JP4511219B2 - モータ駆動回路 - Google Patents

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本発明は、BTL駆動方式とPWM駆動方式を併用したモータ駆動回路に関する。
モータ駆動方式の一つとして、BTL(Balanced Transformer Less)駆動方式が知られている。また、駆動コイルへの通電区間を任意に変化させる、いわゆるPWM(Pulse Width Modulation)制御方式を併用することで電力効率の向上が図られる。以下、このようなモータ駆動方式のことをPWM−BTL駆動方式と称することとする(例えば、以下に示す特許文献1参照)。
図8は、PWM−BTL駆動方式を採用したモータ駆動回路が備えるHブリッジ回路の構成を示す図である。Hブリッジ回路は、電源電位VSと接地GNDとの間で直列接続されたトランジスタM1及びM2と、同様に電源電位VSと接地GNDとの間で直列接続されたトランジスタM3及びM4と、を有している。また、トランジスタM1及びM2の接続点FOUTと、トランジスタM3及びM4の接続点ROUTと、の間には、駆動コイルLが接続される。
図9は、PWM−BTL駆動方式を説明するための図である。まず、モータ駆動回路は、モータ停止状態の場合に、トランジスタM1乃至M4のON/OFFを制御して、接続点FOUTには接地GNDから電源電位VSまでの振幅を有するパルス信号FOUTを発生させるとともに、接続点ROUTには接地GNDから電源電位VSまでの振幅を有するパルス信号ROUTを発生させる。また、パルス信号FOUT、ROUTは、同位相とする(図9(a)参照)。この結果、モータ停止状態の場合、駆動コイルLの両端子間には電位差が発生しないことになるため、駆動コイルLは通電されず、起動トルクが全く発生しないこととなる。
モータ駆動回路は、モータ停止状態からモータ駆動状態(モータが回転する状態)に移行する場合、接続点FOUT及びROUTを同振幅且つ同位相で駆動した状態から、パルス信号FOUT及びパルス信号ROUTそれぞれのデューティ比を変化させる。例えば、接続点ROUTから接続点FOUTの方向へ駆動コイルLを通電させる場合、パルス信号ROUTのデューティ比を増加させるとともにパルス信号FOUTのデューティ比を減少させる(図9(b)参照)。この結果、パルス信号ROUTの電位が電源電位VS且つパルス信号FOUTの電位が接地GNDとなる区間が生じることとなり、この区間に応じた起動トルクに基づいてモータが駆動する。なお、接続点FOUTから接続点ROUTの方向へ駆動コイルLを通電させる場合には、パルス信号FOUTのディーティ比を増加させるとともにパルス信号ROUTのデューティ比を減少させることとなる(図9(c)参照)。
図10に示すとおり、パルス信号FOUTには、電源電位VSと接地GNDとの間で電位が切り替わる過程において、トランジスタM1及びM2をともにOFFさせる区間(以下、OFF区間と称する。)が設定される。同様に、パルス信号ROUTには、電源電位VSと接地GNDとの間で電位が切り替わる過程において、トランジスタM3及びM4をともにOFFさせるOFF区間が設定される。このように、パルス信号FOUT及びROUTにOFF区間を設定したことで、電源電位VSと接地GNDとの間で電位が切り替わる過程で、トランジスタM1及びM2がともにONとなる状態や、トランジスタM3及びM4がともにONとなる状態がなくなり、貫通電流が発生しなくなる。
特開昭64−85409号公報
ところで、パルス信号FOUT及びROUTにOFF区間を設定したことで、モータ停止状態からモータ駆動状態に移行する場合、つぎに示すような不具合が発生することとなる。まず、モータ停止状態において、接続点FOUT及びROUTを同振幅且つ同位相で駆動した状態(図11(a)参照)から、接続点ROUTから接続点FOUTの方向へ駆動コイルLを通電させる場合、すなわち、パルス信号ROUTのデューティ比を増加させるとともにパルス信号FOUTのデューティ比を減少させる場合を考える。
この場合、パルス信号FOUT及びROUTのOFF区間が重なった状態を経てから(図11(b)参照)、パルス信号FOUT及びROUTのOFF区間が完全に離れる状態に至るまでは(図11(c)参照)、パルス信号FOUT及びROUTに設定されたOFF区間が邪魔をしてしまい、パルス信号ROUTの電位が電源電位VS且つパルス信号FOUTの電位が接地GNDとなる区間が生じなくなる。その後、パルス信号FOUT及びROUTのOFF区間が完全に離れることで(図11(d)参照)、駆動コイルLの両端子間にようやく電位差が生じることとなる。
このように、パルス信号FOUT及びROUTにOFF区間を設定したことで、モータ停止状態からモータ駆動状態に移行する場合、モータが即座にトルクを発生しない区間、いわゆる制御特性上の不感帯が生じることとなる。この不感帯によって、モータ駆動回路は、パルス信号FOUT及びROUTそれぞれのデューティ比の変化に対して、駆動コイルLの両端子間に電位差が生じてモータ駆動状態に移行するまでに、制御上のズレが生じていた。
前述した課題を解決するための主たる本発明は、第1電位と前記第1電位より高い第2電位との間で直列接続された第1及び第2のスイッチング素子と、前記第1電位と前記第2電位との間で直列接続された第3及び第4のスイッチング素子と、を有し、前記第1及び前記第2のスイッチング素子の第1接続点と前記第3及び前記第4のスイッチング素子との第2接続点との間に駆動コイルを接続することでHブリッジ回路を構成し、前記第1乃至前記第4のスイッチング素子のON/OFFを制御することで、モータ停止状態の場合、前記第1接続点には、前記第1電位から前記第2電位までの振幅を有するとともに、前記第1電位と前記第2電位との間で電位が切り替わる過程において前記第1及び前記第2のスイッチング素子をともにOFFさせる第1のOFF区間が設定された第1のパルス信号を発生させるとともに、前記第2接続点には、前記第1電位から前記第2電位までの振幅を有するとともに、前記第1電位と前記第2電位との間で電位が切り替わる過程において前記第3及び前記第4のスイッチング素子をともにOFFさせる第2のOFF区間が設定された第2のパルス信号を発生させており、モータ停止状態からモータ駆動状態に移行する場合、前記第1及び/又は前記第2のパルス信号のデューティ比を変化させていくことで前記第1接続点と前記第2接続点との間に電位差を発生させ、当該電位差によって前記駆動コイルを通電させるモータ駆動回路であって、モータ停止状態の場合に、前記第1のOFF区間が設定された前記第1のパルス信号において前記第1電位と前記第2電位との間で電位が切り替わるタイミングと、前記第2のOFF区間が設定された前記第2のパルス信号において前記第1電位と前記第2電位との間で電位が切り替わるタイミングと、の間で、前記第1のOFF区間もしくは前記第2のOFF区間よりも大きな位相差を設定する制御回路を有すること、とする。
本発明によれば、モータの制御特性を向上させたモータ駆動回路を提供することができる。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ駆動回路の全体構成を示す図である。なお、本実施形態では、モータ駆動回路は、PWM−BTL駆動方式を採用しており、基本的に集積回路として構成される。また、モータ駆動回路は、単相モータや三相モータなど如何なるモータをも駆動対象とすることができる。
モータ駆動回路は、Hブリッジ回路(但し、駆動コイルLを除く。)10、三角波発生回路20、コンパレータ30、40を有する。なお、三角波発生回路20及びコンパレータ30、40は、請求項中に記載される『制御回路』に相当する。
Hブリッジ回路10は、N型MOSFET(M1、M2、M3、M4:『第1乃至第4のスイッチング素子』)と、駆動コイルLと、によって構成される。
N型MOSFET(M1、M2)は、電源電位VS(『第2電位』)と接地GND(『第1電位』)との間で直列接続される。また、N型MOSFET(M2)のゲート電極には、N型MOSFET(M1)のゲート電極に供給されたゲート電圧Vgaをインバータ素子を介して反転させた、ゲート電圧/Vgaが供給される。このため、N型MOSFET(M1、M2)は、相補的にON/OFFすることとなる。
N型MOSFET(M3、M4)は、電源電位VSと接地GNDとの間で直列接続される。また、N型MOSFET(M3)のゲート電極には、N型MOSFET(M4)のゲート電極に供給されたゲート電圧Vgbをインバータ素子を介して反転させた、ゲート電圧/Vgbが供給される。このため、N型MOSFET(M3、M4)は、相補的にON/OFFすることとなる。
N型MOSFET(M1、M2)の接続点FOUTと、N型MOSFET(M3、M4)の接続点ROUTと、の間に駆動コイルLを外部接続することで、Hブリッジ回路10が構成される。なお、同図に示す駆動コイルLは、単相モータの場合には単相コイルに相当し、三相モータの場合にはU相、V相、W相の駆動コイルのうちのいずれか一つに相当するものである。
駆動コイルLに対して接続点FOUTから接続点ROUTの方向へ通電させる場合、モータ駆動回路は、N型MOSFET(M1、M4)をONとし、N型MOSFET(M2、M3)をOFFとする。この結果、接続点FOUTに発生するパルス信号FOUT(『第1のパルス信号』)の電位は電源電位VS、接続点ROUTに発生するパルス信号ROUT(『第2のパルス信号』)の電位は接地GNDとなり、駆動コイルLの両端子間には電位差VS(パルス信号ROUTを基準とする場合)が発生する。駆動コイルLはこの電位差VSによって通電し、モータを一方向に回転させるトルクが発生する。
駆動コイルLに対して接続点ROUTから接続点FOUTの方向へ通電させる場合、モータ駆動回路は、N型MOSFET(M2、M3)をONとし、N型MOSFET(M1、M4)をOFFとする。この結果、接続点FOUTに発生するパルス信号FOUTの電位は接地GND、接続点ROUTに発生するパルス信号ROUTの電位は電源電位VSとなり、駆動コイルLの両端子間には、電位差−VS(パルス信号ROUTを基準とする場合)が発生する。駆動コイルLはこの電位差−VSによって通電し、モータを他方向に回転させるトルクが発生する。
このように、N型MOSFET(M1、M2、M3、M4)を適宜なタイミングでON/OFFすることで、接続点FOUTには接地GNDから電源電位VSまでの振幅を有するパルス信号FOUTが発生し、接続点ROUTには接地GNDから電源電位VSまでの振幅を有するパルス信号ROUTが発生する。なお、従来のPWM−BTL駆動方式と同様に、モータ停止状態から、パルス信号FOUT及びROUTを発生させることとする。
なお、パルス信号FOUTには、接地GNDと電源電位VSとの間で電位が切り替わる過程において、N型MOSFET(M1、M2)が過渡的にともにONとなって貫通電流が流れないようにするために、N型MOSFET(M1、M2)をともにOFFさせるOFF区間TF(『第1のOFF区間』)が設定される。同様に、パルス信号ROUTには、接地GNDと電源電位VSとの間で電位が切り替わる過程において、N型MOSFET(M3、M4)をともにOFFさせるOFF区間TR(『第2のOFF区間』)が設定される。
三角波発生回路20は、N型MOSFET(M1、M2、M3、M4)の各ゲート電極に供給するゲート電圧(Vga、/Vga、Vgb、/Vgb)、ひいてはパルス信号FOUT及びROUTを生成するための三角波信号V1(『第1電圧』)及びV2(『第2電圧』)を生成するものである。
コンパレータ30は、三角波信号V1と可変基準信号/INとの比較結果に基づいて、N型MOSFET(M1)のゲート電極に供給するゲート電圧Vgaを生成するものである。また、ゲート電圧Vgaがインバータ素子を介して極性反転されて、N型MOSFET(M2)のゲート電極に供給されるのである。例えば、コンパレータ30のプラス側入力端子には三角波信号V1が供給され、マイナス側入力端子には可変基準信号/INが供給されることとする。この場合、コンパレータ30は、三角波信号V1が可変基準信号/INよりも大きい場合にはHigh、小さい場合にはLowとなるゲート電圧Vgaを生成するのである。なお、可変基準信号/INの電位を可変させることによって、ゲート電圧Vga及び/Vgaのデューティ比、ひいてはパルス信号FOUTのデューティ比が、適宜な値に調整されることとなる。
コンパレータ40は、三角波信号V2と可変基準信号INとの比較結果に基づいて、N型MOSFET(M3)のゲート電極に供給するゲート電圧Vgbを生成するものである。また、ゲート電圧Vgbがインバータ素子を介して極性反転されて、N型MOSFET(M4)のゲート電極に供給されるのである。例えば、コンパレータ40のプラス側入力端子には三角波信号V2が供給され、マイナス側入力端子には可変基準信号INが供給されることとする。この場合、コンパレータ40は、三角波信号V2が可変基準信号INよりも大きい場合にはHigh、小さい場合にはLowとなるゲート電圧Vgbを生成するのである。なお、可変基準信号INの電位を可変させることによって、ゲート電圧Vgb及び/Vgbのデューティ比、ひいてはパルス信号ROUTのデューティ比が、適宜な値に調整される。なお、可変基準信号INは、可変基準信号/INの電位が変化する方向とは逆方向に電位が変化する信号である。このため、パルス信号FOUT及びROUTのデューティ比は、一方が増加する場合には他方は減少することとなる。
以上が、本実施形態としてのモータ駆動回路の全体構成である。なお、Hブリッジ回路を構成するトランジスタとしては、P型MOSFETや、NPN型若しくはPNP型のバイポーラトランジスタを採用しても勿論よい。また、前述した実施形態では、速やか且つ高精度に目的とするデューティ比に設定するために、パルス信号FOUT及びROUTのデューティ比をともに可変とさせるように構成した。しかしながら、パルス信号FOUT又はROUTいずれか一方のデューティ比を可変とし、他方のデューティ比を固定とする構成としてもよい。この場合、デューティ比を固定する側のコンパレータ30もしくは40において、可変基準信号(/INもしくはIN)を一定とすることで構成できる。
<位相差の設定手段>
本発明では、モータ停止状態において、パルス信号FOUTとパルス信号ROUTとの間にあらかじめ所定の位相差を設定することとする。この位相差を設定しておくことで、詳細な理由は後述するが、モータの制御特性を向上させることが可能となる。また、位相差を設定する手段としては、三角波発生回路20、コンパレータ30、40に相当する。
図2は、三角波発生回路10の一構成例を示す図である。なお、従来の三角波発生回路とは異なる新規な構成は、抵抗素子23を挿入した点にある。
電源電位と接地との間には、電流Iを供給する電流源21、抵抗値Rの抵抗素子23、容量Cの容量素子24が直列接続される。また、電源電位と接地との間には電流源21、スイッチング素子25、電流2I(2×I)を供給する電流源22が直列接続される。ここで、スイッチング素子25をOFFする場合、電流源21において発生する電流Iが、抵抗素子23を介して容量素子24に供給され、容量素子24への充電が行われる。つぎに、スイッチング素子25をONする場合、電流源22には電流2Iが流れなければならないので、容量素子24の放電が行われ、電流Iが、抵抗素子23、スイッチング素子25を介して電流源22に流れ込む。
このように、三角波発生回路10は、容量素子24に対して抵抗素子23を介して充放電を行う。そして、抵抗素子23の両端子A、Bより取り出された電圧が、それぞれ三角波信号V1、V2となるのである。
図3は、三角波信号V1、V2の波形を示す図である。なお、図中に示す破線部は三角波信号V1、図中に示す実線部は三角波信号V2、図中に示す一点鎖線は可変基準信号IN及び/INとする。また、図3において、三角波信号V2を基準とする。
ここで、三角波信号V2の波形が立ち上がる場合、すなわち、容量素子24への充電が行われる場合、三角波信号V1は、三角波信号V2と比べて、抵抗素子23の両端子間に発生する電位差R×I分、電位が上昇することとなる。また、三角波信号V2の波形が立ち下がる場合、すなわち、容量素子24において放電が行われる場合、充電が行われる場合と比べて抵抗素子23には逆方向の電流が流れるため、三角波信号V1は、三角波信号V2よりも電位差R×I分、電位が下降することとなる。
このように、三角波信号V1、V2の波形が形成される。なお、前述したとおり、コンパレータ30では三角波信号V1と可変基準信号/INとの比較結果に基づいてゲート電圧Vgaが生成され、コンパレータ40では三角波信号V2と可変基準信号INとの比較結果に基づいてゲート電圧Vgbが生成される。ここで、可変基準信号IN及び/INは、初期状態として同電位とすると、三角波信号V1は、三角波信号V2と比較して、波形の立ち上がり時において位相差t1分位相が早くなり、波形の立ち下り時において位相差t2分位相が早くなることとなる。なお、位相差t1、t2は、抵抗素子23の抵抗値Rと、充放電電流Iとの積R×Iに基づいて設定されることは言うまでもない。
図4は、モータ停止状態におけるパルス信号FOUT及びROUTの波形図である。なお、パルス信号FOUTにある斜線部は、パルス信号FOUTの電位が切り替わる過程で設定されたOFF区間TFとし、パルス信号ROUTにある斜線部は、パルス信号ROUTの電位が切り替わる過程で設定されたOFF区間TRとする。
ここで、パルス信号FOUTの電位が接地GNDから電源電位VSに切り替わるタイミングtaと、パルス信号ROUTの電位が接地GNDから電源電位VSに切り替わるタイミングtcと、の間は、三角波発生回路20、コンパレータ30、40によって生成された位相差t1となる。同図に示すとおり、位相差t1は、パルス信号ROUTに設定されたOFF区間TRよりも大きくすべく設定されることとする。
一方、パルス信号FOUTの電位が電源電位VSから接地GNDに切り替わるタイミングtbと、パルス信号ROUTの電位が電源電位VSから接地GNDに切り替わるタイミングtdと、の間は、三角波発生回路20、コンパレータ30、40によって生成された位相差t2となる。同図に示すとおり、位相差t2は、パルス信号FOUTに設定されたOFF区間TFよりも大きくすべく設定されることとする。
このように、本発明では、三角波発生回路20、コンパレータ30、40による簡素な仕組みによって、位相差t1、t2を設定することができるのである。なお、新規な構成要素は、三角波発生回路20の抵抗素子23のみであるので、既存の設計資産の多くを流用することができる。
ところで、モータ停止状態において、パルス信号FOUTがOFF区間TFを除いて電源電位VSとなり且つパルス信号ROUTがOFF区間TRを除いて接地GNDとなる区間Φ1や、パルス信号FOUTがOFF区間TFを除いて接地GNDとなり且つパルス信号ROUTがOFF区間TRを除いて電源電位VSとなる区間Φ2が発生することとなる。このため、区間Φ1及びΦ2の長さの設定次第では、モータ停止状態にあるにも関らず、区間Φ1及びΦ2において駆動コイルLが通電することで、モータが無駄に回転する恐れがある。
そこで、本発明では、区間Φ1において駆動コイルLが通電される場合に発生する一方の極性のトルクT1と、区間Φ2において駆動コイルLが通電される場合に発生する他方の極性のトルクT2と、の和(積分値)が、起動トルクに達しないようにすべく、位相差t1及びt2を設定することとする。なお、起動トルクとは、モータ停止状態から、ロータやモータ負荷などの静止摩擦力に打ち勝って、モータを回転させるために必要な駆動トルクのことである。
さらに、位相差t1、t2は、トルクT1とトルクT2との和をゼロに近づけるべく設定することが好ましい。
<モータ起動時の駆動制御>
図5、図6、図7を用いて、モータ駆動回路が、モータ起動時に行う駆動制御について説明する。
図5は、モータ停止状態におけるパルス信号FOUT及びROUTの波形を示した図である。パルス信号FOUTは、パルス信号ROUTと比べて、電位が立ち上がる方では位相差t1分だけ早く、また、電位が立ち下がる方では位相差t2分だけ早く設定された場合とする。なお、パルス信号FOUT及びROUTには、電位が切り替わる過程で、OFF区間TF、TR(図5中に示す斜線部)がそれぞれ設定されている。さらに、コンパレータ30に供給される可変基準信号/INと、コンパレータ40に供給される可変基準信号INは同電位、つまり、パルス信号FOUT及びROUTは、同一のパルス幅となるように設定されている。
つぎに、モータ駆動回路は、図5に示した状態からモータを起動すべく、所望の期間、接続点ROUTから接続点FOUTの方向へ駆動コイルLを通電させて、モータを起動させることとする。よって、モータ駆動回路は、モータ停止状態におけるパルス信号FOUT及びROUTについて、パルス信号FOUTのパルス幅を減少させていくとともにパルス信号ROUTのパルス幅を増加させていくことになる。
図6は、図5の破線Aで囲んだ領域について、モータ停止状態からモータ駆動状態へ移行するときの状態変化を示す図である。まず、電位が立ち下がる方に設定されたOFF区間TFとOFF区間TRは完全に離れた状態にある(図6(a)参照)。この状態から、位相の早いパルス信号FOUTはパルス幅を減少させる方向へ、また、位相の遅いパルス信号ROUTはパルス幅を増加させる方向へと状態が変化することとなる(図6(b)参照)。このため、パルス信号FOUT及びROUTのパルス幅が調整されていく過程において、電位が立ち下がる方のOFF区間TFとOFF区間TRが重なることはない。
図7は、図5の破線Bで囲んだ領域について、モータ停止状態からモータ駆動状態へ移行するときの状態変化を示す図である。まず、電位が立ち上がる方に設定されたOFF区間TFとOFF区間TRは完全に離れた状態にある(図7(a)参照)。この状態から、位相の早いパルス信号FOUTはパルス幅を減少させる方向へ、また、位相の遅いパルス信号ROUTはパルス幅を増加させる方向へと状態が変化することとなる。
ここで、電位が立ち上がる方のOFF区間TFとOFF区間TRは、一方の境界を通過してから他方の境界を通過するまでの間(図7(b)、(d)参照)、過渡的に重なった状態(図7(c)参照)となる。しかし、電位が立ち上がる方のOFF区間TFとOFF区間TRが重なる間であっても、電位が立ち下がる方のOFF区間TFとOFF区間TRは、図6に示すとおり、重なることはない。このため、ゲイン定数としては1/2倍になるものの、モータ駆動回路の起動指令に対してモータが全く応答しないことはありえない。よって、従来の場合と比べて、モータ起動時における制御特性上の不感帯は改善されることとなる。なお、電位が立ち上がる方のOFF区間TFとOFF区間TRが完全に離れた場合には(図7(d)参照)、モータ駆動回路が所望する制御特性が得られることはいうまでもない。
以上、本実施の形態について説明したが、前述した実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
本発明の実施形態に係るモータ駆動回路の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る三角波発生回路の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る三角波信号の波形を示す図である。 本発明の実施形態に係るモータ停止状態でのパルス信号の波形を示す図である。 本発明の実施形態に係るモータ起動時の駆動制御を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るモータ起動時の駆動制御を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るモータ起動時の駆動制御を説明するための図である。 Hブリッジ回路の構成を示す図である。 従来のPWM−BTL駆動方式を説明するための図である。 従来のPWM−BTL駆動方式を説明するための図である。 従来のPWM−BTL駆動方式を説明するための図である。
符号の説明
10 Hブリッジ回路
20 三角波発生回路
30 コンパレータ
40 コンパレータ
21 電流源
22 電流源
23 抵抗素子
24 容量素子
25 スイッチング素子

Claims (4)

  1. 第1電位と前記第1電位より高い第2電位との間で直列接続された第1及び第2のスイッチング素子と、前記第1電位と前記第2電位との間で直列接続された第3及び第4のスイッチング素子と、を有し、前記第1及び前記第2のスイッチング素子の第1接続点と前記第3及び前記第4のスイッチング素子との第2接続点との間に駆動コイルを接続することでHブリッジ回路を構成し、前記第1乃至前記第4のスイッチング素子のON/OFFを制御することで、モータ停止状態の場合、前記第1接続点には、前記第1電位から前記第2電位までの振幅を有するとともに、前記第1電位と前記第2電位との間で電位が切り替わる過程において前記第1及び前記第2のスイッチング素子をともにOFFさせる第1のOFF区間が設定された第1のパルス信号を発生させるとともに、前記第2接続点には、前記第1電位から前記第2電位までの振幅を有するとともに、前記第1電位と前記第2電位との間で電位が切り替わる過程において前記第3及び前記第4のスイッチング素子をともにOFFさせる第2のOFF区間が設定された第2のパルス信号を発生させており、モータ停止状態からモータ駆動状態に移行する場合、前記第1及び/又は前記第2のパルス信号のデューティ比を変化させていくことで前記第1接続点と前記第2接続点との間に電位差を発生させ、当該電位差によって前記駆動コイルを通電させるモータ駆動回路であって、
    モータ停止状態の場合に、前記第1のOFF区間が設定された前記第1のパルス信号において前記第1電位と前記第2電位との間で電位が切り替わるタイミングと、前記第2のOFF区間が設定された前記第2のパルス信号において前記第1電位と前記第2電位との間で電位が切り替わるタイミングと、の間で、前記第1のOFF区間もしくは前記第2のOFF区間よりも大きな位相差を設定する制御回路を有すること、
    を特徴とするモータ駆動回路。
  2. 前記位相差は、
    前記第1のパルス信号が前記第1のOFF区間を除く前記第2電位となる区間であり且つ前記第2のパルス信号が前記第2のOFF区間を除く前記第1電位となる区間となる場合に前記駆動コイルを通電することで発生する一方の極性のトルクと、
    前記第1のパルス信号が前記第1のOFF区間を除いた前記第1電位となる区間であり且つ前記第2のパルス信号が前記第2のOFF区間を除いた前記第2電位となる区間となる場合に前記駆動コイルを通電することで発生する他方の極性のトルクと、
    の和が、起動トルクに達しないようにすべく設定されること、
    を特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
  3. モータ停止状態からモータ駆動状態に移行する場合、前記第1及び前記第2のパルス信号のデューティ比について一方のデューティ比を増加させるとともに他方のデューティ比を減少させることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
  4. 前記制御回路は、
    抵抗素子と容量素子を直列接続し、前記容量素子に対して前記抵抗素子を介して充放電を行うことで、前記抵抗素子の一方の端子において発生する第1電圧と他方の端子において発生する第2電圧を取り出し、
    前記第1電圧と第1基準電圧との比較結果に基づいて前記第1及び前記第2のスイッチング素子のON/OFFを制御することで前記第1のパルス信号を生成し、
    前記第2電圧と前記第1基準電圧とは逆の極性に大きさを変化させる第2基準電圧との比較結果に基づいて前記第3及び前記第4のスイッチング素子のON/OFFを制御することで前記第2のパルス信号を生成すること、とし、
    前記位相差は、
    前記抵抗素子の抵抗値Rと充放電電流Iとの積R×Iに基づいて設定されること、
    を特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
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