JP4511403B2 - スピンドルモータ - Google Patents

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Description

本発明は、動圧軸受を備えたスピンドルモータに関し、特に、高容量の光ディスク等を高速で回転駆動させるディスク装置やハードディスク装置(以下、HDDと称する)用のスピンドルモータとして好適に用いることのできるものである。
従来のスピンドルモータについて、図8〜図9を用いて説明する。
このスピンドルモータは、HDD用アウターロータ型スピンドルモータであって、図8はその断面図である、図9は図8のA部拡大図である。
このスピンドルモータ50は、ステータ部50Sとこのステ一夕部50Sに対して動圧軸受を介して回転するロータ部50Rとより成る。
ステータ部50Sは、ベース15と、このベースに固定された軸1とを有している。
この軸1の両端部側には、それぞれスラストプレート4が、圧入または焼きばめされ、さらに接着剤で固定されている。
軸1の一方の端部側にはその中心線上に雌ネジ8が形成されており、この雌ネジ8を利用してHDDのカバー(図示せず)とねじ締結されることにより、このモータは、回転駆動中の振動が抑えられている。
ベース15には、軸を中心とする環状の突出壁11aが設けられている。この突出壁11aの外周面に、複数の突極(図示せず)を有する環状のコア11が固定され、その各突極にはコイル12が巻回されている。
一方、ロータ部50Rは、ハブ10と、アウタースリーブ3と、インナースリーブ2とを有している。
アウタースリーブ3は、ハブ10の内周部に圧入または接着により固定される。
このハブ10の外周部には、径方向に突出し、ディスク20を軸方向に支持するハブフランジ10a部が形成されている。
このハブフランジ10a部の内周面には、このモータの磁気回路を形成するロータヨーク14と、N極とS極とが交互に多極着磁された環状のマグネット13とが装着されている。
このマグネット13は、その内周面がステータ50S側のコア11の外周面と所定の間隙を有して対向するように配置されている。
インナースリーブ2は、アウタースリーブ3の内周部に圧入により固定されている。
次に動圧軸受について説明する。
ラジアル動圧軸受は、インナースリーブ2の内周部と軸1の外周部との両者の少なくとも一方に形成された一対のラジアル動圧溝2a,2bと、両者の間隙に満たされた潤滑剤16と、により構成されている。
このラジアル動圧溝2a,2bは、軸方向に距離を隔てて2ヶ所設けられている。
また、スラスト動圧軸受は、軸1の両端部側に対称的に一対配設されている。
具体的には、インナースリーブ2の軸方向の両端面2d(図8参照)、及び、スラストプレート4においてインナースリーブ2の両端面2dに対して微小間隙を有して対向する軸方向内面4bの、少なくとも一方に形成されたスラスト動圧溝4aと、両者の隙間に満たされた潤滑剤16と、により構成されている。
これらの動圧軸受により、スピンドルモータ50は、一対のスラスト動圧溝4aで発生する動圧と、ラジアル動圧溝2a,2bで発生するラジアル動圧とにより、ロータ部50Rがステータ部50Sに対して、他部材と接触することなく回転することが可能となっている。
次に、潤滑剤が流通する貫通孔について説明する。
インナースリーブ2の外周部には、インナースリーブ2がアウタースリーブ3に圧入により結合される際に、その圧入の力を低減してスムーズに圧入ができるように、軸方向に沿う溝2cが180°間隔で2ヶ所形成されている。
この溝2cの数をさらに増やすと、加工工数が必要以上に増加し、また、組立て後の結合力が過度に減少することにより衝撃・振動による性能が変化してしまう恐れがあるので、2本以下とされている。
このインナースリーブ2をアウタースリーブ3に挿着すると、溝2cによる貫通孔7が形成される。
この貫通孔7は、潤滑剤16の満たされているラジアル軸受部2a,2bの両端側を連結するので、潤滑剤の流動が得られる。
従って、動圧の圧力バランスを整える効果が発揮され、例えば、動圧に負圧が生じたり過浮上を生じたりするという不具合の発生を防止することができる。
次に、動圧軸受に満たされている潤滑剤の流出防止シールについて、図8を用いて説明する。
動圧軸受とシールとは、軸の両端部側で略対称的に構成されている。
アウタースリーブ3の内周面は、インナースリーブ2の外周面とほぼ同一の小さい内径の部分3eと、それより大きい内径の部分3fが形成されている。
大きい内径の部分3fには、径方向に張り出したスラストプレート4を外側から覆うようにエンドキャップ5が配置され、小さい内径の部分3eの外側の面3e1に接着剤21で固定されている。
また、潤滑剤16は以下の隙間等に充填されている。
即ち、インナースリーブ2の内周面と軸1の外周面との隙間,インナースリーブ2の端面とこれに対向するスラストプレート4の対向面との隙間,アウタースリーブ3の内周面とスラストプレート4の外周面との隙間,スラストプレート4の軸方向外側面とこれに対向するエンドキャップ5の対向面との隙間,及び,貫通孔7である。
エンドキャップ5とスラストプレート4との隙間は、エンドキャップ取付面5bに対し角度θ1で次第に隙間が広くなる第1テーパ部5aを有し、第1のキャピラリーシール17(毛細管現象を利用したテーパシール)を形成している。
潤滑剤16の液面16aは、この第1のキャピラリーシール17の途中に位置するように充填量が設定してある。
この量で充填された潤滑剤16は、温度変化や振動衝撃等により、第1のキャピラリーシール17から外部に漏れ出すことがある。これを防止するために、エンドキャップ5と軸1との隙間に、軸1の開放端側の外周面に、開放端側に向かうに従って角度θ2で次第に径が減少する第2のテーパ部1a1を形成し、エンドキャップ5の内周面に、開放端側に向かうに従って角度θ3で次第に径が減少する第3のテーパ部5cを形成してある。
この第2のテーパ部1a1と第3のテーパ部5cとの角度をθ2>θ3とすることにより、外側(開放端側)に向かって次第に隙間が広くなる第2のキャピラリーシール18を形成している。
このようなシール構造であっても、HDDの高速回転化を可能にするための潤滑剤の低粘度化や、各種機器へ組み込んだ際の、機器内部の発熱等による使用温度範囲の拡大や振動衝撃の増加により、潤滑剤の漏出を防ぎきれずに開放端9から外部に発散してしまう場合がある。
これに対応するため、特許文献1には、潤滑剤の流出経路に沿って第1〜第3の3つのテーパシール部を設け、特に、シール部を構成する面に螺旋状溝を形成した動圧型流体軸受装置が開示されている。
再表01/001003号
ところで、従来のスピンドルモータ50においては、潤滑剤16の漏出を防ぐために、アウタースリーブ3にエンドキャップ5を接着剤21で固定し、蓋をしている。そして、その後、潤滑剤を注入する。
しかしながら、エンドキャップ5の取付け面を加工する際に平面度の精度が充分でなかったり加工粗さが大きくなってしまった場合や、使用する接着剤の粘度が低かったり硬化時間の長い接着剤を選択した場合には、接着剤21が所定部位以外に流れ出し、スラストプレート4の外周面とアウタースリーブ3の内周面との隙間や流体軸受内部に浸入する恐れがあった。
この場合、モータの回転負荷が大きくなってしまったり、回転しないという不良になってしまう。
このエンドキャップ5の取付けは、モータの製造工程における最終組立て工程であり、接着剤21が完全に硬化してからでないと接着剤の流出やその状況が確認が出来ない。最終工程で不良が発生すると損失はより大きくなる。
また、充填した潤滑剤の量が少ない場合は、十分な動圧が得られず、振れや回転ムラの増大を招く。また、場合により、軸受が他部材と接触してモータが停止することがある。
その反対に、充填した潤滑剤の量が多すぎる場合は、移動や衝撃付与等で外部への漏出や飛散が生じ易くなる。
例えば、飛散した潤滑剤は、ロータ50Rのハブ10に装着されるディスク20の表面やディスク装置側の光学ヘッドに付着し、データの記録再生においてエラーが発生してしまう。
そのため、製造工程においては潤滑剤の充填量を精度よく管理して、漏出を防止するようにしなければならない。
しかしながら、潤滑剤の液面16aの位置は、半径方向の外側から内側に向かう第1のキャピラリーシール17の途中にあるため、エンドキャップ5に遮られて目視やレーザ変位計で判定等することができず、精度の高い充填量管理が困難であった。
また、潤滑剤の注入は、細いノズルを差し込んで行うが、注入後にノズルを引き出す際、その先端がどうしても第2のキャピラリーシール18を形成する両面1a,5cに触れるため、その面に微小の潤滑剤が付着して残り、この付着した潤滑剤を伝わって内部の潤滑剤16が外部に漏れ出す場合があった。
防止するようにしなければならない。
一方、特許文献1には、第3のシールを設け、第2のシールと第3のシールとを形成している面に螺旋状溝を設けることにより、潤滑剤の漏れ出しを防止する技術が開示されているが、次に示す各種問題点があった。
即ち、スリーブとハブが圧入固定されているために、その隙間から潤滑剤が漏れ出す可能性がある。その対策として、固定に接着剤を併用すると、接着剤のはみ出しがシール部に流出する可能性が懸念され、ロータ側とシール板との隙間が狭くなったり接触したりすることによって回転負荷の増大を招いたり、回転不能等のモータが製造されてしまうことが懸念された。
防止するようにしなければならない。
また、第3のシールに関しては、軸受の内側から外側に向かって、断面積が小さくなる方向に傾斜が設けられているため、回転中の潤滑剤の漏出に対しては防止効果があるものの、回転が停止した状態における温度変化や振動・衝撃による漏出に対して効果が期待できない。
すなわち、一旦、第3のシール部の内周面と外周面とにまたがるように付着した潤滑剤は、表面張力の働きによりその表面積が小さくなる方向に移動する。その結果、その潤滑剤は第3のシール部の先端側に集まり、次にロータが回転し始めたときに第3のシール部から外部に漏出する可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、注入する潤滑剤の量のばらつきがなく高精度に充填することができ、性能がばらつくことなく、また、潤滑剤が漏出することがなく、高い信頼性が得られるスピンドルモータを提供することにある。
また、封止用接着剤のシール部への流出がなく、不良にならないスピンドルモータを提供することにある。
また、過度の温度変化や振動衝撃が加わっても、潤滑剤が漏出することがなく外乱に対して高い耐性が得られるスピンドルモータを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本願発明は手段として次の構成を有する。
〔1〕即ち、スピンドルモータを、ロータ部(54R)とステータ部(54R)との間に潤滑剤(16)を介在させ、前記ロータ部(54R)を前記ステータ部(54R)に対して回転自由に支持するラジアル動圧軸受部(RB)及びスラスト動圧軸受部(SB)を備え、前記ラジアル動圧軸受部(RB)及び前記スラスト動圧軸受部(SB)と連接し、所定の間隙を有して前記潤滑剤(16)が充填される潤滑剤保持部であって、回転軸(C)に沿う方向に延在すると共にその方向の少なくとも一方側が開放された開放端部(117a)とされ、前記潤滑剤(16)を、その液面(16a)が前記開放端部(117a)よりも内部側に位置するよう充填された潤滑剤保持部(117)と、前記潤滑剤保持部(117)の前記開放端部(117a)に連接し、前記回転軸(C)に近づく方向に延在すると共に、前記回転軸(C)に近づくに従ってその回転軸(C)方向の断面積が徐々に大きくなるように形成されたキャピラリーシール(18)及び前記回転軸(C)から離れる方向に延在する潤滑剤移動路(16b)と、を備える構成のスピンドルモータ(54)とした。
〔2〕また、〔1〕記載のスピンドルモータを、前記潤滑剤保持部(117)は、少なくとも前記開放端部(117a)側に、その開放端部(117a)に向かうに従って前記回転軸(C)に直交する方向の断面積が徐々に大きくなるように形成された他のキャピラリーシール(17)を備えて成る構成を有するようにした。
〔3〕また、〔1〕又は〔2〕に記載のスピンドルモータを、前記キャピラリーシール(18)に連接し、前記回転軸(C)に沿う方向に延在すると共に前記キャピラリーシール(18)から離れるに従って前記回転軸(C)と直交する方向の断面積が徐々に大きくなるように形成された別のキャピラリーシール(19)を備える構成のスピンドルモータ(51,52)にした。
〔4〕また、〔1〕又は〔2〕に記載のスピンドルモータを、前記キャピラリーシール(18)の、前記潤滑剤保持部(17,117)の前記開放端部と連接した部分における前記回転軸方向の間隙を、前記潤滑剤移動路の、前記潤滑剤保持部の前記開放端部と連接した部分における前記回転軸方向の間隙よりも小さくして成る構成のスピンドルモータ(51,52)とした。
本発明によれば、潤滑剤が外部に漏出することがなく、信頼性が高いという効果が得られる。
また、封止用接着剤のシール部への流出がなく、不良が発生しないという効果が得られる。
また、外乱に対して高い耐性を有するという効果が得られる。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図7を用いて説明する。
図1は、本発明のスピンドルモータの実施例1を説明する部分断面図である。
図2は、本発明のスピンドルモータの実施例1における要部を説明する部分拡大断面図である。
図3は、本発明のスピンドルモータの実施例2を説明する部分拡大断面図である。
図4は、本発明のスピンドルモータの実施例2における要部を説明する部分拡大断面図である。
図5は、本発明のスピンドルモータの実施例3における要部を説明する部分拡大断面図である。
図6は、本発明のスピンドルモータの実施例4を説明する部分拡大断面図である。
図7は、本発明のスピンドルモータの各実施例に対する変形例を説明する部分拡大断面図である。
<実施例1>
本発明のスピンドルモータの実施例1における構成を、図1〜図2を用いて説明する。このスピンドルモータ51は、図1に示すハードディスク装置(HDD)用のスピンドルモータであり、図2は図1の要部Aの拡大断面図である。
図1において、このスピンドルモータ51は、ロータ部51Rとステータ部51Sとから構成されている。
ステータ部51Sは、ベース15と、このベースに固定された軸1とを有している。
この軸1には、軸方向に離隔して一対のスラストプレート4が、圧入または焼きばめされ、さらに接着剤で固定されている。
軸1の一方の端部側にはその中心線上に雌ネジ8が形成されており、この雌ネジ8を利用してHDDのカバー(図示せず)とねじ締結されることにより、このモータは、回転駆動中の振動が抑えられている。
ベース15には、複数の突極(図示せず)を有する環状の電磁鋼板の薄板が積層されてなるコア11が固定され、その各突極にはコイル12が巻回されている。
一方、ロータ部51Rは、アルミニウム製のハブ10と、インナースリーブ2とを有している。
インナースリーブ2は、ハブ10の内周面に圧入により固定されている。
ハブ10の外周部には、径方向に突出し、ディスク20を軸方向に支持するハブフランジ10a部が形成されている。
このハブフランジ10a部に対応するハブ10の内周面10a1には、このモータの磁気回路を形成する環状のロータヨーク14と、N極とS極とが交互に多極着磁された環状のマグネット13とが、マグネット13を内側にして装着されている。
このマグネット13は、その内周面が、ステータ51S側のコア11の外周面と所定の間隙を有して対向するように配置される。
次に動圧軸受について説明する。
ラジアル動圧軸受部RBは、インナースリーブ2の内周部と軸1の外周部との両者の少なくとも一方に形成された一対のラジアル動圧溝2a,2bと、両者の間隙に満たされた潤滑剤16と、により構成されている。
このラジアル動圧溝2a,2bは、軸方向に距離を隔てて2ヶ所設けられている。
また、スラスト動圧軸受SBは、軸1の両端部側に対称的に一対配設されている。
具体的には、インナースリーブ2における軸方向の両側の端面2d(図2参照)、及び、スラストプレート4においてインナースリーブ2の端面2dに対して微小間隙を有して対向する軸方向端面4bの、少なくとも一方に形成されたスラスト動圧溝4aと、両者の隙間に満たされた潤滑剤16と、により構成されている。
図2においては、動圧溝4aがインナースリーブ2の端面2dに形成されている場合を示している。
スピンドルモータ51は、これらの動圧軸受RB,SBにおける、一対のスラスト動圧溝4aで発生する動圧とラジアル動圧溝2a,2bで発生するラジアル動圧とを利用して、ロータ部51Rがステータ部51Sに対して他部材と接触することなく回転することが可能となっている。
次に、潤滑剤16が流通する貫通孔について説明する。
インナースリーブ2の外周部には、そのインナースリーブ2をハブ10に圧入により結合する際、その圧入の力を低減してスムーズに圧入ができるように、軸方向に沿う溝2cが180°間隔で2ヶ所形成されている。
この溝2cの数をさらに増やすと、加工工数が必要以上に増加し、また、組立て後の結合力が過度に減少することにより衝撃・振動による性能が変化してしまう恐れがあるので、2本以下とするのが好ましい。
このようなインナースリーブ2をハブ10に嵌着すると、溝2cによる貫通孔7が形成される。
この貫通孔7は、潤滑剤16が満たされている一対のラジアル動圧溝2a,2bの両端部側を連結するので、この貫通孔16を介して潤滑剤16の流動が得られる。
従って、スラスト動圧及びラジアル動圧の圧力バランスを整える効果が発揮され、例えば、これらの動圧に負圧が生じたり過浮上を生じたりするという不具合の発生を防止することができる。
この構成において、潤滑剤16は以下の隙間等に充填されている。
即ち、インナースリーブ2の内周面2fと軸1の外周面1aとの隙間,インナースリーブ2の端面2dとこれに対向するスラストプレート4の端面4bとの隙間,スラストプレート4の外周面4cと後述するワッシャリング6の内周面6k1との隙間,及び,貫通孔7である。
次に、スラスト軸受部SBの詳細を、図1のA部のスラスト軸受部SBを代表としてその拡大である図2を併用して詳述する。
ハブ10の内周部におけるベース15とは反対側の端部には、その端面側に向かうに従って大径となる第1の段部10eと第2の段部10fとが階段状に設けられている。
この第1の段部10eに、ワッシャーリング6が装着されている。
具体的には、詳細を図2に示すように、このワッシャーリング6は環状であり、軸に沿って延在する基部6kと、その基部6kの一端側から外側に突出する突出部6tとからなる断面が略L字状を呈している。
この基部6kの内周面6k1がスラストプレート4の外周面4cと所定形状の空間を隔てて対向すると共に、突出部6tの外周面6t1が第1の段部10eの回転軸Cと直交する壁面10e1に当接するように、突出部6tの先端面6t2がハブ10の第1の段部10eにおける内周面10e2に圧入されて、このワッシャーリング6はハブ10に固定されている。
このワッシャーリング6は、ステンレス合金,アルミニウム又は銅合金により形成される。
また、第2の段部10fには、軸1の外周面1a,スラストプレート4の軸方向の端面4m及びワッシャーリング6における基部6kの軸方向の端面6k2と所定の間隙を有して対向するように薄い環状のエンドキャップ5が固定されている。
具体的には、エンドキャップ5の端面5bの外周側部分及び外周面5dを、それぞれ第2の段部10fの軸と直交する壁面10f1及び第2の段部10fの内周面10f2に接着剤により固着する。
第2の段部10fには、接着剤溜まり10f3,10f4が形成され、より強固な固着を可能としている。
このエンドキャップ5の固定は、所定の量の潤滑剤16を動圧軸受部に注入した後に行われる。
また、エンドキャップ5はアルミニウムにより形成される。
ハブ10に固定されたワッシャーリング6の基部6kの内周面6k1は、ラジアル軸受部RBの内側から外側(図2の下方側から上方側)に向かうに従って、角度θ1で次第に径が減少する第1のテーパ部6aとされている。
軸1に固定されたスラストプレート4の外周面4cは、ラジアル軸受部RBの内側から外側に向かうに従って、角度θ2で径が次第に減少する第2のテーパ部4eとされている。
また、各角度をθ1<θ2の関係にしてあるので、対向する内周面6k1と外周面4cとで、その間隙が外側に向かうに従って次第に拡大する第1のキャピラリーシール17を形成している。
そして、動圧軸受に充填する潤滑剤16の液面16aがこの第1のキャピラリーシール17の途中に位置するように、潤滑剤16の充填量が管理される。
上述した構成において、潤滑剤16は、モータの回転時にスラスト動圧溝4aによる攪拌などを受けて第1のキャピラリーシール17内をその開放端17a側に移動しようとする。
その際、潤滑剤16の液面16aは、角度θ2と角度θ4との角度差に応じて次第に表面積が広がるが、その液面16aにおける分子間力により、その液面16aの表面積を小さくするような表面張力が働く。
従って、潤滑剤16は、この毛管現象による抵抗力(シール力ともいう)を受けてラジアル軸受RBの内部方向に引き戻され、一定の位置より外側に移動しないようにシールされる。
また、モータの回転に伴い発生する遠心力により、この潤滑剤16は、径の大きい部分に移動しようとする。
ここで、第1のキャピラリーシール17は、その外周面であるワッシャーリング6の内周面6k1が、ラジアル軸受部RBの内側に向かうに従って大径となるように形成されている。
従って、潤滑剤16は、その充填部の内部方向に移動しようとし、潤滑剤16の外部への漏出がより確実に防止できる。
第1のキャピラリーシール17の内周面6k1の傾斜角度θ1が大きい程、上述した遠心力による潤滑剤のシーリング効果が発揮されるが、潤滑剤16の注入工程においてその液面位置の把握や測定が容易となるように、角度θ1は10°以下であることが好ましい。
傾斜角度θ2に関しては、上述したように、毛細管現象によるシールを行なうので、θ1よりわずかに大きく設定する。
このような条件から、実施例1のスピンドルモータにおいては、スピンドルモータ51の駆動回転数を1500回/分〜7200回/分とし、テーパ角度をそれぞれθ1=2°,θ5=5°としてある。
上述した構成においても、過度の温度変化に伴う潤滑剤16の膨脹や、外部から付与される過度の振動や衝撃等により、その潤滑剤16が第1のキャピラリーシール17より漏れ出してしまう可能性は否定できない。
信頼性をより高めるためには、これらの予期せぬ外乱にも影響を受けない構造であることが市場から望まれている。
そこで、実施例1のスピンドルモータにおいては、第1のキャピラリーシール17における開放端17a側に連接して、回転軸Cに向かって径方向に延在する第2のキャピラリーシール18及び外方に向かって径方向に延在する潤滑剤導通空間16bを設けている(この第2のキャピラリーシール17及び潤滑剤導通空間16bの詳細については、後述する)。
即ち、第1のキャピラリーシール17の出口は、第2のキャピラリーシール18と潤滑剤導通空間16bとに、互いに逆の径方向に向かうよう分岐している。
上述した、例えば外乱により第1のキャピラリーシール17から漏出した潤滑剤16は、分岐したいずれかに移動して流出する。
第2のキャピラリーシール18のさらに先は、第3のキャピラリーシール19(後述)を設けてあるが、その先は外部空間であるので、外部への漏出という観点においては、外部と連接していない潤滑剤導通空間16bに移動する方が好ましい。
ロータ部51Rが回転状態であれば、殆んどの潤滑剤16は、遠心力によって潤滑剤導通空間16bに向かう。
一方、静止状態であっても、第2のキャピラリーシール18への入口の軸方向W1幅を、潤滑剤導通空間16bのその幅W2よりも狭くしておけば、潤滑剤導通空間16bに向かう潤滑剤16の方が多くなるのでより好ましい。
また、第2のキャピラリーシール18を構成する各面の片側もしくは両側に撥油剤を塗布することは、この第2のキャピラリーシールへの潤滑剤16の移動がより困難になるのでさらに好ましい。
次に、第2のキャピラリーシール18について詳述する。
第2のキャピラリーシール18は、スラストプレート4の端面4mとエンドキャップ5の端面5bの内径側面5b1とにより構成される。
スラストプレート4の端面4mは回転軸Cと直交する面を有し、エンドキャップ5の内径側面5b1は、第1のキャピラリーシール17の開放端部17a近傍から径方向に回転軸に向かうに従って、端面4mとの距離が徐々に長くなるように角度θ3の傾斜角度で形成される。
すなわち、第2のキャピラリーシール18は、径方向の外側から内側に向かって対向面の間隔が徐々に広くなるように形成されたテーパシールである。
これにより、上述した第1のキャピラリーシール17と同様に、毛細管現象によって潤滑剤16の漏出を防止することができる。
実施例1では、第2のキャピラリーシール18の先に、さらに第3のキャピラリーシール19を設けている。以下、この第3のキャピラリーシール19について説明する。
この第3のキャピラリーシール19は、エンドキャップ5の内周面5cと、これに対向する軸1の外周面1aにおける対向面1a1との双方を傾斜面として形成したものである。
具体的には、内周面5cを、軸1の端部側に向かうに従って小径となる角度θ5を有する傾斜面とし、外周面1aを、軸1の端部側に向かうに従って小径となる角度θ4を有する傾斜面とし、各角度をθ5<θ4としたものである。
これにより、対向する外周面1a1と内周面5cとで、その間隙が外側(軸の端部側)に向かうに従って次第に拡大すると共に小径方向に傾斜する第3のキャピラリーシール19を形成している。
第2及び第3のキャピラリーシールは、第1のキャピラリーシールと同様の毛管現象及び遠心力によるシール効果を発揮する。
上述したように、第1〜第3のキャピラリーシールを、径方向,軸方向,径方向と方向を順次変えて3段階に設けているので、モータ自体の軸方向の厚さを抑えつつ比較的長い経路長のテーパシールを設けることができ、薄いモータであってもより確実なシール効果を得ることができる。
また、潤滑剤が直線的に外部に飛び出せる通路がないので、あらゆる方向の衝撃に対して潤滑剤16が外部に漏出することがない。
次に、潤滑剤導通空間16bについて詳述する。
第1のキャピラリーシール17から分岐連接した潤滑剤導通空間16bは、さらにその先の空間部6bと連接している。
この空間部6bは、エンドキャップ5,ワッシャーリング6及びハブ10で囲まれ、潤滑剤導通空間16b以外を密閉したリング状の空間である。
上述したように、過度の温度変化や過度の振動や衝撃が加わって潤滑剤16が潤滑剤導通空間16bに流れ込んだとしても、その潤滑剤16はこの空間部6bに溜まるので、外部に潤滑剤16が漏出することがない。
ところで、エンドキャップ5とハブ10との固着面は、この空間部6bの密閉性をより高めるために封止用の接着剤21でシールをするとよい。
図2は、この封止用の接着剤21を用いた場合の例であるが、この接着剤21は、封止性を高めるため低粘度のものを使用することになるので、充分な量が供給でき、それが硬化するまで不要な場所に流動しないように接着剤溜まり10f3,10f4を設けてある。また、空間部6bもこの接着剤溜まりの機能を有する。
以上、詳述した実施例1は、動圧軸受部SB,RBにおける潤滑剤の充填部の出口を分岐して、順次延在方向を変えた3段のシール部17〜19と外部に繋がらない空間部6bとを連接しているので、潤滑剤16の外部への漏出を確実に防止することができる。
また、1段目のシール部17に潤滑剤16の液面16aを位置させ、そのシール部17を軸Cと平行に近い角度で延在するようにしてあるので、エンドキャップ5を固定する前の潤滑剤16を注入する時点でその液面16aを外部から確認できると共に、遠心力のシール効果が発揮される。
従って、精度の高い充填量管理が可能となり、極めて信頼性の高いスピンドルモータ51を得ることができる。
<実施例2>
次に、実施例2を図3及び図4を用いて説明する。
実施例1は、いわゆる軸固定タイプのスピンドルモータであったが、実施例2は、実施例1をいわゆる軸回転タイプとしたスピンドルモータである。
このスピンドルモータ52は、ロータ部52R側であるハブ10の中心孔10pに軸1を固定し、ステータ部52S側であるベース15にアウタースリーブ3を固定し、さらにこのアウタースリーブ3の内周にインナースリーブ2を固定し、軸1をインナースリーブ2により軸支することにより、ロータ部52Rがステータ部52Sに対して動圧軸受部RB,SBを介して回転するように構成されたHDD用スピンドルモータ52である。
実施例2の要部である図1のA部については、拡大断面図を図4に示す。
この実施例2におけるスラスト動圧部SB及びラジアル動圧部RBの構成については、軸回転タイプとした点以外、要部構成を含めて実施例1と同様である。
図4について言えば、実施例2は、実施例1に対して、ハブ10をアウタースリーブ3に置き換え、軸1をハブ10に固定した点が異なり、他は同一である。
従って、この実施例2は、実施例1と同様の効果を得ることができる。
<実施例3>
実施例3は、実施例1または実施例2に対して、ワッシャーリング6をハブ10またはアウタースリーブ3一体に形成することで部品点数を少なくした例であり、要部の拡大断面を図5に示す。
すなわち、ハブ10またはアウタースリーブ3は、内周面に実施例1または2におけるワッシャーリング6に相当する形状の環状突出部116を有している。
このように一体化することで、部品点数が少なくなり、工数も減少し、ワッシャーリング6を密閉するための封止用の接着剤が不要になるのでコストダウンが可能となるものである。
その他の構成は、実施例1または2と同様であり、実施例1または2と同様の効果が得られる。
<実施例4>
実施例4は、その要部拡大断面を図6に示すように、実施例1,2に対して、第1のキャピラリーシール17を形成するワッシャーリングの内周面6k1とスラストプレート4の外周面4cとを、軸1の回転軸Cに平行な円筒面とし、傾斜を無くした例である。
即ち、この実施例においては、第1のキャピラリーシール17を、そのシール機能を除外した潤滑剤保持部117としたスピンドルモータ54である。
これを換言すれば、実施例1〜3は、この実施例4における潤滑剤保持部117の少なくとも開放端部117a側に第1のキャピラリーシール17を設けたものである。
この実施例4は、実施例1,2と同様に、潤滑剤保持部117の開放端部117aに分岐連接して、回転軸C方向に向かって延在するキャピラリーシール18と回転軸Cから離れる方向に延在する潤滑剤導通空間16bとが設けられている。
潤滑剤17は、この潤滑剤保持部117の開放端部117aよりも内側に液面16aが位置するように充填される。
テーパシールを形成する面は、このような傾斜のない円筒面の方が、加工が容易であり、また、高精度に加工ができる。
従って、傾斜面を有するシール部の容量のばらつきを考慮する必要がなく、潤滑剤16の液面16aの位置を一定とした時の潤滑剤の体積をより精度よく管理できる。
これは、振動や衝撃が加わり難い用途向け等で、外乱が加わり難く潤滑剤が漏出し難い用途の場合には、モータの性能のばらつきが少なく、より高い信頼性を得ることができるので好ましい形態である。
この実施例4においても、他の実施例で述べたように、潤滑剤が潤滑剤保持部117から仮に漏出したとしても、多くが潤滑剤導通空間16bを経て空間部6bに移動するので外部に漏出することがない。
通常の使用状態で外乱が少ない場合には、第2(当実施例では第1に相当する)のキャピラリーシール18に入ったとしても、次に第3(同様に第2)のキャピラリーシール19でシールされるので、そこから更に外部空間に漏れ出す可能性はほとんどない。
従って、この実施例4においても、外部に対して悪影響を及ぼすことのない、信頼性の高いスピンドルモータを得ることができるのは言うまでもない。
<変形例>
各実施例に対して、次に説明する変形例としてもよい。
この変形例は、図7に示すように、接着剤溜まり10f3を空間部6bの外側に同様の形状で設けたものである。これにより、接着剤21の流動が多くても他の不要な部分に流れ出すことなく更に強力な接着力が発揮でき、信頼性の高いモータを提供できるものである。
以上詳述したように本発明の本発明は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
例えば、各実施例においては、軸の両端を支持し、液面が上下2ヶ所あるスピンドルモータにつき、両方の液面に同様のシール構造を設ける説明を行なったが、一方側の潤滑剤の漏出が少なければ、他方の側のみに適用してもよい。
また、軸を袋状のスリーブで軸支し、液面が片側しかないスピンドルモータのその液面のシール構造に上述の構成を適用してもよく、同様の効果が得られる。
また、各キャピラリーシール部に、回転によりポンプインとなるスパイラル溝を設けたり必要な部分に撥油剤を塗布することは、潤滑剤の漏出をさらに予防するものであるのでより好ましい。
本発明のスピンドルモータの実施例1を説明する部分断面図である。 本発明のスピンドルモータの実施例1における要部を説明する部分拡大断面図である。 本発明のスピンドルモータの実施例2を説明する部分拡大断面図である。 本発明のスピンドルモータの実施例2における要部を説明する部分拡大断面図である。 本発明のスピンドルモータの実施例3における要部を説明する部分拡大断面図である。 本発明のスピンドルモータの実施例4を説明する部分拡大断面図である。 本発明のスピンドルモータの各実施例に対する変形例を説明する部分拡大断面図である。 従来のスピンドルモータを説明する部分断面図である。 従来のスピンドルモータの要部を説明する部分拡大断面図である。
符号の説明
1 軸
1a 外周面
2 インナースリーブ
2a,2b ラジアル動圧溝
2c 溝
2d 端面
2e 外周面
2f 内周面
3 アウタースリーブ
4 スラストプレート
4a 動圧溝
4b 対向面
4c 外周面
4e 第2のテーパ部
4m 端面
5 エンドキャップ
5b 端面
5b1 内周側面
5c 内周面
5d 外周面
6 ワッシャーリング
6a 第1のテーパ部
6b 空間部
6k 基部
6k1 内周面
6k2 端面
6t 突出部
6t1 外周面
6t2 先端面
7 貫通孔
8 雌ネジ
10 ハブ
10p 中心孔
10a ハブフランジ部
10a1 内周面
10e 第1の段部
10e1 壁面
10e2 内周面
10f 第2の段部
10f1 壁面
10f2 内周面
10f3,10f4 接着剤溜まり
11 コア
12 コイル
13 マグネット
14 ロータヨーク
15 ベース
16 潤滑剤
16b 潤滑剤導通空間
16c 液面
17〜19 第1〜第3のキャピラリーシール
17a 開放端
20 ディスク
21 接着剤
51,52,54 スピンドルモータ
51S,52S ステータ部
51R,52R ロータ部
117 潤滑剤保持部
117a 開放端部
C (回転)軸
SB スラスト軸受部
RB ラジアル軸受部
θ1〜θ5 傾斜角度

Claims (7)

  1. ロータ部とステータ部との間に潤滑剤を介在させ、前記ロータ部を前記ステータ部に対して回転自由に支持するラジアル動圧軸受部及びスラスト動圧軸受部を備えたスピンドルモータにおいて、
    前記ラジアル動圧軸受部及び前記スラスト動圧軸受部と連接し、所定の間隙を有して前記潤滑剤が充填される潤滑剤保持部であって、回転軸に沿う方向に延在すると共にその方向の少なくとも一方側が開放された開放端部とされ、前記潤滑剤を、その液面が前記開放端部よりも内部側に位置するよう充填され、少なくとも前記開放端部側に、その開放端部に向かうに従って前記回転軸に直交する方向の断面積が徐々に大きくなるように形成された第1キャピラリーシールを備えて成る潤滑剤保持部と、
    前記潤滑剤保持部の前記開放端部に連接し、前記回転軸に近づく方向に延在すると共に、前記回転軸に近づくに従ってその回転軸方向の断面積が徐々に大きくなるように形成された第2キャピラリーシール、及び前記潤滑剤保持部の前記開放端部に連接し、前記回転軸から離れる方向に延在する潤滑剤移動路と、を備えて成ることを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 前記第2キャピラリーシールに連接し、前記回転軸に沿う方向に延在すると共に前記第2キャピラリーシールから離れるに従って前記回転軸と直交する方向の断面積が徐々に大きくなるように形成された第3キャピラリーシールを備えて成ることを特徴とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
  3. 前記第2キャピラリーシールの、前記潤滑剤保持部の前記開放端部と連接した部分における前記回転軸方向の間隙を、前記潤滑剤移動路の、前記潤滑剤保持部の前記開放端部と連接した部分における前記回転軸方向の間隙よりも小さくして成ることを特徴とする請求項1または2に記載のスピンドルモータ。
  4. 前記潤滑剤移動路は、一端側が前記潤滑剤保持部の前記開放端部に連接し、他端側が空間部に連接し、
    前記空間部は、前記潤滑剤移動路につながる箇所以外が密閉されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のスピンドルモータ。
  5. 前記ラジアル動圧軸受部は、軸の外周部と、インナースリーブの内周部との間隙に形成され、
    前記インナースリーブの外周部にはハブが結合され、
    前記潤滑剤保持部の前記開放端部に軸方向に対向して配置され、前記第2キャピラリーシールの一部および前記潤滑剤移動路の一部を形成し、外周面および軸方向下端面が前記ハブに固定されているエンドキャップを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスピンドルモータ。
  6. 前記ラジアル動圧軸受部は、軸の外周部と、インナースリーブの内周部との間隙に形成され、
    前記インナースリーブはアウタースリーブの内周に固定され、
    前記潤滑剤保持部の前記開放端部に軸方向に対向して配置され、前記第2キャピラリーシールの一部および前記潤滑剤移動路の一部を形成し、外周面および軸方向下端面が前記アウタースリーブに固定されているエンドキャップを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスピンドルモータ。
  7. 前記第2キャピラリーシールの片面または両面に撥油剤を塗布することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のスピンドルモータ。
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