JP4511984B2 - ビット交換機構およびトンネル掘削機 - Google Patents

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Description

この発明は、シールド工法、山岳工法、推進工法などに使用されるトンネル掘削機およびこのトンネル掘削機に使用されるビット交換機構に関するものである。
トンネル掘削機には、シールド工法に用いられるシールドマシンや、山岳工法に用いられるトンネルボーリングマシン(TBM)や、推進工法に用いられる推進マシンなどがある。例えば、シールド掘進機1(シールドマシン)は、図18、図19に示すように、筒状のシールド本体2の先端に取付けたカッタヘッド3を回転させることによって地山を掘削し、トンネルを構築して行くようにしたものである。なお、カッタヘッド3には、図18に示すような、ほぼ円板状をしたカッタフェイス4や、図19に示すような、ほぼ放射状をしたカッタスポーク5などが存在する。
上記カッタヘッド3には、ティースビット、先行ビット、シェルビットなど、機能、用途、形状・構造などが異なる複数種類のビット(掘削歯)が取付けられている。通常の場合、ビットは、カッタヘッド3に対し、溶接によって直接固定されるか、或いは、ブラケットとボルトを用いて固定されている。
このような、シールド掘進機1では、掘削距離の長距離化などに伴い、摩耗したビットを途中で交換する必要が生じている。
ビットを交換する手段としては、従来、カッタヘッド3をシールド本体2内に取込んで、シールド本体2内でビットを交換したりするものや、カッタヘッド3の裏面とシールド本体2の先端との間に形成されるチャンバーへ作業員が出て手作業でビットを交換する(溶接固定の場合には摩耗したビットを切断して新しいビットを再溶接する、ボルト固定の場合には摩耗したビットを取外して新しいビットを締結固定する)ものなどがあった。
しかし、カッタヘッド3をシールド本体2内に取込むようにする場合には、装置構成が大掛かりとなるため、シールド掘進機1の製作費用が高くなり、ビット交換に費やす工程や工期も余分に掛ってしまう。
また、最も実績の有る手段である、チャンバーへ作業員が出て手作業でビットを交換する場合、予めビットの交換位置を決めておき、その箇所を地上から地盤改良して安定化させ、ここへシールド掘進機1を突入させて停止させた後、作業員がチャンバーへ出て作業を行うなどする必要があるが、チャンバー内の作業環境、地山崩壊の危険性、地上部地盤改良箇所の作業帯確保、改良地盤での掘進速度低下に伴う工事費の増大など、各種の問題が存在している。また、交換できるビットが限られてしまうという問題や、カッタヘッド3がスポークタイプの場合には、カッタスポークの巨大化を伴うため、掘削メカニズムへの悪影響なども懸念されている。
そこで、このような問題を解消するため、簡単にビットを交換できる機構の開発が望まれている。このようなものとして、先行ビットを交換し得るようにしたもの(例えば、特許文献1参照)や、シェルビットを交換し得るようにしたもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
上記特許文献1では、カッタスポーク5を有するシールド掘進機1に対し、カッタスポーク5の幅方向中央部を通るシャフトを設け、このシャフトの周囲に先行ビットを取付け、シールド本体2内に設けられたモータによってシャフトを回動させることにより、先行ビットの摩耗していない部分をカッタスポーク5の表面に出現させ得るようにしている。
また、上記特許文献2では、カッタフェイス4を有するシールド掘進機1に対し、周囲に超硬チップを多数埋設した円筒状部材としてのシェルビットを設け、このシェルビットをカッタフェイス4前面の最も外周寄りの部分に、カッタフェイス4の半径方向に延びる回転軸を中心として回転自在に取付けると共に、非交換時のシェルビットの回転をストッパピンで固定し、交換時に、ストッパピンを抜いた状態でカッタフェイス4を旋回することにより、切羽との接触抵抗でシェルビットを回動させ、超硬チップの入替を行わせるようにしている。
特開2003−301693号公報 特開平9−60482号公報
しかしながら、特許文献1のものは、シャフトをカッタスポーク5の幅方向中央部に通している関係で、交換できるビットが先行ビットに限定されてしまい、他の種類のビットには適用できないという問題がある。また、シールド本体2内に設けられたモータにシャフトを接続する構造を採用しているので、モータの大型化や駆動機構の複雑化などを伴い、装置構成が大掛かりになるという問題が依然として残されている。
また、特許文献2のものは、交換できるビットがシェルビットに限定されていると共に、専用の駆動手段を持たずに、切羽との接触抵抗を利用してシェルビットを回動させるようにしているので、機構が簡単である反面、シェルビットの回動角度が成行きまかせとなるため、超硬チップ入替後のストッパピンの挿入位置の位置決めが困難であり、実用上不便であると共に、シェルビットが複数ある場合には、それぞれにつきストッパピンの挿入位置の位置決め調整を個別に行わなければならないため煩雑であり、シェルビットを数多く設けることに困難が伴う。よって、他の種類のビットにまで適用するのには構造上無理がある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、回転体の外周に複数のビットを歯車状に配設して歯車状回転ビット体を構成し、該歯車状回転ビット体を、使用するビットが表面に露出され使用しないビットが隠れるように、カッタヘッドのカッタフェイスまたはカッタスポークの内部に回動自在に収納すると共に、表面のビットが摩耗した際に、歯車状回転ビット体を所要角度回動させて新しいビットを表面に出現させるビット交換装置を備え、該ビット交換装置が、カッタヘッドのカッタフェイスまたはカッタスポークの内部に設けられたビット交換機構を特徴としている。
また、歯車状回転ビット体のビットが、カッタヘッドの土砂取込部に沿って配設され、前記ビット交換装置により、摩耗したビットが、土砂取込部内へ退避されるよう構成したことを特徴としている。
請求項2に記載された発明では、前記歯車状回転ビット体およびビット交換装置が、ティースビット、先行ビット、シェルビットのいずれにも適用可能な構造を備えている請求項1記載のビット交換機構を特徴としている。
請求項に記載された発明では、前記ビット交換装置が、ビット交換時に歯車状回転ビット体を回動させる回動用駆動機構と、該回動用駆動機構の駆動力を歯車状回転ビット体へ伝達する駆動力伝達機構とを備え、該駆動力伝達機構が、ビット非交換時に歯車状回転ビット体が回動しないよう固定する回動防止機構を備えた請求項1または2に記載のビット交換機構を特徴としている。
請求項に記載された発明では、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のビット交換機構を備えたトンネル掘削機を特徴としている。
請求項1の発明によれば、回転体の外周に複数のビットを歯車状に配設して歯車状回転ビット体を構成し、該歯車状回転ビット体を、使用するビットが表面に露出され使用しないビットが隠れるように、カッタヘッドのカッタフェイスまたはカッタスポークの内部に回動自在に収納すると共に、表面のビットが摩耗した際に、歯車状回転ビット体を所要角度回動させて新しいビットを表面に出現させるビット交換装置を備え、該ビット交換装置が、カッタヘッドのカッタフェイスまたはカッタスポークの内部に設けられたことにより、掘削機構に悪影響を及ぼさずに簡単な構成で確実にビット交換を行うことが可能となる。また、ビット交換が随時可能となるので、ビット交換の場所や時期を特定する必要をなくすことができる。併せて、地上からの地盤改良が不要となるので、これに伴う種々の制限から解放され、工期、費用等の面で負担を大幅に低減することができる。
また、歯車状回転ビット体のビットが、カッタヘッドの土砂取込部に沿って配設され、前記ビット交換装置により、摩耗したビットが、土砂取込部内へ退避されるよう構成したことにより、土砂取込部内には摩耗したビットが位置することとなるので、掘削したズリによって土砂取込部内へ退避されたビットが摩耗しても、特に影響が及ばないようにすることができ、且つ、新しいビットを保護することができる。この構造は、特にティースビットに適している。
請求項2の発明によれば、前記歯車状回転ビット体およびビット交換装置が、ティースビット、先行ビット、シェルビットのいずれにも適用可能な構造を備えていることにより、カッタヘッドの径や掘削する地山などに合わせて歯車状回転ビット体を自在に配置することができ、カッタヘッドの構成自由度を増すことができる。また、交換できるビットの種類や数を増やすことができ、構成によっては主要なビットのほとんどを交換させることも可能となる。
請求項の発明によれば、前記ビット交換装置が、ビット交換時に歯車状回転ビット体を回動させる回動用駆動機構と、該回動用駆動機構の駆動力を歯車状回転ビット体へ伝達する駆動力伝達機構とを備え、該駆動力伝達機構が、ビット非交換時に歯車状回転ビット体が回動しないよう固定する回動防止機構を備えたことにより、掘削中に歯車状回転ビット体が正転および逆転しないように確実にロックさせることができるので、歯車状回転ビット体に作用する掘削荷重によって回動用駆動機構が損傷しないようにすることができる。
請求項の発明によれば、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のビット交換機構を備えることにより、請求項1ないし請求項と同様の作用効果を有するトンネル掘削機を得ることができる。
掘削機構に悪影響を及ぼさずに簡単な構成で確実にビット交換を行い得るようにするという目的を、回転体の外周に複数のビットを歯車状に配設して歯車状回転ビット体を構成し、歯車状回転ビット体を、使用するビットが表面に露出され使用しないビットが隠れるように、カッタヘッドのカッタフェイスまたはカッタスポークの内部に回動自在に収納すると共に、表面のビットが摩耗した際に、歯車状回転ビット体を所要角度回動させて新しいビットを表面に出現させるビット交換装置を備え、ビット交換装置が、カッタヘッドのカッタフェイスまたはカッタスポークの内部に設けられるようにする、という手段で実現した。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
図1〜図17は、この発明の実施例を示すものである。なお、必要に応じて、図18、図19を参照するものとする。
まず、構成について説明する。トンネル掘削機には、シールド工法に用いられるシールドマシンや、山岳工法に用いられるトンネルボーリングマシン(TBM)や、推進工法に用いられる推進マシンなどがある。例えば、シールド掘進機1(シールドマシン)は、図18、図19に示すように、筒状のシールド本体2の先端に取付けたカッタヘッド3を回転させることによって地山を掘削しつつ、シールド本体2の内部で掘削坑9の内壁となるセグメント10(覆工体)を組み立てて行き、且つ、セグメント10に反力を支持させてシールド本体2を推進させることにより、トンネルなどを構築して行くようにしたものである。通常、シールド本体2は円筒状を呈しており、シールド本体2の軸線を回転中心としてカッタヘッド3が回転されるようになっている。これに対応して、カッタヘッド3もシールド本体2先端の円形形状に見合った形状のものが取付けられている。例えば、カッタヘッド3には、図18に示すように、ほぼ円板状をしたカッタフェイス4や、図19に示すように、ほぼ放射状をしたカッタスポーク5などがある。カッタスポーク5は、カッタヘッド3(或いはシールド本体2)の周方向Xに所要のピッチを有して半径方向Yへ延びる複数本のスポーク部5a(図10参照)を有している。また、カッタフェイス4の裏面と、シールド本体2先端に設けられたフード部6および圧力隔壁7との間には、土圧室などと呼ばれるチャンバー8が形成される(図4参照)。
そして、上記カッタヘッド3の前面には、図1に示すように、先行して地山をほぐすことにより他のビットの掘削性を良くすると共にこれらの摩耗を防止する先行ビット11や、先行ビット11でほぐした地山を掘削するティースビット12や、カッタヘッド3前面の最も外周寄りの部分に設けられる最外周ビットなど、機能、用途、形状・構造などが異なる複数種類のビット(掘削歯)が取付けられている。なお、最外周ビットには、シェルビット13やトリムビットやゲージビットなどの、機能、用途、形状・構造の異なる各種のものが存在する。
カッタヘッド3の回転中心部分には、フィッシュテールやセンターコーンなどのセンター部材15が取付けられている。上記した各種類のビットは、カッタヘッド3の回転中心に対して、例えば、放射状や環状や螺旋状などに複数配置される。
また、一般に、カッタヘッド3がカッタフェイス4の場合、カッタヘッド3(或いはシールド本体2)の半径方向Yへ延びる短冊状或いはスリット状の土砂取込部17が形成され、この土砂取込部17の両側部に沿って複数対のティースビット12がほぼ向い合せに配置される。カッタヘッド3がカッタスポーク5の場合、隣接するスポーク部5aの間が土砂取込部17となっており、スポーク部5aの両側部に沿って土砂取込部17に面するように複数対のティースビット12が配置される。また、スポーク部5aの幅方向中央部に沿って複数の先行ビット11が配置される。
なお、ビットには、この他にも、カッタヘッド3の外側面に取付けられる外周ビット18やコピーカッタ19などがある。外周ビット18は固定ビットであり、コピーカッタ19は、ジャッキ20(コピージャッキ、図6参照)などによってほぼ半径方向Yへ突出収納可能とされて、カッタヘッド3の掘削範囲の更に外側を掘削可能な可動ビットである。コピーカッタ19は、この実施例では、周方向Xに180度のピッチで2個設けられている。また、カッタヘッド3に回転可能に取付けられるものとして、特に図示しないが、岩盤等掘削用のローラビットや上述した計測器等設置用のゲージビットなどもある。これらのビットは、目的に応じ、適宜組合せて使用される。
この実施例のものでは、図2、図3に示すように、回転体25の外周に複数のビットを歯車状に配設して歯車状回転ビット体27を構成する。回転体25は、ほぼ円板状を呈している。ビットは、回転体25の外周に所要のピッチで取付けられている。なお、図2は片歯タイプの歯車状回転ビット体27を示しており、左半部が先行ビット11の例、右半部がティースビット12の例をそれぞれ示している。また、図3は両歯タイプの歯車状回転ビット体27を示しており、左半部がシェルビット13の例、右半部がティースビット12の例をそれぞれ示している。即ち、歯車状回転ビット体27は、ビットの種類によって異なるものとなる。また、ビットは、回転体25の外周に一列分だけ設けられており、回転体25もほぼビット一列分の厚みとされている。
そして、歯車状回転ビット体27を、使用するビットが表面に露出され使用しないビットが隠れるように、カッタヘッド3のカッタフェイス4またはカッタスポーク5の内部に回動自在に収納する。そのために、カッタヘッド3のカッタフェイス4またはカッタスポーク5の表面に切欠部を形成し、この切欠部から使用するビットを表面(外部)に出現させるようにする。歯車状回転ビット体27は、上記したローラビットやゲージビットと同様の軸受手段によって回動自在に軸支させるようにする。
例えば、先行ビット11を歯車状回転ビット体27とする場合、図4、図5に示すように、先行ビット11の歯車状回転ビット体27をカッタヘッド3の半径方向Yに所定の間隔で配置する。そして、必要に応じて、最外周の歯車状回転ビット体27をシェルビット13とする。但し、コピーカッタ19が設けられる位置については、ジャッキ20がカッタヘッド3内に半径方向Yへ向けて設置される関係で、先行ビット11を歯車状回転ビット体27とすることができないので、この部分については、図6、図7に示すように、先行ビット11を固定ビットとする。
また、ティースビット12を歯車状回転ビット体27とする場合、図8、図9に示すように、ティースビット12の歯車状回転ビット体27をカッタヘッド3の半径方向Yに所定の間隔で配置する。そして、必要に応じて、最外周の歯車状回転ビット体27をシェルビット13とする(特に図示せず)。なお、図10に示すように、カッタヘッド3がカッタスポーク5である場合には、スポーク部5aの両側部に沿って土砂取込部17に面するようにティースビット12の歯車状回転ビット体27を配置する。
また、図11、図12に示すように、シェルビット13を単独で、カッタヘッド3の外周寄りの部分に設けることも可能である。
更に、表面のビットが摩耗した際に、歯車状回転ビット体27を所要角度回動させて新しいビットを表面に出現させるビット交換装置35を備える。このビット交換装置35を、カッタヘッド3のカッタフェイス4またはカッタスポーク5の内部に設ける。
例えば、ビット交換装置35を、図13、図14に示すようなものとする。即ち、歯車状回転ビット体27の回転軸27aに傘歯車36を一体的に回転可能に設け、この傘歯車36と噛み合う別の傘歯車37を設けて、この別の傘歯車37の回転軸に一体的に回転可能なピニオン39を設ける。そして、このピニオン39にラック部を有するロット41を噛み合わせ、このロット41に接続されたジャッキ42でロット41をその長手方向へ押し引きさせることにより、歯車状回転ビット体27を所要角度回動し得るようにする。
ビット交換装置35は、各歯車状回転ビット体27ごとに個別に設けることもできる。この実施例では、歯車状回転ビット体27がカッタヘッド3の半径方向Yに所定の間隔で複数配置されているので、以下のように、複数の歯車状回転ビット体27を同一のビット交換装置35で連動させるようにすることもできる。即ち、その回転軸27aがカッタヘッド3の半径方向Yへ向き且つ同一軸線上に位置するように各歯車状回転ビット体27を配置する。そして、各ピニオン39に同一のロット41のラック部を歯合させ、このロット41に1台のジャッキ42を接続する。ジャッキ42は、ロット41の端部に接続しても、ロット41の中間部に接続しても良い。なお、いずれの場合にも、ロット41およびジャッキ42は、カッタヘッド3の内部に設置するようにする。
以上の構成とすることにより、歯車状回転ビット体27およびビット交換装置35が、ティースビット12、先行ビット11、シェルビット13のいずれにも適用可能な構造となる。或いは、これら以外のビットとしても使用可能な構造となる。
更に、図9、図10に示すように、歯車状回転ビット体27のビットが、カッタヘッド3の土砂取込部17に沿って配設され、ビット交換装置35により、摩耗したビットが、土砂取込部17内へ退避されるよう構成する。即ち、歯車状回転ビット体27をカッタヘッド3の表面側から土砂取込部17内へ向かう方向に回転可能(回転方向Z)とする。
上述のビット交換装置35は、図13、図14に示すように、ビット交換時に歯車状回転ビット体27を回動させる回動用駆動機構45と、回動用駆動機構45の駆動力を歯車状回転ビット体27へ伝達する駆動力伝達機構46とを備えている。この場合、上記したジャッキ42が回動用駆動機構45に相当し、傘歯車36、傘歯車37、ピニオン39、ラック部を有するロット41が駆動力伝達機構46に相当する。なお、回動用駆動機構45および駆動力伝達機構46は、これに限るものではなく、同等の機能、構造を有するものとすることも可能である。
そして、駆動力伝達機構46などに、ビット非交換時に歯車状回転ビット体27が回動しないよう固定する回動防止機構47を設ける。回動防止機構47として、例えば、ロット41にブレーキ機構51やロック機構を設けても良い。また、回動防止機構47として、ジャッキ42の油圧回路にジャッキ42の動きを固定するための油圧部品や油圧回路を設けても良い。なお、回動防止機構47は、これに限るものではなく、同等のものとすることも可能である。
次に、この実施例の作用について説明する。
シールド掘進機1は、筒状のシールド本体2(図18、図19参照)の先端に取付けたカッタヘッド3を回転させることによって地山を掘削しつつ、シールド本体2の内部で掘削坑9の内壁となるセグメント10(覆工体)を組み立てて行き、且つ、セグメント10に反力を支持させてシールド本体2を推進させることにより、トンネルなどを構築して行く。地山を掘削したズリaは、図9に示すように、土砂取込部17からチャンバー8内へ入り、チャンバー8から図示しないコンベヤなどによって機外へ排出される。
そして、長距離掘削などを行う場合に、途中で表面のビットが摩耗するので、摩耗したビットを交換する。ビットの交換はカッタスポーク5の内部に設けられたビット交換装置35を用いて以下のように行う。即ち、回動用駆動機構45としてのジャッキ42を伸長動または収縮動させることにより、ロット41を長手方向へ押し引きさせ、ロット41のラック部、ピニオン39、傘歯車37、傘歯車36を介して、歯車状回転ビット体27を回転軸27aを中心として所要角度回動させ、隣接する新しいビットを表面に出現させる。以上により、簡単且つ短時間でビット交換が完了する。各歯車状回転ビット体27は、ビット一列分の厚みで構成されているので、機構の簡略化が得られる。
なお、ビットの交換は、予め想定した掘削距離を目安として行うようにすることもできるし、ビットの実際の摩耗状況に応じて行うようにすることもできる。また、ビットの交換は、全部同時に行うこともできるし、個別または部位別に行うこともできる。ビットの交換後は、回動防止機構47によって歯車状回転ビット体27が回動しないよう固定しておくようにする。
この実施例によれば、回転体25の外周に複数のビットを歯車状に配設して歯車状回転ビット体27を構成し、歯車状回転ビット体27を、使用するビットが表面に露出され使用しないビットが隠れるように、カッタヘッド3のカッタフェイス4またはカッタスポーク5の内部に回動自在に収納すると共に、表面のビットが摩耗した際に、歯車状回転ビット体27を所要角度回動させて新しいビットを表面に出現させるビット交換装置35を備え、ビット交換装置35が、カッタヘッド3のカッタフェイス4またはカッタスポーク5の内部に設けられたことにより、掘削機構に悪影響を及ぼさずに簡単な構成で確実にビット交換を行うことが可能となる。また、ビット交換が随時可能となるので、ビット交換の場所や時期を特定する必要をなくすことができる。併せて、地上からの地盤改良が不要となるので、これに伴う種々の制限から解放され、工期、費用等の面で負担を大幅に低減することができる。
また、歯車状回転ビット体27およびビット交換装置35が、ティースビット12、先行ビット11、シェルビット13のいずれにも適用可能な構造を備えていることにより、カッタヘッド3の径や掘削する地山などに合わせて歯車状回転ビット体27を自在に配置することができ、カッタヘッド3の構成自由度を増すことができる。例えば、図15に示すように、ティースビット12と最外周のシェルビット13を歯車状回転ビット体27として、これらを交換できるような構成とすることも可能であり、また、例えば、図16、図17に示すように、先行ビット11のみを歯車状回転ビット体27として、これを交換できるような構成とすることも可能である。また、交換できるビットの種類や数を増やすことができ、構成によっては主要なビットのほとんどを交換させることも可能となる。
更に、歯車状回転ビット体27のビットが、カッタヘッド3の土砂取込部17に沿って配設され、ビット交換装置35により、摩耗したビットが、土砂取込部17内へ退避されるよう構成したことにより、土砂取込部17内には摩耗したビットが位置することとなるので、掘削したズリaによって土砂取込部17内へ退避されたビットが摩耗しても、特に影響が及ばないようにすることができ、且つ、新しいビットを保護することができる。この構造は、特にティースビット12に適している。即ち、土砂取込部17に沿って設けられるティースビット12を歯車状回転ビット体27として交換可能なものとすることができる。
そして、ビット交換装置35が、ビット交換時に歯車状回転ビット体27を回動させる回動用駆動機構45と、回動用駆動機構45の駆動力を歯車状回転ビット体27へ伝達する駆動力伝達機構46とを備え、駆動力伝達機構46が、ビット非交換時に歯車状回転ビット体27が回動しないよう固定する回動防止機構47を備えたことにより、掘削中に歯車状回転ビット体27が回動しないように確実にロックさせることができるので、歯車状回転ビット体27に作用する掘削荷重によって回動用駆動機構45が損傷しないようにすることができる。
上記ビット交換装置35を備えることにより、上記と同様の作用効果を有するシールド掘進機1などのトンネル掘削機を得ることができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。
本発明の実施例の正面図である。 片歯タイプの歯車状回転ビット体の側面図で、左半部が先行ビットの例を、右半部がティースビットの例をそれぞれ示している。 両歯タイプの歯車状回転ビット体の側面図で、左半部がシェルビットの例を、右半部がティースビットの例をそれぞれ示している。 先行ビットを歯車状回転ビット体とした場合の、半径方向に沿った断面図である。 図4のほぼ周方向に沿った断面図である。 コピーカッタ設置部分の先行ビットを固定ビットとした場合の、半径方向に沿った断面図である。 図6のほぼ周方向に沿った断面図である。 ティースビットを歯車状回転ビット体とした場合の、半径方向に沿った断面図である。 図8のほぼ周方向に沿った断面図である。 カッタスポークにティースビットの歯車状回転ビット体を設ける場合の図9と同様のほぼ周方向に沿った断面図である。 シェルビットを歯車状回転ビット体とした場合の、半径方向に沿った断面図である。 図11のほぼ周方向に沿った断面図である。 ビット交換装置を示す半径方向に沿った断面図である。 図13のほぼ周方向に沿った断面図である。 歯車状回転ビット体を用いたカッタヘッドの他の構成例を示す正面図である。 歯車状回転ビット体を用いたカッタヘッドの別の構成例を示す正面図である。 図16のほぼ周方向に沿った断面図である。 カッタフェイスを有するシールド掘進機の斜視図である。 カッタスポークを有するシールド掘進機の斜視図である。
符号の説明
3 カッタヘッド
4 カッタフェイス
5 カッタスポーク
11 先行ビット
12 ティースビット
13 シェルビット
17 土砂取込部
25 回転体
27 歯車状回転ビット体
35 ビット交換装置
45 回動用駆動機構
46 駆動力伝達機構
47 回動防止機構

Claims (4)

  1. 回転体の外周に複数のビットを歯車状に配設して歯車状回転ビット体を構成し、
    該歯車状回転ビット体を、使用するビットが表面に露出され使用しないビットが隠れるように、カッタヘッドのカッタフェイスまたはカッタスポークの内部に回動自在に収納すると共に、
    表面のビットが摩耗した際に、歯車状回転ビット体を所要角度回動させて新しいビットを表面に出現させるビット交換装置を備え、
    該ビット交換装置が、カッタヘッドのカッタフェイスまたはカッタスポークの内部に設けられ
    歯車状回転ビット体のビットが、カッタヘッドの土砂取込部に沿って配設され、前記ビット交換装置により、摩耗したビットが、土砂取込部内へ退避されるよう構成したことを特徴とするビット交換機構。
  2. 前記歯車状回転ビット体およびビット交換装置が、ティースビット、先行ビット、シェルビットのいずれにも適用可能な構造を備えていることを特徴とする請求項1記載のビット交換機構。
  3. 前記ビット交換装置が、ビット交換時に歯車状回転ビット体を回動させる回動用駆動機構と、該回動用駆動機構の駆動力を歯車状回転ビット体へ伝達する駆動力伝達機構とを備え、
    該駆動力伝達機構が、ビット非交換時に歯車状回転ビット体が回動しないよう固定する回動防止機構を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のビット
    交換機構。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のビット交換機構を備えたことを特徴とするトンネル掘削機。
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