法によって製造しようとする積層鉄心(この実施の形態では、電動モータの回転子)110について説明する。ただし、図1(A)は説明の便宜上、一部分解して表している。
【0012】
図1〜図4に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法によって製造しようとする積層鉄心110は、多数枚の集合セグメント片111をそれぞれ複数のかしめ部112、113を介してかしめ積層した集合セグメント片積層体115と、その上、下にそれぞれ積層された連結片116、117と、連結片116、117の上、下に積層して配置され、かしめピン120(図1(B)にて仮想線で示す)を介して連結片116、117にかしめ接合された端板136、137とを有している。それぞれの集合セグメント片111、連結片116、117及び端板136、137にはかしめピン用の挿通孔118、119が形成されており、全体として8本のかしめピン120の端部のかしめによって上下に強固に連結されている。なお、本実施の形態では、最上部の集合セグメント片111と連結片116とはかしめ接合されず分離可能となっており、従って、図2に示すように、連結片116にはかしめ部が省略されている。
【0013】
図3(B)に示すように、集合セグメント片111は、1個のセグメント片121及びセグメント片121の周囲に設けられた4個のセグメント片122が、スリット123及び磁極分割開口部124によって分離されているので、前記した集合セグメント片積層体115は、それぞれ中央の内側鉄心部125と4つの外側鉄心部126に分離され、これらが上下の連結片116、117と連結されている。また、内側鉄心部125には回転子のシャフトを通す貫通孔127が設けられている。
図2及び図4に示すように、連結片116、117には、中心部に回転子のシャフトを通す貫通孔127が設けられており、また、永久磁石が挿通可能な長尺矩形状のスリット123及び磁極分割開口部124が形成されているが、スリット123と磁極分割開口部124との間を繋ぐ連結部によって隣り合うセグメント片(セグメント片121、122相当)が連結されて一枚の板となっている。なお、連結片117には、かしめ部112、113に対応する位置に貫通孔として形成されたかしめ部112a、113aが形成されている。
【0014】
この実施の形態では、集合セグメント片111と連結片116、117との材質は同一の磁性鋼板からなっているが、連結片116、117のみを別の素材(例えば、ステンレス、鉄板、あるいはその他の金属板)によって構成することもでき、この場合、強度を増すためにその厚みを集合セグメント片111より厚くすることもできる。この積層鉄心110を実際に使用する場合には、スリット123によって形成される貫通孔の部分に永久磁石が挿入される(特許文献1を参照)。
【0015】
次に、本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心110の製造方法について説明する。集合セグメント片積層体115は基本的には、図1(A)、図3(A)、(B)及び図8に示すように、部分抜きされた後、薄板条材132のフレーム内に戻されるスリット片128の隣接する部分連結部128a(図5、図6参照)を介して繋がった状態で分離して、外形抜きと同時に、部分連結部128aに繋がるスリット片128を切断して、集合セグメント片111の全体を薄板条材132のフレーム(スケルトン)から分離し、集合セグメント片111を金型内に積層して形成するように構成されている。図2〜図4から明らかなように、スリット123を形成するスリット片128は細長長方形の領域を有し、それを更に両側に延長した広さを有しており、外側に底辺を備えた細長台形状に形成されている。なお、スリット片128が部分抜きされた後、薄板条材132のフレーム内に戻される加工方法について、図8を参照しながら説明する。
【0016】
図8に示すように、薄板条材132のスリット123が形成される部分にパンチ130、ダイ131及びストリッパー131aによるベンド加工(曲げ加工)を行う。ベンド加工において、部分連結部128aを残して、ベンド部であるスリット片128を板厚tの105〜120%程度下方に抜き落とし、次に、スプリング131bによって上方に付勢され、しかも、ダイ131の内側面を上下に摺動する受け台131cにより、この突出したベンド部を元位置に戻す(プッシュバック)。これによって、スリット片128の周囲は、部分連結部128a以外には切れ目が形成される。即ち、図5のステーションD及び図6のステーションEで示すように、スリット片128の斜辺には両側に切り目が形成された部分連結部128aが形成されることになり、この結果、僅かな荷重を加えることによってスリット片128を簡単に抜き落とすことができる。このような加工処理を部分抜き加工と称している。
【0017】
図5〜図7を参照しながら、積層鉄心110の製造方法について詳細に説明する。
ステーションAでは、磁性材料からなる薄板条材132に予め所定ピッチで対となるパイロット孔(ガイド孔)133を設ける。なお、パイット孔133はステーションAの前で形成してもよい。このパイット孔133は、以下の各ステーションで係合するパイロットピン(図示せず)によって、プレス加工時の薄板条材132の位置決めをするのに用いる。
ステーションBでは、後(ステーションI)で形成される貫通孔127の周囲にかしめピン120用の挿通孔118、119を均等にそれぞれ4個形成する。
【0018】
ステーションCでは、連結片117、116については、永久磁石を挿入するためのスリット123を形成する。但し、集合セグメント片111については、スリット123を形成するパンチが作動しないようにしておき、結局はアイドルステーションとなる。
ステーションDでは、連結片117、116については、アイドルステーションとなる。集合セグメント片111については、前記の部分抜き加工により、薄板条材132の長さ方向にその長さ方向が一致して配置され、両端に部分連結部128aが形成された2つのスリット片128を形成する。
【0019】
ステーションEでは、ステーションDと同様に、連結片117、116については、アイドルステーションとなる。集合セグメント片111については、前記の部分抜き加工により、薄板条材132の幅方向にその長さ方向が一致して配置され、両端に部分連結部128aが形成された2つのスリット片128を形成する。即ち、ステーションD及びステーションEでの部分抜き加工により、隣り合うスリット片128間(正確には、細長台形の斜辺間)には、部分連結部128aが設けられることになる。
ステーションFでは、ステーションD及びEと同様に、連結片117、116については、アイドルステーションとなる。集合セグメント片111については、部分抜き加工されたスリット片128の突出部を金型やストリッパー等で叩いて、薄板条材132のフレーム内に押し戻し、スリット片128の上面と下面を薄板条材132の上面及び下面に一致させる。
【0020】
ステーションGでは、連結片116及び集合セグメント片111については、アイドルステーションとなる。連結片117については、かしめ部112a、113aの加工を行う。この場合のかしめ部112a、113aは貫通孔となる。
ステーションHでは、連結片117、116については、アイドルステーションとなる。集合セグメント片111については、連結片117のかしめ部112a、113aに対応する位置にかしめ部112、113のプレス加工を行う。集合セグメント片11のかしめ部112、113は薄板条材132の上面側にかしめ用凹部を、下面側にかしめ用凸部を同時に形成することによって行う。かしめ部としては、平面視して円形のかしめ部又は断面視してV字状のかしめ部等が最適に適用できる。
【0021】
ステーションIでは、連結片116、連結片117及び集合セグメント片111に、回転子のシャフトを通す貫通孔127を形成する。
ステーションJでは、連結片117、116及び集合セグメント片111すべてについて、全体の外形抜きを行うが、この際、集合セグメント片111について、図3(A)、(B)に示すように、スリット片128は切断されて、セグメント片121、122とは完全に分離される。パンチによって抜き落とされた連結片117、多数枚の集合セグメント片111はダイの中で順次かしめ積層される。
【0022】
その後、連結片117上に積層された集合セグメント片111のスリット123の部分の不要部分を一括して除去してスリット孔を形成し、連結片116を積層された集合セグメント片111上に配置し、前記スリット孔内に永久磁石を挿入する。さらに、図1(A)に示すように、連結片116の上、連結片117の下にそれぞれ端板136、137を配置し、端板136、137及び端板136、137間の積層鉄心片に形成されたかしめピン用の挿通孔118、119にかしめピン120(8本)を挿通し、かしめピン120の端部をかしめることにより、回転子を結合一体化する。
【0023】
続いて、図9(A)、(B)を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法によって製造しようとする積層鉄心(この実施の形態では、電動モータの回転子)10について説明する。
図9(A)、(B)に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法によって製造しようとする積層鉄心10は、集合セグメント片11をそれぞれ複数のかしめ部12、13を介してかしめ積層した集合セグメント片積層体15と、その上部及び下部にかしめ積層された連結片16、17とを有している。それぞれの集合セグメント片11及び連結片16、17にはかしめピン用の挿通孔18、19が形成され、全体として8本のかしめピン20によって上下に強固に連結されている。なお、集合セグメント片11及び連結片16、17はそれぞれかしめ部12、13によって連結されているので、かしめピン20は省略することもできる。
【0024】
図10(A)に示すように、集合セグメント片11は各セグメント片21、22がスリット23及び磁極分割開口部24によって分離されているので、前記した集合セグメント片積層体15はそれぞれ中央の内側鉄心部25と4つの外側鉄心部26に分離され、これらが上下の連結片16、17によって連結されている。図10(B)に示すように、連結片16、17にも、スリット23は形成されているが、磁極分割開口部24は設けられていない。即ち、連結片16、17はこの磁極分割開口部24が設けられていない部分、すなわち連結部によって隣り合うセグメント片が連結されて一枚の板となっている。また、内側鉄心部25には回転子のシャフトを通す貫通孔27が設けられている。
【0025】
この実施の形態では、集合セグメント片11と連結片16、17との材質は同一の磁性鋼板からなっているが、連結片16、17のみを別の素材(例えば、ステンレス、鉄板、あるいはその他の金属板)によって構成することもでき、この場合、強度を増すためにその厚みを集合セグメント片11より厚くすることもできる。この積層鉄心10を実際に使用する場合には、スリット23によって形成される貫通孔の部分に永久磁石が挿入される(特許文献1を参照)。
【0026】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法について説明するが、基本的には、図9(A)に示すように、各セグメント片21、22が不完全抜きされたスリット片28によって連結される集合セグメント片11をかしめ積層した集合セグメント片積層体15の下部及び上部に、連結片16、17をかしめ積層し、最終的にスリット片28の積層体29(図13参照)を除去することによって、積層鉄心10を製造する。
【0027】
なお、前記不完全抜きについて、図12を参照しながら説明すると、図12(A)に示すように、スリット23が形成される部分にパンチ30とダイ31による半抜き加工を行って、スリット片28を板厚の40〜60%程度下方に抜き落とし、次に、これを上下から金型やストリッパー等を当てて、図12(B)に示すように、この突出したスリット片28を元位置に戻す。これによって、スリット片28の周囲に脆性破壊部が出来て、適当な荷重を加えることによってスリップ片28を抜き落とすことができ、このような加工処理を不完全抜きと称している。
【0028】
以下、図11を参照しながら、詳細に説明すると、ステーションAにおいて、磁性材料からなる薄板条材32に予め所定ピッチで対となるパイロット孔(ガイド孔)33を設けると共に、貫通孔27を形成する。なお、パイロット孔33はステーションAの前で形成してもよい。このパイット孔33は以下の各ステーションで係合するパイロットピン(図示せず)によって、プレス加工時の薄板条材32の位置決めをするのに用いる。
【0029】
ステーションBでは、かしめピン20用の挿通孔18、19を貫通孔27の周囲に均等にそれぞれ4個形成する。
ステーションCでは、磁極分割開口部24を形成する。但し、連結片16、17には、磁極分割開口部24は形成しないので、最初の連結片17をプレス加工する場合と、最後の連結片16をプレス加工する場合には、磁極分割開口部24を形成するパンチが作動しないようにしておき、結局はアイドルステーションとなる。
【0030】
ステーションDでは、集合セグメント片11及び各連結片16、17に対して各スリット片28の半抜き加工を行う。そして、ステーションEで下方に突出したスリット片28を金型やストリッパー等で押し戻して、スリット片28の上面と下面を、薄板条材32の上面及び下面に一致させる。このステーションD及びステーションEの加工工程が、不完全抜き工程となる。
ステーションFでは、積層鉄心10の最下部に位置する連結片17に対して、かしめ部12、13の加工を行うと共に、スリット片28に対してもかしめ部34のプレス加工を行う。この場合のかしめ部34は貫通孔となる。そして、ステーションFでは、集合セグメント片11及び連結片16に対してはアイドルステーションとする。ステーションGにおいて、集合セグメント片11及び連結片16に対してはかしめ部12、13の加工を行うと共に、スリット片28に対してもかしめ部34のプレス加工を行う。
【0031】
連結片16のかしめ部34及び集合セグメント片11のかしめ部12、13、34は薄板条材32の上面側にかしめ用凹部を、下面側にかしめ用凸部を同時に形成することによって行う。かしめ部としては、平面視して円形のかしめ部又は断面視してV字状のかしめ部等が最適に適用できる。
ステーションHでは、全体の外形抜きを行う。パンチによって抜き落とされた連結片17、複数枚の集合セグメント片11及び連結片16はダイの中で順次かしめ積層され、スリット片28を有する積層鉄心集合体35となる。
そこで、図13(A)、(B)に示すように、スリット片28の積層体29をプレス加工等で分離(除去)し、スリット23が形成された積層鉄心10を形成できる。
これによって、中央の内側鉄心部25及びその周囲に4個設けられた外側鉄心部26を有する積層鉄心10が製造される。
【0032】
前記第1の実施の形態においては、隣り合うスリット片128を部分連結部128aを介して薄板条材132のフレームに繋げたが、これに限定されず、必要に応じて、その他の構造の部分連結部を用いても構わない。
スリット片128は、部分抜きした後、突出したベンド部をプッシュバックして薄板条材132のフレーム内に納まるよう部分抜き加工をしたが、これに限定されず、必要に応じて、別の方法で部分抜き加工をすることもできる。
上部の連結片116はかしめ部を省略し「バラコア」として形成したが、これに限定されず、状況に応じて、ステーションHにおいて、上部の連結片にかしめ部を設け、最上部の集合セグメント片111とかしめ部を介してかしめ接合することもできる。この場合、スクラップは横方向から排出される。
【0033】
スリット片128には、かしめ部を形成しなかったが、これに限定されず、必要に応じて、ステーションHにおいてスリット片にもかしめ部を形成してスリット片同士をかしめ接合すると、スリット片同士が結合一体化されているので、スリット片の除去が容易になる。
【0034】
また、前記実施の形態においては、連結片16、17(116、117も同じ)は集合セグメント片11(111も同じ)と同一材質であったが、例えば、非磁性のステンレス板、鉄板、銅板、銅合金板、プラスチック板等であっても本発明は適用される。
更には、前記実施の形態は電動モータの回転子に本発明を適用したが、固定子に適用する場合、あるいはその他の電磁機器の積層鉄心に応用することもできる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1及びこれに従属する請求項2、5記載の積層鉄心の製造方法においては、集合セグメント片のプレス加工にあっては、スリットを形成するスリット片を薄板条材のフレームに部分連結部を介して繋がった状態で分離し、外形抜きと同時に、集合セグメント片を金型内に積層するので、位置ずれを起こすことがなく各セグメント片をかしめ積層できる。
特に、請求項2記載の積層鉄心の製造方法においては、スリット片は中央に細長長方形の領域を有し、その両側を広げた部分に部分連結部が設けられているので、位置ずれを起こすことを更に防止できる。
【0036】
【0037】
請求項3及びこれに従属する請求項4、5記載の積層鉄心の製造方法においては、最終製品は各セグメント片が分離しているが、積層の過程においてこれらを不完全抜きしたスリット片によって連結した集合セグメント片を形成してかしめ積層するので、相互のセグメント片が位置ずれを起こすことなく、積層鉄心を製造することが可能となる。
これによって、積層鉄心の製造が容易となり、全体として安価の積層鉄心を提供できる。
特に、請求項5記載の積層鉄心の製造方法においては、これを電動モータの回転子に応用しているので、磁気効率が高く、しかも各セグメント片の位置ずれのない製品を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法によって製造された積層鉄心の断面図、(B)は(A)の矢視A−A断面図である。
【図2】同製造方法によって製造された積層鉄心の最上部に配置される連結片の平面図である。
【図3】(A)は同製造方法によって製造された積層鉄心の中間位置に積層される集合セグメント片の平面図、(B)はスリット片が薄板条材のフレームから分離された集合セグメント片の平面図である。
【図4】同製造方法によって製造された積層鉄心の最下部に配置される連結片の平面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図である。
【図8】スリット片の加工方法の説明図である。
【図9】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図、(B)は同製造方法によって製造された積層鉄心の正面図である。
【図10】(A)は集合セグメント片の平面図、(B)は連結片の説明図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図である。
【図12】(A)、(B)は不完全抜きするスリット片の説明図である。
【図13】(A)、(B)はスリット片の積層体の除去方法の説明図である。
【符号の説明】
10:積層鉄心、11:集合セグメント片、12、13:かしめ部、15:集合セグメント片積層体、16、17:連結片、18、19:挿通孔、20:かしめピン、21、22:セグメント片、23:スリット、24:磁極分割開口部、25:内側鉄心部、26:外側鉄心部、27:貫通孔、28:スリット片、29:積層体、30:パンチ、31:ダイ、32:薄板条材、33:パイロット孔、34:かしめ部、35:積層鉄心集合体、110:積層鉄心、111:集合セグメント片、112、112a:かしめ部、113、113a:かしめ部、115:集合セグメント片積層体、116、117:連結片、118、119:挿通孔、120:かしめピン、121、122:セグメント片、123:スリット、124:磁極分割開口部、125:内側鉄心部、126:外側鉄心部、127:貫通孔、128:スリット片、128a:部分連結部、130:パンチ、131:ダイ、131a:ストリッパー、131b:スプリング、131c:受け台、132:薄板条材、133:パイロット孔、136、137:端板
Claims (5)
- 薄板条材を順次プレス加工して、スリットによって複数に区分されたセグメント片の集合からなる多数枚の集合セグメント片と、該集合セグメント片をかしめ積層した集合セグメント片積層体をかしめ部を介して連結する上及び下の連結片とを製造し、外形抜きを行う金型内で、これらをかしめ積層して一体化する積層鉄心の製造方法であって、
前記集合セグメント片のプレス加工にあっては、前記スリットを形成するスリット片を部分抜きした後プッシュバックして前記薄板条材のフレームに部分連結部を介して繋がった状態で分離し、前記外形抜きと同時に前記部分連結部で繋がっていた前記集合セグメント片を完全に分離して、前記金型内に積層し、前記スリット片を除去することを特徴とする積層鉄心の製造方法。 - 請求項1記載の積層鉄心の製造方法において、前記スリット片は中央に細長長方形の領域を有し、その両側を広げた部分に前記部分連結部が設けられていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
- 薄板条材をプレス加工して、スリット及び磁極分割開口部によって、中央と外側に区分されたセグメント片の集合からなる集合セグメント片を積層した集合セグメント片積層体に、上及び下の連結片を積層して全体を一体化した積層鉄心の製造方法であって、
前記スリットを形成するスリット片に半抜き加工を行って元位置に戻す不完全抜き加工処理を行い、不完全抜きされた該スリット片によって連結された前記集合セグメント片及び前記上及び下の連結片を製造する工程と、
前記下の連結片、前記各集合セグメント片、及び前記上の連結片を外形抜きして金型内で順次かしめ積層する工程と、
前記スリット片の積層体を除去する工程とを有することを特徴とする積層鉄心の製造方法。 - 請求項3記載の積層鉄心の製造方法において、前記スリット片もかしめ積層されていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法において、該積層鉄心は電動モータの回転子からなっていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
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