JP4213074B2 - 矩形断面掘削機 - Google Patents
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シールド本体1の長辺部分1aおよび短辺部分1bに対応する部分を掘削するときには、コピーカッタ4はカッタスポーク3の内部に退避させておく。
そして、矩形断面の四隅の角部を掘削するときには、カッタスポーク3の内部に配設された図示されないジャッキを伸縮させてカッタスポーク3の先端からコピーカッタ4を出没させる。
また、コピーカッタ4を出没させるためのジャッキを細長いカッタスポーク3の内部に配置する必要があるばかりでなく、このジャッキを駆動するための動力を必要とし、その構造が複雑である。
前記断面形状の四隅に配設されて掘削方向に延びる回転軸の回りに回転自在な複数のスプロケットと、
前記スプロケット間に巻回されて前記断面形状の周縁に沿って延びるとともに、前記掘削方向に延びる支軸がその掘削方向前側の側面に突設されている無端状のチェーンと、
前記断面形状の中央に配設されて掘削方向に延びる回転軸の回りに回転自在な回転支持体と、
前記スプロケットおよび前記回転支持体を同期させつつ駆動して同一方向に回転させる駆動手段と、
その先端が前記支軸によって揺動自在に軸支されて前記チェーンと一体に変位するとともに、その基端が前記回転支持体の回転軸に対し半径方向にスライド自在にかつ揺動自在に前記回転支持体に支持されて前記回転支持体と一体に回転する、その掘削方向前面に掘削手段を有したカッタスポークと、
を備えることを特徴としている。
これにより、矩形断面の周縁に沿ってカッタスポークの先端を変位させることができるから、地盤を余分に掘削することがなく、例えばボックスカルバート等を埋設するときに過剰に掘削した部分を埋め戻す必要がない。
また、カッタスポークを変位させる機構は、無端状のチェーンと回転支持体を組み合わせたものであり、その構造が極めて簡単である。
これにより、カッタスポークが地盤を掘削するときに受ける反力をガイドレールによって支持することができるから、矩形断面を正確に掘削することができる。
まず最初に図1を参照すると、本第1実施形態の矩形断面掘削機100はいわゆる土圧式シールド掘削機であって、断面形状が矩形のシールド本体10の後部に配設された隔壁11によって切羽を遮蔽している。
また、図示されない立坑側から順次推進されるボックスカルバート12とシールド本体10との間には方向修正用シリンダ13がそれぞれ介設され、シールド本体10の進行方向を調整できるようになっている。
また、隔壁11によって密閉されているチャンバ内の土砂は、スクリュコンベア14によって順次取り出された後、ベルトコンベア15によって後方に搬送されて地表に排出される。
そして、これらのスプロケット20間には無端状のチェーン21が巻回され、掘削断面の各周縁に沿って延びるようになっている。
なお、チェーン21の外周側にはカッタ22が固設されており、掘削する地下坑の内側の側面を掘削するようになっている。
また、チェーン21の内周側にはガイドプレート23が固定されており、チェーン21が撓むことなく移動できるように案内している。
さらに、掘削断面の中心には、掘削方向に延びる回転軸線の回りに回転自在な円筒状の回転支持体24が配設されており、その前面には掘削ビット25が固定されている。
これらのカッタスポーク30は、図3および図4に示したように、断面形状が矩形で棒状に延びる本体部分31の前面に多数の掘削ビット32を一体に形成したものである。
そして、その先端部は、チェーン21の各リンクプレートを接続しているピンの一つを掘削方向前側に延設してなるピン21aにより、それぞれピン21aの軸線の回りに揺動自在に軸支されている。
これにより、カッタスポーク30の基端側は、ピン34の軸線の回りに揺動自在に、かつピン34の回転軸線に対して半径方向にスライド自在に回転支持体24に支持されている。
このとき、図5〜図12に示したように、チェーン21が延びる方向とカッタスポーク30が延びる方向との間の角度θの値、およびカッタスポーク30の先端部を軸支しているピン21aの中心と回転支持体24の回転中心Cとの間の距離Lの値は、チェーン21の移動に伴って順次変化する。
しかしながら、カッタスポーク30の先端部はピン21aによって揺動自在にチェーン21に軸支されており、かつカッタスポーク30の基端部はピン34によってスライド自在かつ揺動自在に回転支持体24に支持されているから、カッタスポーク30の揺動およびスライドを妨げることはない。
これにより、ボックスカルバート12を埋設するときに、過剰に掘削した部分を埋め戻すといった不要な作業が発生することがない。
また、回転支持体24に固定した掘削ビット25が、カッタスポーク30と同時に切羽を掘削するから、矩形断面の地下坑を効率良く確実に掘削することができる。
次に図14を参照し、第2実施形態の矩形断面掘削機200について説明すると、この掘削機200は上述した第1実施形態の掘削機100に対し、スプロケット20を回転駆動するための機構が異なっている。
また、回転支持体24の周囲には、スプロケット20に回転駆動力を伝達するための円筒状の駆動力伝達体44が、駆動軸28と同軸かつ相対回転自在に支持されている。
そして、この駆動力伝達体44の基端側に設けられている内歯リングギヤ45は、駆動モータ41によって回転駆動されるピニオンギヤ46と噛み合っている。
さらに、駆動力伝達体44の先端外周には、スプロケット20と噛み合う外周歯47が突設されている。
これにより、駆動モータ41によって、回転支持体24および各スプロケット20を互いに同期させつつ同一方向に回転させることができる。
例えば、上述した実施形態においてはスプロケット20を回転駆動することによってチェーン21を移動させているが、スプロケット20の他に設けた駆動スプロケットによってチェーン21を駆動し、スプロケット20は従動スプロケットとすることもできる。
また、カッタスポーク30の本数は必要に応じて増加させることもできる。
2 カッタヘッド
3 カッタスポーク
4 コピーカッタ
5 カッタヘッド
6 自転軸
7 公転体
8 変位回動体
10 シールド本体
11 隔壁
12 ボックスカルバート
13 方向修正用シリンダ
14 スクリュコンベア
15 ベルトコンベア
20 スプロケット
21 チェーン
22 カッタ
23 ガイドプレート
24 回転支持体
25 掘削ビット
26 駆動モータ
27 減速機
28,29 駆動軸
30 カッタスポーク
31 本体部分
32 掘削ビット
33 係合溝
34 ピン
41 駆動モータ
42,43 歯車
44 駆動力伝達体
45 内歯リングギヤ
46 ピニオンギヤ
47 外周歯
100 第1実施形態の矩形断面掘削機
200 第2実施形態の矩形断面掘削機
Claims (3)
- 断面形状が矩形の地下坑を掘削するための掘削機であって、
前記断面形状の四隅に配設されて掘削方向に延びる回転軸の回りに回転自在な複数のスプロケットと、
前記スプロケット間に巻回されて前記断面形状の周縁に沿って延びるとともに、前記掘削方向に延びる支軸がその掘削方向前側の側面に突設されている無端状のチェーンと、
前記断面形状の中央に配設されて掘削方向に延びる回転軸の回りに回転自在な回転支持体と、
前記スプロケットおよび前記回転支持体を同期させつつ駆動して同一方向に回転させる駆動手段と、
その先端が前記支軸によって揺動自在に軸支されて前記チェーンと一体に変位するとともに、その基端が前記回転支持体の回転軸に対し半径方向にスライド自在にかつ揺動自在に前記回転支持体に支持されて前記回転支持体と一体に回転する、その掘削方向前面に掘削手段を有したカッタスポークと、
を備えることを特徴とする矩形断面掘削機。 - 前記回転支持体が、その掘削方向の前面に固定された掘削ビットを有することを特徴とする請求項1に記載した矩形断面掘削機。
- 前記無端状チェーンの進行を案内するガイドレールをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載した矩形断面掘削機。
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