JP4510869B2 - 鉄鋼スラグの固結防止剤 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉水砕スラグをはじめとする鉄鋼スラグの固結防止剤に関するものである。
高炉水砕スラグは、製銑工程において副産する高炉スラグに加圧水を噴射して急冷、粒状化し、更に場合によっては再粉砕して粒度を調整したものであり、近年、天然砂の代替として、土木工事用材料やコンクリート用細骨材として利用されている。
かかる高炉水砕スラグは、出荷待ち又は使用待ちのため、屋外に長期間貯蔵されるのが一般的であるが、そのまま貯蔵したのでは、固結してしまい天然砂代替品としての用途に供することができなくなる。そのため、従来、高炉水砕スラグの貯蔵中における固結を防止するため、種々の固結防止剤が提案されている。
例えば、下記特許文献1には、糖類やその還元誘導体である糖アルコールを主成分として含有するものが開示され、また下記特許文献2には、ソルビトールを主成分とするものが開示されている。また、下記特許文献3には、脂肪族オキシカルボン酸及び/又はその塩のアルキレンオキサイド付加物を含有してなるものが開示されており、更に下記特許文献4には、炭酸塩、炭酸水素塩、炭酸アンモニウムおよび炭酸水素アンモニウムの少なくとも一種の水溶液からなるものが開示されている。更に、下記特許文献5には、水溶性のモノエチレン性不飽和単量体(例えば、アクリル酸ナトリウム)を必須構成成分とする重合体または共重合体を含有する高炉水砕スラグ製造用の薬剤が開示されており、該薬剤の使用により貯蔵時における固結防止効果が発揮されることが記載されている。また、下記特許文献6には、アクリル酸系重合体からなる固結防止剤が開示されている。さらに、下記特許文献7にはホスホン酸系誘導体を必須成分として、ポリカルボン酸又はその塩、及び/又は糖アルコールを適量含有することを特徴とする固結防止剤が開示されている。
特開昭58−104050号公報 特開昭59−116156号公報 特開2001−58855号公報 特開2002−179442号公報 特開昭54−96493号公報 特開2003−160364号公報 特開2005−82426号公報
上記従来の固結防止剤では、ある程度の固結防止効果は得られるものの十分であるとは言えず、特に長期保存における固結防止効果という点では満足の行くものではなかった。
これら従来の固結防止剤のうち、ホスホン酸誘導体又はその塩は優れた固結防止性能を有するが、単独使用を考慮した場合、コスト問題、低pHによる作業安全性の問題、保存容器、金属製配管などの腐食問題、さらに製品安定性の問題も想定される。ホスホン酸誘導体又はその塩にポリカルボン酸又はその塩、及び/又は糖アルコールを含有することで、これらの問題を解消し、高い性能を有する固結防止剤の提供が可能となったものの、薬剤の少量添加による固結防止の実現、または長期間にわたる固結防止性能維持の観点で改良の余地は残る。
また、薬剤処理されたスラグは屋外に放置されることが多いため、降雨により薬剤がスラグ表面から洗い流されることを防止する必要がある。 さらに、コスト低減等、固結防止剤に求められる要求は依然として高く、更なる改善が必要となっている。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、降雨等の過酷な環境下にあっても長期間にわたって優れた固結防止効果を発揮することができる高炉水砕スラグの固結防止剤を提供することを目的とする。また、高炉水砕スラグ以外にも、高炉徐冷スラグ、製鋼スラグなどの解砕物にも同様の固結防止効果を発揮する薬剤の発明を目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するべく鋭意研究した結果、高炉水砕スラグをはじめとする鉄鋼スラグの固結防止剤としてホスホン酸誘導体又はその塩及び脂肪族オキシカルボン酸又はその塩を必須成分とし、更に糖アルコールを含有させることによって、2成分又は3成分混合による相乗効果により、ホスホン酸誘導体又はその塩単独よりも有効な性能を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の鉄鋼スラグの固結防止剤は、(A)1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、及びホスホノブタントリカルボン酸、並びにこれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも1種と、(B)グルコン酸ナトリウムとからなり、前記(A)1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、及びホスホノブタントリカルボン酸、並びにこれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも1種と前記(B)グルコン酸ナトリウムの配合量が質量比で(A)/(B)=90/10〜10/90であるものとする。
本発明の鉄鋼スラグの固結防止剤においては、前記鉄鋼スラグの固結防止剤に、更に(C)糖アルコールを含有し、前記(A)ホスホン酸誘導体及びその塩の群から選ばれた少なくとも1種と、前記(B)脂肪族オキシカルボン酸及びその塩の群から選ばれた少なくとも1種と、前記(C)糖アルコールの配合量が質量比で、(A)/((B)+(C))=95/5〜5/95であることで、固結防止性能の点でさらに高い相乗効果が得られる。
本発明によれば、過酷な環境下にあっても長期間にわたって優れた固結防止効果が得られ、そのため、天然砂代替として供する高炉水砕スラグを長期間安心して保存することができるようになり、また、薬剤使用量や使用回数の減少を図ることができる。さらに、高炉水砕スラグ以外にも高炉徐冷スラグ、製鋼スラグなどの解砕物に対しても有効な固結防止性能を示す。
以下、本発明の鉄鋼スラグの固結防止剤を実施の形態に基づきより詳細に説明する。
上記ホスホン酸誘導体としては、ホスホン酸系金属イオン封鎖剤として一般に使用されているものであれば特に限定されず使用することができる。
ホスホン酸誘導体の好ましい例としては、下記式(1)で表される1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸、下記式(2)で表されるニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、下記式(3)で表されるホスホノブタントリカルボン酸、下記一般式(4)で表されるアルキレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(例えば、式(4)中、n=2の場合であるエチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、n=6の場合であるヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)など)、下記一般式(5)で表されるジアルキレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(例えば、式(5)中、n=2の場合であるジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)など)、及び、これらの塩が挙げられる。
ホスホン酸誘導体の塩としては、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニウム塩が挙げられ、好ましくはナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩である。
上記ホスホン酸誘導体及びその塩は、それらの1種を単独で用いても、2種以上の混合物を用いてもよい。
Figure 0004510869
上記脂肪族オキシカルボン酸又はその塩としては、分子中にカルボキシル基とヒドロキシル基をもつ化合物又はその塩であればよく、例えば、グルコン酸、グルコヘプトン酸、クエン酸、酒石酸及びこれらの塩が挙げられる。
脂肪族オキシカルボン酸の塩としては、そのナトリウム塩やカリウム塩などアルカリ金属塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩が挙げられる。上記の中でも、グルコン酸ナトリウムの使用が好適であり、上記したホスホン酸誘導体又はその塩と併用することにより、より一層優れた固結防止効果を発揮することができる。
上記脂肪族オキシカルボン酸及びその塩は、それらの1種を単独で用いても、2種以上の混合物を用いてもよい。
上記糖アルコールとしては、エリトリトール、アラビトール、ソルビトール、マンニトール、ズルシトールなどの炭素数4以上のものが好ましく用いられ、1種を単独で用いても、2種以上の混合物を用いてもよい。
上記糖アルコールの中で、より好ましくはソルビトールであり、上記したホスホン酸誘導体、脂肪族オキシカルボン酸又はそれらの塩と併用することにより、より一層優れた固結防止効果を発揮することができる。
本発明の固結防止剤において、ホスホン酸誘導体又はその塩(A)、脂肪族オキシカルボン酸又はその塩(B)の配合量は、質量比で(A)/(B)=95/5〜5/95であり、好ましくは(A)/(B)=90/10〜10/90であり、更に好ましくは(A)/(B)=50/50〜20/80である。配合比が(A)/(B)=95/5〜5/95の範囲外の場合は、長時間の固結防止性能が不十分となる。
本発明の固結防止剤において、ホスホン酸誘導体又はその塩(A)、脂肪族オキシカルボン酸又はその塩(B)に更に糖アルコール(C)を配合する場合の配合量は、質量比で(A)/((B)+(C))=95/5〜5/95であり、(B)及び/又は(C)との併用による相乗効果を得るという観点から好ましくは(A)/((B)+(C))=90/10〜10/90であり、ホスホン酸誘導体が高価なことに鑑みてコスト面も考慮すると、更に好ましくは(A)/((B)+(C))=50/50〜20/80である。(A)/((B)+(C))=95/5〜5/95の範囲外の場合は、降雨等の過酷な環境での長期間の固結防止性能が不十分となる。
本発明の固結防止剤は、一般的には、上記各成分を水に溶かして水溶液の形態に調製される。該水溶液の濃度は特に限定されないが、通常は固形分濃度で10〜60質量%に調製される。そして、使用に際しては、この水溶液を更に適当に希釈して固形分濃度で1〜20質量%に調製して鉄鋼スラグに付与することが好ましい。なお、本固結防止剤には、上記各成分の他、防腐剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で配合することもできる。
本発明の固結防止剤を用いて鉄鋼スラグに処理する方法については特に限定されない。例えば、固結防止剤の水溶液を鉄鋼スラグにスプレーする方法、固結防止剤の水溶液を鉄鋼スラグとともに練り混ぜる方法、固結防止剤の水溶液に鉄鋼スラグを浸漬する方法などが挙げられる。
本発明の固結防止剤は、また、高炉水砕スラグを製造する際の破砕時に用いる加圧水に添加して固結防止効果を発揮させることもできる。すなわち、高炉水砕スラグは、溶融スラグを加圧水で一次破砕して撹拌槽又はピットの水槽中に落とし、このときに二次破砕と冷却凝固を行わせて水砕化することで製造されている。このときの加圧水は普通循環して使用されているが、この循環水に本発明の固結防止剤を添加してスラグに固結防止剤を付与し、これにより、その後の貯蔵時におけるスラグの固結を防止するようにしてもよい。
固結防止剤の鉄鋼スラグに対する使用量としては、鉄鋼スラグの乾燥質量に対して、固形分で0.001〜0.5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.1質量%である。このような使用量とすることにより、長期間にわたり安定した固結防止効果を発揮させることができるとともに、処理した高炉水砕スラグをコンクリート用骨材として使用した場合に、得られるコンクリート硬化体の強度に悪影響を及ぼさないようにすることができる。
本発明によれば、ホスホン酸誘導体又はその塩を脂肪族オキシカルボン酸又はその塩、及び/又は糖アルコールとともに、高炉水砕スラグなどの鉄鋼スラグに対して付与することにより長期間にわたって優れた固結防止効果を発揮することができるが、その理由は以下のように考えられる。すなわち、スラグの固結は、固溶されていたCaO、Al、MgOなどが溶出し、pHが上昇することで、スラグのSiOやAlの鎖状結合が切断され、カルシウムシリケート水和物(C−S−Hゲル)及びカルシウムアルミネート水和物(C−A−Hゲル)を生成して硬化することによるが、本発明の固結防止剤を添加することで、本薬剤が有するキレート効果により、スラグのpH上昇を抑制することができ、それによりスラグの固結が抑制されるものと思われる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
実験例1]
下記表1に示す組成に従って実施例及び比較例の各固結防止剤の水溶液(固形分濃度=20質量%)を調製した。ここで、実施例1〜3、7および9はホスホン酸誘導体とグルコン酸ナトリウム併用の例、実施例4〜6、8および10はホスホン酸誘導体とグルコン酸ナトリウムとソルビトールの3成分併用の例であり、比較例1は固結防止剤未使用の例、比較例2〜4はホスホン酸誘導体単独使用の例、比較例5はホスホン酸誘導体とソルビトール併用の例、比較例6はグルコン酸ナトリウムの単独使用の例、比較例7はソルビトールの単独使用の例であり、比較例8はグルコン酸ナトリウムとソルビトール併用の例である。
なお、表1中の「HEDP」は商業生産品として入手できる原料の一例として、キレスト社製のホスホン酸誘導体「キレストPH212」(商品名)であり、これは上記式(1)で示される1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸の二ナトリウム塩である。
また、「NTMP」は商業生産品として入手できる原料の一例として、キレスト社製のホスホン酸誘導体「キレストPH320」(商品名)であり、これは上記式(2)で示されるニトリロトリス(メチレンホスホン酸)である。
更に、「PBTC」は商業生産品として入手できる原料の一例として、キレスト社製のホスホン酸誘導体「キレストPH430」(商品名)であり、これは上記式(3)で示されるホスホノブタントリカルボン酸である。
また、「グルコン酸ナトリウム(グルコン酸Na)」としては、BASF製「GLUCONA」(商品名)を用いた。「ソルビトール」としては東和化成工業社製「ソルビット」(商品名)を用いた。
5mm以下の粒度に調整した高炉水砕スラグ(粗粒率2.68)を混合釜に投入し、含水率が10質量%、固結防止剤の添加率が乾燥スラグ質量に対して固形分で0.01質量%になるように、各固結防止剤の水溶液を噴霧しながら、ハンドシャベルで撹拌した後、モルタルミキサーで低速5分間混合した。なお、スラグの粗粒率は、JIS A1102「骨材のふるい分け試験方法」に準拠して、粗粒率=(各ふるいにとどまる試料の質量百分率の和)/100により算出した。
処理したスラグ240gを、直径50mm×高さ100mmのサミットモールドに充填し、万能強度試験機(マルイ社製)を用いて0.1N/mmで載荷し、除荷後、密封して50℃の恒温器内で保存した。保存開始から10日後、30日後、50日後、70日後、90日後の各試料について、5mm篩で篩った後、通過せずに残った質量を測定して、その割合を固化率とした。結果を表1に示す。
実験例2]
実験例1の供試スラグのうち、50日経過時点の固化率を測定したスラグを300μmの篩の上に載せ、実際に薬剤処理されたスラグが屋外に静置された場合に受ける雨の影響を想定し、水で10分間シャワーリングを行った。シャワーリング後、スラグの含水率を調節するために50℃の恒温器で乾燥し、必要に応じて水を添加し、含水率を10質量%に調整した。このように処理したスラグ200gを、以降、実験例1と同様にサミットモールドに充填、載荷、除荷後、密封して50℃の恒温器内に保存した。再度の保存開始から、10日後、30日後、50日後、70日後、90日後の各試料について、5mm篩で篩った後、通過せずに残った質量を測定して、その割合を固化率とした。結果を表2に示す。
Figure 0004510869
Figure 0004510869
表1に示すように、ホスホン酸誘導体と脂肪族オキシカルボン酸又はその塩、糖アルコールを併用した実施例では、比較例の固結防止剤に比べて、長期保存における固結防止効果に優れる結果を示した。比較例2〜4のホスホン酸誘導体の単独使用でも優れた固結防止効果を発揮するが、実施例1〜10で明らかなようにホスホン酸誘導体に脂肪族オキシカルボン酸又はその塩、糖アルコールを併用することによって生じる相乗効果により、ホスホン酸誘導体単独使用の場合に比べて、長期間に渡り極めて優れた固結防止効果を発揮するとともに、使用に際してのコスト低減、薬剤pHの変化に伴う製品安定性の改善などが実現できる。
また、表2に示すように、シャワーリングを行った場合、本実施例では無添加をはじめとする比較例より固結しにくい傾向を確認した。これはスラグ表面に吸着した薬剤がシャワーリングによって洗い流されること無く、有効な性能を維持することを示唆しており、したがって、本発明を実施することによって、スラグ固結防止剤処理を行ったスラグを屋外に長期貯蔵している間、降雨によって薬剤がスラグ表面から脱落し、性能が発揮できないのではないかという懸念も解消できる。
本発明の鉄鋼スラグの固結防止剤は、高炉水砕スラグをはじめ高炉徐冷スラグ、製鋼スラグなどの貯蔵中または輸送中等における固結防止効果を発揮し、薬剤処理されたスラグは天然砂の代替として、土木工事用材料やコンクリート用細骨材として問題なく利用することができる。

Claims (2)

  1. (A)1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、及びホスホノブタントリカルボン酸、並びにこれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも1種と、(B)グルコン酸ナトリウムとからなり、
    前記(A)1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、及びホスホノブタントリカルボン酸並びにこれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも1種と前記(B)グルコン酸ナトリウムの配合量が質量比で(A)/(B)=90/10〜10/90であることを特徴とする鉄鋼スラグの固結防止剤。
  2. さらに(C)ソルビトールを含有し、前記(A)1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、及びホスホノブタントリカルボン酸、並びにこれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも1種と、前記(B)グルコン酸ナトリウムと、この(C)ソルビトールの配合量が質量比で、(A)/((B)+(C))=90/10〜10/90であることを特徴とする請求項1に記載の鉄鋼スラグの固結防止剤。
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