JPH06330036A - 地盤注入材 - Google Patents

地盤注入材

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JPH06330036A
JPH06330036A JP14274893A JP14274893A JPH06330036A JP H06330036 A JPH06330036 A JP H06330036A JP 14274893 A JP14274893 A JP 14274893A JP 14274893 A JP14274893 A JP 14274893A JP H06330036 A JPH06330036 A JP H06330036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
ground
injection material
fine powder
ash
Prior art date
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Pending
Application number
JP14274893A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Baba
英明 馬場
Akira Sekine
彰 関根
Seiji Kuwabara
盛司 桑原
Eiji Miyoshi
栄治 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Chemical Industrial Co Ltd filed Critical Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 籾殻灰を工業資源として活用した高強度で耐
久性能に優れる地盤注入材を提供する。 【構成】 セメント懸濁液系に、籾殻灰の微粉末を配合
してなる地盤注入材。籾殻灰の微粉末は、平均粒径5μ
m 以下であり、セメント−水ガラス系、セメント−コロ
イダルシリカ系もしくはセメント−急結材系等のセメン
ト懸濁液にセメント100重量部当たり5〜50重量部
の割合で配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤の強化や湧き
出し地下水の止水などに使用される地盤注入材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、軟弱地盤の強化や湧水地盤の止水
には、一般に懸濁型のセメント系注入材や、溶液型の水
ガラス系注入材またはコロイダルシリカ系注入材などが
用いられている。このうち前者の懸濁型注入材は主にダ
ム等の恒久的な基礎構造物の遮水や地盤強化を目的とす
る場合に使用され、後者の溶液型注入材はセメント粒子
が浸透できない微小間隙に浸透させて地盤強化を図る必
要のある個所に有用されている。
【0003】近年、大深度地下工事や地震の際に地盤が
液状化することを効果的に防止することができる高強度
で長期安定性に優れる注入材の開発が強く要請されてい
るが、この目的に沿う注入材として超微粒子のセメント
懸濁液にフライアッシュ、ヒュームドシリカ等の添加材
を配合したものが提案されている(例えば特開昭63−27
3689号公報、特開平4−22116 号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フライ
アッシュは分散性に問題があり、他方、土木材に用いる
ヒュームドシリカは性能は優れているものの、その生成
源が専ら合金鉄製造時の副産物であるために生産量が景
気変動に影響を受け易く、更に電力事情によって国内生
産が減少して輸入比率が増大している事情もあって原材
料としての安定確保が著しく困難である。
【0005】ところで、米産国であるアメリカや東南ア
ジア諸国では多量に副生する籾穀の処分が問題となって
おり、その有効利用に関する多くの検討がなされてい
る。例えば、籾殻を焼却した後に残留するシリカを主成
分とする灰分を工業資源として有効活用しようとする試
みがある。本発明者らはこの点に着目して籾穀灰の有効
利用について多面的な検討を重ねていたところ、その微
粉末がセメントアルカリと易反応性でポゾラン反応を示
し、セメント系の土木材料としてすぐれた機能を有する
ことを見出した。
【0006】本発明は前記の知見に基づいて開発された
もので、その目的は、籾殻灰を工業資源として活用した
高強度かつ耐久性に優れる新規組成の地盤注入材を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による地盤注入材は、セメント懸濁液系に籾
殻灰の微粉末を配合してなることを構成上の特徴とす
る。
【0008】本発明に使用する籾殻灰は、稲の脱穀時に
副生する籾穀を電気炉等の焼成炉内で600〜800℃
程度の温度で焼成したものであり、非晶質SiO2 の純
度が70%以上のものが望ましい。この籾殻灰は、例え
ばジェットミル等の粉砕機により平均粒子径が5μm 以
下、好ましくは2μm 以下に微粉砕したのちセメント懸
濁液系に配合する。
【0009】セメント懸濁液系としては、地盤注入材と
して既知組成のセメント−水ガラス系、セメント−コロ
イダルシリカ系もしくはセメント−急結材系のものが適
用される。セメント成分は、ポルトランドセメントが一
般的であるが、このほか高炉セメント、超微粉セメン
ト、アルミナセメント、コロイドセメントなどを使用す
ることができる。また急結材の成分は、代表的にはカル
シウムアルミネート、アルミン酸ナトリウム、炭酸ナト
リウム、仮焼明ばん、石膏、消石灰などの1種または2
種以上の混合物が挙げられる。
【0010】籾殻灰の微粉末をセメント懸濁液系に配合
する割合は、セメント懸濁系の態様や施工場所の情況に
より一様でないが、多くの場合セメント100重量部に
対し5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部の範
囲に設定される。この配合比率が5重量部未満では注入
材成分の固化を助長する効果が現出せず、50重量%を
越えるとゲル強度が減退するようになる。
【0011】本発明の地盤注入材には、このほか必要に
応じてゲル化調整剤や強化剤などの助剤を配合すること
ができる。このような助剤としては、例えばリン酸、硫
酸、リン酸1水素アルカリ、リン酸2水素アルカリ、正
リン酸アルカリ、重炭酸アルカリ、アルミン酸ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸アルミニウム、重リン酸アルミニウム、塩化
カルシウム、塩化マグネシウム等の可溶性無機酸とその
金属塩、酢酸、クエン酸、グルコン酸などの有機酸とそ
のアルカリ塩、グリオキザール、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ヒュームドシリカ、ベン
トナイト、ゼオライト、特に合成ゼオライトA、超微粉
高炉スラグ等が挙げられ、これらは1種または2種以上
の混合物であってもよい。
【0012】上記組成を有する本発明の地盤注入材は、
従来の注入工法と同様に2液1.5ショット方式により
施工地盤へ注入することができ、特別の注入手段を講ず
る必要はない。
【0013】
【作用】本発明の地盤注入材によれば、籾殻灰微粉末の
添加作用により注入地盤の強度ならびに耐久性を効果的
に向上させることができる。この機構については未だ詳
しく解明するに至っていないが、地盤注入時に籾殻灰微
粉末を構成する微細かつ非晶質のSiO2 がセメント懸
濁液中に溶出するCaイオンと容易に反応して含水珪酸
カルシウムを生成し、これが地盤中で固化現象を助長し
て地盤強度を向上させるものと推測される。更に、この
固化現象は各種の助剤の配合により幅広く制御すること
ができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。なお、各例に示すゲルタイムとは、地
盤注入材である混合物が流動性を失うまでの時間を指
し、混合物の入ったビーカーを90度傾けても流下しな
くなる時点までの時間で示す。また、ゲル化体の強度と
は、ゲル化前の混合物を50mmφ×100mmHの型枠に
入れてゲル化させ、所定時間経過後に取り出してアーム
スラー型強度試験機を用いて測定した一軸圧縮強度であ
る。
【0015】実施例1〜3、比較例1 SiO2 が98.8重量%、Na2 Oが0.1重量%で
平均粒子径0.8μmの籾殻灰微粉末を用い、次のよう
にしてセメント−水ガラス系のセメント懸濁液系に配合
して地盤注入材を製造し、性状を評価した。比較例1は
籾殻灰微粉末を添加しない例である。
【0016】表1に示す組成のA液とB液を調製し、こ
の両液を混合しマグネチックスターラーで撹拌を続けて
ゲルタイムを測定した。またゲルタイムの約10秒前に
混合液を型枠に流し込んで強度測定用の供試体を作成
し、経時的に供試体ゲル強度を測定した。その結果を表
2に示した。
【0017】
【表1】 〔表注〕3号水ガラス:日本化学工業株式会社製 セメント:住友セメント製ポルトランドセメント
【0018】
【表2】
【0019】表2の結果から、実施例による本発明の地
盤注入材は籾殻灰を含まない比較例品に比べてゲルタイ
ムが短縮化の傾向を示し、圧縮強度が有意に向上してい
ることが認められた。
【0020】実施例4〜8、比較例2 実施例1と同一性状の籾殻灰微粉末を用い、表3に示す
A液とB液を混合してセメント−コロイダルシリカ系の
地盤注入材を製造した。その性能を実施例1と同様に評
価し、結果を表4に示した。
【0021】
【表3】 〔表注〕コロイダルシリカ:日本化学工業株式会社製
(SiO2 30%)
【0022】
【表4】
【0023】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば農業廃棄
物である籾殻を工業資源として活用し、微細な籾殻灰と
してセメント懸濁液系に配合することにより高強度で耐
久性に優れる地盤注入材を提供することができる。した
がって、軟弱地盤の地下工事等に施工して、地震に対し
ても安定な止水効果を示す高性能注入材として大きな有
用性が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三好 栄治 東京都江東区亀戸9丁目15番1号 日本化 学工業株式会社研究開発本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント懸濁液系に、籾穀灰の微粉末を
    配合してなることを特徴とする地盤注入材。
  2. 【請求項2】 セメント懸濁液系が、セメント−水ガラ
    ス系、セメント−コロイダルシリカ系もしくはセメント
    −急結材系のものである請求項1記載の地盤注入材。
  3. 【請求項3】 籾穀灰の微粉末が、平均粒径5μm 以下
    であり、セメント100重量部に対し5〜50重量部の
    範囲で配合させる請求項1又は請求項2記載の地盤注入
    材。
JP14274893A 1993-05-21 1993-05-21 地盤注入材 Pending JPH06330036A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115321901A (zh) * 2022-07-28 2022-11-11 辽宁盛莱新型建材厂 一种用于盾构法隧道同步注浆的抗泥型单液浆料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115321901A (zh) * 2022-07-28 2022-11-11 辽宁盛莱新型建材厂 一种用于盾构法隧道同步注浆的抗泥型单液浆料

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